JP2000054009A - 合金粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子の製造方法 - Google Patents
合金粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 合金組成が正確に制御された合金粉末を単純
な装置でインゴットを経ることなく直接生成させること
ができる合金粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子
の製造方法を提供する。 【解決手段】 M単体粉末(Mは、アルカリ土類金属で
ある)及びX単体粉末(Xは、Si、Ge又はSnであ
る)を原子百分率でM:Xが2:1になるように混合
し、この混合粉末を真空雰囲気下においてM及びXのい
ずれの融点よりも低い温度であって且つM2 X生成温度
以上である温度に加熱保持してM2 Xよりなる合金粉末
を直接生成させる。例えば、Mg単体粉末及びSi単体
粉末を原子百分率でMg:Siが2:1になるように混
合し、この混合粉末を真空雰囲気下において500乃至
650℃未満の温度に加熱保持してMg2Siよりなる
合金粉末を直接生成させる。このようにして得られた合
金粉末は、焼結されて熱電素子とされる。
な装置でインゴットを経ることなく直接生成させること
ができる合金粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子
の製造方法を提供する。 【解決手段】 M単体粉末(Mは、アルカリ土類金属で
ある)及びX単体粉末(Xは、Si、Ge又はSnであ
る)を原子百分率でM:Xが2:1になるように混合
し、この混合粉末を真空雰囲気下においてM及びXのい
ずれの融点よりも低い温度であって且つM2 X生成温度
以上である温度に加熱保持してM2 Xよりなる合金粉末
を直接生成させる。例えば、Mg単体粉末及びSi単体
粉末を原子百分率でMg:Siが2:1になるように混
合し、この混合粉末を真空雰囲気下において500乃至
650℃未満の温度に加熱保持してMg2Siよりなる
合金粉末を直接生成させる。このようにして得られた合
金粉末は、焼結されて熱電素子とされる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱電素子用の合金
粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子の製造方法に
関する。
粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Mg2 X(式中、XはSi、Ge
及びSnである)よりなる合金を構成成分とする熱電材
料は、Mg合金の製造方法を応用して製造されている。
図5は、従来のMg合金の製造方法を示す概念説明図で
あり、そして、図6は、他の従来のMg合金の製造方法
を示す概念説明図である。
及びSnである)よりなる合金を構成成分とする熱電材
料は、Mg合金の製造方法を応用して製造されている。
図5は、従来のMg合金の製造方法を示す概念説明図で
あり、そして、図6は、他の従来のMg合金の製造方法
を示す概念説明図である。
【0003】図5に示されている従来のMg合金の製造
方法(以下、「従来法A」という)は、特開平8−20
835号公報に開示されている。図5において、1は電
気抵抗炉、2は鉄ルツボ、3はルツボ台、4は加熱用電
熱線、5は溶湯、6は攪拌翼、7は熱電対、そして、8
は導入管である。この従来のMg合金の製造方法によれ
ば、電気抵抗炉1の炉内温度を690℃に昇温し、純M
gを鉄ルツボ2の中で溶解して、溶湯5とする。この
際、Mgの燃焼を防止する目的でC02 +0.5%SF
6 の混合ガスを導入管8から溶湯5の表面に送り込み、
溶湯表面を保護する。そして、Mgの溶湯温度を670
℃に保持し、表面に発生する酸化膜をすくい取った後、
Caを0.3wt%投入し、攪拌翼6により5分間攪拌
を加え溶湯中に均一に溶け込ませる。次に、Znを6w
t%相当量、この溶湯に投入し、同じ要領で攪拌する。
さらに、Si粉末を1wt%相当量投入し、同様に68
0℃で5分間等温保持しながら攪拌する。このように処
理した溶湯を710℃まで昇温した後、これを金型に直
ちに鋳込んでインゴットとする。
方法(以下、「従来法A」という)は、特開平8−20
835号公報に開示されている。図5において、1は電
気抵抗炉、2は鉄ルツボ、3はルツボ台、4は加熱用電
熱線、5は溶湯、6は攪拌翼、7は熱電対、そして、8
は導入管である。この従来のMg合金の製造方法によれ
ば、電気抵抗炉1の炉内温度を690℃に昇温し、純M
gを鉄ルツボ2の中で溶解して、溶湯5とする。この
際、Mgの燃焼を防止する目的でC02 +0.5%SF
6 の混合ガスを導入管8から溶湯5の表面に送り込み、
溶湯表面を保護する。そして、Mgの溶湯温度を670
℃に保持し、表面に発生する酸化膜をすくい取った後、
Caを0.3wt%投入し、攪拌翼6により5分間攪拌
を加え溶湯中に均一に溶け込ませる。次に、Znを6w
t%相当量、この溶湯に投入し、同じ要領で攪拌する。
さらに、Si粉末を1wt%相当量投入し、同様に68
0℃で5分間等温保持しながら攪拌する。このように処
理した溶湯を710℃まで昇温した後、これを金型に直
ちに鋳込んでインゴットとする。
【0004】図6に示されている他の従来のMg合金の
製造方法(以下、「従来法B」という)は、日本金属学
会誌、第53巻第5号(1989年)、第487〜49
3頁に開示されている。図6において、11はR.F.コ
イル、12は石英管、13は水冷蓋、14は圧力計、1
5はムライト管、16は台、17はアルミナ蓋、18は
黒鉛ルツボ、19は黒鉛蓋、そして、20は試料であ
る。この従来のMg合金の製造方法によれば、Mg2 X
(式中、XはSi、Ge及びSnである)で示されるM
g合金がを各成分元素の直接溶融法により作成され、そ
の際、Mgによるルツボ壁の還元を避けるために黒鉛ル
ツボ18が用いられ、そして、反応中のMgの蒸発を防
ぐために反応雰囲気がAr等の不活性ガスによる加圧雰
囲気とされる。
製造方法(以下、「従来法B」という)は、日本金属学
会誌、第53巻第5号(1989年)、第487〜49
3頁に開示されている。図6において、11はR.F.コ
イル、12は石英管、13は水冷蓋、14は圧力計、1
5はムライト管、16は台、17はアルミナ蓋、18は
黒鉛ルツボ、19は黒鉛蓋、そして、20は試料であ
る。この従来のMg合金の製造方法によれば、Mg2 X
(式中、XはSi、Ge及びSnである)で示されるM
g合金がを各成分元素の直接溶融法により作成され、そ
の際、Mgによるルツボ壁の還元を避けるために黒鉛ル
ツボ18が用いられ、そして、反応中のMgの蒸発を防
ぐために反応雰囲気がAr等の不活性ガスによる加圧雰
囲気とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来法
A,Bは、Si等の添加量を増加させると、MgとSi
等との融点の差が大きくなって、融点の低いMgが蒸発
し易くなり、そのために、合金の組成を正確に制御でき
ないという問題があった。また、従来法Aでは、溶湯M
gの燃焼を防止するためにC02 +0.5%SF6 の混
合ガスを溶湯の表面に送り込む手段が必要であり、そし
て、従来法Bでは、反応中のMgの蒸発を防ぐためにA
r等の不活性ガスによる加圧雰囲気とする手段が必要で
あるために、従来法A,Bでは、それらの製造装置が複
雑になるという問題があった。さらに、従来法A,Bで
は、生成されるMg合金がインゴットであるために、こ
れを用いて焼結による熱電体を製造するには、インゴッ
トを粉砕して粉末とする必要があった。
A,Bは、Si等の添加量を増加させると、MgとSi
等との融点の差が大きくなって、融点の低いMgが蒸発
し易くなり、そのために、合金の組成を正確に制御でき
ないという問題があった。また、従来法Aでは、溶湯M
gの燃焼を防止するためにC02 +0.5%SF6 の混
合ガスを溶湯の表面に送り込む手段が必要であり、そし
て、従来法Bでは、反応中のMgの蒸発を防ぐためにA
r等の不活性ガスによる加圧雰囲気とする手段が必要で
あるために、従来法A,Bでは、それらの製造装置が複
雑になるという問題があった。さらに、従来法A,Bで
は、生成されるMg合金がインゴットであるために、こ
れを用いて焼結による熱電体を製造するには、インゴッ
トを粉砕して粉末とする必要があった。
【0006】本発明は、かかる問題を解決することを目
的としている。即ち、本発明は、合金組成が正確に制御
された合金粉末を単純な装置でインゴットを経ることな
く直接生成させることができる合金粉末の製造方法及び
それを用いた熱電素子の製造方法を提供することを目的
とする。
的としている。即ち、本発明は、合金組成が正確に制御
された合金粉末を単純な装置でインゴットを経ることな
く直接生成させることができる合金粉末の製造方法及び
それを用いた熱電素子の製造方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本第1発明は、上記目的
を達成するために、M単体粉末(Mは、アルカリ土類金
属である)及びX単体粉末(Xは、Si、Ge又はSn
である)を原子百分率でM:Xが2:1になるように混
合し、この混合粉末を真空雰囲気下においてM及びXの
いずれの融点よりも低い温度であって且つM2 X生成温
度以上である温度に加熱保持してM2 Xよりなる合金粉
末を直接生成させることを特徴とする合金粉末の製造方
法である。
を達成するために、M単体粉末(Mは、アルカリ土類金
属である)及びX単体粉末(Xは、Si、Ge又はSn
である)を原子百分率でM:Xが2:1になるように混
合し、この混合粉末を真空雰囲気下においてM及びXの
いずれの融点よりも低い温度であって且つM2 X生成温
度以上である温度に加熱保持してM2 Xよりなる合金粉
末を直接生成させることを特徴とする合金粉末の製造方
法である。
【0008】本第2発明は、第1発明において、Mg単
体粉末及びSi単体粉末を原子百分率でMg:Siが
2:1になるように混合し、この混合粉末を真空雰囲気
下において500乃至650℃未満の温度に加熱保持し
てMg2Siよりなる合金粉末を直接生成させることを
特徴とするものである。
体粉末及びSi単体粉末を原子百分率でMg:Siが
2:1になるように混合し、この混合粉末を真空雰囲気
下において500乃至650℃未満の温度に加熱保持し
てMg2Siよりなる合金粉末を直接生成させることを
特徴とするものである。
【0009】本第3発明は、第1発明により製造された
合金粉末を焼結することを特徴とする熱電素子の製造方
法である。
合金粉末を焼結することを特徴とする熱電素子の製造方
法である。
【0010】本第4発明は、第2発明により製造された
合金粉末を焼結することを特徴とする熱電素子の製造方
法である。
合金粉末を焼結することを特徴とする熱電素子の製造方
法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を
示す合金粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子の製
造方法のフロー図である。
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を
示す合金粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子の製
造方法のフロー図である。
【0012】図1に示すように、本発明では、単体粉末
(M)及び単体粉末(X)を混合し、この混合粉末を真
空雰囲気下において加熱保持して合金粉末(M2 X)を
直接生成させる。但し、式中、Mはアルカリ土類金属で
あり、そして、Xは、Si、Ge又はSnである。前記
単体粉末(M)及び単体粉末(X)は、原子百分率で
M:Xが2:1になるように混合される。前記混合粉末
を加熱保持する温度は、M及びXのいずれの融点よりも
低い温度であって且つM2 X生成温度以上である温度で
ある。このようにして得られた合金粉末(M2 X)は、
焼結させることにより熱電素子とされる。
(M)及び単体粉末(X)を混合し、この混合粉末を真
空雰囲気下において加熱保持して合金粉末(M2 X)を
直接生成させる。但し、式中、Mはアルカリ土類金属で
あり、そして、Xは、Si、Ge又はSnである。前記
単体粉末(M)及び単体粉末(X)は、原子百分率で
M:Xが2:1になるように混合される。前記混合粉末
を加熱保持する温度は、M及びXのいずれの融点よりも
低い温度であって且つM2 X生成温度以上である温度で
ある。このようにして得られた合金粉末(M2 X)は、
焼結させることにより熱電素子とされる。
【0013】
【実施例】Mg粉末(純度99.9%,粒度#80,高
純度化学株式会社製)及びSi粉末(純度99.9%以
上,粒度#200,高純度化学株式会社製)を原子百分
率でMg:Si=2:1の割合で混合した。この混合粉
末をアルミナのルツボに入れて、真空雰囲気下(〜10
-2Pa)において、室温から500℃(Mg及びSiの
融点よりも低い温度であって且つMg2 Si生成温度以
上である温度)になるまで10間かけて加熱し、この温
度で5分間保持したの後、自然冷却してMg 2 Siより
なる熱電素子用合金粉末を得た。この合金粉末を焼結し
て熱電素子とした。
純度化学株式会社製)及びSi粉末(純度99.9%以
上,粒度#200,高純度化学株式会社製)を原子百分
率でMg:Si=2:1の割合で混合した。この混合粉
末をアルミナのルツボに入れて、真空雰囲気下(〜10
-2Pa)において、室温から500℃(Mg及びSiの
融点よりも低い温度であって且つMg2 Si生成温度以
上である温度)になるまで10間かけて加熱し、この温
度で5分間保持したの後、自然冷却してMg 2 Siより
なる熱電素子用合金粉末を得た。この合金粉末を焼結し
て熱電素子とした。
【0014】図2は、このように500℃で熱処理した
後の混合粉末のX線回折スペクトル図であり、図3は、
熱処理前の混合粉末のX線回折スペクトル図であり、そ
して、図4は、400℃で熱処理した後の混合粉末のX
線回折スペクトル図である。図2〜4より、次のことが
わかる。即ち、加熱温度が400℃では、Mg単体及び
Si単体のピークが得られているので、反応がほとんど
進行していないことがわかる。加熱温度が500℃で
は、得られたピークは、すべてMg2 Siからのもので
あるので、完全なMg2 Siの合金粉末が生成している
ことがわかる。
後の混合粉末のX線回折スペクトル図であり、図3は、
熱処理前の混合粉末のX線回折スペクトル図であり、そ
して、図4は、400℃で熱処理した後の混合粉末のX
線回折スペクトル図である。図2〜4より、次のことが
わかる。即ち、加熱温度が400℃では、Mg単体及び
Si単体のピークが得られているので、反応がほとんど
進行していないことがわかる。加熱温度が500℃で
は、得られたピークは、すべてMg2 Siからのもので
あるので、完全なMg2 Siの合金粉末が生成している
ことがわかる。
【0015】以上、本発明によれば、M単体粉末(M
は、アルカリ土類金属である)及びX単体粉末(Xは、
Si、Ge又はSnである)を原子百分率でM:Xが
2:1になるように混合し、この混合粉末を真空雰囲気
下においてM及びXのいずれの融点よりも低い温度であ
って且つM2 X生成温度以上である温度に加熱保持する
ので、従来のようにM2 Xのインゴットを経ることな
く、M2 Xよりなる合金粉末を直接生成させることが可
能となる。このため、製造装置を単純化することがで
き、また、製造工程を簡素化することができる。さら
に、混合粉末をM及びXの各成分元素の融点より低い温
度で加熱保持するので、それらの成分元素の蒸発が少な
く、そのために、生成する合金組成を正確に制御するこ
とができる。
は、アルカリ土類金属である)及びX単体粉末(Xは、
Si、Ge又はSnである)を原子百分率でM:Xが
2:1になるように混合し、この混合粉末を真空雰囲気
下においてM及びXのいずれの融点よりも低い温度であ
って且つM2 X生成温度以上である温度に加熱保持する
ので、従来のようにM2 Xのインゴットを経ることな
く、M2 Xよりなる合金粉末を直接生成させることが可
能となる。このため、製造装置を単純化することがで
き、また、製造工程を簡素化することができる。さら
に、混合粉末をM及びXの各成分元素の融点より低い温
度で加熱保持するので、それらの成分元素の蒸発が少な
く、そのために、生成する合金組成を正確に制御するこ
とができる。
【0016】
【発明の効果】本発明は、合金組成が正確に制御された
合金粉末を単純な装置でインゴットを経ることなく直接
生成させることができる合金粉末の製造方法及びそれを
用いた熱電素子の製造方法を提供することができる。
合金粉末を単純な装置でインゴットを経ることなく直接
生成させることができる合金粉末の製造方法及びそれを
用いた熱電素子の製造方法を提供することができる。
【図1】本発明の一実施の形態を示す合金粉末の製造方
法及びそれを用いた熱電素子の製造方法のフロー図であ
る。
法及びそれを用いた熱電素子の製造方法のフロー図であ
る。
【図2】500℃で熱処理した後の混合粉末のX線回折
スペクトル図である。
スペクトル図である。
【図3】熱処理前の混合粉末のX線回折スペクトル図で
ある。
ある。
【図4】400℃で熱処理した後の混合粉末のX線回折
スペクトル図である。
スペクトル図である。
【図5】図5は、従来のMg合金の製造方法を示す概念
説明図である。
説明図である。
【図6】他の従来のMg合金の製造方法を示す概念説明
図である。
図である。
1 電気抵抗炉 2 鉄ルツボ 5 溶湯 12 石英管 15 ムライト管 18 黒鉛ルツボ 20 試料
Claims (4)
- 【請求項1】 M単体粉末(Mは、アルカリ土類金属で
ある)及びX単体粉末(Xは、Si、Ge又はSnであ
る)を原子百分率でM:Xが2:1になるように混合
し、この混合粉末を真空雰囲気下においてM及びXのい
ずれの融点よりも低い温度であって且つM2 X生成温度
以上である温度に加熱保持してM2 Xよりなる合金粉末
を直接生成させることを特徴とする合金粉末の製造方
法。 - 【請求項2】 Mg単体粉末及びSi単体粉末を原子百
分率でMg:Siが2:1になるように混合し、この混
合粉末を真空雰囲気下において500乃至650℃未満
の温度に加熱保持してMg2Siよりなる合金粉末を直
接生成させることを特徴とする請求項1記載の合金粉末
の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載された合金粉末の製造方
法により製造された合金粉末をそれぞれ焼結することを
特徴とする熱電素子の製造方法。 - 【請求項4】 請求項2に記載された合金粉末の製造方
法により製造された合金粉末を焼結することを特徴とす
る熱電素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10224499A JP2000054009A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 合金粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10224499A JP2000054009A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 合金粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000054009A true JP2000054009A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16814767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10224499A Withdrawn JP2000054009A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 合金粉末の製造方法及びそれを用いた熱電素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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