JP2000055643A - タッチ信号プローブ - Google Patents

タッチ信号プローブ

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JP2000055643A JP10220474A JP22047498A JP2000055643A JP 2000055643 A JP2000055643 A JP 2000055643A JP 10220474 A JP10220474 A JP 10220474A JP 22047498 A JP22047498 A JP 22047498A JP 2000055643 A JP2000055643 A JP 2000055643A
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和彦 日高
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暢久 西沖
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  • A Measuring Device Byusing Mechanical Method (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化を容易に図ることができ、かつ高精
度のタッチ信号プローブを提供すること。 【解決手段】スタイラスホルダ11と、このスタイラス
ホルダ11に支持されるとともに先端に被測定物と接触
する接触部12Aを有する振動子12と、この振動子1
2を軸方向に共振状態で振動させる加振手段13Aと、
被測定物との接触に際して発生する振動子12の振動の
変化から当該接触を検出する検出手段13Bとを含むタ
ッチ信号プローブ10において、振動子12は、当該振
動子12の振動の節を挟む2箇所の支持点A、Bでスタ
イラスホルダ11により支持されている。2箇所の支持
点に跨って加振手段13Aや検出手段13Bを配置する
ことにより、2箇所の支持点A,B間に振動の節を形成
し、タッチ信号プローブ10の小型化を図り易い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば三次元測定
機等によって被測定物の形状等を測定する場合に用いら
れるタッチ信号プローブに関する。
【0002】
【背景技術】被測定物の形状や寸法の測定を行う測定機
器としてハイトゲージ(一次元測定器)、三次元測定機
や輪郭測定器が知られている。これらの測定機器には、
測定器本体と被測定物との位置関係を検出するために各
種プローブが使用される。これらのプローブは、被接触
式プローブと接触式プローブに、あるいは連続測定プロ
ーブとタッチトリガプローブ等に分類される。
【0003】上述した三次元測定機用の接触式タッチト
リガプローブとしては、特開平6−221806号公報
で開示される超音波式タッチ信号プローブが知られてい
る。このタッチ信号プローブ100は、図11に示すよ
うに、スタイラスホルダ101、振動子102、圧電素
子103等から構成される。スタイラスホルダ101は
図示しない三次元測定機等の移動軸に取り付けられ、こ
の移動軸が移動しながら被測定物との接触を検出し、接
触時の座標を読み取ることによって被測定物の形状等を
測定する。
【0004】スタイラスホルダ101は、中空の円筒状
に形成され、その内側下端には振動子102がその軸方
向の略中央部の支持点に設けられた一対の係合ピン10
4によって支持されている。振動子102の下端には、
測定時に被測定物と当接する接触球102Aが取り付け
られているとともに、その上端には、接触球102Aと
同重量のカウンタバランス102Bが取り付けられ、ス
タイラスホルダ101に対する支持点が振動子102の
重心と一致している。また、振動子102には、圧電素
子103の取付部として一対の溝部105が外周部に切
り欠かれて形成されており、この溝部105には、同一
形状の2つの圧電素子103が接着剤等によって、両端
が密着した状態で取り付けられている。
【0005】これらの圧電素子103は、振動子102
の支持点を中心として振動子102の軸方向に沿って略
対称に配置されているとともに、振動子102を共振状
態で振動させる加振手段103Aと、振動子102の振
動の変化を検出する検出手段103Bとに二分されてい
る。このようなタッチ信号プローブ100は、加振手段
103Aにより振動子102を軸方向に沿って振動させ
ると、振動子102の振動の節が支持点に一致するよう
に構成されているこのようなタッチ信号プローブ100
によれば、振動子102がスタイラスホルダ101にそ
の重心を支持され、かつ振動の節の部分で支持されてい
るので、外乱振動に対する安定性が向上し、タッチ信号
プローブの測定の高精度化を図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の従来のタッチ信号プローブ100は、プロー
ブ全体を小型化するに際して、次のような問題がある。
すなわち、タッチ信号プローブ100全体を小型化する
と、振動子102の支持点が全体の寸法に比例して小さ
くなる。従って、加振手段103A、検出手段103B
の設置が困難となり、また、これらの加工や組立を精度
よく行うことができないという問題がある。
【0007】また、小型化を目的としたタッチトリガプ
ローブ用振動子としては、米国特許5,524,354
号に開示される振動子が知られている。この振動子20
2は、図12に示すように、音叉型振動部203と、こ
の音叉型振動部203の先端に設けられる棒状のスタイ
ラス204と、スタイラス204の先端に設けられる先
端球205を備えている。そして、音叉型振動部203
の振動に連動して、各スタイラス204は、軸方向と直
交する方向の曲げ振動を起こすように構成され、このよ
うな振動子202によれば、高感度であり、かつタッチ
トリガプローブの小型化を容易に達成できる。
【0008】しかしながら、このような振動子202を
利用したタッチトリガプローブでは、スタイラス204
は、音叉型振動部203の振動に連動した曲げ振動であ
るため、先端球205のどこに接触するかによる感度の
ばらつきが大きい(方向依存性がある)という問題があ
る。また、スタイラス204の先端部分の振幅が一般に
大きくなるため、通常のタッチトリガプローブに比べて
精度が得られないという問題がある。
【0009】本発明の目的は、小型化を容易に図ること
ができ、かつ高精度のタッチ信号プローブを提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係るタッチ信号プローブは、スタイラスホ
ルダと、このスタイラスホルダに支持されるとともに先
端に被測定物と接触する接触部を有する振動子と、この
振動子を軸方向に共振状態で振動させる加振手段と、被
測定物との接触に際して発生する前記振動子の振動の変
化から当該接触を検出する検出手段とを含むタッチ信号
プローブであって、前記振動子は、当該振動子の振動の
節を挟む2箇所の支持点で前記スタイラスホルダにより
支持されていることを特徴とする。
【0011】このような本発明によれば、振動子が振動
の節を挟む2箇所の支持点でスタイラスホルダにより支
持されているので、2箇所の支持点に跨って加振手段や
検出手段を配置することにより、2箇所の支持点間に振
動の節を形成することができる。従って、加振手段およ
び検出手段のスタイラスホルダに対する取付の容易化、
簡単化が図られ、タッチ信号プローブの小型化を図る際
に有利である。また、振動子が2箇所で支持されている
ので、振動子の軸方向に直交する方向への横振れは無視
できるほど微小となり、タッチ信号プローブの検出精度
が向上する。
【0012】以上において、上述した振動子の振動の節
は、2箇所の支持点の中央に位置し、かつ当該振動子の
重心と一致しているのが好ましい。具体的には、図1の
模式図に示すように、棒状の振動子12は、2つの支持
点A、Bにより支持され、振動子12の軸方向の振動の
節点Cがこの2つの支持点A、Bの中心(LA=LB)
となるように構成されるのが好ましい。尚、図1におい
て、軸方向の振動の振幅Xは、軸と直交する方向に示し
ている。すなわち、このように2箇所の支持点の中央位
置に振動子の振動の節が位置し、かつ振動子の重心と一
致しているので、タッチ信号プローブの外乱振動等の影
響を低減し、被測定物の検出精度が向上する。尚、2箇
所の支持点A、Bは、同一形状をなし、それぞれの支持
点A、Bから見たスタイラスホルダの静的、動的な機械
的強度は同一であること、すなわち、両支持点A、Bに
おける機械インピーダンスを等しくするのが好ましい。
【0013】また、上述した加振手段および検出手段
は、2箇所の支持点に跨るように設けられているのが好
ましい。具体的には、棒状の振動子の一側面に2箇所の
支持点に跨るように加振手段を配置し、この加振手段が
配置される側面とは反対側の側面に2箇所の支持点を跨
るように検出手段を配置すればよい。すなわち、加振手
段および検出手段を2箇所の支持点に跨るように設けれ
ば、加振手段および検出手段を2箇所の支持点間距離に
応じた大きさで形成し、振動子に取り付ければよく、加
工や組立の容易化が図られ、かつ小型化したタッチ信号
プローブの検出精度が損なわれることもない。
【0014】さらに、上述した加振手段および検出手段
は圧電材料から構成され、かつ上述したスタイラスホル
ダをも構成しているのが好ましい。具体的には、スタイ
ラスホルダを水晶等の圧電材料で形成し、2つの支持点
となる振動子の取付部分の側面に加振手段等を形成すれ
ばよい。すなわち、加振手段および検出手段がスタイラ
スホルダをも構成しているので、タッチ信号プローブの
構造の簡素化が図られ、タッチ信号プローブの小型化に
一層有利となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図2には、本発明の第1実施形
態に係るタッチ信号プローブ10が示されている。この
タッチ信号プローブ10は、アスペクト比30以上の小
孔を高精度に測定するためのものであり、スタイラスホ
ルダ11、振動子12、および2つの圧電素子13から
構成されている。スタイラスホルダ11は、三次元測定
機等の移動軸に取り付けるための固定部111と、振動
子12を接着固定するための振動子取付部112とを備
えている。振動子取付部112は二股に分かれており、
振動子12は、この二股の先端2箇所で支持され、これ
らが図1における支持点A、Bとなる。
【0016】また、振動子取付部112の二股部分は、
同一形状に構成され、スタイラスホルダ11の支持点
A、Bにおける機械インピーダンスが等しくなるよう
に、振動子取付部112と、固定部111との間は大き
くくびれている。これは、振動子取付部112が振動子
12の軸方向に対称構造とされているが、固定部111
は非対称構造とされているため、その影響を除き、振動
子取付部112の二股部分の機械的な強度を同じにする
ためである。
【0017】振動子12は、同一径の棒状部材から構成
され、その先端には、被測定物と接触する球状の接触部
12Aが設けられているとともに、基端には、この接触
部12Aと同重量のカウンタバランス12Bが設けられ
ている。尚、接触部12Aは、球状のものの他に、円盤
状のものを採用することができるが、被測定物の形状に
応じて適宜設定する。また、本実施形態では、カウンタ
バランス12Bも接触部12Aと同様に球状に構成され
ているが、接触部12Aの重量と同一の重量を有する立
方体形状のもの等を採用することができる。このような
振動子12は、先端および基端に同重量の接触部12
A、カウンタバランス12Bが設けられ、振動子12の
軸方向中央位置が重心位置となっている。そして、振動
子12の振動子取付部112への取付に際しては、振動
子12の重心位置が支持点A、Bの中央と一致するよう
に、接着剤等により固定される。
【0018】2枚の圧電素子13は、振動子12を共振
状態で加振させるとともに、被測定物との接触に際して
発生する振動子12の振動の変化を検出するためのもの
である。そして、図2中上側に配置される圧電素子13
の下面および下側に配置される圧電素子の上面は、共通
電極とされ、図2中上側に配置される圧電素子13の上
面は、振動子取付部112の支持点AおよびBの中央に
対応する位置で、加振手段13Aおよび検出手段13B
に二分されている。また、図2中下側に配置される圧電
素子の下面も同様に二分されている。これらの圧電素子
13は、図3に示すように、上述したスタイラスホルダ
11の振動子取付部112の二股部分に跨って設けら
れ、接着、半田付け等によって固着されている。
【0019】すなわち、加振手段13Aおよび検出手段
13Bは、支持点A、Bの中心部分で軸方向に沿って対
称に配置されている。また、加振手段13Aおよび検出
手段13Bを構成する圧電素子13の反対側に、同一構
成の圧電素子13を配置することにより、タッチ信号プ
ローブ10は、振動子12の軸方向に直交する方向にも
略対称な構造をとることとなる。
【0020】このような構成のタッチ信号プローブ10
は、上述したように、三次元測定機等の接触式タッチト
リガプローブとして用いられる。具体的には、加振手段
13A、共通電極を構成する圧電素子13に電圧を印加
すると、振動子12が軸方向に沿って共振状態で振動す
る。そして、接触部12Aに被測定物が接触すると、振
動子12の振動に変化が生じ、この振動の変化を検出手
段13Bで検出し、変化時の座標を読み取ることができ
る。尚、共振状態において、振動子12の振動の節は、
支持点A、Bの中央位置に一致して形成され、外乱振動
に対する安定性が向上するようになっている。
【0021】以上のような第1実施形態によれば、次の
ような効果がある。すなわち、振動子12が振動の節を
挟む2箇所の支持点A、Bでスタイラスホルダ11によ
り支持されているので、2箇所の支持点A、Bに跨って
加振手段13Aや検出手段13Bを構成する圧電素子1
3を配置することにより、2箇所の支持点A、Bの間に
振動の節を形成することができる。従って、加振手段1
3Aおよび検出手段13Bのスタイラスホルダ11に対
する取付の容易化、簡単化が図られ、タッチ信号プロー
ブ10の小型化を図る際に有利である。
【0022】また、振動子12が2箇所で支持されてい
るので、振動子12の軸方向に直交する方向への横振れ
は無視できるほど微小となり、タッチ信号プローブ10
の検出精度が低下することもない。さらに、振動子12
の振動の節が2箇所の支持点A、Bの中央に位置し、か
つ当該振動子12の重心と一致しているので、タッチ信
号プローブ10の外乱振動等の影響を低減し、被測定物
の検出精度が向上する。
【0023】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。尚、以下の説明では、既に説明した部分または部
分等と同一、類似の部分等については、同一または類似
の符号を付し、その説明を省略または簡略にする。前述
の第1実施形態に係るタッチ信号プローブ10では、図
2の上側に配置される圧電素子13が加振手段13Aお
よび検出手段13Bとして二分されていた。
【0024】これに対して、第2実施形態に係るタッチ
信号プローブ20は、図4に示すように、上側に配置さ
れる圧電素子が加振手段23Aとされ、下側に配置され
る圧電素子が検出手段23Bとされ、加振手段23Aお
よび検出手段23Bが支持点A、Bに跨って設けられて
いる点が相違する。尚、これ以外のスタイラスホルダ1
1、振動子12等の構造、およびタッチ信号プローブ2
0の動作は、第1実施形態の場合と同様なので、その説
明を省略する。
【0025】このような第2実施形態に係るタッチ信号
プローブ20によれば、前述の第1実施形態で述べた効
果に加えて、以下のような効果がある。すなわち、加振
手段23Aおよび検出手段23Bが2箇所の支持点A、
Bに跨るように設けられているので、加振手段23Aお
よび検出手段23Bを2箇所の支持点A、Bの間の距離
に応じた大きさで形成し、スタイラスホルダ11に取り
付ければよく、加工や組立の容易化を図ることができ、
かつ小型化したタッチ信号プローブ20の検出精度が損
なわれることもない。
【0026】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。前述の第1実施形態に係るタッチ信号プローブ1
0のスタイラスホルダ11は、平板状部材から構成さ
れ、振動子取付部112は二股に分かれており、振動子
12は、この二股の先端2箇所で支持されていた。これ
に対して、図5に示すように、第3実施形態に係るタッ
チ信号プローブ30では、スタイラスホルダ31は円筒
状部材から構成され、振動子12は、この円筒状部材の
端面2箇所の支持点A、Bで支持されている点が相違す
る。振動子12は、その軸がスタイラスホルダ31の円
筒の中心軸と直交し、中心軸と振動子12の重心位置と
が交わるように構成されている。
【0027】スタイラスホルダ31の外周面には、圧電
素子からなる一対の加振手段33Aおよび一対の検出手
段33Bが形成されているとともに、その内周面には圧
電素子からなる共通電極33が形成されている。このよ
うなタッチ信号プローブ30において、加振手段33A
に電圧を印加すると、図6に示すように、スタイラスホ
ルダ31の端面が円形から楕円形に変形し、その楕円形
の長軸あるいは短軸が振動子12の軸と一致する振動モ
ードとなるように形成されている。
【0028】すなわち、図7に示すように、スタイラス
ホルダ31の外周面には、4分割された電極が形成さ
れ、互いに対向する一対の電極のそれぞれの円周方向の
中心は振動子12の軸と一致し、他の互いに対向する一
対の電極のそれぞれの円周方向の中心は振動子12の軸
と直交する軸と一致している。そして、振動子12の軸
方向に対向配置される電極が加振手段33Aを構成する
とともに、振動子12の軸と直交する軸方向に対向配置
される電極が検出手段33Bを構成している。尚、加振
手段と検出手段とを互いに交換してもよいし、加振手段
33Aは、円周方向中心が振動子12の軸と一致する方
向に配置される一対の電極のうちの1つで構成すること
もできる。また、図7から判るように、スタイラスホル
ダ31の円筒内周面には、全体に圧電素子からなる電極
が形成され、これが共通電極33とされている。
【0029】このような第3実施形態によれば、前述の
第1実施形態で述べた効果に加えて、次のような効果が
ある。すなわち、スタイラスホルダ31が円筒状部材か
ら構成されているので、円筒端面の対称構造を利用し
て、振動子12を支持する支持点A、Bを形成すること
ができる。従って、スタイラスホルダ31の支持点A、
Bにおける機械インピーダンスが等しくなり易く、スタ
イラスホルダ31の構造が複雑化することがない。
【0030】次に、本発明の第4実施形態について説明
する。前述の第1実施形態に係るタッチ信号プローブ1
0では、加振手段13A、検出手段13Bは、スタイラ
スホルダ11の支持点A、Bに跨るように、別体で取り
付けられていた。これに対して、第4実施形態に係るタ
ッチ信号プローブ40は、図8に示すように、スタイラ
スホルダ41の外観形状は、前記第1実施形態に係るス
タイラスホルダ11と同様であるが、加振手段43Aお
よび検出手段43Bがスタイラスホルダ41と一体的に
形成され、加振手段43Aおよび検出手段43Bがスタ
イラスホルダ41の構成部材とされている点が相違す
る。
【0031】スタイラスホルダ41は、水晶等の圧電材
料から構成され、固定部411および二股に分かれた振
動子取付部412から構成されている。そして、振動子
取付部412の二股に分かれた部分の外周側面の一方に
は、加振手段43Aが形成され、図8では図示を略した
が、他方の外周側面には、検出手段が形成されている。
また、振動子取付部412の二股に分かれた部分の内周
側面には、共通電極43が形成されている。加振手段4
3A、検出手段、および共通電極43は、固定部411
上に形成された電圧印加端子411A、411Bと電気
的に接続されており、共通電極43に適当な周波数の電
圧を印加することにより、図1で説明した振動を励振さ
せることができる。尚、上述したスタイラスホルダ4
1、加振手段43A等の形状および構造は、圧電材料の
特性等により適宜決定する。
【0032】このような第4実施形態に係るタッチ信号
プローブ40によれば、次のような効果がある。すなわ
ち、加振手段43Aおよび検出手段がスタイラスホルダ
41と一体的に形成され、加振手段43Aおよび検出手
段がスタイラスホルダをも構成しているので、タッチ信
号プローブ40の構造の簡素化を図ることができ、タッ
チ信号プローブの小型化を図る上で一層有利となる。ま
た、スタイラスホルダ41に加振手段43A等を一体的
に形成することで、スタイラスホルダに加振手段、検出
手段等の圧電素子を張り付ける作業を省略することがで
き、タッチ信号プローブの製造工程の簡素化を図ること
ができる。
【0033】尚、本発明は、前述の各実施形態に限定さ
れるものではなく、次に示すような変形をも含むもので
ある。前述の各実施形態では、振動子12を構成する軸
は、同一径の棒状部材から構成されていたが、これに限
られない。すなわち、図9に示すように、振動子52の
軸521の外径を、先端部521A、中間部521B、
基端部521Cと段階的に変化させたタッチ信号プロー
ブ50に本発明を利用してもよく、さらには、軸がテー
パ状に縮径する振動子を備えたタッチ信号プローブに本
発明を利用してもよい。
【0034】図9において、タッチ信号プローブ50
は、スタイラスホルダ51および振動子52から構成さ
れ、振動子52は、スタイラスホルダ51を構成する振
動子取付部512の支持点A、Bで支持されている。振
動子52の軸521は、カウンタバランス12Bが設け
られる基端部521C、支持点A、B間に位置する中間
部521B、および接触部12Aが設けられる先端部5
21Aから構成され、その径方向断面は、先端に向かう
に従って縮径しているので、振動子52の重心位置は、
支持点A、Bの中央位置から基端側に後退する。従っ
て、振動の節は、図10に示すように、支持点A、Bの
中央位置とはならないが(LA>LB)、少なくとも支
持点A、Bの間に振動の節が存在していれば、前述の実
施形態で述べた効果と同様の効果を享受することができ
る。尚、振動子52の軸521が段階的に変化している
場合、振動の節をスタイラスホルダ51の振動子取付部
512の中心位置と一致するように設定することが望ま
しい。具体的には、実験、解析等により、振動の節の位
置を求めて、振動子取付部512の中心位置と一致する
ように設定する。
【0035】また、前述の各実施形態に係るタッチ信号
プローブ10〜50は、三次元測定機に取り付けられて
使用されるものであったが、これに限らず、ハイトゲー
ジ、輪郭測定器等他の測定器において、測定器本体と被
測定物との位置関係を検出する接触式プローブとして本
発明を利用してもよい。その他、本発明の実施の際の具
体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる
範囲で他の構造等としてもよい。
【0036】
【発明の効果】前述のような、本発明のタッチ信号プロ
ーブによれば、振動子が振動の節を挟む2箇所の支持点
でスタイラスホルダにより支持されているので、2箇所
の支持点に跨って加振手段および検出手段を配置するこ
とにより、2箇所の支持点間に振動の節を形成すること
ができる。従って、スタイラスホルダに対する加振手段
および検出手段の取付の容易化、簡単化が図られ、タッ
チ信号プローブの小型化に有利である。また、振動子が
2箇所で支持されているので、振動子の軸方向に直交す
る方向への横振れを無視できるほど微小となり、タッチ
信号プローブの検出精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するための模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るタッチ信号プロー
ブの構造を表す分解斜視図である。
【図3】前記実施形態におけるスタイラスホルダに加振
手段および検出手段を取り付けた状態を表す概要斜視図
である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るタッチ信号プロー
ブを表す分解斜視図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係るタッチ信号プロー
ブを表す概要斜視図である。
【図6】前記実施形態における振動子を振動させる構造
を説明するための模式図である。
【図7】前記実施形態におけるスタイラスホルダの構造
を表す断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係るタッチ信号プロー
ブを表す概要斜視図である。
【図9】前記各実施形態の変形となるタッチ信号プロー
ブを表す正面図である。
【図10】前記実施形態の変形における振動の節の位置
を説明するための模式図である。
【図11】従来のタッチ信号プローブを表す概要斜視図
である。
【図12】他の従来のタッチ信号プローブを表す概要斜
視図である。
【符号の説明】
10、20、30、40、50 タッチ信号プローブ 11、31、41 スタイラスホルダ 12、52 振動子 12A 接触部 13A、23A、33A、43A 加振手段 13B、23B、33B、43B 検出手段 A、B 支持点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西沖 暢久 茨城県つくば市上横場430−1 株式会社 ミツトヨ内 Fターム(参考) 2F063 AA04 AA41 CA34 DA02 DA05 DC08 DD02 EB02 EB22 JA01 LA05 2F069 AA04 AA61 DD27 GG01 GG11 HH01 LL02 4M106 AA20 BA11 CA70 DH01 DH11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スタイラスホルダと、このスタイラスホル
    ダに支持されるとともに先端に被測定物と接触する接触
    部を有する振動子と、この振動子を軸方向に共振状態で
    振動させる加振手段と、被測定物との接触に際して発生
    する前記振動子の振動の変化から当該接触を検出する検
    出手段とを含むタッチ信号プローブであって、 前記振動子は、当該振動子の振動の節を挟む2箇所の支
    持点で前記スタイラスホルダにより支持されていること
    を特徴とするタッチ信号プローブ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のタッチ信号プローブにお
    いて、 前記振動子の振動の節は、前記2箇所の支持点の中央に
    位置し、かつ当該振動子の重心と一致していることを特
    徴とするタッチ信号プローブ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のタッチ信
    号プローブにおいて、前記加振手段および前記検出手段
    は、前記2箇所の支持点に跨るように設けられているこ
    とを特徴とするタッチ信号プローブ。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれかに記載のタ
    ッチ信号プローブにおいて、 前記加振手段および前記検出手段は圧電材料から構成さ
    れ、かつ前記スタイラスホルダをも構成していることを
    特徴とするタッチ信号プローブ。
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