JP2000066329A - 汚染防止保護および高い速度/Dmin比を有するX線写真材料 - Google Patents

汚染防止保護および高い速度/Dmin比を有するX線写真材料

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JP2000066329A JP11072064A JP7206499A JP2000066329A JP 2000066329 A JP2000066329 A JP 2000066329A JP 11072064 A JP11072064 A JP 11072064A JP 7206499 A JP7206499 A JP 7206499A JP 2000066329 A JP2000066329 A JP 2000066329A
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Alain Dominique Sismondi
アラン・ドミニク・シモンディ
Giuseppe Loviglio
ジュゼッペ・ロヴィリオ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属汚染による斑点欠陥が予防されかつ高い
速度/Dmin比を有するハロゲン化銀写真要素および
その製造方法の提供。 【解決手段】 ポリアミン−ポリカルボキシル誘導体
と、少なくとも2個の水酸基、および少なくとも1個
の、スルホン酸基、水酸基、カルボキル基またはヒドロ
キシメチル基で表される別の置換基を有するアリール化
合物とを含有するハロゲン化銀エマルションを含むハロ
ゲン化銀写真材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀X線
写真材料に関する。特に、本発明は、得られた写真材料
を金属汚染による斑点欠陥から予防しかつその速度/D
min比を高めるための、ハロゲン化銀エマルションの
調製プロセスにおけるポリアミン−ポリカルボキシル誘
導体とアリール誘導体との組み合わせに関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀エマルションは、通常、ハ
ロゲン化銀(臭化銀、ヨウ化銀、塩化銀またはそれらの
混合物)を親水性コロイド(普通、ゼラチン)の存在下
で沈殿させることにより調製される。その後、ハロゲン
化銀エマルションは、感光性を高めるために増感工程に
付さなければならない。増感工程は、主に、スペクトル
増感および化学増感を伴う。スペクトル増感は、前記エ
マルションを可視線または赤外線に増感するためにハロ
ゲン化銀粒子表面上に吸着され得るスペクトル増感染料
の添加を含む。化学増感は、感度やコントラストの規定
値を得るために種々の化学物質を添加することを含む。
ハロゲン化銀写真エマルションを化学増感する常法とし
ては、硫黄増感、貴金属増感および還元増感が挙げられ
る。硫黄−貴金属増感、還元−貴金属増感等のように組
み合わせた方法も当該分野ではよく知られている。多数
の特許および特許出願および関連文献には、化学増感を
向上させる特定の方法が開示されている。例えば、リサ
ーチ・ディスクロージャー、1994年9月、第36544
項、第IV章、510〜511頁には、上述の方法のい
ずれかにについての広範な整理された言及が成されてい
る。
【0003】近年、ハロゲン化銀写真要素には、高感
度、低い粒状性および低いかぶり、および現像が促進さ
れる迅速なプロセスが強く要求されている。上記増感方
法には、様々な改良が成されている。
【0004】ある解決策は、コーティング助剤の添加に
集中している。増感プロセスの後で、ハロゲン化銀エマ
ルションをコーティング添加物と一緒に支持体上に塗布
する。幅広い種類の有用なコーティング助剤は、リサー
チ・ディスクロージャー、第38597、1996年9
月、「写真用ハロゲン化銀エマルション、調製、添加、
装置およびプロセス」、第IX項に見出すことができ
る。
【0005】別の改良分野は、ハロゲン化銀要素の調製
にある。ハロゲン化銀要素は、金属汚染を含まないこと
が重要である。しかしながら、微細な金属粒子は、その
製造プロセス中に使用される装置によって生成される。
この問題は、基材の調製から最終コーティングまでのど
の工程中にも発生し得る。銅またはニッケルのような異
なる金属が最終材料上に存在することがあっても、主な
金属汚染物質は、微細な鉄粒子を構成要素とする。酸化
状態の鉄(Fe3+)のような鉄イオンの存在は、ハロゲ
ン化銀の感度を低減し、および現像後のフィルム上に低
密度のハローを作製して白点を形成することがある。微
細な金属イオン粒子または酸化状態の鉄(Fe2+)のよ
うな鉄イオンの存在は、酸化によって、増感されたハロ
ーを現像されたフィルム上に作製して黒点を形成する1
個または2個の電子の放出を生じさせることがある。
「白点」または「黒点」とは、斑点が、フィルムの周囲
の汚染されていない領域よりも白くまたは黒く見えるこ
とを単に意味する用語である。現像された画像中のその
ような斑点は、悪い画質をもたらすことがあり、多くの
写真フィルム、特に、この斑点が医療診断を妨害するこ
とがあるX線適用では、容認され得ない。これらの欠陥
於制御または排除する一つの既知の対策は、封鎖剤また
はキレート化剤を添加することである。化合物は、一般
に、金属と強い錯体を提供して、感光性要素から金属を
除去し得る。最終効果は、ハロゲン化銀写真フィルム中
に斑点の形成を予防するのに有効である。
【0006】米国特許第3,443,951号公報には、金属粒
子によって斑点形成が生じるのを防ぐために、写真要素
中でのリン酸エステルの使用が開示されている。米国特
許第4,340,665号公報には、鉄汚染によって生じる写真
要素の斑点形成を低減するための相乗的な組み合わせに
おけるホスフェートとアミン錯化剤の使用が開示されて
いる。米国特許第3,925,086号公報には、写真用ハロゲ
ン化銀エマルション中まてゃあ現像浴中に、斑点形成防
止剤としてのアゾトリアゾール類とアゾテトラゾール類
の使用が開示されている。米国特許第3,300,312号公報
には、金属粒子からの斑点形成を低減するための写真要
素内でのスルホサリチル酸の使用が開示されている。
【0007】欧州特許第733,940号公報には、擬似金属
粒子汚染からの斑点形成を低減するための写真要素内で
のホスフェートとスルホサリチル酸の両者の使用が開示
されている。英国特許第1,350,303号公報には、金属ま
たは金属酸化物汚染により斑点を形成する傾向を低減す
るためのチエニルまたはフリル化合物の使用が開示され
ている。英国特許第1,350,302号公報には、金属または
金属酸化物汚染により斑点を形成する傾向を低減するた
めのアルドキシム化合物の使用が開示されている。米国
と去第4,340,665号公報には、金属粒子汚染を低減する
ための写真用ハロゲン化銀材料におけるホスフェートお
よびヒドロキシエチレンジアミン三酢酸の使用が開示さ
れている。これらの方法は、実質上斑点の低減をもたら
すが、感度特性の低下が通常観察される。
【0008】ヒドロキシ置換されたアリール化合物は、
例えば以下の特許および特許出願に記載されている。米
国特許第5,028,520号公報には、表面グロスを低減する
ための平板状ハロゲン化銀エマルションにおける銀1モ
ルにつき0.03〜0.5モルの量のヒドロキノンスルホ
ン酸カリウム塩の使用が開示されている。この公報に
は、銀1モルにつき0.03モル未満の量では効果が見
られないことも開示されている。特公昭54-040729号公
報、同昭56-001936号公報および同昭62-021143号公報に
は、グラフィックアートフィルム中での感圧性を低下さ
せるための立方晶ハロゲン化銀エマルションにおけるポ
リヒドロキシベンゼン誘導体の使用が開示されている。
欧州特許第452772号公報、同第476521号公報、同第4825
99号公報および同第488029号公報には、最終フィルムの
感圧性を低減するために、ハロゲン化銀粒子の吸着をよ
り強くする官能基を有するポリヒドロキシベンゼン誘導
体の使用が開示されている。欧州特許第339870号公報に
は、増感する量のポリアルキレングリコール化合物およ
びかぶりを低減する量のアリールヒドロキシ化合物を反
応性会合において有するハロゲン化銀写真エマルション
が開示されている。欧州特許出願公開第97-116341.5号
には、得られる写真材料の速度/Dmin比を高めるた
めの、ハロゲン化銀エマルションを調製する方法におけ
るアリール誘導体の使用が開示されている。欧州特許出
願公開第97-116342.3号には、金属汚染による斑点欠陥
から得られる写真材料を保護するための、ハロゲン化銀
エマルションを調製する方法におけるアリール誘導体の
使用が開示されている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハロゲン化銀
エマルションにポリアミン−ポリカルボキシル誘導体
と、少なくとも2個の水酸基、および少なくとも1個
の、スルホン酸基、水酸基、カルボキル基またはヒドロ
キシメチル基で表される別の置換基を有するアリール化
合物とを添加する工程を含むハロゲン化銀写真材料の製
造方法を提供する。本発明のもう一つの態様では、ハロ
ゲン化銀写真要素は、支持体上に塗布された少なくとも
1層のハロゲン化銀エマルション層を含んで構成される
ものであり、前記ハロゲン化銀エマルション層は、ポリ
アミン−ポリカルボキシル誘導体と、少なくとも2個の
水酸基、および少なくとも1個の、スルホン酸基、水酸
基、カルボキル基またはヒドロキシメチル基で表される
別の置換基を有するアリール化合物との組み合わせを含
む。別態様において、本発明は、ハロゲン化銀平板粒子
を含むハロゲン化銀写真エマルションを金属化すること
によって斑点欠陥を防止するため、およびその速度/D
min比を高めるための、ポリアミン−ポリカルボキシ
ル誘導体と、少なくとも2個の水酸基、および少なくと
も1個の、スルホン酸基、水酸基、カルボキル基または
ヒドロキシメチル基で表される別の置換基を有するアリ
ール化合物との組み合わせにも関する。
【0010】
【発明の実施の形態】ハロゲン化銀写真要素の製造方法
は、通常、エマルション作製工程、化学的および光学的
増感工程、および塗布工程を含む。ハロゲン化銀エマル
ションの作製工程は、通常、ハロゲン化銀粒子種が形成
される核形成工程、前記粒子種が最終寸法を達成するそ
の後の1つ以上の工程、および全ての溶解塩を最終エマ
ルションから除去される洗浄工程を含む。熟成工程は、
普通、核形成工程と成長工程の間および/または成長工
程と洗浄工程の間で行われる。次いで、得られたハロゲ
ン化銀エマルションを適当な支持体上に塗布して、ハロ
ゲン化銀写真材料を調製する。
【0011】本発明によれば、ポリアミン−ポリカルボ
キシル誘導体および少なくとも2個の水酸基およびスル
ホン酸基、水酸基、カルボキル基またはヒドロキシメチ
ル基で表される別の置換基少なくとも1個を有するアリ
ール化合物は、ハロゲン化銀エマルションの塗布前のい
ずれかの時点でハロゲン化銀エマルションに添加され
る。「塗布前のいずれかの時点」とは、エマルション作
製工程中または後、化学的および光学的増感工程前、中
または後、あるいは塗布直後を意味する。本発明の方法
の好ましい態様によれば、ポリアミン−ポリカルボキシ
ル誘導体と前記アリール化合物との組み合わせは、塗布
直前に添加される。
【0012】好ましくは、ポリアミン−ポリカルボキシ
ル誘導体は、以下の式で表される。
【化3】 (式中、Zは、2価の有機結合基、R1およびR2は、同
じまたは異なって、水素原子、アリール基または−(C
2)p−COOH基であり得、およびn、mおよびp
は、同じまたは異なって、1〜3の整数である。)
【0013】2価の有機結合基Zの有用な例は、炭素数
1〜10のアルキレン基、アリーレン基、アルキルアリ
ーレン基、アラルキレン基、シクロアルキレン基等で表
される。
【0014】本発明において、「基」または「残基」を
使用して化合物または置換基を説明する場合、説明され
る化学物質は、基本の木または残基ならびに通常の置換
を有する基または残基を包含する。例えば、「アルキレ
ン基」は、メチレン、エチレン、ブチレン、オクチレン
等のようなアルキル部位のみならず、ハロゲン、シア
ノ、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、カルボキシレート
等のような置換基を有する部位も包含する。
【0015】上述の2価の結合基Zの1つ以上の炭素原
子は、窒素、硫黄または酸素のような1個以上のヘテロ
原子と置き換えることができる。窒素原子は、炭素数1
〜3のアルキル基または−(CH2)p−COOH基でさら
に置換され得る。
【0016】本発明の好ましい態様によれば、ポリアミ
ン−ポリカルボキシル誘導体は、以下の式で表される。
【化4】 (式中、Z1およびZ2は炭素数1〜5のアルキレン鎖を
表し、R1およびR2は、同じまたは異なって、水素原
子、アリール基または−(CH2)p−COOH基であり
得、およびn、mおよびpは、同じまたは異なって、1
〜3の整数である。)
【0017】上式で表されるポリアミン−ポリカルボキ
シル誘導体の有用な例は、以下のものである。
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】上記ポリアミン−ポリカルボキシル誘導体
の添加量は、銀1モルにつき30ミリモル以下、好まし
くは銀1モルにつき0.1〜30ミリモル、より好まし
くは銀1モルにつき1〜30ミリモル、最も好ましくは
銀1モルにつき5〜30ミリモルである。前記添加量
は、得られるハロゲン化銀X線写真材料の1面につき、
1m2当たりの量(ミリモル)で表すと、0.6ミリモル
/m2/面以下、好ましくは0.002〜0.6ミリモル
/m2/面の範囲、より好ましくは0.02〜0.6ミリ
モル/m2/面、最も好ましくは0.1〜0.6ミリモル
/m2/面の量に相当する。
【0020】好ましくは、アリール化合物は、以下の式
で表される。
【化7】 (式中、Rは、スルホン酸基、水酸基、カルボキシル基
またはヒドロキシメチル基であり、nは、1〜4の整数
である。)
【0021】より好ましくは、アリール化合物は、以下
の式で表される。
【化8】 (式中、Rは、スルホン酸基、水酸基、カルボキシル基
またはヒドロキシメチル基であり、nは、1〜4の整数
である。)最も好ましくは、アリール化合物は、以下の
式で表される。
【化9】 (式中、Rは、スルホン酸基、水酸基、カルボキシル基
またはヒドロキシメチル基であり、nは、1〜4の整数
である。)
【0022】上式で表されるアリール化合物の有用な例
は、以下のものである。
【化10】
【0023】上記アリール化合物の添加量は、通常、銀
1モルにつき30ミリモル以下、好ましくは銀1モルに
つき0.1〜30ミリモル、より好ましくは銀1モルに
つき1〜30ミリモル、最も好ましくは銀1モルにつき
5〜30ミリモルである。前記添加量は、得られるハロ
ゲン化銀X線写真材料の1面につき、1m2当たりの量
(ミリモル)で表すと、上記ハロゲン化銀X線写真材料
は、0.6ミリモル/m2/面以下、好ましくは0.00
2〜0.6ミリモル/m2/面の範囲、より好ましくは
0.02〜0.6ミリモル/m2/面、最も好ましくは0.
1〜0.6ミリモル/m2/面の量に相当する。
【0024】本発明において有用なハロゲン化銀エマル
ションは、シングルジェット法、ダブルジェット法また
はそれらの方法の組み合わせを使用して調製でき、例え
ば、アンモニア法、中和法または酸性法を用いて熟成で
きる。粒子成長を制御するために調節され得るパラメー
タは、pH、pAg、温度、反応容器の形状および寸法
および反応法(例えば、促進または一定の流速沈殿、断
続沈殿、沈殿中の限界濾過、逆混合法およびそれらの組
み合わせ)を包含する。所望により、粒子寸法、粒子構
造、粒子の粒径分布および粒子成長速度を制御するため
に、アンモニア、チオエーテル、チオウレア等のような
ハロゲン化銀溶媒を使用してよい。ハロゲン化銀エマル
ションの調製方法は、一般に、当該分野における熟練者
には既知であり、TrivelliおよびSmith著、ザ・フォト
グラフィック・ジャーナル、第LXXIX巻、1939
年5月、330〜338頁;T. H. James著、ザ・セオ
リー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス、第4
版、第3章;ケミー・エ・フィジーク・フォトグラフィ
ーク、P. Glafkides著、Paul Montel(1967年);
フォトグラフィック・エマルション・ケミストリー、G.
F. Duffin著、ザ・フォーカル・プレス(1966
年);メイキング・アンド・コーティング・フォトグラ
フィック・エマルションズ、V. L. Zelikman著、ザ・フ
ォーカル・プレス(1966年)、米国特許第2,222,26
4号公報、同第2,592,250号公報、同第3,650,757号公
報、同第3,917,485号公報、同第3,790,387号公報、同第
3,716,276号公報および同第3,979,213号公報;リサーチ
・ディスクロージャー、1994年9月、第36544項
「写真用ハロゲン化銀エマルション、調製、添加、装置
およびプロセス」等の文献に開示されている。
【0025】ハロゲン化銀エマルションの調製では、常
用されるハロゲン化銀粒子のハロゲン組成が使用され得
る。ハロゲン化銀としては、普通、塩化銀、臭化銀、ヨ
ウ化銀、ヨウ化塩化銀、ヨウ化臭化塩化銀等が挙げられ
る。しかしながら、臭化銀およびヨウ化臭化銀は、ヨウ
化銀0〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%、特
に0.5〜1.5モル%を含有するヨウ化臭化銀組成物に
比べて好ましいハロゲン化銀組成物である。個々の粒子
のハロゲン組成物は、均質であっても不均一であっても
よい。
【0026】ハロゲン化銀エマルション用バインダーと
しては、ゼラチンが好ましいが、デキストラン、セルロ
ース誘導体(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース)、コラーゲン誘導体、コロ
イヂダルアルブミンまたはカセ゛イン、多糖類、合成親水性
ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピラゾー
ル)等のような他の親水性コロイドを単独でまたは組み
合わせて使用することもできる。高脱イオン化ゼラチ
ン、アセチル化ゼラチンおよびフタレート化ゼラチンの
ようなゼラチン誘導体も使用できる。アクリルアミドお
よびメタクリルアミドポリマー、アルキルおよびスルホ
アルキルアクリレートおよびメタクリレート、ポリビニ
ルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルラクタム
類、ポリアミド類、ポリアミン類、ポリビニルアセター
ル類等のような合成ポリマーバインダーやペプタイザー
と組み合わせて親水性コロイドを用いることも普通であ
る。
【0027】このハロゲン化銀エマルションの粒子は、
粗くても微細であってもよく、その粒径分布は、狭くて
も広くてもよい。さらに、ハロゲン化銀粒子は、立方
体、八面体および14面体のような整った結晶構造また
は球状もしくは不規則な結晶構造を有する規則的な粒
子、双晶面のような結晶欠陥を有する規則的な粒子や、
平板状の規則的な粒子、あるいはそれらの組み合わせで
あってもよい。さらに、ハロゲン化銀の粒子構造は、そ
の内部から外部まで均一であっても、多層であってもよ
い。単純な態様では、粒子は、コアとシェルを含んでい
てよく、異なるハロゲン化組成を有していても、および
/またはドーピング剤の添加のような異なる変化を行な
ってもよい。コアおよびシェルを異なって含むこと以外
は、ハロゲン化銀粒子は、中間的な別の相を含んでいて
もよい。さらに、ハロゲン化銀は、潜像を、主にその表
面に形成し得るような種類であっても、その粒子内部に
形成され得るような種類であってもよい。
【0028】本発明の好ましい態様では、平板状ハロゲ
ン化銀エマルションを用いる。平板状ハロゲン化銀エマ
ルションは、ハロゲン化銀粒子の平均直径:厚さ比(当
該分野ではアスペクト比とも呼ばれることもある。)を
特徴とする。平板状ハロゲン化銀粒子は、少なくとも
2:1、好ましくは2:1〜20:1、より好ましくは
2:1〜14:1、最も好ましくは2:1〜8:1のア
スペクト比を有する。平板状ハロゲン化銀粒子の平均直
径は、約0.3〜約5mm、好ましくは約0.5〜約3m
m、より好ましくは約0.8〜約1.5mmの範囲であ
る。平板状ハロゲン化銀粒子の厚さは、0.4mm以
下、好ましくは0.3mm以下、より好ましくは0.1〜
0.3mmである。平板状ハロゲン化銀粒子の投影面積
は、前記エマルションの全てのハロゲン化銀粒子の投影
面積の少なくとも50%、好ましくは少なくとも80
%、より好ましくは少なくとも90%を占める。
【0029】上述の平板状ハロゲン化銀粒子寸法および
特徴は、当該分野の熟練者に周知の手順によって容易に
確かめることができる。ここで、「直径」は、粒子の投
影面積と等しい面積の円の直径を表す。また、「厚さ」
は、平板状ハロゲン化銀粒子から構成される実質上平行
な主平面間の距離を意味する。各粒子の直径および厚さ
の測定により、各粒子の直径:厚さ比が算出でき、全て
の平板状粒子の直径:厚さ比を平均化して、その平均直
径:厚さ比が得られる。この定義により、平均直径:厚
さ比は、個々の平板状粒子直径:厚さ比の平均である。
実際、平板状粒子の平均直径と平均厚さを得て、この2
種の平均の比として平均直径:厚さ比を算出するのが、
より容易である。どのような方法を用いても、平均直
径:厚さ比は、大差なく得られる。
【0030】平板状ハロゲン化銀粒子を含有するハロゲ
ン化銀エマルションは、写真要素の作製において当該分
野で通常の知識を有するものに知られた様々な方法で調
製できる。
【0031】平板状ハロゲン化銀粒子を含有するハロゲ
ン化銀エマルションの調製は、例えば、de Cugnacおよ
びChateau著、「物理的熟成中における臭化銀結晶の形
態の展開」、サイエンス・アンド・インダストリーズ・
フォトグラフィークス、第32巻、第2号(1962
年)、121〜125頁;Gutoff著、「ハロゲン化銀写
真用エマルションの沈殿中の核形成および成長速度」、
フォトグラフィク・サイエンス・アンド・エンジニアリ
ング、第14巻、第4号(1970年)、248〜25
7頁;Berryら著、「臭化銀微細結晶の成長における環
境の効果」、第5巻、第6号(1961年)、332〜
336頁;リサーチ・ディスクロージャー、1994年
9月、第36544項「写真用ハロゲン化銀エマルショ
ン、調製、添加、装置および方法」;米国特許第4,063,
951号公報、同第4,067,739号公報、同第4,184,878号公
報、同第4,434,226号公報、同第4,414,310号公報、同第
4,386,156号公報および押第4,414,306号公報;および欧
州特許第263,508号公報に開示されている。
【0032】ハロゲン化銀粒子の形成の最後には、当該
分野において既知の手順で水溶性塩をエマルションから
除去する。例えば、溶解性塩の除去のための透析または
電気泳動の組み合わせ、あるいは熟成媒体の除去のため
の浸透または逆浸透の組み合わせのような好適な洗浄方
法は、溶解した分散媒体および溶解性塩を連続基材上の
ハロゲン化銀エマルションから、除去できることであ
る。
【0033】ハロゲン化銀粒子を保持している分散体中
で熟成している間に分散媒体および溶解性塩を除去する
既知の技術の中でも、限外濾過は、このプロセスの実施
において特に有利な洗浄方法である。通常、不活性な非
イオン性ポリマーのメンブランを含む限外濾過装置が洗
浄プロセスとして使用される。ハロゲン化銀粒子は、分
散媒体および溶解性塩またはイオンに比べて大きいた
め、ハロゲン化銀粒子は、メンブランに保持されるが、
分散媒体や分散倍対中に溶解している溶解性塩は取り除
かれる。
【0034】使用する前に、ハロゲン化銀粒子エマルシ
ョンは、一般に、十分に分散され、ゼラチンまたはペプ
チタイザーの他の分散体と共に大きくなって、最適な感
度を達成するために既知の方法のいずれかに付される。
化学的および光学的増感に有用な方法および化合物の広
範な説明は、リサーチ・ディスクロージャー、第385
97項、1996年9月、「写真用ハロゲン化銀エマル
ション、調製、添加、装置およびプロセス」、第IV項
および第5項に開示されている。
【0035】化学増感は、化学増感剤および他の添加物
をハロゲン化銀エマルションに添加した後、予め決めら
れた時間、高温での、いわゆる化学熟成することにより
行われる。化学増感は、金、硫黄、還元剤、白金、セレ
ン、硫黄+金等のような様々な化学増感剤によって行な
うことができる。平板状ハロゲン化銀粒子は、粒子形成
および脱塩後に、少なくとも1種の金増感剤と少なくと
も1種の言おう増感剤により好ましく化学増感される。
化学増感中に、得られるハロゲン化銀エマルションの写
真性能を高めるために、例えば、かぶり防止剤、安定化
剤、光学増感剤、超増感剤等のような他の化合物を添加
することもできる。
【0036】金増感は、金増感剤を前記エマルションに
添加して、エマルションを好ましくは40℃以上の高温
で決められた時間、撹拌することにより行われる。金増
感剤として、酸化数が+1または+3でかつ金増感剤と
して通常使用されるいずれかの金化合物を使用すること
ができる。金増感剤の好ましい例は、米国特許第2,399,
083号公報に記載されているような、クロロ金酸、その
塩および金錯体である。金増感剤の特別な例としては、
クロロ金酸、クロロ金酸カリウム、金酸3塩化物、ナト
リウム金チオスルフェート、カリウム金イソシアナー
ト、ヨード金酸カリウム、テトラシアン金酸、2−金ス
ルホベンゼンチアゾールメトクロライドおよびおよびア
ンモニウム金チオシアナートが挙げられる。
【0037】硫黄増感は、硫黄増感剤をハロゲン化銀エ
マルションに添加してエマルションを40℃以上の高温
で予め決められた時間、撹拌することによって行われ
る。硫黄増感剤の有用な例としては、チオスルホナート
類、チオシアナート類、スルフィナート類、チオエーテ
ル類および元素硫黄が挙げられる。
【0038】金増感剤とい硫黄増感剤の量は、金および
硫黄増感剤の活性、ハロゲン化銀粒子の種類や寸法、化
学熟成の温度、pHおよび時間のような様々な条件によ
って変化する。しかしながら、これらの量は、好ましく
は、金増感剤が銀1モルにつき1〜20mgおよび硫黄
増感剤が銀1モルにつき1〜100mgである。化学熟
成の温度は、好ましくは45°以上、より好ましくは5
0〜80℃である。pAgやpHは、任意の値をとって
よい。
【0039】化学増感中、金増感剤と硫黄増感剤の添加
時間および添加順序は、特に限定されていない。例え
ば、金および硫黄増感剤は、化学増感の初期の段階でま
たはその後の段階で同時にまたは別々に添加できる。普
通、金および硫黄増感剤は、水溶液中、メタノール、エ
タノールおよびアセトンのような水性混和有機溶媒中、
またはそれらの混合液中で、ハロゲン化銀エマルション
に添加される。
【0040】安定化剤は、硫黄増感剤の添加前のどの時
点でも好ましく添加される。安定化剤の活性が十分に理
解されていなくても、硫黄増感剤用の熟成安定剤や部分
指示薬として作用すると考えられる。好ましくは、安定
化剤は、硫黄化学増感剤の添加前に、銀1モルにつき1
〜500mgの量、好ましくは銀モルにつき10〜30
0mgの量で添加される。
【0041】有用な安定化材の特別な例としては、チア
ゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、メルカプト置
換された複素環系化合物(例えば、メルカプトテトラゾ
ール、メルカプトトリアゾール類、メルカプトジアゾー
ル類、メルカプトピリミジン類、メルカプトアゾール
類)、アザインデン類(例えば、トリアザインデン類お
よびテトラアザインデン類)、トリアゾール類、テトラ
ゾール類、およびスルホン酸およびスルフィン酸ベンゼン誘
導体が挙げられる。好ましくはアザインデン類、より好
ましくはテトラアザインデン類が使用される。
【0042】さらに、ハロゲン化銀粒子エマルション
は、可視スペクトルの所望の領域に光学的に増感されて
よい。スペクトル増感の方法は、特に限定されない。例
えば、シアニン染料、メロシアニン染料、コンプレック
スシアニンおよびメロシアニン染料、オキソノール染
料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料およびステレ
プトシアニン染料を含む光学増感剤を、単独でまたは組
み合わせて使用することによって光学増感を行なってよ
い。有用な光学増感剤は、キノリン、ピリジン、イソキ
ノリン、ベンズインドール、オキサゾール、チアゾー
ル、セレナゾール、イミダゾールから誘導されるシアニ
ン類を包含する。特に有用な光学増感剤は、ベンズオキ
サゾール−、ベンズイミダゾール−およびベンゾチアゾ
ール−カルボシアニン系の染料である。普通、スペクト
ル増感剤の添加は、化学増感終了後に行われる。あるい
は、スペクトル増感は、化学増感と同時、化学増感前、
またはハロゲン化銀沈殿完了前に行われることもある。
スペクトル増感を化学増感前に行なうと、平板状粒子の
結晶面上でのスペクトル増感染料の選択的な吸着が、平
板状粒子の好ましくない結晶面で化学増感を選択的に生
じさせると考えられる。ある好ましい態様では、スペク
トル増感剤は、ハロゲン化銀粒子の表面上に吸着される
と、J凝集体と、水溶液中での遊離染料の最大吸収に関
する深色団シフトを含むシャープな吸収(J−バンド)
を生じる。
【0043】感光性ハロゲン化銀粒子の表面に吸着され
たスペクトル増感染料によって示されるシャープな吸収
バンド(J−バンド)の強度は、選ばれる特定の染料の
質や、粒子の寸法および化学組成によっても変化するこ
とがX線写真要素の分野では知られている。J−バンド
の最大強度は、ハロゲン化銀粒子の合計有効表面積の単
層の被覆量の25〜100%以上の濃度でJ−バンドス
ペクトル増感染料に吸着された上述の寸法および化学組
成のハロゲン化銀粒子により得られている。最適な染料
濃度レベルは、ハロゲン化銀1モルにつき0.5〜20
ミリモルの範囲、好ましくは2〜10ミリモルの範囲で
選択できる。J凝集体を生成するスペクトル増感染料
は、F. M. Hamer著「シアニン染料および関連化合
物」、John Wiley and Sons、1964年、第XVII章
およびT. H.James著、「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォ
トグラフィック・プロセス」、第4版、McMillan、19
77年、第8章に開示されているように、当該分野では
周知である。
【0044】好ましい状態では、J−バンドを発生する
染料は、シアニン染料である。そのような染料は、メチ
ン基の結合によって結合される2種の基本的な複素環核
を含んでいる。複素環核は、J凝集を高めるために、好
ましくは融合したベンゼン環を含んでいる。複素環は、
好ましくはキノリニウム、ベンゾオキサゾリウム、ベン
ゾチアゾリウム、ベンゾセレナゾリウム、ベンズイミダ
ゾリウム、ナフトキサゾリウム、ナフトチアゾリウムお
よびナフトセレナゾリウム4級塩である。
【0045】メチン連鎖により結合している適したシア
ニン染料は、ピロリジン、オキサゾリン、チアゾリン、
ピロール、オキサゾール、チアゾール、セレナゾール、
テトラゾールおよびピリジンのような2つの塩基性複素
環核、および脂環式炭化水素環または芳香族炭化水素環
を上記核のいずれかと融合することにより得られる核
(例えば、インドレニン、ベンズインドレニン、インド
ール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベン
ゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンゾセレナゾー
ル、ベンズイミダゾールおよびキノリン)が挙げられ
る。これらの核は、置換基を有していてよい。
【0046】メチン結合により結合される好適なメロシ
アニン染料は、上述の種類の1つの塩基性複素環核と、
バルビツール酸、2−チオバルビツール酸、ローダニ
ン、ヒダントイン、2−チオヒダントイン、4−チオヒ
ダントイン、2−ピラゾリン−5−オン、2−イソオキ
サゾリン−5−オン、インダン−1,3−ジオン、シク
ロヘキサン−1,3−ジオンおよびイソキノリン−4−
オンから誘導される5員または6員の複素環核のような
1つの酸性核を包含する。
【0047】好ましい染料は、以下の式で表されるよう
なシアニン染料である。
【化11】 (式中、n、mおよびdは、それぞれ独立して、0また
は1を表し、Lは、メチン結合(例えば、=CH−、=
C(C25)−等)を表し、R1およびR2は、それぞれ独
立して、置換または未置換のアルキル基、好ましくは、
炭素数1〜4の低級アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、シクロヘキシルおよびオクタデ
シル)、ヒドロキシアルキル(例えば、β−ヒドロキシ
エチルおよびω−ヒドロキシブチル)、アルコキシ基
(例えば、β−メトキシエチルおよびω−ブトキシエチ
ル)、カルボキシアルキル基(例えば、β−カルボキシ
エチルおよびω−カルボキブチル)、スルホアルキル基
(例えば、β−スルホエチルおよびω−スルホブチ
ル)、スルフェートアルキル基(例えば、β−スルフェ
ートエチルおよびω−スルフェートブチル)、アシロキ
シアルキル基(例えば、β−アセトキシエチル、η−ア
セトキシプロピルおよびω−ブチリロキシブチル)、ア
ルコキシカルボニルアルキル基(例えば、β−メトキシ
カルボニルエチルおよびω−エトキシカルボニルブチ
ル)、ベンジル、フェネチルまたは炭素数30までのア
リール基(例えば、フェニル、トリル、キシリル、クロ
ロフェニルおよびナフチル)を表し、Xは、酸性アニオ
ン(例えば、クロライド、ブロマイド、ヨーダイド、チ
オシアナート、スルフェート、パークロレート、p−ト
ルエンスルホネートおよびメチルスルフェート)を表し
(ただし、pが0の場合、メチン結合は分子内塩を形成
する。)、Z1およびZ2は、同じまたは異なって、ベン
ゾチアゾール核(例えば、ベンゾチアゾール、3−、5
−、6−または7−クロロベンゾチアゾール、4−、5
−または6−メチルベンゾチアゾール、5−または6−
ブロモベンゾチアゾール、4−または5−フェニルベン
ゾチアゾール、4−、5−または6−メトキシベンゾチ
アゾール、5,6−ジメチルベンゾチアゾールおよび5
−または6−ヒドロキシベンゾチアゾール)、ナフトチ
アゾール核(例えば、α−ナフトチアゾール、β−ナフ
トチアゾール、5−メトキシ−β−ナフトチアゾール、
5−エトキシ−α−ナフトチアゾールおよび8−メトキ
シ−α−ナフトチアゾール)、ベンゾセレナゾール核
(例えば、ベンゾセレナゾール、5−クロロベンゾセレ
ナゾールおよびテトラヒドロベンゾセレナゾール)、ナ
フトセレナゾール核(例えば、α−ナフトセレナゾール
およびβ−ナフトセレナゾール)、ベンズオキサゾール
核(例えば、ベンズオキサゾール、5−または6−ヒド
ロキシベンズオキサゾール、5−クロロベンズオキサゾ
ール、5−または6−メトキシベンズオキサゾール、5
−フェニルベンズオキサゾールおよび5,6−ジメチル
ベンズオキサゾール)、ナフトオキサゾール核(例え
ば、α−ナフトオキサゾールおよびβ−ナフトオキサゾ
ール)、2−キノリン核(例えば、2−キノリン、6
−、7−または8−メチル−2−キノリン、4−、6−
または8−クロロ−2−キノリン、5−、6−または7
−エトキシ−2−キノリンおよび6−または7−ヒドロ
キシ−2−キノリン)、4−キノリン核(例えば、4−
キノリン、7−または8−メチル−4−キノリンおよび
6−メチル−4−キノリン)、ベンズイミダゾール核
(例えば、ベンズイミダゾール、5−クロロベンズイミ
ダゾールおよび5,6−ジクロロベンズイミダゾー
ル)、チアゾール核(例えば、4−または5−メチルチ
アゾール、5−フェニルチアゾールおよび4,5−ジメ
チルチアゾール)、オキサゾール核(例えば、4−また
は5−メチルオキサゾール、4−フェニルオキサゾー
ル、4−エチルオキサゾールおよび4,5−ジメチルオ
キサゾール)およびセレナゾール核(例えば、4−メチ
ルセレナゾールおよび4−フェニルセレナゾール)のよ
うな同一の一つまたは縮合した5員または6員複素環核
を構成するのに必要な非金属原子を表す。)
【0048】上記種類の範囲内のより好ましい染料は、
内部塩基を有するものおよび/または前述のようなベン
ズオキサゾールおよびベンズイミダゾール核から誘導さ
れるものである。通常、メチンスペクトル増感染料は、
以下の化合物(染料A〜染料G)を包含する。
【化12】
【化13】
【0049】メチンスペクトル増感染料が一般に当該分
野では知られている。特に、米国特許第2,503,776号公
報、同第2,912,329号公報、同第3,148,187号公報、同第
3,397,060号公報、同第3,573,916号公報および同第3,81
2,136号公報およびフランス特許第1,118,778号公報に言
及されている。写真用エマルションでのそれらの使用
も、所望の値の感度:かぶり比に相当する最適な濃度で
使用される場合に非常によく知られている。最適または
ほぼ最適な濃度のスペクトル増感染料は、一般に、銀1
モルにつき、10〜500mg、好ましくは50〜20
0mg、より好ましくは50〜100mgになる。
【0050】スペクトル増感染料は、超増感(すなわ
ち、ある濃度の1種の染料を単独で使用する場合のスペ
クトル領域よりも広いスペクトル領域のスペクトル増感
または前記染料の付加効果から生じるであろうスペクト
ル増感)をもたらす組み合わせで使用できる。超増感
は、Gilman著、フォトグラフィック・サイエンス・アン
ド・エンジニアリング、18、418〜胃430頁、1
974年および米国特許第2,933,390号公報、同第3,63
5,721号公報、同第3,743,510号公報、同第3,615,613号
公報、同第3,615,641号公報、同第3,617,295号公報およ
び同第3,635,721号公報に記載されているように、スペ
クトル増感染料と、安定化剤やかぶり防止剤、現像促進
剤および抑制剤、蛍光像白剤、界面活性剤および帯電防
止剤のような他の添加物との選ばれた組み合わせを用い
て得ることができる。
【0051】安定化剤またはかぶり防止剤(すなわち、
アザインデン類、トリアゾール類、テトラゾール類、イ
ミダゾリウム塩、ポリヒドロキシ化合物等)、現像促進
剤(例えば、ベンジルアルコール、ポリオキシエチレン
系化合物等)、画像安定化剤(すなわち、クロマン、ク
マラン、ビスフェノール系化合物等)および潤滑剤(す
なわち、ワックス、高級脂肪酸グリセリド類、高級脂肪
酸の高級アルコールエステル類等)のような他の添加物
は、塗布前または塗布中にハロゲン化銀エマルションに
添加され得る。コーティング助剤、現像液の透過変性
剤、脱泡剤、帯電防止剤および艶消し剤も使用してよ
い。他の有用な添加物は、リサーチ・ディスクロージャ
、第17643項、1978年12月、リサーチ・ディス
クロージャー、第18431項、1979年8月、リサーチ
・ディスクロージャー、第308119項、第IV章、198
9年12月およびリサーチ・ディスクロージャー、第36
544項、1994年9月に開示されている。
【0052】好適な支持体としては、ガラス、紙、ポリ
エチレン被覆した紙、金属、硝酸セルロース、ポリスチ
レン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のようなポリマーフィルムが挙げられ
る。
【0053】好ましい感光性ハロゲン化銀写真要素は、
X線画像形成に用いられる、支持体、好ましくはポリエ
チレンテレフタレート支持体の両面に被覆されたハロゲ
ン化銀エマルション層を含んで構成されるX線感光性要
素である。ハロゲン化銀エマルションは、支持体に1.
5〜3g/m2/面の範囲の銀被覆量で好ましく塗布さ
れる。通常、X線写真感光性要素は、増強スクリーンに
よって放射される放射線で露光するように増強スクリー
ンと連結される。前記スクリーンは、X線を画像形成に
より有効な光のような放射線(例えば、可視光)に変換
する比較的厚い蛍燐光体層から作製される。前記スクリ
ーンは、感光性要素よりも多くの部分のX線を吸収し、
有用な画像を得るのに必要なX線照射量を低減するのに
使用される。合計X線の25%以上を吸収する増強スク
リーンが好ましく使用される。その化学組成に依存し
て、蛍燐光体は可視スペクトルの紫外、青色、緑色また
は赤色領域の放射線を放射でき、ハロゲン化銀エマルシ
ョンがスクリーンによって放射される放射線の波長領域
に感光する。増感は、上述のハロゲン化銀粒子の表面で
吸収されるスペクトル増感染料を用いて行われる。
【0054】下地層、界面活性剤、フィルター染料、中
間層、保護層、ハレーション防止層、バリヤー層、染料
下地層、現像促進化合物、速度増加剤、安定化剤、可塑
剤、化学増感剤、UV吸収剤等のような他の層および添
加物も、X線写真要素に含まれ得る。占領した自走は、
重ね塗りされたハロゲン化銀X線写真要素が混ざり合う
のを低減するのに特に有用である。周知の染料下地層に
ついての言及は、米国特許第4,900,652号公報、同第4,8
55,221号公報、同第4,857,446号公報および同第4,803,1
50号公報に見出される。好ましい態様において、染料下
地層は、支持体の少なくとも一方の面、より好ましくは
支持体の両面に、少なくとも2種のハロゲン化銀エマル
ションを塗布する前に塗布される。
【0055】ハロゲン化銀X線写真要素は、好ましく予
備硬化される。有機または無機硬化剤の通常の例として
は、クロム塩(例えば、クロムミョウバン、酢酸クロ
ム)、アルデヒド(例えば、ホルムアルデヒドおよびグ
ルタルアルデヒド)、イソシアナート化合物(例えば、
ヘキサメチレンジイソシアナート)、活性なハロゲン化
合物(例えば、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s
−トリアジン)、エポキシ化合物(例えば、テトラメチ
レングリコールジグリシジルエーテル)、N−メチロー
ル誘導体(例えば、ジメチルウレア、メチロールジメチ
ルヒダントイン)、アジリジン類、ムコハロゲン酸(例
えば、ムコ塩酸)、活性なビニル誘導体(例えば、ビニ
ルスルホニルおよびヒドロキシ置換されたビニルスルホ
ニル誘導体)等が挙げられる。周知の硬化剤に関する他
の言及は、リサーチ・ディスクロージャー1989年1
2月、第308巻、第308119項、第X章、およびリサー
チ・ディスクロージャー1994年9月、第365巻、
第36544項、第II(b)章に見出される。
【0056】写真要素および様々な層および添加物に関
する詳細な説明は、リサーチ・ディスクロージャー、第
17643項、1978年12月、リサーチ・ディスクロー
ジャー、第18431項、1979年8月、リサーチ・ディ
スクロージャー、第18716項、1979年11月、リサーチ・
ディスクロージャー、第22534項、1983年1月、
サーチ・ディスクロージャー、第308119項、1989年12月
およびリサーチ・ディスクロージャー、第36544項、1
994年9月に開示されている。
【0057】ハロゲン化銀写真要素は、露光後、通常の
現像法で現像できる。ジヒドロキシベンゼン類(例え
ば、ヒドロキノン)、ピラゾリドン類(例えば、1−フ
ェニル−3−ピラゾリドンまたは4,4−ジメチル−1
−フェニル−3−ピラゾリドン)およびアミノフェノー
ル類(例えば、N−メチル−p−アミノフェノール)の
ようないずれの既知の現像剤も、単独でまたは組み合わ
せて現像液に添加することができる。好ましくは、ハロ
ゲン化銀写真要素は、主な現像剤としてジヒドロキシベ
ンゼン類を、および現像助剤としてピラゾリドン類とp
−アミノフェノール類を含む現像液中で現像される。
【0058】例えば、かぶり防止剤(例えば、ベンゾト
リアゾール類、インダゾール類、テトラゾール類)、ハ
ロゲン化銀溶媒(例えば、チオスルフェート類、チオシ
アナート類)、イオン封鎖剤(例えば、アミノポリカル
ボン酸、アミノポリホスホン酸)、スルファイト系酸化
防止剤、緩衝液、現像抑制剤、硬化剤、コントラスト促
進剤、界面活性剤などのような他の周知の添加物が現像
液中に含まれ得る。KOH、NaOHおよびLiOHの
ような無機アルカリ剤を現像液組成物に添加して、普
通、10以上の所望のpHを得る。
【0059】所望される適用のために、通常の組成の定
着剤を用いてハロゲン化銀写真要素を現像することがで
きる。定着剤は、チオスルフェート類、チオシアナート
類、スルファイト類、アンモニウム塩等を含む。定着剤
組成物は、酸性化合物(例えば、メタビスルフェート
類)、緩衝液(例えば、カルボン酸、酢酸)、硬化剤
(アルミニウム塩)、トーン向上剤等のような他の周知
の添加物を含み得る。
【0060】露光されたX線写真要素は、通常の現像法
のいずれかによって現像され得る。そのような現像法
は、例えばリサーチ・ディスクロージャー、第17643項
(前述のもの)およびリサーチ・ディスクロージャー
第36544項、1994年9月に記載されている。米国特
許第3,025,7790号公報、同第3,515,556号公報、同第3,5
45,971号公報および同第3,647,459号公報および英国特
許第1,269,268号公報に記載されているようなローラー
転写現像が特に好ましい。米国特許第3,232,761号公報
に記載されているような硬化現像を行なうこともでき
る。
【0061】ハロゲン化銀エマルション調製方法および
前記エマルション中および感光性要素中での特定の成分
の使用については、リサーチ・ディスクロージャー、1
996年9月、第38957項、特に以下の章に言及されて
いる。 I.エマルション粒子およびその調製 II.ビヒクル、ビヒクル体質顔料、ビヒクル様添加物お
よびビヒクル放出添加物 III.エマルション洗浄 IV.化学増感 V.スペクトル増感および減感 VI.UV染料/蛍光増白剤/発光染料 VII.かぶり防止剤および安定化剤 VIII.吸着および散乱材料 IX.物理的塗布特性を加減する添加物 X.染料画像形成剤および変性剤 XI.層および層配置 XV.支持体
【0062】以下の実施例により本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例に記載の量はいずれも、特に断りのない限
り、得られるハロゲン化銀エマルション中の銀1モルに
対する量である。
【0063】
【実施例】実施例1(参照) 平均粒子相当の直径1.25μm、平均粒子厚さ0.18
μm、COV37%および合計ハロゲン化物イオン1モ
ルに対するヨウ化物含量0.9%を有するヨウ化臭化銀
エマルションをダブルジェット法で調製し、実施例1〜
14において使用した。硫黄、金、水銀およびパラジウ
ム増感剤と、スペクトル増感染料としての5,5'−ジク
ロロ−9−エチル−3,3’−ジ(3−スルホプロピ
ル)オキサカルボシアニンのトリエチルアンモニウム塩
を用いてエマルションを化学およびスペクトル増感し
た。熟成は、60℃において約120〜130分間行な
い、ヨウ化カリウム200mgおよび5−メチル−7−
ヒドロキシ−2,3,4−トリアゾインドリジン(4−ヒ
ドロキシー6−メチルー1,3,3a,7−テトラアザイ
ンデン)1366mgを用いて冷却する前に安定化し、
塗布に要するまで冷蔵保存した。
【0064】増刊されたハロゲン化銀エマルションを4
5℃で溶融し、最後に塗布に付した。コーティング助剤
として、硝酸カルシウム1293mg、アゾジカルボン
酸ジモルホライド80mg、ポリエチルアクリレート1
8338mg(水+ラウリルスルフェート367mgの
分散体中20%)、ゲル増量剤としてのデキストラン6
6738mg、着色補正剤としてのコラニルブルー26
7mgを添加した。pHは、SSMAコポリマー(スチ
レンスルホン酸/無水マレイン酸のコポリマー)377
4mgを添加する前に6.3に調整した。
【0065】得られるハロゲン化銀エマルションを、硬
化剤を含有する通常の停電防止トップコートを施した青
色の7miL厚ポリエステル基材の2つの面に即座に塗
布した。塗布速度は、8.3m/分で、被覆重量は、銀
2.25g/m2/面であった。
【0066】耐鉄汚染性および耐エージング性を評価す
るために、得られたフィルム試料を別々の試験に付し
た。作製後のフィルム試料の第一の部分を、鉄(III)
汚染に付する前に、38℃で三日間保持した。鉄(II
I)汚染は、一つの面に23mL/m2の速度で、鉄源と
して硫酸鉄[Fe2(SO43]0.2重量%、コーティン
グ助剤としての1%標準DGFゲル、界面活性剤として
の0.12%Triton X-100、キレート化剤としての1%
クエン酸およびpH炭酸ナトリウムNa2CO3を含有す
る溶液を塗布することにより行なった。この溶液を、マ
イヤーバーNo.10を用いて、10cm×28cmの
シートの表面の半分に塗布した。この方法により、決め
られた基準の汚染が含まることを確実にし、さらに汚染
によって生じる欠陥を取り除くことができる化合物を識
別することができる。
【0067】汚染したフィルムを乾燥し、No.2フィ
ルターを用い、標準ブロモグラフを有する白色光で3/
10秒間露光した。露光したフィルムを、標準試薬[X
AD3現像液およびXAF3定着液;いずれもImation
Crop.(ミネソタ州、米国)製]を備えた乾式医療用X線
自動現像機XP−515型[Imation Crop.(ミネソタ
州、米国)製]に90秒間通して現像した。未汚染の領
域と汚染した領域の両者について光学濃度を測定し、以
下の式を用いて、鉄(III)の減感効果:ΔD(%)を決
定した。
【数1】ΔD(%)=(D1−D2)×100/D2 (式中、D1は、材料の汚染領域における10個の濃度
測定値の平均値を表し、およびD2は、同じシートの未
汚染領域における10個の濃度測定値の平均値を表
す。)
【0068】ΔD%の値は、汚染による減感効果があれ
ば負であり、増感効果があれば正である。この値を、反
転防止保護のない最終材料についての鉄汚染により得ら
れる効果と比較する。結果を以下の表1に示す。
【0069】作製後のフィルム試料の2番目と三番目の
部分を、金属汚染無しで38℃で三日間および50℃で
10日間それぞれ保持した後、一対のTrimax T8スクリ
ーンと共にX線チューブを用いた75kVおよび300
mAにおいて0.06秒間のX線照射に付した。露光後
のフィルムを、標準試薬[XAD3現像液およびXAF
3定着液;いずれもImation Crop.(ミネソタ州、米
国)製]を備えた乾式医療用X線自動現像機XP−51
5型[Imation Crop.(ミネソタ州、米国)製]に90秒
間通して現像した。感度結果を表1に示す。
【0070】実施例2(対照) 最終コーティングの添加中に、化合物1(2,5−ジヒ
ドロキシー1,4−ベンゼンジスルホン酸ジカリウム塩
(HQDS):これは、例示された前記化合物A−9に
相当する。)を、銀1モルにつき6.24ミリモル(塗
布されたフィルムの単位面積当たりの量=90mg/m
2に相当)を添加したこと以外は、実施例1の手順を繰
り返した。シート半分において、前記と同様の方法で鉄
汚染プロセスを行ない、化合物1の保護を決定する。結
果を表1に示す。
【0071】実施例3(比較例) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきD.T.
P.A.(ジエチレントリアミン5酢酸:これは、例示
された前記化合物P−6に相当する。)5.3ミリモル
を添加したこと以外は、実施例1の手順を繰り返した。
結果を表1に示す。
【0072】実施例4(比較例) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきD.T.
P.A.10.86ミリモルを添加したこと以外は、実
施例1の手順を繰り返した。結果を表1に示す。
【0073】実施例5(比較例) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきD.T.
P.A.21.71ミリモルを添加したこと以外は、実
施例1の手順を繰り返した。結果を表1に示す。
【0074】実施例6(比較例) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきD.C.
P.A.(1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,
N',N'−4酢酸:これは、例示された前記化合物P−
7に相当する。)21.71ミリモルを添加したこと以
外は、実施例1の手順を繰り返した。結果を表1に示
す。
【0075】実施例7(比較例) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきD.C.
P.A.10.8ミリモルを添加したこと以外は、実施
例1の手順を繰り返した。結果を表1に示す。
【0076】実施例8(比較例) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきD.C.
P.A.21.72ミリモルを添加したこと以外は、実施
例1の手順を繰り返した。結果を表1に示す。
【0077】実施例9(比較例) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきT.D.
T.A.(トリメチレンジアミン−N,N,N',N'−4
酢酸:これは、例示された前記化合物P−2に相当す
る。)21.71ミリモルを添加したこと以外は、実施
例1の手順を繰り返した。結果を表1に示す。
【0078】実施例10(比較例) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきT.D.
T.A.10.85ミリモルを添加したこと以外は、実
施例1の手順を繰り返した。結果を表1に示す。
【0079】実施例11(比較例) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきT.D.
T.A.21.69ミリモルを添加したこと以外は、実
施例1の手順を繰り返した。結果を表1に示す。
【0080】実施例12(本発明) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきヒドロキ
ノンジスルホン酸カリウム塩(2,5−ジヒドロキシー
1,4−ベンゼンジスルホン酸ジカリウム塩)6.24ミ
リモルおよびD.T.P.A.21.71ミリモルを添
加したこと以外は、実施例1の手順を繰り返した。結果
を表1に示す。
【0081】実施例13(本発明) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきヒドロキ
ノンジスルホン酸カリウム塩(2,5−ジヒドロキシー
1,4−ベンゼンジスルホン酸ジカリウム塩)6.24ミ
リモルおよびD.C.T.A.21.71ミリモルを添
加したこと以外は、実施例1の手順を繰り返した。結果
を表1に示す。
【0082】実施例14(本発明) 最終コーティングの添加中に、銀1モルにつきヒドロキ
ノンジスルホン酸カリウム塩(2,5−ジヒドロキシー
1,4−ベンゼンジスルホン酸ジカリウム塩)6.24ミ
リモルおよびT.D.T.A.21.71ミリモルを添
加したこと以外は、実施例1の手順を繰り返した。結果
を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】対照としての実施例1は、本発明の材料上
での0.12ミリモル/m2の鉄の減感効果を示してい
る。全ての速度値は、対照の感度を100として、Dm
in上の0.1LogEを測定した。実施例2の結果
は、HQDS(欧州特許出願第97−116342.3
号に記載されているようなアリール化合物)が、フィル
ムに含まれている鉄(III)の負の効果を低減できかつ
加速エージング後の速度:Dmin比を増加させたこと
を示している。実施例3〜11までの結果は、ポリアミ
ン−ポリカルボキシル誘導体が、フィルムに含まれてい
る鉄(III)の負の効果を低減できるが、これらの化合
物が速度:Dmin比の正比例的な増加を促したので、
特に、加速エージング後にDmin値が許容できない基
準に達したことを示している。
【0085】実施例12〜14の結果は、HQDSのよ
うなアリール化合物を含むポリアミン−ポリカルボキシ
ル誘導体が、緊張を強いられる温置状態でさえも、Dm
inを増加させずに最終材料の感度を非常に増加させる
ことを明らかに示していた。実施例2は、同様のDmi
nによる0.2LogEの感度増加を示した。ポリアミ
ン−ポリカルボキシル誘導体とHQDSのようなアリー
ル化合物との会合が、共同作用の効果を明白に導いた。
【0086】
【発明の効果】従って、ポリアミン−ポリカルボキシル
誘導体とアリール化合物を会合させて含有するハロゲン
化銀エマルションを含む本発明の写真要素は、金属汚染
による斑点欠陥から保護され、それと同時に、高い速
度:Dmin比を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジュゼッペ・ロヴィリオ イタリア、イ−17016フェラーニア(サヴ ォーナ)、イメイション・リチェルケ・ソ シエタ・ペル・アチオニ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)ハロゲン化銀エマルションを調製す
    る工程、(ii)ハロゲン化銀エマルションを化学的および
    光学的増感法を用いて増感する工程、および(iii)ハロ
    ゲン化銀エマルションを支持体上に塗布する工程を含む
    ハロゲン化銀写真要素の製造方法であって、前記ハロゲ
    ン化銀エマルションにポリアミン−ポリカルボキシル誘
    導体と、 少なくとも2個の水酸基、および少なくとも1個の、ス
    ルホン酸基、水酸基、カルボキル基またはヒドロキシメ
    チル基で表される別の置換基を有するアリール化合物と
    を添加する工程をさらに含むことを特徴とするハロゲン
    化銀写真要素の製造方法。
  2. 【請求項2】 支持体上に塗布された少なくとも1層の
    ハロゲン化銀エマルション層を含むハロゲン化銀写真要
    素であって、該ハロゲン化銀エマルション層が、 ポリアミン−ポリカルボキシル誘導体と、 少なくとも2個の水酸基、および少なくとも1個の、ス
    ルホン酸基、水酸基、カルボキル基またはヒドロキシメ
    チル基で表される別の置換基を有するアリール化合物と
    の組み合わせを含むハロゲン化銀写真要素。
  3. 【請求項3】 アリール化合物が以下の式: 【化1】 (式中、Rは、スルホン酸基、水酸基、カルボキシル基
    またはヒドロキシメチル基であり、およびnは、1〜4
    の整数である。)で表される請求項2記載の写真要素。
  4. 【請求項4】 ポリアミン−ポリカルボキシル誘導体が
    以下の式: 【化2】 (式中、Zは、2価の有機結合基、R1およびR2は、同
    じまたは異なって、水素原子、アリール基または−(C
    2)p−COOH基であり得、およびn、mおよびp
    は、同じまたは異なって、1〜3の整数である。)で表
    される請求項2記載の写真要素。
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