JP2000063298A - インデンの製造方法 - Google Patents
インデンの製造方法Info
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
新規な製造法を提供する。 【解決手段】 テトラヒドロインデンを金属系触媒の存
在下に気相で脱水素して一旦インダンに変換した後、再
度金属系触媒の存在下に気相で脱水素することからなる
インデンの製造方法。
Description
い樹脂原料、あるいはポリオレフィン重合用のシングル
サイト触媒の配位子の原料として工業的に有用なインデ
ンの新規な製造方法に関するものである。
と略す)は、例えば化学産業で実用化されている各種の
ディールス−アルダー反応において多量に副生してお
り、従来その有効利用が望まれているにもかかわらず、
実際に利用された例は少ない。数少ないTHIの利用方
法の中に、コバルト・モリブデン酸化物触媒の存在下で
脱水素を行いインデンを得る方法(米国特許4,291,
181号)がある。得られるインデンは、前述のように
各種の用途に有用な物質であり、しかも安価な金属系触
媒を用いており、反応自体も比較的簡単な脱水素である
ため、上記の方法はTHIの有効利用として有望である
と考えられる。しかしながら、この方法には、転化率は
高いが収率が低く、更に触媒の活性低下が著しいという
欠点が認められる。本発明者らは、上記の原因を究明し
た結果、インデンが高い割合で生成するようなTHIの
脱水素条件下では、原料THI自体の逆ディールス−ア
ルダー反応によりTHIがシクロペンタジエン(以下
「CPD」と略す)と1,3−ブタジエン(以下、単に
「ブタジエン」と略す)に分解しやすく、その結果収率
が低下すること、また生成したインデン自体によるコー
キングによって触媒活性が低下することなどが判明し
た。
な事情に鑑み、THIを原料として高い収率でインデン
を安価に製造し、しかも触媒の活性低下を抑制し得る方
法を提供することを課題とする。
は、下記第一工程および第二工程からなる、テトラヒド
ロインデンを原料としてインデンを高収率で製造する方
法に関するものである。(第一工程)テトラヒドロイン
デンを金属系脱水素触媒の存在下に気相で脱水素するこ
とにより主としてインダンを含む反応生成物を得る工
程、および(第二工程)第一工程で得られた反応生成物
を金属系脱水素触媒の存在下に気相で脱水素することに
よりインデンを製造する工程。本発明の第2は、本発明
の第1において、第一工程から得られる反応生成物のイ
ンダンの含有量が70重量%以上であるインデンの製造
方法に関する。本発明の第3は、本発明の第1におい
て、第一工程から得られる反応生成物のインデンの含有
量が10重量%以下であるインデンの製造方法に関す
る。本発明の第4は、本発明の第1において、第一工程
における金属系脱水素触媒が、酸化モリブデンを含む金
属酸化物触媒であるインデンの製造方法に関する。本発
明の第5は、本発明の第4において、第一工程の金属系
脱水素触媒が、ニッケルおよびモリブデンの酸化物を含
む金属酸化物触媒またはコバルトおよびモリブデンの酸
化物を含む金属酸化物触媒であるインデンの製造方法に
関する。本発明の第6は、本発明の第1において、第二
工程の金属系脱水素触媒が、ニッケル、モリブデン、コ
バルトおよびクロムからなる群から選ばれるいずれか一
つの金属の酸化物を含む金属酸化物触媒であるインデン
の製造方法に関する。本発明の第7は、本発明の第6に
おいて、第二工程の金属系脱水素触媒が、ニッケルおよ
びモリブデンの酸化物またはコバルトおよびモリブデン
の酸化物であるインデンのを製造方法に関する。本発明
の第8は、本発明の第1において、第二工程の金属系脱
水素触媒が、ルテニウムを含む触媒であるインデンの製
造方法に関する。
を主目的として生産する方法によるものの他、前述のよ
うに各種商業的なディールス−アルダー反応における副
生品を利用することができる。例えば、EPDM用の第
三モノマーとして大量に生産されるEBH(5−エチリ
デン−2−ノルボルネン)の中間体であるビニルノルボ
ルネン(5−ビニル−2−ノルボルネン)は、ブタジエ
ンと、ジシクロペンタジエン(以下「DCPD」と略
す)あるいはCPDとのディールス−アルダー反応で合
成されている。このディールス−アルダー反応は、1モ
ルのブタジエンと1/2モルのDCPDあるいは1モル
のCPDを加熱することにより進行する。反応は酸等の
触媒を用いて促進することができるが、通常は加熱だけ
で十分である。反応温度は70〜270℃である。反応
粗生成物からビニルノルボルネンを蒸留回収した残分中
にTHIが含まれている。ここで、上記の残分中にはT
HIの他に、DCPD、メチルテトラヒドロインデン、
あるいはノルボルネン型オレフィンであるエチリデンノ
ルボルネンやDCPDとCPDとのディールス−アルダ
ー付加物等の、THIより沸点の高い不純物を含むこと
がある。なお、THIを主目的として生産する方法とし
ては、ブタジエンと、DCPDまたはCPDとのディー
ルス−アルダー反応を用いることができる。
も、THIとTHI以外の成分を含む副生品が得られる
場合がある。本発明の方法においては、このように他の
成分を含むTHIを原料とすることができる。しかしな
がら、THIの純度は50%以上が好ましく、またこれ
を精留することにより純度90%以上にして用いること
が更に好ましい。
に加熱することにより、金属系脱水素触媒の存在下にお
いて容易にTHIに異性化する。したがって、ビニルノ
ルボルネンも、本発明の工程においてTHIに異性化す
る限り、本発明の原料として用いることができる。また
THIとビニルノルボルネンの混合物も本発明の原料と
することができる。
媒は、炭化水素の脱水素用触媒として公知の金属系触媒
であればいずれも用いることができる。例えば、ニッケ
ル、モリブデン、コバルト、クロム、鉄、白金、パラジ
ウム、ルテニウム等の金属、それらの酸化物もしくは硫
化物、またはこれらの混合物のいずれかを含む触媒を用
いることができる。好ましい金属系触媒は、白金または
パラジウムを含むもの、またはニッケル、モリブデン、
コバルトおよびクロムのいずれかの金属の酸化物を含む
ものである。更に好ましくは、ニッケルおよびモリブデ
ンの酸化物を含む金属系触媒、またはコバルトおよびモ
リブデンの酸化物を含む金属系触媒である。上記金属成
分は、適宜の担体に担持して用いることができる。触媒
担体はアルミナ、シリカ、シリカアルミナ等から適宜に
選択することができるが、通常はアルミナ担体を用い
る。
ルおよびモリブデンの酸化物を含む金属系触媒の場合
は、酸化ニッケルとして0.5〜10重量%および酸化
モリブデンとして3〜20重量%の範囲であり、好まし
くは酸化ニッケル1〜5重量%および酸化モリブデン5
〜16重量%の範囲である。またコバルトおよびモリブ
デンを含む金属系触媒の場合は、酸化コバルトとして1
〜5重量%および酸化モリブデンとして3〜20重量%
の範囲であり、好ましくは酸化コバルト3〜5重量%お
よび酸化モリブデン10〜14重量%を含む触媒を利用
することができる。ここで、市販の触媒としては、例え
ば炭化水素の水素添加や脱硫に用いられる酸化ニッケル
および酸化モリブデンを含むアルミナ担体触媒、または
酸化コバルトおよび酸化モリブデンを含むアルミナ担体
触媒を用いることができる。また、本発明で用いる触媒
には、触媒のコーキングを防止する目的でカリウム等の
アルカリ金属を含ませてもよい。
素等の還元剤による還元処理等の前処理を適宜に行うこ
とができる。白金やパラジウムを含む触媒の場合には、
使用前に水素等の還元剤により前処理を行うことが好ま
しい。
水素し主としてインダンを得ることを目的とするが、金
属系触媒によるTHIの脱水素反応ではインデンも副生
する。しかしながら本工程では、目的物であるインダン
の収率を高めると共に、インデンの収率を低くすること
も肝要である。すなわち、生成物中のインデン濃度が高
くなると、コーキングによる触媒の活性低下が激しくな
り、長時間の連続運転が困難になる。そこで、生成物中
のインデン濃度が10%以下、好ましくは5%以下にな
るような運転条件を採用する。
を高くすることも肝要であり、インダンを製造すると同
時に、THIの転化率を向上させる。すなわち生成物中
に未反応THIが残存すると、次の第二工程の反応にお
いて、逆ディールス−アルダー反応によりCPDとブタ
ジエンとに分解するため、原料のTHI濃度を基準とす
る収率が低下し、またこれが原因となって触媒の活性が
低下する。したがって第一工程ではTHIの転化率を高
くすることが好ましい。
とによりTHI含有量を低減させて、第二工程に供給す
ることも可能である。しかしながら、生成物中のTH
I、インダン、インデン等は沸点が近接する化合物であ
るため、生成物からTHIのみを選択的に蒸留により除
去して含有量を低減させることは、工業的にはかなり困
難である。したがって、好ましくは第一工程からの生成
物は、ガス分離程度の処理のみを行って、蒸留等による
分離精製を行うことなく、第二工程へ供給する。このた
め、第一工程においてTHIの転化率を高くし、その結
果としてTHI含有量の低い生成物を第一工程から得
て、これを第二工程へ供給するのが好ましい。このよう
な観点から、第一工程において、THIの転化率は70
%以上であることが好ましく、更に好ましくは80%以
上である。
触媒と原料との接触時間や原料と希釈剤の希釈モル比な
どに応じて400〜600℃、好ましくは450〜52
0℃の範囲から適宜に選択する。
て反応を促進する目的で、ベンゼン、テトラリン、ニト
ロベンゼン、桂皮酸、ベンゾフェノンなどの水素受容体
を添加する。また、二酸化炭素あるいは少量の酸素を反
応流中に通じることにより、生じた水素を除くこともで
きる。
りインダンの他、インデンも一部副生する。生成したイ
ンデンは重合性が高いため、反応槽内をインデン濃度の
高い状態で高温に保持すると、その一部が重合あるいは
二量化して損失となる。これを避けるためには、不活性
ガス、例えば窒素、ヘリウム、アルゴン、スチーム等
や、ベンゼン、トルエン、キシレン等の脱水素反応に不
活性な炭化水素ガスを同伴させて原料濃度を希釈するこ
とが有効である。経済性および取扱いの容易さからスチ
ームを使用することが好ましい。希釈倍率に特に制限は
ないが、原料に対するモル比が1以上であれば十分であ
る。更に好ましくはモル比20以上である。
れでもよいが、原料のTHIは気相で触媒と接触させ
る。本発明において脱水素反応を液相で行うと、原料あ
るいは生成物の重合や二量化により収率が低下するほか
に、触媒表面におけるカーボンの析出により触媒寿命が
著しく低下するので好ましくない。
る範囲であれば特に制限はないが、通常は常圧以下から
10kg/cm2、好ましくは常圧以下から2kg/cm2の範囲で
ある。
0秒、好ましくは0.01〜10秒、更に好ましくは0.
1〜3秒の範囲である。接触時間が0.005秒より短
いと反応率が低いため好ましくない。また、20秒より
長いと、生成したインデンが重合し選択率が低下するば
かりでなく、重合生成物により反応器およびその下流の
熱交換器が閉塞することがある。反応原料の液空間速度
(LHSV)は、0.01〜10hr-1の範囲から選択す
ることができる。
用するとコーキング等により次第に反応活性が低下する
ことがある。このような場合には、例えば500℃程度
の高温で空気等によりデコーキングを行うことにより、
初期の反応活性を回復することができる。
するガスは、速やかに冷却液化される。必要に応じ、上
記ガスを炭化水素等の吸収液に通して回収してもよい。
また、場合によっては冷却することなく、そのまま第二
工程における第二反応槽に導入してもよい。なお、第一
工程から流出したインダンを主成分とするガスには、イ
ンデン、未反応THIおよびTHIの1分子水素付加物
(分子量がTHIよりも2だけ大きい化合物)の他、ブ
タジエン、CPD、ベンゼン、トルエン、キシレン、D
CPD等も僅かに含まれる。
油分の混合物が得られるので、静置分離槽等の適宜の分
離手段により水と油分を分離した後、油分を回収する。
回収された油分はそのまま第二反応槽の原料とすること
ができる。また油分から、必要に応じて蒸留により目的
生成物であるインダンを高純度に回収してもよい。蒸留
する場合、生成物中のインデンは熱重合し易く、重合物
による蒸留装置の閉塞等を招く懸念があるので、減圧蒸
留等の低温による回収方法を利用することが必要であ
る。例えば、減圧蒸留により回収する場合は、蒸留釜の
温度が140℃以下になるような減圧度で蒸留を行う。
また、反応生成物の液にBHTあるいはTBC等の重合
防止剤を加えて蒸留することもできる。
は、インダンを主として含む反応生成物を原料とする。
好ましい原料は、インダンを主とし、THIが30重量
%以下、更に好ましくは20重量%以下であり、またイ
ンデンが10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下
のものである。前記第一工程から得られるインダンを含
む反応生成物から、蒸留などの適宜の分離手段により高
純度のインダンを得て、第二工程の原料とすることもで
きる。上記分離手段として工業的には蒸留が考えられる
が、前述のようにTHI、インダン、インデン等は沸点
が近接しているため、蒸留によって高純度のインダンを
工業的に得ることは困難である。したがって、好ましく
は、前記第一工程からの流出物をそのまま第二工程の原
料とする。前記第一工程における反応条件を満足する脱
水素反応の反応生成物は、本発明の第二工程の原料とし
て好ましいものである。
媒としては、炭化水素の脱水素触媒として公知のものを
用いることができる。例えば、ニッケル、モリブデン、
コバルト、クロム、鉄、ルテニウム、白金、パラジウム
等の金属、それらの酸化物もしくは硫化物、またはこれ
らの混合物等を含む金属系触媒である。より具体的に
は、ニッケル、モリブデン、コバルト、クロム、鉄のい
ずれかの酸化物を含む触媒、あるいはルテニウム、白金
またはパラジウム等の金属触媒である。更に具体的に
は、ニッケルおよびモリブデンの酸化物を含む金属系触
媒、コバルトおよびモリブデンの酸化物を含む金属系触
媒、酸化クロムを含む金属系触媒あるいはルテニウムを
含む金属系触媒である。金属系成分は、適宜に担体に担
持させて用いることができる。触媒担体としてはアルミ
ナ、シリカ、シリカアルミナ等を適宜選択することがで
きるが、通常はアルミナ担体を用いる。
ケルおよびモリブデンの酸化物を含む金属系触媒、また
はコバルトおよびモリブデンの酸化物を含む金属系触媒
の場合には、第一工程の反応に使用される触媒と同一の
担持量を採用することができる。すなわち、ニッケルお
よびモリブデンの酸化物を含む金属系触媒の場合は、酸
化ニッケルとして0.5〜10重量%および酸化モリブ
デンとして3〜20重量%を含む触媒を利用することが
できる。更に好ましくは酸化ニッケル1〜5重量%およ
び酸化モリブデン5〜16重量%を含む担持触媒を用い
る。ここで、市販の触媒としては、例えば炭化水素の水
素添加や脱硫に用いられる酸化ニッケルおよび酸化モリ
ブデンを含むアルミナ担体触媒を用いることができる。
なお、第一工程と同一の触媒を用いることもできる。
時間や原料と希釈剤との希釈モル比などに応じて500
〜650℃、好ましくは550〜600℃の範囲から選
択することができる。反応時間と共に触媒活性が低下す
る場合には、反応温度を徐々に上昇させることが好まし
い。
した水素を除去して反応を促進する目的で、ベンゼン、
テトラリン、ニトロベンゼン、桂皮酸、ベンゾフェノン
などの水素受容体を添加したり、また、窒素、二酸化炭
素あるいは少量の酸素を反応流中に通じて生じた水素を
除くこともできる。
触媒との接触時間、反応原料の液空間速度(LHS
V)、触媒の賦活法等は第一工程における条件と同一に
することができる。すなわち、生成するインデンの重合
性が高いため、反応槽内をインデン濃度の高い状態で高
温に保持すると、生成したインデンの一部が重合あるい
は二量化して損失となる。これを避けるには、不活性ガ
ス、例えば窒素、ヘリウム、アルゴン、スチーム等や、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の脱水素反応に不活性
な炭化水素ガスを同伴させて原料濃度を希釈することが
有効である。経済性および取扱いの容易さからスチーム
を使用することが好ましい。希釈倍率に特に制限はない
が、モル比が原料に対し1以上であれば十分である。更
に好ましくはモル比20以上である。
れでもよいが、原料のTHIは気相で触媒と接触させ
る。本発明において脱水素反応を液相で行うと、原料あ
るいは生成物の重合や二量化により収率が低下するほか
に、触媒表面におけるカーボンの析出により触媒寿命が
著しく低下するので好ましくない。
る範囲であれば特に制限はないが、通常は常圧以下から
10kg/cm2、好ましくは常圧以下から2kg/cm2の範囲で
ある。
0秒、好ましくは0.01〜10秒、更に好ましくは0.
1〜3秒の範囲である。接触時間が0.005秒より短
いと反応率が低いため好ましくない。また、20秒より
長いと、生成したインデンが重合し選択率が低下するば
かりでなく、重合生成物により反応器およびその下流の
熱交換器が閉塞することがある。反応原料の液空間速度
(LHSV)は、0.01〜10hr-1の範囲から選択す
ることができる。
用するとコーキング等により次第に反応活性が低下する
ことがある。このような場合には、例えば500℃程度
の高温で空気等によりデコーキングを行うことにより初
期の反応活性を回復することができる。
するガスは、急速に冷却液化される。必要に応じ、上記
ガスを炭化水素等の吸収液に通して回収してもよい。な
お、第二工程から流出したインデンを主成分とするガス
には、インダンの他、未反応THI、ブタジエン、CP
D、ベンゼン、トルエン、キシレン、DCPD等も僅か
に含まれる。
油分の混合物が得られるので、静置分離槽等の適宜の分
離手段により水と油分を分離した後、必要に応じて蒸留
により高純度の目的生成物を回収することができる。イ
ンデンは熱的に不安定なので、減圧蒸留等の高温を用い
ない方法で回収することが必要である。例えば、減圧蒸
留により回収する場合は、蒸留釜の温度が140℃以下
になるような減圧度で蒸留を行うことにより、インデン
の熱重合による損失を低減することができる。また、反
応液にBHTあるいはTBC等の重合防止剤を加えて蒸
留することにより重合による損失を低減することもでき
る。
る。以下に記載の「%」は重量%である。
ニッケル1.5%、三酸化モリブデン7.4%およびアル
ミナ担体;商品名:CDS−DM5CT、触媒化成工業
(株)製)の粒度を16〜20メッシュに調整し、その2
5mlを内径12mm×長さ1mのステンレス鋼管に充
填した。THIの流量を22.3g/hr、水の流量を72m
l/hr として、予熱管を経由して反応温度450℃およ
び常圧下で触媒層に通した。触媒との接触時間は0.3
9秒である。反応ガスを常温まで冷却し、ガスおよび水
を分離した後、有機層の重量を計測し、ガスクロマトグ
ラフィー(GC)によりインダン、インデン、THI、
ブタジエンおよびCPD等の濃度を分析した。通油開始
後1、2、3、4、5、6および24時間後の流出油の
分析結果を表1に示す。表1において回収率とは、生成
ガスを冷却して得られた油分の回収率である。未回収分
は主としてガス成分となる。
ン触媒(商品名:CDS−DM5CT、触媒化成工業
(株)製)の粒度を16〜20メッシュに調整し、その2
5mlを内径12mm×長さ1mのステンレス鋼管に充
填した。第一工程で得られた有機層の流量を23g/hr、
水の流量を72ml/hr として、予熱管を経由して反応温
度550℃および常圧下で触媒層に通した。触媒との接
触時間は0.32秒である。反応ガスを常温まで冷却
し、ガスおよび水を分離した後、有機層の重量を計測
し、GCによりインダン、インデン、THI、ブタジエ
ンおよびCPD等の濃度を分析した。通油開始後1、
2、3、4、5、6および24時間後の流出油の分析結
果を表1に示す。
留塔で減圧蒸留を行い、10torrの減圧下で沸点60.
4〜62.5℃の留分を得た。GC分析の結果、この留
分にはインデン99.1%のほかにインダン0.9%が含
まれていた。
デン触媒(酸化コバルト3.5%、三酸化モリブデン1
0%およびアルミナ担体;商品名:G−51B、日産ガ
ードラー触媒(株)製)とした以外は、実施例1の第一工
程と同様に反応を行い、運転開始から2時間後の試料に
ついて分析を行った。分析結果を表1に示す。
れぞれ、実施例2−1では酸化コバルト/酸化モリブデ
ン触媒(商品名:G−51B、日産ガードラー触媒(株)
製)および反応温度500℃、実施例2−2では酸化ク
ロム/アルミナ触媒(酸化クロム10%;商品名:G−
41P、日産ガードラー触媒(株)製)および反応温度5
50℃、ならびに実施例2−3ではルテニウム/アルミ
ナ触媒(ルテニウム0.5%;エヌイーケムキャット社
製)および反応温度570℃とした以外は実施例1の第
二工程と同様に反応を行い、運転開始から2時間後の試
料について分析を行った。分析結果を表1に示す。
工程と第二工程の連続反応) ブタジエンとCPD反応によるビニルノルボルネン製造
装置の副産物(THI濃度66.9%)を用いて、実施
例1の第一工程と同様に反応を行い、インダン濃度4
3.7%の反応液を得た。これを原料にして再び実施例
1の第二工程と同様に反応を行ったところ、インデン濃
度39.4%、インダン濃度35.7%の反応液が得られ
た。
として酸化コバルト/酸化モリブデン触媒(酸化コバル
ト3.5%、三酸化モリブデン10%および担体アルミ
ナ;商品名:G−51B、日産ガードラー触媒(株)製)
を用い、比較例1では反応温度を500℃とした以外は
実施例1の第一工程と同様の反応条件で反応を行い、通
油開始後2、4および6時間の試料について分析を行っ
た。比較例2は、反応温度を550℃とした以外は上記
と同様であり、通油開始後2時間の試料を分析した。こ
れらの結果を表2に示す。
高い樹脂原料、あるいはポリオレフィン重合用のシング
ルサイト触媒の配位子の原料として有用なインデンを得
ることができ、安価な原料から簡単な反応工程により高
純度のインデンを製造し得る点が特に有利である。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記第一工程および第二工程からなる、
テトラヒドロインデンを原料としてインデンを高収率で
製造する方法、(第一工程)テトラヒドロインデンを金
属系脱水素触媒の存在下に気相で脱水素することにより
主としてインダンを含む反応生成物を得る工程、および
(第二工程)第一工程で得られた反応生成物を金属系脱
水素触媒の存在下に気相で脱水素することによりインデ
ンを製造する工程。 - 【請求項2】 前記第一工程から得られる反応生成物の
インダンの含有量が70重量%以上である請求項1に記
載のインデンの製造方法。 - 【請求項3】 前記第一工程から得られる反応生成物の
インデンの含有量が10重量%以下である請求項1の記
載のインデンの製造方法。 - 【請求項4】 前記第一工程における金属系脱水素触媒
が、酸化モリブデンを含む金属酸化物触媒である請求項
1に記載のインデンの製造方法。 - 【請求項5】 前記第一工程の金属系脱水素触媒が、ニ
ッケルおよびモリブデンの酸化物を含む金属酸化物触媒
またはコバルトおよびモリブデンの酸化物を含む金属酸
化物触媒である請求項4に記載のインデンの製造方法。 - 【請求項6】 前記第二工程の金属系脱水素触媒が、ニ
ッケル、モリブデン、コバルトおよびクロムからなる群
から選ばれるいずれか一つの金属の酸化物を含む金属酸
化物触媒である請求項1に記載のインデンの製造方法。 - 【請求項7】 前記第二工程の金属系脱水素触媒が、ニ
ッケルおよびモリブデンの酸化物またはコバルトおよび
モリブデンの酸化物である請求項6に記載のインデンの
製造方法。 - 【請求項8】 前記第二工程の金属系脱水素触媒が、ル
テニウムを含む触媒である請求項1に記載のインデンの
製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24783198A JP4159664B2 (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | インデンの製造方法 |
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PCT/JP1999/004431 WO2000010949A1 (fr) | 1998-08-18 | 1999-08-18 | Production d'indne |
EP99938506A EP1026137A4 (en) | 1998-08-18 | 1999-08-18 | INDIA PRODUCTION |
Applications Claiming Priority (1)
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