JP2000052816A - 車両のエンジン再始動時の制御装置 - Google Patents
車両のエンジン再始動時の制御装置Info
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Abstract
発生する押し出し感を緩和させる。 【解決手段】エンジンの再始動がドライバの車両を発進
させる意思に基づかない理由(例えば、バッテリの充電
量低下等)によって実行される場合には、変速機の所定
クラッチへの係合タイミングをドライバの車両を発振さ
せる意志に基づく理由によってエンジンが再始動する場
合(ステップ340→400)に比べて遅らせるべく、
急速増圧制御の実行を中止し、油圧の供給指令自体も遅
らせる(ステップ330→380→390)。
Description
成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の
再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを
再始動する車両であって、該エンジンの再始動の際に変
速機の所定のクラッチを係合させる車両のエンジン再始
動時の制御装置に関する。
定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止さ
せ、燃料の節約、排気エミッションの低減、あるいは騒
音の低減等を図るように構成した車両が提案され、すで
に実用化されている(例えば特開平8−14076号公
報)。
ーキオン、などといった所定の停止条件を満足したこと
が検出されたときにエンジンを自動停止するようにして
いる。
たは、後進走行ポジションの「R」のように、シフトレ
バーのポジションが駆動ポジションにある場合でも所定
の条件が成立すればエンジンが自動停止を行うものと、
駆動ポジションでは自動停止はされず、ドライバの意思
によってシフトポジションが「N」や「P」等の非駆動
ポジションとされたときにのみ自動停止を行うものが知
れられている。
したとき、例えば、ドライバがアクセルペダルを踏むな
ど走行の意思を示したときには、直ちにエンジンを再始
動させるようにしている。又、バッテリの充電容量が不
足したときなどもエンジンを再始動させるようにしてい
る。
ン再始動が不可能な事態となることを避けるためであ
る。
の状態でエンジンを再始動したときには、それと同時に
自動変速機の所定のクラッチ(いわゆる前進クラッチ)
を係合させるようにする技術が開示されている。
を再始動する際の条件としては、例えばアクセルオフ、
ブレーキオフ、シフトポジションの非駆動ポジションか
ら駆動ポジションへの移行のように、ドライバが「走行
の意思を有している」場合と、バッテリの充電容量SO
Cが不足したときなどのようにドライバが必ずしも「走
行の意思を有していない」場合とがある。
に起因して再始動するときは、できるだけ速く発進体勢
にもって行く必要があるため、所定のクラッチは速やか
に係合される必要がある。
SOCが不足したときや、室内温が上昇したためエアコ
ンのコンプレッサを作動させるときのように、運転者の
発進意思以外の理由に起因してエンジンが再始動された
場合には、必ずしも早く発進体勢を整える必要はなく、
むしろ前進クラッチがあまり速く係合すると、周知のク
リープ現象を早期に発生させてしまい、ドライバにとっ
て不快感を与える可能性があった。
なされたものであって、ドライバに走行の意思があると
きにはできるだけ早く発進体勢に入れるようにすると共
に、ドライバに走行の意思がないときにエンジンが再始
動された場合には、クラッチの係合を遅らせてクリープ
現象の発生を遅らせ、押し出し感を抑えることのできる
車両のエンジン再始動時の制御装置を提供することをそ
の課題とする。
は、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停
止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自
動停止したエンジンを再始動する車両であって、該エン
ジンの再始動の際に変速機の所定のクラッチを係合させ
る車両のエンジン再始動時の制御装置において、前記エ
ンジンの再始動時に前記所定のクラッチを係合させるた
めの油圧供給手段と、前記エンジンの再始動がドライバ
の車両を発進させる意思に基づいた条件によるものか否
かを判断する手段と、を備え、前記エンジンの再始動が
ドライバの車両を発進させる意思に基づいた条件以外の
条件によって実行される場合には、前記油圧供給手段の
前記所定クラッチの係合タイミングをドライバの車両を
発進させる意思に基づく条件によってエンジンが再始動
する場合に比べて遅らせることにより、上記課題を解決
したものである。
場合は、所定のクラッチの係合タイミングを遅らせるこ
とにより、該所定のクラッチの係合は、エンジンが再始
動してからしばらく経ってからとなり、クリープ現象が
発生するのをその分遅らせることができる。また、所定
のクラッチを係合させる際に該係合自体を時間的に余裕
を持って実行できるため、係合ショックの低減、押し出
し感の緩和もできるようになる。なお、係合タイミング
を遅らせるには、油圧の供給の開始タイミングを遅らせ
る、ライン圧の調圧値を一時的に低める等種々の方法が
考えられる。
が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定
の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジン
を再始動する車両であって、該エンジンの再始動の際に
変速機の所定のクラッチを係合させる車両のエンジン再
始動時の制御装置において、エンジンの再始動時に、前
記所定のクラッチを係合させるための油圧を供給する際
に、油圧の供給開始から所定時間だけ油圧を急速に増圧
する急速増圧制御を実行する手段と、前記エンジンの再
始動がドライバの車両を発進させる意思に基づいた条件
によるものか否かを判断する手段と、を備え、前記エン
ジンの再始動がドライバの車両を発進させる意思に基づ
いた条件以外の条件によって実行される場合には、前記
急速増圧制御中止することにより、同様に上記課題を解
決したものである。
合を、ドライバに走行の意思があるときは急速増圧制御
を実施することによって積極的により早期に実現し、
又、ドライバに走行の意思がないときは、該急速増圧制
御を中止することによって発進意思があるときと比べ遅
らせるものである。この発明によっても第1発明と同様
の趣旨の効果が得られる。
の実施形態を詳細に説明する。
車両の駆動システムにおいて、所定の停止条件が成立し
たときにエンジンを自動停止させるとともに、所定の再
始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再
始動させるようにしている。この際、エンジン再始動と
同時に前進クラッチ(所定のクラッチ)が係合される。
が、「N(ニュートラル)」、「P(パーキング)」の
ような非駆動ポジションにあるときのみならず、駆動ポ
ジションの「D(前進走行)」ポジション、「R(後進
走行)」ポジションにあるときでも、所定の条件が成立
したら、エンジンを自動停止するようにしている。
ときにのみエンジンの自動停止を行うシステムであって
も、例えば、シフトポジションが駆動ポジションに移行
されることによって再始動する場合には、再始動と同時
に「所定のクラッチ」を係合させる必要があるため同様
に適用できる。
ジン、2は自動変速機である。このエンジン1には該エ
ンジン1を再始動させるためのモータ及び発電機として
機能するモータジェネレータ3が、該エンジン1のクラ
ンク軸1aに、クラッチ26、チェーン27及び減速機
構Rを介して連結されている。なお、エンジンスタータ
をモータジェネレータ3と別に設け、エンジン始動時
に、スタータとモータジェネレータ3を併用したり、極
低温時にはスタータを専用に使用してもよい。
3、キャリア34、リングギア35を含み、ブレーキ3
1、ワンウェイクラッチ32を介してモータジェネレー
タ3及びクラッチ28の間に組込まれている。
ンジン1のクランク軸1aにクラッチ26、28を介し
て直結されている。自動変速機2内には前進走行時に係
合される公知の前進クラッチC1が設けられている。
接続されるインバータである。このインバータ4は、ス
イッチングにより電力源であるバッテリ5からモータジ
ェネレータ3への電気エネルギの供給を可変にしてモー
タジェネレータ3の回転速度を可変にする。また、モー
タジェネレータ3からバッテリ5への電気エネルギの充
電を行うように切り換える。
の制御、及びインバータ4のスイッチング制御、エアコ
ン(等の補機)41の制御等を行うためのコントローラ
である。又、コントローラ7へは、自動停止走行モード
(エコランモード)のスイッチ40の信号やシフトレバ
ー44の信号が入力される。図中の矢印線は各信号線を
示している。また、このコントロール7は、エンジン及
び自動変速機等をコントロールするECU(電子制御装
置)80とリンクしている。
システムの具体例を説明する。図3は、自動変速機2の
スケルトン図である。
11、副変速部112及び主変速部113を備えてい
る。
ップクラッチ124を備えている。このロックアップク
ラッチ124は、ポンプインペラ126に一体化させて
あるフロントカバー127とタービンランナ128を一
体に取付けた部材(ハブ)129との間に設けられてい
る。
カバー127に連結されている。タービンランナ128
に連結された入力軸130は、副変速部112を構成す
るオーバードライブ用遊星歯車機構131のキャリヤ1
32に連結されている。
132とサンギヤ133との間には、クラッチC0と一
方向クラッチF0とが設けられている。この一方向クラ
ッチF0はサンギヤ133がキャリヤ132に対して相
対的に正回転(入力軸130の回転方向の回転)する場
合に係合するようになっている。
めるブレーキB0が設けられている。また、この副変速
部112の出力要素であるリングギヤ134が、主変速
部113の入力要素である中間軸135に接続されてい
る。
一方向クラッチF0が係合した状態では遊星歯車機構1
31の全体が一体となって回転するため、中間軸135
が入力軸130と同速度で回転する。また、ブレーキB
0を係合させてサンギヤ133の回転を止めた状態で
は、リングギヤ134が入力軸130に対して増速され
て正回転する。即ち、副変速部112はハイ・ローの2
段の切換えを設定することができる。
140、150、160を備えており、これらの歯車機
構140、150、160が以下のように連結されてい
る。
141と第2遊星歯車機構150のサンギヤ151とが
互いに一体的に連結され、第1遊星歯車機構140のリ
ングギヤ143と第2遊星歯車機構150のキャリヤ1
52と第3遊星歯車機構160のキャリヤ162との三
者が連結されている。また、第3遊星歯車機構160の
キャリヤ162に出力軸170が連結されている。更に
第2遊星歯車機構150のリングギヤ153が第3遊星
歯車機構160のサンギヤ161に連結されている。
と前進4段とを設定することができ、そのためのクラッ
チ及びブレーキが以下のように設けられている。
ヤ153及び第3遊星歯車機構160のサンギヤ161
と中間紬135との間に前進クラッチC1が設けられ、
また第1遊星歯車機構140のサンギヤ141及び第2
遊星歯車機構150のサンギヤ151と中間軸135と
の間に後進段にて係合するクラッチC2が設けられてい
る。
機構150のサンギヤ141、151の回転を止めるブ
レーキB1が配置されている。また、これらのサンギヤ
141、151とケーシング171との間には、一方向
クラッチF1とブレーキB2とが直列に配列されてい
る。一方向クラッチF1はサンギヤ141、151が逆
回転(入力軸135の回転方向とは反対方向の回転)し
ようとする際に係合するようになっている。
とケーシング171との間にはブレーキB3が設けられ
ている。また、第3遊星歯車機構160のリングギヤ1
63の回転を止める要素としてブレーキB4と、一方向
クラッチF2とがケーシング171との間に並列に配置
されている。なお、この一方向クラッチF2はリングギ
ヤ163が逆回転しようとする際に係合するようになっ
ている。
と前進5段の変速を行うことができる。
チ及びブレーキ(摩擦係合装置)の係合作動表を図4に
示す。図4において、○印は係合状態、◎印はエンジン
ブレーキを確保すべきときにのみ係合状態、△印は係合
するが動力伝達に関係なし、空欄は解放状態をそれぞれ
示している。
トポジションの配列を示している。上(先側)から順に
「P(パーキング)」、「R(リバース)」、「N(ニ
ュートラル)」、「D(ドライブ)」が配され、「D」
の右にマニュアルの「4」が配され、そこから下(手前
側)に順にマニュアルの「3」、「2」、そして「L
(ロー)」が並んでいる。マニュアルの「4」、
「3」、「2」にシフトレバーを動かすと、自動変速機
は4速段(4th)、3速段(3rd)、2速段(2n
d)にそれぞれ固定される。
「D」の状態であるときには、自動的に「1st」から
スタートする。また、マニュアルの2nd、3rd、4
thからの発進も(発進性は悪くなるが)可能である。
擦係合装置)の係合あるいは解放には、油圧制御装置7
5内のソレノイドバルブS1、S2、S3、S4、SL
N、SLT、SLUが、ECU(電子制御装置)80か
らの指令に基づいて駆動制御されることによって実行さ
れる。
ノイドバルブ、S4はエンジンブレーキ作動用ソレノイ
ドバルブ、SLNはアキュムレータ背圧制御用のソレノ
イドバルブ、SLTはライン圧制御用のソレノイドバル
ブ、SLUはロックアップ用ソレノイドバルブを示す。
タ3用のコントローラ7とリンクしており、各種センサ
群90からの信号が入力されて、ソレノイドバルブ等を
制御し、各クラッチ及びブレーキ(摩擦係合装置)の係
合あるいは解放が行えるようにしている。
ッチC1を係合させる構成について説明する。図6は自
動変速機の油圧制御装置において前進クラッチC1を係
合させる構成の要部を示す油圧回路図である。
イン圧コントロールソレノイド52によって制御され、
オイルポンプ19によって発生された元圧をライン圧P
Lに調圧する。このライン圧PLは、マニュアルバルブ
54に導かれる。マニュアルバルブ54は、シフトレバ
ー44と機械的に接続され、ここでは、前進ポジショ
ン、例えば、Dポジション、あるいはマニュアルの1s
t(L)、2nd等が選択されたときにライン圧PLを
前進クラッチC1側に連通させる。
との間には大オリフィス56と切換弁58が介在されて
いる。切換弁58はソレノイド60によって制御され、
大オリフィス56を通過してきたオイルを選択的に前進
クラッチC1に導いたり遮断したりする。
ックボール62と小オリフィス64が並列に組み込まれ
ており、切換弁58がソレノイド60によって遮断され
たときには大オリフィス56を通過してきたオイルは更
に小オリフィス64を介して前進クラッチC1に到達す
るようになっている。なお、チェックボール62は前進
クラッチC1の油圧がドレンされるときに該ドレンが円
滑に行われるように機能する。
路66には、オリフィス68を介してアキュムレータ7
0が配置されている。このアキュムレータ70はピスト
ン72及びスプリング74を備え、前進クラッチC1に
オイルが供給されるときに、スプリング74によって決
定される所定の油圧にしばらく維持されるように機能
し、前進クラッチC1の係合終了付近で発生するショッ
クを低減する。
係を示す。
(エンジン回転速度NE、エンジン水温、イグニッショ
ンスイッチの状態に関する信号、バッテリの蓄電量SO
C、ヘッドライトの状態に関する信号、デフォッガのO
N/OFF信号、エアコンのON/OFF信号、車速、
AT油温、シフトポジション信号、サイドブレーキのO
N/OFF信号、トルクコンバータのタービン回転速度
センサの信号、触媒温度、アクセル開度信号、クランク
位置の信号、フットブレーキ踏力センサの信号等)が入
力される。また、ECU80は、図の右側の各種信号
(点火信号、噴射信号、スタータへの信号、モータジェ
ネレータ用コントローラ7への信号、減速装置への信
号、ATソレノイドへの信号、ATライン圧コントロー
ルソレノイドへの信号、ABSアクチュエータへの信
号、自動停止制御実施インジケータ81への信号、自動
停止制御不実施インジケータ82への信号)を出力す
る。
8が接続状態とされ、モータジェネレータ3を駆動して
エンジン1を始動する(スタータ併用あるいは単独の場
合もあるが、ここでは説明しない)。このときブレーキ
31をオンにし、クラッチ32をオフにすることでモー
タジェネレータ3の回転は減速機構Rのサンギア33側
からキャリア34側に減速して伝達される。これによ
り、モータジェネレータ3とインバータ4の容量を小さ
くしてもエンジン1をクランキングするのに必要な駆動
力を確保できる。エンジン1の始動後はモータジェネレ
ータ3は発電機として機能し、例えば車両の制動時にお
いてバッテリ5に電気エネルギを蓄える。
の回転速度をコントローラ7が検出し、インバータ4に
対し、モータジェネレータ3の回転がエンジン1を始動
するのに必要なトルクと回転速度となるようにスイッチ
ング信号を出力する。例えばエンジン始動時にエアコン
スイッチ41の信号がオンとなっていれば、エアコンオ
フ時に比べてより大きなトルクが必要であるから、コン
トローラ7は大きなトルク及び回転速度でモータジェネ
レータ3が回転できるようにスイッチング信号を出力す
る。
で、所定のエンジン停止条件が成立すると、コントロー
ラ7は、エンジン1に燃料の供給をカットする信号を出
力し、エンジンを自動停止させる。エコランモード信号
は、車室内に設けられたエコランスイッチ40をドライ
バが押すことによってコントローラ7に入力される。
成立するとエンジン1を停止させるようにしている。
は、「車速が零」、「アクセルオフ」、「ブレーキオ
ン」、「バッテリの充電容量SOCが所定値以上」と
し、シフトポジションに関しては、非駆動ポジションの
ほか、駆動ポジションのときでもエコランを行う。な
お、本実施形態では、更にこれらの条件が整い「所定時
間Tz経過したとき」が実際の条件成立としている。
ン1を自動停止させずに、所定時間Tzが経過してから
実施するようにさせているのは、本実施形態ではシフト
ポジションが駆動ポジションであるときでもエンジンの
自動停止をするシステムを採用しているため、瞬間的な
一時停止などでエンジン1の自動停止が頻繁に行われて
しまうことを防止するためである。
ッチC1の油圧、エンジン回転速度NE、車輪の制動の
ためのブレーキ圧のホールド状態の関係を示したもので
ある。
と若干の遅れT12をもって時刻t12からエンジン回転速
度NEは徐々に低下する特性となる。
は、エンジン1の停止指令が時刻t11で出された後(た
とえオイルポンプ19の回転速度がエンジン回転速度N
Eと同様に低下したとしても)油圧はより長めの期間T
13だけそのまま維持され、時刻t14から急激に低下する
特性となる。
生しなくなるため、前進クラッチC1の油圧が解かれた
状態となってしまう。又、ブレーキ油圧を発生する油圧
ポンプが停止するので車輪制動用のブレーキ油圧も解か
れた状態となってしまう。
停止指令後において、ブレーキの油圧が解かれる前の時
刻t12´のときに、ブレーキ圧を予めホールドして
(閉じ込めて)おくようにする。このようにすること
で、仮に、ブレーキを離した状態でもブレーキを効かせ
ておくようにさせておくことができる。
ションのときに再始動したときに有効である(後に詳
述)。
ジンは再始動をする(エンジンの自動復帰)。
止条件である「車速が零」、「アクセルオフ」、「ブレ
ーキオン」、「バッテリ充電容量SOCが所定値SOC
low以上」のうちいずれかが未成立のときが採用し得
る。
値SOClow とは、自動停止制御中に電気負荷(例えば
エアコン、ラジオ等)を使用し、バッテリの充電容量S
OCが低下してきて、そのまま継続してエンジンの自動
停止を行うとバッテリ上がりを起こしてしまう可能性が
あるため、エンジンが再始動するために余裕を持った値
である。
を供給する際に、ドライバに「発進意思」がある場合
は、なるべく早くクラッチを係合させるため、オイルの
供給初期に一時的にオイルを急速増圧する(急速増圧制
御)システムを採用している。
ように、自動変速機が油圧式の自動変速機であったとき
にはエンジンが停止すると該エンジンと連結されている
オイルポンプも停止してしまうため、自動変速機の前進
クラッチ(所定のクラッチ)C1に供給されているオイ
ルも油路から抜け、ライン圧も発生していない状態とな
ってしまっている。そのため、エンジンが再始動される
ときには、当該前進走行時に係合されるべき前進クラッ
チもその係合状態が解かれてしまった状態となってい
る。つまり、エンジンの自動停止後、発進時に係合すべ
きクラッチに対し、ライン圧系路を含めてオイルが完全
に抜けきってしまっている場合には、該クラッチをでき
るだけ早く係合させるため、オイルを供給する際の初期
に一時的に所定時間だけ急速に増圧する(オイルの供給
速度を速める)急速増圧を実施する。このことを急速増
圧制御という。
「発進の意思」があることに起因して再始動条件が成立
し、エンジンが再始動したときについて説明する。
オイルポンプ19が回転を開始し、プライマリレギュレ
ータバルブ50側にオイルが供給される。プライマリレ
ギュレータバルブ50で調圧されたライン圧は、マニュ
アルバルブ54を介して最終的には前進クラッチC1に
供給される。
受けてソレノイド60が切換弁58を開に制御している
ときは、マニュアルバルブ54を通過したライン圧PL
は、大オリフィス56を通過した後、そのまま前進クラ
ッチC1に供給される。なお、この急速増圧制御が実行
されている段階では、スプリング74のばね定数の設定
によりアキュムレータ70は機能しない。
の終了指令を受けてソレノイド60が切換弁58を遮断
制御すると、大オリフィス56を通過したライン圧PL
は小オリフィス64を介して比較的ゆっくりと前進クラ
ッチC1に供給される(従来と略同等のルート)。ま
た、この段階では、前進クラッチC1に供給される油圧
はかなり高まっているため、アキュムレータ70につな
がっている油路66の油圧がスプリング74に抗してピ
ストン72を図の上方に移動させる。その結果、このピ
ストン72が移動している間、前進クラッチC1に供給
される油圧の上昇速度が緩和され、前進クラッチC1は
非常に円滑に係合を完了できる。
及びエンジン回転速度NE、急速増圧制御タイミング、
制動用ブレーキ圧ホールド制御特性を示す。
給特性において、細線は急速増圧制御を実行しなかった
場合、太線は実行した場合をそれぞれ示している。ま
た、Tfastと付された部分が急速増圧制御を実行してい
る期間(所定期間)を示している。この期間Tfastは、
定性的には前進クラッチC1の図示せぬピストンが、い
わゆるクラッチパックを詰める期間に対応し、また、エ
ンジン回転速度が所定のアイドル回転速度に至る若干前
までの期間に対応する。なお、この期間Tfastはタイマ
によって制御される。また、Tc、Tc′は前進クラッ
チC1のクラッチパックが詰められる期間、Tac、Ta
c′はアキュムレータ70が機能している期間に相当し
ている。
速増圧制御の開始タイミングTsは、エンジン回転速度
(=オイルポンプ19の回転速度)NEが所定値NE1
となったときに設定されている。このように、急速増圧
制御をエンジンの再始動指令Tcom と同時に開始させな
いようにしたのは、エンジン1が回転速度零の状態から
若干立ち上がった状態(NE1程度の値にまで立ち上が
った状態)になるまでの時間T1が、走行環境によって
大きくばらつく可能性があるためである。
令Tcom と同時に開始させた場合、このばらつきの影響
を受けて、前進クラッチC1は、ときに該急速増圧制御
が実行されている間に係合を完了してしまい、大きな係
合ショックが発生する虞がある。そこで、ばらつきの大
きなエンジンの再始動直後を避け、エンジンが若干上昇
し始めた時点Tsを急速増圧制御の開始タイミングとす
ることにより、走行環境の違いにかかわらず、ばらつき
の小さな(安定した)オイルの供給制御を実現すること
ができる。
ョンにあるときには(あるいは駆動ポジションに移行さ
れることによって)今まで説明した「急速増圧制御」を
実行すると、前述したように、前進クラッチC1に対す
る供給が速まり、車両が前へ押し出されてしまう状態に
なる。これは、前進クラッチC1の係合と共に、クリー
プ現象が発生するためである。
ライバが発進の意思があるときには有効に作用すること
が多いが、バッテリの充電容量SOCが(所定値SOC
lowより)低下した場合などといったドライバの発進意
思のないときには、必ずしも好ましいものではない場合
がある。
したように、エンジン自動停止指令後、(時刻t12′
で)ブレーキ圧を一時的にホールドして(閉じこめ
て)、車両が動かないようにしている(ブレーキ圧ホー
ルド制御)。
「発進意思のある」場合のエンジン再始動時には、急速
増圧制御実行後にブレーキを解除するようにし、バッテ
リ5の充電容量SOC低下などといったドライバが「発
進意思のない」場合のエンジン再始動時には、ブレーキ
圧は「オン」のままにしておく(図9のブレーキ圧ホー
ルド制御の破線参照)。
「発進意思のない」ときには、車両を停止させておくこ
とができる。
は、ドライバがブレーキを作動させる(踏む)のに十分
な余裕のある所定時間Tnが経過後に解除するようなシ
ステムとしてもよい。
両は停止していてもクリープ力の発生によりショックや
このようなブレーキ圧ホールド制御は非常に有効な手段
であるが、停止後ある程度以上の時間が経過するとブレ
ーキ圧は次第に低下してしまうため、クラッチの係合に
よってクリープ現象が発生してしまうことがありショッ
クや押し出し感が発生してしまう。
電容量SOC不足等といったドライバに「発進の意思が
ない(車両を走行させる意思に基づく条件以外の条
件)」に起因してエンジンを再始動するときには、急速
増圧制御を中止するようにする。
の係合を、急速増圧制御を実施したときより遅らせるこ
とができる。つまり、クリープ力の発生時刻を遅らせる
ことができる。また、前進クラッチC1を徐々に(時間
的にゆっくり)係合できるため、係合ショックが軽減さ
れ、さらに、押し出し感も緩和できる(図9の細線参
照)。
は、切換弁58をバイパスした従来と略同等のルートで
オイルが供給されるため、前進クラッチC1のピストン
のクラッチパックが詰められるまでの間にかなりの時間
Tc′が経過し、図9の細線のような経過を辿って時刻
t2頃で係合を完了する。なお、急速増圧制御を実施し
た場合には時刻t1頃にて係合を完了している。
は、急速増圧制御を実施した場合より、時刻t1とt2
との時間差のT3だけ、前進クラッチC1の係合を遅ら
せることができるため、クリープ現象が発生するタイミ
ングもそれだけ遅らせることができるのである。
実行の場合分けとは別に、あるいは、この場合分けと共
に、ドライバの「発進意思がない」こと(発進させる意
思に基づく条件以外の条件)に起因してエンジンを再始
動するときには、これ以外の理由(発進させる意思のあ
る場合)に起因してエンジンを再始動する場合に比べ
て、前記前進クラッチC1への油圧の供給の開始タイミ
ング(油圧供給指令)自体を遅らせるようにしている。
ブ54と大オリフィス56との間にソレノイド付遮断弁
55を介在させ、再始動から所定の時間だけこのソレノ
イド付遮断弁55によってオイルの流れを遮断しておく
構成が採用できる。
よって調圧されるライン圧PLの調圧値を所定時間だけ
前進クラッチC1が係合し得ないレベルに低く抑えるよ
うに構成することもできる(実質的な油圧供給指令の遅
延)。
の供給開始タイミングを遅らせたり、あるいはライン圧
を低目に抑えたりすると、前進クラッチC1の係合完了
(係合タイミング)は、時刻t4付近となりエンジンが
再始動してからしばらく経ってからクリープ現象が発生
するようにできるため、本発明の趣旨を実現できる。
は、車両をブレーキ圧ホールド制御にて停止させておく
ことができ、さらには、急速増圧制御を中止すると共に
油圧の供給開始タイミングを遅らせることによって、運
転者は一層余裕を持ってブレーキ操作を実行できるよう
になる。
条件は、特にバッテリ5の充電容量不足だけに限定され
るものではなく、例えば室内温が上昇したためにエアコ
ンのコンプレッサを作動させる目的でエンジンを再始動
する場合等も含まれる。
される急速増圧制御及び油圧供給指令遅延に関する制御
フローについて説明する。
ン1が自動停止制御中か否かを判断する。
ジン1が始動中)ならば、本実施形態とは関係がないの
で、ステップ420にてエンジン自動停止制御が未実施
中であるインジケータ82が点灯していることを確認し
てリターンする。
止制御中であるならば、ステップ330に進み、例え
ば、「発進の意思」のない場合のエンジンの再始動条件
の1つであるバッテリの充電容量SOCが低下した(所
定値SOClow 以下になった)ことに起因してエンジン
を再始動させることになったか否かを判断する。ここ
で、バッテリの充電容量SOCが低下したことに起因し
てエンジンを再始動させることになった場合は、ステッ
プ380に進み、エンジン1の自動停止制御を中止し、
復帰させる。その際には、前進クラッチ(所定クラッ
チ)C1に急速増圧制御を実施しないようにする。この
ようにすることで、前進クラッチC1の係合を遅くする
ことができ、クリープ現象を遅らせることができる。ま
た、油圧の供給開始時刻(タイミング)は急速増圧制御
を実施する場合の開始時刻(タイミング)と比べて遅ら
せて実施する(ステップ390)。
バが十分に余裕を持ってブレーキを踏めるだけの所定時
間Tnが経過後に、ブレーキ圧ホールド制御を解除し
(ステップ410)、エンジンの自動停止制御未実施中
であるインジケータ82を点灯させて(ステップ42
0)、リターンする。
リの充電容量SOC不足等といった「発進の意思」のな
い場合によるエンジン再始動がなされていないと判断さ
れた場合には、ステップ340に進み、その他のエンジ
ン再始動の条件(「発進の意思」がある場合による条
件)が満足しているか否かを判断する。
ライバに[発進の意思」があることに基づくエンジン再
始動条件が成立したら、ステップ400へ進み、エンジ
ンの自動停止制御を中止し、前進クラッチC1に急速増
圧制御を実施する。
御の終了と共にブレーキ圧ホールド制御を解除し、前記
同様ステップ420に進む。
始動条件が成立していない場合には、そのままエンジン
の自動停止制御を継続し(ステップ350)、ブレーキ
圧のホールド制御も継続(ステップ360)したまま、
エンジン1が自動停止制御実施中であるインジケータ8
1が点灯されていることを確認(ステップ370)して
リターンする。
際にはドライバに「発進の意思」のない条件に起因して
エンジンが再始動された場合には、所定クラッチへの油
圧の開始タイミングをドライバの車両を発進させる意思
に基づく条件によってエンジンが再始動する場合に比べ
て遅らせることによって、クリープ現象の発生を遅らせ
ることができ、車両の押し出し感を抑えることができ
る。又、急速増圧制御を実行する場合では、その急速増
圧制御を実行する場合では、その急速増圧制御を実行さ
せることによって、同様の効果が得られる。
態の制御内容の一例を示すフローチャート
システム構成図
ポジションごとの係合状態を示す図
ト配置図
の油圧制御装置の要部を示す油圧回路図
出力信号の関係を示す図
ン回転速度及びブレーキ圧のホールド状態との関係を示
した線図
供給特性等を時間軸に沿って示した線図
Claims (2)
- 【請求項1】所定の停止条件が成立したときにエンジン
を自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したと
きに該自動停止したエンジンを再始動する車両であっ
て、該エンジンの再始動の際に変速機の所定のクラッチ
を係合させる車両のエンジン再始動時の制御装置におい
て、 前記エンジンの再始動時に前記所定のクラッチを係合さ
せるための油圧供給手段と、 前記エンジンの再始動がドライバの車両を発進させる意
思に基づいた条件によるものか否かを判断する手段と、
を備え、 前記エンジンの再始動がドライバの車両を発進させる意
思に基づいた条件以外の条件によって実行される場合に
は、前記油圧供給手段の前記所定クラッチの係合タイミ
ングをドライバの車両を発進させる意思に基づく条件に
よってエンジンが再始動する場合に比べて遅らせること
を特徴とする車両のエンジン再始動時の制御装置。 - 【請求項2】所定の停止条件が成立したときにエンジン
を自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したと
きに該自動停止したエンジンを再始動する車両であっ
て、該エンジンの再始動の際に変速機の所定のクラッチ
を係合させる車両のエンジン再始動時の制御装置におい
て、 エンジンの再始動時に、前記所定のクラッチを係合させ
るための油圧を供給する際に、油圧の供給開始から所定
時間だけ油圧を急速に増圧する急速増圧制御を実行する
手段と、 前記エンジンの再始動がドライバの車両を発進させる意
思に基づいた条件によるものか否かを判断する手段と、
を備え、 前記エンジンの再始動がドライバの車両を発進させる意
思に基づいた条件以外の条件によって実行される場合に
は、前記急速増圧制御中止することを特徴とする車両の
エンジン再始動時の制御装置。
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---|---|---|---|
JP22581098A JP3876542B2 (ja) | 1998-08-10 | 1998-08-10 | 車両のエンジン再始動時の制御装置 |
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JP3876542B2 JP3876542B2 (ja) | 2007-01-31 |
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ID=16835158
Family Applications (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003278901A (ja) * | 2002-03-25 | 2003-10-02 | Jatco Ltd | 自動変速機の変速油圧装置 |
US7041030B2 (en) | 2002-08-22 | 2006-05-09 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Hydraulic control apparatus for hybrid vehicle |
JP2006300212A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Toyota Motor Corp | パワートレーンの制御装置 |
JP2009001129A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Toyota Motor Corp | 車両用動力伝達装置の制御装置 |
CN103223939A (zh) * | 2012-01-11 | 2013-07-31 | 福特环球技术公司 | 控制耦合到可自动停止的发动机的变速器的方法 |
-
1998
- 1998-08-10 JP JP22581098A patent/JP3876542B2/ja not_active Expired - Fee Related
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