JP2000054641A - 建築用養生材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サッシ等の建築材に一時的に被せて建築材を
保護する養生材において、建築材から外れ難く、且つ、
建築材を傷つけない。 【解決する手段】 硬質弾力樹脂にて形成され開口２を
拡げて相手建築材に被さり自身の弾性復帰力によって該
建築材に取り付く建築用養生材において、内面の少なく
とも相手建築材との当たり位置に樹脂の発泡層４を有し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する分野】本発明は、木柱、アルミサッシ等
の建築材を保護する建築用養生材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の斯種養生材には、図４に示す如
く、硬質塩化ビニルにて形成され全長に亘って開口(２)
を有する筒体を成すもの、図５に示す如く、樹脂の発泡
材で形成された肉厚の筒体(20)に全長に亘ってスリット
溝(21)を開設したもの(特開平９−２７３３１３号)がし
られている。

【０００３】上記何れの養生材も、開口(２)(21)を開い
て相手建築材に被せ、養生材自身の弾性復帰力によって
該建築材に取り付けるのである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】図４の硬質塩化ビニル
製の養生材は、バネ性に富み相手建築材を挟みつける力
が強いが、養生材の表面が硬いため、相手建築材が養生
材に接触する部分にすり傷をつけてしまうことがあっ
た。

【０００５】図５の発泡材製の養生材は、クッション性
が良好で相手建築材を傷つけることはないが、該建築材
を挟む力が弱いために外れ易い。又、発泡材は摩擦抵抗
が大きいため、養生材を建築材に押し込む際の抵抗が大
きく嵌め難い。

【０００６】本発明は、図４、図５の養生材の欠点を補
い長所を生かすことにより、上記問題を解決した建築用
養生材を明らかにするものである。

【０００７】

【課題を解決する手段】本発明の建築用養生材は、硬質
弾力樹脂にて形成され開口を拡げて相手建築材に被さり
弾性復帰力によって該建築材に取り付く建築用養生材に
おいて、内面の少なくとも相手建築材との当たり位置に
樹脂の発泡層を有している。

【０００８】

【作用及び効果】従来の硬質養生材と同様にしてバネ性
に富み、相手建築材を挟みつける力が強い。内面の発泡
層が相手建築材に接して、衝撃緩和と傷つき防止を実現
できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】実施例の養生材(１)は、図１に示
す如く、帯板の幅方向の中央部を１２０゜程度に屈曲
し、長手方向の両側縁を内側に対向して屈曲し、屈曲辺
(13)(13)間に溝開口(２)を形成している。

【００１０】中央の屈曲部(11)及び両端の屈曲部(12)(1
2)は何れも丸くなっており、又、中央部の屈曲部(11)か
ら両側の屈曲部までは、外側に緩やかな円弧状に膨らん
である。

【００１１】養生材(１)は、硬質且つ弾力性のある外層
(３)と、クッション性に富んだ内層(４)との２層構造に
なっている。外層(３)は、塩化ビニル、ポリプロピレン
等の合成樹脂に形成され、厚み約1.2mmである。

【００１２】外層(３)の内向き屈曲辺(13)(13)の先端縁
には、長手方向の全長に亘って軟質合成樹脂を被覆して
玉縁(５)(５)が形成されている。

【００１３】内層(４)は、厚み約２mmのウレタン発泡シ
ートにて形成され、上記玉縁(５)にも掛かって被覆され
ている。

【００１４】図３は、養生材(１)の製造工程を示してい
る。図３Ａに示す如く、樹脂の押出し成形により、外層
(３)と玉縁(５)を同時に成形する。

【００１５】図３Ｂに示す如く、外層(３)をサイジング
金型(７)に通して、形状を整える。

【００１６】図３Ｃに示す如く、水槽(８)に浸けて冷却
する。

【００１７】図３Ｄに示す如く、冷却工程を経た直後
の、まだ完全に冷え切っていない外層(３)をローラ等の
押開き装置(図示せず)で平面状に開いた状態で、裏面に
接着剤を塗布した帯状発泡シート(41)を貼る。この作業
は、外層(３)を移動させながら、定位置の押開き装置を
通過させながら、発泡材シート(41)を連続的に接合す
る。

【００１８】図３Ｃに示す如く、外層(３)に対する開き
力を解除して外層(３)を原形に復帰させる。以上の工程
により、押出し成形から製品までを一連の工程で能率良
く製造できる。

【００１９】然して、図２示す如く、養生材(１)の開口
(２)を開いて相手建築材(６)に被せる。本発明の養生材
(１)は、外層(３)の硬質材のバネ作用により、相手建築
材(６)を挟みつける力が強いため、建築材(６)から外れ
難い。

【００２０】養生材内層(４)の発泡材が相手建築材(６)
に接して、建築材(６)に対する衝撃緩和と傷つき防止を
実現できる。

【００２１】本発明の実施に際し、養生材の断面形状は
上記に限らず、溝開口を拡げて相手建築材に被さり、弾
性復帰力によって該建築材に取り付くものであれば、図
３の様に、円筒に近い形状等、形状は問わない。又、外
層(３)の内面全面に発泡シートを接合することに限定さ
れず、相手建築材が接する部分に発泡シートを部分的に
接合することもできる。この場合、発泡シートを貼るこ
とに代えて、外層(３)内面の必要箇所にウレタン液を塗
布して発泡させても可い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の養生材の斜面図である。

【図２】本発明の養生材の使用状態の説明図である。

【図３】製造工程の説明図である。

【図４】従来の硬質養生材の斜面図である。

【図５】従来の発泡樹脂製養生材の斜面図である。

【符号の説明】

(１) 養生材 (２) 開口 (３) 外層 (４) 内層

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 硬質弾力樹脂にて形成され長手方向に開
   口を具え、該開口を拡げて相手建築材に被さり、弾性復
   帰力によって該建築材に取り付く建築用養生材におい
   て、内面の少なくとも相手建築材との当たり位置に樹脂
   の発泡層を有している建築用養生材。