JP2000063604A - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

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JP2000063604A
JP2000063604A JP10234153A JP23415398A JP2000063604A JP 2000063604 A JP2000063604 A JP 2000063604A JP 10234153 A JP10234153 A JP 10234153A JP 23415398 A JP23415398 A JP 23415398A JP 2000063604 A JP2000063604 A JP 2000063604A
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vinyl chloride
chloride resin
resin film
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Katsuhiro Fujiwara
克宏 藤原
Takashi Takazawa
孝 高澤
Kazuyoshi Murakami
主義 村上
Noboru Ichiyanagi
登 一柳
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Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温時の衝撃強度を向上し、さらには、屋外
暴露(経時後)の物性低下の著しく少ない農業用塩化ビ
ニル系樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】 平均重合度1000以上2500以下の
塩ビ樹脂[A]100重量部、可塑剤[B]30〜60
重量部、平均粒子径100〜300μm、部分分離効率
においてD75/D25が1.05〜2.5、アルキル
メタクリレートを主成分とする重合体であるアクリル系
弾性体粒子[C]0.5〜20重量部を混合してなる農
業用塩化ビニル系樹脂フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムに関する。更に詳しくは、加工性が良好
であり、展張後の外力(風、雪、雹、アラレ等)による
破れ等の好ましくない現象に対して、低温下における衝
撃強度に優れ、屋外暴露後の物性低下の著しく少ない、
さらには、透明性が良好な農業用塩化ビニル系樹脂フィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、有用植物を栽培している農家で
は、収益性向上を目的として、有用植物をハウス(温
室)、またはトンネル内で促進栽培や抑制栽培する方法
が、広く採用される様になった。このハウス(温室)ま
たはトンネルの被覆資材としては、ポリエチレンフィル
ム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリエス
テルフィルム、ポリカーボネートフィルム、硬質及び軟
質塩化ビニル系樹脂フィルム、ガラス等が使用されてい
る。なかでも軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、他の合
成樹脂フィルムに対して、光線透過率、保温性、機械的
強度、耐久性、作業性を総合して最も優れているので、
広く使用されている。
【0003】しかしながら、軟質塩化ビニル系樹脂フィ
ルムは、樹脂軟化剤として、可塑剤が配合されており、
この可塑剤は、感温性が大きく、特に寒冷地区での展張
使用される際の伸びが悪く破れ易い。また、展張後も
風、雪、雹、アラレ等の外力がフィルムに加わった際に
破れ易いという問題点があった。このため、寒冷地区に
おける伸び、耐衝撃性等の物性を改善する方法として、
下記のような農業用の塩化ビニル系樹脂フィルム中の可
塑剤の量を増加、あるいは、耐寒性可塑剤の配合等、可
塑剤配合に関する方法が提案されている。
【0004】塩化ビニル系樹脂フィルム中の可塑剤量を
増加させる方法は、低温強度に対して、向上効果がある
ことが知られているが、この方法では、夏場等の高温時
にフィルムが、べたついたり、たるむことが知られてい
る。そこで、可塑剤の量をあまり増量することなく、低
温時の物性を向上させるために耐寒性の可塑剤を配合す
る方法が提案されている(特開昭58−49742号公
報等)。しかしながら、この方法では、一般に塩化ビニ
ル系樹脂との相溶性が悪く、ブリードしたり耐熱性に劣
る欠点がある。又、耐候性が劣る(褐変等)欠点があ
る。
【0005】又、衝撃改良剤として、メチルメタクリレ
ート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹脂)
(特開平6−322209)、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)等が提案されているが、これ
ら衝撃改良剤は、耐衝撃強度は、向上するものの、その
分子中に含まれる2重結合が、光・紫外線または熱に対
して活性であるために、それらを配合してなる樹脂から
得られる塩化ビニル系樹脂フィルムは、耐候性(褐変)
が劣る欠点があり、これに対し、紫外線吸収剤・酸化防
止剤・光安定剤等を添加することが提案されているが、
満足する十分な諸物性が得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
状況にあって、低温時の衝撃強度を向上し、さらには、
屋外暴露(経時後)の物性低下の著しく少ない農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムを提供することを目的とした。
又、フィルム成形時の加工性に優れ、寒冷地区での展張
の際にも破れず、屋外での展張後の風、雪、雹、アラレ
等の外力によって引き起こされる破れも生じない。又、
夏場等の高温時におけるべたつき・たるみ(弾性率向
上)を生じない、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提
供することを目的として、鋭意検討した結果、本発明を
完成するに至ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の要旨
とするところは、平均重合度1000以上2500以下
の塩化ビニル系樹脂[A]100重量部に対して、可塑
剤[B]30〜60重量部、平均粒子径が100〜30
0μm、部分分離効率において25%分離粒子径(D2
5)と75%分離粒子径(D75)との比(D75/D
25)が1.05〜2.5、アルキルメタクリレートを
主成分とする重合体であるアクリル系弾性体粒子[C]
0.5〜20重量部を混合してなる農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムに存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 1.塩化ビニル系樹脂[A] 本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビニル
のほか、塩化ビニルが主成分を占める共重合体をいう。
塩化ビニルと共重合しうる単量体化合物としては、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリ
ル、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル
酸、酢酸ビニル等が挙げられる。これら塩化ビニル系樹
脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合
法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によって
製造されたものであってもよい。
【0009】本発明においては、該塩化ビニル系樹脂と
して平均重合度が1000以上2500以下のものを用
いるが、上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度の異なるも
のを2種混合してもよい。この混合方法としては、フィ
ルム製膜加工時に2種類の樹脂を混合する方法が一般的
であるが、塩化ビニル樹脂の重合時に重合条件コントロ
ールによって、見掛け上2種類の平均重合度の異なる樹
脂が混合されたことになる方法であってもよい。
【0010】2.可塑剤[B] 上記基体となる塩化ビニル系樹脂フィルムには、柔軟性
を付与するために、この樹脂100重量部に対して、3
0〜60重量部、好ましくは、40〜55重量部の可塑
剤が配合される。30重量部未満では、低温時での柔軟
性に乏しいため、充分な低温物性が得られない。また、
60重量部を越えると、常温下での取り扱い性(べたつ
き性等)が悪化したり、製膜加工時の作業性が低下する
ので好ましくない。
【0011】使用しうる可塑剤としては、例えば、ジ−
n−オクチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタ
レート、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト等のフタル酸誘導体;ジオクチルフタレート等のイソ
フタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジオクチ
ルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−n−ブチルマ
レート等のマレイン酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレ
ート等のクエン酸誘導体;モノブチルイタコネート等の
イタコン酸誘導体;ブチルオレエート等のオレイン酸誘
導体;グリセリンモノリシノレート等のリシノール酸誘
導体;その他、エポキシ化大油、エポキシ樹脂系可塑剤
等が挙げられる。また、樹脂フィルムに柔軟性を付与す
るために、上述の可塑剤に限られるものでなく、例えば
熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル等を使用す
ることもできる。
【0012】3.アクリル系弾性体粒子[C] 本発明のアクリル系弾性体とは、アルキルメタクリレー
トモノマーを主成分とし、アルキルメタクリレートモノ
マーと共重合可能な他のビニルモノマーとを逐次多段重
合法にて得られるものであり、これら共重合体が多層構
造重合体をなしているものである。多層構造重合体とし
ては、3段重合物(3層構造)もしくは4段重合物(4
層構造)が好ましい。
【0013】アルキルメタクリレートモノマーとして
は、炭素数8以下のアルキル基を有するアルキルメタク
リレートモノマーが好ましい。具体的には、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタ
クリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチル
メタクリレート、i−ブチルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ートなどを挙げることができる。
【0014】アルキルメタクリレートと共重合可能な他
の単量体としては、エチルアクリレート、n−プロピル
アクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、i−ブチルアクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、デ
シルアクリレート等のようなアクリル酸のC1〜C16
のアルキルエステル類:エチルメタクリレート、n−プ
ロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、
n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート、デシルメタクリレート等のようなメ
タクリル酸のC1〜C16のアルキルエステル類:スチ
レン、アクリルニトリル、メタクリロニトリルなどを挙
げることができる。これらメチルメタクリレートと共重
合可能なビニルモノマー単量体は、1種類もしくは数種
類を組み合わせて共重合させても良い。
【0015】上記アクリル系弾性体粒子の塩化ビニル系
樹脂への配合量は、0.5〜20重量部でなければなら
ない。0.5重量部よりも少ないと十分な衝撃強度が得
られない。多すぎると、機械物性がかえって低下するた
めに好ましくなく、好ましくは10重量部以下がよい。
上記範囲内でも1.0〜8重量部が特に好適である。さ
らに上記アクリル系弾性体粒子の平均粒子径は、100
〜300μmの範囲が必要である。100μmよりも小
さいと十分な物性強度が得られず、300μmよりも大
きい範囲では、光の乱反射のために十分な透明性が得ら
れず好ましくない。上記範囲内でも特に150〜250
μmの範囲が好適である。
【0016】又、上記アクリル系弾性体粒子の部分分離
効率において、75%分離粒子径(D75)と25%分
離粒子径(D25)との比(D75/D25)は、1.
05〜2.5でなければならない。2.5よりも大きい
範囲では、十分な衝撃強度・透明性が得られないために
好ましくない。上記範囲内でも特に好ましい範囲は、
1.1〜2.3が特に好適である。
【0017】アクリル系弾性体粒子は、上記単量体の2
種以上を所定量組み合わせて重合缶に仕込み、重合開始
剤、乳化剤、必要に応じてグラフト交叉剤を加えて、通
常の乳化重合によって逐次多段重合法によって得られ
る。この逐次多段重合法は、水性分散液又はエマルジョ
ン中に連続的に添加される単量体が先に添加した単量体
によって形成されるエマルジョン粒子上に逐次シート重
合されるような条件下で行う。各層の重合はそれぞれ前
段階の重合が完了したのちに続けて滴下重合した後、通
常の塩析方法により凝固し、乾燥され得られる。重合開
始剤は、通常乳化重合の際に使用されるものであればよ
く、水溶性の過硫酸塩及びレドックス系開始剤が挙げら
れる。乳化剤としては、アニオン性界面活性剤が好まし
いが、通常、乳化重合の際使用されるものであればよ
い。
【0018】4.アクリル系共重合体 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、加工性
の観点から、アクリル系共重合体を配合することが好ま
しい。アクリル系共重合体としては、メチルメタクリレ
ートモノマーを主単量体とし、メチルメタクリレートモ
ノマーと共重合可能なビニルモノマー単量体とを共重合
して得られるものが好ましい。
【0019】共重合される割合は、(A)メチルメタク
リレート60〜100重量%、(B)メチルメタクリレ
ートモノマーと共重合可能なビニルモノマー単量体0〜
40重量部であることが好ましい。メチルメタクリレー
トモノマーが60重量%より少ない範囲では、アクリル
系共重合体と塩化ビニル系樹脂との相溶性が悪くフィル
ム外観が劣るために好ましくない。
【0020】メチルメタクリレートと共重合可能なビニ
ルモノマー単量体としては、エチルアクリレート、n−
プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、デシルアクリレート等のようなアクリル酸のC1
〜C16のアルキルエステル類:エチルメタクリレー
ト、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタク
リレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート等の
ようなメタクリル酸のC1〜C16のアルキルエステル
類:スチレン、アクリルニトリル、メタクリロニトリル
などを挙げることができる。これらメチルメタクリレー
トと共重合可能なビニルモノマー単量体は、1種類もし
くは数種類を組み合わせて共重合させても良い。
【0021】上記アクリル系共重合体の塩化ビニル系樹
脂への配合量は、0.1〜10重量部の範囲が好まし
い。0.1重量部より少ないと加工性が改良されず、1
0重量部より多い範囲では、加工性・物性共に比例して
向上することがないために好ましくない。上記範囲内で
も特に0.5〜5重量部が好適である。アクリル系共重
合体は、上記単量体の2種以上を所定量組み合わせて有
機溶剤ないし水とともに重合缶に仕込み、重合開始剤、
必要に応じて分子量調節剤を加えて撹拌しつつ加熱重合
して得られる。重合は、公知の方法、例えば懸濁重合
法、溶液重合法、乳化重合法などが採用される。
【0022】5.β−ジケトン化合物 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、加工の
際、熱に対する変色防止の点からβ−ジケトン化合物を
配合することが好ましい。β−ジケトン化合物として
は、農業用塩化ビニルフィルムに通常配合されるもので
あればよく、β−ジケトン、デヒドロ酢酸等が挙げられ
る。β−ジケトンとしては、次の一般式[I]で表され
る構造単位を一分子中に1個以上含有する化合物が適当
である。
【0023】
【化1】
【0024】([I]式においてR1、R2は炭素数1
〜4のアルキル基、又はフェニル基を示す。) 一般式[I]に含まれるものとしては、具体的にアセチ
ルアセトン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルプロピオ
ニルメタン、ジベンゾイルメタン等が挙げられる。β−
ジケトン化合物の塩化ビニル系樹脂フィルムへの配合量
は、余り少ないと成形加工時の熱に対して変色が生じる
ために好ましくなく、余り多くしてもフィルムの耐着色
性は添加量に比例して向上することがない。好ましい配
合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.
005〜0.10重量部の範囲である。
【0025】6.光安定剤 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、被膜の
形成性、屋外展張性の点から光安定剤を配合することが
好ましい。光安定剤としては、農業用塩化ビニルフィル
ムに通常配合されるものであればよく、ヒンダードアミ
ン系、金属錯塩系等が挙げられる。特にヒンダードアミ
ン系光安定剤が好ましい。具体的には、以下の様なもの
が挙げられる。ヒンダードアミン系光安定剤としては、
次の一般式[II]又は[III ]で表される構造単位を一
分子中に1個以上含有する化合物が適当である。
【0026】
【化2】
【0027】([II]式においてR1〜R4は炭素数1
〜4のアルキル基、R5は水素又は炭素数1〜4のアル
キル基を示す。)
【0028】
【化3】
【0029】([III ]式においてR1〜R4は炭素数
1〜4のアルキル基、R5は水素又は炭素数1〜4のア
ルキル基を示す。) 例えば一般式[IV]で表されるヒンダードアミン系化合
物が代表的なものである。
【0030】
【化4】
【0031】(式中、Rはリン又は、1〜4価のカルボ
ン酸から誘導されるモノ〜テトラアシル基、nは1〜4
の整数をそれぞれ示す。) 上記一般式[IV]に含まれるものとしては具体的には例
えば特公昭63−51458号公報に例示されている、
4−シクロヘキシノイルオキシ−2,6,6−テトラメ
チルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−(o−クロロベンゾ
イルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン等が挙げられる。
【0032】金属錯塩系光安定剤としては、金属が、ニ
ッケルとコバルトが好ましい。具体的には、以下の様な
ものが挙げられる。ニッケル金属錯体:ニッケル〔2,
2′チオビス(4−ターシャリオクチル)フェノレー
ト〕ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカ
ーバメイト、ニッケルビス〔oエチル3,5(ジターシ
ャリブチル4−ヒドロキシベンジル)〕ホスフェート、
ニッケルビス(オクチルフェニルサルファイド)等が挙
げられる。コバルト金属錯体:コバルトジシクロヘキシ
ルジチオホスフェート、〔1−フェニル,3−メチル,
4−デカノイル,ピラゾレート(5)2〕ニッケル等が
挙げられる。
【0033】光安定剤の塩化ビニル系樹脂フィルムへの
配合量は、余り少ないとフィルムの耐候性が十分に優れ
たものとならないので好ましくなく、余り多くしてもフ
ィルムの耐候性は添加量に比例して向上することがな
く、フィルム表面の噴き出しがおこる。好ましい配合量
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1〜
1.0重量部の範囲である。
【0034】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
には、被膜の形成性、屋外展張性の点から紫外線吸収
剤、光安定剤を併用することが好ましい。紫外線吸収剤
としては、農業用塩化ビニルフィルムに通常配合される
ものであればよく、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系、サリチル酸エステル系、ハイドロキノン系、シ
アノアクリレート系等各種の紫外線吸収剤が挙げられ
る。特にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤が好ましい。具体的には、以下の
ようなものが挙げられる。
【0035】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−2′−カルボキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒド
ロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノン、2,
2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベンゾフェ
ノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロルベンゾ
フェノン、ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5
−ベンゾイルフェニル)メタン。
【0036】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−
(2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル
フェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェ
ニル)−5,6−ジクロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5−エ
チルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジメチルフェニル)−5−メトキシベンゾ
トリアゾール、2−(2′−メチル−4′−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ステアリ
ルオキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)−5−メチ
ルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5−
カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾールエチルエステ
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブ
チルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−メチル−5′−t−ブチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メトキシフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−
ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−シクロヘキシル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキ
シ−4′,5′−ジメチルフェニル)−5−カルボン酸
ベンゾトリアゾール、ブチルエステル、2−(2′−ヒ
ドロキシ−4′,5′−ジクロルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメ
チルフェニル)−5−エチルスルホベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
5′−メトキシフェニル)−5−メチルベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニ
ル)−5−カルボン酸エステルベンゾトリアゾール、2
−(2′−アセトキシ−メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール。
【0037】上記紫外線吸収剤の基体フィルムへの配合
量は、基体の塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
0.02〜8重量部の範囲が好ましい。0.02重量部
より少ない時は、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの耐
候性が、十分に優れたものとならないので好ましくな
い。他方、8重量部より多い時は、フィルム使用時に他
の添加剤とともにフィルム表面に噴き出したりするとい
う問題がおこり、好ましくない。上記範囲のうち、0.
1〜3重量部の範囲が好ましい。
【0038】7.有機リン酸エステル又は有機リン酸金
属塩 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、上記塩
化ビニル系樹脂に、有機リン酸エステル又は有機リン酸
金属塩を配合することが好ましい。有機リン酸エステル
としては、トリイソプロピルフェニルホスフェート、イ
ソデシルジフェニルホスフェート、トリス(イソプロピ
ルフェニル)ホスフェート、トリブチルホスフェート、
トリエチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフ
ェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリキシレ
ニルホスフェート等があるが中でもトリクレジルホスフ
ェート、及びトリキシレニルホスフェートが特に好まし
い。
【0039】上記の有機リン酸エステルは、単独さらに
複合物にしても使用できる。例えば、有機リン酸エステ
ルと有機亜リン酸エステルの複合物が挙げられ、有機リ
ン酸エステルには、ジフェニルホスフェートのようなホ
スホネート系化合物も含まれる。有機リン酸金属塩とし
ては、一般式[V]又は[VI]
【0040】
【化5】
【0041】
【化6】
【0042】(式中、Mは、亜鉛、カルシウム、バリウ
ム、マグネシウム、コバルト又は、ストロンチウムを意
味する。また、R1、R2及びR3は各々、アルキル、
アリール、アリールアルキル、アルキルアリール又はエ
ーテル結合を有するアルキル基を意味する。)で示され
るものが挙げられる。R1、R2及びR3で表されるア
ルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブ
チル、アミン、ネオペンチル、イソアミル、ヘキシル、
イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2
−エチルヘキシル、デシル、イソデシル、ラウリル、ト
リデシル、C12〜C13混合アルキル、ステアリル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シ
クロドデシル、4−メチルシクロヘキシル基等を挙げる
ことができる。
【0043】アリール基の例としては、フェニル、ナフ
チル基等を挙げることができる。アリールアルキル基の
例としては、ベンジル、β−フェニルエチル、α−フェ
ニルプロピル、β−フェニルプロピル基等を挙げること
ができる。アルキルアリール基の例としては、トリル、
キシリル、エチルフェニル、ブチルフェニル、第3ブチ
ルフェニル、オクチルフェニル、イソオクチルフェニ
ル、第3オクチルフェニル、ノニルフェニル、2,4−
ジ−第3ブチルフェニル基等が挙げられる。
【0044】エーテル結合を有するアルキル基として
は、フルフリル、テトラヒドロフルフリル、5−メチル
フルフリル及びα−メチルフルフリル基、又は、メチル
−、エチル−、イソプロピル−、ブチル−、イソブチル
−、ヘキシル−、シクロヘキシル−、フェニルセロソル
ブ残基;メチル−、エチル−、イソプロピル−、ブチル
−、イソブチルカルビトール残基;トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、−モノエチルエーテル、−モ
ノブチルエーテル残基;グリセリン1、2−ジメチルエ
ーテル、−モノエチルエーテル、−モノブチルエーテル
残基;グリセリン1、2−ジメチルエーテル、−1,3
−ジエチルエーテル、−1−エチル−2−プロピルエー
テル残基;ノニルフェノキシポリエトキシエチル、ラウ
ロキシポリエトキシエチル残基等が挙げられる。
【0045】又、Mで表される金属は、亜鉛、カルシウ
ム及びバリウムが特に好ましい。これら有機リン酸エス
テル又は有機リン酸金属塩は、1種又は2種以上配合す
ることができる。本発明の農業用フィルムは、有機リン
酸エステル及び有機リン酸金属塩を併用するのが被膜の
形成性、屋外展張性の点からも好ましい。
【0046】有機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩
の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
0.1〜15重量部の範囲内、好ましくは、0.2〜1
0重量部の範囲内で選ばれる。配合量が0.1重量部未
満では軟質塩化ビニル系樹脂フィルムの耐候性及び防塵
性は向上しない。配合量が15重量部より多いとフィル
ムの透明性が極度に劣ってしまうので好ましくない。前
記範囲内では、0.2〜8重量部の範囲であるのが特に
好ましい。
【0047】勿論、前記塩化ビニル系樹脂には、上記可
塑剤、アクリル系共重合体、着色防止剤、光安定剤、有
機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩、紫外線吸収剤
の他に、必要に応じて、成形用の合成樹脂に通常配合さ
れる公知の樹脂添加物、例えば、滑剤、熱安定剤、酸化
防止剤、安定化助剤、帯電防止剤、防曇剤、防カビ剤、
防藻剤、無機フェラー、着色剤等を配合することができ
る。
【0048】本発明に係わるフィルムに配合しうる滑剤
としては、ポリエチレンワックス、ビスアマイド系化合
物、流動パラフィン等が挙げられ、酸化防止剤として
は、有機フォスファイト化合物等が挙げられる。また、
熱安定剤としては、β−ジケトン化合物等が挙げられ
る。以上の各種樹脂添加物は、それぞれ1種又は数種を
組み合わせて使用することができる。上記各種樹脂添加
物の添加量は、フィルムの性質を悪化させない範囲、通
常は基体の塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、1
0重量部以下の範囲で選ぶことができる。
【0049】フィルムの基体となる塩化ビニル系樹脂
に、前記可塑剤、光安定剤、紫外線吸収剤、有機リン酸
エステル又は有機リン酸金属塩、更に他の樹脂添加物を
配合するには、各々必要量秤量し、リボンブレンダー、
バンバリーミキサー、スーパーミキサーその他従来から
知られている配合機、混合機を使用すればよい。このよ
うにして得られた樹脂組成物をフィルム化するには、そ
れ自体公知の方法例えば溶融押出成形法(T−ダイ法、
インフレーション法を含む)、カレンダー成形法、溶液
流延法等によればよい。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に
限定されるものではない。 I.基体フィルムの調整 実施例1〜3、比較例1〜6 塩化ビニル樹脂(平均重合度1500) 100重量部 ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP) 45重量部 アクリル系弾性体粒子(3段重合物)(第1表に示す組成) エポキシ樹脂 3重量部 バリウム−亜鉛系複合液状安定剤 1.5重量部 ステアリン酸バリウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.4重量部 ソルビタンラウレート 1.5重量部 アクリル系共重合体(三菱レイヨン(株)製“メタブレンP-570A”) 2.0重量部 よりなる樹脂組成物を準備し、第2表に示した種類及び
量のβ−ジケトン化合物、有機リン酸エステル又は有機
リン酸金属塩、光安定剤及び紫外線吸収剤を配合した。
【0051】各配合物を、スーパーミキサーで10分間
撹拌混合したのち、180℃に加温したミルロール上で
混練し、厚さ0.10mmの基体フィルムを調整した。
ただし、比較例1,5にはβ−ジケトン化合物を配合し
なかった。又、比較例1,4には、光安定剤を、比較例
1,3には紫外線吸収剤を配合しなかった。また、比較
例1,2には、有機リン酸エステル又は有機リン酸金属
塩を配合しなかった。
【0052】 比較例7 塩化ビニル樹脂(平均重合度1500) 100重量部 ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP) 20重量部 アクリル系弾性体粒子(3段重合物)(第1表に示す組成) エポキシ樹脂 3重量部 バリウム−亜鉛系複合液状安定剤 1.5重量部 ステアリン酸バリウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.4重量部 ソルビタンラウレート 1.5重量部 アクリル系共重合体(三菱レイヨン(株)製“メタブレンP-570A”) 2.0重量部 よりなる樹脂組成物を準備し、実施例1〜3と同様の添
加剤、同様の加工方法において、厚さ0.10mmの基
体フィルムを調整した。
【0053】II.フィルムの評価 以下の方法においてフィルムの性能を評価し、その結果
を第3表に示す。 初期外観 実施例、比較例で作成したフィルムの外観を、肉眼での
観察及び日立製作所(株)製EPS−2U型により直進
光線透過率(波長555nm)を測定した。この評価基
準は、次のとおりである。 I)目視外観 ◎…表面光沢にむらがなく、かつ荒れ、しわのないも
の。 △…表面光沢にむらがあり、又は荒れ、しわのないも
の。 ×…表面光沢にむらがあり、かつ荒れ、しわのあるも
の。 II)直進光線透過率 ◎…透過率が、85%以上のもの。 ○…透過率が、65%〜84%のもの。 △…透過率が、45%〜64%のもの。 ×…透過率が、45%未満のもの。
【0054】初期着色性 実施例、比較例で作成したフィルムを170℃ギヤーオ
ーブンで熱劣化させ20分毎に着色状態を肉眼で観察し
た。 ◎…透明であり、黄変が全くないもの。 ○…透明であるが、若干の黄変が見られるもの。 △…透明性が無く、黄変が見られるもの。 ×…透明性が無く、黒変したもの。
【0055】低温物性 衝撃強度・脆性破壊率:実施例、比較例で得られたフィ
ルムを10cm×10cmのサンプルを9枚用意し、J
IS B−7503に規定されたダイヤルゲージでサン
プルの中心部の厚みを測定する。上記サンプルを−15
℃の室内において、東洋精機(株)製パンクチャーによ
り測定した。尚、脆性破壊(材料が、ほとんど塑性変形
を伴わず、割れの急速な進展によって、破壊されたも
の。)率及び衝撃度は、下記の式によって表す。 脆性破壊率(%)=脆性破壊した枚数/5(大小それぞ
れ2枚を除く)×100 衝撃強度=測定値(衝撃値)/測定厚み×公称厚み
【0056】屋外展張試験 9種のフィルムを、三重県一志郡の試験圃場に設置した
屋根型ハウス(開口3m、奥行き5m、棟高1.5m、
屋根勾配30度)に、被膜を設けた面をハウスの側にし
て被覆し、平成8年3月〜平成9年2月までの1年間展
張試験を行った。展張したフィルムについて、以下の方
法により、フィルムの耐候後の伸び残率、フィルムの低
温時における衝撃強度、脆性破壊率を評価した。 I)低温物性 で実施した内容と同様の方法で、試験及び評価を実施
した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【発明の効果】以上、実施例からも明らかなように本発
明は、次のような効果を奏し、その農業上の利用価値
は、極めて大である。 (1)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、加工性に優れている。 (2)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、経時後における物性低下が少なく、使用末期におい
ても、低温における物性に優れている。
【0062】(3)本発明に係わる農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムは、低温下における耐衝撃物性に優れてお
り、展張時による破れ、展張後の外力(風、雪、雹、ア
ラレ等)による破れに対する抵抗性に優れている。 (4)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、夏場等の高温時において、べたつきが発生しない。
又、弾性率が優れているために、夏場等の高温時に“た
るみ”等が発生しない。
【0063】尚、本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹
脂フィルムにおいて、ある特定のアクリル系弾性体粒子
(ある粒度分布・平均粒子径)を混合することにより、
ゲル化促進効果による加工性向上効果を引き出し、低温
時の衝撃に対する内部応力緩和効果により、衝撃強度向
上を引き出す(多層構造による内部応力の著しい緩和効
果)。又、透明性を維持する。さらには、耐候後の物性
の低下を抑える効果を引き出す。以上より本発明の農業
用塩化ビニル系樹脂フィルムは、加工性・耐衝撃性・耐
候後の物性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33:00) (72)発明者 村上 主義 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 (72)発明者 一柳 登 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 Fターム(参考) 2B024 DA03 DA05 DB01 EA01 2B029 EB03 EC04 EC09 EC14 EC19 4F071 AA15X AA20X AA22X AA24 AA24X AA25X AA28X AA32X AA33 AA34X AA36X AA42 AA53 AA81 AC07 AC10 AC13 AC15 AC19 AD02 AD06 AE04 AE05 AE22 AH01 BC01 4J002 BD041 BD051 BD061 BD071 BD081 BG053 BG063 BG064 CD002 CD162 EE038 EE049 EH076 EH096 EH106 EH146 EU077 EU178 EW049 EZ007 FD022 FD026 FD047 FD058 GA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均重合度1000以上2500以下の
    塩化ビニル系樹脂[A]100重量部に対して、可塑剤
    [B]30〜60重量部、平均粒子径が100〜300
    μm、部分分離効率において25%分離粒子径(D2
    5)と75%分離粒子径(D75)との比(D75/D
    25)が1.05〜2.5、アルキルメタクリレートを
    主成分とする重合体であるアクリル系弾性体粒子[C]
    0.5〜20重量部を混合してなることを特徴とする農
    業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 アクリル系弾性体粒子が多段重合物(多
    層構造)である請求項1記載の農業用塩化ビニル系樹脂
    フィルム。
  3. 【請求項3】 アクリル系弾性体粒子が3段重合物(3
    層構造)である請求項1記載の農業用塩化ビニル系樹脂
    フィルム。
  4. 【請求項4】 アクリル系弾性体粒子が4段重合物(4
    層構造)である請求項1記載の農業用塩化ビニル系樹脂
    フィルム。
  5. 【請求項5】 塩化ビニル系樹脂がアクリル系共重合体
    を含有してなる請求項1記載ないし請求項4いずれかの
    項記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
  6. 【請求項6】 塩化ビニル系樹脂が光安定剤を含有して
    なる請求項1記載ないし請求項5いずれかの項記載の農
    業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
  7. 【請求項7】 塩化ビニル系樹脂が紫外線吸収剤を含有
    してなる請求項1ないし請求項6のいずれかの項記載の
    農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
  8. 【請求項8】 塩化ビニル系樹脂が有機リン酸エステル
    または、有機リン酸金属塩を含有してなる請求項1ない
    し請求項7のいずれかの項記載の農業用塩化ビニル系樹
    脂フィルム。
  9. 【請求項9】 塩化ビニル系樹脂が、β−ジケトン化合
    物を含有してなる請求項1ないし請求項8のいずれかの
    項記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
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