JP3843842B2 - 光コネクタ用フェルール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光コネクタの構成部品の一つであり、光ファイバの先端部を位置決め固定する光コネクタ用フェルールに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバの端部同士を接続する方法の一つに光ファイバの端部をコネクタ化する方法がある。そして、光ファイバ端部のコネクタ化に際しては、光ファイバの端部を位置決め固定し、互いの端部の位置決めを容易にしたり、接続状態を維持するための部材として、フェルールという部品が用いられる。フェルールを用いたコネクタ規格としては、MTコネクタやMPOコネクタなどが一般に知られている。このようなコネクタとしては、特開平9-68627号公報に記載のものなどが知られている。
【0003】
光ファイバの接続時には互いの光ファイバの中心部にあるコアを高精度に位置決めする必要があり、これらのMTコネクタやMPOコネクタにおいては、互いの位置決めを行うために、ガイド孔とガイドピンが用いられている。各コネクタの接続端面には一対のガイド孔が穿孔されており、これらのガイド孔にガイドピンを挿入させることで一対の光コネクタの位置決めを行っている。しかし、コネクタ同士の脱着時に、ガイドピンがガイド孔の開口部周辺を損傷させ、接続状態を悪化させて伝送損失を増加させてしまう場合があった。上述した公報の光コネクタ用のフェルールにおいては、このような問題を解消するべく、ガイド孔の開口部周辺にテーパー部を設けたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公報に記載のテーパ部を設けた光コネクタ用フェルールによって、上述した伝送損失の増加を抑制できることが分かったが、発明者らは更なる改良を重ね、より優れた性能を実現し得る光コネクタ用フェルールを発明した。本発明の目的は、ガイドピンとガイド孔を用いて位置決めを行う光コネクタ用フェルールにおいて、コネクタ接続時の接続損失をより低減することのできる光コネクタ用フェルールを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、光ファイバ収容孔、ガイドピンを挿入する一対のガイド孔、並びに、光ファイバ収容孔及びガイド孔の端部が開口された接続端面を備えた光コネクタ用フェルールにおいて、各ガイド孔の接続端面側に、回転体表面の一部に相当する面取り部がそれぞれ形成され、各面取り部の中心軸と対応する各ガイド孔の中心軸とが互いにずれており、接続端面が、一対のガイド孔の各中心軸に直角な平面に対して角度を持つように形成されていることを特徴としている。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、各面取り部の中心軸が、対応する各ガイド孔の中心軸に対して平行であり、かつ、一対のガイド孔の両中心軸を通る平面から接続端面基端側が存在する側の領域に位置することを特徴としている。なお、ここに言う、一対のガイド孔の両中心軸を通る平面から接続端面基端側が存在する側の領域、とは、該平面が占める領域と該平面よりも接続端面基端側が存在する側の領域との双方を含む領域全体を指す。さらに、接続端面基端側が存在する側とは、ガイド孔の中心軸に対して角度を有して形成される接続端面には先端側と基端側とが生じるので、この基端側が存在する側のことを指す。
【0007】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、接続端面を、二つのガイド孔の各中心軸に直角な平面に対して八度の角度を持つように形成した場合に、各面取り部の接続端面上の開口径がガイド孔径の1.05〜2.0倍の範囲内となるように面取り部が形成されていることを特徴としている。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、接続端面を、二つのガイド孔の各中心軸に直角な平面に対して八度の角度を持つように形成した場合に、各面取り部の中心軸と、対応する各ガイド孔の中心軸とのズレ量が、50〜300μmであることを特徴としている。
【0009】
さらに、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、各面取り部の中心軸が、対応する各ガイド孔の中心軸に対して角度を有するように、各面取り部が形成されていることを特徴としている。
【0010】
また、請求項6に記載の発明は、各ガイド孔の中心軸に対する各面取り部の中心軸の角度が、ガイド孔の各中心軸に直角な平面に対する接続端面の角度以下とされていることを特徴としている。
【0011】
また、請求項7に記載の発明は、各ガイド孔の中心軸に対する各面取り部の中心軸の角度が、前記ガイド孔の各中心軸に直角な平面に対する前記接続端面の角度と等しくされていることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る光コネクタ用フェルールについて、図面を参照しつつ説明する。
【0013】
図1は本発明の第一実施形態の光コネクタ用フェルールを用いた光コネクタの外観を示す斜視図である。図1(a)は光コネクタ同士を接続する前の状態を示すものであり、図1(b)は光コネクタ同士を接続した状態を示すものである。
【0014】
同図において、光コネクタ1A,1Bは、MPOコネクタであり、光コネクタ1Aは、ガイドピンの無いコネクタとして構成され、光コネクタ1Bは、ガイドピン12をもったコネクタとして構成されている。このような光コネクタ1A,1Bは、アダプタ2を介して着脱自在に接続される。
【0015】
光コネクタ1Aは、フェルール3Aを有し、このフェルール3Aには、単心の光ファイバ心線または多心(ここでは八心)の光ファイバテープ心線4Aが組み付けられる。光コネクタ1Bは、フェルール3Bを有し、このフェルール3Bには、光ファイバテープ心線4Aと同じ心数を有する光ファイバテープ心線4Bが組み付けられている。これらのフェルール3A,3Bは、ハウジング5A,5Bにそれぞれ収容されている。フェルール3Aの具体的構成を図2〜図6に示す。
【0016】
これらの図において、フェルール3Aは、相手側の光コネクタ1Bと接合される接続端面(前端面)6から内部に向かって延びる八本の光ファイバ収容孔7を有している。この光ファイバ収容孔7には、光ファイバ導入溝8を介してテープ心線収納穴部9が連通している。このようなフェルール3Aに光ファイバテープ心線4Aを組み付けるときは、フェルール3Aの後端面側よりテープ心線収納穴部9にテープ心線4Aを挿入すると共に、テープ心線4Aの先端から露出させた八本の光ファイバを光ファイバ収容孔7に挿入する。
【0017】
そして、フェルール3Aの上面に形成された開口部10より接着剤を充填することにより、光ファイバをフェルール3Aに固定する。このようにテープ心線4Aがフェルール3Aに組み付けられた後に、フェルール3Aの前端面6は光ファイバ収容孔7の中心軸に直角な平面に対して八度の角度(図4中の角度α)で斜め研磨される(ただし、図4及び図6には光ファイバを示していない)。この研磨時に、光ファイバの先端も同様に八度に研磨すれば、コネクタ接続した状態において、フレネル反射等による反射戻り光の影響が低減される。
【0018】
あるいは、接続端面6を当初から上述した八度を形成するように形成し、光ファイバを光ファイバ収容孔7の端部から突出させて固定する。そして、光ファイバの先端面を光ファイバ収容孔7の中心軸に対して直角となるように研磨するという場合もある。研磨後に、光ファイバの先端が僅かに接続端面6から突出するようにすれば、いわゆるPC(Physical Contact)接続を行って接続損失を低減することができる。なお、研磨時に、接続端面の一部が光ファイバ収容孔7の中心軸に対して直角となるように研磨されても構わない。
【0019】
また、光ファイバ収容孔7の両側には、フェルール3Aの前端面6から内部に向かって光ファイバ収容孔7に対して平行に延びる1対のガイド孔11が形成されており、各ガイド孔11には、光コネクタ1Bに設けられたガイドピン12(後述)が挿入される。
【0020】
このようなガイド孔11の一部を形成するフェルール3A,3Bの前端面6側の開口縁部には面取り部13が形成されており、ガイド孔11の開口が前端面6側に広くなっている。面取り部13は、回転体の表面の一部に相当するような形態として形成されている。本実施形態における面取り部13は、回転体である円錐の表面の一部に相当する形態を有している。そして、図5に示されるように、ガイド孔11の中心軸P1と面取り部13の中心軸P2とは平行であり、かつ、面取り部13の中心軸P2が一対のガイド孔11の両中心軸P1を通る平面から接続端面6の基端側が存在する側の領域に位置するようにされている。なお、面取り部13は、上述したように回転体の表面の一部に相当する形態を有しており、面取り部13の中心軸とはこの回転体の回転軸のことを言う。
【0021】
既に述べたが、ここに言う、「一対のガイド孔11の両中心軸P1を通る平面から接続端面6の基端側が存在する側の領域」、とは、「該平面自身が占める領域」と「該平面よりも接続端面6の基端側が存在する側の領域」との双方を含む領域全体を指す。「接続端面6の基端側」とは、ガイド孔11の中心軸P1に対して角度を有して形成される前端面6の先端Tが存在する側を先端側とした場合に、この先端側とは反対側となる側のことを指す。図5においては、図の下側がここに言う「基端側が存在する側」であり、上側が「先端側が存在する側」となる。特に本実施形態においては、面取り部13の中心軸P2が一対のガイド孔11の両中心軸P1を通る「平面よりも接続端面6の基端側が存在する側の領域」に位置している。
【0022】
このように、面取り部13の中心軸P2を、一対のガイド孔11の中心軸P1によって規定される平面から接続端面6の基端側が存在する側の領域に配置することによって、一対のガイド孔11に対して直角な平面に対して角度を持つように形成された接続端面6上において、面取り部13が接続端面6からはみ出すことなく形成されるようになる。即ち、図4におけるL1とL2の寸法をほぼ等しく、あるいはその差を小さくすることができる。反対に、面取り部13の中心軸P2を、一対のガイド孔11の中心軸P1によって規定される平面よりも接続端面6の先端側が存在する側の領域に配置すると、L2よりもL1の方が大きくなり、面取り部13がL1側で接続端面6からはみ出してしまうおそれがある。
【0023】
ガイド孔11及び面取り部13の周辺が、上述したように図5に示されている。図5(a)はガイド孔11及び面取り部13の中心軸方向から接続端面6を見た図であり、図5(b)はガイド孔11及び面取り部13の両中心軸を通る平面を切断面とする断面図である。なお、この図においては、L1=L2とされており、かつ、理解を容易にするために上述した角度αを多少強調して示してある。図におけるP1がガイド孔11の中心軸であり、P2が面取り部13の中心軸である。この二つの中心軸の偏心量はガイド孔11の半径以下とされており、これによってガイドピン12がガイド孔11に対して円滑に案内される。
【0024】
本実施形態のように二つの中心軸をオフセットさせることで、面取り部13を接続端面6からはみ出させることなく形成することができ、面取り部13を形成することによる効果を充分に得ることができる。面取り部13を形成することによる効果とは、ガイド孔11の端部欠損に起因するPC接続不良防止や光ファイバ端部の損傷防止、ガイド孔端部が接続端面6側に盛り上がるように変形することによるPC接続不良防止、挿入性の向上などの効果である。
【0025】
ここで、接続端面6を一対のガイド孔11の中心軸に直角な平面に対して八度の角度を持つように形成した場合、各面取り部13の接続端面6上の開口径(図4中のD)は、ガイド孔11の内径(図4中のd)の1.05〜2.0倍の範囲内とされることが好ましい。なお、ここに言う開口径とは、接続端面6上の平面における最大径である。接続端面6上においては、面取り部13の開口形状は、正円とならずに楕円や楕円に近い形状となる場合が多いが、このような場合も考慮して、開口径は最大径とする。
【0026】
1.05倍未満であると、ほとんど面取り部13が形成されないこととなるため、面取り部13を形成させることの効果が得られなくなってしまう。一方、2.0倍を超えるようであると、面取り部13の開口径が大きくなりすぎるため実用的でなくなってしまう。また、面取り部13の傾斜が充分でなくなるため、ガイドピン12の先端をガイド孔11に案内する効果も弱くなってしまう。
【0027】
さらに、接続端面6を一対のガイド孔11の中心軸に直角な平面に対して八度の角度を持つように形成した場合、上述した二つの中心軸のズレ量(図4中のβ)は、50〜300μmとすることが好ましい。このズレ量が30μm未満であると、上述した図4におけるL1とL2の寸法をほぼ等しくする効果が少なくなってしまう。一方、ズレ量が300μmを超えるようであると、上述した図4におけるL1とL2の寸法が反対に大きくなりすぎてしまう。なお、二つの中心軸をずらす際には、ガイド孔11の中心軸に対して面取り部13の中心軸を、接続端面6が傾斜している方向(図4における下方:上述した下側)にずらすことになる。
【0028】
もう一方の光コネクタ1Bのフェルール3Bは、図7及び図8に示すように、上記の光コネクタ1Aのフェルール3Aと同様の構造を有し、フェルール3Bのガイド孔11にガイドピン12を挿入して固定したものである。このとき、ガイドピン12は、その先端側を2mm程度だけ前端面6から突き出るようにガイド孔11に挿入した状態でフェルール3Bに固定される。光コネクタ1Bのフェルール3Bと上述したフェルール3Aとの違いは、ガイドピン12の有無のみなので、フェルール3Bに関する詳しい説明は省略する。
【0029】
次に、本発明の光コネクタ用フェルールの第二実施形態について説明する。本実施形態の図5相当図を図9に示す。本実施形態のフェルール3Cは、上述した第一実施形態のフェルール3A(3B)と面取り部の形成形態のみが異なる。このため、上述した第一実施形態のフェルール3A(3B)と同一又は同等の構成については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0030】
図9には、ガイドピン12を有しない側のフェルール3Cが示されている。上述した第一実施形態と同様に、ガイドピン12を有するタイプのフェルールと共に使用されるが、ガイドピン12を有するフェルールについても、ガイドピン12の有無以外に違いはないので詳しい説明を省略する。
【0031】
本実施形態においては、面取り部13の中心軸P2が、ガイド孔11の中心軸P1に対して角度γを有するように、面取り部13が形成されている。これは、一対のガイド孔11の双方について同様である。このように、面取り部13の中心軸P2とガイド孔11の中心軸P1との間に角度γを設けることによっても、上述した第一実施形態と同様に、接続端面6上において、面取り部13を接続端面6からはみ出させることなく形成することが容易となる。即ち、図9におけるL1とL2の寸法をほぼ等しくすることができる。
【0032】
二つの中心軸に角度を持たせることで、面取り部13を接続端面6からはみ出させることなく形成することができ、面取り部13を形成することによる効果を充分に得ることができる。面取り部13を形成することによる効果とは、ガイド孔11の端部欠損に起因するPC接続不良防止や光ファイバ端部の損傷防止、ガイド孔端部が接続端面6側に盛り上がるように変形することによるPC接続不良防止、挿入性の向上などの効果である。
【0033】
ここで、上述した角度γは、上述した角度α以下とされることが好ましく、角度αと等しいことが特に好ましい。本実施形態においては、γ=αとされている。ガイドピン12は面取り部13によってガイド孔11に案内されるが、その際の案内方向は面取り部13の中心軸P2方向である。このため、面取り部13によって案内される方向となる中心軸P2方向と、ガイドピン12の最終的な挿入方向となるガイド孔11の中心軸P1方向との間に大きな角度があると、ガイドピンがこじられやすくなり、ガイドピン12の円滑な挿入が行い難くなってしまう。
【0034】
さらに、面取り部13の形成を考えると、面取り部13は接続端面6に対してその中心軸P2が直角となる(即ち、上述した角度γが角度αと等しくなる)ようにすることが、製造上最も都合がよい。特に、面取り部13をドリルなどで製造する場合は、研削面となる接続端面6に対して面取り部13の中心軸P2が直角となっていると、研削中心位置を正確に決められるのでよい。また、研削時にもドリルが安定するので好ましい。なお、角度γを角度αと等しくできない場合であっても、できるだけ近い値となる方がよい。上述したことをバランスよく両立させるには、上述した角度γは角度α以下とされることが好ましく、角度αと等しいことが特に好ましい。
【0035】
また、面取り部13の中心軸P2と接続端面6との交点(面取り部13によって研削されている部分における接続端面6の延長面上を含む:図9におけるQ点)は、ガイド孔11を延長したときにその内部に位置することが好ましい。このようにすることで、図9中のL1とL2との寸法を、ほぼ等しくすることができる。特に、上述したQ点をガイド孔11の中心軸P1上に位置するようにすれば、L1=L2とすることができるので特に好ましい。
【0036】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態の光コネクタはMPOコネクタであるが、本発明は、特にこれには限定されず、MTコネクタ等の他の種類の光コネクタに適用することも可能である。また、上記実施形態は、ガイドピン付きの光コネクタとガイドピン無しの光コネクタとを結合するものであるが、本発明は、特にこれには限定されず、ガイドピン無しの光コネクタ同士を、2本のガイドピンを用いて結合するタイプのものにも適用できる。
【0037】
また、上述した面取り部13を形成するのにどのような手法を用いても構わないが、本実施形態では、一旦一定内径のガイド孔11を形成した後に、ドリルによって端部を研削して形成させている。可能であるならば、フェルールの成形時に金型によって面取り部13を形成してもよい。ただし、本実施形態の面取り部13は、その中心軸がガイド孔11の中心軸とずれる場合もあり、この場合は金型の加工が難しい。このため、上述したように後加工でドリルを用いて形成された方が加工精度もよいし、製造も容易となる。また、ドリルを用いるので、面取り部13の形態は回転体の表面の一部に相当する形態に形成される。
【0038】
なお、本発明における面取り部は、ガイド孔の全周に沿って形成されており、その一部が欠けているというようなことはない。また、上述した角度αは、上述したように光ファイバ端面での反射による伝送損失の悪化を抑止するために形成されるものであり、実際は八度前後であり、角度αが数十度となるようなことはない。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、面取り部を形成することによって、ガイドピンの挿入を容易にし、ガイドピンによる接続端面の損傷を防止し、これにともなう接続損失の増加を抑止できる。また、面取り部が形成されることによって、ガイドピンによってガイド後端部を変形させてしまい、接続端面同志の面接状態を悪化させることを抑止できるので、この点からも接続損失の増加を抑制できる。さらに、本発明においては、接続端面が一対のガイド孔の各中心軸に直角な平面に対して角度を持つように形成されているので、光ファイバ端面での反射による特性劣化を低減することができる。
【0040】
請求項2に記載の発明によれば、特に、面取り部の中心軸とガイド孔の中心軸とを平行にし、かつ、面取り部の中心軸を一対のガイド孔の両中心軸を通る平面から接続端面の基端側が存在する側の領域に配置することによって、傾斜する接続端面の好適な位置に面取り部が形成されるようにしており、面取り部周囲の欠損を防止し、かつ、確実にガイドピンの先端をガイド孔に案内することができるようにしている。この結果、ただ単に面取り部を形成した場合よりも、面取り部を形成した効果をより一層確実に得ることができ、接続損失をより一層低減することができる。
【0041】
請求項3に記載の発明によれば、面取り部の開口径をガイド孔の内径の1.05〜2.0倍の範囲内とすることによって、面取り部を形成したことによる効果を最も良く得ることができる。また、このような範囲としておくことによって、フェルール自体の公差やフェルールがハウジング内に収納されている場合はハウジングの公差に起因するコネクタ接続時のガイドピンの振れを確実に吸収することができる。
【0042】
請求項4に記載の発明によれば、面取り部の中心軸とガイド孔の中心軸とのズレ量を50〜300μmとすることによって、接続端面上の面取り部の位置を好適な位置に設定することができ、面取り部を形成したことによる効果を最も良く得ることができる。
【0043】
また、請求項5に記載の発明によれば、特に、面取り部の中心軸とガイド孔の中心軸とに角度を持たせることによって、傾斜する接続端面の好適な位置に面取り部が形成されるようにしており、面取り部周囲の欠損を防止し、かつ、確実にガイドピンの先端をガイド孔に案内することができるようにしている。この結果、ただ単に面取り部を形成した場合よりも、面取り部を形成した効果をより一層確実に得ることができ、接続損失をより一層低減することができる。
【0044】
請求項6に記載の発明によれば、各ガイド孔の中心軸に対する各面取り部の中心軸の角度が、ガイド孔の各中心軸に直角な平面に対する接続端面の角度以下とされているので、面取り部によってガイドピンをガイド孔に円滑に案内することができると共に、面取り部の形成を容易に行うことができる。さらに、請求項7に記載の発明は、各ガイド孔の中心軸に対する各面取り部の中心軸の角度を、上述した範囲内であっても、特に、ガイド孔の各中心軸に直角な平面に対する接続端面の角度と等しくしているので、面取り部の位置精度などを向上させ、かつ、その形成を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光コネクタ用フェルールの第一実施形態を用いた光コネクタの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示すガイドピン無し光コネクタのフェルールの平面図である。
【図3】図2に示すフェルールの接続端面側の正面図である。
【図4】図2のIV-IV線断面図である。
【図5】ガイド孔と面取り部との関係を示しており、(a)はガイド孔と面取り部の中心軸方向から接続端面をみた図であり、(b)はガイド孔と面取り部の両中心軸を通る平面を切断面とする断面図である。
【図6】図2のVI-VI線断面図である。
【図7】図1に示すガイドピン付き光コネクタのフェルールの平面図である。
【図8】図7のVIII-VIII線断面図である。
【図9】本発明の光コネクタ用フェルールの第二実施形態の図5相当図である。
【符号の説明】
1A,1B…光コネクタ、3A,3B,3C…フェルール、4A,4B…光ファイバテープ心線、6…接続端面(前端面)、7…光ファイバ収容孔、11…ガイド孔、11a…第1穴部、11b…第2穴部、12…ガイドピン、13…面取り部。

Claims (7)

  1. 光ファイバ収容孔、ガイドピンを挿入する一対のガイド孔、並びに、前記光ファイバ収容孔及び前記ガイド孔の端部が開口された接続端面を備えた光コネクタ用フェルールにおいて、
    各ガイド孔の前記接続端面側に、回転体表面の一部に相当する面取り部がそれぞれ形成され、
    各前記面取り部の中心軸と対応する各前記ガイド孔の中心軸とが互いにずれており、
    前記接続端面が、一対の前記ガイド孔の各中心軸に直角な平面に対して角度を持つように形成されていることを特徴とする光コネクタ用フェルール。
  2. 各面取り部の中心軸が、対応する各ガイド孔の中心軸に対して平行であり、かつ、一対の前記ガイド孔の両中心軸を通る平面から接続端面基端側が存在する側の領域に位置することを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用フェルール。
  3. 前記接続端面を、二つの前記ガイド孔の各中心軸に直角な平面に対して八度の角度を持つように形成した場合に、各面取り部の前記接続端面上の開口径が前記ガイド孔径の1.05〜2.0倍の範囲内となるように前記面取り部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の光コネクタ用フェルール。
  4. 前記接続端面を、二つの前記ガイド孔の各中心軸に直角な平面に対して八度の角度を持つように形成した場合に、各面取り部の中心軸と、対応する各ガイド孔の中心軸とのズレ量が、50〜300μmであることを特徴とする請求項2に記載の光コネクタ用フェルール。
  5. 各面取り部の中心軸が、対応する各ガイド孔の中心軸に対して角度を有するように、各面取り部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用フェルール。
  6. 各ガイド孔の中心軸に対する各面取り部の中心軸の角度が、前記ガイド孔の各中心軸に直角な平面に対する前記接続端面の角度以下とされていることを特徴とする請求項5に記載の光コネクタ用フェルール。
  7. 各ガイド孔の中心軸に対する各面取り部の中心軸の角度が、前記ガイド孔の各中心軸に直角な平面に対する前記接続端面の角度と等しくされていることを特徴とする請求項6に記載の光コネクタ用フェルール。
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