JP2000053648A - カルボキシアミドオキシムの精製方法 - Google Patents

カルボキシアミドオキシムの精製方法

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JP2000053648A
JP2000053648A JP11220103A JP22010399A JP2000053648A JP 2000053648 A JP2000053648 A JP 2000053648A JP 11220103 A JP11220103 A JP 11220103A JP 22010399 A JP22010399 A JP 22010399A JP 2000053648 A JP2000053648 A JP 2000053648A
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Laurence Ferruccio
フェルッチオ ローレンス
Dominique Gibert
ジベール ドミニク
Guyselaine Vergne
ヴェルヌ ギズレン
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Isochem SAS
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    • C07D231/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings
    • C07D231/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真現像剤および医薬の合成中間体として有
用な式(I)(R1はアリール基またはヘテロ芳香基を
表し、R2およびR3は水素原子等の基)のカルボキシア
ミドオキシムをより速く且つよい高い収率で製造する方
法。 【解決手段】 下記(1)から(3)の3工程を特徴と
する: (1) 式R1CONHR4(II)(R1は上記意味を
有し、R4はC〜Cのアルキル基)のアミドを塩素
化剤と反応させて式(III)で表される対応するクロ
ロイミンを合成し、(2) 得られたクロロイミンをア
ミノピラゾールと反応させて2つの置換基を有する新規
なアミジンとし、(3)得られたアミジンをヒドロキシ
ルアミンまたはその塩と反応させる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はカルボキシアミドオ
キシムの新規な製造方法に関するものである。本発明は
特に、N-ピラゾールイル(N-pyrazolyl)置換カルボキ
シアミドオキシム(アミドオキシムともいわれる)の製
造方法と、新規なアミジン中間体とに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】N-ピラゾールイル置換カルボキシアミ
ドオキシムは合成中間体、特に写真現像剤または医薬の
製造用合成中間体として有用な化合物であることは知ら
れている。N-ピラゾールイル置換カルボキシアミドオ
キシムを精製するのにいくつかの方法が提案されている
が、その一つは下記4工程から成る:
【0003】第1工程で、窒素の所が置換していないカ
ルボキシアミドをオキシ塩化燐等の脱水剤と反応させて
対応するニトリルを得る。第2工程で、得られたニトリ
ルを酸性または塩基性の媒体中でアルコールと反応させ
てイミデート(imidate)を得る。第3工程で、得られ
たイミデートをアミノピラゾールと反応させて窒素原子
の所がモノ置換したアミジンを得る。第4工程で、モノ
置換したアミジンをヒドロキシルアミンと反応させて求
めるアミドキシムを得る。この反応のスキームは以下の
通り:
【0004】
【化7】
【0005】この方法には以下のような欠点がある。す
なわち、アミドから始まる4工程を必要とするが、これ
らの4工程の中でアミドをニトリルに変換する工程は特
に難しい操作である。ニトリル、特に芳香族ニトリルは
有毒な化合物であり、そのいくつかはメテモグロビン化
剤(methemoglobinisants)である。その取り扱いには
厳重な注意が必要であり、廃棄前に廃液を処理する必要
がある。反応は一般にオキシ塩化燐過剰下で行なわれる
ため、得られたニトリルは副生成物、特に燐誘導体で汚
損されており、過剰なオキシ塩化燐および燐含有副生成
物を除去するために何度も洗浄する必要がある。その結
果、多量の廃液が生じる。この廃液にニトリルの一部が
随伴されるため、それを処置しなければならない。
【0006】米国特許4,705,863号には他の方
法が記載されている。この方法ではアミノピラゾールを
オルトエステルと反応させイミドエステルを得る。この
イミドエステルをヒドロキシルアミンと反応させて求め
るカルボキシアミドオキシムを得る。この方法にも欠点
がある。すなわち、オルトエステルの製造に問題があ
る。この方法は2工程で実施するが、ニトリル中間体を
通る方法か、RCH誘導体を塩素化して三塩化中間体
RCClとし、これをアルコールと反応させる方法が
あるが、前者の場合には前記と同じ欠点があり、後者の
場合の三塩化誘導体には毒性および刺激性がある。しか
も、三塩化誘導体は他の塩化誘導体との混合物としても
得られるので、アルコールとの反応によって生じるアル
キル化誘導体は混合物になる。その結果、通常の原料か
らカルボキシアミドオキシムを得るには4工程が必要に
なる。反応スキームは下記の通り:
【0007】
【化8】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
方法の欠点が無い、容易に入手可能な出発原料からより
少ない工程でN-ピラゾールイル置換カルボキシアミド
オキシムを製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明方法は、下記の工
程(1)〜(3)を特徴とする下記一般式(I)で表さ
れるカルボキシアミドオキシムの製造方法にある:
【0010】
【化9】
【0011】(ここで、R1は置換されたまたは未置換
のアリール基または置換されたまたは未置換のヘテロ芳
香基を表し、R2は水素原子、ハロゲン原子または置換
されたまたは未置換のアリールオキシ基を表し、R3
水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、
ニトロ基、カルボキシル基、置換されたアミノ基、置換
されたまたは未置換のアルキル、シクロアルキル、アラ
ルキル、アリール、ヘテロ芳香族、アルコキシ、アリー
ルオキシ、アシル、アシルアミノ、スルホニルアミノ、
スルホニル、アルキルチオ、アリルチオ、カルバモイ
ル、スルファモイルまたはウレイド基を表す)
【0012】(1) 先ず、必要に応じて用いられる不
活性溶媒の存在下で、化学式(II): R1CONHR4 (II) (ここで、R1は上記の意味を有し、R4はC〜C
アルキル基を表す)で表わされるアミドを塩素化剤と反
応させて、下記の式(III)で表される対応するクロ
ロイミンを合成し、
【0013】
【化10】 (2) 得られたクロロイミンを、必要に応じて用いら
れる不活性溶媒の存在下で、下記の式(IV):
【0014】
【化11】 (R2およびR3は上記の意味を有する)で表されるアミ
ノピラゾールと反応させて、下記の式(V)
【0015】
【化12】 (R1、R2、R3およびR4は上記の意味を有する)で表
されるアミジンとし、(3) 得られたアミジンを、必
要に応じて用いられる不活性溶媒の存在下で、ヒドロキ
シルアミンまたはその塩と反応させる。反応スキームは
下記の通り:
【0016】
【化13】
【0017】
【発明の実施の形態】本発明方法は3工程のみから成る
点で有利であり、カルボキシアミドオキムがより迅速に
得られる。しかも、最初の2工程が前記の方法よりも短
時間であるので、反応時間はさらに短くなる。どの工程
でも有毒化合物であるニトリルまたは三塩化中間体は全
く形成されない。
【0018】式(I)、(II)、(III)および
(V)の化合物においてR1置換基はアリールまたはヘ
テロ芳香基を表し、これは用いた反応条件下で不活性な
基であり、一般にはハロゲン原子すなわちフッ素、塩
素、臭素または沃素原子、置換(特にハロゲン原子、特
にCF基で置換)されたまたは未置換の線形または枝
分かれしたC〜Cアルキル基、置換されたまたは未
置換のC〜Cアルキルオキシ基、置換されたまたは
未置換のアリールオキシ基、ニトロ基、置換されたまた
は未置換のアリール基またはヘテロ芳香基の中から選択
される。
【0019】R1が表すアリール基は一般にフェニルま
たはナフチル基である。R1は4−ニトロフェニル基を
表すのが好ましい。R1がヘテロ芳香基を表す場合に
は、一つまたは複数のヘテロ原子、例えば酸素、硫黄ま
たは窒素を含むことができ、例えばフラン、チオフェ
ン、ピリジンまたはピリミジンである。
【0020】式(I)、(IV)および(V)の化合物
のピラゾール環に付いた基R2は水素原子、ハロゲン原
子すなわちフッ素、塩素、臭素または沃素原子、好まし
くは塩素原子またはR1基について説明した置換基で置
換されたまたは未置換のアリールオキシ基を表す。R2
は水素原子を表すのが好ましい。
【0021】式(I)、(IV)および(V)の化合物
のピラゾール環に付いた他の基R2は種々の基にするこ
とができ、特に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル
基、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、置換アミノ
基、第1、第2、第3C〜C22アルキル基、例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、t-ブチル、t-アミル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、デシル、ウンデシル、トリデ
シルまたはオクタデシル基、シクロアルキル、アラルキ
ル、アリルまたはヘテロ芳香基を表すことができる。R
3はアルコキシ、特にC〜Cアルコキシ、アリール
オキシ、アシル、アシルアミノ、スルホニルアミノ、ス
ルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、カルバモイ
ル、スルファモイルまたはウレイド基を表すことができ
る。
【0022】R3に表される基に含まれる全ての炭化水
素自体をR3の定義で説明した基で置換することができ
る。R3は置換したまたは未置換のC〜Cアルキル
基、特にt-ブチル基等の第3アルキル基であるのが好
ましい。式(II)の出発アミドに含まれ、また式(I
II)および(V)の化合物に見られる基R4はC
アルキル基、好ましくはC〜Cアルキル基、例
えばメチル、エチル、プロピルまたはブチル基である。
4はメチルまたはエチル基を表すのが好ましい。以
下、本発明方法の3つの工程を詳細に説明する。以下の
説明(実施例を含まない)および対応する請求項におい
て、化合物の量または反応条件を表す全ての数字は前に
「約」という言葉が付いているものと理解すべきであ
る。
【0023】工程(1)は特に塩化チオニル(SOCl
)、五塩化燐(PCl)、オキシ塩素化燐(POC
)、ホスゲン(COCl)またはこれらの混合物
の塩素化剤を用いて実施する。塩化チオニルを用いるの
が好ましい。式(II)の出発アミドは市販の化合物で
あり、あるいは公知方法、例えばハロゲン化アシルまた
はアミンを用いて製造することができる化合物である。
塩素化剤は理論量または過剰量用いる。経済的理由から
塩素化剤の量はアミド1モルにつき1〜1.25モルに
するのが好ましい。
【0024】塩素化剤が溶媒の働きをするため溶媒無し
で反応を実施できるが、反応条件下で不活性な塩素化ま
たは非塩素化芳香炭化水素、例えばトルエン、キシレン
類、モノクロロベンゼンまたはジクロロベンゼンや塩素
化または非塩素化脂肪族炭化水素、例えばエタンまたは
ジクロロメタン等の中から選択した溶媒または溶媒混合
物の存在下で反応を実施することもできる。トルエンが
特に適している。反応温度は一般に25℃から溶媒の還
流温度までである。選択した溶媒がトルエンで、塩素化
剤が塩化チオニルである時の温度は70℃〜110℃で
ある。
【0025】反応を加速するために、N,N−ジアルキ
ル化アミド類、特にアルキル基が1〜8個の炭素原子を
有するジアルキル化ホルムアミド、例えばN,N−ジメ
チルホルムアミド、特にN,N−ジブチルホルムアミド
等の触媒を添加することができる。一般に、塩素化は2
〜15時間で行われる。反応終了後に生成したクロロイ
ミンを反応媒体から分離しなくてもよい。
【0026】工程(2)は式(IV)のアミノピラゾー
ルを得られたクロロイミンと反応させて行う。使用する
アミノピラゾールは市販の化合物にするか、公知の方法
を用いて製造できる。使用するアミノピラゾールの量は
一般に理論量または過剰量である。過剰量はクロロイミ
ン1モルに0.5モルまでにする。費用の面から、クロ
ロイミン1モル当たり1〜1.25モルのアミノピラゾ
ールを用いるのが好ましい。
【0027】一般に、反応条件下で不活性な、C〜C
脂肪族アルコール、トルエン、キシレン、モノクロロ
ベンゼンまたはジクロロベンゼン類等の塩素化または非
塩素化芳香族炭化水素、塩素化または非塩素化脂肪族炭
化水素、テトラヒドロフラン等のエーテルまたはエチル
アセテートまたはイソプロピルアセテート等のエステル
から選択した溶媒または溶媒混合物の存在下で反応を実
施する。アルコール、特にメタノールおよび/またはイ
ソプロパノールを使用するのが好ましい。反応は発熱反
応であり、一般に反応媒体を−10℃〜+30℃、好ま
しくは0℃〜15℃の温度に維持して副反応を回避す
る。生成した塩酸はトリエチルアミン、酢酸ナトリウム
またはピリジン等の塩基を添加して中和することができ
るが、これは好ましい変形例でない。
【0028】本発明方法で得られる式(V)のアミジン
は新規化合物である。ピラゾール環の置換アミン基がク
ロロイミンの炭素に付く反応基であることを偶然見い出
した。すなわち、予想できたことは環の一つの窒素が同
じピラゾールを用いた従来技術の他の反応よりも反応性
に富む或いは競合反応するであろうということと、アミ
ジン混合物が得られるであろうということであった。式
(V)のアミジンは一般に2つの試薬を接触させると生
成する。一般に、反応は2〜10時間続く。
【0029】本発明方法の第3工程は上記と同じ溶媒中
で実施できるため、反応終了時に得られたアミジンを分
離しなくてもよい。ヒドロキシルアミンまたはその塩、
例えば塩酸塩または硫酸塩を直接反応媒体に添加するの
が好ましい。塩素化ヒドロキシルアミンを使用する場合
には、軽質アルコール、特にメタノール等の可溶化溶媒
の存在下で実施するのが好ましい。塩からヒドロキシル
アミンを放出する塩基を添加して、反応をより完全に行
うこともできる。第3アミン、例えばトリエチルアミン
またはピリジン等の塩基が使用できる。酢酸ナトリウム
を用いるのが好ましい。ヒドロキシルアミンおよびその
塩を理論量または過剰量、特にアミジン1モル当たり
0.5〜2モル過剰量のアミジンと反応させる。ヒドロ
キシルアミンは毒性があるので、また経済的理由から、
アミジン1モル当たり1.5〜2モルのヒドロキシルア
ミンを用いるのが好ましい。一般に反応温度は0℃から
60℃、好ましくは35℃〜45℃である。反応時間は
一般に2〜10時間である。
【0030】驚くべきことに、好ましいアミドキシムす
なわちピラゾール基を含むアミドキシムが優れた収率で
得られる。同時に式:R4NHのアミンが形成され
る。式(V)のアミジン分子の2つの窒素基が同時に置
換され且つこれらが同時に基から離れるとすると、反応
でアミノピラゾールの部分が失われるか、いくつかのア
ミドキシム混合物が得られると考えられるが、本発明の
場合はそうではない。
【0031】生成したアミドキシムは標準的方法、例え
ば溶媒除去、濾過、水洗および乾燥で回収することがで
きる。本発明方法ではアミドキシムが高純度且つ優れた
収率(各工程の収率が90%以上)で得られる。特に、
出発材料のアミドのR1基が4−ニトロフェニル基で、
アミノピラゾールが3−t−ブチル−5−アミノピラゾ
ールの場合、アミドキシムは75〜90%の収率で得ら
れ、その純度は97%以上である。本発明では、各工程
が従来法よりも速く進み、しかも工程数が少ない。本発
明方法は中間体を分離しないでワンポットで実施でき
る。中間体には毒性がない。従って、本発明方法は従来
法よりも有利である。生成したカルボキシアミドオキシ
ムは公知化合物で、それから有用な化合物、特に写真用
カップリング剤、増感染料または医薬を形成することが
できる。以下、本発明の実施例を示すが、本発明が下記
実施例に限定されるものではない。
【0032】
【実施例】実施例1〜3では4−ニトロベンズアミドか
ら下記式のN−(3−t−ブチル−5−ピラゾール−4
−ニトロベンズアミドキシムを製造する。
【化14】
【0033】実施例1 N−メチル−4−ニトロベンズアミドからの製造 攪拌器を備えた100mlの三つ口フラスコに9gのN
−メチル−4−ニトロベンズアミドと40gの塩化チオ
ニルとを導入する。混合物を塩化チオニルの還流温度ま
で徐々に加熱する。初め不均一であった媒体が均一にな
る。ガスの発生は65℃以上で起こり、媒体が完全に均
一になるまで続く。加熱開始から約1時間後に終る。塩
化チオニルを還流させながら反応混合をさらに1時間維
持する。混合物の温度が85℃〜95℃になるまで、塩
化チオニルの過剰分を大気圧下または減圧下(50mm
Hg)で蒸留除去する。
【0034】次に、10gのトルエンを反応混合物に添
加し、塩化チオニルの過剰量を蒸留し、トルエンの大半
を蒸留除去する。さらに10gのトルエンを添加し、反
応混合物を+3℃まで冷却する。クロロイミン誘導体は
約45℃で沈殿する。6.9gの3−t−ブチル−5−
アミノピラゾールを入れた14gのイソプロパノール溶
液を1時間かけて導入する。温度は+5℃〜+15℃に維
持する。媒体は非常に濃くなり、オレンジ色になる。2
0mlのイソプロパノールを添加し、媒体を攪拌できる
ように改良する。混合物を20℃〜30℃で2時間攪拌
し続ける。薄層クロマトグラフィー(TLC)でアミノ
ピラゾールが消え、アミジンが現れることを観察する。
【0035】次に、20mlのメタノールを添加し、次
いで、7.2gの塩素化ヒドロキシルアミンを添加す
る。メタノールを用いて媒体を液体化し、塩素化ヒドロ
キシルアミンを可溶化する。反応媒体を40℃〜50℃
に加熱した後、3.9gの酢酸ナトリウムを添加する。
媒体は非常に濃くなり、風解してレモンイエロー色にな
る。反応媒体の加熱を4時間続ける。アミジンの消滅が
TLCで観察される。全てのアミジンが消えた時に、ペ
ースト状のレモンイエロー色の溶媒が得られるまで溶媒
混合物を減圧下(50mmHg)で蒸留する。50℃に
加熱した50mlの脱イオン水を40℃〜45℃に維持
した濃縮物にゆっくり導入する。
【0036】水を導入すると、所望のアミドキシムが沈
殿する。40℃〜45℃で一時間、混合物を攪拌し続け
る。堆積物を濾過で回収し、約100mlの50℃の水
で洗浄してレモンイエロー色の固体をオーブン中で乾燥
する。以上の結果、12.6gのアミドキシムが得ら
れ、その純度はTLCで95%、1H NMRで96%
と測定された。これらの測定値から得られる、出発アミ
ドを基準にした純アミドキシムの収率は80%である。
【0037】実施例2 N−エチル−4−ニトロベンズアミドからの製造 窒素でガスシールした250リットルの反応器に、45
kgの湿ったN−エチル−4−ニトロベンズアミド(1
64.1モル)、65kgのトルエンおよび590g
(3.45モル)のN,N−ジブチルホルムアミドを窒
素雰囲気下に導入する。混合物を85℃に加熱した後、
混合物をほぼこの温度に維持したまま、37.2kg
(311モル)の塩化チオニルを1時間45分にわたっ
て導入する。混合物は次第に均一になる。塩酸および二
酸化硫黄が放出される。混合物の攪拌を85℃で2時間
継続した後、冷却する。塩化チオニルの過剰分はトルエ
ンの蒸留で除去する。蒸留終了後、クロロイミン誘導体
とトルエンが50/50重量濃度で反応器内に残る。反
応媒体を5℃まで冷却した後、80kg(172.5モ
ル)の3−t−ブチル−5−アミノピラゾールのイソプ
ロパノール30%溶液を反応器に添加する。反応は発熱
反応で、5時間続き、媒体は濃くなり、オレンジ色にな
る。攪拌を3℃で1時間30分継続する。
【0038】反応媒体を20℃に再加熱し、次に、55
kgのメタノールを添加する。次いで、24kg(34
5モル)のヒドロキシルアミン塩素化塩を添加し、媒体
を45℃に加熱する。17kg(207モル)の酢酸を
添加し、6時間加熱を続ける。溶媒の大部分を減圧蒸留
で除去する。黄色の反応媒体は粘調になる。175kg
の蒸留水を65℃で添加する。アミドキシムが次第に沈
殿する。反応媒体はオレンジ/オークル色である。攪拌
を45℃で1時間続ける。濾過、水洗および乾燥によっ
て38.3kgの所望アミドキシムが得られる(TLC
によって純度98%と測定され、出発ベンズアミドを基
準にした収率は77%である)。
【0039】実施例3 N−プロピル−4−ニトロベンズアミドからの製造 実施例2と同じ操作を繰り返すが、20.8gのN−プ
ロピル−4−ニトロベンズアミドを用い、この特性に適
した反応器および操作条件を用いた。他の成分は同じモ
ル比である。純度97%(1H NMRによる)で所望
のアミドキシム24.8g(収率、82%)を得た。
【0040】実験を繰り返して、下記特性を示すアミジ
ン中間体(N−プロピル,N’−(3−t−ブチル−5
−ピラゾリル)−4−ニトロベンズアミジン)を塩酸塩
の形で単離した:1 H NMRスペクトル(DMSO,200MHz)、
δ(ppm): 1(3H,t)、1.35(9H,s)、1.7(2
H,m)、3.35(2H,m)、6.15(1H,
s)、7.95(NHのH,s)、8.02(2H,
d)、8.47(2H,d)、11.22(1H,広い
s)、12.95(1H,広いs)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ギズレン ヴェルヌ フランス国 91720 メッセ リュ デュ ピュイ カレ 9 ビス

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程(1)〜(3)を特徴とする
    下記一般式(I)で表されるカルボキシアミドオキシム
    の製造方法: 【化1】 (ここで、 R1は置換されたまたは未置換のアリール基または置換
    されたまたは未置換のヘテロ芳香基を表し、 R2は水素原子、ハロゲン原子または置換されたまたは
    未置換のアリールオキシ基を表し、 R3は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シア
    ノ基、ニトロ基、カルボキシル基、置換されたアミノ
    基、置換されたまたは未置換のアルキル、シクロアルキ
    ル、アラルキル、アリール、ヘテロ芳香族、アルコキ
    シ、アリールオキシ、アシル、アシルアミノ、スルホニ
    ルアミノ、スルホニル、アルキルチオ、アリルチオ、カ
    ルバモイル、スルファモイルまたはウレイド基を表す) (1) 先ず、必要に応じて用いられる不活性溶媒の存
    在下で、化学式(II): R1CONHR4 (II) (ここで、R1は上記の意味を有し、R4はC〜C
    アルキル基を表す)で表わされるアミドを塩素化剤と反
    応させて、下記の式(III)で表される対応するクロ
    ロイミンを合成し、 【化2】 (2) 得られたクロロイミンを、必要に応じて用いら
    れる不活性溶媒の存在下で、下記の式(IV): 【化3】 (R2およびR3は上記の意味を有する)で表されるアミ
    ノピラゾールと反応させて、下記の式(V) 【化4】 (R1、R2、R3およびR4は上記の意味を有する)で表
    されるアミジンとし、(3) 得られたアミジンを、必
    要に応じて用いられる不活性溶媒の存在下で、ヒドロキ
    シルアミンまたはその塩と反応させる。
  2. 【請求項2】 R1の置換基がハロゲン原子、線形また
    は枝分かれした置換または未置換のC〜Cアルキル
    基、置換または未置換のC〜Cアルコキシ基、置換
    または未置換のアリールオキシ基、ニトロ基、アリール
    基および置換または未置換のヘテロ芳香基からなる群の
    中から選択される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 R1基が4−ニトロフェニル基を表し、
    2が水素原子を表し、R3はt−ブチル基を表す請求項
    1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(1)を、塩化チオニル、五塩化
    燐、オキシ塩化燐、ホスゲンおよびこれらの混合物の中
    から選択される理論量または過剰量の塩素化剤を用い
    て、約25℃〜溶媒の還流温度の範囲温度で実施する請
    求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 塩素化剤が塩化チオニルである請求項4
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 N,N−ジアルキル化アミド類から選択
    した触媒の存在下で反応を実施する請求項5に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 工程(1)の溶媒を塩素化剤、塩素化ま
    たは非塩素化芳香炭化水素および塩素化または非塩素化
    脂肪族炭化水素の中から選択する請求項1〜6のいずれ
    か一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(2)において理論量または過剰量
    のアミノピラゾールをクロロイミンと−10℃〜30℃
    で反応させる請求項のいずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(2)をC〜C脂肪族アルコー
    ル、塩素化または非塩素化芳香族炭化水素、塩素化また
    は非塩素化脂肪族炭化水素、エーテルおよびエステルの
    中から選択した溶媒の存在下で実施する請求項1〜8の
    いずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 アルコールの存在下で反応を実施する
    請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(3)において、理論量または過
    剰量のヒドロキシルアミンまたはその塩を0℃〜60℃
    の温度で反応させる請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 工程(3)において、ヒドロキシルア
    ミン塩素化塩を軽質アルコールまたは塩基の存在下で反
    応させる請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 工程(1)および工程(2)でそれぞ
    れ得られるクロロイミンおよびアミジンを分離しない請
    求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 下記一般式(V)で表されるアミジ
    ン: 【化5】 (ここで、 R1は置換されたまたは未置換のアリール基あるいは置
    換されたまたは未置換のヘテロ芳香基を表し、 R2は水素原子、ハロゲン原子または置換されたまたは
    未置換のアリールオキシ基を表し、 R3は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シア
    ノ基、ニトロ基、カルボキシル基、置換アミノ基、置換
    または未置換のアルキル、シクロアルキル、アラルキ
    ル、アリール、ヘテロ芳香族、アルコキシ、アリールオ
    キシ、アシル、アシルアミノ、スルホニルアミノ、スル
    ホニル、アルキルチオ、アリルチオ、カルバモイル、ス
    ルファモイルまたはウレイド基を表し、 R4はC〜Cアルキル基を表す)。
  15. 【請求項15】 R1が置換されたまたは未置換のアリ
    ール基を雰、R2が水素原子を表し、R3が水素原子また
    はC〜C22アルキル基を表す請求項14に記載のア
    ミジン。
  16. 【請求項16】 請求項1の最初の2つの合成工程
    (1)および(2)を実施することを特徴とする、下記
    一般式(V)のアミジンの製造方法: 【化6】 (ここで、 R1は置換されたまたは未置換のアリール基あるいは置
    換されたまたは未置換のヘテロ芳香基を表し、 R2は水素原子、ハロゲン原子または置換されたまたは
    未置換のアリールオキシ基を表し、 R3は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シア
    ノ基、ニトロ基、カルボキシル基、置換アミノ基、置換
    または未置換アルキル、シクロアルキル、アラルキル、
    アリール、ヘテロ芳香族、アルコキシ、アリールオキ
    シ、アシル、アシルアミノ、スルホニルアミノ、スルホ
    ニル、アルキルチオ、アリルチオ、カルバモイル、スル
    ファモイル或いはウレイド基を表し、 R4は、C〜Cアルキル基を表す)。
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