JP2000056174A - 光コネクタ用フェルール及び光コネクタの組立方法 - Google Patents

光コネクタ用フェルール及び光コネクタの組立方法

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JP2000056174A
JP2000056174A JP10220375A JP22037598A JP2000056174A JP 2000056174 A JP2000056174 A JP 2000056174A JP 10220375 A JP10220375 A JP 10220375A JP 22037598 A JP22037598 A JP 22037598A JP 2000056174 A JP2000056174 A JP 2000056174A
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hole
fiber
ferrule
optical connector
optical
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JP10220375A
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English (en)
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Hiroshi Katsushime
洋 勝占
Wataru Sakurai
渉 桜井
Toshiaki Kakii
俊昭 柿井
Masahiro Shibata
雅弘 柴田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変形を抑止し、良好な伝送特性を有する光コ
ネクタを形成させることができる光コネクタ用フェルー
ルを提供すること。 【解決手段】 テープ状多心光ファイバ心線2の先端に
取り付けられて光コネクタCaを形成させる光コネクタ
用フェルール1Aにおいて、光ファイバ心線2の先端に
露出された複数本の光ファイバ20を配列収納する複数
のファイバ配列孔13が内部に形成されており、ファイ
バ配列孔13が配列されている配列平面Xに対して、そ
の両側が対称な形状とされ、かつ、ファイバ配列孔13
の配列中央を通り、配列平面Xに直角な中央平面Yに対
して、その両側が対称な形状とされていることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ心線の
接続時に用いられる光コネクタの一構成部品となる光コ
ネクタ用フェルールと、このフェルールを用いて光コネ
クタを組み立てる光コネクタの組立方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な光コネクタ用フェルールとし
て、図3及び図4に示されるようなフェルール1Bが知
られており、このフェルール1Bにより光コネクタCb
が形成されている。図3及び図4に示される光コネクタ
Cbは、いわゆるMTコネクタといわれているもので、
そのフェルール1Bはプラスチックにより形成されてい
る。フェルール1Bは、光ファイバ心線2の端部に取り
付けられており、相手側光コネクタCbとの接合端面1
1に、ステンレス製のガイドピン3を挿入させる一対の
ピン孔12が開口されている。接合端面11には、光フ
ァイバ心線2の先端に露出された光ファイバ20(図5
(a)参照)を配列させるファイバ配列孔13の端部も開
口されている。
【0003】上述したフェルール1Bを光コネクタCb
とするには、先端に光ファイバ20を露出させた光ファ
イバ心線2をフェルール1B内に挿入し、フェルール1
Bの一面側に開口された開口部10から接着剤を注入す
る。光ファイバ20は、接着剤によりファイバ配列孔1
3内に固定される。同様に、光ファイバ心線2及びブー
ツ4も、開口部10から注入された接着剤によって固定
される。光コネクタCb同士は、ピン孔12及びガイド
ピン3を用いて互いに位置決めされ、図4に示されるよ
うに結合されて、結合状態がクランプスプリング5によ
り保持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
なフェルール1Bは、図5(a)に示されるように、その
一面側にのみ開口部10が形成されているため、フェル
ール1Bを形成するプラスチックの成形後収縮や経時的
寸法変化により、図5(b)に示されるように、フェルー
ル1B自体が反るように変形し易くなる傾向がある(図
5(b)は強調して描かれている)。変形が生じると対向
された光ファイバ20同士の位置がズレて伝送特性(接
続損失特性)を悪化させてしまうので、良好な伝送特性
を維持すべく更なる改良が望まれていた。
【0005】従って、本発明は、良好な伝送特性を有す
る光コネクタを形成させることができる光コネクタ用フ
ェルールと、このフェルールを用いた光コネクタの組立
方法とを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、テープ状多心光ファイバ心線の先端に取り付けられ
て光コネクタを形成させる光コネクタ用フェルールにお
いて、光ファイバ心線の先端に露出された複数本の光フ
ァイバを配列収納する複数のファイバ配列孔が内部に形
成されており、ファイバ配列孔が配列されている配列平
面に対して、その両側が対称な形状とされ、かつ、ファ
イバ配列孔の配列中央を通り、配列平面に直角な中央平
面に対して、その両側が対称な形状とされていることを
特徴としている。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、ファイバ配列孔の心線挿入側に、ファ
イバ配列孔の断面形状より大きな断面形状を有するファ
イバ導入孔が形成され、ファイバ導入孔の心線挿入側
に、ファイバ導入孔の断面形状より大きな断面形状を有
する心線収納孔が形成され、心線収納孔の心線挿入側
に、心線収納孔の断面形状より大きな断面形状を有する
ブーツ収納孔が形成されていることを特徴としている。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、ファイバ配列孔からファイバ導
入孔にかけて、内部が拡げられている第一テーパー孔が
形成され、ファイバ導入孔から心線収納孔にかけて、内
部が拡げられている第二テーパー孔が形成され、心線収
納孔からブーツ収納孔にかけて、内部が拡げられている
第三テーパー孔が形成されていることを特徴としてい
る。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
何れかに記載の発明において、シリカ充填剤45〜65重量
%及びウィスカー充填剤26〜35重量%を含有し、かつシ
リカ充填剤とウィスカー充填剤との合計含有量が65〜85
重量%であるPPS樹脂により成形されていることを特徴
としている。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
の光コネクタ用フェルールを用いて光コネクタを製造す
る光コネクタの組立方法であって、ファイバ配列孔が下
方に位置し、かつ、ブーツ収納孔が上方に位置するよう
にフェルールを配置し、ブーツ収納孔から接着剤を注入
し、先端に光ファイバを露出させた光ファイバ心線をブ
ーツ収納孔側から挿入し、光ファイバをファイバ配列孔
内に収納させ、光ファイバ心線の被覆部先端を心線収納
孔内に収納させ、ブーツをブーツ収納孔内に収納させる
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の光コネクタ用フェルール
の一実施形態について、図1及び図2を参照しつつ説明
する。
【0012】このフェルール1Aは、図1に示されるよ
うに、光ファイバ心線2の先端に取り付けられて光コネ
クタCaを形成しており、相手側光コネクタCaとの接
合端面11には、位置決め用のガイドピン3を挿入させ
る一対のピン孔12が開口されている。ピン孔12は、
接合端面11から反対側の端面までフェルール1Aの内
部を貫通して形成されている。
【0013】フェルール1Aの接合端面11には、光フ
ァイバ心線2内の光ファイバを配列させるファイバ配列
孔13の端部も開口されている。ここでの光ファイバ心
線2は四心のものであるので、四つのファイバ配列孔1
3が平行に配列されている。ファイバ配列孔13は、上
述した接合端面11からフェルール1Aの内部に向けて
貫通形成されている。各ファイバ配列孔13の内径は、
内部に収納される光ファイバ20の外径にほぼ等しくさ
れている。
【0014】フェルール1A内部のファイバ配列孔13
の心線挿入側(図2中右方)には、第一テーパー孔17
を介してファイバ導入孔14が形成されている。心線挿
入側とは、このフェルール1Aが光ファイバ心線2の先
端に取り付けられる際に、光ファイバ心線2が挿入され
る側である。ファイバ導入孔14は、各ファイバ配列孔
13毎に一つずつ形成されている。
【0015】各ファイバ導入孔14の内径は、光ファイ
バ20の外形よりも充分に大きくされており、各ファイ
バ導入孔14の断面形状は、対応する各ファイバ配列孔
13の断面形状よりも大きくされている。また、配列さ
れたファイバ導入孔14全体の断面形状は、光ファイバ
心線2の断面形状よりも小さくなるようにされている。
第一テーパー孔17は、ファイバ配列孔13とファイバ
導入孔14の各組毎に一つずつ形成されており、各第一
テーパー孔17は、ファイバ配列孔13からファイバ導
入孔14にかけて内部が拡張された円錐形の形状を有し
ている。
【0016】ファイバ導入孔14の心線挿入側には、第
二テーパー孔18を介して心線収納孔15が形成されて
いる。心線収納孔15は、全てのファイバ導入孔14に
連通するものが一つ形成されている。心線収納孔15の
断面形状は、内部に収納される光ファイバ心線2の断面
形状にほぼ等しくされており、ファイバ導入孔14全体
の断面形状よりも大きくされている。また、心線収納孔
15の断面形状は、ブーツ4の断面形状よりも小さくな
るようにされている。第二テーパー孔18は、全てのフ
ァイバ導入孔14に連通するものが一つ形成されてお
り、ファイバ導入孔14から心線収納孔15にかけて内
部が拡張された形状を有している。
【0017】心線収納孔15の心線挿入側には、第三テ
ーパー孔19を介してブーツ収納孔16が形成されてい
る。ブーツ収納孔16に収納されるブーツ4は、その中
央に光ファイバ心線2を挿通させる貫通孔を有するゴム
等の弾性変形可能な素材により形成されている。ブーツ
4は、フェルール1Aへの挿入部における光ファイバ心
線2の曲がりを抑止したり、光ファイバ心線2に加わる
力を分散させたりする役目を負っている。ブーツ収納孔
16の断面形状は、上述したブーツ4の断面外形にほぼ
等しくされており、心線収納孔15の断面形状よりも大
きくされている。また、第三テーパー孔19は、心線収
納孔15からブーツ収納孔16にかけて内部が拡張され
た形状を有している。
【0018】上述したように、内部にファイバ配列孔1
3、ファイバ導入孔14、心線収納孔15及びブーツ収
納孔16が形成されたフェルール1Aは、図2(a)に示
されるように、ファイバ配列孔13が配列されている配
列平面Xに対して、その両側が対称な形状とされてい
る。なお、ここに言う配列平面Xとは、全てのファイバ
配列孔13の中心軸を通る平面である。
【0019】また、フェルール1Aは、図2(b)に示さ
れるように、ファイバ配列孔13の配列中央を通り、配
列平面Xに直角な中央平面Yに対して、その両側が対称
な形状とされている。なお、ここに言う配列中央とは、
配列平面X上における、複数のファイバ配列孔13のう
ち最も外側に配列されている二つのファイバ配列孔13
のちょうど中央位置にあたる部分のことである。
【0020】また、上述したフェルール1Aは、シリカ
充填剤45〜65重量%及びウィスカー充填剤26〜35重量%
を含有し、かつシリカ充填剤とウィスカー充填剤との合
計含有量が65〜85重量%であるPPS(ポリフェニレンサ
ルファイド)樹脂により成形されている。
【0021】上述したフェルール1Aを用いて、光コネ
クタCaを組み立てるときは、まず、ファイバ配列孔1
3が下方に位置し、かつ、ブーツ収納孔16が上方に位
置するようにフェルール1Aを保持し、ブーツ収納孔1
6から接着剤を注入する。接着剤はその自重により、心
線収納孔15及びファイバ導入孔14を通過して下方に
移動し、ファイバ配列孔13にまで達する。接着剤の粘
度等によっては、ファイバ導入孔14やファイバ配列孔
13にまで達しない場合も考えられるがそれでも問題な
い。
【0022】次いで、先端に光ファイバ20を露出させ
た光ファイバ心線2に、ブーツ4を挿通させておき、こ
の光ファイバ心線2をブーツ収納孔16側からフェルー
ル1A内部に挿入する。挿入された光ファイバ心線2の
複数本の光ファイバ20は、ブーツ収納孔16及び心線
収納孔15を通過し、各ファイバ導入孔14によりそれ
ぞれ案内されながら、各ファイバ配列孔13にそれぞれ
収納される。接着剤が途中までしか達していない場合で
も、光ファイバ20及び光ファイバ心線2の挿入に伴っ
て、ファイバ配列孔13の内部にまで充填される。光フ
ァイバ心線2は、その被覆部の先端が第二テーパー孔1
8に当接したところで、それ以上奥には行かなくなる。
【0023】次いで、光ファイバ心線2に挿通されてい
たブーツ4をブーツ収納孔16に嵌入させる。ブーツ4
は、その先端が第三テーパー孔19に当接したところ
で、その以上奥に行かなくなる。接着剤が熱硬化性のも
のである場合は、熱を加えて接着剤を硬化させる。接着
剤は、フェルール1Aの内部の隅々にまで行き渡り、光
ファイバ20、光ファイバ心線2及びブーツ4がフェル
ール1Aに対して確実に固定される。接着剤が行き渡ら
ずに光ファイバ20の周囲に気泡部が生じると、気泡部
で光ファイバ20に不要な応力が集中することがある
が、このフェルール1Aによれば、フェルール1A内部
の隅々にまで接着剤を行き渡らせることができるため、
このようなことはない。
【0024】最後に、必要に応じて、接合端面11を研
磨する。あるいは、光ファイバ20の端面を予め放電研
磨しても良い。また、この光コネクタCaは、接合端面
11に屈折率整合剤(グリス)を塗布して使用すること
によって接続損失を軽減させても良いし、いわゆるPC(P
hysical Contact)接続させて接続損失を軽減させても良
い。
【0025】フェルール1Aは、上述したように配列平
面X及び中央平面Yの双方に対して、その両側が対称な
形状とされているため、フェルール1Aを形成するプラ
スチック樹脂の成形後収縮や経時的寸法変化による一方
の側に偏った変形を起こし難くなり相手側の、光コネク
タCaとの位置決めを行うピン孔12の位置に対するフ
ァイバ配列孔13の位置(即ち、光ファイバ20の位
置)がズレ難くなる。この結果、このフェルール1Aを
用いた光コネクタCaは、長期にわたって良好な伝送特
性(接続損失特性)を維持することができる。
【0026】また、フェルール1Aにおいては、その内
部に形成されたブーツ収納孔16、心線収納孔15、フ
ァイバ導入孔14及びファイバ配列孔13が徐々に断面
形状を小さくするように形成されているため、接着剤を
フェルール1A内部の隅々にまで行き渡らせることがで
きる。さらに、フェルール1Aの内部が断面形状を徐々
に狭くなるように形成されているため、光ファイバ心線
2やブーツ4の挿入量を規制し、適正な位置に位置決め
することができる。
【0027】特に、ブーツ収納孔16、心線収納孔1
5、ファイバ導入孔14及びファイバ配列孔13の各境
界部に、第三テーパー孔19、第二テーパー孔18及び
第一テーパー孔17を形成させてあるため、光ファイバ
20(又は光ファイバ心線2の被覆部先端)を円滑にフ
ァイバ配列孔13に案内することができ、光コネクタC
aの組立作業を行い易くすることができる。また、第三
テーパー孔19、第二テーパー孔18及び第一テーパー
孔17を形成させてあるため、光ファイバ20がフェル
ール内部1A内部で引っかかってしまうこともなく、光
ファイバ20の破損も防止できる。更に、第三テーパー
孔19、第二テーパー孔18及び第一テーパー孔17を
形成させてあるため、接着剤をより円滑かつ隅々にまで
充填させ易くなるという利点もある。
【0028】このようなことを考慮すると、第一テーパ
ー孔17、第二テーパー孔18及び第三テーパー孔19
の各テーパー角度θ1〜θ6(図2参照)は、60°以下と
されることが好ましい。各テーパー角度θ1〜θ6が60°
を超えると、光ファイバ20が引っかかりやすくなるの
で、光コネクタCaの組立作業を行い難くなったり、光
ファイバ20が引っかかって破損しやすくなる傾向が強
くなってしまう。
【0029】また、フェルール1Aを上述した特定のプ
ラスチック樹脂を用いて成形することによって、寸法精
度及び強度を確保し、かつ、寸法変化を抑止することが
できる。また、これまではエポキシ樹脂を用いてトラン
スファー成形法により成形することが多かったが、この
特定の樹脂を使用することによって射出成形法により成
形することができるようになるので、成形サイクルを短
くしてフェルール1Aの製造効率を向上させることがで
きる。また、上述した樹脂は熱可塑性樹脂であるため、
成形用金型からの離型性も良いので、離型時のフェルー
ル1Aの破損も抑止できる。
【0030】ここで、PPS樹脂を用いるのは、寸法安定
性、クリープ特性及び成形性で有利だからである。ま
た、シリカ充填剤を用いるのは、特に寸法安定性を向上
させるためであり、ウィスカー充填剤を用いるのは、特
に機械的強度を向上させるためである。
【0031】シリカ充填剤は、45〜65重量%含有される
ことが好ましく、45重量%未満であると、成形後のフェ
ルール1Aの線膨張係数及び異方性が大きくなって寸法
精度を悪化させてしまい、65重量%を超えると、成形時
のPPS樹脂の流動性を悪化させて成形不良を発生させた
り寸法精度を悪化させてしまう。
【0032】一方、ウィスカー充填剤は、26〜35重量%
含有されることが好ましく、26重量%未満であると、成
形後のフェルール1Aの機械的強度が不足してしまい、
35重量%を超えると、成形時のフェルール1Aの異方性
が大きくなって寸法精度を悪化させてしまう。ウィスカ
ー充填剤としては、具体的には、珪酸塩ウィスカーなど
が挙げられる。珪酸塩ウィスカーは、熱膨張率が低く寸
法安定性に優れ、また、表面が不活性で充填量を増やし
ても粘性が上がらず補強効果が大きいからである。
【0033】更に、シリカ充填剤とウィスカー充填剤と
の合計含有量は65〜85重量%とされるのが好ましく、65
重量%未満であると、充填剤の効果が現れず、成形後の
フェルール1Aの寸法精度が悪化してしまい、85重量%
を超えると、充填剤が多くなりすぎて成形時のPPS樹脂
の流動性を悪化させて成形不良を発生させたり寸法精度
を悪化させてしまう。
【0034】なお、本発明のフェルールは、上述した実
施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実
施形態のフェルール1Aは、ピン孔12により相手側の
フェルール1Aとの位置合わせを行うものであったが、
このようなピン孔12を有しないものであっても良い。
この場合であっても、配列平面及び中央平面のそれぞれ
に対してその両側が対称な形状とされているので、ファ
イバ配列孔の配列状体を乱し難くなり、良好な伝送特性
を維持できる。
【0035】また、上述した実施形態のフェルール1A
においては、光ファイバ20を各ファイバ配列孔13に
対して確実に導入させることができるので、各ファイバ
配列孔13毎に一つずつ独立してファイバ導入孔14が
形成されているが、全てのファイバ配列孔13に連通す
るファイバ導入孔14を一つだけ形成させることも可能
である。この場合、全てのファイバ配列孔13を合わせ
た断面形状に比較して、ファイバ導入孔14の断面形状
が大きくされていることが好ましい。
【0036】また、上述した実施形態のフェルール1A
においては、一つの第二テーパー孔18が、全てのファ
イバ導入孔14に連通するように形成されたが、各ファ
イバ導入孔14毎に一つずつ独立して形成されても良
い。この場合、心線収納孔15は、全ての第二テーパー
孔18に連通するように形成される。
【0037】更に、上述した実施形態のフェルール1A
は、いわゆるMTコネクタを形成させるものであった
が、そのままMPOコネクタ内に内蔵されてプッシュ・
プルタイプのMPOコネクタを構成する一部品として用
いられても良い。また、上述したフェルール1Aは、上
述したプラスチック樹脂を用いて射出成形法により成形
されたが、請求項1〜3に記載の発明については、エポ
キシ樹脂を用いてトランスファー成形法によって成形し
ても良い。
【0038】更に、本発明の組立方法についても、上述
した実施形態に限定されることはない。例えば、上述し
た実施形態においても、いわゆるMTコネクタを形成さ
せるものであったが、更に、他の部品を取り付けてプッ
シュ・プルタイプのMPOコネクタとしても良い。
【0039】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、配列平
面及び中央平面の双方に対して、その両側が対称な形状
とされているため、一方の側に偏った変形を起こし難
く、相手側の光コネクタとの位置決め行うピン孔の位置
に対するファイバ配列孔の位置、即ち、光ファイバの位
置がズレ難くなる。この結果、このフェルールを用いた
光コネクタは、長期にわたって良好な伝送特性を維持す
ることができる。
【0040】請求項2に記載の発明によれば、フェルー
ル内部に形成されたブーツ収納孔、心線収納孔、ファイ
バ導入孔及びファイバ配列孔が徐々に断面形状を小さく
するように形成されているため、接着剤をフェルール内
部の隅々にまで行き渡らせることができる。また、フェ
ルールの内部が断面形状を徐々に狭くなるように形成さ
れているため、光ファイバ心線やブーツの挿入量を規制
し、適正な位置に位置決めすることができる。
【0041】請求項3に記載の発明によれば、ファイバ
配列孔、ファイバ導入孔、心線収納孔及びブーツ収納孔
の各境界部に、第一テーパー孔、第二テーパー孔及び第
三テーパー孔が形成されているため、光ファイバを円滑
にファイバ配列孔に案内・収納させることができ、光コ
ネクタの組立作業を行い易くすることができる。また、
第一テーパー孔、第二テーパー孔及び第三テーパー孔が
形成されているため、挿入時における光ファイバの破損
も防止できる。更に、第一テーパー孔、第二テーパー孔
及び第三テーパー孔が形成されているため、接着剤をよ
り円滑かつ隅々にまで充填させ易くなる。
【0042】請求項4に記載の発明によれば、フェルー
ルを特定のプラスチック樹脂を用いることによって、寸
法精度及び強度を確保し、かつ、寸法変化を抑止するこ
とができる。また、この特定の樹脂を使用することによ
り、寸法精度及び強度を確保しつつ射出成形法により成
形することができるようになり、成形サイクルを短くし
て生産効率を向上させることができる。更に、この特定
の樹脂は熱可塑性樹脂であるため、成形用金型からの離
型性も良く、離型時の位置決め凸部の破損も抑止でき
る。
【0043】請求項5に記載の発明によれば、フェルー
ル内部に形成されたブーツ収納孔、心線収納孔、ファイ
バ導入孔及びファイバ配列孔が徐々に断面形状を小さく
するように形成されており、ブーツ収納孔から接着剤を
注入すると、接着剤は重力の作用によりフェルール内部
の隅々にまで行き渡る。このため、光ファイバや光ファ
イバ心線をフェルール1Aに対して確実に固定すること
ができる。また、接着剤がフェルールの内部の隅々にま
で行き渡るため、光ファイバに不要な応力が作用するこ
とも無く、良好な伝送特性を有する優れた光コネクタを
組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光コネクタ用フェルールの実施形態を
示す斜視図である。
【図2】本発明の光コネクタ用フェルールの実施形態を
示す断面図あり、(a)は(b)におけるA-A線断面図、(b)は
(a)におけるB-B線断面図である。
【図3】従来の光コネクタ用フェルール(非接続時)を
示す斜視図である。
【図4】従来の光コネクタ用フェルール(接続時)を示
す斜視図である。
【図5】従来の光コネクタ用フェルールにおける断面図
を示しており、(a)は正常時、(b)は変形時である。
【符号の説明】
1A,1B…フェルール、11…接合端面、13…ファ
イバ配列孔、14…ファイバ導入孔、15…心線収納
孔、16…ブーツ収納孔、17…第一テーパー孔、18
…第二テーパー孔、19…第三テーパー孔、2…光ファ
イバ心線、20…光ファイバ、X…配列平面、Y…中央
平面、Ca,Cb…光コネクタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿井 俊昭 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 柴田 雅弘 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H036 AA02 GA04 GA06 GA12 GA23 GA34

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ状多心光ファイバ心線の先端に取
    り付けられて光コネクタを形成させる光コネクタ用フェ
    ルールにおいて、 光ファイバ心線の先端に露出された複数本の光ファイバ
    を配列収納する複数のファイバ配列孔が内部に形成され
    ており、 前記ファイバ配列孔が配列されている配列平面に対し
    て、その両側が対称な形状とされ、かつ、前記ファイバ
    配列孔の配列中央を通り、前記配列平面に直角な中央平
    面に対して、その両側が対称な形状とされていることを
    特徴とする光コネクタ用フェルール。
  2. 【請求項2】 前記ファイバ配列孔の心線挿入側に、前
    記ファイバ配列孔の断面形状より大きな断面形状を有す
    るファイバ導入孔が形成され、 前記ファイバ導入孔の心線挿入側に、前記ファイバ導入
    孔の断面形状より大きな断面形状を有する前記心線収納
    孔が形成され、 前記心線収納孔の心線挿入側に、前記心線収納孔の断面
    形状より大きな断面形状を有するブーツ収納孔が形成さ
    れている、請求項1に記載の光コネクタ用フェルール。
  3. 【請求項3】 前記ファイバ配列孔から前記ファイバ導
    入孔にかけて、内部が拡げられている第一テーパー孔が
    形成され、 前記ファイバ導入孔から前記心線収納孔にかけて、内部
    が拡げられている第二テーパー孔が形成され、 前記心線収納孔から前記ブーツ収納孔にかけて、内部が
    拡げられている第三テーパー孔が形成されている、請求
    項2に記載の光コネクタ用フェルール。
  4. 【請求項4】 シリカ充填剤45〜65重量%及びウィスカ
    ー充填剤26〜35重量%を含有し、かつ、シリカ充填剤と
    ウィスカー充填剤との合計含有量が65〜85重量%である
    PPS樹脂により成形されている、請求項1〜3の何れか
    に記載の光コネクタ用フェルール。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の光コネクタ用フェルー
    ルを用いて光コネクタを製造する光コネクタの組立方法
    であって、 前記ファイバ配列孔が下方に位置し、かつ、前記ブーツ
    収納孔が上方に位置するように前記フェルールを配置
    し、 前記ブーツ収納孔から接着剤を注入し、 先端に光ファイバを露出させた光ファイバ心線を前記ブ
    ーツ収納孔側から挿入し、 前記光ファイバを前記ファイバ配列孔内に収納させ、前
    記光ファイバ心線の被覆部先端を前記心線収納孔内に収
    納させ、前記ブーツを前記ブーツ収納孔内に収納させる
    ことを特徴とする光コネクタの組立方法。
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