JP2000053408A - 膨張黒鉛粒子及びその製造方法並びにリチウム二次電池、その負極及び負極材料 - Google Patents

膨張黒鉛粒子及びその製造方法並びにリチウム二次電池、その負極及び負極材料

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JP2000053408A
JP2000053408A JP10221849A JP22184998A JP2000053408A JP 2000053408 A JP2000053408 A JP 2000053408A JP 10221849 A JP10221849 A JP 10221849A JP 22184998 A JP22184998 A JP 22184998A JP 2000053408 A JP2000053408 A JP 2000053408A
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lithium secondary
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Koichi Takei
康一 武井
Tatsuya Nishida
達也 西田
Yoshito Ishii
義人 石井
Atsushi Fujita
藤田  淳
Kazuo Yamada
和夫 山田
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウム二次電池用負極材料として用いたと
きのスラリーの作業性悪化、集電体面方向での粒子の配
向、サイクル特性悪化、不可逆容量増加が改善された膨
張黒鉛粒子を含有するリチウム二次電池用負極材料、上
記の膨張黒鉛粒子及びその好適な製造方法を提供する。
また、リチウム二次電池用負極材料を用いて得られた高
い充放電容量有し、サイクル特性に優れたリチウムイオ
ン二次電池用負極及びこの負極を用いたリチウム二次電
池を提供する。 【解決手段】 カサ比重が0.3〜0.8の範囲にある
膨張黒鉛粒子及び偏平状の粒子が複数、配向面が非平行
となるように集合又は結合した構造を有する原料黒鉛粒
子を酸処理して層間化合物とし、次いで加熱・膨張させ
て作製する膨張黒鉛粒子の製造方法。上記の膨張黒鉛粒
子を含有してなるリチウム二次電池用負極材料、負極集
電体上にこのリチウム二次電池用負極材料からなる層を
形成してなるリチウム二次電池用負極及びこのリチウム
二次電池用負極と正極とを有してなるリチウム二次電
池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膨張黒鉛粒子を含
有してなるリチウム二次電池用負極材料、この材料に好
適な膨張黒鉛粒子、その製造方法、リチウム二次電池用
負極及びリチウム二次電池に関し、特に充放電容量、サ
イクル特性に優れたリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ポータブル機器、電気自動車、電
力貯蔵用として小型、軽量で高エネルギー密度を有する
二次電池に対する要望が高まっている。このような要望
に対し、非水系電解液二次電池、特にリチウム二次電池
はとりわけ高電圧、高エネルギー密度を有する電池とし
て注目を集めている。
【0003】リチウム二次電池の負極材料としては、金
属リチウム、低黒鉛化炭素粒子、高黒鉛化炭素粒子が使
用されている。金属リチウムは高い充放電容量を実現可
能であるが、その高い反応性のため充放電サイクルの経
過と共に電解液中の溶媒と反応し容量が低下する、また
樹枝状の金属リチウムが生成し易く、正・負極間に設け
られるセパレータを貫通し短絡を引き起こし易いという
問題点を有している。低黒鉛化炭素粒子を用いた材料
は、電解液との反応性が低い、樹枝状金属リチウムが生
成しづらいという特徴を有するが、充放電容量が一般に
低く、また真密度が低いため体積当りの充放電容量が低
いという難点を有し、高エネルギー密度の二次電池を実
現することは達成されていない。一方、高黒鉛化炭素粒
子は、低黒鉛化炭素粒子と比較して高い充放電容量を有
し、金属リチウムと比較して電解液との反応性が低く、
樹枝状金属リチウムが生成しづらいという特徴を有する
ことから、近年、負極用材料として盛んに検討が為され
るようになってきている。
【0004】高黒鉛化炭素粒子として、天然黒鉛粒子を
酸処理して層間化合物とし、これを加熱、膨張化させた
膨張黒鉛粒子の負極材料への適用が検討されている。膨
張黒鉛は、一般に、天然黒鉛のような高度に黒鉛結晶が
発達した黒鉛粒子を濃硝酸や過酸化水素などの酸化剤を
含む濃硫酸溶液に接触させて黒鉛結晶層間に硫酸を挿入
し、あるいは電気化学的に硫酸を黒鉛結晶層間に挿入
し、次いで急激に加熱して層間に挿入された硫酸を放出
させ、この際に膨張を行わせて製造されるものであり、
この膨張過程での膨張率は数百倍に達する場合がある。
得られた膨張黒鉛を粉砕し、残留する硫酸根を加熱処理
等によって除去して負極材料として用いると、黒鉛の理
論容量(372mAh/g)を越える高い充放電容量が
得られることが報告されている。
【0005】負極材料用として粉砕された膨張黒鉛粒子
は、その製法により、形状は薄片状となり、カサ密度が
小さく、また高い比表面積を有するという特性を有す
る。このため、膨張黒鉛粒子を負極材料として用いた場
合、以下のような問題が発生する。すなわち、電極作製
に用いる膨張黒鉛粒子、バインダー、溶剤等からなるス
ラリーの粘度が高くなり、作業性が悪くなる、集電体に
スラリーを塗布、乾燥、加圧して電極を作製した場合、
薄片状の粒子が集電体面方向に高密度に配向し、その結
果、負極層内への電解液の浸透性が悪化し、電解液の注
入に長時間を必要とする、膨張黒鉛粒子へのリチウムイ
オンの吸蔵・放出の繰り返しによって発生する厚さ方向
の歪みにより粒子が剥離し易いためサイクル特性が悪化
する、初回充放電時の不可逆容量が大きいなどの問題が
あることが明らかとなった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、リチ
ウム二次電池用負極材料として用いたときのスラリーの
作業性悪化、集電体面方向での粒子の配向、サイクル特
性悪化、不可逆容量増加が改善された膨張黒鉛粒子を含
有するリチウム二次電池用負極材料を提供することにあ
る。
【0007】本発明の他の目的は、上記の膨張黒鉛粒子
及びその好適な製造方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、上記リチウム二次電
池用負極材料を用いて得られた高い充放電容量有し、サ
イクル特性に優れたリチウム二次電池用負極及びこの負
極を用いたリチウム二次電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、カサ比重が
0.3〜0.8の範囲にある膨張黒鉛粒子に関する。
【0010】本発明はまた、原料黒鉛粒子に対する膨張
率が1.1〜2.0である上記の膨張黒鉛粒子に関す
る。
【0011】本発明はまた、偏平状の粒子が複数、配向
面が非平行となるように集合又は結合した構造を有する
原料黒鉛粒子を酸処理して層間化合物とし、次いで加熱
・膨張させて作製することを特徴とする膨張黒鉛粒子の
製造方法に関する。
【0012】本発明はまた、上記の膨張黒鉛粒子を含有
してなるリチウム二次電池用負極材料に関する。
【0013】さらに、本発明は、負極集電体上に前記リ
チウムイオン二次電池用負極材料からなる層を形成して
なるリチウム二次電池用負極に関する。
【0014】本発明はまた、上記のリチウムイオン二次
電池用負極と正極とを有してなるリチウム二次電池に関
する。
【0015】
【発明の実施の形態】一般に、炭素材料を用いたリチウ
ム二次電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質
物からなる負極と正極と非水電解液を有する。本発明に
おけるリチウム二次電池用負極は、負極集電体上にカサ
比重が0.3〜0.8の膨張黒鉛粒子を含有するリチウ
ム二次電池用負極材料からなる層を形成してなることを
特徴とする。ここで、膨張黒鉛粒子のカサ比重が0.3
を下回る場合、負極作製に使用する負極材料のスラリー
の作業性が悪化し、また電極では集電体面方向に膨張黒
鉛粒子が配向し易くなり電解液注入に長時間を要するよ
うになり、またサイクル特性が劣化する。一方、膨張黒
鉛粒子のカサ比重が0.8を越えると充放電容量が低下
し、膨張黒鉛の特徴が失われる。膨張黒鉛粒子のカサ比
重のより好ましい範囲は0.3〜0.6である。なお、
本発明におけるカサ比重とは、JIS−K−1469に
記載される方法で測定された値である。
【0016】本発明で使用される膨張黒鉛粒子は、前記
カサ比重を示すものであるが、原料黒鉛粒子を酸処理し
て層間化合物とし、次いで加熱・膨張した時の膨張率が
1.1〜2.0である膨張黒鉛であることが好ましい。
膨張率が2.0を越える膨張黒鉛粒子を用いると、負極
作製に使用するスラリーの作業性が悪化する傾向にあ
り、また電極では集電体面方向に膨張黒鉛粒子が配向し
易くなり電解液注入に長時間を要するようになり、また
サイクル特性が劣化する傾向にある。一方、膨張率が
1.1を下回る膨張黒鉛粒子を用いると充放電容量が低
下する傾向にあり、膨張黒鉛を用いる特徴が失われる。
なお、本発明での膨張率は、原料黒鉛粒子のカサ比重
と、膨張処理して得られた膨張黒鉛粒子のカサ比重とか
ら、下式を用いて算出したものである。 膨張率=1/(膨張処理後の膨張黒鉛粒子のカサ比重/
原料黒鉛粒子のカサ比重) 本発明で使用される膨張黒鉛粒子は、偏平状の粒子が複
数、配向面が非平行となるように集合又は結合した構造
を有する原料黒鉛粒子を酸処理して層間化合物とし、次
いで加熱・膨張させて作製することが好ましい。天然黒
鉛粒子や一般の鱗片状人造黒鉛粒子を用いた場合、膨張
率が著しく高くなり、得られる膨張黒鉛粒子のカサ比重
や膨張率が本発明の範囲を超えるため、満足する特性が
得られない。
【0017】偏平状の粒子が複数、配向面が非平行とな
るように集合又は結合した構造を有する原料黒鉛粒子の
製造方法については特に制限を設けないが、黒鉛化可能
な骨材又は黒鉛と黒鉛化可能なバインダを含む材料に黒
鉛化触媒を添加して混合する工程、焼成・黒鉛化する工
程、粉砕する工程の各工程を含む方法で製造されたもの
であることが好ましい。
【0018】黒鉛化可能な骨材としては、フルードコー
クス、ニードルコークス等の各種コークス類が好まし
い。また、骨材として天然黒鉛や人造黒鉛など既に黒鉛
化されているものを使用することもできる。
【0019】黒鉛化可能なバインダとしては、石炭系、
石油系、人造等の各種ピッチ、タールが使用される。好
ましくは、タールピッチ、コールタールが用いられる。
【0020】バインダの配合量は特に制限されないが、
黒鉛化可能な骨材又は黒鉛に対して5〜80重量%添加
することが好ましく、10〜80重量%添加することが
より好ましく、15〜80重量%添加することが更に好
ましい。バインダの量が多すぎたり少なすぎたりする
と、得られる原料黒鉛粒子を膨張処理した時、膨張率が
大きくなりすぎたり、逆に小さくなりすぎたりして本発
明の効果が十分発現しなくなる傾向がある。
【0021】黒鉛化可能な骨材又は黒鉛とバインダの混
合方法は特に制限はなく、ニーダー等を用いて行われる
が、バインダの軟化点以上の温度で混合することが好ま
しい。具体的にはバインダがピッチ、タールの場合は、
50〜300℃が好ましい。
【0022】黒鉛化触媒としては、鉄、ニッケル、チタ
ン、ホウ素、珪素等、これらの酸化物、炭化物、窒化物
などが使用可能である。好ましくは炭化珪素が用いられ
る。黒鉛化触媒は、黒鉛化可能な骨材又は黒鉛と黒鉛化
可能なバインダに対して1〜50重量%添加することが
好ましい。添加量が1重量%未満であると、得られる膨
張黒鉛粒子の充放電容量が低下する傾向がある。一方、
50重量%を越えると、均一に混合することが困難とな
り、作業性が悪化、又得られる原料黒鉛粒子の特性のバ
ラツキが大きくなり、結果として膨張黒鉛粒子の特性が
不安定となる傾向がある。
【0023】黒鉛化可能な骨材又は黒鉛とバインダに黒
鉛化触媒を添加して混合し、焼成・黒鉛化を行う。焼成
の前に、必要に応じて前記混合物を適当な形に成形して
も良い。焼成は前記混合物が酸化し難い雰囲気で行うこ
とが好ましく、例えば窒素雰囲気中、アルゴン雰囲気
中、真空中で焼成する方法等が挙げられる。黒鉛化の温
度は2000℃以上が好ましく、2500℃以上である
ことがより好ましく、2800〜3200℃であること
が更に好ましい。黒鉛化温度が低いと黒鉛結晶の発達が
悪くなるとともに、黒鉛化触媒が黒鉛粒子に残留し易く
なり、いずれの場合も黒鉛粒子を原料として作製される
膨張黒鉛粒子の充放電容量が低下する傾向にある。一
方、黒鉛化温度が高すぎると、黒鉛が昇華することがあ
る。
【0024】次に、得られた黒鉛化物を粉砕する。黒鉛
化物の粉砕方法については特に制限は設けないが、ジェ
ットミル、振動ミル、ピンミル、ハンマーミル等の既知
の方法及びこれらの複数を組み合わせて用いることがで
きる。粉砕後の平均粒径は、1〜100μmが好まし
く、10〜50μmがより好ましい。平均粒径が大きす
ぎる場合、黒鉛粒子を原料として作製される膨張黒鉛粒
子の粒径が大きくなりすぎ、作製した電極表面に凸凹や
密度むらが発生し易くなる。
【0025】本発明で使用する偏平状の粒子が複数、配
向面が非平行となるように集合又は結合した構造を有す
る原料黒鉛粒子は、広角X線回折によって測定される
(002)面の格子面間隔d002、C軸方向の結晶子
サイズLcがそれぞれ0.338nm以下、50nm以
上とすることが、得られる膨張黒鉛の充放電容量を大き
くするという点で好ましい。
【0026】また、本発明で使用する偏平状の粒子が複
数、配向面が非平行となるように集合又は結合した構造
を有する原料黒鉛粒子のJIS−K−1469に記載さ
れる方法で測定されたカサ比重は、得られる膨張黒鉛粒
子のカサ比重、膨張率を本発明の範囲とするという点、
結果として膨張黒鉛粒子の高い充放電容量を維持し、且
つスラリーの作業性、負極活物質として用いた場合のサ
イクル特性を良好にするという点で、0.5〜1.0の
範囲にあることが好ましい。
【0027】作製された原料黒鉛粒子を酸処理して層間
化合物とし、次いで加熱して膨張黒鉛粒子とする。酸処
理に用いる処理剤としては、濃硝酸、過酸化水素、無水
クロム酸、塩素酸カリウム、過塩素酸カリウムなどの酸
化剤を含有する濃硫酸、発煙硝酸などを用いることがで
き、それぞれ硫酸、硝酸が黒鉛結晶層間に挿入された層
間化合物が生成する。これらの処理剤を用いた処理条件
については特に制限を設けないが、それぞれについて最
適な条件があり、一般に過度に処理すると得られる膨張
黒鉛の充放電容量が減少し、不可逆容量が増加する傾向
が見られるので最適条件を選択し、処理することが好ま
しい。例えば処理剤は黒鉛粒子100重量部に対して1
00〜1000重量部用いることができる。具体的な一
例として、濃硫酸/濃硝酸(9/1)400重量部に対
し、原料黒鉛粒子100重量部を加え、室温で0.1〜
4時間処理する方法が好適である。
【0028】次いで、酸処理して得られた黒鉛層間化合
物を加熱して膨張化させる。加熱温度は700〜120
0℃の範囲が好ましい。加熱速度は一般に大きいほど膨
張率は高くなるため、昇温速度を調節することによって
膨張率が1.1〜2.0の範囲になるように制御するこ
とができる。昇温速度としては1℃/時間程度の昇温速
度から高温に保持した炉中に投入し急熱する程度の昇温
速度までの範囲内が採用できる。加熱雰囲気としては、
空気雰囲気、不活性雰囲気、真空雰囲気等が採用でき
る。ここで空気雰囲気を採用する場合、酸化による膨張
黒鉛粒子の消耗を防ぐため、加熱時間は短時間とするこ
とが好ましい。また、膨張黒鉛粒子中に残留する酸成分
(硫酸、硝酸)を除去するため、膨張処理後に更に不活
性雰囲気、真空雰囲気中で高温で加熱処理すると充放電
容量及び不可逆容量が改善される傾向があるので好まし
い。
【0029】本発明のリチウム二次電池用負極材料は上
記によって得られる膨張黒鉛粒子を含有してなるもので
ある。材料中には膨張黒鉛粒子同士を結着するための有
機系結着剤を配合することが好ましい。また、更に有機
溶媒等を用いてペースト化してスラリーとすることもで
きる。
【0030】本発明のリチウム二次電池用負極は負極集
電体上に上記のリチウム二次電池用負極材料からなる層
を形成してなるものである。層の形成は、集電体上に、
均一に混合された膨張黒鉛粒子と有機系結着剤からなる
材料を、加圧成形するか、又は上記スラリーを集電体上
に塗布、乾燥後加圧するなど、公知の方法により行うこ
とができる。
【0031】有機系結着剤としては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンポリマー、ポ
リイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、ブタジエン
ゴム、スチテンブタジエンゴム、カルボキシメチルセル
ロース、ポリ弗化ビニリデン、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリアクリロニトリル等が使用できる。有機系結着
剤の含有量は、膨張黒鉛粒子と有機系結着剤との混合物
に対して3〜20重量%とすることが好ましい。
【0032】ペースト化する有機溶媒としてはN−メチ
ル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、イソプロ
パノール等が用いられる。溶剤の量に特に制限はなく、
所望の粘度に調整できればよい。例えば負極材料に対し
て10〜90重量%用いられる。
【0033】集電体としては、正極、負極の活物質に対
して電気化学的に安定性を有する導体を使用することが
できる。例えば、ニッケル、チタン、ステンレス、銅、
アルミニウム等の箔、メッシュなどが使用できる。
【0034】上記により得られるリチウム二次電池用負
極は、充放電可能なリチウムを含有する活物質から構成
された正極を組み合わせてリチウム二次電池を構成す
る。ここで使用される正極活物質としては、Lixy
z(ここでMはV、Mn、Fe、Co、Niから選ばれ
る少なくとも一種の遷移金属を表し、xは0.05〜
1.2、yは1又は2、zは1.5〜5の数を表す。)
で表されるリチウムを含有する遷移金属酸化物が挙げら
れる。また、これらにリチウム以外のアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、上記M以外の遷移金属、或いは周期律
表3B〜5B族元素(Al、Ga、In、Si、Ge、
Sn、Pb、Sb、Bi、P、B)などを含ませてもよ
い。
【0035】正極には更に、活物質としてMnO2、M
oO3、V25、TiO2、TiS2、FeS、活性炭な
どの無機化合物やポリアニリンなどの高分子化合物等を
用いることができる。この場合には、予め、負極に所定
量のリチウムを吸蔵させるか、又は所定量の金属リチウ
ムを圧着させて使用することができる。
【0036】リチウム二次電池には電解質として、一般
に非水系電解液が含まれる。非水系電解液としては、リ
チウム塩を高誘電率の有機溶媒に溶解させた溶液が好ま
しい。リチウム塩については特に制限はなく、LiCl
4、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3等を使用
することができる。また、有機溶媒は、リチウム塩を溶
解して電気化学的に安定性を与え、且つ構成する負極、
正極材に対して電気化学的に安定性を有するものであれ
ばよい。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラ
ン、アセトニトリル、スルホラン、γ−ブチロラクト
ン、これらの混合物等が用いられる。また、電解質とし
てポリ弗化ビニリデン等の高分子固体電解質に含ませた
有機電解液を使用することもできる。
【0037】本発明のリチウム二次電池においては、液
体の電解液を用いる場合、正極と負極と非水系電解液の
他に、両極の接触を防止し、且つ電解液を保持し、リチ
ウムイオンを通過できる機能を有するセパレータと、電
極材を保持して集電する機能を有する集電体とを組み合
わせて用いることが好ましい。
【0038】セパレータとしては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン又はポリテトラフルオロエチレン等
の多孔質フィルムや不織布、織布等が挙げられる。セパ
レータの厚さは20〜200μm程度が好ましい。
【0039】また、本発明のリチウム二次電池は、円筒
型、箱型、コイン型、ボタン型、ペーパー型、カード型
など、様々な形状とすることができる。
【0040】本発明の膨張黒鉛粒子を含むリチウム二次
電池用負極材料をリチウム二次電池用負極に用いること
により、膨張黒鉛の特徴である高い充放電容量を維持
し、且つその問題点である負極作製時に用いるスラリー
の特性を改善でき、その結果として電池作製時の作業性
を大幅に改善でき、また、電極集電体面方向への膨張黒
鉛粒子の配向を抑制でき、その結果として電解液注入工
程を短縮、サイクル特性、急速充放電特性を改善でき
る。以上の効果により、高い充放電容量、優れたサイク
ル特性を有するリチウム二次電池を低コストで作製でき
る。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。 (膨張黒鉛の充放電容量の測定)膨張黒鉛粒子90重量
%に、N−メチル−2−ピロリドンに溶解したポリ弗化
ビニリデン(濃度12重量%)を固形分で10重量%添
加し、スラリー粘度が約20,000cpとなるように
N−メチル−2−ピロリドンを加えて混練し黒鉛スラリ
ーを作製した。このスラリーを厚さ10μmの圧延銅箔
に厚さ100μmに塗布し、更に乾燥して負極とした。
作製した試料電極を3端子法による定電流充放電を行
い、リチウム二次電池負極としての評価を行った。
【0042】図1は実験に用いたリチウム二次電池の概
略図である。図1に示すようにガラスセル1に、電解液
2としてLiPF6をエチレンカーボネートとジメチル
カーボネートの等体積混合溶媒に1モル/lの濃度にな
るように溶解した溶液を入れ、試料電極(負極)3、セ
パレータ4及び対極(正極)5を積層して配置し、さら
に参照極6を上部より吊るしてリチウム二次電池を作製
した。対極5及び参照極6には金属リチウムを使用し、
セパレータ4にはポリエチレン微多孔質膜を使用した。
0.5mA/cm2の定電流で5mV(V vs Li
/Li+)まで充電し、2.0V(V vs Li/L
i+)まで放電する試験を行った。
【0043】(リチウム二次電池の作製)図2に円筒型
リチウム二次電池の一例の一部断面正面図を示す。図2
においては、7は正極、8は負極、9はセパレータ、1
0は正極タブ、11は負極タブ、12は正極蓋、13は
電池缶及び14はガスケットである。図2に示すリチウ
ム二次電池は以下のようにして作製した。
【0044】(正極の作製)正極活物質としてLiCo
288重量部に、導電剤として平均粒子径が1μmの
鱗片状天然黒鉛7重量部と、結着剤としてポリ弗化ビニ
リデン5重量部を添加し、これにN−メチル−2−ピロ
リドン(スラリーの50重量%)を加え混合し正極合剤
のスラリーを調製した。次いで、この正極合剤を正極集
電体としてのアルミニウム箔(厚さ25μm)にドクタ
ーブレード法により両面に塗布、乾燥、次いでローラー
プレスによって電極を加圧成形した(厚さ190μ
m)。これを幅40mmで長さ285mmの大きさに切
り出しで正極7を作製した。但し、正極11の両端の長
さ10mmの部分は正極合剤が塗布されておらず、アル
ミニウム箔が露出しており、この一方に正極タブ10を
超音波接合によって圧着した。
【0045】(負極の作製)試料膨張黒鉛と結着剤とし
てのポリ弗化ビニリデンとを重量比90:10の比率で
混合し、これを溶剤(N−メチル−2−ピロリドン)に
分散させて粘度が約20,000cpとなるように調整
して(溶剤58〜62重量%)スラリーとした後、負極
集電体としての銅箔(厚さ10μm)の両面にドクター
ブレード法により塗付し、乾燥、次いでローラープレス
によって電極を加圧成形した(厚さ175μm)。これ
を幅40mmで長さ290mmの大きさに切り出して負
極8を作製した。この負極8を正極7と同様に、両端の
長さ10mmの部分の負極合剤が塗布されていない部分
の一方に負極タブ11を超音波接合によって圧着した。
【0046】(電解液の調製)エチレンカーボネートと
ジメチルカーボネートとの等体積混合溶媒に、LiPF
6を1モル/l溶解し、電解液を調製した。
【0047】(電池の作製)前記正極7、ポリエチレン
製多孔質フィルム(厚さ25μm、幅44mm)からな
るセパレータ9、及び前記負極8をこの順序で積層した
後、前記負極8が外側に位置するように渦巻き状に捲回
して電極群を作製した。この電極群をステンレス製の電
池缶13に収納し、負極タブ11を缶底溶接し、正極蓋
12をかしめるための絞り部を設けた。この後、前記電
解液を電池缶に注入し、正極タブ10を正極蓋12に溶
接し、正極蓋12をかしめて円筒型リチウム二次電池を
作製した。
【0048】実施例1 平均粒子径が5μmのコークス粉末50重量部、タール
ピッチ20重量部、平均粒子径が48μmの炭化珪素1
5重量部及びコールタール10重量部を混合し、250
℃で一時間混合した。得られた混合物を粉砕し、ペレッ
ト状に加圧成形し、次いで窒素雰囲気中、900℃まで
加熱、次いで同じく窒素雰囲気中3000℃まで昇温し
黒鉛化を行った。得られた黒鉛化物をハンマーミルを用
いて粉砕し、平均粒径20μmの原料黒鉛粒子を作製し
た。この原料黒鉛粒子のカサ比重は0.59であった。
また、広角X線回折による結晶の面間隔d002は0.
336nm、結晶子の大きさLcは100nm以上であ
った。さらに、得られた原料黒鉛粒子の走査型電子顕微
鏡(SEM)写真によれば、この黒鉛粒子は偏平状の粒
子が複数、配向面が非平行となるように集合又は結合し
た構造をしていた。
【0049】上記原料黒鉛粒子100重量部に濃硫酸/
濃硝酸(体積比9/1)400重量部を添加、混合し、
1時間保持し、次いでろ過、純水によりろ液pHが6〜
7になるまで洗浄した。得られた酸処理した黒鉛粒子を
乾燥し、次いで窒素雰囲気中1000℃で10時間加熱
し、膨張黒鉛粒子を得た。得られた膨張黒鉛粒子のカサ
比重は0.36であり、膨張率は1.6であった。この
膨張黒鉛粒子の初回充放電容量及び不可逆容量を表1に
示す。膨張黒鉛粒子を負極活物質としてリチウム二次電
池を作製した。
【0050】実施例2 平均粒子径が5μmのコークス粉末50重量部、タール
ピッチ20重量部、平均粒子径が48μmの炭化珪素1
0重量部及びコールタール10重量部を混合し、250
℃で一時間混合した。以下、実施例1と同様にして原料
黒鉛粒子を作製した。得られた原料黒鉛粒子のカサ比重
は0.58であった。また、広角X線回折による結晶の
面間隔d002は0.336nm、結晶子の大きさLc
は100nm以上であった。さらに、得られた原料黒鉛
粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真によれば、この
黒鉛粒子は偏平状の粒子が複数、配向面が非平行となる
ように集合又は結合した構造をしていた。
【0051】上記原料黒鉛粒子100重量部に濃硫酸/
濃硝酸(体積比9/1)400重量部を添加、混合し、
1時間保持し、次いでろ過、純水によりろ液pHが6〜
7になるまで洗浄した。得られた酸処理した黒鉛粒子を
乾燥し、次いで窒素雰囲気中1000℃で10時間加熱
し、膨張黒鉛粒子を得た。得られた膨張黒鉛粒子のカサ
比重は0.48であり、膨張率は1.2であった。この
膨張黒鉛粒子の初回充放電容量及び不可逆容量を表1に
示す。膨張黒鉛粒子を負極活物質としてリチウム二次電
池を作製した。
【0052】実施例3 平均粒子径が5μmのコークス粉末50重量部、タール
ピッチ20重量部、平均粒子径が48μmの炭化珪素5
重量部及びコールタール10重量部を混合し、250℃
で一時間混合した。以下、実施例1と同様にして原料黒
鉛粒子を作製した。得られた原料黒鉛粒子のカサ比重は
0.83であった。また、広角X線回折による結晶の面
間隔d002は0.336nm、結晶子の大きさLcは
100nm以上であった。さらに、得られた原料黒鉛粒
子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真によれば、この黒
鉛粒子は偏平状の粒子が複数、配向面が非平行となるよ
うに集合又は結合した構造をしていた。
【0053】上記原料黒鉛粒子100重量部に濃硫酸/
濃硝酸(体積比9/1)重量部を添加、混合し、1時間
保持し、次いでろ過、純水によりろ液pHが6〜7にな
るまで洗浄した。得られた酸処理した黒鉛粒子を乾燥
し、次いで窒素雰囲気中1000℃で10時間加熱し、
膨張黒鉛粒子を得た。得られた膨張黒鉛粒子のカサ比重
は0.58であり、膨張率は1.4であった。この膨張
黒鉛粒子の初回充放電容量及び不可逆容量を表1に示
す。膨張黒鉛粒子を負極活物質としてリチウム二次電池
を作製した。
【0054】実施例4 平均粒子径が5μmのコークス粉末50重量部、タール
ピッチ20重量部、平均粒子径が48μmの炭化珪素2
重量部及びコールタール10重量部を混合し、250℃
で一時間混合した。以下、実施例1と同様にして原料黒
鉛粒子を作製した。得られた原料黒鉛粒子のカサ比重は
0.90であった。また、広角X線回折による結晶の面
間隔d002は0.340nm、結晶子の大きさLcは
680nmであった。さらに、得られた原料黒鉛粒子の
走査型電子顕微鏡(SEM)写真によれば、この黒鉛粒
子は偏平状の粒子が複数、配向面が非平行となるように
集合又は結合した構造をしていた。
【0055】上記原料黒鉛粒子100重量部に濃硫酸/
濃硝酸(体積比9/1)400重量部を添加、混合し、
1時間保持し、次いでろ過、純水によりろ液pHが6〜
7になるまで洗浄した。得られた酸処理した黒鉛粒子を
乾燥し、次いで窒素雰囲気中1000℃で10時間加熱
し、膨張黒鉛粒子を得た。得られた膨張黒鉛粒子のカサ
比重は0.58であり、膨張率は1.4であった。この
膨張黒鉛粒子の初回充放電容量及び不可逆容量を表1に
示す。この膨張黒鉛粒子を負極活物質としてリチウム二
次電池を作製した。
【0056】比較例1 平均粒径300μm、カサ比重0.6の天然黒鉛粒子1
00重量部に濃硫酸/濃硝酸(体積比9/1)400重
量部を添加、混合し、1時間保持し、次いでろ過、純水
によりろ液pHが6〜7になるまで洗浄した。得られた
酸処理した黒鉛粒子を乾燥し、次いで窒素雰囲気中10
00℃で10時間加熱し、膨張黒鉛粒子を得た。得られ
た膨張黒鉛粒子のカサ比重は0.05であり、膨張率は
12であった。得られた膨張黒鉛粒子をジェットミルに
て粉砕し、平均粒径15μmとした。この粉砕された膨
張黒鉛粒子のカサ比重は0.1であった。この膨張黒鉛
粒子を用いた測定された初回充放電容量及び不可逆容量
を表1に示す。また、この膨張黒鉛を負極活物質として
リチウム二次電池を作製した。
【0057】比較例2 平均粒子径が5μmのコークス粉末50重量部、タール
ピッチ20重量部、コールタール10重量部を混合し、
250℃で一時間混合した。以下、実施例1と同様にし
て原料黒鉛粒子を作製した。得られた原料黒鉛粒子のカ
サ比重は1.0であった。また、広角X線回折による結
晶の面間隔d002は0.340nm、結晶子の大きさ
Lcは680nmであった。さらに、得られた原料黒鉛
粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真によれば、この
原料黒鉛粒子は偏平状の粒子が複数、配向面が非平行と
なるように集合又は結合した構造をしていた。
【0058】上記原料黒鉛粒子100重量部に濃硫酸/
濃硝酸(体積比9/1)400重量部を添加、混合し、
1時間保持し、次いでろ過、純水によりろ液pHが6〜
7になるまで洗浄した。得られた酸処理した黒鉛粒子を
乾燥し、次いで窒素雰囲気中1000℃で10時間加熱
し、膨張黒鉛粒子を得た。得られた膨張黒鉛粒子のカサ
比重は0.85であり、膨張率は1.17であった。こ
の膨張黒鉛粒子の初回充放電容量及び不可逆容量を表1
に示す。この膨張黒鉛粒子を負極活物質としてリチウム
二次電池を作製した。
【0059】得られた実施例1〜4及び比較例1、2の
リチウム二次電池について、充電終止電圧を4.15
V、放電終止電圧を2.8Vとし、充電電流を200m
A、放電電流を200mAから800mAの範囲で変化
させ、急速放電時の放電容量を測定した。その結果を比
較例1の放電電流200mAの時の放電容量を100%
として表2に示す。
【0060】また、充放電電流を200mAとし、各電
池の充放電サイクル特性を測定した。その結果を比較例
1のサイクル数1の時の放電容量を100%として表3
に示す。
【0061】表1より明らかなように、本発明の実施例
1〜4のリチウム二次電池の放電容量は比較例1と同等
若しくは若干小さい程度に保持され、不可逆容量は大き
く改善される。また、比較例2よりも充放電容量は大き
い。
【0062】表2より明らかなように、本発明の実施例
1〜4のリチウム二次電池の急速充放電特性は、比較例
1と比較して大幅に改善されており、大きな放電電流に
おいても放電容量の低下が少なく、膨張黒鉛の欠点が改
善されていること分かる。
【0063】表3より明らかなように、実施例1〜4の
リチウム二次電池のサイクル特性は、比較例1と比較し
て大幅に改善されており、高いサイクル数を経ても大き
な充放電容量を維持できることが分かる。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】本発明のリチウム二次電池用負極材料を
用いて得られたリチウム二次電池用負極は、従来の膨張
黒鉛と同等の充放電容量を有し、且つ集電体面方向への
粒子の配向を抑制し、高い放電電流で放電を行った時の
放電容量が大きく、且つ良好なサイクル特性を有する。
【0068】本発明の膨張黒鉛粒子及びその製造方法に
より得られた膨張黒鉛粒子は、上記のリチウム二次電池
用負極材料に好適に使用される膨張黒鉛粒子である。
【0069】本発明のリチウム二次電池は、従来の膨張
黒鉛と同等の充放電容量を有し、且つ集電体面方向への
粒子の配向を抑制し、高い放電電流で放電を行った時の
放電容量が大きく、且つ良好なサイクル特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】膨張黒鉛の充放電容量の測定に用いたリチウム
二次電池の概略図である。
【図2】円筒型リチウム二次電池の一部断面正面図であ
る。
【符号の説明】
1 ガラスセル 2 電解液 3 試料電極 4 セパレータ 5 対極 6 参照極 7 正極 8 負極 9 セパレータ 10 正極タブ 11 負極タブ 12 正極蓋 13 電池缶 14 ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 義人 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 藤田 淳 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 山田 和夫 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 Fターム(参考) 4G046 EA05 EB06 EC05 EC06 EC08 5H003 AA04 AA08 BA00 BA01 BB02 BC01 BC05 BC06 BD00 BD05 5H014 AA01 AA04 BB00 BB01 CC01 EE08 HH00 HH08 5H029 AJ03 AJ05 AJ14 AK02 AK03 AL07 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ02 CJ11 DJ12 HJ00 HJ08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カサ比重が0.3〜0.8の範囲にある
    膨張黒鉛粒子。
  2. 【請求項2】 原料黒鉛粒子に対する膨張率が1.1〜
    2.0である請求項1記載の膨張黒鉛粒子。
  3. 【請求項3】 偏平状の粒子が複数、配向面が非平行と
    なるように集合又は結合した構造を有する原料黒鉛粒子
    を酸処理して層間化合物とし、次いで加熱・膨張させて
    作製することを特徴とする膨張黒鉛粒子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1若しくは2に記載されるか又は
    請求項3に記載の製造方法により得られる膨張黒鉛粒子
    を含有してなるリチウム二次電池用負極材料。
  5. 【請求項5】 負極集電体上に請求項4記載のリチウム
    二次電池用負極材料からなる層を形成してなるリチウム
    二次電池用負極。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のリチウム二次電池用負極
    と正極とを有してなるリチウム二次電池。
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