JP2000056505A - ポリエステル樹脂系トナー組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂系トナー組成物

Info

Publication number
JP2000056505A
JP2000056505A JP22415298A JP22415298A JP2000056505A JP 2000056505 A JP2000056505 A JP 2000056505A JP 22415298 A JP22415298 A JP 22415298A JP 22415298 A JP22415298 A JP 22415298A JP 2000056505 A JP2000056505 A JP 2000056505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
toner
toner composition
ester
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22415298A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Mototani
衛 本谷
Kyoko Kondo
恭子 近藤
Kazuhiro Hattori
和弘 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Japan Chemical Co Ltd
Original Assignee
New Japan Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New Japan Chemical Co Ltd filed Critical New Japan Chemical Co Ltd
Priority to JP22415298A priority Critical patent/JP2000056505A/ja
Publication of JP2000056505A publication Critical patent/JP2000056505A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエステル樹脂系トナーに脂肪族エステル
を添加することにより、低温定着性及び耐オフセット性
の優れたトナー組成物を提供する。 【解決手段】 ポリエステル及び融点が60〜100℃
の脂肪族エステルを含有してなるポリエステル樹脂系ト
ナー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル樹脂
系トナー組成物に関し、より詳しくは低温定着性及び耐
オフセット性の優れたトナー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザービームプリンター、複写
機等の電子写真記録装置のトナー成分としては、スチレ
ン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体等が主に用いら
れていた。ところが、近年、非磁性一成分方式のトナー
やカラートナーの成分としてポリエステル樹脂を結着樹
脂として用いるものが開発されている。
【0003】トナーの定着方法としては、トナーを加熱
溶解し紙などに定着する加熱定着法及び圧力によりトナ
ーを塑性変形し紙に定着する圧力定着方法が代表的な方
法であるが、装置の簡便性及び定着後の画像の品位等の
見地より、トナーの加熱媒体として熱ロールを使用す
る、熱ロール定着法が最もよく用いられている。
【0004】スチレン−アクリル共重合体を用いたトナ
ーでは定着の際、熱ロールの温度を高く設定する必要が
あり、充分な定着性を得ようとすればトナーの耐久性が
犠牲になる欠点があった。これに対し、ポリエステル系
トナーは熱ロールの温度がスチレン−アクリル共重合体
と比べて低い温度で定着可能となった。ところが、近
年、電子写真記録装置のより高速化、省電力化が図られ
ており、それに伴い、ポリエステル系トナーもより低温
での定着性が求められてきている。
【0005】一方、熱ロール定着法は、熱ロール表面と
被定着シートのトナー像面が圧接触するため熱効率が著
しくよく、低速から高速に至るまで広く利用されている
が、熱ロール面とトナー像面が接触する際、トナーが熱
ロール表面に付着して後続の転写紙等に転写されるため
オフセット現象が生じやすい。この現象を防止するため
熱ロール表面をフッ素樹脂で加工する、或いは熱ロール
表面にシリコーンオイルを塗布する方法等が施されてい
るが、抜本的対策ではなく、耐オフセット性の優れたト
ナーが求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低温
定着性や耐オフセット性に優れたポリエステル樹脂系ト
ナー組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、ポリエステル
樹脂系トナーに特定の融点を有する脂肪族エステルを添
加することにより、より低温定着性となるのみでなく、
耐オフセット性にも優れた特性を有することを見い出
し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、下記の6つの項よりな
る。 (a)ポリエステル及び融点が60〜100℃の脂肪族
エステルを含有してなるポリエステル樹脂系トナー組成
物。
【0009】(b)脂肪族エステルが、一般式(1)で
表される脂肪酸エステルである項(a)に記載のトナー
組成物。
【0010】 [式中、Rは、Rは同一又は異なって、炭素数13
〜24の直鎖状アルキル基を表す。]
【0011】(c)脂肪族エステルが、一般式(2)で
表されるアルキレンポリオールポリ脂肪酸エステルであ
る項(a)に記載のトナー組成物。
【0012】 [式中、n個のRは同一又は異なって、各々炭素数1
3〜24の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素数2〜
10の直鎖状若しくは炭素数3〜10の分岐鎖状アルキ
レン基を表し、nは2〜4の整数を表す。]
【0013】(d)脂肪族エステルが、一般式(3)で
表される脂肪族ポリカルボン酸ポリ脂肪族エステルであ
る項(a)に記載のトナー組成物。
【0014】 [式中、m個のRは同一又は異なって、各々炭素数1
3〜24の直鎖状アルキル基を表し、Rは水素原子又
は炭素数1〜8の直鎖状若しくは炭素数3〜8の分岐鎖
状アルキル基を表し、mは2〜4の整数を表す。但し、
が水素原子の場合m=2であり、シュウ酸エステル
を表す。]
【0015】(e)脂肪族エステルの含有量が、ポリエ
ステル樹脂100重量部に対し0.1〜30重量部であ
る項(a)から項(d)に記載のトナー組成物。
【0016】(f)更に、トナー組成物中に着色剤を含
む項(a)〜(e)に記載のトナー組成物。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明で用いるポリエステルと
は、一般式(4) A−(OH)m (4) [式中、Aは炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン
基、置換基を有していてもよい芳香族基若しくはヘテロ
環芳香族基を表す。mは2〜4の整数を表す。]で表さ
れる1種若しくは2種以上のポリオールと一般式(5) B−(COOH)n (5) [式中、Bは炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン
基、置換基を有していてもよい芳香族基若しくはヘテロ
環芳香族基を表す。nは2〜4の整数を表す。]で表さ
れる1種若しくは2種以上のポリカルボン酸とをポリエ
ステル化したものである。
【0018】一般式(4)で表される具体的なポリオー
ルとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロー
ル、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,
2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリ
オール、グリセロール、2−メチルプロパントリオー
ル、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,
5−トリヒドロキシメチルベンゼン、ビスフェノール
A、ビスフェノールA酸化エチレン付加物、ビスフェノ
ールA酸化プロピレン付加物、水素化ビスフェノール
A、水素化ビスフェノールA酸化エチレン付加物、水素
化ビスフェノールA酸化プロピレン付加物等が例示され
る。
【0019】一般式(5)で表される具体的なポリカル
ボン酸としては、マレイン酸、フマール酸、シトラコン
酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン
酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク
酸、イソオクチルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、
n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オ
クテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテ
ニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、1,2,4−ベ
ンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカ
ルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、
1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキ
サントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メ
チル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−
シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカル
ボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカ
ルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等、シ
クロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン
酸、ブタンテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテト
ラカルボン酸、エチレングリコールビス(トリメリット
酸)等が例示される。
【0020】ポリエステル樹脂の使用量としては、トナ
ー組成物に対して70〜95重量%が例示され、好まし
くは80〜90重量%である。
【0021】本発明に係る脂肪族エステルは融点60〜
100℃のものである。60℃より融点が低いエステル
では、トナー組成物とした際のトナーの貯蔵安定性が悪
くなる。また、100℃より融点が高いエステルでは、
熱ロールでの加熱定着時にエステルが溶融せずオフセッ
ト現象が起こり易くなる。
【0022】本発明に係る融点が60〜100℃の脂肪
族エステルとしては、一般式(6) X−(COOH) (6) [式中、Xは水素原子若しくは炭素数1〜24の脂肪族
飽和アルキル基若しくはアルキレン基を表す。mは1〜
4の整数を表す。但し、Xが水素原子の場合、m=2で
あり、シュウ酸を表す。]で表される1種若しくは2種
以上のカルボン酸と一般式(7) Y−(OH) (7) [式中、Yは炭素数2〜24の脂肪族飽和アルキル基若
しくはアルキレン基を表す。nは1〜4の整数を表
す。]で表される1種若しくは2種以上のアルコールと
をエステル化することにより得られる脂肪族エステルで
ある。中でも、エステルを構成する元素中の全炭素数が
28以上であるエステルが推奨される。
【0023】一般式(6)で表されるカルボン酸と一般
式(7)で表されるアルコールからなる脂肪族エステル
は、従来公知の酸触媒或いはアルカリ触媒を用い、溶媒
の存在下或いは非存在下に、カルボン酸とアルコールと
を脱水縮合することにより得ることができる。
【0024】上記脂肪族エステルにおいて、エステルを
構成する全炭素数が28未満の脂肪族エステルでは、そ
の融点が60℃未満となる傾向にある。
【0025】エステルを構成する元素中の全炭素数が2
8以上とするためには、1)長鎖長(C18以上)カル
ボン酸(若しくはアルコール)と短鎖長(C10以下)
アルコール(若しくはカルボン酸)とのエステル、2)
中鎖長(C14程度)カルボン酸と中鎖長アルコールと
のエステル、3)中鎖長以上のカルボン酸と多価アルコ
ールとのエステル、4)多価カルボン酸と中鎖長アルコ
ールとのエステルとする方法がある。
【0026】一般式(6)で表されるカルボン酸として
は、直鎖状、分岐鎖状又は環状の脂肪族飽和カルボン酸
であり、具体的にはプロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉
草酸、ピバル酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン
酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンカル
ボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン
トリカルボン酸、デヒドロアビエチン酸等が例示され
る。
【0027】一般式(7)で表されるアルコールとして
は、直鎖状、分岐鎖状又は環状の脂肪族飽和アルコール
であり、具体的にはプロパノール、ブタノール、ペンタ
ノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、
2−エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、ド
デカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オ
クタデカノール、ドコサノール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオ
ール、デカンジオール、シクロヘキサノール、シクロヘ
キサンジオール、シクロヘキサンメタノール、シクロヘ
キサンジメタノール、シクロヘキサントリメタノール、
トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、コレステロール等が例示される。
【0028】上記脂肪族エステルの中でも好ましい脂肪
族エステルとして、一般式(1)で表される脂肪酸エス
テル、一般式(2)で表されるアルキレンポリオールポ
リ脂肪酸エステル、一般式(3)で表される脂肪族ポリ
カルボン酸ポリ脂肪族エステルが挙げられる。
【0029】一般式(1)で表される脂肪酸エステルと
しては、パルミチン酸オクタデシル、パルミチン酸ドコ
シル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸オクタ
デシル、ステアリン酸ドコシル、ベヘン酸ヘキサデシ
ル、ベヘン酸オクタデシル、ベヘン酸ドコシル等が例示
され、中でも、ベヘン酸ドコシルが推奨される。
【0030】一般式(2)で表されるアルキレンポリオ
ールポリ脂肪酸エステルとしては、エチレングリコール
ジミリスチン酸エステル、エチレングリコールジパルミ
チン酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エ
ステル、エチレングリコールベヘン酸エステル、1,4
−ブタンジオールジパルミチン酸エステル、1,4−ブ
タンジオールジステアリン酸エステル、1,4−ブタン
ジオールジベヘン酸エステル、1,6−ヘキサンジオー
ルジステアリン酸エステル、1,6−ヘキサンジオール
ジベヘン酸エステル、1,10−デカンジオールジパル
ミチン酸エステル、1,10−デカンジオールジステア
リン酸エステル、1,10−デカンジオールジベヘン酸
エステル、トリメチロールエタントリミリスチン酸エス
テル、トリメチロールエタントリパルミチン酸エステ
ル、トリメチロールエタントリステアリン酸エステル、
トリメチロールエタントリベヘン酸エステル、トリメチ
ロールプロパントリミリスチン酸エステル、トリメチロ
ールプロパントリパルミチン酸エステル、トリメチロー
ルプロパントリステアリン酸エステル、トリメチロール
プロパントリベヘン酸エステル、ペンタエリスリトール
テトラミリスチン酸エステル、ペンタエリスリトールテ
トラパルミチン酸エステル、ペンタエリスリトールテト
ラステアリン酸エステル、ペンタエリスリトールテトラ
ベヘン酸エステル等が例示され、中でも、エチレングリ
コールジステアリン酸エステル、エチレングリコールジ
ベヘン酸エステル、1,4−ブタンジオールジベヘン酸
エステル、トリメチロールプロパントリベヘン酸エステ
ルが推奨される。
【0031】一般式(3)で表される脂肪族ポリカルボ
ン酸ポリ脂肪族エステルとしては、シュウ酸ジオクタデ
シル、シュウ酸ジドコシル、コハク酸ジオクタデシル、
コハク酸ジドコシル、アジピン酸ジオクタデシル、アジ
ピン酸ジドコシル、アゼライン酸ジオクタデシル、アゼ
ライン酸ジドコシル、セバシン酸ジオクタデシル、セバ
シン酸ジドコシル、ブタンテトラカルボン酸テトラヘキ
サデシル、ブタンテトラカルボン酸テトラオクタデシ
ル、ブタンテトラカルボン酸テトラドコシル等が例示さ
れ、中でもコハク酸ジドコシル、アジピン酸ジドコシル
が推奨される。
【0032】本発明に係る脂肪族エステルは、単独で又
は2種以上を適宜組み合わせて用いても良いが、2種以
上を組み合わせて用いる場合は、各々のエステルの融点
の近いもの同士が好ましい。各々のエステルの融点の近
いもの同士を混合した場合、種々の脂肪族エステルを混
合した場合の融点としてもブロードにならず、トナー組
成物を定着させる場合の温度条件を簡素化できる。
【0033】脂肪族エステルの使用量としては、ポリエ
ステル100重量部に対し0.1〜30重量部が挙げら
れ、好ましくは1〜15重量部である。
【0034】本発明に係るトナー組成物には、通常、着
色剤、帯電制御剤を添加して用いる。
【0035】トナー組成物に使用される着色剤は、特に
有機有彩色色剤を含有する場合に効果が顕著である。着
色剤としては特に限定されるものではなく、単独で用い
ても2種以上を適宜組み合わせて用いても良い。具体的
な着色剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラ
ック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンF
G、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメント
グリーンB、ローダミンBベース、ソルベントレッド4
9、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、
FPレッド305等が例示される。その使用量はトナー
組成物に対して1〜15重量%が例示され、好ましくは
2〜10重量%である。又、ブラック系のトナー組成物
の場合は、約5重量%〜60重量%である。
【0036】トナー組成物に使用される帯電制御剤とし
ては、ニグロシン染料及びその誘導体、トリフェニルメ
タン誘導体、四級アンモニウム塩、四級ホスフォニウム
塩、四級ピリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩等
の誘導体等、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリレート類、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルキルア
ミノアルキル(メタ)アクリルアミド類の含窒素官能基
を有するモノマーを共重合したラジカル重合性共重合体
等が例示され、更には、クロム・アゾ錯体染料、鉄アゾ
錯体染料、コバルト・アゾ錯体染料、サリチル酸もしく
はその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ほう素錯
体もしくは塩化合物、ナフトール酸もしくはその誘導体
のクロム・亜鉛・アルミニウム・ほう素錯体もしくは塩
化合物、ベンジル酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛
・アルミニウム・ほう素錯体もしくは塩化合物、長鎖ア
ルキル・カルボン酸塩、長鎖アルキル・スルフォン酸塩
などの界面活性剤類が例示される。その使用量として
は、トナー組成物に対して0.1〜10重量%が例示さ
れ、好ましくは1〜5重量%である。
【0037】本発明のトナーは電子写真、静電記録等に
おいて光半導体上に形成された潜像を可視画像化するた
めに用いられるが、トナー中には、フェライト等の磁性
体、導電性調整剤、酸化錫、シリカ、アルミナ、ジルコ
ニア、チタニア、酸化亜鉛等の金属酸化物、体質顔料、
繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤等が必要に応じ
て加えられても良い。
【0038】さらに、トナー表面には、流動性を調整し
現像ロール上へのトナー搬送を制御するためや、感光体
上へのトナー・フィルミングを防止したり、感光体上の
残留トナーのクリーニング性を向上するために各種添加
剤が添加される。これらの添加剤としては、シリカ、ア
ルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の
無機酸化物、フッ素樹脂微粒子、シリコーン樹脂微粒
子、ステアリン酸等の高級脂肪酸及びその金属塩、カー
ボンブラック、フッ化黒鉛、炭化珪素、窒化ホウ素等が
例示される。
【0039】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例により本発
明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例
等により限定されるものではない。
【0040】軟化点:ASTM E28−51Tに準じ
て測定した。
【0041】製造例1 温度計、ステンレス製撹拌棒、流下式コンデンサー及び
窒素導入管を備えたガラス製2Lの4つ口フラスコに、
テレフタル酸(142g)、イソオクチルコハク酸(1
47g)、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(525
g)、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン(209g)及びハイド
ロキノン(0.1g)を入れ、窒素気流中200℃にて
撹拌しつつエステル化反応を行った。留出する水が出な
くなった時点で、無水トリメリット酸(82g)を加
え、約8時間反応を行い、ポリエステルを得た。得られ
た樹脂は淡黄色の固体で軟化点は125℃であった。
【0042】製造例2〜4 表1に示す原料を用い、製造例1に準じて各種ポリエス
テルを製造した。その軟化点を表1に示す。
【0043】
【0044】 実施例1 ポリエステル(製造例1) 100重量部 FPレッド305(住友化学製) 8重量部 四級アンモニウム塩(オリエント化学製) 2重量部 ベヘン酸ドコシル(融点75℃) 5重量部
【0045】上記組成を溶融混練した後、粉砕分級した
もの100重量部に対し、疎水性シリカ(日本アエロジ
ル社製)0.5重量部を高速撹拌機を用い混合し個数平
均粒径8.0μmのトナーとした。
【0046】上記方法で得たトナー5重量部とフッ素樹
脂でコーテングした60μmのフェライト粒子95重量
部を混合して現像剤を調整した。当該現像剤を用いて通
常の電子写真法によって形成した静電荷像を現像した
後、トナー像を転写紙上に転写し、表面をフッ素系樹脂
で形成した定着ロールを用いて130〜140℃で圧接
触させてトナー像を融着せしめ定着した。次いで融着し
たトナー像が定着ロールの表面に転移してオフセット現
象が生じるかどうか調べるため、定着操作を行った後、
トナー像を有しない転写紙を前記と同様の条件で定着ロ
ールに圧接触させ、転写紙上にトナーのオフセットによ
り発生する汚れを観察した。その結果、転写紙上には汚
れは全く発生せず、トナーのオフセット現象の生じない
ことが認められた。この結果はさらにこの定着操作を繰
り返し行った場合にも全く同様であった。
【0047】 実施例2 ポリエステル(製造例2) 100重量部 FPレッド305(住友化学製) 8重量部 四級アンモニウム塩(オリエント化学製) 2重量部 コハク酸ジドコシル(融点80℃) 5重量部
【0048】上記組成を溶融混練した後、粉砕分級した
もの100重量部に対し、疎水性シリカ(日本アエロジ
ル社製)0.5重量部を高速撹拌機を用い混合し個数平
均粒径7.8μmのトナーとした。
【0049】得られたトナーを実施例1と同様の方法に
より評価した。その結果転写紙上には汚れは全く発生せ
ず、トナーのオフセット現象の生じないことが認められ
た。この結果はさらにこの定着操作を繰り返し行った場
合にも全く同様であった。
【0050】 実施例3 ポリエステル(製造例3) 100重量部 FPレッド305(住友化学製) 8重量部 四級アンモニウム塩(オリエント化学製) 2重量部 エチレングリコールジステアリン酸エステル(融点76℃) 5重量部
【0051】上記組成を溶融混練した後、粉砕分級した
もの100重量部に対し、疎水性シリカ(日本アエロジ
ル社製)0.5重量部を高速撹拌機を用い混合し個数平
均粒径8.2μmのトナーとした。
【0052】得られたトナーを実施例1と同様の方法に
より評価した。その結果転写紙上には汚れは全く発生せ
ず、トナーのオフセット現象の生じないことが認められ
た。この結果はさらにこの定着操作を繰り返し行った場
合にも全く同様であった。
【0053】 実施例4 ポリエステル(製造例4) 100重量部 FPレッド305(住友化学製) 8重量部 四級アンモニウム塩(オリエント化学製) 2重量部 エチレングリコールジベヘン酸エステル(融点85℃) 5重量部
【0054】上記組成を溶融混練した後、粉砕分級した
もの100重量部に対し、疎水性シリカ(日本アエロジ
ル社製)0.5重量部を高速撹拌機を用い混合し個数平
均粒径8.1μmのトナーとした。
【0055】得られたトナーを実施例1と同様の方法に
より評価した。その結果転写紙上には汚れは全く発生せ
ず、トナーのオフセット現象の生じないことが認められ
た。この結果はさらにこの定着操作を繰り返し行った場
合にも全く同様であった。
【0056】 比較例1 ポリエステル樹脂(製造例1) 100重量部 FPレッド305(住友化学製) 8重量部 四級アンモニウム塩(オリエント化学製) 2重量部
【0057】上記組成を溶融混練した後、粉砕分級した
もの100重量部に対し、疎水性シリカ(日本アエロジ
ル社製)0.5重量部を高速撹拌機を用い混合し個数平
均粒径8.0μmのトナーとした。このトナーを実施例
1と同様の方法で評価した。その結果転写紙上にトナー
のオフセット現象による著しい汚れが認められた。この
結果はさらにこの定着操作を繰り返し行った場合にも全
く同様であった。
【0058】
【発明の効果】本発明においてポリエステル樹脂系トナ
ーに脂肪族エステルを添加することにより、低温定着性
や耐オフセット性の優れたトナーを提供できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル及び融点が60〜100℃
    の脂肪族エステルを含有してなるポリエステル樹脂系ト
    ナー組成物。
  2. 【請求項2】 脂肪族エステルが、一般式(1)で表さ
    れる脂肪酸エステルである請求項1に記載のトナー組成
    物。 [式中、R、Rは同一又は異なって、炭素数13〜
    24の直鎖状アルキル基を表す。]
  3. 【請求項3】 脂肪族エステルが、一般式(2)で表さ
    れるアルキレンポリオールポリ脂肪酸エステルである請
    求項1に記載のトナー組成物。 [式中、n個のRは同一又は異なって、各々炭素数1
    3〜24の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素数2〜
    10の直鎖状若しくは炭素数3〜10の分岐鎖状アルキ
    レン基を表し、nは2〜4の整数を表す。]
  4. 【請求項4】 脂肪族エステルが、一般式(3)で表さ
    れる脂肪族ポリカルボン酸ポリ脂肪族エステルである請
    求項1に記載のトナー組成物。 [式中、m個のRは同一又は異なって、各々炭素数1
    3〜24の直鎖状アルキル基を表し、Rは水素原子又
    は炭素数1〜8の直鎖状若しくは炭素数3〜8の分岐鎖
    状アルキル基を表し、mは2〜4の整数を表す。但し、
    が水素原子の場合m=2であり、シュウ酸エステル
    を表す。]
  5. 【請求項5】 脂肪族エステルの含有量が、ポリエステ
    ル100重量部に対し0.1〜30重量部である請求項
    1〜4のいずれかの請求項に記載のトナー組成物。
  6. 【請求項6】 更に、トナー組成物中に着色剤を含有す
    る請求項1〜5のいずれかの請求項に記載のトナー組成
    物。
JP22415298A 1998-08-07 1998-08-07 ポリエステル樹脂系トナー組成物 Pending JP2000056505A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22415298A JP2000056505A (ja) 1998-08-07 1998-08-07 ポリエステル樹脂系トナー組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22415298A JP2000056505A (ja) 1998-08-07 1998-08-07 ポリエステル樹脂系トナー組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000056505A true JP2000056505A (ja) 2000-02-25

Family

ID=16809360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22415298A Pending JP2000056505A (ja) 1998-08-07 1998-08-07 ポリエステル樹脂系トナー組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000056505A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1223474A2 (en) * 2001-01-12 2002-07-17 Nof Corporation Ester wax and toner using the wax
JP2008070814A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Ricoh Co Ltd トナー及びその製造方法、並びに現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1223474A2 (en) * 2001-01-12 2002-07-17 Nof Corporation Ester wax and toner using the wax
EP1223474A3 (en) * 2001-01-12 2003-09-24 Nof Corporation Ester wax and toner using the wax
US6713221B2 (en) 2001-01-12 2004-03-30 Nof Corporation Ester wax and toner using the wax
JP2008070814A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Ricoh Co Ltd トナー及びその製造方法、並びに現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置
JP4658010B2 (ja) * 2006-09-15 2011-03-23 株式会社リコー トナー及びその製造方法、並びに現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3142297B2 (ja) 電子写真用現像剤組成物
JP3051767B2 (ja) 電子写真用現像剤組成物
JP3056122B2 (ja) 非磁性一成分用フルカラートナー
JPH03229264A (ja) 加熱定着性磁性トナー
JPH0363065B2 (ja)
JP3145626B2 (ja) 非磁性1成分現像用正帯電性トナー
US5604072A (en) Toner for developing electrostatic images, image forming method and process cartridge
JP2000056505A (ja) ポリエステル樹脂系トナー組成物
JPS62195678A (ja) 電子写真用現像剤組成物
JPH03168647A (ja) 静電荷像現像用トナー
JPS63128362A (ja) 熱ロ−ラ定着用カプセルトナ−
JP3110055B2 (ja) 電子写真用現像剤組成物
JP2001265051A (ja) 静電荷現像用トナー
JP3493404B2 (ja) 静電潜像現像用トナー
JP3484912B2 (ja) 静電潜像現像用トナー
JPS63128358A (ja) 熱ロ−ラ定着用カプセルトナ−
JPH07110600A (ja) 電子写真用トナー
JPH07225491A (ja) 静電荷像現像用トナー
JPH09152742A (ja) トナーバインダー用ポリエステル樹脂およびこれを用いたトナー
JP3397541B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JPS63220172A (ja) 静電潜像現像用トナ−
JPH05134454A (ja) 磁性トナー
JPH10246983A (ja) 静電潜像現像用トナー
JPH0259985B2 (ja)
JP2004333759A (ja) 電子写真用トナーおよび現像剤