JPH08119908A - 芳香族アミンの製造方法 - Google Patents

芳香族アミンの製造方法

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JPH08119908A
JPH08119908A JP26259194A JP26259194A JPH08119908A JP H08119908 A JPH08119908 A JP H08119908A JP 26259194 A JP26259194 A JP 26259194A JP 26259194 A JP26259194 A JP 26259194A JP H08119908 A JPH08119908 A JP H08119908A
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Atsuhiro Okawa
敦裕 大川
Tatsuhiko Obayashi
達彦 大林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】出発物質となるヒドロキサム酸の構造の制約が
少ない芳香族アミン類の製法を提供。 【構成】一般式(I)で表わされる化合物を、塩基及び
一般式(IIa)もしくは(IIb)で表わされる化合物もしく
はその等価体の存在下反応させることによる一般式(II
I) で表わされる芳香族アミンの製造方法。 一般式(I) 【化1】 一般式(IIa) R1 −CN 一般式(IIb) R1 −N=C=X A1 〜A5 は水素原子又は置換基を、R1 はアルキル等
を、Xは酸素原子等を表わす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香族アミン誘導体の製
造方法に関するものであり、さらに詳しくは芳香族ヒド
ロキサム酸誘導体からの芳香族アミン誘導体の製造法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族アミン誘導体は写真用カプラーの
バラスト基に用いられるのをはじめとして、種々の機能
性材料の合成中間体として有用である。このような芳香
族アミン誘導体の合成法として、ロッセン転位反応を利
用した方法が知られている(例えば、Y. H. Yale等 Che
m. Rev. 第33巻、p209(1943)参照)。
【0003】一般にロッセン転位反応では、比較的温和
な条件下で反応を円滑に進行させるためには、あらかじ
めヒドロキサム酸の水酸基をアシル化するなどして良い
離脱基に変えてから塩基性条件下で反応させる必要があ
る(例えば、W. B. Renfrow等、J. Am. Chem. Soc.,
第59巻、p2308(1937);M. A. Stolberg
等、同、第77巻、p765(1955);R. Swidler
等、同、第78巻、3594頁(1956)等参照)。
一方ポリリン酸等の酸触媒の存在下加熱すれば、あらか
じめヒドロキサム酸のアシル化を行わなくても転位は進
行することが知られているが反応には約160℃という
高温が必要である(例えば、H. R. Shyder等、J. Am. C
hem. Soc., 第75巻、2014頁(1953)参
照)。温和な条件下、ヒドロキサム酸のアシル化工程を
短縮する試みも、D. G. Hoare 等、及びS. Bittner等に
よってなされている。D. G. Hoare 等は、過剰の1−ベ
ンジル−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミドを
ヒドロキサム酸を含む弱酸性の水溶液中に添加すること
によって室温で反応が円滑に進行することを報告してお
り(D. G. Hoare等、J. Am. Chem. Soc., 第90巻、1
638頁(1968)参照)、S. Bittner等は、トリフ
ェニルホスフィン及びジエチルアゾジカルボキシレート
をヒドロキサム酸と等モル添加することにより、中性条
件下、室温で円滑に反応が進行することを報告している
(S. Bittner等、Tetrahedron Letters 、第23巻、1
965頁(1974))。しかしながらこれらの反応で
は用いる試薬が一般的なものではなく、高価であり汎用
的ではない。最近これらの問題を解決する合成法として
ニトリル類をヒドロキサム酸に作用させる簡便な芳香族
アミンの合成法が特開平5−246961号に開示され
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のニトリル類を用
いる方法では確かに反応温度も80℃前後であり、用い
る試薬もアセトニトリルやベンゾニトリルのような汎用
的なものであり、従来の問題点を解決したものであると
いえる。但し、適用されるヒドロキサム酸としてo−ア
ルコキシまたはo−アリールオキシベンゾヒドロキサム
酸に限定されるという大きな制約があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者はo−アルコキ
シまたはo−アリールオキシベンゾヒドロキサム酸以外
の基質に対してもニトリル類を用いた反応によりアニリ
ンが簡便に合成できないかと種々の検討を加えた結果、
以下の発明とによりこれら問題点が解決できること
を見出した。 下記一般式(I)で表わされる化合物を、塩基及び一
般式(IIa)もしくは一般式(IIb) で表わされる化合物も
しくはその等価体の存在下反応させることにより、下記
一般式(III) で表わされる芳香族アミンを合成すること
を特徴とする芳香族アミンの製造方法。 一般式(I)
【0006】
【化7】
【0007】(式中、A2 、A3 、A4 はそれぞれ独立
に水素原子または芳香環に置換可能な基を表わす。A1
とA5 はそれぞれ独立に水素原子または、芳香環に置換
可能な、アルコキシ基、アリールオキシ基以外の置換基
を表わす。A1 とA2 、A2とA3 、A3 とA4 、A4
とA5 はそれぞれ縮合環を形成しても良い。) 一般式(IIa) R1 −CN (式中R1 はアルキル基、またはアリール基を表わ
す。) 一般式(IIb) R1 −N=C=X (式中R1 は一般式(IIa)におけるものと同義である。
Xは酸素原子もしくは硫黄原子を表わす。) 一般式(III)
【0008】
【化8】
【0009】(式中A1 、A2 、A3 、A4 、A5 はそ
れぞれ一般式(I)におけるものと同義である。) 下記一般式(IV)で表わされる化合物を塩基及び一般
式(IIa)もしくは一般式(IIb) で表わされる化合物もし
くはその等価体の存在下反応させることにより、下記一
般式(V) で表わされる芳香族ヘテロ環アミンを合成す
ることを特徴とする芳香族ヘテロ環アミンの製造方法。 一般式(IV)
【0010】
【化9】
【0011】(式中、Hetは5ないし6員の芳香族ヘ
テロ環を表わす。Yは水素原子もしくは置換基を表わ
す。nはHetに結合可能な数を表わす。nが2以上の
とき、複数のYは同じであっても異なっていてもよく、
また縮合環を形成してもよい。) 一般式(V)
【0012】
【化10】
【0013】(式中のHetとY、nはそれぞれ一般式
(IV)におけるものと同義である。) 下記一般式(VI)もしくは一般式(VII) で表わされる
化合物をヒドロキシルアミンと反応させて系中でヒドロ
キサム酸を生成させた後、更に塩基および一般式(IIa)
もしくは一般式(IIb) で表わされる化合物もしくはその
等価体と反応させることにより、一般式(III) で表わさ
れる芳香族アミンを合成することを特徴とする芳香族ア
ミンの製造方法。 一般式(VI)
【0014】
【化11】
【0015】式中Zはアルコキシ基、アリールオキシ
基、ハロゲン原子、アミノ基もしくは水酸基を表わす。
1 、A2 、A3 、A4 、A5 は一般式(I)における
ものと同義である。 一般式(VII)
【0016】
【化12】
【0017】式中Zは一般式(VI)におけるものと同義
である。Het、Y、nは一般式(IV)におけるものと
同義である。以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の一般式(I)および(III) で表わされる化合物に
ついて説明する。式中A2 、A3 、A4 はそれぞれ独立
に水素原子または置換可能な基を表わす。好ましくはそ
れぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アシルオキシ基、アミド基、スルホンアミド基、ウレイ
ド基、アルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、
スルファモイル基、スルホニル基、スルホ基、シアノ基
及びヘテロ環残基を表わし、これらの基は他の置換基を
有していてもよい。
【0018】A1 とA5 はそれぞれ独立に水素原子また
はアルコキシ基、アリールオキシ基以外の芳香環に置換
可能な基を表わす。好ましくは上記A2 、A3 、A4
説明で列挙したもの(但しアルコキシ、アリールオキシ
基を除く)が挙げられる。またA1 とA2 、A2
3 、A3 とA4 、A4 とA5 はそれぞれ縮合環を形成
してもよい。縮合環の例としては好ましくは置換もしく
は無置換のベンゼン環、シクロペンタジエン環、トロピ
リデン環、ピリジン環、フラン環、チオフェン環、ピロ
ール環、チアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール
環及びトリアゾール環が挙げられる。これれらの縮合環
が置換基を有する場合、好ましい置換基の例としては、
2 、A3 、A4 で説明したものである。
【0019】一般式(IIa)および一般式(IIb) で表わさ
れる化合物について説明する。式中R1 はアルキル基ま
たはアリール基を表わす。アルキル基として好ましくは
炭素数1ないし6のものであり、特に好ましくは炭素数
1ないし2のものである。アリール基として好ましくは
フェニル基である。これらの基はさらに置換基を有して
いてもよく、それによって反応速度の制御が可能であ
る。また一般式(IIa)で表わされる化合物の等価体とし
ては下記一般式(VI)で表わされるイミノエーテル、アミ
ジンなどが挙げられる。 一般式(VI)
【0020】
【化13】
【0021】式中、R1 は一般式(IIa) と同義である。
2 はR3 O−基もしくはR4 5N−基を表わす。こ
こでR3 、アルキル基もしくはアリール基を表わす。R
3 として好ましくは炭素数1ないし6のアルキル基もし
くはフェニル基で、特に好ましくは炭素数1ないし3の
アルキル基である。またR4 、R5 は水素原子、アルキ
ル基もしくはアリール基を表わす。R4 、R5 として好
ましくは水素原子である。またR3 、R4 、R5 はそれ
ぞれ置換基を有していてもよい。また一般式(VI) で表
わされる化合物は塩酸、硫酸、ベンゼンスルホン酸など
の塩の形で用いてもよい。一般式(IV)および(V)で
表わされる化合物について説明する。式中Hetは5ま
たは6員の芳香族ヘテロ環を表わし、ピロール、フラ
ン、チオフェン、ピラゾール、イソオキサゾール、イソ
チアゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾー
ル、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンなど
が挙げられる。これらのうちで好ましくはピロール、フ
ラン、チオフェン、ピリジンである。Yは水素原子もし
くは置換基を表わし、一般式(I)および(III) の
2 、A 3 、A4 で説明したものと同義である。nはH
etに結合可能なYの数を表わす。
【0022】一般式(VI)および一般式(VII) で表わさ
れる化合物について説明する。Zで表わされる基はアル
コキシ基(メトキシ、ブトキシなど)、アリールオキシ
基(フェノキシなど)、ハロゲン(クロロ、ブロモな
ど)、アミノ基(アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノなど)、もしくは水酸基を表わす。またこれらの基は
更に置換基を有していてもよく、そのような置換基とし
ては電子吸引基(ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アル
コキシ基など)が好ましい。
【0023】これら一般式(VI)および一般式(VII) で
表わされる化合物はヒドロキシルアミンと酸性、中性、
アルカリ性等の種々の条件下反応させることによりヒド
ロキサム酸を合成することができる。その具体的方法と
しては、“Organic Functional Group Preparations ”
2nd Ed. III (S. R. Sandler, W. Karo 共著,198
9年,Academic Press, New York) や、“Supplement
B, The Chemistry of acid derivatives, Volume 2”
(S. Patai 編, 1992年,John Wiley & Sons,New Yo
rk”等に記載の方法等が挙げられる。
【0024】塩基としては種々のものを用いることがで
きる。具体的には金属アルコキシド(ナトリウムメトキ
シド、カリウム−(t)−ブトキシドなど)、有機塩基
(トリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ−7−ウ
ンデセン、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、
ピリジン、2,6−ルチジン、ジイソプロピルエチルア
ミン、1,8−ジアミノナフタレン、リチウムジイソプ
ロピルアミンなど)、無機塩基(炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸セシウムなど)など
が挙げられる。以下に一般式(III) および(V)で表わ
される化合物の具体的化合物例を示す。また以下の化合
物の芳香環に直接結合した−NH2 基を−CONHOH
基に置き換えたものが一般式(I)もしくは(IV)で表
わされる化合物の具体例に相当する。但し、本発明はこ
れら化合物に限定されるものではない。
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】
【0027】
【化16】
【0028】
【化17】
【0029】以下に一般式(IIa)、(IIb)もしくは(V
I)で表わされる化合物の具体例を示す。但し本発明は
これらに限定されるものではない。
【0030】
【化18】
【0031】次に本発明の合成条件について説明する。
反応溶媒として種々のものを用いることができ、具体的
にはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン、ジグリム、水、メタノー
ル、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、1,2−ジ
クロロエタン、クロロベンゼン、酢酸tert−ブチルエス
テル、アセトニトリルなどを用いることができ、必要に
応じてこれらの混合溶媒を用いた方が良い収率を与える
ことがある。また場合によっては相間移動触媒(クラウ
ンエーテルや4級アンモニウム塩など)を添加してもよ
い。例えば上記溶媒の中でテトラヒドロフランまたはト
ルエン、アセトニトリルなどは単独で反応溶媒として用
いるとヒドロキサム酸の塩の溶解性が悪い等の理由で収
率が低いことがあるが、これら反応系にクラウンエーテ
ルや水等を添加することにより収率が著しく向上するこ
とがある。次に反応温度としては基質によって好ましい
温度が異なるが、一般的には室温から160℃の範囲で
行われ、好ましくは40℃から140℃の範囲で、更に
好ましくは60℃から120℃の範囲で行なわれる。
【0032】次に反応を行なう化合物のモル比について
説明する。一般式(I)で表わされる化合物に対して一
般式(II)で表わされる化合物(もしくはその等価体)
を通常0.1ないし200mol %の範囲で用い、好まし
くは0.5ないし110mol%、さらに好ましくは2な
いし100mol %である。また一般式(I)で表わされ
る化合物に対して塩基の量としては通常0.5ないし2
00mol %の範囲で用い、好ましくは1ないし110mo
l %の範囲で、更に好ましくは5ないし100mol %の
範囲で用いる。但し一般式(I)で表わされる化合物に
−CONHOH基以外の酸性の基がついている場合、そ
れと反応する塩基を別途必要とする場合がある。本発明
において反応生成物の単離;精製は蒸留、再結晶、クロ
マトグラフィーなどの通常の方法により行なうことがで
きる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を合成例により具体的に説明す
る。但し本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】(合成例1) アニリンの合成(1) ここでは溶媒、ニトリルの効果を示す。ベンゾヒドロキ
サム酸(7mmol)とベンゾニトリル(7mmol)を適当な
溶媒(20ml)中で混合し、そこに28%ナトリウムメ
トキシドのメタノール溶液(1.44ml)を加え100
℃で反応させ液体クロマトグラフィーによりアニリンの
収率をもとめた。結果を以下に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表より明らかなとおり、特開平5−246
961号に準じた方法ではアニリンがほとんど生成しな
いが、本発明の方法により、ほぼ定量的にアニリンが得
られた。またベンゾヒドロキサム酸を1−ナフトヒドロ
キサム酸に変えて同様の反応を行なった。その結果反応
溶媒として特開平5−246961号実施例記載のアセ
トニトリルを用いた場合には目的とする1−ナフチルア
ミンがほとんど得られなかったが、本発明のジメチルホ
ルムアミドを用いた場合には92%で目的物が得られ
た。更にベンゾヒドロキサム酸を用いた反応でベンゾニ
トリルの代わりにp−メトキシベンゾニトリルもしくは
p−クロロベンゾニトリルに変えて同様の反応を行なっ
た場合、アニリンがそれぞれ96%、88%の収率で得
られた。
【0037】(合成例2) アニリンの合成(2) ここでは塩基の効果を明らかにする。合成例1で塩基と
して用いたナトリウムメトキシドの代わりにトリエチル
アミン、1,8−ジアザビシクロ−7−ウンデセン、ピ
リジンを用いて(各7mmol)それぞれ合成例1と同様の
反応を行なった。その結果アニリンが各々71%、10
0%、33%の収率で得られた。
【0038】(合成例3) アニリンの合成(3) ベンゾヒドロキサム酸(7mmol)とアセトニトリル(1
ml)をジメチルホルムアミド(20ml)中で混合し、そ
こに28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液
(1.44ml)を加え100℃で2時間反応させた。室
温に冷却後反応系に酢酸エチル(100ml)と水(10
0ml)を加え水層を分離した後、更に有機層を水(50
ml×2)で洗浄した。有機層を乾燥(Na2 SO4 )、
濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液;酢酸エチル−ヘキサン=1:3)により精製し、
5.9mmol(84%収率)のアニリンを得た。
【0039】(合成例4) アニリンの合成(4) ここでは塩基とニトリルがそれぞれ触媒量でも反応が定
量的に進行することを明示する。ベンゾヒドロキサム酸
(7mmol)とベンゾニトリル(0.7mmol)、ナトリウ
ムメトキシドの28%メタノール溶液(0.144ml)
を適当な溶媒中、100℃で反応させた。表より明らか
なように、塩基とニトリルをそれぞれ触媒量用いた場合
にも、高収率でアニリンが得られることが分かった。
【0040】
【表2】
【0041】(合成例5) 各種アミンの合成 各種ヒドロキサム酸(7mmol)とベンゾニトリル(0.
7mmol)、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶
液(1.44ml)をジメチルホルムアミド中で反応を行
ない、液体クロマトグラフィーにて目的とするアミンの
収率をもとめた。その結果各種アミンが42ないし97
%の収率で合成でき、本発明の有用性が示された。
【0042】
【表3】
【0043】(合成例6) 一貫法によるアニリンの合成 安息香酸メチル(7mmol)にヒドロキシルアミン(14
mmol)のメタノール(20ml)溶液を加え、更にナトリ
ウムメトキシドの28%メタノール溶液(2.81ml)
を加え還流下4時間反応させた。その後そこにベンゾニ
トリル(7mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(2
0ml)を加えバス温100℃で4時間反応させた。室温
に冷却した反応液を液体クロマトグラフィーにより分析
した結果、アニリンが32%の収率で生成していた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 211/59 8517−4H 213/02 217/84 227/04 229/60 7537−4H C07D 213/73 215/40

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされる化合物
    を、塩基及び一般式(IIa)もしくは一般式(IIb) で表わ
    される化合物もしくはその等価体の存在下反応させるこ
    とにより、下記一般式(III) で表わされる芳香族アミン
    を合成することを特徴とする芳香族アミンの製造方法。 一般式(I) 【化1】 (式中、A2 、A3 、A4 はそれぞれ独立に水素原子ま
    たは芳香環に置換可能な基を表わす。A1 とA5 はそれ
    ぞれ独立に水素原子または、芳香環に置換可能な、アル
    コキシ基、アリールオキシ基以外の置換基を表わす。A
    1 とA2 、A2とA3 、A3 とA4 、A4 とA5 はそれ
    ぞれ縮合環を形成しても良い。) 一般式(IIa) R1 −CN (式中R1 はアルキル基、またはアリール基を表わ
    す。) 一般式(IIb) R1 −N=C=X (式中R1 は一般式(IIa)におけるものと同義である。
    Xは酸素原子もしくは硫黄原子を表わす。) 一般式(III) 【化2】 (式中A1 、A2 、A3 、A4 、A5 はそれぞれ一般式
    (I)におけるものと同義である。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(IV)で表わされる化合物を
    塩基及び一般式(IIa)もしくは一般式(IIb) で表わされ
    る化合物もしくはその等価体の存在下反応させることに
    より、下記一般式(V) で表わされる芳香族ヘテロ環ア
    ミンを合成することを特徴とする芳香族アミンの製造方
    法。 一般式(IV) 【化3】 (式中、Hetは5ないし6員の芳香族ヘテロ環を表わ
    す。Yは水素原子もしくは置換基を表わす。nはHet
    に結合可能な数を表わす。nが2以上のとき、複数のY
    は同じであっても異なっていてもよく、また縮合環を形
    成してもよい。) 一般式(V) 【化4】 (式中のHetとY、nはそれぞれ一般式(IV)におけ
    るものと同義である。)
  3. 【請求項3】 下記一般式(VI)もしくは一般式(VII)
    で表わされる化合物をヒドロキシルアミンと反応させて
    系中でヒドロキサム酸を生成させた後、更に塩基および
    一般式(IIa)もしくは一般式(IIb) で表わされる化合物
    もしくはその等価体と反応させることにより、一般式(I
    II) で表わされる芳香族アミンを合成することを特徴と
    する芳香族アミンの製造方法。 一般式(VI) 【化5】 式中Zはアルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原
    子、アミノ基もしくは水酸基を表わす。A1 、A2 、A
    3 、A4 、A5 は一般式(I)におけるものと同義であ
    る。 一般式(VII) 【化6】 式中Zは一般式(VI)におけるものと同義である。He
    t、Y、nは一般式(IV)におけるものと同義である。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113387812A (zh) * 2020-03-12 2021-09-14 深圳有为技术控股集团有限公司 若干(杂)芳多胺的制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113387812A (zh) * 2020-03-12 2021-09-14 深圳有为技术控股集团有限公司 若干(杂)芳多胺的制备方法

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