JP3549466B2 - 光コネクタ用フェルール、光コネクタ及び光コネクタの製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単心または多心の光ファイバ心線の先端から被覆を除去して露出させた光ファイバを、フェルールに組み付け固定させるための光コネクタ用フェルール、光コネクタ及び光コネクタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ挿入孔を有して、この光ファイバ挿入孔に光ファイバ心線の先端の被覆を除去した光ファイバを挿入して固定する形式の光コネクタが用いられている。
【0003】
図4は、そのような光コネクタの一例であるMTコネクタを示すものであり、図4(A)はフェルールの斜視図、図4(B)はテープ状光ファイバ心線を取り付けた多心光コネクタの斜視図である。図中、11はフェルール、12は光ファイバ挿入孔、13はガイドピン挿入孔、14は接着剤充填窓、15は光ファイバ挿入ガイド溝、16はテープ状光ファイバ心線、17は接着剤である。
【0004】
フェルール11は、図4(A)に示すように、先端面に開口する光ファイバ挿入孔12およびガイドピン挿入孔13が設けられ、上部に形成された接着剤充填窓14から見える内部空間に、光ファイバ挿入穴12の後部に設けられた光ファイバ挿入ガイド溝15が形成されている。この例では、図4(B)に示すように、テープ状光ファイバ心線16が取り付けられている。接着剤充填窓14から接着剤17が注入され、テープ状光ファイバ心線16およびそれぞれの光ファイバを固定した後、先端面が研磨される。先端面の研磨は、光ファイバ軸に直角、あるいは、反射戻り光を低減させるため、直角面に対して斜め、例えば、8゜の角度の斜めに研磨される。
【0005】
このような従来から一般的に利用されている光コネクタを組み立てる方法としては、光ファイバ心線の被覆を加熱機等で除去して光ファイバを露出させた後、接着剤を付着させた状態のフェルールの光ファイバ挿入孔に光ファイバを挿入し、フェルールの接続端面から光ファイバの先端面を突き出すようにしておき、接着剤を硬化させて、フェルールと光ファイバを接着剤により固定する方法も行なわれている。フェルールの接続端面は、機械的に精密研磨加工しながら、光コネクタの接続端面と光ファイバの先端面とを面一にしていた。
【0006】
また、近年では、光ファイバ心線を所定の長さに切断し、その光ファイバをフェルールに挿入、正確に位置決めした状態で、光ファイバを固定し、研磨を行なわずに端面を形成するという技術も開発されている。
【0007】
しかしながら、上述したようなフェルールの光ファイバ挿入孔に光ファイバを接着剤で固定する方法で光コネクタを組み立てた場合、以下のような問題点があった。すなわち、フェルール内部の光ファイバを固定する光ファイバ挿入孔に接着剤を完全に充填することが困難で、気泡等が残っている状態が多々あり、そのような状態で組み立てられた光コネクタは、実環境で使用されると、部品の膨張収縮等で光ファイバに対し応力がかかり、最悪の事態では、光ファイバの断線という状態が引き起こされる。また、光ファイバを光ファイバ挿入孔に正確に位置決めした状態で接着剤を接着剤充填窓から流し込んで光ファイバを固定する方法では、光ファイバ挿入孔の端面側まで接着剤が十分流れ込まないといった問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、特に、組立時間の短縮を可能にし、簡単かつ安定した特性を有する光コネクタの組立が行なえるようにした光コネクタ用フェルール、光コネクタ及び光コネクタの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、接続端面に形成した1つもしくは複数の光接続口から内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔を有する光コネクタ用フェルールにおいて、前記光ファイバ位置決め孔の後方に、前記光ファイバ位置決め孔よりも径が大きい接着剤充填孔を設けるとともに、前記接着剤充填孔の中間点よりも前方に、前記接着剤充填孔の延びる方向に直交して、前記接着剤充填孔とフェルールの外部とを連通する空気抜き用スリット孔を設けるとともに、前記空気抜き用スリット孔の底面側に突起部を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光コネクタ用フェルールにおいて、前記空気抜き用スリット孔が前記接着剤充填孔の先端部に設けられたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光コネクタ用フェルールにおいて、前記空気抜き用スリット孔の前記接着剤充填孔の長さ方向に沿う幅が0.1〜0.5mmであることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、光コネクタにおいて、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルールに、光ファイバがシアノアクリレート系接着剤により固定されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、光コネクタにおいて、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルールに、光ファイバが熱硬化型接着剤により固定されていることを特徴とするものである。
【0015】
請求項6に記載の発明は、光コネクタの製造方法において、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルールを用い、光ファイバ心線の端末を処理して光ファイバを露出させ、前記光コネクタ用フェルールに前記光ファイバを挿入した後、位置決めした状態で接着剤を滴下し、前記空気抜き用スリット孔に接着剤がしみだしたところで前記接着剤を硬化させて光ファイバを固定することを特徴とするものである。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の光コネクタの製造方法において、前記接着剤として、シアノアクリレート系接着剤を用いることを特徴とするものである。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の光コネクタの製造方法において、前記接着剤として、熱硬化型接着剤を用いることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の光コネクタの実施の形態の一例を説明するための光コネクタ用フェルールを示すもので、図1(A)は平面図、図1(B)は正面図、図1(C)は背面図、図1(D)は図1(A)のD−D線断面図である。図中、1は光ファイバ位置決め孔、1aは光接続口、2は接着剤充填孔、3は光ファイバ挿入ガイド溝、4はガイドピン挿入孔、5は接着剤充填窓、6は空気抜き用スリット孔、7は光ファイバ心線導入口、8は接着剤充填用凹部である。
【0019】
この実施の形態のフェルールは、MTコネクタに利用させるものであり、合成樹脂により一体成形されている。このフェルールは、8心のテープ状光ファイバ心線の先端部分に固定され、光ファイバ同士の光接続を可能にする部品である。そして、テープ状光ファイバ心線をこのフェルールに組み付けたものが光コネクタを構成することになる。なお、8心のテープ状光ファイバ心線に適用するものであるから、光ファイバ位置決め孔1は、8つ設けられているが、図1では、図を見やすくするために光ファイバ位置決め孔1は4つを図示している。しかし、本発明は、8心のテープ状光ファイバ心線に適用することに限られるものではなく、他の適宜の心数のテープ状光ファイバ心線に用いることができるもので、光ファイバ位置決め孔1の数は、それに応じた数に設計される。また、必ずしもテープ状光ファイバ心線に限られるものではなく、単心の光ファイバ心線の1本、または、複数本に適用されてもよいものである。したがって、本発明においては、光ファイバ位置決め孔1の数は、1つ、もしくは、複数である。
【0020】
フェルールの接続端面には、光ファイバ位置決め孔1の先端が臨んでいる。光ファイバ心線の光ファイバの外径が125μmのものを用いることとして説明する。光ファイバ位置決め孔1の径は、126〜127μmである。光ファイバ位置決め孔1の先端は光接続口1aであり、この例では8つの光接続口1aが横一列に整列するように並んでいる。したがって、各光接続口1aからフェルールの内部に向けて光ファイバ位置決め孔1が延在している。各光ファイバ位置決め孔1の径は、各光接続口1aの径と同径である。各光ファイバ位置決め孔1の後方に、各光ファイバ位置決め孔1の径よりも拡大した径をもつ接着剤充填孔2が形成されている。光ファイバ位置決め孔1と接着剤充填孔2とは同一の中心軸線上に設けられ、両者の間には、光ファイバ位置決め孔1から接着剤充填孔2にかけて徐々に径が拡大するようにロート状の部分が連結部として設けられている。
【0021】
上述したように、光ファイバ位置決め孔1は、光ファイバの先端部分の位置決めを行なって心出しを達成させる関係上、光ファイバと略同径であり、接着剤充填孔2の径は、接着剤の充填を容易にするために、光ファイバ位置決め孔1の径の1.2倍以上である。接着剤充填孔2の径が光ファイバ位置決め孔1の配列ピッチよりも大きくなると、隣接する接着剤充填孔2と連続した孔となってしまう。隣接する接着剤充填孔同士が多少の連通を生じてもよいが、強度等も考慮すると、接着剤充填孔2の径の上限値は、光ファイバ位置決め孔1の配列ピッチと同程度の値とするのがよい。
【0022】
フェルールが1本の光ファイバに適用される場合は、光ファイバ位置決め孔の配列ピッチは存在しない。この場合は、接着剤充填孔2の径は、接着剤の充填を容易にするために、光ファイバ位置決め孔1の径の1.2倍以上がよい。接着剤充填孔2の径が光ファイバの径の2倍よりも大きくなると、強度上の問題も生じるから、接着剤充填孔2の径の上限値は、光ファイバ位置決め孔1の径の2倍とするのがよい。
【0023】
具体例では、光ファイバ位置決め孔1の径が126μmであり、これに対する接着剤充填孔2は、150〜250μmの径である。接着剤充填孔2の径が、光ファイバの外径に比して大きく形成されていることによって、光ファイバと接着剤充填孔2との空間に接着剤の充填を容易にしている。したがって、光ファイバは、接着剤充填孔2において接着剤により固定され、光ファイバ位置決め孔1において、位置決めされる。光ファイバ位置決め孔1に挿入された光ファイバの周囲には、接着剤の粘度によっては多少の接着剤が導入されることがあるが、接着剤が充填される状態にはならない。本発明では、接着剤充填孔2の後方に光ファイバ挿入ガイド溝3が形成されている。光ファイバ挿入ガイド溝3は、接着剤充填孔2に挿入する光ファイバを挿入しやすくするために設けられたもので、この実施の形態では、接着剤充填孔2の下半分がそのまま延びているように、半円形の溝として形成されている。光ファイバ挿入ガイド溝3をV溝や半楕円形状など、適宜の形状に形成してもよい。
【0024】
接着剤充填孔2の前方側、すなわち、コネクタ端面側にスリット状の空気抜き用スリット孔6が設けられている。接着剤は、空気抜き用スリット孔6が設けられた位置よりも前方には充填されにくくなる。したがって、空気抜き用スリット孔6の位置は、接着剤充填孔2の中間位置よりも前方のみに設けられる。図2の断面図に示すように、空気抜き用スリット孔6の最前方、すなわち、最もコネクタ端面側に寄った位置に設けるのがよい。空気抜き用スリット孔6は、接着剤充填孔2の延びる方向に直交するように設けられ、全ての接着剤充填孔2に跨るように、かつ、全ての接着剤充填孔2に連通している。空気抜き用スリット孔6の幅(接着剤充填孔2の軸方向の長さ)は、0.1〜0.5mmである。スリット幅の下限値を0.1mm程度の値とすることによって、空気抜き用スリット孔6に流れこんでくる接着剤を確認できる大きさであるからである。スリット幅の上限値を0.5mm程度とした根拠は、スリットの幅をこれ以上大きくすると製品の強度が低下するという問題を招くからである。
【0025】
さらに、フェルールの内部には、その後部において、光ファイバ心線の被覆部に装着されるゴム製のブーツを固定させるための光ファイバ導入口7が設けられている。この光ファイバ導入口7と光ファイバ位置決め孔1との間には、粘度が100〜3000cp程度の接着剤を収容させるための接着剤充填用凹部8が設けられ、この凹部の頂部には、接着剤を流し込むための矩形の開口をなす接着剤充填窓5が形成されている。
【0026】
フェルールの接続端面において、8個の光接続口1aの両側には、ガイドピンを挿入させるためのガイドピン挿入孔4が形成され、各ガイドピン挿入孔4は、光ファイバ位置決め孔1と平行で、フェルールの全長にわたって貫通している。
【0027】
次に、上述したフェルールを利用した光コネクタの組立方法の一例について説明する。光コネクタを取り付けるための光ファイバ心線をホルダにセットし、光ファイバ心線の被覆を加熱式リムーバ等で除去する。被覆を除去して露出した光ファイバの表面には樹脂屑が残っているためアルコール等のついた脱脂綿で拭いて清掃する。その後、所定の長さに揃え、良好な切断面を得るため光ファイバカッタを用いて切断する。切断した光ファイバはホルダごと専用の組立工具にセットして、取り付けるフェルールの中に挿入する。挿入して光ファイバ端面をフェルールの端面とほぼ同じ位置に位置決めした状態で、シアノアクリレート系接着剤(俗に言う瞬間接着剤)をフェルールの接着剤充填窓5から滴下する。空気抜き用スリット孔の底部に接着剤が流れてくることを確認して、接着剤が十分充填されたことが分かる。この状態で光ファイバを固定するため、アミンを含んだ硬化促進剤を滴下する。この状態で数十秒〜1分程度保持した後、ホルダによる位置決め状態を開放し、コネクタは完成する。
【0028】
なお、接着剤はシアノアクリレート系接着剤に限られる必要性はなく、熱硬化型接着剤など、適宜の接着剤を用いることができる。フェルールの接続端面に研磨等を施してPC接続等を実施する場合などは、エポキシ系の接着剤を用いてもよい。それにより強度等のアップを図ることも可能である。
【0029】
図3は、本発明の光コネクタの他の実施の形態の一例を説明するためのもので、図3(A)は接着剤を充填していない状態のフェルールの断面図、図3(B)は接着剤を充填して状態のフェルールの断面図、図3(C)は空気抜き用スリット孔を上から見た図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。9は突起部、10は接着剤である。
【0030】
この実施の形態では、空気抜き用スリット孔6の底部に突起部9が張り出している。接着剤が充填されていない図3(A)の状態では、図3(C)に示すように、空気抜き用スリット孔6の内部を覗くと、突起部9が認識できる。図3(B)に示すように、接着剤10の充填につれて、空気抜き用スリット孔6の底部にまで接着剤10が達して、突起部9の上まで充填されると、突起部9は接着剤10に覆われて認識できない状態となる、この状態を認識することによって、接着剤10の充填の完了状態の認識が容易となる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1,2に記載の発明による光コネクタ用フェルールは、光ファイバ位置決め孔の後方に位置する光ファイバの径より大きい径の接着剤充填孔に接着剤を導入して光ファイバを固定できるから、接着剤の充填時間を短縮でき、さらに、接着剤の充填に際して、接着剤充填孔の内部の気泡を空気抜き用スリット孔から逃がしながら接着剤を充填できるので、充填がより容易かつ迅速にできるとともに、確実に光ファイバを接着剤で固定できるので、組み立てた光コネクタは安定した特性をもたらすことができる。さらに、空気抜き用スリット孔の底面側に突起部が設けられたことにより、接着剤の量が確認出来るため作業性が良い。また、硬化した接着剤が突起部に引き留められ、アンカー効果と似た効果が得られ、強度アップにもつながる。
【0032】
請求項3に記載の発明によれば、空気抜き用スリット孔の幅が0.1〜0.5mmであることにより、強度を低下させることなく空気抜き用スリット孔を形成でき、接着剤がスリットまで流れてきたことを確認できる。
【0033】
請求項4に記載の発明によれば、接着剤がシアノアクリレート系接着剤であることにより、非常に高速に組立が可能となる。また、請求項5に記載の発明は、接着剤が熱硬化型接着剤であることにより、研磨による端面形成が可能となる。
【0034】
請求項6に記載の発明によれば、接着剤充填孔の内部の気泡を接着剤充填孔から逃がしながら接着剤を充填でき、空気抜き用スリット孔に接着剤がしみだしたところで前記接着剤を硬化させて光ファイバを固定することにより、安定した特性を有するコネクタを製造することが可能である。
【0035】
請求項7に記載の発明によれば、接着剤がシアノアクリレート系接着剤であることにより、非常に高速に組立が可能となる。また、請求項8に記載の発明は、接着剤が熱硬化型接着剤であることにより、研磨による端面形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光コネクタの実施の形態の一例を説明するための光コネクタ用フェルールを示すもので、図1(A)は平面図、図1(B)は正面図、図1(C)は背面図、図1(D)は図1(A)のD−D線断面図である。
【図2】図1の光コネクタ用フェルールの変形例を説明するための断面図である。
【図3】本発明の光コネクタの他の実施の形態の一例を説明するためのもので、図3(A)は接着剤を充填していない状態のフェルールの断面図、図3(B)は接着剤を充填して状態のフェルールの断面図、図3(C)は空気抜き用スリット孔を上から見た図である。
【図4】従来の光コネクタの一例であるMTコネクタを示すものであり、図4(A)はフェルールの斜視図、図4(B)はテープ状光ファイバ心線を取り付けた多心光コネクタの斜視図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ位置決め孔、1a…光接続口、2…接着剤充填孔、3…光ファイバ挿入ガイド溝、4…ガイドピン挿入孔、5…接着剤充填窓、6…空気抜き用スリット孔、7…光ファイバ心線導入口、8…接着剤充填用凹部、9…突起部、10…接着剤。
【発明の属する技術分野】
本発明は、単心または多心の光ファイバ心線の先端から被覆を除去して露出させた光ファイバを、フェルールに組み付け固定させるための光コネクタ用フェルール、光コネクタ及び光コネクタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ挿入孔を有して、この光ファイバ挿入孔に光ファイバ心線の先端の被覆を除去した光ファイバを挿入して固定する形式の光コネクタが用いられている。
【0003】
図4は、そのような光コネクタの一例であるMTコネクタを示すものであり、図4(A)はフェルールの斜視図、図4(B)はテープ状光ファイバ心線を取り付けた多心光コネクタの斜視図である。図中、11はフェルール、12は光ファイバ挿入孔、13はガイドピン挿入孔、14は接着剤充填窓、15は光ファイバ挿入ガイド溝、16はテープ状光ファイバ心線、17は接着剤である。
【0004】
フェルール11は、図4(A)に示すように、先端面に開口する光ファイバ挿入孔12およびガイドピン挿入孔13が設けられ、上部に形成された接着剤充填窓14から見える内部空間に、光ファイバ挿入穴12の後部に設けられた光ファイバ挿入ガイド溝15が形成されている。この例では、図4(B)に示すように、テープ状光ファイバ心線16が取り付けられている。接着剤充填窓14から接着剤17が注入され、テープ状光ファイバ心線16およびそれぞれの光ファイバを固定した後、先端面が研磨される。先端面の研磨は、光ファイバ軸に直角、あるいは、反射戻り光を低減させるため、直角面に対して斜め、例えば、8゜の角度の斜めに研磨される。
【0005】
このような従来から一般的に利用されている光コネクタを組み立てる方法としては、光ファイバ心線の被覆を加熱機等で除去して光ファイバを露出させた後、接着剤を付着させた状態のフェルールの光ファイバ挿入孔に光ファイバを挿入し、フェルールの接続端面から光ファイバの先端面を突き出すようにしておき、接着剤を硬化させて、フェルールと光ファイバを接着剤により固定する方法も行なわれている。フェルールの接続端面は、機械的に精密研磨加工しながら、光コネクタの接続端面と光ファイバの先端面とを面一にしていた。
【0006】
また、近年では、光ファイバ心線を所定の長さに切断し、その光ファイバをフェルールに挿入、正確に位置決めした状態で、光ファイバを固定し、研磨を行なわずに端面を形成するという技術も開発されている。
【0007】
しかしながら、上述したようなフェルールの光ファイバ挿入孔に光ファイバを接着剤で固定する方法で光コネクタを組み立てた場合、以下のような問題点があった。すなわち、フェルール内部の光ファイバを固定する光ファイバ挿入孔に接着剤を完全に充填することが困難で、気泡等が残っている状態が多々あり、そのような状態で組み立てられた光コネクタは、実環境で使用されると、部品の膨張収縮等で光ファイバに対し応力がかかり、最悪の事態では、光ファイバの断線という状態が引き起こされる。また、光ファイバを光ファイバ挿入孔に正確に位置決めした状態で接着剤を接着剤充填窓から流し込んで光ファイバを固定する方法では、光ファイバ挿入孔の端面側まで接着剤が十分流れ込まないといった問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、特に、組立時間の短縮を可能にし、簡単かつ安定した特性を有する光コネクタの組立が行なえるようにした光コネクタ用フェルール、光コネクタ及び光コネクタの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、接続端面に形成した1つもしくは複数の光接続口から内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔を有する光コネクタ用フェルールにおいて、前記光ファイバ位置決め孔の後方に、前記光ファイバ位置決め孔よりも径が大きい接着剤充填孔を設けるとともに、前記接着剤充填孔の中間点よりも前方に、前記接着剤充填孔の延びる方向に直交して、前記接着剤充填孔とフェルールの外部とを連通する空気抜き用スリット孔を設けるとともに、前記空気抜き用スリット孔の底面側に突起部を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光コネクタ用フェルールにおいて、前記空気抜き用スリット孔が前記接着剤充填孔の先端部に設けられたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光コネクタ用フェルールにおいて、前記空気抜き用スリット孔の前記接着剤充填孔の長さ方向に沿う幅が0.1〜0.5mmであることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、光コネクタにおいて、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルールに、光ファイバがシアノアクリレート系接着剤により固定されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、光コネクタにおいて、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルールに、光ファイバが熱硬化型接着剤により固定されていることを特徴とするものである。
【0015】
請求項6に記載の発明は、光コネクタの製造方法において、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルールを用い、光ファイバ心線の端末を処理して光ファイバを露出させ、前記光コネクタ用フェルールに前記光ファイバを挿入した後、位置決めした状態で接着剤を滴下し、前記空気抜き用スリット孔に接着剤がしみだしたところで前記接着剤を硬化させて光ファイバを固定することを特徴とするものである。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の光コネクタの製造方法において、前記接着剤として、シアノアクリレート系接着剤を用いることを特徴とするものである。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の光コネクタの製造方法において、前記接着剤として、熱硬化型接着剤を用いることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の光コネクタの実施の形態の一例を説明するための光コネクタ用フェルールを示すもので、図1(A)は平面図、図1(B)は正面図、図1(C)は背面図、図1(D)は図1(A)のD−D線断面図である。図中、1は光ファイバ位置決め孔、1aは光接続口、2は接着剤充填孔、3は光ファイバ挿入ガイド溝、4はガイドピン挿入孔、5は接着剤充填窓、6は空気抜き用スリット孔、7は光ファイバ心線導入口、8は接着剤充填用凹部である。
【0019】
この実施の形態のフェルールは、MTコネクタに利用させるものであり、合成樹脂により一体成形されている。このフェルールは、8心のテープ状光ファイバ心線の先端部分に固定され、光ファイバ同士の光接続を可能にする部品である。そして、テープ状光ファイバ心線をこのフェルールに組み付けたものが光コネクタを構成することになる。なお、8心のテープ状光ファイバ心線に適用するものであるから、光ファイバ位置決め孔1は、8つ設けられているが、図1では、図を見やすくするために光ファイバ位置決め孔1は4つを図示している。しかし、本発明は、8心のテープ状光ファイバ心線に適用することに限られるものではなく、他の適宜の心数のテープ状光ファイバ心線に用いることができるもので、光ファイバ位置決め孔1の数は、それに応じた数に設計される。また、必ずしもテープ状光ファイバ心線に限られるものではなく、単心の光ファイバ心線の1本、または、複数本に適用されてもよいものである。したがって、本発明においては、光ファイバ位置決め孔1の数は、1つ、もしくは、複数である。
【0020】
フェルールの接続端面には、光ファイバ位置決め孔1の先端が臨んでいる。光ファイバ心線の光ファイバの外径が125μmのものを用いることとして説明する。光ファイバ位置決め孔1の径は、126〜127μmである。光ファイバ位置決め孔1の先端は光接続口1aであり、この例では8つの光接続口1aが横一列に整列するように並んでいる。したがって、各光接続口1aからフェルールの内部に向けて光ファイバ位置決め孔1が延在している。各光ファイバ位置決め孔1の径は、各光接続口1aの径と同径である。各光ファイバ位置決め孔1の後方に、各光ファイバ位置決め孔1の径よりも拡大した径をもつ接着剤充填孔2が形成されている。光ファイバ位置決め孔1と接着剤充填孔2とは同一の中心軸線上に設けられ、両者の間には、光ファイバ位置決め孔1から接着剤充填孔2にかけて徐々に径が拡大するようにロート状の部分が連結部として設けられている。
【0021】
上述したように、光ファイバ位置決め孔1は、光ファイバの先端部分の位置決めを行なって心出しを達成させる関係上、光ファイバと略同径であり、接着剤充填孔2の径は、接着剤の充填を容易にするために、光ファイバ位置決め孔1の径の1.2倍以上である。接着剤充填孔2の径が光ファイバ位置決め孔1の配列ピッチよりも大きくなると、隣接する接着剤充填孔2と連続した孔となってしまう。隣接する接着剤充填孔同士が多少の連通を生じてもよいが、強度等も考慮すると、接着剤充填孔2の径の上限値は、光ファイバ位置決め孔1の配列ピッチと同程度の値とするのがよい。
【0022】
フェルールが1本の光ファイバに適用される場合は、光ファイバ位置決め孔の配列ピッチは存在しない。この場合は、接着剤充填孔2の径は、接着剤の充填を容易にするために、光ファイバ位置決め孔1の径の1.2倍以上がよい。接着剤充填孔2の径が光ファイバの径の2倍よりも大きくなると、強度上の問題も生じるから、接着剤充填孔2の径の上限値は、光ファイバ位置決め孔1の径の2倍とするのがよい。
【0023】
具体例では、光ファイバ位置決め孔1の径が126μmであり、これに対する接着剤充填孔2は、150〜250μmの径である。接着剤充填孔2の径が、光ファイバの外径に比して大きく形成されていることによって、光ファイバと接着剤充填孔2との空間に接着剤の充填を容易にしている。したがって、光ファイバは、接着剤充填孔2において接着剤により固定され、光ファイバ位置決め孔1において、位置決めされる。光ファイバ位置決め孔1に挿入された光ファイバの周囲には、接着剤の粘度によっては多少の接着剤が導入されることがあるが、接着剤が充填される状態にはならない。本発明では、接着剤充填孔2の後方に光ファイバ挿入ガイド溝3が形成されている。光ファイバ挿入ガイド溝3は、接着剤充填孔2に挿入する光ファイバを挿入しやすくするために設けられたもので、この実施の形態では、接着剤充填孔2の下半分がそのまま延びているように、半円形の溝として形成されている。光ファイバ挿入ガイド溝3をV溝や半楕円形状など、適宜の形状に形成してもよい。
【0024】
接着剤充填孔2の前方側、すなわち、コネクタ端面側にスリット状の空気抜き用スリット孔6が設けられている。接着剤は、空気抜き用スリット孔6が設けられた位置よりも前方には充填されにくくなる。したがって、空気抜き用スリット孔6の位置は、接着剤充填孔2の中間位置よりも前方のみに設けられる。図2の断面図に示すように、空気抜き用スリット孔6の最前方、すなわち、最もコネクタ端面側に寄った位置に設けるのがよい。空気抜き用スリット孔6は、接着剤充填孔2の延びる方向に直交するように設けられ、全ての接着剤充填孔2に跨るように、かつ、全ての接着剤充填孔2に連通している。空気抜き用スリット孔6の幅(接着剤充填孔2の軸方向の長さ)は、0.1〜0.5mmである。スリット幅の下限値を0.1mm程度の値とすることによって、空気抜き用スリット孔6に流れこんでくる接着剤を確認できる大きさであるからである。スリット幅の上限値を0.5mm程度とした根拠は、スリットの幅をこれ以上大きくすると製品の強度が低下するという問題を招くからである。
【0025】
さらに、フェルールの内部には、その後部において、光ファイバ心線の被覆部に装着されるゴム製のブーツを固定させるための光ファイバ導入口7が設けられている。この光ファイバ導入口7と光ファイバ位置決め孔1との間には、粘度が100〜3000cp程度の接着剤を収容させるための接着剤充填用凹部8が設けられ、この凹部の頂部には、接着剤を流し込むための矩形の開口をなす接着剤充填窓5が形成されている。
【0026】
フェルールの接続端面において、8個の光接続口1aの両側には、ガイドピンを挿入させるためのガイドピン挿入孔4が形成され、各ガイドピン挿入孔4は、光ファイバ位置決め孔1と平行で、フェルールの全長にわたって貫通している。
【0027】
次に、上述したフェルールを利用した光コネクタの組立方法の一例について説明する。光コネクタを取り付けるための光ファイバ心線をホルダにセットし、光ファイバ心線の被覆を加熱式リムーバ等で除去する。被覆を除去して露出した光ファイバの表面には樹脂屑が残っているためアルコール等のついた脱脂綿で拭いて清掃する。その後、所定の長さに揃え、良好な切断面を得るため光ファイバカッタを用いて切断する。切断した光ファイバはホルダごと専用の組立工具にセットして、取り付けるフェルールの中に挿入する。挿入して光ファイバ端面をフェルールの端面とほぼ同じ位置に位置決めした状態で、シアノアクリレート系接着剤(俗に言う瞬間接着剤)をフェルールの接着剤充填窓5から滴下する。空気抜き用スリット孔の底部に接着剤が流れてくることを確認して、接着剤が十分充填されたことが分かる。この状態で光ファイバを固定するため、アミンを含んだ硬化促進剤を滴下する。この状態で数十秒〜1分程度保持した後、ホルダによる位置決め状態を開放し、コネクタは完成する。
【0028】
なお、接着剤はシアノアクリレート系接着剤に限られる必要性はなく、熱硬化型接着剤など、適宜の接着剤を用いることができる。フェルールの接続端面に研磨等を施してPC接続等を実施する場合などは、エポキシ系の接着剤を用いてもよい。それにより強度等のアップを図ることも可能である。
【0029】
図3は、本発明の光コネクタの他の実施の形態の一例を説明するためのもので、図3(A)は接着剤を充填していない状態のフェルールの断面図、図3(B)は接着剤を充填して状態のフェルールの断面図、図3(C)は空気抜き用スリット孔を上から見た図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。9は突起部、10は接着剤である。
【0030】
この実施の形態では、空気抜き用スリット孔6の底部に突起部9が張り出している。接着剤が充填されていない図3(A)の状態では、図3(C)に示すように、空気抜き用スリット孔6の内部を覗くと、突起部9が認識できる。図3(B)に示すように、接着剤10の充填につれて、空気抜き用スリット孔6の底部にまで接着剤10が達して、突起部9の上まで充填されると、突起部9は接着剤10に覆われて認識できない状態となる、この状態を認識することによって、接着剤10の充填の完了状態の認識が容易となる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1,2に記載の発明による光コネクタ用フェルールは、光ファイバ位置決め孔の後方に位置する光ファイバの径より大きい径の接着剤充填孔に接着剤を導入して光ファイバを固定できるから、接着剤の充填時間を短縮でき、さらに、接着剤の充填に際して、接着剤充填孔の内部の気泡を空気抜き用スリット孔から逃がしながら接着剤を充填できるので、充填がより容易かつ迅速にできるとともに、確実に光ファイバを接着剤で固定できるので、組み立てた光コネクタは安定した特性をもたらすことができる。さらに、空気抜き用スリット孔の底面側に突起部が設けられたことにより、接着剤の量が確認出来るため作業性が良い。また、硬化した接着剤が突起部に引き留められ、アンカー効果と似た効果が得られ、強度アップにもつながる。
【0032】
請求項3に記載の発明によれば、空気抜き用スリット孔の幅が0.1〜0.5mmであることにより、強度を低下させることなく空気抜き用スリット孔を形成でき、接着剤がスリットまで流れてきたことを確認できる。
【0033】
請求項4に記載の発明によれば、接着剤がシアノアクリレート系接着剤であることにより、非常に高速に組立が可能となる。また、請求項5に記載の発明は、接着剤が熱硬化型接着剤であることにより、研磨による端面形成が可能となる。
【0034】
請求項6に記載の発明によれば、接着剤充填孔の内部の気泡を接着剤充填孔から逃がしながら接着剤を充填でき、空気抜き用スリット孔に接着剤がしみだしたところで前記接着剤を硬化させて光ファイバを固定することにより、安定した特性を有するコネクタを製造することが可能である。
【0035】
請求項7に記載の発明によれば、接着剤がシアノアクリレート系接着剤であることにより、非常に高速に組立が可能となる。また、請求項8に記載の発明は、接着剤が熱硬化型接着剤であることにより、研磨による端面形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光コネクタの実施の形態の一例を説明するための光コネクタ用フェルールを示すもので、図1(A)は平面図、図1(B)は正面図、図1(C)は背面図、図1(D)は図1(A)のD−D線断面図である。
【図2】図1の光コネクタ用フェルールの変形例を説明するための断面図である。
【図3】本発明の光コネクタの他の実施の形態の一例を説明するためのもので、図3(A)は接着剤を充填していない状態のフェルールの断面図、図3(B)は接着剤を充填して状態のフェルールの断面図、図3(C)は空気抜き用スリット孔を上から見た図である。
【図4】従来の光コネクタの一例であるMTコネクタを示すものであり、図4(A)はフェルールの斜視図、図4(B)はテープ状光ファイバ心線を取り付けた多心光コネクタの斜視図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ位置決め孔、1a…光接続口、2…接着剤充填孔、3…光ファイバ挿入ガイド溝、4…ガイドピン挿入孔、5…接着剤充填窓、6…空気抜き用スリット孔、7…光ファイバ心線導入口、8…接着剤充填用凹部、9…突起部、10…接着剤。
Claims (8)
- 接続端面に形成した1つもしくは複数の光接続口から内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔を有する光コネクタ用フェルールにおいて、前記光ファイバ位置決め孔の後方に、前記光ファイバ位置決め孔よりも径が大きい接着剤充填孔を設けるとともに、前記接着剤充填孔の中間点よりも前方に、前記接着剤充填孔の延びる方向に直交して、前記接着剤充填孔とフェルールの外部とを連通する空気抜き用スリット孔を設けるとともに、前記空気抜き用スリット孔の底面側に突起部を設けたことを特徴とする光コネクタ用フェルール。
- 前記空気抜き用スリット孔が前記接着剤充填孔の先端部に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用フェルール。
- 前記空気抜き用スリット孔の前記接着剤充填孔の長さ方向に沿う幅が0.1〜0.5mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の光コネクタ用フェルール。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルールに、光ファイバがシアノアクリレート系接着剤により固定されていることを特徴とする光コネクタ。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルールに、光ファイバが熱硬化型接着剤により固定されていることを特徴とする光コネクタ。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光コネクタ用フェルールを用い、光ファイバ心線の端末を処理して光ファイバを露出させ、前記光コネクタ用フェルールに前記光ファイバを挿入した後、位置決めした状態で接着剤を滴下し、前記空気抜き用スリット孔に接着剤がしみだしたところで前記接着剤を硬化させて光ファイバを固定することを特徴とする光コネクタの製造方法。
- 前記接着剤として、シアノアクリレート系接着剤を用いることを特徴とする請求項6に記載の光コネクタの製造方法。
- 前記接着剤として、熱硬化型接着剤を用いることを特徴とする請求項6に記載の光コネクタの製造方法。
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