JPH07238276A - 熱硬化性高発泡型シール材 - Google Patents
熱硬化性高発泡型シール材Info
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- JPH07238276A JPH07238276A JP4256410A JP25641092A JPH07238276A JP H07238276 A JPH07238276 A JP H07238276A JP 4256410 A JP4256410 A JP 4256410A JP 25641092 A JP25641092 A JP 25641092A JP H07238276 A JPH07238276 A JP H07238276A
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- Japan
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- sealing material
- foaming
- pair
- thermosetting
- gap
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、ピラー間隙が広く設定されている
場合であっても、一対の対向表面の一方に貼着された
後、加熱して発泡させるとき、未硬化状態の発泡が自重
により下方向に垂れ流れたり、滑り落ちたりすることが
なく、ピラー間隙を十分に充填することができる熱硬化
性高発泡型シール材を提供することを目的とする。 【構成】本発明の熱硬化性高発泡型シール材1は、間隙
6を形成する一対の対向表面40、50の一方に貼着さ
れた後、加熱されることにより架橋されるとともに発泡
して該間隙6を充填する熱硬化性高発泡シール材であっ
て、末架橋樹脂、架橋剤、発泡剤および充填剤を含むシ
ート形状の本体2と、少なくとも前記本体2の一面20
側の周縁部20bに形成されるとともに、断熱性および
粘着性をもち前記一対の対向表面40、50の一方に貼
着されるシート形状の粘着部3とからなることを特徴と
する。
場合であっても、一対の対向表面の一方に貼着された
後、加熱して発泡させるとき、未硬化状態の発泡が自重
により下方向に垂れ流れたり、滑り落ちたりすることが
なく、ピラー間隙を十分に充填することができる熱硬化
性高発泡型シール材を提供することを目的とする。 【構成】本発明の熱硬化性高発泡型シール材1は、間隙
6を形成する一対の対向表面40、50の一方に貼着さ
れた後、加熱されることにより架橋されるとともに発泡
して該間隙6を充填する熱硬化性高発泡シール材であっ
て、末架橋樹脂、架橋剤、発泡剤および充填剤を含むシ
ート形状の本体2と、少なくとも前記本体2の一面20
側の周縁部20bに形成されるとともに、断熱性および
粘着性をもち前記一対の対向表面40、50の一方に貼
着されるシート形状の粘着部3とからなることを特徴と
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性高発泡型シー
ル材に関する。
ル材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車の走行時に発生する風切り
音は、例えば車体の一部でその構造上、2枚の鋼板が互
いに所定の間隔を保って対向位置に配設されたときに、
前記2枚の鋼板の一対の対向表面の間に形成されるピラ
ー間隙に空気が流れることにより発生する。
音は、例えば車体の一部でその構造上、2枚の鋼板が互
いに所定の間隔を保って対向位置に配設されたときに、
前記2枚の鋼板の一対の対向表面の間に形成されるピラ
ー間隙に空気が流れることにより発生する。
【0003】この風切り音は、ピラー間隙に空気が流れ
ないようにすることにより防止できる。例えば、予め前
記2枚の鋼板の一部に貫通孔を形成しておき、車体の組
付けラインの艤装工程で、ウレタンフォーム等のプラス
チックフォームを前記貫通孔から押し入れてピラー間隙
を充填することにより、空気の流れを止めることができ
る。
ないようにすることにより防止できる。例えば、予め前
記2枚の鋼板の一部に貫通孔を形成しておき、車体の組
付けラインの艤装工程で、ウレタンフォーム等のプラス
チックフォームを前記貫通孔から押し入れてピラー間隙
を充填することにより、空気の流れを止めることができ
る。
【0004】ところが前記充填方法の場合には、ピラー
間隙が複雑な形状であるとその隅々までプラスチックフ
ォームを充填できない。また鋼板を打ち抜くことで得ら
れる貫通孔は、その入口に打ち抜きエッジが形成されて
いて、プラスチックフォームを貫通孔よりピラー間隙に
押し入れるとき、作業者の手が触れて傷つけ易い。さら
に外観上、前記貫通孔を設けることができない位置へは
適応できないなどの不具合を備えている。
間隙が複雑な形状であるとその隅々までプラスチックフ
ォームを充填できない。また鋼板を打ち抜くことで得ら
れる貫通孔は、その入口に打ち抜きエッジが形成されて
いて、プラスチックフォームを貫通孔よりピラー間隙に
押し入れるとき、作業者の手が触れて傷つけ易い。さら
に外観上、前記貫通孔を設けることができない位置へは
適応できないなどの不具合を備えている。
【0005】そこで前記不具合を解消するための他の充
填方法として、例えば図6に示されるように、ピラー間
隙6aを形成する一対の対向表面40a、50aの一方
に、シート形状の発泡性シール材1aを貼着した後、加
熱し架橋するとともに発泡して前記ピラー間隙6aを充
填する方法が用いられている。なお、発泡性シール材と
しては、例えば、低発泡のシール材と高発泡のシール材
とを積層した構成のものが知られている(特開平1ー1
70683号公報)。
填方法として、例えば図6に示されるように、ピラー間
隙6aを形成する一対の対向表面40a、50aの一方
に、シート形状の発泡性シール材1aを貼着した後、加
熱し架橋するとともに発泡して前記ピラー間隙6aを充
填する方法が用いられている。なお、発泡性シール材と
しては、例えば、低発泡のシール材と高発泡のシール材
とを積層した構成のものが知られている(特開平1ー1
70683号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図6に示され
るように一方の対向表面40aに貼着された発泡性シー
ル材1aは、その加熱時(図7参照)に、受ける熱量の
違いによって、周縁部(上下両端側)10b、10bが
先に昇温して発泡し、周縁部10b、10bに囲まれた
中央部10aが少し遅れて発泡する。
るように一方の対向表面40aに貼着された発泡性シー
ル材1aは、その加熱時(図7参照)に、受ける熱量の
違いによって、周縁部(上下両端側)10b、10bが
先に昇温して発泡し、周縁部10b、10bに囲まれた
中央部10aが少し遅れて発泡する。
【0007】ところがピラー間隙6aが広く設定されて
いる場合では、図7に示す周縁部10b、10bの発泡
(複数の白丸部分参照)が他方の対向表面50aに到達
および硬化しないうちに、中央部10aが発泡する。こ
のため、発泡性シール材1aの全領域に未硬化状態の発
泡が生成された状態となり、その一部が自重により下方
向に垂れ流れたり(図8参照)、滑り落ちたりして、ピ
ラー間隙6aに対する充填効率が低いものとなる。
いる場合では、図7に示す周縁部10b、10bの発泡
(複数の白丸部分参照)が他方の対向表面50aに到達
および硬化しないうちに、中央部10aが発泡する。こ
のため、発泡性シール材1aの全領域に未硬化状態の発
泡が生成された状態となり、その一部が自重により下方
向に垂れ流れたり(図8参照)、滑り落ちたりして、ピ
ラー間隙6aに対する充填効率が低いものとなる。
【0008】本発明は、ピラー間隙が広く設定されてい
る場合であっても、一対の対向表面の一方に貼着された
後、加熱して発泡させるとき、未硬化状態の発泡が自重
により下方向に垂れ流れたり、滑り落ちたりすることが
なく、ピラー間隙を十分に充填することができる熱硬化
性高発泡型シール材を提供することを目的とする。
る場合であっても、一対の対向表面の一方に貼着された
後、加熱して発泡させるとき、未硬化状態の発泡が自重
により下方向に垂れ流れたり、滑り落ちたりすることが
なく、ピラー間隙を十分に充填することができる熱硬化
性高発泡型シール材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の熱硬化性高発泡
型シール材は、間隙を形成する一対の対向表面の一方に
貼着された後、加熱されることにより架橋されるととも
に発泡して該間隙を充填する熱硬化性高発泡型シール材
であって、末架橋樹脂、架橋剤、発泡剤および充填剤を
含むシート形状の本体と、少なくとも前記本体の一面側
の周縁部に形成されるとともに、断熱性および粘着性を
もち前記一対の対向表面の一方に貼着されるシート形状
の粘着部とからなることを特徴とする。
型シール材は、間隙を形成する一対の対向表面の一方に
貼着された後、加熱されることにより架橋されるととも
に発泡して該間隙を充填する熱硬化性高発泡型シール材
であって、末架橋樹脂、架橋剤、発泡剤および充填剤を
含むシート形状の本体と、少なくとも前記本体の一面側
の周縁部に形成されるとともに、断熱性および粘着性を
もち前記一対の対向表面の一方に貼着されるシート形状
の粘着部とからなることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の熱硬化性高発泡型シール材によれば、
その使用時に、間隙を形成する一対の対向表面の一方
に、粘着部を当接し、押圧して貼着させる。この後、熱
硬化性高発泡型シール材は、対向表面の一方から伝導熱
を受け加熱される。このとき本体の一面側の周縁部は、
粘着部を介して間接的に加熱される。また周囲を前記周
縁部によって囲まれた本体の中央部は、前記粘着部が形
成されていないため、対向表面の一方より直接、加熱さ
れる。
その使用時に、間隙を形成する一対の対向表面の一方
に、粘着部を当接し、押圧して貼着させる。この後、熱
硬化性高発泡型シール材は、対向表面の一方から伝導熱
を受け加熱される。このとき本体の一面側の周縁部は、
粘着部を介して間接的に加熱される。また周囲を前記周
縁部によって囲まれた本体の中央部は、前記粘着部が形
成されていないため、対向表面の一方より直接、加熱さ
れる。
【0011】すると中央部は、対向表面の一方に当接し
ている表層部分が、周縁部より先に昇温し架橋されると
ともに発泡し、部分的に断熱層を形成する。この断熱層
によって、中央部の内層(本体の一面側より他面側への
厚み部分)側への熱伝達が遅延し昇温が抑えられる。こ
れより中央部の内層は、所定の間、未発泡状態となり、
かつその発泡タイミングは周縁部の発泡、硬化後とな
る。
ている表層部分が、周縁部より先に昇温し架橋されると
ともに発泡し、部分的に断熱層を形成する。この断熱層
によって、中央部の内層(本体の一面側より他面側への
厚み部分)側への熱伝達が遅延し昇温が抑えられる。こ
れより中央部の内層は、所定の間、未発泡状態となり、
かつその発泡タイミングは周縁部の発泡、硬化後とな
る。
【0012】すなわち周縁部は、対向表面の一方から粘
着部を介した伝導熱により緩やかに加熱されるため、前
記中央部の表層部分のように部分的に発泡することがな
く、全体が順次、昇温し、前記中央部の内層より先に発
泡する。この周縁部の発泡は、対向表面の他方に到達
し、接着した状態で硬化を終え、前記間隙を充填すると
ともに、未発泡状態にある中央部の内層を閉じ込める。
着部を介した伝導熱により緩やかに加熱されるため、前
記中央部の表層部分のように部分的に発泡することがな
く、全体が順次、昇温し、前記中央部の内層より先に発
泡する。この周縁部の発泡は、対向表面の他方に到達
し、接着した状態で硬化を終え、前記間隙を充填すると
ともに、未発泡状態にある中央部の内層を閉じ込める。
【0013】この後、中央部の表層部分の断熱層による
熱伝導を遅延させる効果で、一時的に未発泡状態となっ
ていた中央部の内層が発泡を開始する。この中央部の内
層の発泡は、すでに発泡、硬化済の周縁部に囲まれた中
で行われるため、硬化が終了するまでの間、未硬化の状
態であっても外部に垂れ流れたり、滑り落ちたりしな
い。
熱伝導を遅延させる効果で、一時的に未発泡状態となっ
ていた中央部の内層が発泡を開始する。この中央部の内
層の発泡は、すでに発泡、硬化済の周縁部に囲まれた中
で行われるため、硬化が終了するまでの間、未硬化の状
態であっても外部に垂れ流れたり、滑り落ちたりしな
い。
【0014】
【実施例】本発明の熱硬化性高発泡型シール材の実施例
を、図1〜5に基づいて説明する。図1に示されるよう
に、実施例の熱硬化性高発泡型シール材1は、シート形
状の本体2と、シート形状の粘着部3とよりなる。この
熱硬化性高発泡型シール材1は、図2に示されるように
構造上、所定の間隙6が形成される位置に配設された一
対の第1鋼板4と第2鋼板5との対向面40と50のい
ずれか一方に貼着されて用いられる。
を、図1〜5に基づいて説明する。図1に示されるよう
に、実施例の熱硬化性高発泡型シール材1は、シート形
状の本体2と、シート形状の粘着部3とよりなる。この
熱硬化性高発泡型シール材1は、図2に示されるように
構造上、所定の間隙6が形成される位置に配設された一
対の第1鋼板4と第2鋼板5との対向面40と50のい
ずれか一方に貼着されて用いられる。
【0015】本体2は、熱硬化性高発泡型もので厚さt
1 が7mm、幅L1 が40mmの長尺のシート形状であ
り、加熱されて架橋および発泡したとき、前記間隙6を
充填できる発泡倍率が得られる組成成分および配合量に
予め設定されている。前記本体2の組成成分および配合
量は、末架橋樹脂として55重量部、架橋剤として5重
量部、発泡剤として10重量部、充填剤として30重量
部よりなる。なお、末架橋樹脂としては、前記ポリウレ
タン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、発泡ゴム、フェ
ノ−ル樹脂、スチロール樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹
脂、ポリオレフィン樹脂を用いることができる。
1 が7mm、幅L1 が40mmの長尺のシート形状であ
り、加熱されて架橋および発泡したとき、前記間隙6を
充填できる発泡倍率が得られる組成成分および配合量に
予め設定されている。前記本体2の組成成分および配合
量は、末架橋樹脂として55重量部、架橋剤として5重
量部、発泡剤として10重量部、充填剤として30重量
部よりなる。なお、末架橋樹脂としては、前記ポリウレ
タン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、発泡ゴム、フェ
ノ−ル樹脂、スチロール樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹
脂、ポリオレフィン樹脂を用いることができる。
【0016】粘着部3は、図1に示されるように前記本
体2の一面20側で、その中央部20aの両側の周縁部
20bに形成されている。粘着部3は、厚さt2 が1m
m、幅L2が10mmのブチルテープよりなり、断熱性
および粘着性をもつものである。なお、前記粘着部3の
幅L2 は、本体2の中央部の幅L3 に対し、1/10以
上とすることが望ましい。この理由としては、これ以下
では中央部のダレを防止するだけの発泡物(ダム)が得
られないからである。
体2の一面20側で、その中央部20aの両側の周縁部
20bに形成されている。粘着部3は、厚さt2 が1m
m、幅L2が10mmのブチルテープよりなり、断熱性
および粘着性をもつものである。なお、前記粘着部3の
幅L2 は、本体2の中央部の幅L3 に対し、1/10以
上とすることが望ましい。この理由としては、これ以下
では中央部のダレを防止するだけの発泡物(ダム)が得
られないからである。
【0017】次いで前記のように構成された熱硬化性高
発泡型シール材1を使用する場合を説明する。熱硬化性
高発泡型シール材1は、図2に示されるように粘着部3
を、一対の第1鋼板4と第2鋼板5とが対向位置に配設
される前に、第1鋼板4の対向面40に当接し、押圧す
ると、その粘着性によって貼着される。
発泡型シール材1を使用する場合を説明する。熱硬化性
高発泡型シール材1は、図2に示されるように粘着部3
を、一対の第1鋼板4と第2鋼板5とが対向位置に配設
される前に、第1鋼板4の対向面40に当接し、押圧す
ると、その粘着性によって貼着される。
【0018】この後、第1鋼板4および第2鋼板5は、
対向面40と対向面50とで間隙6を形成する位置に配
設され、電着塗装後に乾燥炉で加熱される。このとき熱
硬化性高発泡型シール材1に対する加熱分布は、その巾
L1方向に沿う本体の一面20側より中央部20aおよ
び、その両側の周縁部20bにおける第1鋼板4から伝
達される熱量は、異なるものとなる。すなわち、中央部
20aが低く、周縁部20bが高い温度勾配を呈する。
これは、このエッジ部はパネルからではなく、直接熱を
受けかつ表面積が大きくなるため、受ける熱量が他の部
位より大きいためと推定される。
対向面40と対向面50とで間隙6を形成する位置に配
設され、電着塗装後に乾燥炉で加熱される。このとき熱
硬化性高発泡型シール材1に対する加熱分布は、その巾
L1方向に沿う本体の一面20側より中央部20aおよ
び、その両側の周縁部20bにおける第1鋼板4から伝
達される熱量は、異なるものとなる。すなわち、中央部
20aが低く、周縁部20bが高い温度勾配を呈する。
これは、このエッジ部はパネルからではなく、直接熱を
受けかつ表面積が大きくなるため、受ける熱量が他の部
位より大きいためと推定される。
【0019】そして本体2の周縁部20bには、第1鋼
板4の対向面40からの熱伝達を粘着部3を介して受け
る。また粘着部3は断熱性をもつため、その断熱作用に
より周縁部20bの昇温が、急激に行われず緩やかに進
行する。そして周縁部20bは図3に示されるように、
中央部20aより先に架橋されるとともに発泡し、次第
に第2鋼板5の対向面50に向かって伸びて行く。
板4の対向面40からの熱伝達を粘着部3を介して受け
る。また粘着部3は断熱性をもつため、その断熱作用に
より周縁部20bの昇温が、急激に行われず緩やかに進
行する。そして周縁部20bは図3に示されるように、
中央部20aより先に架橋されるとともに発泡し、次第
に第2鋼板5の対向面50に向かって伸びて行く。
【0020】このとき中央部20aは、前記温度勾配に
よって周縁部20bより遅れて昇温するが、一面20側
で第1鋼板4の対向面40に直接当接しているため、表
面領域が急激に発泡温度に達し、部分的に架橋されると
ともに発泡する(図4に示す白丸部分参照)。そしてこ
の発泡部分は、中央部20aにおいて第1鋼板4の対向
面40からの伝導熱を、表面領域より内部への伝導を遅
延させる断熱層として作用する。これによって中央部2
0aは、その表面領域でのみ発泡するがその内部は未発
泡の状態に一時的に保持される。ここで、前記周縁部2
0bのみが発泡を続け、第2鋼板5の対向面50に当接
し接着するとともに、硬化を終え、間隙6の一部を充填
する。このとき周縁部20bは、上、下2つの間に空洞
60を形成するとともに、中央部20aの未発泡部分を
囲んで前記空洞60に閉じ込める。
よって周縁部20bより遅れて昇温するが、一面20側
で第1鋼板4の対向面40に直接当接しているため、表
面領域が急激に発泡温度に達し、部分的に架橋されると
ともに発泡する(図4に示す白丸部分参照)。そしてこ
の発泡部分は、中央部20aにおいて第1鋼板4の対向
面40からの伝導熱を、表面領域より内部への伝導を遅
延させる断熱層として作用する。これによって中央部2
0aは、その表面領域でのみ発泡するがその内部は未発
泡の状態に一時的に保持される。ここで、前記周縁部2
0bのみが発泡を続け、第2鋼板5の対向面50に当接
し接着するとともに、硬化を終え、間隙6の一部を充填
する。このとき周縁部20bは、上、下2つの間に空洞
60を形成するとともに、中央部20aの未発泡部分を
囲んで前記空洞60に閉じ込める。
【0021】これに引き続いて、中央部20aの未発泡
部分は、熱伝導が遅延しつつ発泡温度に達する。すなわ
ち、中央部20aの表面領域の断熱層による熱伝導を遅
延させる効果で、一時的に未発泡状態となっていた未発
泡部分は、架橋および発泡を開始する。この発泡は、前
記空洞60を充填するものであり、すでに発泡、硬化済
の上、下2つの周縁部20bによって下側に垂れ流れた
り、滑り落ちたりすることを、阻止できる。
部分は、熱伝導が遅延しつつ発泡温度に達する。すなわ
ち、中央部20aの表面領域の断熱層による熱伝導を遅
延させる効果で、一時的に未発泡状態となっていた未発
泡部分は、架橋および発泡を開始する。この発泡は、前
記空洞60を充填するものであり、すでに発泡、硬化済
の上、下2つの周縁部20bによって下側に垂れ流れた
り、滑り落ちたりすることを、阻止できる。
【0022】従って実施例の熱硬化性高発泡型シール材
1は、ピラー間隙6が広く設定されている場合であって
も、対向表面40に貼着された後、加熱されることによ
り架橋されるとともに、発泡するとき、未硬化状態の発
泡が自重により下方向に垂れ流れたり、滑り落ちたりす
ることがなく、ピラー間隙6を十分に充填することがで
きる。
1は、ピラー間隙6が広く設定されている場合であって
も、対向表面40に貼着された後、加熱されることによ
り架橋されるとともに、発泡するとき、未硬化状態の発
泡が自重により下方向に垂れ流れたり、滑り落ちたりす
ることがなく、ピラー間隙6を十分に充填することがで
きる。
【0023】
【発明の効果】本発明の熱硬化性高発泡型シール材によ
れば、その使用時に、間隙を形成する一対の対向表面の
一方に、本体の一面側の周縁部に形成された粘着部を当
接し、押圧して貼着して用いられる。そして対向表面の
一方からの伝導熱により加熱されたとき、本体の周縁部
以外は、直接、対向表面の一方当接しているため、その
表面領域が周縁部より先に部分的に架橋および発泡し、
断熱層が形成される。
れば、その使用時に、間隙を形成する一対の対向表面の
一方に、本体の一面側の周縁部に形成された粘着部を当
接し、押圧して貼着して用いられる。そして対向表面の
一方からの伝導熱により加熱されたとき、本体の周縁部
以外は、直接、対向表面の一方当接しているため、その
表面領域が周縁部より先に部分的に架橋および発泡し、
断熱層が形成される。
【0024】このため、本体の前記断熱層より内側部分
の発泡は遅延し、かつ本体の周縁部が先きに発泡し、一
対の対向表面の他方に到達し硬化を終え、間隙を充填で
きる。この後、前記断熱層より内側部分が、前記硬化後
の周縁部に囲まれて閉じ込められた空洞の中で発泡す
る。従って本発明の熱硬化性高発泡型シール材は、ピラ
ー間隙が広く設定されている場合であっても、一対の対
向表面に貼着された後、加熱して発泡させるとき、未硬
化状態の発泡が自重により下方向に垂れ流れたり、滑り
落ちたりすることがなく、ピラー間隙を十分に充填する
ことができる。
の発泡は遅延し、かつ本体の周縁部が先きに発泡し、一
対の対向表面の他方に到達し硬化を終え、間隙を充填で
きる。この後、前記断熱層より内側部分が、前記硬化後
の周縁部に囲まれて閉じ込められた空洞の中で発泡す
る。従って本発明の熱硬化性高発泡型シール材は、ピラ
ー間隙が広く設定されている場合であっても、一対の対
向表面に貼着された後、加熱して発泡させるとき、未硬
化状態の発泡が自重により下方向に垂れ流れたり、滑り
落ちたりすることがなく、ピラー間隙を十分に充填する
ことができる。
【図1】本実施例の熱硬化性高発泡型シール材を示す斜
視図。
視図。
【図2】図1における熱硬化性高発泡型シール材を、間
隙を形成する一対の対向表面の一方に貼着した状態を示
す斜視図。
隙を形成する一対の対向表面の一方に貼着した状態を示
す斜視図。
【図3】本実施例の熱硬化性高発泡型シール材における
シート形状の本体の周縁部が先に発泡した状態を示す断
面図。
シート形状の本体の周縁部が先に発泡した状態を示す断
面図。
【図4】本実施例の熱硬化性高発泡型シール材における
シート形状の本体の周縁部が先に一対の対向表面の他方
に当接し、硬化した状態を示す断面図。
シート形状の本体の周縁部が先に一対の対向表面の他方
に当接し、硬化した状態を示す断面図。
【図5】本実施例の熱硬化性高発泡型シール材における
シート形状の本体の中央部が周縁部に引き続いて発泡し
た状態を示す断面図。
シート形状の本体の中央部が周縁部に引き続いて発泡し
た状態を示す断面図。
【図6】従来の熱硬化性高発泡型シール材を、間隙を形
成する一対の対向表面の一方に貼着した状態を示す断面
図。
成する一対の対向表面の一方に貼着した状態を示す断面
図。
【図7】図6における熱硬化性高発泡型シール材の周縁
部が発泡した状態を示す断面図。
部が発泡した状態を示す断面図。
【図8】図7における熱硬化性高発泡型シール材の周縁
部が発泡し、硬化する前に、中央部が発泡し、垂れ流れ
た状態を示す断面図。
部が発泡し、硬化する前に、中央部が発泡し、垂れ流れ
た状態を示す断面図。
1…熱硬化性高発泡シール材 2…シート形状の本体
20…一表面 21…他表面 20a…中央部
20b…周縁部 3…シート形状の粘着部 4…第1鋼板
5…第2鋼板 40、50…間隙を形成する一対の対向表面 6…間隙
20…一表面 21…他表面 20a…中央部
20b…周縁部 3…シート形状の粘着部 4…第1鋼板
5…第2鋼板 40、50…間隙を形成する一対の対向表面 6…間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16J 15/14 B C (72)発明者 深谷 茂樹 愛知県稲沢市北麻績町沼1−5 イイダ産 業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】間隙を形成する一対の対向表面の一方に貼
着された後、加熱されることにより架橋されるとともに
発泡して該間隙を充填する熱硬化性高発泡型シール材で
あって、 末架橋樹脂、架橋剤、発泡剤および充填剤を含むシート
形状の本体と、 少なくとも前記本体の一面側の周縁部に形成されるとと
もに、断熱性および粘着性をもち前記一対の対向表面の
一方に貼着されるシート形状の粘着部とからなることを
特徴とする熱硬化性高発泡型シール材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4256410A JPH07238276A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 熱硬化性高発泡型シール材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4256410A JPH07238276A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 熱硬化性高発泡型シール材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07238276A true JPH07238276A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=17292295
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4256410A Pending JPH07238276A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 熱硬化性高発泡型シール材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07238276A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003055646A (ja) * | 2001-08-10 | 2003-02-26 | Sekisui Chem Co Ltd | 車体用シーラント |
JP2006206692A (ja) * | 2005-01-26 | 2006-08-10 | Iida Sangyo Kk | 発泡材 |
CN101649180A (zh) * | 2009-08-03 | 2010-02-17 | 上海华化塑胶有限公司 | 耐油性可发泡端盖密封材料及其制备方法 |
JPWO2022131111A1 (ja) * | 2020-12-15 | 2022-06-23 | ||
WO2022131110A1 (ja) * | 2020-12-15 | 2022-06-23 | Dic株式会社 | 接着シート、並びに物品及び物品の製造方法 |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP4256410A patent/JPH07238276A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003055646A (ja) * | 2001-08-10 | 2003-02-26 | Sekisui Chem Co Ltd | 車体用シーラント |
JP2006206692A (ja) * | 2005-01-26 | 2006-08-10 | Iida Sangyo Kk | 発泡材 |
CN101649180A (zh) * | 2009-08-03 | 2010-02-17 | 上海华化塑胶有限公司 | 耐油性可发泡端盖密封材料及其制备方法 |
JPWO2022131111A1 (ja) * | 2020-12-15 | 2022-06-23 | ||
WO2022131110A1 (ja) * | 2020-12-15 | 2022-06-23 | Dic株式会社 | 接着シート、並びに物品及び物品の製造方法 |
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