JP2000062584A - 車両用制動制御装置 - Google Patents

車両用制動制御装置

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JP2000062584A
JP2000062584A JP23745298A JP23745298A JP2000062584A JP 2000062584 A JP2000062584 A JP 2000062584A JP 23745298 A JP23745298 A JP 23745298A JP 23745298 A JP23745298 A JP 23745298A JP 2000062584 A JP2000062584 A JP 2000062584A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ステアリングホイールに設けたスイッチの操作
に基づいて車両の制動力を制御するようにした車両制動
制御装置において、誤ってスイッチ操作を行ってもでき
るだけ車両の挙動変動を抑えることができるような車両
用制動制御装置を提供することである。 【解決手段】ステアリングホイールに設けられた操作体
の操作及びブレーキペダルの操作に基づいて車両の制動
系にて発生する制動力を制御するようにした車両用制動
制御装置において、当該操作体の操作に基づいて発生し
うる制動力をブレーキペダルの操作にて当該制動系にて
発生しうる最大制動力より小さい所定の上限値に制限す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用制動制御装
置に係り、詳しくは、ステアリングホイールに設けたス
イッチの操作にて車両の制動力を制御するようにした車
両用制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブレーキペダルの操作量を制動油
圧系のマスタシリンダのピストン軸に伝えるような構成
に加えて、ステアリングホイールに設けられたスイッチ
の操作量に対応した量だけ当該マスタシリンダのピスト
ン軸を独立して作動させるようにした制動装置が提案さ
れている(特開平9−58426)。このような制動装
置によれば、車両走行時において急制動を行う場合、ア
クセルペダルからブレーキペダルに踏み替える間、ステ
アリングホイールに設けられたスイッチを即座に操作す
ることによって、アクセルペダルからブレーキペダルに
踏み替える間の制動を補うことができる(プレブレー
キ)。その結果、急制動時の車両空走距離を短縮するこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ステア
リングホイールに設けられたスイッチ操作による制動を
急制動時の車両空走距離短縮のために利用することを考
慮すると、そのスイッチは、ステアリングホイールの運
転者が常時握る位置あるいはその近傍に設けることが好
ましい。しかし、このような位置にスイッチを設ける
と、通常の運転操作時に誤ってスイッチを操作してしま
うおそれがある。
【0004】上述した従来の制動装置は、スイッチ操作
に基づく電気信号にて駆動されるモータにて、ブレーキ
ペダルの場合と同様に、マスタシリンダのピストン軸を
直接動かす機構となっている。このように特に制限なく
マスタシリンダを直接動かすようになっているため、運
転操作中に誤ってスイッチを操作した場合に、より大き
な制動力が発生して、ドライバビリティが悪化してしま
う可能性がある。
【0005】そこで、本発明の課題は、ステアリングホ
イールに設けたスイッチの操作に基づいて車両の制動力
を制御するようにした車両制動制御装置において、誤っ
てスイッチ操作を行ってもできるだけドライバビリティ
の悪化を抑えることができるような車両用制動制御装置
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、請求項1に記載されるように、ステアリ
ングホイールに設けられた操作体の操作及びブレーキペ
ダルの操作に基づいて車両の制動系にて発生する制動力
を制御するようにした車両用制動制御装置において、当
該操作体の操作に基づいて発生しうる制動力をブレーキ
ペダルの操作によって当該制動系にて発生しうる最大制
動力より小さい所定の上限値に制限する制動力制限手段
を備えるように構成される。
【0007】このような制動制御装置では、車両の運転
操作中(ステアリングホイールの操作中)に誤って操作
体(例えば、スイッチ)を操作しても、制動系にて発生
しうる最大制動力までは発生せずに、高々、その最大制
動力より小さい上限値までしか制動力として発生しな
い。制動力が当該上限値まで発生するのは、操作体を所
定の状態(例えば、最大量の操作や最大力での操作等)
にて操作する場合である。運転操作中に誤って操作体を
そのような所定の状態での操作することはまれである。
従って、実際に誤って操作体を操作してしまった場合に
発生する制動力は、その上限値より更に小さい値であ
る。この場合、操作体の操作に基づいて発生しうる制動
力の上限値がその制動系での最大制動力より小さくなっ
た分、操作体を誤って操作してしまったときに実際に発
生する制動力も従来の場合より小さいものとなる。
【0008】急制動時にアクセルペダルからブレーキペ
ダルに踏み替える時間(反応時間)には個人差がある。
その反応時間が遅い場合であっても、車両空走距離の増
加をできるだけ低減できるという観点から、本発明は、
請求項2に記載されるように、上記車両用制動制御装置
において、上記操作体の操作開始から時間の経過と共に
上記操作体の操作に基づいて発生しうる制動力の上限値
を増加させる上限値制御手段を備えるように構成するこ
とができる。
【0009】このような車両用制動制御装置では、ステ
アリングホイールに設けられた操作体を操作を開始する
とその操作体の操作に基づいて発生する制動力の上限値
が時間ともに増加する。従って、ブレーキペダルへの踏
み替えが遅い場合であっても、操作体の操作を制動力の
上限値が発生するような状態に保持することによって、
実際に発生する制動力が次第に増大する。その結果、急
制動時の車両空走距離の増大を極力低減させることがで
きる。
【0010】上記制動力の上限値を時間と共にステップ
状に増加させるという観点から、本発明は、請求項3に
記載されるように、上記車両用制動制御装置において、
上記上限値制御手段は、所定の時間毎に、上限値を所定
の値だけ増加させるステップ増加制御手段を備えるよう
に構成することができる。急制動時に、ステアリングホ
イールに設けられた操作体の操作開始からブレーキペダ
ルへの踏み替え更に踏み込みという一連の動作におい
て、制動系で発生する制動力をスムーズに増加させるこ
とができるという観点から、本発明は、請求項4に記載
されるように、上記各車両用制動制御装置において、上
記操作体の操作に基づいた制動力と、ブレーキペダル操
作に基づいた制動力のうちいずれか大きいほうを制動系
にて発生させる選択制動制御手段を備えるように構成す
ることができる。
【0011】このような車両用制動制御装置では、操作
体の操作が開始されると、その操作に基づいた制動力が
制動系にて発生し、その制動力での車両制動が行われ
る。ブレーキペダルへの踏み替えがなされた直後は、ブ
レーキペダル操作に基づいて発生する制動力がまだ小さ
いので、上記のような操作体の操作に基づいた制動力で
の制動が継続される。そして、ブレーキペダルの踏み込
みによって発生する制動力が上記操作体の操作に基づい
た制動力より大きくなると、このブレーキペダル操作に
基づいた制動力が制動系にて発生する。以後、ブレーキ
ペダルを踏み込んでいる間、当該ブレーキペダル操作に
基づいた制動力にて車両の制動が行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図1は、車両の制動液圧(油
圧)系の一例を示す図である。図1において、車両の前
輪(FR、FL)には、それぞれ車輪制動用のホイルシ
リンダ25、26が設けられ、車両の後輪(RR、R
L)にも、それぞれ車輪制動用のホイルシリンダ27、
28が設けられている。ブレーキペダル10がマスタシ
リンダ11のピストン軸に連結され、ブレーキペダル1
0の踏み込み操作によってマスタシリンダ11からその
踏み込み操作量に応じた液圧(マスタ圧)が発生するよ
うになっている。
【0013】マスタシリンダ11からの液圧がソレノイ
ド弁12を介して右前輪(FR)のホイルシリンダ25
に伝達し、また、マスタシリンダ11からの液圧がソレ
ノイド弁13を介して左前輪(FL)のホイルシリンダ
26に伝達している。上記各ソレノイド弁12、13
は、正常な場合に遮断状態に保持されており、マスタシ
リンダ11からの液圧が両前輪の各ホイルシリンダ2
5、26に伝達しないようになっている。一方、各ソレ
ノイド弁12、13は、システムの異状時(フェール
時)に導通状態に切り換わり、マスタシリンダ11から
の液圧が両前輪のホイルシリンダ25、26に伝達する
ようになっている。上記の構成により、システムのフェ
ール時にブレーキペダル10の操作量に対応したマスタ
シリンダ11からの液圧によって両前輪FR、FLの制
動が行われる。
【0014】リザーバタンク16からの液圧がモータ1
8で作動するポンプ17及びアキュムレータ19によっ
て昇圧され、その昇圧された液圧が、昇圧弁21aを介
して右前輪FRのホイルシリンダ25に、昇圧弁22a
を介して左前輪FLのホイルシリンダ26に、昇圧弁2
3aを介して右後輪RRのホイルシリンダ27に、昇圧
弁24aを介して左後輪RLのホイルシリンダ28にそ
れぞれ並列的に供給されている。また、各ホイルシリン
ダ25、26、27、28には減圧弁21b、22b、
23b、24が接続され、各ホイルシリンダ25、2
6、27、28の液圧が対応する減圧弁21b、22
b、23b、24bを介してリザーバタンク16に戻さ
れるようになっている。
【0015】マスタシリンダ11からの液圧(マスタ
圧)を検出するマスタ圧センサ30、ポンプ17からの
液圧を検出するブレーキ圧センサ31及び各ホイルシリ
ンダ25、26、27、28の液圧を検出するホイルシ
リンダ圧センサ32、33、34、35がそれぞれ制御
ユニット(ECU)100に接続されている。更に、ブ
レーキペダル10の操作ストロークを検出するストロー
クセンサ40が制御ユニット100に接続されている。
【0016】ステアリングホイール50の通常の握り位
置には、制動スイッチ51が設けられている。この制動
スイッチ51は運転者が指で操作するもので、指による
操作力に応じた制御信号を発する。この制御信号は制御
ユニット100に提供される。制御ユニット100は、
マスタ圧センサ30及びブレーキ圧センサ31にて検出
されるマスタ圧及びブレーキ圧を常時監視している。ま
た、制御ユニット100は、各ホイルシリンダ圧センサ
32、33、34、35にて検出されるホイルシリンダ
圧を監視しつつ、ストロークセンサ40にて検出される
ブレーキペダル11の操作ストロークに応じた制動力が
発生するように、各ホイールシリンダ25、26、2
7、28に接続された昇圧弁21a、22a、23a、
24a及び減圧弁21b、22b、23b、24bの開
閉制御を行う。
【0017】更に、制御ユニット100は、ステアリン
グホイール50に設けた制動スイッチ51からの制御信
号に対応した制動力が発生するように、各ホイールシリ
ンダ25、26、27、28に接続された昇圧弁21
a、22a、23a、24a及び減圧弁21b、22
b、23b、24bの開閉制御を行う。具体的には、制
動スイッチ51は、例えば、その操作力(操作量でもよ
い)に対応したレベルの制御信号を出力するようになっ
ており、制動スイッチ51がある操作力にて(操作量だ
け)操作されると、その操作力(操作量)に対応したレ
ベルの制御信号が制動スイッチ51から出力される。そ
して、制御ユニット100は、その制動スイッチ51か
らの制御信号レベルに基づいて上記昇圧弁、減圧弁の開
閉制御を行う。
【0018】なお、図1において、ストロークシュミレ
ータ15は、運転者のブレーキペダル10の操作に対し
て適度な反発力を発生し、剛性感等、操作フィーリング
を向上させるためのものである。制御ユニット(EC
U)100は、例えば、図2に示す手順に従って、制動
制御(各ホイールシリンダに接続された昇圧弁、減圧弁
の開閉制御)に係る処理を実行している。
【0019】運転者のブレーキペダル10の操作による
通常の制動操作時は、次のような処理が行われる。図2
において、処理が開始されると、まず、制動スイッチ5
1の操作がなされているか否かが判定される(S1)。
ここで、制動スイッチ51の操作がなされていないと判
定されると、ブレーキペダル10の操作量を検出するス
トロークセンサ40からの検出信号に対応した制動圧P
F が目標制御圧PTOTAL として設定される(S4)。そ
して、制御ユニット100は、各ホイールシリンダ圧セ
ンサ32、33、34、35からの検出信号を監視しつ
つ、上記目標制御圧PTOTALが得られるように、各昇圧
弁21a、22a、23a、24a及び減圧弁21b、
22b、23b、24bの開閉制御を行う(S8)。運
転者がブレーキペダル10の操作をやめてストークセン
サ40の検出信号がオフ状態となるまで(S9、S1
0)、上述したようなブレーキペダル10の操作量(ス
トローク)に応じた制動圧PF が発生するような制動制
御が行われる。
【0020】また、急制動時に、運転者が即座にステア
リングホイール50に設けた制動スイッチ51を操作し
た後に、アクセルペダルからブレーキペダル10に踏み
替えた場合、次のような処理が行われる。制動スイッチ
51が操作されたと判定されると(S1、YES)、制
動スイッチ51からの制御信号に基づいて定められる制
動圧PH が予め定めた上限値PHM AXより小さいか否かが
判定される(S2)。この制動スイッチ51の操作に基
づいた制動圧の上限値PHMAXは、通常の運転時に誤って
制動スイッチ51を操作しても、車両のドライバビリテ
ィにほとんど影響を及ぼさない程度の減速度(例えば、
0.2G)しか発生しない値に設定される。
【0021】制動スイッチ51の操作直後は、その操作
に基づく制動圧PH はまだ上限値P HMAXに達していない
ので(S2、YES)、その制動スイッチ51の操作に
基づいた制動圧PH が制御すべき目標制動圧PTOTAL
して設定される(S5)。そして、ストロークセンサ4
0からの検出信号がオンされたか(ブレーキペダル10
の操作がなされたか)否かが判定され(S6)、まだ、
ストロークセンサ40からの検出信号がまだオフ状態で
あれば、上記のように目標制動圧PTOTAL として設定さ
れた制動スイッチ51の操作に基づいた制動圧PH が発
生するように制動制御が行われる(S8)。その後、制
動スイッチ51がオフされたか否かが判定される(S
9)。
【0022】制動スイッチ51の操作が継続され、その
操作力(操作量)が上昇し、それに伴って制動圧PH
上昇する(S1、S2、S5、S6、S8、S9の繰り
返し)。その結果、例えば、図3の特性QH に示すよう
に、車両の減速度が時間と共に増してゆく。その過程
で、アクセルペダルからブレーキペダル10への踏み替
えが行われると(図3における踏み替え時間τ1 後)、
ストロークセンサ40からの検出信号がオンされて、ブ
レーキペダル10の操作開始が判定される(S6、YE
S)。すると、制動スイッチ51からの制御信号に基づ
いて定まる制動圧PH とストロークセンサ40からのブ
レーキペダル10の操作量(ストローク)に対応した検
出信号にて定まる制動圧PF のうち大きいほうの値MA
X(PH 、PF )が制御目標値PTOTAL として設定され
る(S7)。
【0023】ブレーキペダル10への踏み替え直後にお
いては、まだ、制動スイッチ51の操作に基づいた制動
圧PH のほうがブレーキペダル10の操作量に基づいた
制動圧PF より大きいので、制動スイッチ51の操作に
基づいた制動圧PH での制動制御が継続される(S
8)。ブレーキペダル10の急激な操作により、その操
作量に基づいた制動圧PF が例えば、図3の時刻t1
おいて、制動スイッチ51の操作に基づいた制動圧P H
を超えると、値MAX(PH 、PF )がブレーキペダル
10の操作量に基づいた制動圧PF となり、その制動圧
F が目標制動圧PTOTAL として設定される(S7)。
その結果、以後、ブレーキペダル10の操作量に基づい
た制動圧PF での制動制御が行われ、例えば、図3の特
性QF に示すように、車両の減速度がブレーキペダル1
0の操作量に応じて急激に上昇する。そして、そのまま
車両停止に至る。
【0024】一方、運転者のアクセルペダルからブレー
キペダル10への踏み替えが比較的遅い場合、次のよう
な制動制御が行われる。制動スイッチ51の操作に基づ
いた制動圧PH での制動制御が行われている過程で、ス
トロークセンサ40からの検出信号がオンになったこと
よってブレーキペダル10操作の開始されたことが判定
されても(S6、YES)、上記と同様に、ブレーキペ
ダル10の操作量に基づいた制動圧PF が制動スイッチ
51の操作に基づいた制動圧PH に達するまで、その制
動スイッチ51の操作に基づいた制動圧PH での制動制
御が継続される。そして、ブレーキペダル10への踏み
替えの遅れにより、制動スイッチ51の操作に基づいた
制動圧PH が上限値PHMAXに達すると(S2、NO)、
制動圧PH がその上限値PHMAXに制限される(S3)。
そして、その上限値PHMAXに制限された制動圧PH 、が
目標制動圧PTOTALとして設定される(S5)。
【0025】この上限値PHMAXがブレーキペダル10の
操作量に基づいた制動圧PF より大きい状態では、その
上限値PHMAXでの制動制御が行われる(S7)。その結
果、車両は、その制動圧の上限値PHMAXに対応した減速
度GHMAX(例えば、0.2G)にて減速してゆく。その
過程で、例えば、図4の時刻t2 において、ブレーキペ
ダル10の操作量に基づいた制動圧PF が上記上限値P
HMAXを超えると、その制動圧PF が目標制動圧PTOTAL
として設定される(S7)。その結果、以後、ブレーキ
ペダル10の操作量に基づいた制動圧PF での制動制御
が行われ、例えば、図4の特性QF に示すように、車両
の減速度がブレーキペダル10の操作量に応じて急激に
上昇する。そして、そのまま車両停止に至る。
【0026】車両が停車に至り、制動スイッチ51がオ
フされ(S9、YES)、ストロークセンサ40の検出
信号のオフによりブレーキペダル10の操作終了が判定
されると(S10、YES)、当該制動制御が終了され
る。次に、制御ユニット100が実行する制動制御の他
の例を説明する。急制動時にアクセルペダルからブレー
キペダル10への踏み替えに要する時間(反応時間)
は、個人差がある。そして、反応時間が長くなると、車
両空走距離も延びる。そこで、以下に説明する制動制御
では、反応時間が長くなったとしても、その車両空走距
離の増加をできるだけ低減できるようにしている。
【0027】制御ユニット100は、例えば、図5及び
図6に示す手順に従って処理を実行する。図5におい
て、処理が開始されると、前述した例と同様に、まず、
制動スイッチ51のオン操作がなされたか否かが判定さ
れる(S21)。そして、その制動スイッチ51のオン
操作がなされていない場合、ブレーキペダル10の操作
量で決まる制動圧PF での制動制御(上昇弁21a、2
2a、23a、24a及び減圧弁21b、22b、23
b、24bの制御)がおこなわれる(S32、図6にお
けるS35、S36、S37、S38、図5におけるS
21の繰り返し)。
【0028】一方、急制動時に運転者が制動スイッチ5
1を操作すると(S21、YES)、制御ユニット10
0の内部タイマTがオンされているか否かが判定され
(S22)、まだ、オンされていない場合は、そのタイ
マTがスタートされると共に(S23)、変数nの初期
設定(n=1)がなされる(S24)。そして、スター
トされたタイマTが所定値n・t0 (n=1であるので
所定値t0 )以上であるか否かが判定される(S2
5)。タイマTが所定値to にまだ達していなければ、
更に、制動スイッチ51の操作に基づいた制動圧PH
上限値PHMAX以下であるか否かが判定される(S2
9)。そして、その制動圧PH が上限値PHMAXに達して
いなければ、その操作スイッチ51の操作に基づいた制
動圧PH が目標制動力PTOTAL として設定される(S3
1)。その結果、この制動スイッチ51の操作に基づい
た制動圧PH での制動制御が実行される(図6における
S33、S35、S36及び図5におけるS21、S2
2、S25、S29、S31の繰り返し)。
【0029】上記の過程で、タイマTが所定値t0 に達
したと判定されると(S25、YES)、更に、上限値
HMAXが最大値PMAXOに達したか否かが判定される(S
26)。そして、上限値PHMAXが、まだ、最大値PMAXO
に達していない場合は、上記上限値PHMAXがδだけ増加
され(PHMAX=PHMAX+δ)(S27)、更に、変数n
が+1だけ増加される(n=n+1=2)(S28)。
以後、同様に、制動スイッチ51の操作に基づいた制動
圧PH が上限値PHMAXを超えていないという条件のもと
で、その制動圧PH での制動制御が継続される。
【0030】また、制動スイッチ51の操作に基づいた
制動圧PH が上限値PHMAXに達すると(S29、N
O)、その上限値PHMAXが目標制動圧PTOTAL (S3
0、S31)として設定される。その結果、以後、上記
上限値PHMAXでの制動制御が行われる。上記のような制
御の過程において、タイマTが時間t0 経過する毎に、
上記上限値PHMAXがδずつ増加される(PHMAX=PHMAX
+δ)(S25、S26、S27、S28)。その結
果、制動スイッチ51の操作に基づく制動圧の上限値に
て得られるべき車両の減速度Gが、例えば、図7に示す
ように、初期値G0 から時間t0 毎に、制動圧の増量δ
に対応したΔずつ増加していく。このような状況におい
て、制動スイッチ51の操作に基づいた制動圧の増加速
度が早く、ステップ状に増加する上限値を超えると、制
動スイッチ51の操作に基づいた制動特性は、例えば、
図7の特性QH (実線)に示すように、その上限値の変
化と共に減速度が増加するように変化する。
【0031】制動スイッチ51による上記のような特性
H での制動制御がなされている過程で、アクセルペダ
ルからブレーキペダル10への踏み替えが行われると
(図8における反応時間τ1 に対応)、制御ユニット1
00は、ストロークセンサ40からの検出信号がオンさ
れたことを判定する(S33、YES)。すると、上記
のようにして決まる制動スイッチ51の操作に基づく制
動圧PH と上限値PHMAXのいずれか小さいほう(PH
して設定される)とブレーキペダル10の操作量(スト
ロークセンサ40の検出値)に基づいた制動圧PF のう
ちの大きい方MAX(PH 、PF )が目標制動圧P
TOTAL として設定される(S34)。そして、その目標
制動圧PTOTAL での制動制御が行われる(S35)。ブ
レーキペダル10の操作開始直後は、制動スイッチ51
の操作に基づく制動圧PH または上記のようにステップ
状に変化する上限値PHMAXよりブレーキペダル10の操
作量基づいた制動圧PF が小さいことから、上記制動ス
イッチ51の操作に基づく制動圧PH または上限値P
HMAXでの制動制御が行われる。この状態で、ブレーキペ
ダル10の急激な操作により、その操作量に基づいた制
動圧PF が例えば、図8の時刻t1 において、制動スイ
ッチ51の操作に基づいた制動圧P H の上限値P
HMAX(減速度G0 +2Δに対応)を超えると、値MAX
(PH 、P F )がブレーキペダル10の操作量に基づい
た制動圧PF となり、その制動圧P F が目標制動圧P
TOTAL として設定される(S34)。その結果、以後、
ブレーキペダル10の操作量に基づいた制動圧PF での
制動制御が行われ(S35)、例えば、図8の特性QF
に示すように、車両の減速度がブレーキペダル10の操
作量に応じて急激に上昇する。そして、そのまま車両停
止に至る。
【0032】一方、運転者のアクセルペダルからブレー
キペダル10への踏み替えが比較的遅い場合(図9にお
ける反応時間τ2 に対応)、次のような制動制御が行わ
れる。制動スイッチ51の操作に基づいた制動圧PH
の制動制御が行われている過程で、ストロークセンサ4
0の検出信号がオンになったことによってブレーキペダ
ル10操作の開始されたことが判定されても(S33、
YES)、上記と同様に、ブレーキペダル10の操作量
に基づいた制動圧PF が制動スイッチ51の操作に基づ
いた制動圧PH またはその上限値PHMAXに達するまで、
その制動スイッチ51の操に基づいた制動圧PH または
上限値PHMAXでの制動制御が継続される。
【0033】その過程で、例えば、図9に示す時刻t2
において、ブレーキペダル10の操作量に基づいた制動
圧PF が上限値PHMAX(減速度G0 +3Δに対応)を超
えると、そのときの制動圧PF が目標制動圧PTOTAL
して設定される(S34)。その結果、以後、ブレーキ
ペダル10の操作量に基づいた制動圧PF での制動制御
が行われ、例えば、図9の特性QF に示すように、車両
の減速度がブレーキペダル10の操作量に応じて急激に
上昇する(S35)。そして、そのまま車両停止に至
る。
【0034】車両が停車に至り、制動スイッチ51がオ
フされ(S36、YES)、上記タイマTがリセットさ
れる(S37)。そして、更に、ストロークセンサ40
からの検出信号のオフによりブレーキペダル10の操作
終了が判定されると(S38、YES)、当該制動制御
が終了される。なお、図5、図6に示す手順に従った処
理において、ステップ状に増加する上限値PHMAXが最大
値PMAXOに達すると(S26、YES)、その上限値
は、それ以上増加されることはない。
【0035】上述した例によれば、急制動時にアクセル
ペダルからブレーキペダル10に踏み替えるための反応
時間が長くなっても、制動スイッチ51を即座に操作す
ることにより、その制動スイッチ51の操作に基づく制
動圧PH の上限値PHMAXが、時間と共に増加するので、
ブレーキペダル10の操作量に基づいた制動圧PF がそ
の増大する上限値PHMAXに追いつくまで、実際の制動圧
が増大する。従って、反応時間が長くなることに起因し
た車両空走距離の増大を極力低減することができる。
【0036】なお、上記例において、ステップ状に変化
する上限値PHMAXの初期値(最大値PMAXO)に対応した
減速度G0 は、例えば、0.1G程度に設定され、Δず
つステップ状に増加する減速度G0 +iΔは、所定の上
限値、例えば、第一の例における上限値GHMAX(例え
ば、0.2G)に制限される。
【0037】
【発明の効果】以上、説明したように、各請求項1乃至
4に記載される発明によれば、操作体(制動スイッチ5
1)の操作に基づいて発生しうる制動力を当該制動系に
発生しうる最大制動力より小さい所定値に制限するよう
にしたため、誤ってその操作の操作を行っても大きな制
動力の発生を防止することができ、車両の挙動変動を抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制動系の構造の一例を示す図である。
【図2】制御ユニットでの処理の手順の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図3】図2に示す手順にて行われる制動制御の状態の
一例を示す図である。
【図4】図2に示す手順にて行われる制動制御の状態の
他の例を示す図である。
【図5】制御ユニットでの処理の手順の他の例を示すフ
ローチャートである(その1)。
【図6】制御ユニットでの処理の手順の他の例を示すフ
ローチャートである(その2)。
【図7】図5及び図6に示す手順にて行われる制御スイ
ッチの操作に基づいた制動制御の状態の例を示す図であ
る。
【図8】図5及び図6に示す手順にて行われる制動制御
の状態の一例を示す図である。
【図9】図5及び図6に示す手順にて行われる制動制御
の状態の他の例を示す図である。
【符号の説明】
10 ブレーキペダル 11 マスタシリンダ 21a、22a、23a、24a 昇圧弁 21b、22b、23b、24b 減圧弁 25、26、27、28 ホイルシリンダ 32、33、34、25 ホイルシリンダ圧センサ 50 ステアリングホイール 51 制動スイッチ 100 制御ユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングホイールに設けられた操作体
    の操作及びブレーキペダルの操作に基づいて車両の制動
    系にて発生する制動力を制御するようにした車両用制動
    制御装置において、 当該操作体の操作に基づいて発生しうる制動力をブレー
    キペダルの操作によって当該制動系にて発生しうる最大
    制動力より小さい所定の上限値に制限する制動力制限手
    段を備えた車両用制動制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の車両用制動制御装置におい
    て、 上記操作体の操作開始から時間の経過と共に上記操作体
    の操作に基づいて発生しうる制動力の上限値を増加させ
    る上限値制御手段を備えた車両用制動制御装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の車両用制動制御装置におい
    て、 上記上限値制御手段は、所定の時間毎に、上限値を所定
    の値だけ増加させるステップ増加制御手段を備えた車両
    用制動制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3いずれか記載の車両用制動
    制御装置において、 上記操作体の操作に基づいた制動力と、ブレーキペダル
    操作に基づいた制動力のうちいずれか大きいほうを制動
    系にて発生させる選択制動制御手段を備えた車両用制動
    制御装置。
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