JP2000052661A - 可逆性感熱記録体及びその製造方法 - Google Patents

可逆性感熱記録体及びその製造方法

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JP2000052661A
JP2000052661A JP10224469A JP22446998A JP2000052661A JP 2000052661 A JP2000052661 A JP 2000052661A JP 10224469 A JP10224469 A JP 10224469A JP 22446998 A JP22446998 A JP 22446998A JP 2000052661 A JP2000052661 A JP 2000052661A
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JP10224469A
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Norio Yamane
教郎 山根
Makoto Nishioka
誠 西岡
Masatoshi Fujino
正俊 藤野
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型の装置を用い、白地に発色画像を形成
し、加熱条件の違いのみで発色および消色を実施するこ
とができ、高いコントラストと優れた保存性を有する発
色画像を形成することができ、しかも記録面の耐水性の
高い可逆性感熱記録体の製造方法を提供する。 【解決手段】 染料前駆体とこれを可逆的に発色および
消色させる顕色剤の分散液を支持体に塗布・乾燥して感
熱記録体を製造する方法において、該顕色剤が炭素数1
0〜29の飽和脂肪族基を含有し、かつ、顕色剤分散
液、染料前駆体分散液、顕色剤および染料前駆体混合分
散液から選ばれる少なくとも一つの分散液を製造する際
に、スチレン・アクリル酸エステル・メタクリル酸共重
合体のアルカリ塩の存在下で分散することを特徴とする
可逆性感熱記録体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱条件を制御す
ることにより、画像の発色および消色を行ない、かつそ
の発色状態および消色状態を常温において保持できる、
可逆性感熱記録体の製造方法に関し、白地に発色画像を
形成し、高いコントラストと画像の保存性に優れ、しか
も記録面の耐水性に優れた可逆性感熱記録体の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、感熱記録体は、記録装置がコンパ
クトで、安価で、かつ保守が容易であることから、コン
ピューター、計測機器、レジスター、CD・ATM、フ
ァクシミリ、自動券売機、ハンディーターミナル等の出
力用紙として使用されてきたが、最近では磁気記録との
複合化により、プリペイドカードやポイントカード等の
磁気感熱カードとしても使用されている。これらの磁気
感熱カードでは、磁気情報が使用の都度書き換えられる
のに対し、感熱記録画像は書き換えられないため、残度
数等の新しい情報は、画像が記録されていない部分に追
記される。しかし、記録可能な部分の面積は限られてい
るため、やむなく感熱記録する情報量を減らしたり、記
録エリアが無くなった時点でカードを作り直したりして
いるのが実状である。このような問題を解決する手段と
して、何度でも書き換え可能な可逆性感熱記録体の開発
が強く望まれている。
【0003】また、近年盛んに論じられているゴミ問題
や森林破壊問題を背景に、感熱記録紙についてもその再
生利用が望まれている。感熱記録紙の再生方法には様々
な方法が考えられるが、中でも脱墨装置等の大型な装置
を必要としない汎用性のある方法として、何度でも書き
換え可能な可逆性感熱記録体の開発が望まれている。さ
らに、可逆性感熱記録体は、特開平3−233490号
公報および特開平5−42762号公報等に開示されて
いるような簡易ディスプレー用の記録材料としても注目
されており、これらの装置に適した可逆性感熱記録体の
開発も強く望まれている。
【0004】これらの要求を背景に、様々な可逆性感熱
記録体が提案されてきた。例えば、特開昭63−107
584号公報、特開平4−78573号公報および4−
358878号公報等には、加熱条件による透明度の変
化を利用した高分子タイプの可逆性感熱記録体が開示さ
れている。しかし、この方式では、発色地に白の画像記
録となってしまい、白地に発色画像を記録する、所謂ペ
ーパーライクな記録体を得るのが困難であるという欠点
も有している。
【0005】これらの問題を解決する方法として、従来
の感熱記録体に用いられている染料を使用しながら可逆
記録を可能にした、染料タイプの可逆性感熱記録体が提
案されている。染料タイプの可逆性感熱記録体は、白地
に発色画像を記録することが容易であり、また加熱条件
による吸収波長の変化を利用した記録方式であるため、
比較的高いコントラストが得られる。染料タイプの可逆
性感熱記録体としては、例えば下記の方式が知られてい
る。
【0006】特開昭58−191190号公報および特
開昭60−193691号公報には、顕色剤として没食
子酸、フロログルシノールを用いる方法が開示されてい
る。しかし、消去に水または水蒸気を必要とするため、
消色装置が大型化するという欠点を有している。特開昭
60−264285号公報および特開昭62−1408
81号公報には、ヒステリシスを有するサーモクロミッ
ク材料が開示されている。しかし、画像保持温度域が、
その上限および下限の両方において制限されるため、装
置が複雑になり、かつ使用環境温度に制限があるという
欠点を有している。特開昭63−173684号公報に
は、顕色剤としてアスコルビン酸誘導体を用いる方法が
開示されている。しかし、消去の際、十分に消色しない
という欠点を有している。
【0007】特開平2−188293号公報および特開
平2−188294号公報には、没食子酸等の特定の有
機酸と、高級脂肪族アミンとの塩を顕色剤として用いる
方法が開示されている。しかし、発色反応と消色反応が
競争反応であるため、どちらかの反応が選択的に進行す
るように制御することが困難であり、高コントラストを
得にくいという欠点を有している。特開平5−1243
60号公報および特開平6−210954号公報には、
長鎖アルキル基を有する有機リン酸化合物、あるいはフ
ェノール性化合物を顕色剤として用いる方法が開示され
ている。しかし、消去の際、十分に消色しないことがあ
り、また発色画像の保存性が不十分となることがあると
いう欠点を有している。上記のように、可逆性感熱記録
体について数多くの技術が開示されてきたが、それぞれ
種々の欠点を有しており、実用上十分に満足な性能を有
するものは未だ得られていない。
【0008】これらの問題を克服した可逆性感熱記録体
として、本発明者らは先に、顕色剤として長鎖アルキル
基とスルホニル(チオ)尿素基を有する化合物を用いる
可逆性感熱記録体を提案した(特開平9−272261
号公報)。この可逆性感熱記録体は、小型の装置を用
い、白地に発色画像を形成し、加熱条件の違いのみによ
り発色および消色が可能であり、発色画像は高いコント
ラストを有し、かつ保存性に優れている。ところで、可
逆性感熱記録体は、印字・消去が繰り返し行えることか
ら、従来の感熱記録体よりも長期間にわたって使用され
るため、実用に際しては高い耐環境性が必要である。特
に日常環境下では水と接触する可能性が高いため、耐水
性に優れた特性が要求される。一般に、記録層を耐水化
するには記録層中にグリオキザール等のアルデヒド基を
有する化合物や、炭酸ジルコニウムアンモニウム塩等の
耐水化剤を添加する方法があるが塗液が増粘するなどの
新たな問題が発生する。また、耐水性改善とともに、繰
り返し耐久性向上等の観点から感熱記録層上にオーバー
コート層を設ける方法も提案されているが、長時間水と
接触した場合では感熱記録層に水が徐々に浸透してしま
い、記録面の強度低下等の問題が生じることが分かっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、小型の装置
を用い、白地に発色画像を形成し、加熱条件の違いのみ
で発色および消色を実施することができ、高いコントラ
ストと優れた保存性を有する発色画像を形成することが
でき、しかも記録面の耐水性の高い可逆性感熱記録体の
製造方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は下記の構成を採用する。即ち、本発明は、
「シート状支持体上に少なくとも一種の無色または淡色
の染料前駆体と、該染料前駆体を可逆的に発色および消
色させる顕色剤を含む感熱記録層を設けた感熱記録体に
おいて、該顕色剤が炭素数10〜29の飽和脂肪族基を
含有し、かつ、該感熱記録層中にスチレン・アクリル酸
エステル・メタクリル酸共重合体のアルカリ塩を含有す
ることを特徴とする可逆性感熱記録体」である。
【0011】また、本発明は、「染料前駆体とこれを可
逆的に発色および消色させる顕色剤の分散液を支持体に
塗布・乾燥して感熱記録体を製造する方法において、該
顕色剤が炭素数10〜29の飽和脂肪族基を含有し、か
つ、顕色剤分散液、染料前駆体分散液、顕色剤および染
料前駆体混合分散液から選ばれる少なくとも一つの分散
液を製造する際に、スチレン・アクリル酸エステル・メ
タクリル酸共重合体のアルカリ塩の存在下で分散するこ
とを特徴とする可逆性感熱記録体の製造方法」である。
【0012】本発明に用いられるスチレン・アクリル酸
エステル・メタクリル酸共重合体のアルカリ塩において
は、スチレン含量がモル%で10〜70%、アクリル酸
エステルとメタクリル酸のモル比が1/2〜2/1の共
重合体であるものが好ましい。また、アクリル酸エステ
ルとしては、炭素数1〜12のアルキルエステルである
ことが好ましく、アルカリ塩としては、アンモニウム
塩、ナトリウム塩、カリウム塩、エタノールアミン塩、
あるいはこれらの塩の共存したものが挙げられるが、本
発明ではアンモニウム塩が好ましく用いられる。
【0013】分子量としては1000から50000で
あることが好ましく、特に5000から40000の範
囲のものが好ましい。これよりも分子量が小さいと分散
液の安定性が劣り、また反対にこれよりも分子量が大き
いと分散液の粘度が高くなり過ぎる為、分散効率が低下
する。
【0014】本発明の感熱記録体は、最終的には、染料
前駆体、顕色剤の混合分散液を支持体に塗布・乾燥して
製造するが、分散液の製造においては、各材料個別の分
散液を製造した後に混合しても良いし、染料前駆体と顕
色剤を混合して分散しても良い。分散は、被分散材料と
分散剤と水との混合スラリーをサンドグラインダーやボ
ールミルなどの公知の分散装置を用い、被分散材料が所
定の粒子径になるまで十分に撹拌することにより行われ
る。
【0015】また本発明におけるスチレン・アクリル酸
エステル・メタクリル酸共重合体アルカリ塩の使用量
は、上記いずれの分散方法においても、被分散材料10
0重量部に対して、1〜25重量部、好ましくは3〜2
0重量部の範囲で使用するのが良い。これより使用量が
少ないと分散効果が低下し、これより使用量が多いと記
録感度が低下する恐れがある。また、記録層中において
も、スチレン・アクリル酸エステル・メタクリル酸共重
合体アルカリ塩は、感熱記録層の合計固形分重量に対し
て、0.5〜25重量%の割合で存在することが望まし
い。
【0016】また、本発明に用いられるスチレン・アク
リル酸エステル・メタクリル酸共重合体は3種類のモノ
マーの共重合体であるが、同時に各モノマーのホモポリ
マーあるいはいずれか2種の共重合体もある程度含まれ
ることが当然考えられ、また若干の他のモノマーあるい
は添加剤等の添加もありえるので、これらを含んだスチ
レン・アクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体も本
発明に用いられる共重合体の範囲に含まれる。
【0017】さらに、本発明に係る可逆性感熱記録体に
おいて、顕色剤としては、下記一般式(I)、(II)、
(III)で表わされる少なくとも一種の化合物を含有す
ることが望ましい。
【0018】
【化1】 (ただし、R1は、ナフチル基または水素原子、ハロゲ
ン原子、低級アルキル基および低級アルコキシ基により
置換されたフェニル基から選ばれた一員を表し、Y
1は、下記化学式:
【0019】
【化2】 により表される2価の基から選ばれた1員を表し、n
は、10〜29の整数を表す。)
【0020】
【化3】 (ただし、Y2はY1と同じ、mは10〜29の整数を表
わす。)
【0021】
【化4】 (ただし、pは10〜29の整数を表わす。)
【0022】本発明者は、これらの長鎖脂肪族基と顕色
能を発揮する基から構成される上記のような各種の可逆
性顕色剤について、種々の分散剤との関係を調べた所、
このような長鎖脂肪族基を有する顕色剤を使用した感熱
記録体の耐水性が、意外にも、特定の分散剤を使用する
と格段に向上することを見出し、本発明を完成したもの
である。
【0023】本発明に係る可逆性感熱記録体の可逆的熱
発色および消色方法は、上記記録体の感熱発色層に、加
熱を施して画像を発色記録し、この記録の使用済み後、
この感熱発色層に、前記発色加熱温度よりも低い温度の
加熱を施して前記発色画像を消色することを特徴とする
ものである。
【0024】一般式(I)のR1は、ナフチル基または
水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基および低級ア
ルコキシ基から選ばれた一員により置換されたフェニル
基を表わすが、好ましいものとしては下記の基を挙げる
ことができる。
【化5】
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に係る可逆性感熱記録体に
おいて、染料前駆体、および顕色剤を含む感熱記録層は
加熱により速やかに発色し、その発色状態は急冷するこ
とにより常温においても保持される。一方、常温におい
て保持された発色画像部は、発色温度以下に加熱するこ
とにより消去することができ、その消色状態は常温に冷
却しても保持される。
【0026】この発色・消色の作用機構は明確ではない
が、発色体が発色温度以下に加熱された時、顕色剤中の
長鎖アルキル基が配向して顕色剤の結晶化を誘発し、染
料と顕色剤が分離して消色するものと考えられる。一般
に発色のための加熱温度は80〜180℃であり、消色
が起きる温度域は50〜120℃であり、かつ前記発色
加熱温度より低い。一般に発色は、加熱した後の急速な
冷却が容易な、サーマルヘッドなどにより行なわれる
が、消色は、発色加熱温度以下の温度域に保持されるこ
とにより行なわれ、加熱・冷却速度を制御する必要はな
い。消色時の温度保持時間は、0.1秒以上であること
が好ましい。
【0027】本発明に係る可逆性感熱記録体において顕
色剤として用いられる一般式(I)の化合物の具体例を
下記に示す。
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】顕色剤として用いられる一般式(II)の化
合物の具体例を下記に示す。
【化8】
【0030】顕色剤として用いられる一般式(III)の
化合物の具体例を下記に示す。
【化9】 これらの化合物は単独で用いても良く、あるいはその2
種以上を混合して用いてもよい。
【0031】本発明に係る可逆性感熱記録体の感熱記録
層において、染料前駆体として使用される化合物として
は、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェニル
メタン系化合物等が挙げられ、従来公知のものから選ぶ
ことができる。例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2
−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル
インド−ル−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタ
ルバイオレットラクトン、3、3−ビス(4−ジエチル
アミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、
3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)
フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラ
ン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン
である。
【0032】さらには、3−(N−エチル−N−シクロ
ヘキシル)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)
フルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−[N−(3−エトキ
シプロピル)−N−エチルアミノ]−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エ
チルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラ
ン、3−(N−エチル−N−2−テトラヒドロフルフリ
ルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−
[6’−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−
3’−メチルスピロ[フタリド−3,9’−キサンテ
ン]−2’−イルアミノ]フェニル}プロパンおよび3
−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオ
ラン等から選ばれた1種以上を用いることができる。
【0033】また、本発明においては、所望の効果を阻
害しない範囲でフェノール類又は、有機酸類、および長
鎖アルキル基を有しないスルホニル(チオ)ウレア系芳
香族化合物からなる従来公知の顕色剤を、本発明に関わ
る長鎖アルキル基を有するスルホニルウレア系顕色剤と
併用することができる。
【0034】これら従来の顕色剤は、例えば、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノ
ールA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−フェニルエタン、1,4−ビス(1−メチル−1−
(4’−ヒドロキシフェニル)エチル)ベンゼン、1,
3ービス(1−メチル−1−(4’−ヒドロキシフェニ
ル)エチル)ベンゼン、ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル(特開平1−180382号公報)、p−ヒドロキシ
安息香酸ベンジル(特開昭52−140483号公
報)、ビスフェノールS、4−ヒドロキシ―4’−イソ
プロピルオキシジフェニルスルホン(特開昭60−13
852号公報)、1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェ
ニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン(特開昭59−
52694号公報)、3,3’−ジアリル−4,4’−
ジヒドロキシジフェニルスルホン(特開昭60−208
286号公報)である。
【0035】さらには、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−N’−フェニルウレア、N−(p−トルエンスル
ホニル)−N’−(p−メトキシフェニル)ウレア、N
−(p−トルエンスルホニル)−N’−(o−トリル)
ウレア、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(m
−トリル)ウレア、N−(p−トルエンスルホニル)−
N’−(pートリル)ウレア、N−(p−トルエンスル
ホニル)−N’−ベンジルウレア(以上、特開平5−3
2061号公報)、4,4’−ビス(p−トルエンスル
ホニルアミノカルボニルアミノ)−ジフェニルメタン、
4,4’−ビス(o−トルエンスルホニルアミノカルボ
ニルアミノ)−ジフェニルメタン、4,4’−ビス(ベ
ンゼンスルホニルアミノカルボニルアミノ)−ジフェニ
ルメタン、1,2−ビス[4’−(p−トルエンスルホ
ニルアミノカルボニルアミノ)フェニルオキシ]エタ
ン、4,4’−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカ
ルボニルアミノ)ジフェニルエーテルおよび3,3’−
ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルスルホン(以上、特開平5−14735
7号公報)などである。
【0036】本発明に係る可逆性感熱記録体は、一般に
増感剤として知られる熱可融性物質を感熱記録層に含有
することができる。このような増感剤は例えば、シュウ
酸ジエステル類(特開昭64−1583号公報)、シュ
ウ酸ジ(4−メチルベンジル)(特公平5−62597
号公報)、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタン
(特開昭60−56588号公報)、ジフェニルスルホ
ン(特開昭60−15667号公報)、p−ベンジルビ
フェニル(特開昭60−82382号公報)、[1、4
−ビス{2−(4−メチルベンジロキシ)エトキシ}]
ベンゼンなどから選ぶことができるが、これらの化合物
は、比較的低印加エネルギ−により可逆性感熱記録体の
高濃度発色を可能にする能力に加え、消色反応を促進
し、可逆性を向上させるという能力も有する。
【0037】また本発明に係る感熱記録層には、さらに
ワックス類、顔料、また必要に応じて紫外線吸収剤、酸
化防止剤、保存性向上剤、蛍光染料、着色剤、界面活性
剤、消泡剤を本発明の効果を阻害しない範囲で含んでい
てよく、通常バインダーが含まれる。ワックス類として
は、例えば、パラフィン、アミド系ワックス、ビスイミ
ド系ワックス、高級脂肪酸の金属塩など公知のものを用
いることができる。ただし、亜鉛塩の添加は、繰り返し
発色、消色を行うにつれて消色濃度が増大し、発色画像
の消去が不完全になる恐れがあるため、亜鉛塩の含有量
は、感熱記録層の乾燥重量の1重量%以下であることが
好ましい。
【0038】顔料としては、例えば酸化亜鉛、酸化アル
ミニウム、二酸化チタン、二酸化珪素、硫酸バリウム、
硫酸亜鉛、タルク、シリカ、カオリン、クレー、焼成カ
オリン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化
亜鉛、コロイダルシリカおよび表面処理された炭酸カル
シウム等の無機系微粉末の他、並びに尿素−ホルマリン
樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、およびポリス
チレン樹脂等の有機系の微粉末などをが挙げられ、
【0039】前記バインダーとしては、種々の分子量の
ポリビニルアルコールおよびその誘導体(例えばアセト
アセチル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシ基変
性ポリビニルアルコール、スルホニル基変性ポリビニル
アルコールなど)、デンプン及びその誘導体(例えば酸
化デンプン、酢酸ビニルグラフトデンプン、アルデヒド
変性デンプンなど)、メトキシセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
ス等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ
ビニルピロリドン、アクリル酸アミド/アクリル酸エス
テル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル
/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン
酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン
酸ソーダ、ゼラチン、およびカゼインなどの水溶性高分
子材料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチ
レン/ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアク
リル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポ
リブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合
体、およびスチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体
等のラテックスを用いることができる。これらバインダ
ーは単独またはその2種以上を混合して用いてもよく、
含有率は一般に感熱記録層の乾燥重量の5〜20重量%
である。
【0040】本発明に係る可逆性感熱記録体の感熱記録
層において、染料前駆体の含有率は、一般に感熱記録層
の乾燥重量の5〜40重量%であることが好ましく、顕
色剤の含有率は、一般に感熱記録層の乾燥重量の5〜5
0重量%であることが好ましい。顕色剤の含有率が5重
量%未満では、顕色能力に不足をきたし、またそれを5
0重量%を越えて多量に用いても、顕色能力が飽和し
て、発色濃度と消色濃度のコントラストに格別の改善は
見られず、経済的に不利になることがある。
【0041】さらに感熱記録層が、フェノール類、有機
酸、又は長鎖アルキル基を有しないスルホニル(チオ)
ウレア系芳香族化合物からなる従来公知の顕色剤を含有
する場合、その含有率は、感熱記録層の重量の10重量
%以下であることが好ましい。フェノール類、有機酸、
または長鎖アルキル基を有しないスルホニル(チオ)ウ
レア系芳香族化合物からなる従来公知の顕色剤の含有率
が、10重量%より多くなると、消色反応を阻害し、発
色部と消色部のコントラストの低下が生じる場合があ
る。
【0042】本発明においてはロイコ染料、可逆顕色剤
のうち少なくとも1成分の分散液の分散剤としてスチレ
ン・アクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体のアル
カリ塩を用いることを必須としているが、増感剤、ワッ
クス類、紫外線吸収剤、酸化防止剤および保存性向上剤
の分散液として同様な分散剤を用いてもよく、またこれ
ら2種以上を混合して分散してもよい。上記成分の分散
には、水を分散媒体として使用しサンドグラインダー、
アトライター、ボールミル、コボールミル等の各種湿式
粉砕機が用いられる。また本発明を阻害しない程度の範
囲で分散液中にポリアクリルアミド、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体塩およびそれらの誘導体
等のような水溶性合成高分子化合物の他、界面活性剤、
消泡剤などを含ませることも勿論可能である。
【0043】本発明に係る可逆性感熱記録体に用いられ
る支持体は、従来の感熱記録体に用いられてきた紙(酸
性紙、中性紙を含む)、表面に顔料、ラテックスなどを
塗工したコ−テッド紙、ラミネ−ト紙、ポリオレフィン
系樹脂から作られた合成紙、ポリオレフィン、ポリエス
テル、ポリイミド等のプラスチックフィルムの他にガラ
スプレ−ト、導電性ゴムシ−トなどから選ぶことができ
る。このような支持体の少なくとも1面上に、上記所要
成分の混合物を含む塗布液を塗布し、乾燥して可逆性感
熱記録体を製造する。塗布量は、塗布液層が乾燥した状
態で1〜15g/m2が好ましく、2〜10g/m2が特
に好ましい。
【0044】本発明においては、可逆性感熱発色層の下
に下塗層を設けることもできる。また可逆性感熱記録体
の裏面には表面と表面の接触時のブロッキングを防止し
たり、裏面からの水や油の浸透を抑えたり、カールコン
トロールのためにバック層を設けることもできる。さら
に、耐熱性、耐光性、印刷適性、及び発色・消色の繰り
返し耐久性を向上させるために、可逆性感熱発色層の上
に保護層、印刷層などのような被覆層を形成することも
できる。保護層中に紫外線吸収剤を含有させることによ
り耐光性を向上させることができる。また、保護層中に
電子線照射または紫外線照射で硬化し得る不飽和有機化
合物を主成分として含む表面樹脂塗布硬化層を用いるこ
とにより、発色・消色の繰り返し耐久性を飛躍的に向上
させることができる。
【0045】また、本発明においては、可逆性感熱記録
体の付加価値を高めるためにさらに加工を施し、より高
い機能を付与した可逆性感熱記録体とすることができ
る。例えば、裏面に粘着剤、再湿接着剤、ディレードタ
ック型接着剤による加工を施すことで粘着紙、再湿接着
紙、ディレードタック紙としたり、磁気加工することに
より、磁気記録可能な可逆性感熱記録体とすることがで
きる。また裏面を利用して熱転写用紙、インクジェット
用紙、ノーカーボン用紙、静電記録用紙、ゼログラフィ
用紙としての機能を持たせ、両面への記録が可能な記録
紙とすることもできる。もちろん両面可逆性感熱記録体
とすることもできる。画像の記録(発色)、消去(消
色)を行う装置は、使用目的によりサーマルヘッド、恒
温槽、加熱ローラー、熱ペン、面状発熱体、レーザー
光、赤外線などから選択することができるが、特にこれ
らに限定されるものではない。
【0046】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。特に断らない限り、「部」および「%」は、それ
ぞれ「重量部」および「重量%」をあらわす。 <実施例1>下記操作により可逆性感熱記録体を作成し
た。 (1)分散液Aの調製 成 分 量(部) 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7− アニリノフルオラン 10 1、4−ビス{2−(4−メチルベンジロ キシ)エトキシ}ベンゼン 10 スチレン・アクリル酸エステル・ メタクリル酸共重合体のアルカリ塩 (荒川化学社製:ポリマロン326)20%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーを用い、平均粒径が
1.1μmになるまで粉砕した。
【0047】 (2)分散液Bの調製 成 分 量(部) N−(2−ナフチルスルホニル)−N’− [4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニル] ウレア(化合物No.1) 20 スチレン・アクリル酸エステル・ メタクリル酸共重合体のアルカリ塩 (荒川化学社製:ポリマロン326)20%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーを用い、平均粒径が
1.1μmになるまで粉砕した。
【0048】(4)可逆性感熱記録層の形成 上記A液150部、B液150部、焼成クレー30部、
25%パラフィンワックスエマルジョン2部、および1
0%ポリビニールアルコール水溶液100部を混合、撹
拌し、塗布液とした。この塗布液を、支持体の片面に、
乾燥後の塗布量が5.0g/m2となるように塗布し、
乾燥することにより可逆性感熱記録層を形成した。
【0049】(5)中間層の形成 カオリナイトクレー分散液(固形分濃度60%)5部、
カルボン酸変性ポリビニルアルコール水溶液(固形分1
0%)200部、ジメチロールウレア架橋剤2部を混
合、撹拌し中間層用塗布液を調製した。この塗布液を、
上記(4)項に記載の感熱記録層の上に、乾燥後の塗布
量が1.5g/m2となる様に塗布し、乾燥して中間層
を形成した。
【0050】(6)ス−パ−カレンダ−処理 上記のようにして得られた感熱シートをス−パ−カレン
ダ−によって処理し、表面の平滑度を3000〜500
0秒に調整した。
【0051】(7)オーバーコート層の形成 上記(6)項で得られた感熱シート上に、ポリエステル
アクリレート(東亜合成社製、アーロニクスM−803
0)40部、ポリエステルアクリレート(東亜合成社
製、アーロニクスM−6200)40部、炭酸カルシウ
ム(備北粉化工業製、ライトンA)20部を混合、撹拌
し、上記(5)項記載の中間層の上に、塗布量が2.5
g/m2となる様に塗布した。得られた塗工層に、電子
線照射室の酸素濃度300ppm以下、加速電圧175
kV、吸収線量3Mradの条件で電子線を照射して、オー
バーコート層を形成し、可逆性感熱記録体を得た。
【0052】(8)発色性、消色性試験 このようにして得られた可逆性感熱記録体に、大倉電機
製感熱発色試験機THPMDを用いて、印字電圧21.
7v、印字パルス1.0msの条件で印字した。この印
字発色濃度をマクベス反射濃度計RD−914で測定し
た。さらに、この発色試料を東洋精機製熱傾斜試験機を
用いて、加熱温度100℃、圧力1kg/cm2、加熱
時間1.0秒の条件で加熱した後、消色濃度をマクベス
反射濃度計RD−914で測定した。テスト結果を表1
に示す。
【0053】(9)保存性試験 上記(8)項の発色試験と同様にして印字発色濃度を測
定した後、得られた発色試料を40℃条件下に14日間
放置した後の発色濃度を同様にして測定した。この時の
画像保存率:(40℃で14日間放置後の発色濃度)/
(印字直後の発色濃度)により画像部の保存性を評価し
た。テスト結果を表1に示す。
【0054】(10)耐水性試験 上記(7)項で得られた可逆性感熱記録体を、20℃条
件下で純水中に12時間浸漬した後に表面をウエスで3
回擦って、記録面の剥がれ度合いを目視判定し、下記基
準で評価した。 「評価基準」 ○・・・・・記録面の剥がれがない △・・・・・記録面の剥がれが少しある ×・・・・・記録面の剥がれがある テスト結果を表1に示す。
【0055】<実施例2>実施例1と同様にして可逆性感
熱記録体を作成し、テストした。但し、分散液Aの調製
にあたりスチレン・アクリル酸エステル・メタクリル酸
共重合体のアルカリ塩のかわりにポリビニルアルコ−ル
20%液10部を用いた。テスト結果を表1に示す。
【0056】<実施例3>実施例1と同様にして可逆性感
熱記録体を作成し、テストした。但し、分散液Bの調製
にあたりスチレン・アクリル酸エステル・メタクリル酸
共重合体のアルカリ塩のかわりにポリビニルアルコ−ル
20%液10部を用いた。テスト結果を表1に示す。
【0057】<実施例4>実施例1で使用した分散液Aお
よび分散液Bの代わりに以下に示す分散液を使用した以
外は、実施例1と同様にして本発明における可逆性感熱
記録体を得た。テスト結果を表1に示す。 分散液Cの調製 成 分 量(部) 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7− アニリノフルオラン 5 N−(2−ナフチルスルホニル)−N’− [4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニル] ウレア(化合物No.1) 10 [1、4−ビス{2−(4−メチルベンジロ キシ)エトキシ}]ベンゼン 5 スチレン・アクリル酸エステル・ メタクリル酸共重合体のアルカリ塩 (荒川化学社製:ポリマロン326)20%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーを用い、平均粒径が
1.1μmになるまで粉砕した。
【0058】<実施例5>実施例1と同様にして可逆性感
熱記録体を作成し、テストした。但し、分散液Bの調製
にあたり、N−(2−ナフチルスルホニル)−N’−
[4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニル]ウレ
ア(化合物No.1)のかわりにN−(p−トルエンス
ルホニル)−N’−[4−(n−オクタデカノイルアミ
ノ)フェニル]ウレア(化合物No.11)を用いた。
テスト結果を表1に示す。
【0059】<実施例6>実施例1と同様にして可逆性感
熱記録体を作成し、テストした。但し、分散液Bの調製
にあたり、N−(2−ナフチルスルホニル)−N’−
[4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニル]ウレ
ア(化合物No.1)のかわりにN−(4’−ヒドロキ
シフェニル)−N’−(n−オクタデシル)ウレア(化
合物No.23)を用いた。テスト結果を表1に示す。
【0060】<実施例7>実施例1と同様にして可逆性感
熱記録体を作成し、テストした。但し、分散液Bの調製
にあたり、N−(2−ナフチルスルホニル)−N’−
[4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニル]ウレ
ア(化合物No.1)のかわりにオクタデシルホスホン
酸(化合物No.29)を用いた。テスト結果を表1に
示す。
【0061】<実施例8>実施例1と同様にして可逆性感
熱記録体を作成し、テストした。但し、オーバーコート
層の形成を以下のように行った。紫外線硬化性ビヒクル
{大日精化工業(株)製、商標:セイカビ−ムPPC−
D−9(改)}をオフセット印刷機により、2g/m2
の乾燥塗布量で塗布した後、この塗布層に、1.2KW
水銀ランプ1灯を有する紫外線硬化装置を用い、ランプ
からの距離10cm、搬送速度15m/分の条件で紫外
線を照射することによりオーバーコート層を形成した。
テスト結果を表1に示す。
【0062】<比較例1>実施例1で使用した分散液Aお
よび分散液Bの調製において、スチレン・アクリル酸エ
ステル・メタクリル酸共重合体のアルカリ塩の代わりに
ポリビニルアルコ−ル20%液を用いた以外は実施例1
と同様にして本発明における可逆性感熱記録体を得た。
テスト結果を表1に示す。
【0063】<比較例2>実施例1で使用した分散液Aお
よび分散液Bの調製において、スチレン・アクリル酸エ
ステル・メタクリル酸共重合体のアルカリ塩の代わりに
メチルセルロース20%液を用いた以外は実施例1と同
様にして本発明における可逆性感熱記録体を得た。テス
ト結果を表1に示す。
【0064】<比較例3>実施例1で使用した分散液Aお
よび分散液Bの調製において、スチレン・アクリル酸エ
ステル・メタクリル酸共重合体のアルカリ塩の代わりに
ポリアクリル酸ソーダ20%液を用いた以外は実施例1
と同様にして本発明における可逆性感熱記録体を得た。
テスト結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1から明らかなように、本発明により、
可逆顕色剤および/または染料前駆体の分散剤にスチレ
ン・アクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体のアル
カリ塩用いたときのみ、発色画像が高コントラスト、高
保存性を有し、かつ記録面の耐水性に極めて優れた可逆
性感熱記録体が得られることが確認された。
【0067】
【発明の効果】本発明に係る可逆性感熱記録体は、白地
に発色画像を形成し、高いコントラストと高保存性を有
し、しかも記録面の耐水性に極めて優れる。従って、本
発明に係る可逆性感熱記録体は、実用上の価値の極めて
高いものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状支持体上に少なくとも一種の無色
    または淡色の染料前駆体と、該染料前駆体を可逆的に発
    色および消色させる顕色剤を含む感熱記録層を設けた感
    熱記録体において、該顕色剤が炭素数10〜29の飽和
    脂肪族基を含有し、かつ、該感熱記録層中にスチレン・
    アクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体のアルカリ
    塩を含有することを特徴とする可逆性感熱記録体。
  2. 【請求項2】 染料前駆体とこれを可逆的に発色および
    消色させる顕色剤の分散液を支持体に塗布・乾燥して感
    熱記録体を製造する方法において、該顕色剤が炭素数1
    0〜29の飽和脂肪族基を含有し、かつ、顕色剤分散
    液、染料前駆体分散液、顕色剤および染料前駆体混合分
    散液から選ばれる少なくとも一つの分散液を製造する際
    に、スチレン・アクリル酸エステル・メタクリル酸共重
    合体のアルカリ塩の存在下で分散することを特徴とする
    可逆性感熱記録体の製造方法。
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