JP2000066399A - ポジ型感放射線性組成物 - Google Patents

ポジ型感放射線性組成物

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JP2000066399A
JP2000066399A JP23415298A JP23415298A JP2000066399A JP 2000066399 A JP2000066399 A JP 2000066399A JP 23415298 A JP23415298 A JP 23415298A JP 23415298 A JP23415298 A JP 23415298A JP 2000066399 A JP2000066399 A JP 2000066399A
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resin
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acid
radiation
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JP23415298A
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English (en)
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Atsushi Fujita
藤田  淳
Takaaki Niimi
高明 新実
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像度でパターン形状の良好なポジ型感放
射線性組成物を提供する。 【解決手段】 樹脂成分として酸分解性の結合で架橋さ
れた樹脂を含む塗膜形成性樹脂及び光酸発生剤を含有す
る感放射線性組成物において、該組成物に含有される塗
膜形成性樹脂が、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)チャートの重量平均分子量が3000以
上の範囲において、最も低分子量側のピークの高さを
a、次に低分子量側のピークの高さをbとしたときに、
b/aが0.55以上であることを特徴とするポジ型感
放射線性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に放射線に感応
する感放射線性組成物に関するものであり、詳しくは半
導体集積回路を作成するレジストとして好適な感放射性
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の高集積度化は、一般に
言われるように3年間に4倍のスピ−ドで進行し、例え
ばダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ−(DR
AM)を例にとれば、現在では、64Mビットの記憶容
量を持つものの本格生産が開始されている。それにとも
ない集積回路の生産に不可欠のフォトリソグラフィ−技
術に対する要求も年々きびしくなってきている。例え
ば、64MビットDRAMの生産には、0.25μm レ
ベルのリソグラフィ−技術が必要とされ、更に高集積度
化の進んだ256MDRAMでは0.20μm レベルの
リソグラフィ−技術が必要とされている。これにともな
い、それぞれのリソグラフィ−レベルに対応できるレジ
ストの開発が切望されている。
【0003】超微細化が進んでいる今日ではレジストの
露光に用いられる波長も、水銀灯のi線(365nm)
からKrFエキシマレ−ザ光(248nm)へと短波長
化が進んでおり、このような短波長露光に適したポジ型
レジストとして、化学増幅型ポジ型フォトレジストが種
々提案されている(特公平2−27660、特開昭63
−27829号)。化学増幅型レジストとは、放射線
(紫外線、遠紫外線、X線、例えば電子線のような荷電
粒子線等)の照射により発生した酸の触媒作用により放
射線照射部の現像液に対する溶解性を制御するレジスト
であり、酸発生剤と酸触媒反応によりアルカリ現像液に
対する溶解性が増大するような化合物を含有する。この
ような化学増幅型ポジ型フォトレジストに於いても、解
像力、矩形性等の点でさらなる改良が求められている。
【0004】未露光部と露光部との溶解度差を大きくす
る試みとして、アルカリ可溶性樹脂、光酸発生剤及び分
子内にビニルエーテル基を2つ以上もつ化合物を含むレ
ジスト材料(特開平5−100429号、同5−100
428号)が提案されている。これは、レジスト液を塗
布した後、ベークにより基板上で熱架橋させアルカリ不
溶性とし、露光で発生した酸で架橋した部分を分解し画
像を形成するというものである。しかしながら、この方
法ではベース樹脂のアルカリ可溶性が大きいため、ビニ
ルエーテル基を持つ化合物を多量に入れる必要があり、
現像時にスカムが発生しやすく、少量の場合には未露光
部の溶解速度が十分に落ちず、溶解コントラストが不足
するため解像性が低下してしまうという問題があった。
【0005】さらには、未露光部と露光部との溶解速度
差を大きくする別な試みとして、アルカリ可溶性樹脂の
アルカリ可溶性基を酸により分解する特定の置換基で部
分的に保護した樹脂をアセタール基で架橋させた特定の
GPCピークを有する樹脂を含むレジスト材料が提案さ
れている(SPIE Vol.3049、p.32
4)。この方法では、樹脂を架橋させることにより未露
光部の溶解速度が小さくなり、解像力および耐熱性が向
上しているが、我々の検討の結果、解像度及びパターン
上部の矩形性の点で不十分であることがわかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決し、放射線を用いたクオーター
ミクロンリソグラフィ−に対応できる高解像度を有し、
かつパターン上部の矩形性が良く、感放射線性組成物を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究を
重ねた結果、感放射性塗布組成物の構成成分である塗膜
形成性樹脂の全体でのGPC(ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー)が特定のピークを有し、なおかつ塗
膜形成性樹脂として一部が酸分解性の結合で架橋された
構造を有する樹脂を含有する場合、解像度及びパターン
の矩形性が改良されることを見出した。即ち、本発明の
要旨は樹脂成分として酸分解性の結合で架橋された樹脂
を含む塗膜形成性樹脂及び光酸発生剤を含有する感放射
線性組成物において、該組成物に含有される塗膜形成性
樹脂が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)チャートの重量平均分子量が3000以上の範囲
において、最も低分子量側のピークの高さをa、次に低
分子量側のピークの高さをbとしたときに、b/aが
0.55以上であることを特徴とするポジ型感放射線性
組成物に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用される塗膜形成性樹脂は、酸分解性の結合
で架橋された樹脂を含むことを必須の要件とし、これを
単独で又は異なる架橋樹脂を併用しても或いは非架橋の
樹脂を混合して用いてもよいが、塗膜形成性樹脂が、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で
求められるチャートのポリスチレン換算重量平均分子量
が3000以上の範囲において最も低分子量側のピーク
の高さをa、次に低分子量側のピークの高さをbとした
ときに、b/aが0.55以上である必要がある。より
具体的には、樹脂全体としてポリマーラボラトリー社製
のGPCカラム(PLゲル 粒子サイズ10μm ミック
ス 2本)を用いた単分散ポリスチレンを標準とするゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で
求められるチャートにおいて、ポリスチレン換算重量平
均分子量が3000以上の範囲で最も低分子量側のピー
クの高さをa、次に低分子量側のピークの高さをbとし
たときに、b/aが0.55以上である樹脂である。こ
の樹脂を用いることにより、特に解像性が高く、矩形性
のよいレジストパターンが得られる。望ましくはb/a
は0.55以上5以下の値であり、更に望ましくは0.
57以上3以下である。b/aの値が0.55より小さ
いか、5より大きいと、解像性、矩形性の点で劣る。本
発明で規定する低分子量側のピークと次に低分子量側の
ピークの位置は、ベース樹脂の分子量、酸分解性保護基
の導入率、架橋の割合等により変わりうるが、好ましく
は3000以上50000以下である。尚、かかる本発
明のGPCピークは、後述の塗膜形成性樹脂の説明に記
載の通り、特に樹脂の架橋に影響される要素である。以
下、塗膜形成性樹脂の樹脂成分について説明する。本発
明で使用される酸分解性の結合で架橋された樹脂とは、
通常、アルカリ可溶性樹脂(以下、ベース樹脂という)
又はアルカリ可溶性樹脂のアルカリ可溶性付与基の一部
が酸分解性保護基で保護された樹脂(これらを総称し
て、以下、母体樹脂ということがある。)の少なくとも
一部が酸分解性の結合で架橋されており、酸の作用で該
結合が切断して該樹脂のアルカリ現像液に対する溶解性
が増大する樹脂であり、より具体的にはフェノール性水
酸基を有するアルカリ可溶性樹脂または該アルカリ可溶
性樹脂のフェノール性水酸基の一部が酸分解性保護基で
保護された樹脂と、架橋剤との反応により、下記一般式
(1)又は(2)のいずれかの構造を形成している樹脂
である。
【0009】
【化4】
【0010】(式中、X1 は2価の連結基、Y1 は3価
の連結基を示す) 本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂とは、現像時に
露光部がアルカリ可溶性となり、アルカリ現像液に溶出
し、均一な塗布膜形成能のあるものなら、すべて用いら
れるが、好ましくはノボラック樹脂、ポリビニルフェノ
ール類などが用いられる。ポリビニルフェノール類とし
てはヒドロキシスチレン単独での重合またはヒドロキシ
スチレンと各種のビニルモノマーとを共重合して得られ
る樹脂である。ヒドロキシスチレンと共重合するビニル
モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル
アルコールまたは、これらの誘導体など、ヒドロキシス
チレンと共重合しうるエチレン性不飽和二重結合を有す
る化合物が挙げられる。
【0011】ポリビニルフェノ−ル類としては、具体的
には、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレ
ン、p−ヒドロキシスチレン、2−(o−ヒドロキシフ
ェニル)プロピレン、2−(m−ヒドロキシフェニル)
プロピレン、2−(p−ヒドロキシフェニル)プロピレ
ンなどのヒドロキシスチレン類の単独または2種以上或
はヒドロキシスチレン類とビニルモノマーをラジカル重
合開始剤、アニオン重合開始剤またはカチオン重合開始
剤の存在下で重合した樹脂が用いられる。また、重合後
樹脂の吸光度を下げるために水素添加を行なったものを
用いてもよく、又、芳香族化合物モノマ−中に本発明に
悪影響を与えない限りハロゲン原子、ニトロ基、エステ
ル基等の置換基を有しても良い。
【0012】ノボラック樹脂としては、フェノール、o
−クレゾール、m −クレゾール、p−クレゾール、3−
エチルフェノール、2,5−キシレノール、3,5−キ
シレノール、フェニルフェノール等のアルキル基又はア
リール基で置換されていてもよいフェノール類;2−メ
トキシフェノール、4−メトキシフェノール、4−フェ
ノキシフェノール等のアルコキシ又はアリールオキシフ
ェノール類;α−ナフトール、β−ナフトール、3−メ
チル−α−ナフトール等のアルキル基で置換されてもよ
いナフトール類;1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,
3−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼン、1,2,3−
トリヒドロキシベンゼン、1,2,3−トリヒドロキシ
−5−メチルベンゼン、1,3,5−トリヒドロキシベ
ンゼン等のアルキル基で置換されてもよいポリヒドロキ
シベンゼン類等のヒドロキシ芳香族化合物とホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の
脂肪族アルデヒド類、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベ
ンズアルデヒド等の芳香族アルデヒド類、アセトン等の
アルキルケトン類等のカルボニル化合物とを、例えば塩
酸、硫酸、しゅう酸等の酸触媒の存在下、加熱し、重縮
合させることにより製造されたものが挙げられる。
【0013】尚、上記ヒドロキシ芳香族化合物は本発明
に悪影響を与えないかぎりハロゲン原子、ニトロ基、エ
ステル基等の置換基を有していても良い。又、これらの
樹脂は必要に応じ、更に、水素等により還元し、短波長
領域の吸光度を低くしたものを用いても良い。ベース樹
脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値(ゲル・パ−
ミエ−ション・クロマトグラフィ測定)で、通常、1,
000以上100,000以下、好ましくは2,000
以上60,000以下、さらに好ましくは2,000以
上30,000以下のものが用いられる。
【0014】分子量が、この範囲よりも小さいとレジス
トとしての十分な塗膜が得られず、耐熱性も悪くなり、
この範囲よりも大きいと露光部分のアルカリ現像液に対
する溶解性が小さくなり、レジストのパタ−ンが得られ
ない怖れがある。アルカリ可溶性樹脂が有しうる酸分解
性保護基としては、光酸発生剤から発生する酸の作用に
より脱離する保護基なら特に限定されるものではなく、
下記式(5)、(6)または(7)で表わされる基の少
なくとも一種が挙げられる。またこれらの酸分解性保護
基は単独で用いても併用して用いてもよい。
【0015】
【化5】
【0016】(式中、R1 〜R5 は独立に、水素原子、
置換されていても良いアルキル基または置換されていて
も良いアルコキシ基であり、R1 とR3 は結合して環を
形成していてもよい。R6 及びR7 は独立に置換されて
いてもよいアルキル基を表わす。) R1 〜R5 で表わされるアルキル基またはアルコキシ基
の炭素数は、1〜6が好ましく、より好ましくは、1〜
4であり、R6 及びR7 で表わされるアルキル基の炭素
数は1〜10が好ましい。R1 とR4 が結合して環を形
成する場合、−R2 −R3 −としてはアルキレン鎖が例
示され、−CH2 CH2 −又は−CH2CH2 CH2
であるのが好ましい。
【0017】式(5)で示される具体的な例としては、
エトキシエチル基、エトキシプロピル基、2−クロロエ
トキシエチル基、エトキシプロピル基、プロポキシエチ
ル基、n−ブトキシエチル基、iso−ブトキシエチル
基、t−ブトキシエチル基、テトラヒドロフラニル基、
テトラヒドロピラニル基、シクロヘキサンオキシエチル
基等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。特に解像性の点からエトキシエチル基が好ましい。
式(6)で示される具体的な例としては、エトキシカル
ボニル基、プロポキシカルボニル基、t−ブトキシカル
ボニル基、メンチルオキシカルボニル基等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。特にはt−ブト
キシカルボニル基が好ましい。
【0018】式(7)で示される具体的な例としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピ
ル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル
基、アダマンチル基等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。特にはt−ブチル基が好ましい。
尚、式(5)で示される基、特に酸分解性の保護基とし
て少なくともエトキシエチル基を含むものが好ましい。
また、ベース樹脂に保護基を導入する場合の導入率とし
ては耐熱性及び画像形成能の点から、通常フェノール性
水酸基の5〜70%が適当であり、より好ましい導入率
としては10〜60%さらに好ましくは20〜60%で
ある。酸分解性保護基は、後述の光酸発生剤から生じる
酸の作用により脱離し感放射線性組成物の現像液への溶
解性向上に寄与する。
【0019】前記の母体樹脂としては、ポリビニルフェ
ノール類の水酸基の一部に酸分解性保護基を有する樹脂
を含有するのが特にエキシマレーザーを光源とする場
合、樹脂の透明性及び露光前後の溶解性のコントラスト
の点から特に有利であり、より具体的には酸分解性保護
基を有する樹脂が下記一般式(8)で表わされるもので
ある。
【0020】
【化6】
【0021】(式中T1 、T2 及びT3 は前記一般式
(5)、(6)及び(7)から選ばれる基を表わす。た
だし、T1 、T2 及びT3 は異なる酸分解性保護基であ
る。Z1〜Z8 は独立に水素原子又はメチル基を表わ
す。また、w、x及びyはそれぞれ0または正数である
が、w、x、yが同時に0となることはなく、zは正数
である。またw、x、y、zは0≦w/(w+x+y+
z)≦0.5、0≦x/(w+x+y+z)≦0.5、
0≦y/(w+x+y+z)≦0.5、0.4≦z/
(w+x+y+z)≦0.9の関係を満たす。)
【0022】上記式(8)で表わされる樹脂の内、より
好ましくはT1 が前記一般式(5)の基であり、T2 及
びT3 が相異なり前記一般式(5)〜(7)で表わされ
る基である樹脂である。これらの組成比は好ましくは
0.1≦w/(w+x+y+z)≦0.4、0≦x/
(w+x+y+z)≦0.2、0≦y/(w+x+y+
z)≦0.2、0.5≦z/(w+x+y+z)≦0.
8である。wの全体(w+x+y+z、以下同様)に対
する割合が0.5を、xの全体に対する割合が0.5
を、yの全体に対する割合が0.5を、zの全体に対す
る割合が0.9を越えるか、或いはzの全体に対する割
合が0.4に満たないと、アルカリ溶解速度のコントラ
ストが小さくなり、解像度が悪くなる場合がある。w、
x、y、zはその値を上記範囲内で適宜選定することに
よりパターンの寸法制御、パターンの形状コントロール
を任意に行うことができる。
【0023】T1 、T2 及びT3 は互いに異なる酸分解
性保護基であり、前記一般式(5)〜(7)から選ばれ
る基を表わすが、T1 、T2 及びT3 の好ましい基は、
前記一般式(5)〜(7)の好ましい基と同様である。
1 、T2 及びT3 は特にはエトキシエチル基、t−ブ
トキシカルボニル基、t−ブチル基から選ばれる基が好
ましい。更に、本発明の樹脂においては、分子量分布
(Mw/Mn)が広い場合は低分子量や高分子量のポリ
マーが存在し、低分子量のポリマーが多く存在すると耐
熱性が低下する場合があり、高分子量のポリマーが多く
存在するとアルカリに対して溶解し難いものを含み、パ
ターン形成後の裾引きの原因となる場合がある。それ
故、パターンルールが微細化するに従ってこのような分
子量、分子量分布の影響が大きくなり易いことから、微
細なパターン寸法に好適に用いられるレジスト材料を得
るには、ベース樹脂の分子量分布は1.0〜1.5、特
に1.0〜1.3の狭分散であることが好ましい。
【0024】本発明の酸分解性の結合で架橋された樹脂
は、より具体的には前述の如き母体樹脂のフェノール性
水酸基の一部が連結基を介して結合している構造を有し
ていれば特に限定されないが、架橋して下記一般式
(1)又は(2)の架橋構造を有している樹脂である。
【0025】
【化7】
【0026】(式中、X1 は2価の連結基、Y1 は3価
の連結基を示す) 一般式(1)又は(2)で表される構造式としては、末
端にカルボニルオキシ基およびエーテル基を有するもの
であればどのようなものでも用いることができる。つま
り、X1 に該当する構造としては、2価の連結基を有す
るものであればどのような構造でもよく、また、Y1
ついても同様に3価の連結基を有するものであればどの
ような構造でもよい。中でも連結基X1 が下記式(3)
で表わされる基であり、連結基Y1 が下記式(4)で表
わされる構造を有するものが、合成の容易さの点で好ま
しい。
【0027】
【化8】
【0028】(式中、X2 は2価の連結基、Y2 は3価
の連結基を示す) 具体的な架橋構造の例としては、以下の構造式が挙げら
れる。
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】架橋樹脂の合成方法の例としては、架橋構
造が前記式(1)又は(2)であり、かつX1 及びY1
がそれぞれ式(3)及び(4)の構造である場合、一般
式(1)あるいは(2)(但し、X1 が式(3)、Y1
が式(4)の構造である)の両端の酸素に代えてハロゲ
ンが付いた化合物(以下、これを架橋剤ということがあ
る。)と母体樹脂を塩基性化合物の存在下で反応させる
ことによって得ることができる。架橋剤の例としては、
トリエチレングリコール ビス(クロロフォルメー
ト)、ジエチレングリコール ビス(クロロフォルメー
ト)、カルボノクロリディックアシッド 1,4−ブタ
ンジイル エステル、2,2−ビス(4−クロロフォル
ミルオキシフェニル)プロパン、カルボノクロリディッ
クアッシッド1,6−ヘキサンジイル エステル、カル
ボノクロリディックアシッド 2−ブテン−1,6−ジ
ィル エステル、1,4−フェニレン ビス(クロロフ
ォルメート)等が挙げられる。一般式(1)又は(2)
の両端に酸素に代えてハロゲンが付いた化合物と母体樹
脂を塩基性触媒存在下の条件で反応させることによって
得られる架橋樹脂は、分子間及び分子内で架橋が起こり
得るが本目的のためには分子間の架橋の比率が大きい方
が望ましい。尚、分子間の架橋であることは分子量分布
の変化で確認できる。また、母体樹脂に対して架橋剤を
反応させる場合、架橋剤の種類は2種類以上を混合して
用いてもよい。本発明の特徴である樹脂のGPCのb/
aは、特に架橋の程度をコントロールすることにより得
られ、架橋剤の仕込量としては、通常、母体樹脂100
重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量部、より
好ましくは0.5〜10重量部である。0.1部より少
ないと架橋結合の効果が充分に得られない場合があり、
30部より多いと架橋結合が進行しすぎてゲル化が起こ
り、レジスト溶媒に架橋樹脂が溶けない場合がある。
【0032】また一般式(1)あるいは(2)の架橋構
造を有する架橋樹脂の合成方法の他の例としては、多価
の水酸基を持つ化合物を添加することによりアセタール
交換反応により架橋構造を生成する方法(Journa
l of Photopolymer Science
and Technology Vol.9、No.
4 573−586Journal of Photo
polymer Science and Techn
ology Vol.10、No.4 571−578
記載)や、多価のビニルエーテル化合物を酸触媒の存在
化で反応させる方法(特開平10−31310記載)に
より合成できるが、特にこれらに限定されるものではな
い。架橋反応の仕込量は上記の場合と同様の範囲であ
る。尚、上述の如く、本発明の塗膜形成性樹脂は樹脂全
体としてGPCのピークが上述の特定の条件を満たすこ
とが重要であり、上記の如き酸分解性の結合で架橋され
た樹脂を含む限り、架橋樹脂は単独でも、併用でもよ
く、又、上述のアルカリ可溶性樹脂(架橋構造を有さな
い樹脂)を含んでいてもよい。
【0033】本発明の光酸発生剤とは露光に用いられる
光または電子線などの放射線の作用によって、酸を発生
するものを意味し、かかる作用を有するものであれば、
何でも用いることができるが、具体的には、たとえば、
トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、トリス
(トリブロモメチル)−s−トリアジン、トリス(ジブ
ロモメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリブ
ロモメチル)−6−p−メトキシフェニル−s−トリア
ジンなどのハロゲン含有s−トリアジン誘導体、1,
2,3,4−テトラブロモブタン、1,1,2,2−テ
トラブロモエタン、四臭化炭素、ヨードホルムなどのハ
ロゲン置換パラフィン系炭化水素、ヘキサブロモシクロ
ヘキサン、ヘキサクロロシクロヘキサン、ヘキサブロモ
シクロドデカンなどのハロゲン置換シクロパラフィン系
炭化水素、ビス(トリクロロメチル)ベンゼン、ビス
(トリブロモメチル)ベンゼンなどのハロゲン含有ベン
ゼン誘導体、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリ
クロロメチルフェニルスルホン、2,3−ジブロモスル
ホランなどのハロゲン含有スルホン化合物、トリス
(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどの
ハロゲン含有イソシアヌレート誘導体、トリフェニルス
ルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムメタ
ンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオ
ロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−
トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムテト
ラフルオロボレートなどのスルホニウム塩、ジフェニル
ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェ
ニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニ
ルヨードニウムテトラフルオロボレートなどのヨードニ
ウム塩、p−トルエンスルホン酸ブチル、p−トルエン
スルホン酸フェニル、1,2,3−トリ(p−トルエン
スルホニルオキシ)ベンゼン、p−トルエンスルホン酸
ベンゾインエステル、メタンスルホン酸ブチル、1,
2,3−トリ(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、メ
タンスルホン酸ベンゾインエステル、トリフルオロメタ
ンスルホン酸ブチル、1,2,3−トリ(トリフルオロ
メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、トリフルオロメタ
ンスルホン酸フェニル、トリフルオロメタンスルホン酸
ベンゾインエステル、などのスルホン酸エステル類、o
−ニトロベンジル−p−トルエンスルホネートなどのo
−ニトロベンジルエステル類、N,N′−ジ(フェニル
スルホニル)ヒドラジドなどのスルホンヒドラジド類、
下記一般式(9)
【0034】
【化11】
【0035】(Dは−CH2 −または
【0036】
【化12】
【0037】であり、R8 及びR9 はそれぞれ独立して
置換されていてもよいアルキル基または置換されていて
もよいアリール基を表わす。)で表わされる化合物など
が挙げられる。一般式(9)で表わされる化合物の例と
しては、ジフェニルジスルホンなどのジスルホン類、ビ
ス(フェニルスルホニル)メタン、ビス(シクロヘキシ
ルスルホニル)メタンなどのビススルホニルメタン類、
ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シク
ロヘキシルスルホニル)ジアゾメタンなどのビススルホ
ニルジアゾメタン類などを挙げることができる。これら
酸発生剤のうちで好ましくは、一般式(9)で表わされ
る化合物であり、より好ましくは下記一般式(10)
【0038】
【化13】
【0039】(式中、R8 及びR9 はそれぞれ独立して
置換されていてもよいアルキル基または置換されていて
もよいアリール基を示す。)で表わされる化合物であ
る。R2 、R9 で表わされる基が有していてもよい置換
基としてはアルコキシ基、ハロゲン原子、ハロアルキル
基等が挙げられる。一般式(10)で表わされる化合物
の具体例としては、特開平9−5990号、同4−21
9757号、同5−249682号、同4−21096
0号公報等により公知の化合物及びシクロヘキシルスル
ホニル−(o−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメ
タン、シクロヘキシルスルホニル−(p−メトキシフェ
ニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホ
ニル−(o−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタ
ン、シクロペンチルスルホニル−(p−メトキシフェニ
ルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニ
ル−(o−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタ
ン、シクロヘキシルスルホニル−(p−フルオロフェニ
ルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニ
ル−(o−フルオロフェニルスルホニル)ジアゾメタ
ン、シクロペンチルスルホニル−(p−フルオロフェニ
ルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニ
ル−(o−トリフルオロメチルフェニルスルホニル)ジ
アゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(p−トリフ
ルオロメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シク
ロペンチルスルホニル−(o−トリフルオロメチルフェ
ニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホ
ニル−(p−トリフルオロメチルフェニルスルホニル)
ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(o−トリ
フルオロメトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、
シクロヘキシルスルホニル−(p−トリフルオロメトキ
シフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシル
スルホニル−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホ
ニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−
(2,3,4−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾ
メタン、シクロヘキシルスルホニル−(2,4,6−ト
リエチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘ
キシルスルホニル−(2,3,4−トリエチルフェニル
スルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニル
−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル)ジア
ゾメタン、シクロペンチルスルホニル−(2,3,4−
トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、シクロ
ペンチルスルホニル−(2,4,6−トリエチルフェニ
ルスルホニル)ジアゾメタン、シクロペンチルスルホニ
ル−(2,3,4−トリエチルフェニルスルホニル)ジ
アゾメタン、フェニルスルホニル(o−メトキシフェニ
ルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル(p
−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス
(o−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビ
ス(p−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、
フェニルスルホニル−(2,4,6−トリメチルフェニ
ルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル−
(2,3,4−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾ
メタン、フェニルスルホニル−(2,4,6−トリエチ
ルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホ
ニル−(2,3,4−トリエチルフェニルスルホニル)
ジアゾメタン、2,4−ジメチルフェニルスルホニル−
(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾ
メタン、2,4−ジメチルフェニルスルホニル−(2,
3,4−トリメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタ
ン、フェニルスルホニル(p−フルオロフェニルスルホ
ニル)ジアゾメタンなどが挙げられる。
【0040】これらの光酸発生剤は単独で用いても、こ
れらのうち2種以上を混合して用いてもよい。光酸発生
剤の総添加量は塗膜形成性樹脂100重量部に対して
0.05〜20重量部、より好ましくは、0.1〜10
重量部で用いられる。酸発生剤の量がこの範囲よりも少
ないと感度が劣り、酸発生剤がこの範囲よりも多いと、
酸発生剤によるレジスト膜の溶解性の低下により、レジ
ストパターンが台形になり解像力の低下を引き起こす恐
れがある。
【0041】本発明の感放射線性組成物には本発明の効
果を損なわない程度に添加剤を加えることができる。添
加剤の例としては溶解抑制剤、界面活性剤、色素、増感
剤、含窒素化合物等が挙げられる。溶解抑制剤とはアル
カリ現像液に対する塗膜形成性樹脂の未露光部の溶解性
を制御する化合物で、酸触媒作用により脱離する基を有
するものであれば低分子化合物でも高分子の樹脂でも良
い。好ましくはフェノール性水酸基やカルボキシル基等
の酸性官能基の水素原子を酸触媒作用により脱離する基
で保護した化合物である。具体的には特開平9−620
06、特開平9ー274320、特開平9ー28169
7、特開平9−278699、特開平9−50127、
特開平9−236921号公報等に記載された化合物が
挙げられる。
【0042】更に、本発明に用いられる溶解抑制剤は単
独もしくは2種以上混合して使用することもできる。溶
解抑制剤を添加する場合、その添加量は塗膜形成性樹脂
100重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは5
〜30重量部の割合で用いられる。含窒素化合物は、酸
に対して塩基として作用する化合物であり、露光から露
光後ベークまでの間に、プリベーク時に発生した酸又は
露光時に酸発生剤から発生した酸が移動してレジストパ
ターンが寸法変動を起こすのを防ぐために有効である。
従って、上記のごとき酸発生剤から生じた酸を中和しう
る化合物であれば、特に限定されないが、有機アミン化
合物が挙げられる。具体的には、例えば、ピリミジン、
2−アミノピリミジン、4−アミノピリミジン、5−ア
ミノピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、2,5
−ジアミノピリミジン、4,5−ジアミノピリミジン、
4,6−ジアミノピリミジン、2,4,5−トリアミノ
ピリミジン、2,4,6−トリアミノピリミジン、4,
5,6−トリアミノピリミジン、2,4,5,6−テト
ラアミノピリミジン、2−ヒドロキシピリミジン、4−
ヒドロキシピリミジン、5−ヒドロキシピリミジン、
2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,5−ジヒドロキ
シピリミジン、4,5−ジヒドロキシピリミジン、4,
6−ジヒドロキシピリミジン、2,4,5−トリヒドロ
キシピリミジン、2,4,6−トリヒドロキシピリミジ
ン、4,5,6−トリヒドロキシピリミジン、2,4,
5,6−テトラヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4
−ヒドロキシピリミジン、2−アミノ−5−ヒドロキシ
ピリミジン、2−アミノ−4,5−ジヒドロキシピリミ
ジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、
4−アミノ−2,5−ジヒドロキシピリミジン、4−ア
ミノ−2,6−ジヒドロキシピリミジン、2ーヒドロキ
シ−4−メチルピリミジン、2−ヒドロキシ−5−メチ
ルピリミジン、2−ヒドロキシ−4,5−ジメチルピリ
ミジン、2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルピリミジ
ン、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルピリミジン、4
−ヒドロキシ−2,6−ジメチルピリミジン、2−ヒド
ロキシ−4−メトキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシピリミジン、2−ヒドロキシ−5−メトキシ
ピリミジン、2−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシピリ
ミジン、2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシピリミジ
ン、4−ヒドロキシ−2,5−ジメトキシピリミジン、
4−ヒドロキシ−2,6−ジメトキシピリミジンなどの
ピリミジン化合物類、ピリジン、メチルピリジン、N,
N−ジメチルアミノピリジン、2,6−ジメチルピリジ
ン等のピリジン化合物類、ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン、ビス(2−ヒドロ
キシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン
などの炭素数1以上4以下のヒドロキシアルキル基で置
換されたアミン類、2−アミノフェノール、3−アミノ
フェノール、4−アミノフェノールなどのアミノフェノ
ール類などが挙げられるが、ピリジン類またはヒドロキ
シ基をもつアミン類が好ましい。含窒素化合物の含有量
は、光酸発生剤の含有量に対して、0.1〜100モル
%が好ましく、さらに好ましくは、1〜50モル%であ
る。
【0043】本発明における感放射線性組成物は、塗膜
形成性樹脂、光酸発生剤、溶解抑止剤、含窒素化合物等
の上記各成分を溶解させ得る適当な溶媒に溶解して用い
る。好ましい溶媒としては2−ヘキサノン、シクロヘキ
サノンなどのケトン系溶媒、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロ
ソルブアセテートなどのセロソルブ系溶媒、ジエチルオ
キサレート、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキ
シブチレート、エチルアセトアセテート、酢酸ブチル、
酢酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳
酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピオン酸メチルなどのエステル
系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール
ジメチルエーテルなどのプロピレングリコール系溶媒、
シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、2−ヘプタノ
ンなどのケトン系溶媒、あるいはこれらの混合溶媒、あ
るいはさらに芳香族炭化水素を添加したものなどが挙げ
られる。溶媒の使用割合は、感放射線性組成物の固形分
の総量に対して重量比で1〜20倍の範囲であることが
望ましい。
【0044】本発明の感放射線性組成物を用いて半導体
基板上にレジストパターンを形成する場合には、通常、
上記のような溶媒に溶解した本発明の感放射線性組成物
を半導体基板上に塗布し、プリベーク、露光によるパタ
ーンの転写、露光後ベーク、現像の各工程を経てフォト
レジストとして使用することができる。半導体基板は、
通常半導体製造用基板として使用されているものであ
り、シリコン基板、ガリウムヒ素基板などである。尚、
基板上及びレジスト膜上には必要により公知の種々の反
射防止膜を用いることも可能である。例えば、特開平6
−148896号、同6−118630号、同6−14
8896号、同5−241332号、USP56889
87号、同5693691号、同5368989号、同
5234990号、同5110697号等に記載の反射
防止膜が使用できる。塗布には通常スピンコーターが使
用され、露光には、低圧水銀灯の254nm、エキシマ
レーザーなどを光源とする193nm、222nm、2
48nmの光または電子線などが好適に用いられ、特に
エキシマレーザーを光源とするのが有利である。露光の
際の光は、単色光でなくブロードであってもよい。ま
た、位相シフト法による露光も適用可能である。
【0045】本発明の感放射線性組成物の現像液には、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア
水などの無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピル
アミンなどの第1級アミン類、ジエチルアミン、ジ−n
−プロピルアミンなどの第2級アミン類、トリエチルア
ミン、N,N−ジエチルメチルアミンなどの第3級アミ
ン類、テトラメチルアンモニウムハイドロオキシド、ト
リメチルヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキシ
ドなどの第4級アンモニウム塩の水溶液もしくはこれに
アルコール、界面活性剤などを添加したものを使用する
ことができる。本発明の感放射線性組成物は超LSIの
製造のみならず一般のIC製造用、マスク製造用、画像
形成用、液晶画面製造用、カラーフィルター製造用ある
いは平版印刷用としても有用である。特に、半導体集積
回路作成用として有用である。
【0046】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り実施例により
何等制約を受けない。
【0047】1−エトキシエチル化ポリビニルフェノ−
ルの合成 [合成例1]窒素導入管、攪拌機、温度計を備えた1L
の四つ口フラスコにポリビニルフェノ−ル(重量平均分
子量15000)30gと1,3ージオキソラン150
mLとを加え溶解させた後、エチルビニルエ−テル12
gを加え、しばらく撹拌し均一な溶液とした。これに、
35%塩酸0.05gを加え、ウオ−タ−バスで40℃
に加熱し2時間攪拌を続けた。その後、この反応溶液に
28%アンモニア水1.0mLを加え30分間撹拌し
た。この反応液を純水15L中に滴下して得られた沈殿
をろ取した。さらに、この沈殿物をメタノールに溶解さ
せ、その溶液を純水に滴下し沈殿させることにより目的
の樹脂を回収した。回収した樹脂を真空乾燥して、30
gの1−エトキシエチル化ポリビニルフェノ−ルを得
た。得られた樹脂を重水素化アセトンに溶解し、プロト
ンNMRスペクトルを測定し、δ値6.2〜7.0の芳
香族水素のシグナルとδ値5.2〜5.5のアセタ−ル
メチン水素のシグナルとの面積比よりアセタ−ル化率を
もとめると39%となった。
【0048】[合成例2]ポリビニルフェノ−ル(重量
平均分子量8600)30gとエチルビニルエ−テル1
2gを使用した以外合成例1と同様にして35gの1−
エトキシエチル化ポリビニルフェノ−ルを得た。アセタ
−ル化率をもとめると40%となった。
【0049】[合成例3]ポリビニルフェノ−ル(重量
平均分子量8600)30gとエチルビニルエ−テル1
3gを使用した以外合成例1と同様にして35gの1−
エトキシエチル化ポリビニルフェノ−ルを得た。アセタ
−ル化率をもとめると42%となった。
【0050】[合成例4]ポリビニルフェノ−ル(重量
平均分子量8600)30gとエチルビニルエーテル1
2gを使用した以外合成例1と同様にして35gの1−
エトキシエチル化ポリビニルフェノ−ルを得た。合成例
1と同様にして35gの1−エトキシエチル化ポリビニ
ルフェノ−ルを得た。アセタール化率をもとめると38
%となった。
【0051】架橋樹脂の合成 [合成例5] 架橋樹脂−Aの合成 200mLの三角フラスコに、1,3−ジオキソラン5
0mLを入れ、そこに合成例1で得られた1−エトキシ
エチル化ポリビニルフェノ−ル10gとトリエチルアミ
ン0.059gを溶解させた。この溶液に2,2−ビス
(4−クロロフォルミルオキシフェニル)プロパン0.
10gの1,3−ジオキソラン40mL溶液を5分間か
けて滴下させた。1昼夜攪拌させた後、純水750mL
へ15分間かけて滴下し、架橋ポリマーを沈殿させた。
この架橋ポリマーをろ取し、さらに1,3−ジオキソラ
ン60mLに溶解させ純水750mLに滴下し沈殿させ
ることにより下記式で示される架橋構造を有する目的の
樹脂を回収した。回収した樹脂を真空乾燥して、9.8
gの架橋樹脂を得た。GPCによるb/aの値は0.4
8であった。
【0052】[合成例6] 架橋樹脂−1の合成 トリエチルアミン0.18g、2,2−ビス(4−クロ
ロフォルミルオキシフェニル)プロパン0.30gに変
えた以外は合成例5と同様に合成を行った。GPCによ
るb/aの値は0.59であった。
【0053】[合成例7] 架橋樹脂−2の合成 合成例2で得られた1−エトキシエチル化ポリビニルフ
ェノール8g、トリエチルアミン0.14g、2,2−
ビス(4−クロロフォルミルオキシフェニル)プロパン
0.24gに変えた以外は合成例5と同様に合成を行っ
た。GPCによるb/aの値は0.60であった。
【0054】[合成例8] 架橋樹脂−3の合成 トリエチルアミン0.28g、2,2−ビス(4−クロ
ロフォルミルオキシフェニル)プロパン0.48gに変
えた以外は合成例7と同様に合成を行った。GPCによ
るb/aの値は0.8であった。
【0055】[合成例9] 架橋樹脂−4の合成 合成例4で得られた1−エトキシエチル化ポリビニルフ
ェノール6.0g、トリエチルアミン0.13g、架橋
剤を1,4−ブタンジオール ビスクロロフォルメート
0.13gに変えた以外は合成例1と同様に合成を行っ
た。GPCによるb/aの値は0.59であった。
【0056】[合成例10] 架橋樹脂−5の合成 トリエチルアミン0.21g、架橋剤を1,4−ブタン
ジオール ビスクロロフォルメート0.22gに変えた
以外は合成例9と同様に合成を行った。GPCによるb
/aの値は0.77であった。
【0057】[実施例1]合成例6で合成した架橋樹脂
−1 1.0g、光酸発生剤として、シクロヘキシルス
ルホニル−(4−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾ
メタン0.020g、およびプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート5.4gを混合し、更にビス
(ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチ
ル)メタンを光酸発生剤の15モル%添加しレジスト感
光液とした。この感光液を、シリコン基板上に下層用反
射防止膜(Brewer Science社製、DUV
20)を塗布したウエハにスピンコートし、ホットプレ
ート上で90℃、60秒間ベークし、膜厚0.72μm
のレジスト膜とした。さらに、このレジスト膜上にポリ
ビニルピロリドン1.2重量%及びパーフルオロオクチ
ルスルホン酸アンモニウム塩3.5重量%を含む水溶液
を塗布し、上層用反射防止膜を形成した。この基板上の
レジスト膜をニコン社製KrFエキシマレーザ縮小投影
露光装置(NA=0.42)を用いて露光した後、ホッ
トプレート上で110℃、60秒間ベークした。この
後、このレジスト膜をテトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド2.38重量%水溶液で1分間現像した。この現
像液に得られたレジストパターンを走査電子顕微鏡で観
察することにより感度、即ち、0.30μmのライン
アンドスペースが1:1に解像している露光量に於ける
限界解像度(解像度)を評価した。
【0058】またパータン上部の矩形性は0.30μm
L/Sパータンの基板と接している部分の幅(以下ボト
ムという)と、そのパターン上部の平らな部分(以下ト
ップという)の幅の比(トップ/ボトム)を計算し評価
した。上層用及び下層用反射防止膜を使用する場合この
値が0.6以上であれば、矩形性は良好といえる。GP
C測定によるb/aの値、解像度、パターンのトップ/
ボトムの結果を表−1に示す。尚、GPCはポリマーラ
ボラトリー社製のGPCカラム(PLゲル粒子サイズ1
0μm ミックス 2本)を用いた単分散ポリスチレンを
標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)法により測定した(移動相:テトラヒドロフ
ラン、移動相の流速1ml/min)。
【0059】[実施例2〜5及び比較例1]レジスト感
光液中の樹脂を表−1に記載の架橋樹脂にした以外は、
夫々実施例1と同様に調液し、評価を行った。結果を表
−1に示す。尚、実施例1〜5で測定したGPCの結
果、本発明で規定する低分子量側のピークと次に低分子
量側のピークは、いずれも3000以上50000以下
に位置していた。
【0060】
【表1】
【0061】実施例1〜5及び比較例−1のパターン
は、いずれも頭部が丸い形状を呈しておらず矩形性を示
した。しかしながら、表−1から明らかな様にb/aが
0.55以上の場合、特に高解像度でかつトップ/ボト
ム比が高く、矩形性に優れている。特に同じ母体樹脂を
用いている実施例−1と比較例−1の対比により、b/
aの違いによる解像度、パターントップの矩形性の改良
は明らかである。
【0062】
【発明の効果】本発明の感放射線性組成物は、従来より
解像力が向上し、良好なパターンが得られる。さらに、
近年半導体製造プロセスで用いられる反射防止膜と併用
した際も良好な結果を示すものであり、実用上極めて有
用である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成分として酸分解性の結合で架橋さ
    れた樹脂を含む塗膜形成性樹脂及び光酸発生剤を含有す
    る感放射線性組成物において、該組成物に含有される塗
    膜形成性樹脂が、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
    ィー(GPC)チャートの重量平均分子量が3000以
    上の範囲において、最も低分子量側のピークの高さを
    a、次に低分子量側のピークの高さをbとしたときに、
    b/aが0.55以上であることを特徴とするポジ型感
    放射線性組成物。
  2. 【請求項2】 酸分解性の結合で架橋された樹脂が、フ
    ェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂または該
    アルカリ可溶性樹脂のフェノール性水酸基の一部が酸分
    解性保護基で保護された樹脂が架橋して下記一般式
    (1)及び/または(2)の構造を形成している樹脂で
    あることを特徴とする請求項1記載の感放射線性組成
    物。 【化1】 (式中、X1 は2価の連結基、Y1 は3価の連結基を示
    す)
  3. 【請求項3】 連結基X1 が下記式(3)で表わされる
    基であり、連結基Y 1 が下記式(4)で表わされる基で
    あることを特徴とする請求項2記載の感放射線性組成
    物。 【化2】 (式中、X2 は2価の連結基、Y2 は3価の連結基を示
    す。)
  4. 【請求項4】 酸分解性の結合で架橋された樹脂がポリ
    ビニルフェノール類のフェノール性水酸基の10〜60
    %が酸分解性保護基で保護された樹脂であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の感放射線性組成
    物。
  5. 【請求項5】 酸分解性保護基が下記一般式(5)、
    (6)及び(7)で示される少なくとも1種であること
    を特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の感放射線
    性組成物。 【化3】 (式中、R1 〜R5 は独立に、水素原子、置換されてい
    てもよいアルキル基または置換されていてもよいアルコ
    キシ基であり、R1 とR3 は結合して環を形成してもよ
    い。R6 及びR7 は独立に置換されていてもよいアルキ
    ル基を表す。)
  6. 【請求項6】 酸分解性保護基として少なくとも一般式
    (5)で示される基を有することを特徴とする請求項5
    に記載の感放射線性組成物。
  7. 【請求項7】 塗膜形成性樹脂100重量部に対し、該
    光酸発生剤を1〜10重量部含むことを特徴とする請求
    項1〜6のいづれかに記載の感放射線性組成物。
JP23415298A 1998-08-20 1998-08-20 ポジ型感放射線性組成物 Pending JP2000066399A (ja)

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JP2004264352A (ja) * 2003-02-10 2004-09-24 Fasl Japan 株式会社 感放射線性樹脂組成物、その製造法並びにそれを用いた半導体装置の製造方法

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