JP2000065749A - U字状溝を有する部品表面の検査装置 - Google Patents

U字状溝を有する部品表面の検査装置

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JP2000065749A
JP2000065749A JP10235153A JP23515398A JP2000065749A JP 2000065749 A JP2000065749 A JP 2000065749A JP 10235153 A JP10235153 A JP 10235153A JP 23515398 A JP23515398 A JP 23515398A JP 2000065749 A JP2000065749 A JP 2000065749A
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Takahiro Sometsugu
孝博 染次
Kiyoshi Yagihara
潔 八木原
Tsukasa Mikamoto
司 三家本
Masanori Ochiai
正典 落合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査面に付着したゴミや切削時の加工模様に
影響されること無く、歯面形状部表面の凹凸欠陥を画像
処理を用いて精度良く検査する方法および装置を提供す
る。 【解決手段】 洗浄液によりギアを洗浄することで検査
の有害となるゴミや切削油・切削屑を取り除き、洗浄液
を除去する場合に検査面に適度な液膜を残すことで、有
害ではない微小な加工時に発生する加工模様のみを見え
なくする機能を有する洗浄機と、照明光を歯溝に沿った
方向でかつ水平または低角度で照明し、凹凸欠陥より散
乱してくる光を撮像し、画像処理により凹凸欠陥を検出
可能な検査装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、 U字状溝を有す
る部品表面に存する凹凸を画像処理により検査する装置
に係わり、特に加工後の歯車の歯面に現れる巣穴・ピン
ホール等の微小凹部の有無を検査するのに好適な装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に機械装置等の部品として広く利用
される歯車は、鍛造で成形したり圧延材を加工して製造
されるものが多い。一方、機械振動や騒音低減のため、
制振効果の大きな鋳造材製の歯車も用いられている。こ
の鋳造歯車は、鋳造材に特有の巣穴やピンホール等の内
部空隙が残存している場合、歯面加工後にそれらが窪み
として表面に露出することがある。このような歯車を動
力伝達機構に用いると、例えばφ0.1mm程度の微少
な穴でも、使用中にその穴から徐々に破壊が進展し、歯
車および機械装置の破壊を招くことがある。このため、
表面に現出した凹部を高精度で信頼性高く検出すること
が重要となる。
【0003】表面の微小な欠陥を検出する方法として渦
流探傷法があるが、検出コイルから成るプローブを検査
面に対して、まんべんなくかつ一定のリフトオフ(検査
面とプローブの距離)で走査することが肝要である。し
かし、検査面が曲面を有する場合は、プローブと検査面
の距離が変化しやすく検出が困難である。これを解決す
る方法として特開昭59−218946が開示されてい
る(公知例1)。これは、ベローズのような波形表面や
その他の複雑な三次元的形状になる被検体の表面を探傷
し、その表面及び近傍の欠陥を高精度に検出することを
目的とし、図9に示すように検査面の形状に即した同一
形状の探触面を有し、複数の渦流センサを配置したプロ
ーブを用いて検査面を走査することで、曲面部を一度に
検査する方法である。一方、特開昭63−201556
には、画像処理を用いたギヤの打痕判別方法が開示され
ている(公知例2)。これは図10に示すように、ギヤ
をモータにより回転させ、照明装置で検査部位を照明
し、撮像装置にて検査部位を画像として取り込み、得ら
れた画像の輝度を評価してギヤ歯面の打痕等の有無を判
別する方法であって、所定の間隔をおいて検査すべきギ
ヤ歯面ならびにその歯面と異なるギヤ歯面を撮像して異
なる歯面に関する実質的に同一方向からの複数の画像を
作成し、検査すべきギヤ歯面の画像とその歯面と異なる
ギヤ歯面の画像を互いに比較してその画像間の輝度の差
を表す差分画像を作成し、この差分画像を加え合わせて
加算画像を作成し、この加算画像の輝度と所定の輝度基
準値とを比較することで、打痕の有無を判別する方法で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、公知例1にお
いては、プローブを走査するための機械機構が必要とな
るため、歯数の多いギヤにおいては、検査時間を短くす
ることが困難である。さらに、0.1mm程度の微小な
欠陥を検出するためには微小な渦流センサを緻密に配置
する必要があり、機械の複雑化および低信頼性化を招い
てしまう、という問題がある。また、公知例2において
は、基準画像との比較のため、画像撮像におけるギヤ検
査面の位置決めには非常な高精度が要求される。また、
検査面に加工による傷や模様等の荒れが存在する場合、
これらは個々の歯面により異なるため、欠陥とともにこ
れら荒れや加工模様も欠陥として誤検出してしまう恐れ
がある。本発明の目的は、歯形形状を有する部品の表面
に存在する凹凸、特に歯面の加工後に表面に露出する引
け巣やピンホール等による凹欠陥を、加工により生じる
微小な傷や加工模様等の下地面の荒れに影響されること
なく検出する方法および装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、被検査面に液
膜を形成した被検査体を位置決め保持する保持部と、被
検査面加工時の工具送り方向に沿って被検査面に光を照
射するように配置した照明手段と、撮像軸が該被検査面
に対向するとともに照射光の乱反射光が入射するように
配設した撮像手段と、撮像手段からの画像を処理し欠陥
の有無を判定する画像処理部とを有することを特徴とし
ている。また、U字状溝が歯形形状をなす歯で形成され
ている部品であり、被検査面が歯形形状をなす複数の歯
面である場合は、複数の歯面を逐次撮像できるように前
記保持部又は照明手段、撮像手段を移動可能としてい
る。前記部品が歯車であれば、歯面に液膜を形成された
歯車を位置決め保持して歯車を回転位置制御する保持部
と、歯面にその長手方向に対し30°以下の低角度で斜
め上方より光を照射するように配置した照明手段と、撮
像軸が歯面に対向するとともに照射光の乱反射光が入射
するように配設した撮像手段と、撮像手段からの画像を
処理し欠陥の有無を判定する画像処理部とを備えた検査
部とを有することを特徴としている。なお、前記液膜は
不揮発性又は難揮発性であることが望ましい。
【0006】実施態様の発明としては、 U字状溝を有
する部品を歯車とし、歯車を載置する支持部と、歯車表
面に不揮発性又は難揮発性の液体を注出する異物除去手
段と、歯車表面に前記液体を所定量残すように余分の液
体を除去する液切り手段とを備えた洗浄部と、洗浄後の
歯車を位置決め保持し歯車を回転位置制御する保持部
と、歯面にその長手方向に対し30°以下の低角度で斜
め上方より光を照射するように配置した照明手段と、撮
像軸が歯面に対向するとともに照射光の乱反射光が入射
するように配設した撮像手段と、撮像手段からの画像を
処理し欠陥の有無を判定する画像処理部とを備えた検査
部と、を有することを特徴としている。なお、上記洗浄
部は、歯面を洗浄して異物、ゴミを除去するだけでな
く、歯面に液膜形成をする作用を有しているが、清浄な
歯車が供給される場合は洗浄作用は必ずしも必要ではな
い。この場合は歯面に液膜形成する作用をもたせるだけ
でよく、塗布液を別途噴霧して被膜するよう構成すれば
よい。なお、前述した欠陥とは凹状の穴だけでなく、凸
状の付着した汚れ、ゴミ、異物等であっても対応は可能
である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態として、U字
状溝を有する部品として平歯車(以下単にギヤと略す)
を例に、その歯面を検査する場合を以下説明する。図1
に本発明による検査装置の平面図概要を示す。大きくは
洗浄部2、検査部3、移載部4、制御部(図示せず)で
構成されている。洗浄部2と検査部3にギヤ1を供給排
出するように移載部4が配置されており、移載部4はコ
ンベア5とピック&プレース機8より成っている。ま
た、空気中に浮遊するゴミが洗浄後のギヤに付着するこ
とによる誤検出を防止するため、全体がクリーンブース
6中に配置されている。
【0008】図2に洗浄部2の概略構成を示す。ギヤ支
持部25はモータ26に連結され、取付けられたギヤ1
を回転可能としている。ギヤ1の外周部には高圧洗浄ノ
ズル23、リンスノズル24、エアーブローノズル27
及び液膜形成ノズル28が配置されている。高圧洗浄ノ
ズル23は液送ポンプ210および異物除去フィルタ2
20を介し、高圧ポンプ211で洗浄液タンクの洗浄液
20をギヤ1に噴射する。リンスノズル24は前記異物
除去フィルタ220出口で分岐された配管の一方に連結
され、異物を除去した洗浄液20を多量にギヤ1に注
ぎ、残留する汚れやゴミを洗い流す。エアーブローノズ
ル27はエアーフィルタ221で清浄化した圧縮空気を
ギヤ1に吹き付けて液切りを行う。液膜形成ノズル28
は歯面に適切な量の液膜を形成するための塗布液29を
噴霧する。液膜形成に用いる塗布液29は不揮発あるい
は難揮発性が良い。これは、形成した液膜に経時変化が
あると、凹欠陥あるいは加工模様の見え方が時々刻々と
変化するため、検査には不適当であるためである。
【0009】液膜形成は、前記のように液膜形成ノズル
28で塗布液29を適切な制御条件の下に噴霧して行な
う方法の他に、塗布液29を適度に噴霧した後エアーブ
ローノズル27から所定のブロー時間等で塗布液29を
液切りして適切な被膜量としたり、塗布液29の代わり
に洗浄液20をそのまま利用し、前述した洗浄液の液切
り時、上述したと同様にエアーブローノズル27から所
定のブロー時間等で洗浄液20を液切りして適切な被膜
量とする方法がある。洗浄液20で液膜を形成する場合
は、洗浄液20は不揮発あるいは難揮発性のものを用い
る必要があり、洗浄条件等に合わせて適宜適当な液膜形
成方法をとればよい。なお、ゴミや切削油等の無い清浄
な状態のギヤが供給される場合、洗浄機構は不要として
もよい。この時の液膜形成は洗浄部内にて行う必要はな
く、例えば、画像処理に用いる光学機器と適当な隔離手
段を用いることにより、検査部に設けても良い。さら
に、歯面に適切な量の液膜が形成されているギヤが供給
される場合は、液膜形成機構も不要とすることができ
る。
【0010】図4、図5に検査部の概略構成を示す。ギ
ヤ1はギヤ保持部32に位置決めして取付けられる。ギ
ヤ保持部32は回転モータ33に連結されており、機械
制御部364の指令により保持したギヤ1を回転位置制
御することができる。ギヤ1の外周部には、撮像手段3
0、照明手段31、エアーブローノズル35及びマーキ
ング装置34が配設されている。撮像手段30は、図5
(b)に示すように、その撮像光軸が歯面に対向するよ
うに配置する。従って、歯溝をなす2つの歯面に対応す
るように2台設ける。これは歯溝は略U字又は略V字形
状をしており、一方向から全歯面を検査することはでき
ないためである。なお、歯溝を形成する両方の歯面を同
じ歯溝で撮像し検査するかわりに、一方の歯面と他方の
歯面とは数歯ずらして撮像するようにしたほうが、機器
の干渉もなく好ましい。また、一方向の歯面を全て検査
した後、ギヤを裏返して再セットするようにすれば、1
台の撮像手段で全歯面を撮像することができる。
【0011】照明手段31は、図5(c)に示すよう
に、ギヤ1の歯溝を貫通する方向から歯面に光を照射す
るように配置する。両歯面をほぼ均等に照射するため
に、歯底に対し30度以下の角度θ(0<θ≦30
°)、好ましくは5°≦θ≦10°となるようにすると
よい。一方の歯面だけを撮像すればよい場合には、該歯
面に対し上記照射角となるように照明手段31を配置す
ればよい。このように配置することで、凹凸のない面で
は入射角と同じ反射角にて照明光が反射するため、撮像
手段30には光が届かないのに対し、凹凸部では反射角
以外の方向にも光が散乱するため、撮像手段30に光が
届き、凹凸部分を撮像することができる。いわゆる暗視
野画像を得ることができる。なお、図5(c)には照明
手段は歯幅方向に対向して2式としているが、ギヤ1が
薄い場合には一方からだけでも良い。また、別の照明方
法として、撮像方向とほぼ同一方向から照明し、検査面
で正反射してくる光を捉えて凹凸を検出する明視野画像
による方法もある。しかし、手前の歯に遮られて歯面全
体に光が照射できなかったり、歯面が曲面で構成されて
いるため均一な明るさの反射光が得られない等の問題が
あり、適用できる検査対象が限定される。
【0012】撮像手段30により撮像された画像は、画
像入力部360にてデジタル画像変換され、画像処理部
361に伝送される。画像処理部361では後述するよ
うに画像処理により欠陥検出処理が行われ、その情報は
中央制御部362に伝送される。画像処理により不良と
判断された歯面は、後述するように検出した欠陥がゴミ
かどうかを再確認するため、エアーブローノズル35で
エアーブローされ、再度検査が行われる。再検査におい
ても不良と判断された歯面部には、マーキング装置34
により印が付けられ、表示部363にその結果が表示さ
れる。なお、操作盤365は、検査するギヤ1のサイズ
や歯数、個数等の情報入力手段であり、中央制御部36
2がすべての処理動作を制御する。
【0013】次に動作について説明する。コンベア5に
より供給側50から未検査のギヤ1が搬送され、図示し
ない位置決め機構により洗浄部2の前に位置決めされ、
ピック&プレース機8aにより洗浄部2のギヤ支持部2
5にセットされる。洗浄部2は、歯切り又は歯面加工後
のギヤを検査する時の加工時の切削油や切削屑を取り除
くために設けている。その後ギヤ1を所定速度で回転さ
せながら、高圧洗浄ノズル23から高圧の洗浄液20を
噴射し、次いでリンスノズル24から多量の洗浄液20
を流してギヤ1から切削油や切削屑を除去する。その後
所定圧力、流量、時間等の制御仕様の下で清浄エアーを
エアーブローノズル27から吹き付けて液切りをし、所
定量の洗浄液20が歯面に残るようにして液膜を形成す
る。なお、適切な量の液膜を被膜するに当たっては、液
膜を形成する液体の粘度や表面張力等の物性に大きく左
右されること、即ち液体の温度と濃度に大きく影響され
るため、液膜用液体の温度を制御するための液温調整器
201を設けることが望ましい。濃度に関しても自動的
に補償することが好ましいが、定期的にチェックするこ
とで対処してもよい。
【0014】図3に、歯面上の液膜の形成状況の違いを
説明するための歯面の断面模式図を示す。図3(a)
は、洗浄液をほとんど取り除いた場合で、歯切り加工時
の加工模様11がそのまま露出し、凹部10だけでなく
加工模様11も見えてしまう。図3(b)は、適切に液
切りを行い、加工表面に所定量の液膜12を形成した場
合で、加工模様11のような浅い段差は埋められてほぼ
平坦となってしまうが、凹部10は残るため、凹部だけ
を見ることができる。図3(c)は液切りが不十分で液
膜12が厚い場合で、加工模様11と同時に凹部10も
埋まってしまい、両者とも見えなくなってしまう。従っ
て、液膜は、加工模様11の段差の大きさと検出対象と
する凹部深さに合わせて図3(b)のようになるように
形成することが重要である。
【0015】洗浄を終えたギヤ1は、ピック&プレース
移載機8aにより搬送用コンベア5に戻された後搬送さ
れ、図示しない位置決め機構により検査部3の前に位置
決めされる。次いで別のピック&プレース移載機8bに
より検査部3に移載され、ギヤ保持部32上に位置決め
固定され、検査がスタートする。この時の検査の概略工
程を図7に示す。まず、1回目の検査では、後述する方
法にて全歯面を検査し、NGとなった歯面を記憶してお
く。もし、1歯でもNGとなったものがあった場合は、
欠陥がゴミの可能性があるので、NGとなった歯面部を
エアーブローノズル35にてエアーブローし、その歯面
のみを再度検査する。もし、1回目で検出した欠陥がゴ
ミの場合は、エアーブローにより吹き飛ぶ可能性が高い
ため、2回目の検査では検出されずOKとなる確率が高
い。全歯OKとなった場合のみ良品と判断し、2回目の
検査で1歯でもNGとなった場合は不良品と判断し、欠
陥が検出された歯面部にマーキング装置34にて目印を
付ける。検査を終了したギヤ1はピック&プレース機8
bにより再度搬送用コンベア5に戻され、排出側51よ
り排出される。図示しないが、排出されたギヤ1は検査
部の検査結果に応じて良品と不良品に分別される。
【0016】前述したように2回検査方式を用いること
により、ゴミ等の付着による誤検出を防止することが可
能となる。なお上記実施例では1回目検査にて全歯面を
検査した後、2回目検査を行う方法としたが、1回目検
査を1歯行い、もしNGであれば即座に2回目検査を行
う方法としても良い。以上、2回検査方式を説明をした
が、1回検査としたり逆に3回以上検査する等、必要な
検査仕様に合わせて回数は適宜決定すればよく、良否判
定用論理とともに中央制御部362に設定すればよい。
【0017】次に、画像処理による欠陥検出処理につい
て説明する。検査部に移載されたギヤ1は、回転モータ
33により一定速度あるいは一歯づつ間欠的に回転し、
検査歯面が撮像可能となる所定位置に来る毎に歯面が撮
像され、画像処理により歯面の検査が行われる。画像処
理部361に送られた原画像(図6(a))は、前述し
たように低角度から照明し散乱光を撮像したいわゆる暗
視野画像であり、照明光の入射方向31aに直交する凹
凸はよく撮像されるが、平行な凹凸は撮像され難い。歯
の加工方向は、通常歯面に沿った方向であり、入射方向
31aと平行に加工模様が付いている。従って、加工傷
は線状にしか光らず、凹部10のエッジ部も入射方向3
1aに直交する部分はよく光るが、平行部は光り難い。
次に、入射方向31aに沿って水平微分を行い微分画像
(図6(b))を作成する。これにより、凹欠陥のエッ
ジ部を強調し、加工模様による模様は弱めることが可能
となる。しかし、微分処理では全体のノイズも同時に強
調されてしまうため、平滑化によりノイズを低減した平
滑画像(図6(c))を作成する。その後2値化処理を
行い、所定の閾値と比較することで凹部10を検出し、
面積や輝度等の特徴量を求めて、不良品とするかどうか
を判定し、その結果を中央制御部362に出力する。
【0018】以上、平歯車の歯面に生じた凹部を検査対
象として本発明を説明してきたが、歯の側面部である狭
義の歯面だけではなく、広義の歯面として包含される歯
先面や歯底面にも適用できることは自明であり、また異
物付着や打痕のめくれ等の凸部についても検査できる。
また、サイクロイド歯形やインボリュート歯形で成形さ
れた側面よりなるU字状溝を有する部品としては、平歯
車だけではなく例えば傘歯車や、ラック、スプライン等
があり、これらにも適用できることは当然である。さら
には、例えばキーや角型スプラインのような直線状の矩
形状又はV字状溝部を有した部品に対しても応用できる
ことは言うまでもない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明では次のよう
な効果がある。 1)被検査面に適量な液を被膜することで、有害ではな
い微小な加工時に発生する加工模様のみを見えなくする
ことができ、有害な欠陥やキズのみを検出することが可
能となる。 2)被検査体を洗浄後検査するようにしたので、加工後
の切削油やゴミが除去でき検査の信頼性向上が図れる。 3)洗浄後、洗浄液を適量表面に残すことで液膜の形成
を行なうような洗浄機構成にしたので、装置の簡素化が
図れる。 4)U字状溝方向に照射し、この乱反射光を撮像して暗
視野画像で凹凸を検出するような照明手段と撮像手段の
配置にしたので、多数の歯を有するギヤに対しても、ま
た歯幅の広いギヤに対しても、その歯面の検査が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるギヤ歯面検査装置を
示す平面図
【図2】図1に示すギヤ歯面検査装置の洗浄部の構成を
示す図
【図3】検査面に被膜する液膜量による凹部と加工模様
の見え方の違いを示す模式図
【図4】図1に示すギヤ歯面検査装置の検査部の構成を
示す図
【図5】検査部における撮像用機器の配置を示す図
【図6】画像処理の手順を示す図
【図7】本発明で用いた2回検査方式の概略工程を説明
する図
【図8】渦流探傷法を用いた従来技術を説明する図
【図9】画像処理を用いた従来技術の構成を説明する図
【符号の説明】
1…ギヤ、 2…洗浄部、 3…検査部、 4…移載
部、 5…コンベア、6…クリーンブース、 8…ピッ
ク&プレース機、 10…凹部、11…加工模様、 1
2…液膜、 20…洗浄液、 23…高圧洗浄ノズル、
24…リンスノズル、 25…ギヤ支持部、 26…モ
ータ、27、35…エアーブローノズル、 28…液膜
形成ノズル、29…塗布液、30…撮像手段、 31…
照明手段、 33…ギヤ回転モータ、34…マーキング
装置、 210…液送ポンプ、 211…高圧ポンプ、
220…異物除去フィルタ、 221…エアフィルタ、
360…画像入力部、361…画像処理部、 362
…中央制御部、 364…機械制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 落合 正典 東京都千代田区丸の内二丁目2番1号 日 立金属株式会社情報部品事業部内 Fターム(参考) 2G051 AA07 AB02 AC12 BB01 BB05 CA01 CA07 CB05 DA01 DA06 DA08 DA15 EA08 EA11 EC03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査面に液膜を形成した被検査体を位
    置決め保持する保持部と、被検査面加工時の工具送り方
    向に沿って被検査面に光を照射するように配置した照明
    手段と、撮像軸が該被検査面に対向するとともに照射光
    の乱反射光が入射するように配設した撮像手段と、撮像
    手段からの画像を処理し欠陥の有無を判定する画像処理
    部とを有することを特徴とするU字状溝を有する部品表
    面の検査装置。
  2. 【請求項2】 被検査面が歯形形状をなす歯面であり、
    複数の歯面を逐次撮像できるように保持部又は照明手
    段、撮像手段を移動可能とした請求項1に記載のU字状
    溝を有する部品表面の検査装置。
  3. 【請求項3】 歯面に液膜を形成された歯車を位置決め
    保持して歯車を回転位置制御する保持部と、歯面にその
    長手方向に対し30°以下の低角度で斜め上方より光を
    照射するように配置した照明手段と、撮像軸が歯面に対
    向するとともに照射光の乱反射光が入射するように配設
    した撮像手段と、撮像手段からの画像を処理し欠陥の有
    無を判定する画像処理部とを備えた検査部と、 を有することを特徴とするU字状溝を有する部品表面の
    検査装置。
  4. 【請求項4】 液膜が不揮発性又は難揮発性である請求
    項1、2又は3に記載のU字状溝を有する部品表面の検
    査装置。
  5. 【請求項5】 歯車を載置する支持部と、歯車表面に不
    揮発性又は難揮発性の液体を注出する異物除去手段と、
    歯車表面に前記液体を所定量残すように余分の液体を除
    去する液切り手段とを備えた洗浄部と、 洗浄後の歯車を位置決め保持し歯車を回転位置制御する
    保持部と、歯面にその長手方向に対し30°以下の低角
    度で斜め上方より光を照射するように配置した照明手段
    と、撮像軸が歯面に対向するとともに照射光の乱反射光
    が入射するように配設した撮像手段と、撮像手段からの
    画像を処理し欠陥の有無を判定する画像処理部とを備え
    た検査部と、 を有することを特徴とするU字状溝を有する部品表面の
    検査装置。
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