JP2000054935A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

燃料噴射ポンプ

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JP2000054935A
JP2000054935A JP10270959A JP27095998A JP2000054935A JP 2000054935 A JP2000054935 A JP 2000054935A JP 10270959 A JP10270959 A JP 10270959A JP 27095998 A JP27095998 A JP 27095998A JP 2000054935 A JP2000054935 A JP 2000054935A
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Japan
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shoe
contact surface
fuel
cam
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JP10270959A
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English (en)
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Yukihiro Shinohara
幸弘 篠原
Toshikazu Watanabe
寿和 渡邉
Hiroyuki Nishimura
裕行 西村
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シューの自転を禁止して同じ接触面同士でシ
ューと可動部材とが接触することによりカムの駆動力が
可動部材に加わる範囲を限定し、可動部材の損傷を防止
する燃料噴射ポンプを提供する。 【解決手段】 シュー13は径方向反対側でプランジャ
14およびピストン20と平面接触している。ピストン
20はシュー13の接触面13bと接触する平面状の接
触面21aを有し、スプリング24は接触面13bに向
けてピストン20を付勢している。燃料加圧室54の燃
料圧力が低下しプランジャ14が燃料加圧室54側に吸
引され、プランジャ14がシュー13と離れてもシュー
13が自転することを禁止するので、接触面13a以外
のシュー13の外周面がプランジャ14と接触すること
を防止する。カム12の駆動力がプランジャ14に加わ
る範囲を限定し、プランジャ14が破損することを防止
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)用の燃料噴射ポンプに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、特開昭56−29055号公
報、特開平6−229369号公報および特開平6−2
00854号公報に開示されるように、カム等の駆動部
材から駆動力を受け軸方向に往復移動する可動部材によ
り加圧室に吸入した流体を加圧するポンプが知られてい
る。
【0003】カムが可動部材と直接摺動し可動部材を往
復駆動するポンプの場合、カムと可動部材との接触面積
が小さく面圧が高いので、特に高圧に燃料を加圧するデ
ィーゼルエンジンの燃料噴射ポンプでは、カムと可動部
材との摺動箇所が焼きつく恐れがある。そこで、カムと
可動部材との間に可動部材と平面同士で接触可能なシュ
ーを介在させ、シューと可動部材との接触個所における
面圧を低減するものが知られている。シューは可動部材
と平面同士で接触するので、カムが回転してもシューは
自転しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加圧室
に吸入する流体量をエンジン運転状態に応じて減少させ
たり加圧室への流体吸入不良が生じると、加圧室内の流
体圧力が低下し、可動部材が加圧室側に吸引される。可
動部材が加圧室側に吸引されると可動部材がシューから
離れる恐れがある。可動部材と平面接触していたことに
よりカムが回転しても自身は自転していなかったシュー
は、可動部材と離れるとカムの回転に伴い自転すること
がある。シューが自転し可動部材と接触する所定の接触
面以外の部位でシューが可動部材と接触すると、所定接
触面が可動部材と接触していたときの上死点位置よりも
上昇側にカムの駆動力が可動部材に加わり、加圧室を形
成するポンプハウジングの内壁に可動部材が衝突し、可
動部材が破損する恐れがある。
【0005】本発明の目的は、シューの自転を禁止して
同じ接触面同士でシューと可動部材とが接触することに
よりカムの駆動力が可動部材に加わる範囲を限定し、可
動部材の損傷を防止する燃料噴射ポンプを提供すること
にある。
【0006】本発明の他の目的は、前記目的を実現し、
かつ一部の部材を脱着することにより異なる燃料圧送量
を容易に実現する燃料噴射ポンプを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
燃料噴射ポンプによると、可動部材と平面接触し、カム
の駆動力を可動部材に伝達するシューの自転を禁止する
自転禁止手段を備えている。例えば燃料加圧室の燃料圧
力が低下し可動部材が燃料加圧室に吸引されることによ
り可動部材がシューから離れても、シューの自転を禁止
することにより、可動部材と平面接触するシューの接触
面が可動部材に対し正対する。したがって、シューの所
定接触面以外の部位が可動部材と接触しカムの駆動力を
可動部材に伝達することを防止するので、カムの駆動力
が所定範囲を越えて可動部材に加わることを防止する。
したがって、例えば燃料加圧室を形成するポンプハウジ
ングの内壁に可動部材が衝突し、可動部材が損傷するこ
とを防止できる。
【0008】本発明の請求項2記載の燃料噴射ポンプに
よると、円筒状のシューが円形状のカムに嵌合している
ので、シューとカムとの摺動を保持する構造が簡単にな
り、かつカムからシューが脱落することを容易に防止で
きる。
【0009】本発明の請求項3、4または5記載の燃料
噴射ポンプによると、自転禁止手段は、可動部材に向け
てシューを押圧することによりシューの自転を禁止する
押圧手段である。したがって、シューから可動部材が離
れても可動部材と平面接触するシューの所定接触面をシ
ューの軌跡に関係なく容易に可動部材と正対させること
ができる。
【0010】本発明の請求項6記載の燃料噴射ポンプに
よると、自転禁止手段は、可動部材から離れる方向にシ
ューを押圧することによりシューの自転を禁止する押圧
手段である。したがって、シューから可動部材が離れて
も可動部材と平面接触するシューの所定接触面をシュー
の軌跡に関係なく容易に可動部材と正対させることがで
きる。
【0011】本発明の請求項7記載の燃料噴射ポンプに
よると、シューとともに移動する突部の軌跡に従って突
部を案内する案内部を有する。案内部とともにシューも
所定の軌跡を保持するので、シューの自転を確実に禁止
する。シューの所定接触面以外の部位が可動部材と接触
しカムの駆動力を可動部材に伝達することを防止するの
で、カムの駆動力が所定範囲を超えて可動部材に加わる
ことを防止する。
【0012】本発明の請求項8記載の燃料噴射ポンプに
よると、シューと平面同士で接触し往復移動することに
より燃料を加圧する第1可動部材および第2可動部材
を、互いにシューの径方向反対側に配設している。つま
り、一方の可動部材が吸入行程であれば他方の可動部材
は圧送行程であるから、燃料加圧室の燃料圧力により少
なくとも他方の可動部材はシューに押し付けられてい
る。
【0013】したがって、例えば吸入行程において一方
の燃料加圧室の燃料圧力が低下し一方の可動部材が一方
の燃料加圧室に吸引されることにより一方の可動部材が
シューから離れても、他方の可動部材が圧送行程におい
て他方の燃料加圧室の圧力によりシューに押し付けられ
シューの自転を禁止するので、両可動部材と平面接触す
るシューの各接触面が両可動部材に対しそれぞれ正対す
る。したがって、シューの所定接触面以外の部位が両可
動部材と接触しカムの駆動力を両可動部材に伝達するこ
とを防止するので、カムの駆動力が所定範囲を越えて両
可動部材に加わることを防止する。したがって、例えば
燃料加圧室を形成するポンプハウジングの内壁に両可動
部材が衝突し、両可動部材が損傷することを防止でき
る。
【0014】また、第1可動部材または第2可動部材の
少なくとも一方を脱着可能に組付ける構成にすれば、一
方の可動部材を脱着することにより燃料圧送量を容易に
増減することができる。したがって、燃料圧送量の要求
仕様が異なるエンジンに対し新たに燃料噴射ポンプを製
造することなく、容易にかつ迅速に燃料圧送量の異なる
燃料噴射ポンプを製造できる。さらに、基本部品を共通
に使用できるので、燃料噴射ポンプの製造コストを低減
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例による燃料噴射ポン
プを用いたディーゼルエンジンの燃料供給システムを図
2に示す。図1は図2のI−I線断面図である。構成の
理解のし易さを考慮し、調量弁40、逆止弁62、燃料
吸入通路53および燃料通路55を図1において図2と
は異なる位置に示している。
【0016】図2に示すように、燃料噴射ポンプ1の駆
動軸11はベアリング17およびジャーナル18を介し
てポンプハウジング10に回転可能に支持されている。
図1に示すように、断面円形状のカム12は駆動軸11
に対し偏心して一体形成されている。図2に示すよう
に、カム12は二連形成されており、互いの回転位相は
180°ずれている。
【0017】図1に示すように、シュー13は円筒状に
形成されており、シュー13の内周壁がカム12の外周
壁と摺動自在になるようにシュー13はカム12に嵌合
している。シュー13のプランジャ14側の外周壁に、
プランジャ14の接触面14aと接触し摺動する接触面
13aが平面状に形成されている。第1接触面としての
接触面13aの径方向反対側に第2接触面としての平面
状の接触面13bが形成されている。
【0018】可動部材としてのプランジャ14は二連設
けられており、ポンプハウジング10の内周壁に往復移
動自在に支持されている。プランジャ14の接触面14
aは平面状に形成されており、シュー13の接触面13
aと接触し摺動する。プランジャ14は駆動軸11の回
転にともないシュー13を介してカム12により往復駆
動され、燃料加圧室54内に燃料を吸入するとともに、
吸入燃料を加圧する。加圧された燃料は逆止弁63を経
て燃料通路55から図2に示すコモンレール46に供給
される。コモンレール46は燃料噴射ポンプ1から供給
される圧力変動のある燃料を蓄圧し、一定圧に保持す
る。コモンレール46から図示しないインジェクタに高
圧燃料が供給される。
【0019】図1に示すように、スプリング15はプラ
ンジャ14をシュー13側に付勢している。シュー13
およびプランジャ14のそれぞれの接触面13a、14
aが平面状に形成されているので、シュー13とプラン
ジャ14との面圧が低下する。またシュー13の径方向
反対側の外周壁にそれぞれ平面状に形成された接触面1
3a、13bがそれぞれ平面状に形成されたピストン2
0の接触面21aおよびプランジャ14の接触面14a
と接触し、それぞれ往復移動可能なピストン20とプラ
ンジャ14とにシュー13が挟持されているので、カム
12の回転にともないシュー13はカム12と摺動しな
がら自転することなく公転する。
【0020】ピストン20は円板部21および軸部22
を有する。円板部21は、シュー13の接触面13bと
接触する第3接触面としての平面状の接触面21aを有
する。案内部材23は、円筒状に形成されており、軸部
22を往復移動自在に支持している。付勢手段としての
スプリング24は接触面13bに向けてピストン20を
付勢している。ピストン20、案内部材23およびスプ
リング24は自転禁止手段としての押圧手段を構成して
いる。
【0021】図2に示すように、インナギア式フィード
ポンプ30はアウタギア31およびインナギア32を有
している。インナギア32が駆動軸11とともに回転す
ることにより燃料タンク45から燃料通路50を通して
燃料を吸入し、吸入した燃料を加圧して燃料通路51か
ら燃料室16に燃料を送出する。燃料室16は絞り60
を介してリターン通路52と連通している。燃料室16
内の燃料圧力が所定圧以上になるとレギュレートバルブ
61が開弁し、燃料室16の余剰燃料が燃料通路50か
ら燃料タンク45にリターンされる。
【0022】調量弁40は、燃料室16から燃料吸入通
路53、逆止弁62を経て燃料加圧室54に吸入される
燃料量をエンジン運転状態に応じて調量する電磁弁であ
る。弁部材41はスプリング42により弁座44に向
け、つまり閉弁方向に付勢されている。ソレノイド43
への通電をオンするとスプリング42の付勢力に抗して
弁座44から離座する方向、つまり開弁方向に弁部材4
1が吸引される。ソレノイド43に供給する制御電流値
を制御することにより弁部材41と弁座44とが形成す
る弁部の開口面積を制御し、燃料加圧室54に吸入され
る燃料量が調量される。
【0023】次に、燃料噴射ポンプ1の作動について説
明する。駆動軸11の回転に伴いカム12が回転し、カ
ム12の回転に伴いシュー13が自転することなく公転
する。このシュー13の公転に伴いシュー13の接触面
13aとプランジャ14の接触面14aとが摺動するこ
とによりプランジャ14が往復移動する。
【0024】シュー13の公転に伴い上死点にあるプラ
ンジャ14が下降すると、燃料加圧室54内の圧力が低
下し、逆止弁62から燃料が燃料加圧室54に流入す
る。下死点に達したプランジャ14が再び上死点に向け
て上昇すると逆止弁62が閉じ、燃料加圧室54の燃料
圧力が上昇する。燃料加圧室54の燃料圧力が燃料通路
55の燃料圧力よりも上昇すると逆止弁63が開き、高
圧燃料が燃料通路55からコモンレール46に供給され
る。
【0025】調量弁40はエンジン運転状態に応じて燃
料加圧室54に吸入する燃料量を調量するので、燃料加
圧室54に供給する燃料量が少なくなると燃料加圧室5
4の燃料圧力が所定圧以下に低下しプランジャ14が燃
料加圧室54側に吸引されることがある。
【0026】プランジャ14が燃料加圧室54側に吸引
されると、シュー13の接触面13aからプランジャ1
4の接触面14aが離れることがある。スプリング24
の付勢力により、ピストン20がプランジャ14に向け
てシュー13を押圧しピストン20の接触面21aとシ
ュー13の接触面13bとが平面接触しているので、プ
ランジャ14がシュー13から離れてもシュー13は自
転せず、シュー13の接触面13aはプランジャ14の
接触面14aに正対した状態を保持される。燃料加圧室
54の燃料圧力が上昇しプランジャ14がシュー13側
に押し戻されてくると、接触面13aと接触面14aと
が再び接触し摺動する。
【0027】シュー13が自転し接触面13a以外のシ
ュー13の外周面がプランジャ14と接触すると、プラ
ンジャ14が接触面13aと接触していた場合の上死点
位置よりもさらに上昇側に向けてカム12の駆動力がプ
ランジャ14に加わる恐れがある。すると、燃料加圧室
54に面するプランジャ14の端部が燃料加圧室54を
形成するポンプハウジング10の内周壁に衝突し、プラ
ンジャ14が破損する恐れがある。
【0028】しかし第1実施例では、プランジャ14が
シュー13と離れてもシュー13が自転することを禁止
するので、接触面13a以外のシュー13の外周面がプ
ランジャ14と接触することを防止する。したがって、
プランジャ14が接触面13aと接触していたときの上
死点位置よりもさらに上昇側に向けてカム12の駆動力
がプランジャ14に加わらないので、燃料加圧室54を
形成するポンプハウジング10の内周壁にプランジャ1
4が衝突し、プランジャ14が破損することを防止でき
る。
【0029】(第2実施例)本発明の第2実施例による
燃料噴射ポンプを図3に示す。第1実施例と実質的に同
一構成部分には同一符号を付す。
【0030】シュー71は円筒状に形成されており、シ
ュー71の内周壁がカム12の外周壁と摺動自在になる
ようにシュー71はカム12に嵌合している。シュー7
1のプランジャ14側の外周壁に、プランジャ14の接
触面14aと接触し摺動する接触面71aが平面状に形
成されている。この接触面71aに加え、シュー71の
外周を三等分した位置に平面状の接触面71bが二個所
形成されている。
【0031】ピストン20、案内部材23およびスプリ
ング24を有する自転禁止手段としての押圧手段は、二
面の接触面71bと正対する位置に配設されている。そ
して、ピストン20の接触面21aがスプリング24の
付勢力により二面の接触面71bに押し付けられてい
る。2個のスプリング24からピストン20が受ける付
勢力の合力はプランジャ14に向けてシュー71を押圧
する。
【0032】このような構成により、燃料加圧室54の
燃料圧力が低下してプランジャ14が燃料加圧室54側
に吸引されプランジャ14がシュー71と離れても、シ
ュー71が自転することを禁止するので、接触面71a
以外のシュー71の外周面がプランジャ14と接触する
ことを防止する。
【0033】(第3実施例)本発明の第3実施例による
燃料噴射ポンプを図4に示す。第1実施例と実質的に同
一構成部分には同一符号を付す。
【0034】シュー76は円筒状に形成されており、シ
ュー76の内周壁がカム12の外周壁と摺動自在になる
ようにシュー76はカム12に嵌合している。シュー7
6の外周壁に、180°反対位置から径方向外側に突出
する突部としての板部77がシュー76と一体に形成さ
れている。シュー76のプランジャ14側の外周壁に、
プランジャ14の接触面14aと接触し摺動する接触面
76aが平面状に形成されている。板部77はポンプハ
ウジング75の内周壁に形成された凹部75aに入り込
んでいる。スプリング78は凹部75aに収容されてお
り、プランジャ14から離れる方向に各板部77を付勢
している。板部77およびスプリング78は自転禁止手
段としての押圧手段を構成している。
【0035】燃料加圧室54の燃料圧力が低下してプラ
ンジャ14が燃料加圧室54側に吸引されプランジャ1
4がシュー76と離れても、スプリング78の付勢力に
よりシュー76と一体に形成された2個の板部77がプ
ランジャ14から離れる方向に付勢されているので、シ
ュー76が自転することを禁止する。したがって、接触
面76a以外のシュー76の外周面がプランジャ14と
接触することを防止する。第3実施例では、プランジャ
14と摺動する以外にシュー76が摺動箇所をもたない
ので、シュー76の摺動抵抗が低減する。
【0036】(第4実施例)本発明の第4実施例による
燃料噴射ポンプを図5に示す。第1実施例と実質的に同
一構成部分には同一符号を付す。
【0037】ポンプハウジング80の内周壁にシュー8
3の公転軌跡と同じ形状の環状溝81が形成されてい
る。環状溝81の内周部82はポンプハウジング80の
内周壁と同じ面上にある。
【0038】シュー83は円筒状に形成されており、シ
ュー83の内周壁がカム12の外周壁と摺動自在になる
ようにシュー83はカム12に嵌合している。シュー8
3の一方の軸方向端部からポンプハウジング80の内周
壁に向けて延びる突部84がシュー83と一体に形成さ
れている。シュー83のプランジャ14側の外周壁に、
プランジャ14の接触面14aと接触し摺動する接触面
83aが平面状に形成されている。環状溝81および突
部84は自転禁止手段を構成している。
【0039】燃料加圧室54の燃料圧力が低下してプラ
ンジャ14が燃料加圧室54側に吸引され、プランジャ
14がシュー83と離れても突部84が環状溝81に案
内され公転軌跡以外のシュー83の動きが規制されるの
で、シュー83が自転することを禁止する。したがっ
て、接触面83a以外のシュー83の外周面がプランジ
ャ14と接触することを防止する。
【0040】以上説明した本発明の第1、2、3、4実
施例では、燃料加圧室54の燃料圧力が低下してプラン
ジャ14が燃料加圧室54側に吸引され、プランジャ1
4がシューと離れても、自転禁止手段によりシューが自
転することを禁止する。したがって、正常状態でプラン
ジャ14と接触するシューの第1接触面以外の外周面が
プランジャ14と接触することを防止するので、シュー
の第1接触面と接触しているときの上死点位置よりもさ
らに上昇側に向けてカム12の駆動力がプランジャ14
に加わることを防止する。これにより、プランジャ14
がポンプハウジング10の内周壁に衝突することを防止
し、プランジャ14が破損することを防止できる。
【0041】(第5実施例)本発明の第5実施例による
燃料噴射ポンプを図6および図7に示す。第1実施例と
実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略す
る。
【0042】シュー13の内周壁に図示しないブッシュ
が圧入されている。カム12の回転に伴いブッシュの内
周壁とカム12の外周壁とが摺動することによりシュー
13は公転する。燃料噴射ポンプ2のハウジングは、駆
動軸11を支持する中ハウジング90と、中ハウジング
90を挟持しプランジャ14、93を往復自在に支持す
る外ハウジング91、92とを有する。外ハウジング9
1、92は、ほぼ同じ形状、かつ同じ大きさである。
【0043】第2の可動部材としてのプランジャ93
は、第1の可動部材としてのプランジャ14とほぼ同じ
形状、かつ同じ大きさであり、プランジャ14に対しシ
ュー13の径方向反対側に配設されている。プランジャ
93の接触面93aは平面状に形成されており、シュー
13の接触面13bと接触し摺動する。スプリング94
はシュー13の接触面13bにプランジャ93の接触面
93aを押し付けている。プランジャ93は駆動軸11
の回転にともないプランジャ14とともにシュー13を
介してカム12により往復駆動される。プランジャ14
およびスプリング15、ならびにプランジャ93および
スプリング94は、それぞれシュー13に対する自転禁
止手段を構成している。
【0044】プランジャ14、93が往復移動すること
により、燃料通路101、102、逆止弁62、95を
介し、燃料加圧室54、100に交互に燃料が吸入され
る。燃料加圧室54、100に吸入され加圧された燃料
は逆止弁63、96を経て燃料通路110、燃料通路5
5からコモンレール46に供給される。
【0045】プランジャ14、93はシュー13を挟ん
で径方向反対側に配設されているので、一方のプランジ
ャが圧送行程であれば他方のプランジャは吸入行程であ
る。したがって、一方の燃料加圧室が低圧になっても他
方の燃料加圧室は高圧であるから、一方の燃料加圧室が
低圧になり一方のプランジャがシュー13から離れても
他方のプランジャが他方の燃料加圧室の圧力によりシュ
ー13に押し付けられシュー13の接触面に接触してい
るので、シュー13の自転を防止できる。したがって、
接触面13a、13b以外のシュー13の外周面が両プ
ランジャと接触することを防止するので、シュー13の
接触面13a、13bと接触しているときの上死点位置
よりもさらに上昇側に向けてカム12の駆動力が両プラ
ンジャに加わることを防止する。これにより、プランジ
ャ14、93が外ハウジング91、92の内周壁に衝突
することを防止し、プランジャ14、93が破損するこ
とを防止できる。
【0046】第5実施例では、シュー13の径方向反対
側にそれぞれプランジャ14、93を配設しているの
で、第1実施例に比べ燃料圧送量が増大する。また、プ
ランジャ14、93の一方と、一方のプランンジャを支
持する外ハウジング等を除去し、除去後の燃料噴射ポン
プを別ハウジングで覆い一方の燃料通路および燃料加圧
室を閉塞することにより、4気筒ポンプを2気筒ポンプ
に容易に変更することができる。2気筒ポンプから4気
筒ポンプへの変更も容易である。したがって、部品の脱
着により車種やエンジン仕様に応じ速やかに燃料圧送量
の異なる燃料噴射ポンプを構成することができる。さら
に、燃料噴射ポンプを構成する基本部品を共通に使用で
きるので、製造コストを低減可能である。
【0047】一方の側のプランジャおよび外ハウジング
等を除去して4気筒ポンプから2気筒ポンプを構成する
場合、除去したプランジャ側に第1実施例で示したシュ
ー13の自転を禁止するピストン20等の部材を組付け
てもよい。また、カム12を一連にし、シュー13の径
方向両側にプランジャ14、93を配設することにより
2気筒の燃料噴射ポンプを構成することも可能である。
また第5実施例では、逆止弁63、96を組付けるため
に形成する通路を燃料通路100としてそのまま用いる
ことにより、めくら栓が不要になる。
【0048】上記複数の実施例では、カム12の回転に
伴いシューが公転することによりシューとプランジャと
が摺動する燃料噴射ポンプについて説明したが、シュー
とプランジャとが摺動することなく平面接触する燃料噴
射ポンプに本発明の構成を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料噴射ポンプを用
いた燃料供給システムを示す図2のI−I線断面図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例による燃料噴射ポンプを用
いた燃料供給システム示す模式的断面図である。
【図3】本発明の第2実施例による燃料噴射ポンプを示
す模式的断面図である。
【図4】本発明の第3実施例による燃料噴射ポンプを示
す模式的断面図である。
【図5】本発明の第4実施例による燃料噴射ポンプを示
す模式的断面図である。
【図6】本発明の第5実施例による燃料噴射ポンプを用
いた燃料供給システムを示す図7のVI−VI線断面図であ
る。
【図7】本発明の第5実施例による燃料噴射ポンプを用
いた燃料供給システム示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1、2 燃料噴射ポンプ 10 ポンプハウジング 11 駆動軸 12 カム 13 シュー 13a 接触面(第1接触面) 13b 接触面(第2接触面) 14 プランジャ(可動部材、第1可動部材、自転
禁止手段) 14a 接触面 15 スプリング(自転禁止手段) 20 ピストン(自転禁止手段、押圧手段) 21 円板部(ピストン) 21a 接触面(第3接触面) 22 軸部(ピストン) 23 案内部材(自転禁止手段、押圧手段) 24 スプリング(自転禁止手段、押圧手段、付勢
手段) 71 シュー 71a、71b 接触面 76 シュー 76a 接触面 77 板部(自転禁止手段、押圧手段、シュー) 78 スプリング(自転禁止手段、押圧手段) 81 環状溝(自転禁止手段) 83 シュー 83a 接触面 84 突部(自転禁止手段) 93 プランジャ(第2可動部材、自転禁止手段) 94 スプリング(自転禁止手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 裕行 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC01 AC06 AC09 AD12 BA12 BA29 BA33 BA39 BA53 BA61 CA01S CA04T CA04U CA08 CA09 CD02 CE03 CE04 CE05 CE22 CE34 3H075 AA03 BB03 BB12 BB13 BB20 BB21 CC03 CC12 CC18 CC32 DA01 DA04 DA06 DA09 DB08 DB24 DB32 EE16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸とともに回転するカムと、 前記カムの外周に前記カムと摺動自在に組付けられてい
    るシューと、 前記シューと平面同士で接触し、往復移動することによ
    り燃料を加圧する可動部材と、 前記シューの自転を禁止する自転禁止手段と、 を備えることを特徴とする燃料噴射ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記カムは円形状に形成されており、前
    記シューは前記カムと嵌合するように円筒状に形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射ポン
    プ。
  3. 【請求項3】 前記自転禁止手段は、前記可動部材に向
    けて前記シューを押圧する押圧手段であることを特徴と
    する請求項2記載の燃料噴射ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記シューは、前記可動部材と平面同士
    で接触する第1接触面と、前記第1接触面の径方向反対
    側に平面状に形成されている第2接触面とを有し、前記
    押圧手段は前記第2接触面と平面同士で接触する第3接
    触面を有し、前記第3接触面は前記可動部材に向けて前
    記第2接触面を押圧することを特徴とする請求項3記載
    の燃料噴射ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記押圧手段は、前記第3接触面を有す
    るピストンと、前記ピストンを往復移動自在に案内する
    案内部材と、前記第2接触面に向けて前記ピストンを付
    勢する付勢手段とを有することを特徴とする請求項4記
    載の燃料噴射ポンプ。
  6. 【請求項6】 前記自転禁止手段は、前記可動部材から
    離れる方向に前記シューを押圧する押圧手段であること
    を特徴とする請求項1または2記載の燃料噴射ポンプ。
  7. 【請求項7】 前記自転禁止手段は、前記シューの軸方
    向に突出し前記カムの回転に伴い前記シューとともに移
    動する突部と、前記カムの回転に伴い前記シューととも
    に移動する前記突部の軌跡に従って前記突部を案内する
    案内部とを有することを特徴とする請求項2記載の燃料
    噴射ポンプ。
  8. 【請求項8】 駆動軸とともに回転し、円形状に形成さ
    れているカムと、 前記カムと嵌合するように円筒状に形成されており、前
    記カムの外周に前記カムと摺動自在に組付けられている
    シューと、 前記シューと平面同士で接触し、往復移動することによ
    り燃料を加圧する第1可動部材と、 前記第1可動部材に対し前記シューの径方向反対側に配
    設され、前記シューと平面同士で接触し、往復移動する
    ことにより燃料を加圧する第2可動部材と、 を備えることを特徴とする燃料噴射ポンプ。
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