JP2000061979A - 表皮一体樹脂製品の成形装置及び成形方法 - Google Patents

表皮一体樹脂製品の成形装置及び成形方法

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JP2000061979A
JP2000061979A JP10231295A JP23129598A JP2000061979A JP 2000061979 A JP2000061979 A JP 2000061979A JP 10231295 A JP10231295 A JP 10231295A JP 23129598 A JP23129598 A JP 23129598A JP 2000061979 A JP2000061979 A JP 2000061979A
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mold
molding
female
skin
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JP10231295A
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English (en)
Inventor
Koji Sugiyama
康二 杉山
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Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/30Vehicles, e.g. ships or aircraft, or body parts thereof
    • B29L2031/3005Body finishings
    • B29L2031/3041Trim panels

Abstract

(57)【要約】 【課題】加工工程を短縮することができ、表皮材と成形
樹脂とを一体成形した成形品の表皮材を良好な外観に仕
上げることができるとともに表皮材を成形品の裏面側端
部に簡易に確実に巻き込むことができる表皮一体樹脂製
品の成形装置及び成形方法を提供する。 【解決手段】表皮材(2) と成形樹脂(3) とを一体成形す
る表皮一体樹脂製品(1) の成形装置は、成形品の表面側
外郭形状に対応する凹陥部(8) を有する雌型(7) と、該
雌型(7) の凹陥部(8) に向かう傾斜角度で、該凹陥部
(8) における開口部周辺のパーティング面に形成された
摺動孔(11)に進退自在に設けられ、先端が常時、付勢手
段(16)によって雌型(7) のパーティング面から斜め上方
に突出保持されるスライドブロック(13)と、雌型(7) と
対向して配置され、成形品の裏面側外郭形状に対応する
凸部を有する雄型(17)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば自動車の内
装部品などの製造に際して適用される表皮一体樹脂製品
の成形装置及び成形方法に関し、より具体的には、表皮
材と成形樹脂とを一体成形した成形品の表皮材を良好な
外観に仕上げることができるとともに、表皮材を成形品
の裏面側端部に良好に巻き込むことができる表皮一体樹
脂製品の成形装置及び成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、表皮一体樹脂製品には、図1
3及び図14に示すように、自動車の内装部品としてフ
ロントピラーガーニッシュ1がある。このフロントピラ
ーガーニッシュ1は、表皮材2と成形樹脂3とを一体成
形したもので、この表皮材2は成形樹脂3の表面4及び
裏面側端部5に被覆され、成形後に、成形樹脂3の裏面
側端部5に折り返された表皮材2の周辺部6がトリミン
グされている。
【0003】このフロントピラーガーニッシュ1などの
製造に際しては、特開平8−300399号公報に示さ
れた方法では、予備成形した表皮材(装飾フイルム)を
コーティングすべき成形品の端部より長く切断して金型
内に装着した後に、成形樹脂を金型内に射出成形する際
に表皮材の端部を成形バリに流し込み、冷却し、脱型し
た後に成形品のバリ及び表皮材の端部を同時にトリミン
グしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法の場合、予備成形した表皮材を金型内に装着した後
に、金型のパーティング面に沿って摺動するスライドコ
アを用いて表皮材を巻き込ませるために、表皮材の巻き
込み工程と型締め工程が別々に行われ、それぞれにアク
チュエータなどの附属装置が必要であり、加工工程が増
え、生産効率が悪く、費用がかかるという問題がある。
また、スライドコアの作動の際に、スライドコアと金型
との間に表皮材を挟みやすく、表皮材が損傷したり、ス
ライドコアや金型が破損しやすいという問題があった。
【0005】従って、本発明は、かかる課題を解決する
ためになされたものであり、その具体的な目的は、加工
工程を短縮することができ、表皮材と成形樹脂とを一体
成形した成形品の表皮材を良好な外観に仕上げることが
できるとともに表皮材を成形品の裏面側端部に簡易に確
実に巻き込むことができる表皮一体樹脂製品の成形装置
及び成形方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用効果】かかる目的
は、本件請求項1〜4に記載された各発明により達成さ
れる。本件請求項1記載の発明にあっては、表皮材と成
形樹脂とを一体成形する表皮一体樹脂製品の成形装置で
あって、成形品の表面側外郭形状に対応する凹陥部を有
する雌型と、該雌型と対向して配置され、前記成形品の
裏面側外郭形状に対応する凸部を有する雄型と、雌型の
凹陥部に向かう傾斜角度で、該凹陥部における開口部周
辺のパーティング面に形成された摺動孔に進退自在に設
けられ、先端が常時、付勢手段によって雌型のパーティ
ング面から斜めに前記雄型方向に突出保持されるスライ
ドブロックとを備えてなる表皮一体樹脂製品の成形装置
により達成される。
【0007】本発明にあっては、「上方」という述語は
成形品の表面側外郭形状に対応する凹陥部に対向する方
向を意味する。従って、雌型及び雄型が上下に配設され
上下方向に開閉するもの、雌型及び雄型が左右に配設さ
れ左右方向に開閉するものなどを含んでいる。例えば、
雌型のパーティング面から斜め上方とは雌型の凹陥部に
向かう傾斜角度であり、雄型に向かう方向である。
【0008】スライドブロックの先端が常時、雌型の凹
陥部に向かう傾斜角度で、付勢手段によって雌型のパー
ティング面から斜め上方に突出保持されているため、表
皮材の余剰部分を雄型の凸部に向けて変位させることが
できるとともに表皮材の余剰部分を折り重ねることがで
きる。このため、成形品の表皮材を良好な外観に仕上げ
ることができるとともに表皮材の余剰部分を成形品の裏
面側端部に簡易な構造で簡易に確実に巻き込むことがで
きる。このスライドブロックは、型締め以上の速さで雌
型内に後退するアンギュラスライド構造、油圧シリンダ
またはエアシリンダなどを用いることができ、型締め前
に雌型内に後退を完了する油圧シリンダまたはエアシリ
ンダなどを用いることもできる。この場合には、スライ
ドブロックの動きを制限することができる。表皮材の余
剰部分は雌型の凹陥部上に突出した形状、すなわち雌型
のパーティング面から斜め上方に突出するような形状に
予め賦形したものを用いることができる。また、金型内
で表皮材を賦形する手段としては、製品取り出し用の昇
降装置などに加熱板を設け、表皮材を加熱してもよく、
加熱板と吸引装置との併用であってもよい。
【0009】本発明に係る成形方法は、本件請求項2記
載の発明のごとく、表皮材と成形樹脂とを一体成形する
表皮一体樹脂製品の成形方法であって、成形品の表面側
外郭形状に対応する凹陥部を有する雌型及び該雌型と対
向して配置され、前記成形品の裏面側外郭形状に対応す
る凸部を有する雄型を用い、前記雌型の凹陥部に表皮材
を配置するとともに、該表皮材の余剰部分を前記雌型の
凹陥部に向かう傾斜角度で、該雌型のパーティング面か
ら斜めに前記雄型方向に突出するように配置すること、
雄型による型閉時に、突出された表皮材の余剰部分を凸
部に向けて変位させること、この変位した状態で、雄型
及び雌型を型締めすることにより前記余剰部分を折り重
ねること、この折り重ねた状態で、雌型の凹陥部及び雄
型の凸部の間の成形空間に成形樹脂を射出することを特
徴とする表皮一体樹脂製品の成形方法にある。
【0010】これにより、表皮材の余剰部分を雄型の凸
部に向けて変位させるとともに表皮材の余剰部分を折り
重ねるために、加工工程を短縮することができることに
加えて、表皮材の余剰部分を所望の巻き込み形状に形成
することができるとともに表皮材の余剰部分が成形樹脂
の裏面側端部に強固に確実に溶着され、はがれが防止で
きる。そして、表皮材と成形樹脂とを一体成形した成形
品の表皮材を良好な外観に仕上げることができる。
【0011】そして、本発明にあっては、雄型による型
閉時に、表皮材の余剰部分を雄型の凸部に向けて変位さ
せるとともに表皮材の余剰部分を折り重ねるために、同
じく本発明に係る表皮一体樹脂製品の成形装置により実
施される。すなわち、本発明に係る請求項3のごとく、
前記雌型の凹陥部に向かう傾斜角度で、該凹陥部におけ
る開口部周辺のパーテイング面に形成された摺動孔に進
退自在に設けられたスライドブロックを用いるととも
に、該スライドブロックの先端を、常時、付勢手段によ
り雌型のパーティング面から斜めに前記雄型方向に突出
するように付勢すること、雌型の凹陥部に前記表皮材を
スライドブロックを介して配置すること、該スライドブ
ロックを摺動孔に沿って後退させること、雄型による型
閉時に、スライドブロックにより持ち上げられ、又は突
き出された表皮材の余剰部分を凸部に向けて変位させる
ことを含んでなることを規定している。請求項2の作用
効果に加えて、雄型による型閉時に、表皮材の余剰部分
を雄型の凸部に向けて変位させることができるとともに
表皮材の余剰部分を折り重ねることができる。表皮材を
成形品の裏面側端部に容易に確実に巻き込むことができ
る。
【0012】この表皮材の余剰部分は雌型の凹陥部の上
方に突出した形状に予め賦形したものを用いることもで
きる。そこで、本発明に係る請求項4のごとく、前記成
形品の表面側外郭形状に対応する凹陥部を有するととも
に、該凹陥部に向かう傾斜角度で、該凹陥部における開
口部周辺の周辺面から斜めに前記雄型方向に突出する突
出部を有する予備成形型を用いるとともに、凹陥部及び
前記突出部により、表皮材を成形品の表面側外郭形状及
び表皮材の余剰部分に対応する形状に予め賦形するこ
と、該予め賦形された表皮材を、雌型の凹陥部の内面に
沿わせて配置するとともに、該表皮材の余剰部分を雌型
のパーティング面から斜めに前記雄型方向に突出するよ
うに配置することを規定している。請求項2の作用効果
に加えて、成形金型に表皮材を巻き込むための特別なア
クチュエータなどの付属装置を設けずに既存の成形金型
を用いることができ、経済性が高い。表皮材の搬送は手
動または自動により行われる。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明の好適な実施の形態を
図示実施例に基づいて具体的に説明する。本発明にあっ
ては、「上方」という述語は、成形品の表面側外郭形状
に対応する凹陥部に対向する方向を意味する。従って、
雌型及び雄型が上下に配設され上下方向に開閉するもの
だけでなく、雌型及び雄型が左右に配設され左右方向に
開閉するものなどを含んでいる。雌型のパーティング面
から斜め上方とは雌型の凹陥部に向かう傾斜角度であ
り、雄型に向かう方向である。
【0014】図1ないし図8は請求項1ないし3に対応
した実施例であり、図1ないし図8において、7は雌型
であり、この雌型7には成形品の表面、例えばフロント
ピラーガーニッシュ1の表面側外郭形状に対応する凹陥
部8が形成されている。この凹陥部8に穿設された複数
の吸引孔9を介して吸引装置10が設けられている。成
形品の裏面側外郭形状に対応する凸部を有する雄型17
は雌型7と対向して配置されている。
【0015】この雌型7の凹陥部8の開口部周辺、すな
わち開口部周辺のパーティング面には複数の摺動孔11
が形成され、この摺動孔11は雌型7の凹陥部8に向か
う一定の角度で傾斜している。この摺動孔11の内壁に
はガイドブロック12が上下方向に亙って突設されてい
る。この摺動孔11はスライドブロック13を摺動孔1
1の開口部14を介して嵌合させるもので、このスライ
ドブロック13に形成された係合溝15がガイドブロッ
ク12に進退自在に係合している。このスライドブロッ
ク13は、その先端が常時、雌型7の凹陥部8上に突出
する位置、すなわち雌型7のパーティング面から斜め上
方に突出保持される位置に付勢手段としての弾性体16
によって保持され、雄型17の押圧力により押込まれる
ようになっている。
【0016】そして、スライドブロック13を弾性体1
6の付勢力に抗して摺動させた時に、スライドブロック
13は表皮材2の余剰部分6′を雌型7の凹陥部8側に
持ち上げ、突き出されるようになっている。このスライ
ドブロック13の先端は上方から下降してくる表皮材2
を損傷せずに接触できる曲面形状になっており、スライ
ドブロック13により持ち上げられ、突き出された表皮
材2の余剰部分6′を雄型17の凸部に向けて変位させ
るようになっている。この弾性体16は、ここでは、押
しバネであり、弾性方向を維持するために図示せぬ手段
によって保持されている。この押しバネ16は摺動孔1
1の底面部18に固定された固定ピン19に一端を取付
け、他端がスライドブロック13の下端に固定された固
定ピン20に取付けられている。
【0017】従って、スライドブロックの先端が常時、
雌型の凹陥部に向かう傾斜角度で、付勢手段によって雌
型のパーティング面から斜め上方に突出保持されている
ため、表皮材の余剰部分を雄型の凸部に向けて変位させ
ることができるとともに表皮材の余剰部分を折り重ねる
ことができる。このため、成形品の表皮材を良好な外観
に仕上げることができることに加えて、表皮材の余剰部
分を成形品の裏面側端部に簡易な構造で簡易に確実に巻
き込むことができる。
【0018】なお、このスライドブロック13は、型締
め以上の速さで雌型7内に後退するアンギュラスライド
構造、油圧シリンダまたはエアシリンダなどを用いるこ
とができ、型締め前に雌型7内に後退を完了する油圧シ
リンダまたはエアシリンダなどを用いることもできる。
この場合には、スライドブロック13の動きを制限する
ことができる。
【0019】次に、この成形装置により実施される成形
方法を説明する。まず、図1に示すように、図示せぬ過
熱手段によって過熱軟化した表皮材2を図示せぬ複数の
クランプによって略水平に保持し、雌型7の上方に配置
する。次に、図示せぬ複数のクランプによって過熱軟化
した表皮材2を下降する。すると、図2に示すように、
この表皮材2はスライドブロック13の先端部に接触
し、次いで、この表皮材2がスライドブロック13によ
り持ち上げら、突き出された状態で、吸引装置10によ
り複数の吸引孔9を介して雌型7の凹陥部8に密着す
る。このとき、この表皮材2の表面が雌型7の凹陥部8
に吸引装置10により密着しつつ、表皮材2の余剰部分
6′が雌型7の凹陥部8における開口部周辺方向に弛緩
した状態でスライドブロック13に接触するため、表皮
材2にしわ及びねじれなどを生じることがなく、表皮材
2の表面を保護することができる。
【0020】そして、雄型17を下降させ、表皮材2の
余剰部分6′を介してスライドブロック13の先端部に
接触させる。すると、図3に示すように、雄型17が下
降するにつれて、雄型17とスライドブロック13との
間に表皮材2の余剰部分6′を保持しながら、スライド
ブロック13が押しバネ16の付勢力に抗して摺動孔1
1に沿って後退する。この後退時に、スライドブロック
13により持ち上げられ、突き出された表皮材2の余剰
部分6′が雄型17の凸部に向けて変位されながら押圧
される。このとき、雌型7の凹陥部8に位置する表皮材
2を吸引装置10により吸引孔9を介して雌型7の凹陥
部8に密着させているため、表皮材2のずれやたるみが
防止される。
【0021】なお、図8に示すように、表皮材2の余剰
部分6′は雌型7の凹陥部8上に突出した形状、すなわ
ち雌型7のパーティング面から斜め上方に突出するよう
な形状に予め賦形したものを用いることができる。ま
た、金型内で表皮材を賦形する手段としては、製品取り
出し用の昇降装置などに加熱板を設け、表皮材を加熱し
てもよく、加熱板と吸引装置との併用であってもよい。
【0022】そして、図4に示すように、この変位した
状態で、雄型17及び雌型7を型締めし、表皮材2の余
剰部分6′を折り重ねる。次いで、表皮材2の余剰部分
6′を折り重ねた状態で、雄型17を、表皮材2の余剰
部分6′を介して雌型7に押圧し、型締めする。
【0023】次に、図5に示すように、雄型17と雌型
7との間に形成された成形空間21に表皮材2を介して
成形樹脂3を射出する。これによって、表皮材2を成形
樹脂3の表面4及び裏面側端部5に被覆する工程が終了
する。
【0024】そして、図6及び図7に示すように、雄型
17を上昇させ、同時にスライドブロック13を弾性体
16の付勢力により上昇させる。そして、図示せぬエゼ
クタピンなどの成形品取出し装置によってフロントピラ
ーガーニッシュ1を雌型7から取り出し、刃物、レーザ
カッターまたはトリミングプレス機などを用いて表皮材
2の余剰部分6′をトリミングする。こうして、図13
及び図14に示したフロントピラーガーニッシュ1を完
成させる。
【0025】従って、表皮材の余剰部分を雄型の凸部に
向けて変位させるとともに表皮材の余剰部分を折り重ね
るために、加工工程を短縮することができることに加え
て、表皮材の余剰部分を所望の巻き込み形状に形成する
ことができるとともに表皮材の余剰部分が成形樹脂の裏
面側端部に強固に確実に溶着され、はがれが防止でき
る。そして、表皮材と成形樹脂とを一体成形した成形品
の表皮材を良好な外観に仕上げることができる。
【0026】図9は請求項4に対応した他の実施例であ
り、上述の実施例と同様な部分には同一符号を付して詳
しい説明を省略する。この実施例は、成形品の表面側外
郭形状に対応する凹陥部8と、この凹陥部8に向かう傾
斜角度で、凹陥部8における開口部周辺の周辺面から斜
め上方に突出する突出部7′とを有する予備成形型22
を用いたものであり、この予備成形型22により実施さ
れる成形方法を説明する。
【0027】まず、図9に示すように、図示せぬ過熱手
段によって過熱軟化した表皮材2を図示せぬ複数のクラ
ンプによって略水平に保持し、予備成形型22の上方に
配置する。次に、図示せぬ複数のクランプによって過熱
軟化した表皮材2を下降する。すると、図10に示すよ
うに、この表皮材2は吸引装置10により複数の吸引孔
9を介しての凹陥部8に密着する。そうして、表皮材2
を成形品の表面側外郭形状及び表皮材の余剰部分6′に
対応する形状に予め賦形する。
【0028】そして、図11に示すように、準備された
雌雄型7,17間に予め賦形した表皮材2を手動により
または自動搬送により、雌型7の凹陥部8の内面に沿わ
せて配置するとともに、雌型7のパーティング面から斜
めに雄型方向に突出するように表皮材2の余剰部分6′
を配置する。次に、雄型17を下降させ、表皮材2の余
剰部分6′に接触させる。すると、雄型17が下降する
につれて、雄型17と雌型7との間で、表皮材2の余剰
部分6′が雄型17の凸部に向けて変位されながら押圧
され、この変位した状態で、雄型17及び雌型7を型締
めし、表皮材2の余剰部分6′を折り重ねる。
【0029】次いで、図12に示すように、表皮材2の
余剰部分6′を折り重ねた状態で、雄型17を、表皮材
2の余剰部分6′を介して雌型7に押圧し、型締めす
る。このとき、雌型7の凹陥部8に位置する表皮材2を
吸引装置10により吸引孔9を介して雌型7の凹陥部8
に密着させているため、表皮材2のずれやたるみが防止
される。
【0030】次に、図5と同様に、雄型17と雌型7と
の間に形成された成形空間21に表皮材2を介して成形
樹脂3を射出する。これによって、表皮材2を成形樹脂
3の表面4及び裏面側端部5に被覆する工程が終了す
る。そして、雄型17を上昇させ、図示せぬ成形品取出
し装置によってフロントピラーガーニッシュ1を雌型7
から取り出し、刃物などを用いて表皮材2の余剰部分
6′をトリミングする。従って、成形金型に表皮材を巻
き込むための特別なアクチュエータなどの付属装置を設
けずに既存の成形金型を用いることができ、経済性が高
い。
【0031】なお、表皮材としては、アクリロニトリル
ブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリプロピレ
ン(PP)、ポリプロピレンの複合材(PPC)、ポリ
塩化ビニル(PVC)、ポリメタクリル酸メチル(PM
MA)などを用いることができ、成形樹脂としてはアク
リロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、
ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレンの複合材(P
PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメタクリル酸
メチル(PMMA)などの熱可塑性樹脂を用いることが
できる。表皮材及び成形樹脂はこれらのものを適宜組み
合わせて用いることができ、好ましくは、両者は同一素
材を用いる。また、対象製品はフロントピラーガーニッ
シュに限らず、他の製品であってもよい。
【0032】以上の説明からも明らかなように、本発明
の表皮一体樹脂製品の成形装置及び成形方法によれば、
雄型による型閉時に、表皮材の余剰部分を雄型の凸部に
向けて変位させることができるとともに表皮材の余剰部
分を折り重ねることができるため、表皮材の余剰部分を
所望の巻き込み形状に形成することができる。表皮材の
余剰部分が成形樹脂の裏面側端部に強固に確実に溶着さ
れ、はがれが防止できるとともに表皮材と成形樹脂とを
一体成形した成形品の表皮材を良好な外観に仕上げるこ
とができる。さらに、表皮材を成形品の裏面側端部に簡
易に確実に巻き込むことができるとともに加工工程を短
縮することができる。
【0033】なお、以上の実施例は本発明の代表的な例
を示すに過ぎず、特許請求の範囲に記載した範囲におい
て多様な変形が可能であることは理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表皮一体樹脂製品の成形装置を模式的
に示す説明図である。
【図2】本発明の表皮一体樹脂製品の成形工程を示す断
面図である。
【図3】図2の次の工程を示す断面図である。
【図4】図3の次の工程を示す断面図である。
【図5】図4の次の工程を示す断面図である。
【図6】図5の次の工程を示す断面図である。
【図7】図6の次の工程を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図9】本発明の表皮一体樹脂製品の他の成形工程を示
す断面図である。
【図10】図9の次の工程を示す断面図である。
【図11】図10の次の工程を示す断面図である。
【図12】図11の次の工程を示す断面図である。
【図13】本発明の表皮一体樹脂製品を示す斜視図であ
る。
【図14】図13の断面図である。
【符号の説明】
1 フロントピラーガーニッシュ 2 表皮材 3 成形樹脂 4 表面 5 裏面側端部 6 表皮材の周辺部 6′ 表皮材の余剰部分 7 雌型 7′ 突出部 8 凹陥部 9 吸引孔 10 吸引装置 11 摺動孔 12 ガイドブロック 13 スライドブロック 14 開口部 15 係合溝 16 付勢手段としての押しバネ 17 雄型 18 摺動孔の底面部 19,20 固定ピン 21 成形空間 22 予備成形型

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮材と成形樹脂とを一体成形する表皮
    一体樹脂製品の成形装置であって、 成形品の表面側外郭形状に対応する凹陥部を有する雌型
    と、 該雌型と対向して配置され、前記成形品の裏面側外郭形
    状に対応する凸部を有する雄型と、 前記雌型の凹陥部に向かう傾斜角度で、該凹陥部におけ
    る開口部周辺のパーティング面に形成された摺動孔に進
    退自在に設けられ、先端が常時、付勢手段によって前記
    雌型のパーティング面から斜めに前記雄型方向に突出保
    持されるスライドブロックと、を備えてなることを特徴
    とする表皮一体樹脂製品の成形装置。
  2. 【請求項2】 表皮材と成形樹脂とを一体成形する表皮
    一体樹脂製品の成形方法であって、 成形品の表面側外郭形状に対応する凹陥部を有する雌型
    及び該雌型と対向して配置され、前記成形品の裏面側外
    郭形状に対応する凸部を有する雄型を用い、 前記雌型の凹陥部に前記表皮材を配置するとともに、該
    表皮材の余剰部分を前記雌型の凹陥部に向かう傾斜角度
    で、該雌型のパーティング面から斜めに前記雄型方向に
    突出するように配置すること、 前記雄型による型閉時に、前記突出された表皮材の余剰
    部分を前記凸部に向けて変位させること、 この変位した状態で、前記雄型及び前記雌型を型締めす
    ることにより前記余剰部分を折り重ねること、 この折り重ねた状態で、前記雌型の凹陥部及び前記雄型
    の凸部の間の成形空間に前記成形樹脂を射出することを
    特徴とする表皮一体樹脂製品の成形方法。
  3. 【請求項3】 前記雌型の凹陥部に向かう傾斜角度で、
    該凹陥部における開口部周辺のパーテイング面に形成さ
    れた摺動孔に進退自在に設けられたスライドブロックを
    用いるとともに、該スライドブロックの先端を、常時、
    付勢手段により前記雌型のパーティング面から斜めに前
    記雄型方向に突出するように付勢すること、 前記雌型の凹陥部に前記表皮材を前記スライドブロック
    を介して配置すること、 該スライドブロックを前記摺動孔に沿って後退させるこ
    と、 前記雄型による型閉時に、前記スライドブロックにより
    持ち上げられ、又は突き出された表皮材の余剰部分を前
    記凸部に向けて変位させること、を含んでなる請求項2
    記載の表皮一体樹脂製品の成形方法。
  4. 【請求項4】 前記成形品の表面側外郭形状に対応する
    凹陥部を有するとともに、該凹陥部に向かう傾斜角度
    で、該凹陥部における開口部周辺の周辺面から斜めに前
    記雄型方向に突出する突出部を有する予備成形型を用い
    るとともに、 前記凹陥部及び前記突出部により、前記表皮材を前記成
    形品の表面側外郭形状及び前記表皮材の余剰部分に対応
    する形状に予め賦形すること、 該予め賦形された表皮材を、前記雌型の凹陥部の内面に
    沿わせて配置するとともに、該表皮材の余剰部分を前記
    雌型のパーティング面から斜めに前記雄型方向に突出す
    るように配置すること、を含んでなる請求項2記載の表
    皮一体樹脂製品の成形方法。
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