JP2000065126A - 防振装置 - Google Patents
防振装置Info
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Abstract
い。 【解決手段】 支持筒金具14の内周面に、弾性体16
から延びる薄肉部17の外周面が加硫接着され、ダイヤ
フラム22と弾性体16との間にこれらの部材の内壁面
で形成された液室26、27が設けられ、液体が封入さ
れる。液室26、27内に仕切部材28が配置され、液
室を受圧液室26と副液室27とに二分している。制限
通路30が受圧液室26と副液室27との間を連通し、
仕切部材28の外周端部28A上に、仕切部材28の外
周面に周方向に延びる溝部38が形成される。薄肉部1
7で仕切部材28の外周端部28Aが覆われることで、
薄肉部17の先端部17Aがこの溝部38内に挿入され
る。制限通路30と溝部38との間を仕切る仕切部材2
8の壁部28Cに複数の切欠部40が形成される。
Description
振動を吸収する防振装置に関し、特に、車両に搭載され
るエンジンマウント、ブッシュ等に好適なものである。
ンと振動受け部となる車体との間には、エンジンマウン
トとしての防振装置が配設されていて、エンジンが発生
する振動をこの防振装置が吸収し、車体側に伝達される
のを阻止するような構造となっている。
す。この図に示すように、この種の防振装置は、頂部1
10と筒部112とをゴムなどで形成される弾性体11
4で連結し、さらに、受圧液室120及び副液室122
が設けられると共に、これらの液室120、122間を
仕切る仕切部材126にオリフィスとなる制限通路12
4が設けられ、この制限通路124でこれらの液室12
0、122が互いに連通されている。
動が発生した場合には、弾性体114の変形及び液室1
20、122を連通する制限通路124内の液体の液柱
共振等で振動を吸収し、振動の伝達を阻止していた。
に封入された防振装置の製造に際しては、まず図9に示
すように防振装置の内部から注入口130を介して空気
を吸引して一旦抜いて内部を真空にし、その後、防振装
置の液室120、122内に注入口130から液体を注
入するように流し込み、最後に注入口130を封止する
ようにしていた。そして、防振装置の液室120、12
2内に空気が残留した場合には空気が液中に気泡となっ
て防振特性を悪化させるおそれがある為、液体を注入す
る際に仕切部材126等の構造体の周りを完全に液体で
満たす必要があった。
置外や液室122に漏れださないように、仕切部材12
6の外周側に形成した溝部128に弾性体114の先端
部分を挿入する構造とした為、仕切部材126外周側に
袋小路とされるエアポケットPが生じるようになってい
る。そして、空気を吸引して防振装置の内部を真空にす
る際に、このエアポケットPから空気を完全に排出でき
ないので、液室120、122内に液体を封入したとき
に、エアポケットP内に残留している空気が気泡となっ
て液室120、122内に流れ込むおそれがあった。
に空気を気泡となって残らせない防振装置を提供するこ
とを目的とする。
は、振動発生部及び振動受け部の一方に連結される第1
の取付部材と、振動発生部及び振動受け部の他方に連結
される筒状の第2の取付部材と、これら取付部材間に配
設されて弾性変形し得る弾性体と、内壁の少なくとも一
部が弾性体により構成され且つ液体が封入される受圧液
室と、内壁の少なくとも一部が変形自在に形成されて拡
縮自在とされ且つ液体が封入される副液室と、受圧液室
と副液室との間を仕切り且つ、これら受圧液室と副液室
との間を連通する制限通路が設けられると共に、外周面
に周方向に延びる溝部が設けられた仕切部材と、弾性体
と一体的に形成されて第2の取付部材の内周側を被覆し
且つ仕切部材の溝部に先端部分が挿入される薄肉部と、
溝部の周辺部分を切り欠いて溝部内外間を連通する切欠
部と、を有することを特徴とする。
振装置において、切欠部が仕切部材に複数形成されたこ
とを特徴とする。
明する。
振動発生部に第1の取付部材あるいは第2の取付部材が
連結されている為、振動発生部側から振動が第1の取付
部材あるいは第2の取付部材に伝達されると、弾性体が
変形し、結果として弾性体の変形により振動が減衰し
て、第2の取付部材あるいは第1の取付部材に連結され
る振動受け部側に振動が伝達され難くなる。
り構成される受圧液室及び副液室に液体がそれぞれ封入
され、これら受圧液室と副液室との間が仕切部材により
仕切られている。さらに、副液室の内壁の少なくとも一
部が変形自在に形成されて拡縮自在とされており、仕切
部材が、これら受圧液室と副液室との間を連通する制限
通路及び、仕切部材の外周面に周方向に延びる溝部を有
している。
第2の取付部材の内周側を被覆している薄肉部の先端部
分が仕切部材の溝部内に挿入され、切欠部が仕切部材の
この溝部が形成された部分の周辺部分を切り欠いて、溝
部内外間を連通している。
拡縮し、これに合わせて制限通路を介して受圧液室に連
通される副液室が拡縮するのに伴って、受圧液室及び副
液室の液体が制限通路を介して相互に流通し、制限通路
内のオリフィス空間に生ずる液柱共振に基づく減衰作用
で防振効果を向上することができる。この結果、弾性体
の変形だけでなく、液柱共振により振動が低減されて、
振動受け部側に振動がより一層伝達され難くなり、防振
装置の防振特性が向上する。
被覆する薄肉部の先端部分が仕切部材の溝部内に挿入さ
れ、この溝部が形成される仕切部材の周辺部分を切り欠
いて設けられた切欠部が、溝部内外間を連通することに
より、溝部内の空気の流路を確保する構造とした。
内から空気を抜く工程において、溝部内の空気が切欠部
から吸い出されて溝部内に空気が溜まらなくなるので、
防振装置の完成後に溝部内に残っていた空気が気泡とな
って溝部内から流れ出して、液室内に残留することがな
くなった。そしてこの結果として、空気が液室内の液中
に気泡となって残って防振装置の防振特性を悪化させる
おそれがなくなった。
明する。
を奏する。但し、本請求項では、切欠部が仕切部材に複
数形成される構成をも有している為、より確実に溝部内
の空気が切欠部から吸い出されて、空気が液室内に残留
しなくなる。
装置を図1から図7に示し、これらの図に基づき本実施
の形態を説明する。
の防振装置10の下部側を形成する底板金具12の下部
には、車体(図示せず)にこの防振装置10を図示しな
いナットの螺合により連結して固着する為のボルト13
が突出している。さらに、この底板金具12の周囲には
立壁12Aを介してつば部12Bが形成されており、つ
ば部12Bの上部には円筒状に形成された支持筒金具1
4が取付けられている。つまり、この支持筒金具14の
リング状に外周側に突出したフランジ部14Aの外周端
部が、底板金具12のつば部12Bとかしめ固着されて
いる。
14Aの内周部から直角に筒部14Bが立設されてお
り、この筒部14Bの上端部からは外周に広がる支持筒
部14Cが連続されている。そして、支持筒金具14の
上部には円板状に形成された頂板金具18が位置してい
る。この頂板金具18の中央部からはエンジンへの連結
用として用いられるボルト20が突出されるように形成
されており、図示しないナットのボルト20への螺合に
よりエンジンが固定される。
面には、円筒形状をしたゴム製の弾性体16から薄肉状
に延びる薄肉部17の外周面が加硫接着されており、こ
の薄肉部17が支持筒金具14の内周側を被覆してい
る。そして、この薄肉部17の先端部分であるリング状
の先端部17Aが支持筒金具14から離れて自由端とな
っている。また、この弾性体16の上面は頂板金具18
の下面に加硫接着されている。
板金具12に連結された支持筒金具14との間に、介在
されて取り付けられることとなり、頂板金具18が第1
の取付部材とされ、これら底板金具12及び支持筒金具
14が第2の取付部材とされている。
へかしめ固着されるもう一方の薄肉の弾性材料であるゴ
ム製のダイヤフラム22と、弾性体16との間には、こ
れらの部材の内壁面で形成された液室24、26が設け
られていて、例えば水、オイル等の液体が封入されてい
る。そして、これら液室24、26内には合成樹脂材料
または鋳物で形成された仕切部材28が配置されてい
て、液室を受圧液室24と副液室26とに二分して区画
している。
外周端部28Aには、この外周端部28A沿いにほぼ一
周にわたってオリフィス用溝28Bが形成され、図1及
び図2に示すように、外周端部28A上であってこのオ
リフィス用溝28Bの下部の部分には、仕切部材28の
外周面に周方向に延びる溝部38が形成されている。
ている弾性体16の薄肉部17で仕切部材28の外周端
部28Aが覆われることで、このオリフィス用溝28B
の開放端が閉鎖されてリング状の空間である制限通路3
0が形成され、さらに、制限通路30内の液体が防振装
置10外や副液室26に漏れださないようにシールする
為、薄肉部17の先端部17Aがこの溝部38内に挿入
されることになる。
部38の周辺部分である制限通路30と溝部38との間
を仕切る仕切部材28の壁部28Cには、複数の切欠部
40が形成されている。つまり、この壁部28Cの周方
向に沿って等間隔の4か所の位置をそれぞれ切り欠いて
それぞれ切欠部40を設けることで、これら切欠部40
がそれぞれ溝部38内外間を連通して空気等の気体や液
体である流体を流通させるようになる。
室24と制限通路30内とを連通する凹部である開口部
30Aが設けられ、他端部には、副液室26と制限通路
30内とを連通する小孔である開口部30Bが設けられ
ている。従って、これら開口部30A、30Bを含む制
限通路30が、内壁の少なくとも一部を弾性体16で構
成される受圧液室24と、内壁の少なくとも一部をダイ
ヤフラム22で変形自在に形成した副液室26との間を
連通することとなる。
ており、フランジ部14Aの底面へ弾性体16を介して
当接されると共に、つば部12B、ダイヤフラム22と
共にフランジ部14Aへかしめ固着されている。さら
に、ダイヤフラム22と底板金具12との間は空気室3
5とされてダイヤフラム22の変形を可能としている。
立を説明する。
持筒金具14を形成し、図示しない金型内で、頂板金具
18と支持筒金具14との間に、図6に示す弾性体16
を加硫接着する。
射出成形されて仕切部材28を形成すると共に図示しな
い加硫用の金型でダイヤフラム22を形成しておいて、
この後に、図6に示すようにこれら仕切部材28及びダ
イヤフラム22を支持筒金具14内に矢印X方向に挿入
し、底板金具12と共にダイヤフラム22、仕切部材2
8を支持筒金具14へかしめて固着する。
の受圧液室24に対応する部分に形成された注入口32
に注入パイプ34を挿入し、まず防振装置10の内部か
ら注入パイプ34で吸引して空気を一旦抜いて内部を真
空にし、その後、受圧液室24、制限通路30及び副液
室26内に注入パイプ34で液体を注入するように流し
込み、最後に注入口32を図1に示すリベット36で封
止するようにして、防振装置10の組立が完了する。
置10の頂板金具18がボルト20を介してエンジン側
に固定されつつ連結され、また、底板金具12がボルト
13を介して自動車の車体側に固定されつつ連結され
る。
Aは仕切部材28の径方向であるY方向に二分割して移
動する為、射出成形時においてスライド片50Aを仕切
部材28から抜き易いように、仕切部材28の溝部38
は仕切部材28の外周端部28Aから径方向内方に窪む
ように形成されている。
用を説明する。
すると、エンジンの振動が頂板金具18を介して弾性体
16に伝達される。弾性体16は吸振主体として作用
し、弾性体16の内部摩擦に基づく制振機能によって振
動を吸収し、車体側に振動が伝達され難くなる。
により構成される受圧液室24及び副液室26に液体が
それぞれ封入され、これら受圧液室24と副液室26と
の間が仕切部材28により仕切られている。さらに、副
液室26の内壁の少なくとも一部を変形自在に形成する
ダイヤフラム22が、副液室26を拡縮自在としてい
る。また、仕切部材28が、これら受圧液室24と副液
室26との間を連通する制限通路30及び、仕切部材2
8の外周端部28Aに周方向に延びる溝部38を有して
いる。
0外や副液室26に漏れださないように、筒状の支持筒
金具14の内周側を被覆している弾性体16と一体の薄
肉部17の先端部17Aが仕切部材28の溝部38内に
挿入されており、また、切欠部40が仕切部材28のこ
の溝部38が形成された部分の周辺部分を切り欠いて、
溝部38内外間である溝部38内と制限通路30内との
間を連通している。
室24が拡縮し、これに合わせて制限通路30を介して
受圧液室24に連通される副液室26がダイヤフラム2
2の変形により拡縮するのに伴って、受圧液室24及び
副液室26の液体が制限通路30を介して相互に流通
し、制限通路30内のオリフィス空間に生ずる液柱共振
に基づく減衰作用で防振効果を向上することができる。
この結果、弾性体16の変形だけでなく、液柱共振によ
り振動が低減されて、車体側に振動がより一層伝達され
難くなり、防振装置10の防振特性が向上する。
被覆する薄肉部17の先端部17Aが仕切部材28の溝
部38内に挿入され、この溝部38が形成される仕切部
材28の周辺部分を切り欠いて設けられた切欠部40
が、溝部38内と制限通路30内との間を連通すること
により、溝部38内の空気の流路を確保する構造とし
た。
装置10内から空気を抜く工程において、溝部38内の
空気が切欠部40から吸い出されて制限通路30及び受
圧液室24を介して防振装置10外に排出され、溝部3
8内に空気が溜まらなくなる。この為、防振装置10の
完成後に溝部38内に残っていた空気が気泡となって溝
部38内から流れ出して、液室24、26内に残留する
ことがなくなった。そしてこの結果として、空気が液室
24、26内の液中に気泡となって残ってこの防振装置
10の防振特性を悪化させるおそれがなくなる。尚、防
振装置10の完成後には液体が溝部38内に溜まること
になり得るが、溝部38内から液体が出し入れされなけ
れば、防振特性に影響はない。
切部材28に複数形成されている為、より確実に溝部3
8内の空気が切欠部40から吸い出されて、空気が液室
24、26内に残留しなくなる。
となるエンジンに第1の取付部材となる頂板金具18側
を連結し、振動受け部となる車体に第2の取付部材とな
る底板金具12及び支持筒金具14側を連結するような
構成としたがこの逆の構成としても良い。
れるエンジンの防振を目的としたが、本発明の防振装置
は例えば車両のボディマウント等、あるいは車両以外の
他の用途にも用いられることはいうまでもなく、また、
支持筒金具、頂板金具、連結材及び弾性体等の形状、寸
法なども実施の形態のものに限定されるものではない。
した構成とした結果、液室内の液中に空気を気泡となっ
て残らせないという優れた効果を有する。
面図である。
拡大して示す要部拡大断面図である。
れる仕切部材を示す斜視図である。
図である。
れる仕切部材を射出成形する成形金型の断面図である。
示す断面図である。
面図であって、防振装置内から空気を吸引している状態
を示す図である。
て、防振装置内から空気を吸引する状態を示す図であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 振動発生部及び振動受け部の一方に連結
される第1の取付部材と、 振動発生部及び振動受け部の他方に連結される筒状の第
2の取付部材と、 これら取付部材間に配設されて弾性変形し得る弾性体
と、 内壁の少なくとも一部が弾性体により構成され且つ液体
が封入される受圧液室と、 内壁の少なくとも一部が変形自在に形成されて拡縮自在
とされ且つ液体が封入される副液室と、 受圧液室と副液室との間を仕切り且つ、これら受圧液室
と副液室との間を連通する制限通路が設けられると共
に、外周面に周方向に延びる溝部が設けられた仕切部材
と、 弾性体と一体的に形成されて第2の取付部材の内周側を
被覆し且つ仕切部材の溝部に先端部分が挿入される薄肉
部と、 溝部の周辺部分を切り欠いて溝部内外間を連通する切欠
部と、 を有することを特徴とする防振装置。 - 【請求項2】 切欠部が仕切部材に複数形成されたこと
を特徴とする請求項1記載の防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23863698A JP3889515B2 (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23863698A JP3889515B2 (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 防振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000065126A true JP2000065126A (ja) | 2000-03-03 |
JP3889515B2 JP3889515B2 (ja) | 2007-03-07 |
Family
ID=17033094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23863698A Expired - Fee Related JP3889515B2 (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3889515B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010270785A (ja) * | 2009-05-19 | 2010-12-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
-
1998
- 1998-08-25 JP JP23863698A patent/JP3889515B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010270785A (ja) * | 2009-05-19 | 2010-12-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
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---|---|
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