JP2000051918A - 冷却床 - Google Patents

冷却床

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JP2000051918A
JP2000051918A JP10228339A JP22833998A JP2000051918A JP 2000051918 A JP2000051918 A JP 2000051918A JP 10228339 A JP10228339 A JP 10228339A JP 22833998 A JP22833998 A JP 22833998A JP 2000051918 A JP2000051918 A JP 2000051918A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延後の条鋼を複数の溝が並ぶストレートニ
ングポケットへ移送して各溝間にわたり移動レイクで順
送りさせつつ、冷却する冷却床において、条鋼をストレ
ートニングポケットの第1溝へ送り込むには、傾斜面を
滑らせる構成である。しかし、条鋼が山形鋼の場合は、
曲がり、傷、変形等を防止する観点から、傾斜面を緩や
かにするのが好適であるし、条鋼が平鋼の場合には、滑
りの確実性を得る観点から、傾斜面を急にするのが好適
であるという異なる事情があった。又、厚みの薄い平鋼
は段積作業を行い、その後搬送する必要があった。リフ
タを2個配置し、使い分けることに依り、これらを満足
させて、山形鋼でも平鋼でも兼用できるようにする。 【解決手段】 条鋼をストレートニングポケット5の第
1溝2Aへ送り込む傾斜面を、リフト23とスベリ傾斜
部24とで形成するが、これらを流体圧シリンダ27,
30等によって揺動する上下揺動アーム26,29によ
り支持させた。従って、傾斜面としての上面傾斜角が代
えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延後の条鋼を冷
却するのに用いる冷却床に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に模式的に示すように、熱間圧延さ
れた条鋼Wを常温近くまで冷却する場合に用いられるレ
イク式冷却床80は、複数の溝81が並ぶストレートニ
ングポケット82(側面視すると連続した山歯状になっ
ている)に対して、その溝底レベルを中心として下位側
と上位側との間で縦方向の円運動(矢符X参照)をする
移動レイク83(連続した山歯状のもの)が設けられた
構成となっている。
【0003】従って、ストレートニングポケット82の
第1溝81Aへ条鋼Wが送り込まれたときに、この条鋼
Wを、移動レイク83が持ち上げ、1ピッチ前進させた
後、第2溝81Bへ下降させるという動きを繰り返し、
これにより条鋼Wを、各溝81に対してその配置順にし
たがって順送りさせつつ、冷却するというものである。
【0004】この冷却床80に対し、条鋼Wは、回転軸
心Pを傾斜させたローラコンベヤ等より成るランイン部
84によって溝81の長手方向に平行する方向で、圧延
ラインから供給されるようになっているが、このランイ
ン部84から冷却床80へは、ランイン部84上の条鋼
Wを所定レベルへ持ち上げるリフタ85と、このリフタ
85による持ち上げ位置から条鋼Wをストレートニング
ポケット82の第1溝81Aへ向けて滑落させるスベリ
傾斜部86とを有した材料取込部87が設けられてい
る。
【0005】ところで、この種、冷却床80には、条鋼
Wが山形鋼Wmであるときも平鋼Wfであるときも、兼
用できるものがある。そして、このように平鋼Wfの冷
却を可能にする場合には、スベリ傾斜部86とストレー
トニングポケット82の第1溝81Aとの間に、段落ち
空間89を形成させることが好適とされている。これ
は、平鋼Wfがバネ鋼等である場合に、肉厚が薄いと急
冷を原因として金属組織に悪影響を受けることになるた
めに、これを防ぐために複数の平鋼Wfを積み重ねて冷
却速度を遅らせる対処法が必要となり、この積み重ね作
用を、上記段落ち空間89で生じさせるためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】条鋼Wにおいて、山形
鋼Wmの場合は、両フランジの突端を下に向ける姿勢
(山状となる姿勢)で載置されているために、リフタ8
5の上面85aやスベリ傾斜部86の上面86aを滑り
やすいが、平鋼Wfは、いわゆるベタ置き状態であるた
め、リフタ85の上面85aやスベリ傾斜部86の上面
86aを滑りにくいという事情がある。
【0007】そこで、平鋼Wfにおいて滑り易さを得る
ために、リフタ85の上面85aやスベリ傾斜部86の
上面86aに設ける傾斜角度を急にする必要が生じる。
しかし、このようにすると、条鋼Wが山形鋼Wmである
ときに、転回(載置姿勢のズレ)を誘発することにな
る。山形鋼Wmの転回は、冷却中の載置姿勢として、フ
ランジの一方を起立させ他方をベタ置きさせることにな
るため、断面形状内での不均一冷却になり、結果として
山形鋼Wmには、長手方向に曲がるという不具合が生じ
ることがあった。
【0008】また、この他、山形鋼Wmがストレートニ
ングポケット82の第1溝81Aへ強く衝突して、つん
のめり状等となり、その結果、表面傷や変形等が生じる
といった不具合もあった。一方、スベリ傾斜部86とス
トレートニングポケット82の第1溝81Aとの間に段
落ち空間89を設けた場合、条鋼Wが山形鋼Wmである
と、この段落ち空間89を原因として転回が生じること
がある。
【0009】そのため、リフタ85の上面85aやスベ
リ傾斜部86の上面86aに設ける傾斜角度を急にした
ときと同じように、山形鋼Wmに曲がりや表面傷、変形
等が生じるおそれがあった。本発明は、上記事情に鑑み
てなされたものであって、条鋼として山形鋼や平鋼等に
兼用できるものとしつつ、いずれを対象とする場合にも
不具合が生じずに良好な冷却が行えるようにした冷却床
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る冷却床では、圧延後の条鋼を、材料取込部から
複数の溝が並ぶストレートニングポケットへ移送して各
溝間にわたり移動レイクによって順送りさせつつ冷却す
るものにあって、上記材料取込部は、ランイン部上の条
鋼を所定レベルへ持ち上げるリフタと、このリフタによ
る持ち上げ位置から条鋼をストレートニングポケットの
第1溝へ向けて滑落させるスベリ傾斜部とを有したもの
とする。
【0011】そしてそのうえで、少なくともリフタは、
条鋼を持ち上げ状態にさせたときの上面傾斜角度を可変
とするものである。すなわち、条鋼が山形鋼等である場
合には、リフタ(好ましくはスベリ傾斜部も)の上面傾
斜角度を緩くし、また条鋼が平鋼等である場合には、リ
フタ(好ましくはスベリ傾斜部も)の上面傾斜角度を急
にすればよい。このようにして、最良の傾斜角度を使い
分けるものである。
【0012】リフタにおいて、その上面傾斜角度を変更
するには、予め、ストレートニングポケット寄りに支点
を有する上下揺動アームによってリフタを昇降させる機
構にしておき、この上下揺動アームの上側への揺動角度
を異ならせることで行うようにするのが、構造的に簡潔
であり、また動作の迅速性及び確実性等を得るうえで有
利である。
【0013】スベリ傾斜部についてもその上面傾斜角度
を変更可能にしておくのが好適である。このようにする
ことで、リフタの上面傾斜角度を変更するのに合わせ
て、スベリ傾斜部を、常に、リフタ上面に対して面一に
できることは言うまでもない。なお、この場合、リフタ
の上面傾斜角度が急角度とされたとき(即ち、リフタは
高レベルへ上昇されている)には、スベリ傾斜部とスト
レートニングポケットの第1溝との間に、ある程度の高
低差を生じさせることになる。従って、この高低差によ
り段落ち空間を形成させることになり、その結果、条鋼
が平鋼であり、且つばね鋼等であって薄いものであると
きにおいて、その積み重ね作用を得ることができる。
【0014】スベリ傾斜部を昇降可能にする場合、これ
をリフタの上面傾斜角度の変更(昇降)とは別個独立し
て行えるものとしておくと、上記のような段落ち空間の
高低差として、平鋼の肉厚に応じて好適な寸法へと対応
調節できるものとなる。ところで、このように段落ち空
間を必要に応じて形成できるようにする構成は、リフタ
の上面傾斜角度の調節をするか否かといった事情には関
係なく、単独で行えるようにしてもよい。この場合、段
落ち空間は、スベリ傾斜部とストレートニングポケット
の第1溝との間に設けるだけでなく、ストレートニング
ポケットにおける第1溝と第2溝との間に設けることも
可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1乃至図5は、本発明に係る冷
却床1の第1実施形態を示している。図1及び図2に示
すように、この冷却床1は、複数の溝2が並ぶストレー
トニングポケット5に対して、その溝底レベルを中心と
して下位側と上位側との間で縦方向の円運動(図1中の
矢符X参照)をする移動レイク6が設けられた構成とな
っている。
【0016】また、ストレートニングポケット5に対し
ては、回転軸心Pを傾斜させたローラコンベヤ等より成
るランイン部8により、圧延後の条鋼Wが搬入されるよ
うになっており、そのためストレートニングポケット5
には、このランイン部8から条鋼Wを受け取るための材
料取込部10が設けられている。この第1実施形態の冷
却床1は、条鋼Wとして、山形鋼(図4のWm)や平鋼
(図5のWf)等の複数種のものに兼用できるようにな
っている。
【0017】上記ストレートニングポケット5は、一次
冷却部12と二次冷却部13とを有したものとなってお
り、一次冷却部12に溝2が設けられ、二次冷却部13
に溝3が設けられているものである。従って、一次冷却
部12において最も材料取込部10に近い溝2を第1溝
2Aとして、以下、順に、第2溝2B、…と続くことに
なる。
【0018】これら溝2,3は、いずれも、側面視形状
が連続した山歯状になる歯間で設けられたもので、条鋼
Wを受載する下り傾斜面2a,3aと、条鋼Wを突き当
て状に係止する立上げ傾斜面2b,3bとを有してい
る。一次冷却部12は、主として高温で軟化状態にある
条鋼Wから曲がりを除去しつつ冷却するための領域とさ
れており、従ってこの一次冷却部12に設けられた溝2
は、条鋼Wを面で支持できるように、条鋼Wの長手方向
に幅広なブロック片12aの集まりとして形成されてい
る。
【0019】これに対して二次冷却部13は、一次冷却
部12によって形状的に安定化された条鋼Wを、更に所
定温度(300℃程度)以下まで冷却するための領域と
されており、従ってこの二次冷却部13に設けられた溝
3は、条鋼Wを可及的に広い表面積で空気中へ曝すこと
ができるように、条鋼Wの長手方向を横切る板状材13
aの集まりとして形成されている。
【0020】上記した移動レイク6は、一次冷却部12
及び二次冷却部13の双方に跨がって設けられている。
この移動レイク6は、条鋼Wの長手方向を横切る板状材
6aの集まりとして形成されたものであって、各板状材
6aには、ストレートニングポケット5の各溝2,3と
略同形で、同ピッチ配列となる複数の溝16が設けられ
ている。
【0021】そして、この移動レイク6の縦方向の円運
動は、モータ等の駆動部17によって偏心回転可能とさ
れる偏心ロータ18から、摺動子19及び支持フレーム
20を介して取り出されるものとされている。従って、
移動レイク6では、初めのサイクル動作により、ストレ
ートニングポケット5の第1溝2Aへ送り込まれた条鋼
Wを持ち上げ、1ピッチ前進させて第2溝2Bへ下降さ
せ、また次サイクル動作で第2溝2Bの条鋼Wを次溝
(第3溝)へ、且つ新たに第1溝2Aへ送り込まれた条
鋼Wを第2溝2Bへ、という動きを繰り返し、これによ
り条鋼Wを、各溝2,3に対してその配置順にしたがっ
て順送りさせるものである。
【0022】一方、材料取込部10は、リフタ23とス
ベリ傾斜部24とを有している。リフタ23は、図3に
示すように、ランイン部8の上面より低いレベルと、図
4に示すように、ランイン部8の上面を越えた所定レベ
ルと、更に図5等に示すような高レベルとの間を、適宜
昇降可能になっている。従って、ランイン部8によって
搬入された条鋼Wを、すくい上げ状にして上記各レベル
へ持ち上げ可能になっている。
【0023】また、このリフタ23の上面23aは、持
ち上げた条鋼Wをストレートニングポケット5へ向けて
滑落させることができるように傾斜面となっている。こ
れに対し、スベリ傾斜部24は、図4及び図5に示すよ
うに、リフタ23によって持ち上げられた条鋼Wがスト
レートニングポケット5へ向けて滑落するときに、この
スベリ傾斜部24の上面24aをリフタ23の上面23
aと面一状にさせて、条鋼Wをストレートニングポケッ
ト5の第1溝2Aへ到達し易く支持するようにしたもの
である。
【0024】従って、このスベリ傾斜部24についても
昇降可能になっており、またその上面24aも、リフタ
23と同様に傾斜面となっている。リフタ23は、スト
レートニングポケット5の下部側に設けられた支点25
を中心に、その上下方向へ揺動自在となる上下揺動アー
ム26により保持されており、この上下揺動アーム26
の先端側下部に、流体圧シリンダ等の昇降駆動部27
(図1参照)が接続された機構になっている。すなわ
ち、昇降駆動部27の伸出動作で上昇し、縮退動作で下
降する。
【0025】なお、この昇降駆動部27には、流体圧シ
リンダの他、送りネジ機構、リンク機構、カム押上げ機
構等の適宜機構を採用可能であるが、本第1実施形態の
場合、いずれの機構を採用する場合にも、上下揺動アー
ム26に対する上側への揺動角度(リフタ23の昇降ス
トローク)を複数段階に変更できるものを用いることが
要求されている。
【0026】一方、スベリ傾斜部24は、リフタ23の
上下揺動アーム26と共通の支点25を中心に、その上
下方向へ独自に揺動自在となる上下揺動アーム29によ
り保持されており、この上下揺動アーム29の先端側下
部に、流体圧シリンダ等の昇降駆動部30(図1参照)
が接続された機構になっている。すなわち、昇降駆動部
30の伸出動作で上昇し、縮退動作で下降する。
【0027】なお、この昇降駆動部30についても、流
体圧シリンダの他、送りネジ機構、リンク機構、カム押
上げ機構等の適宜機構を採用可能である。また、いずれ
の機構を採用する場合にも、上下揺動アーム29に対す
る上側への揺動角度(スベリ傾斜部24の昇降ストロー
ク)を複数段階に変更できるものを用いることが要求さ
れている。
【0028】このように、リフタ23に設けられた昇降
駆動部27及びスベリ傾斜部24に設けられた昇降駆動
部30が、それぞれ、上下揺動アーム26,29に対す
る上側への揺動角度を変更可能になっていることから、
リフタ23及びスベリ傾斜部24によって条鋼Wを持ち
上げ状態にしたときの上面傾斜角度の変更に対応できる
ものである。
【0029】すなわち、昇降駆動部27,30の動作を
組み合わせれば、リフタ23の上面23a及びスベリ傾
斜部24の上面24aと、ストレートニングポケット5
の第1溝2Aとを面一な状態にしたり(図4)、リフタ
23とスベリ傾斜部24の各上面23a,24aは面一
にするがこれらとストレートニングポケット5の第1溝
2Aとの間には高低差を生じさせる状態にしたり(図
5)、更にはこの高低差を可変調節したりできるもので
ある。
【0030】次に、このような構成の冷却床1につい
て、その動作状況を説明する。まず、条鋼Wが山形鋼W
mであるとする。図3に示すように、当初、リフタ23
は、その上面23aがランイン部8の上面より低レベル
とされ、スベリ傾斜部24は、その上面24aがストレ
ートニングポケット5の第1溝2Aと面一とされている
状態で待機している。
【0031】山形鋼Wmがランイン部8によって材料取
込部10の所定位置へ搬入されると、リフタ23が昇降
駆動部27の動作に伴って上昇し、山形鋼Wmをすくい
上げる。そして、図4に示すように、リフタ23の上面
23aがスベリ傾斜部24の上面24aと面一になった
ときに、リフタ23の上昇は停止される。従って、リフ
タ23によって持ち上げられた山形鋼Wmは、滑落を開
始し、スベリ傾斜部24の上面24aを介してストレー
トニングポケット5の第1溝2Aへと送り込まれる。
【0032】このときの滑落時のスピードは、山形鋼W
mにとって転回の原因になるような過剰振動を伴わず、
またストレートニングポケット5の第1溝2Aとの係止
による停止時に、山形鋼Wmに対して曲がり、表面傷、
変形等の原因となる過剰衝突が生じない程度に抑えられ
たものとされる。具体例を挙げると、山形鋼Wmの静摩
擦計数μが0.3〜0.4相当であるとき、リフタ23
の上面傾斜角(摩擦角)αは16.7°〜21.8°と
するのが好適であった。
【0033】そして、その後、山形鋼Wmは、移動レイ
ク6の作動により、ストレートニングポケット5の各溝
2,3に対して、その配置順にしたがって1ピッチずつ
順送りされる。条鋼Wが平鋼Wfであって、且つ肉厚的
に十分な厚さを有したものであるときには、次のように
なる。
【0034】すなわち、図3に示した待機状態から、平
鋼Wfがランイン部8によって材料取込部10の所定位
置へ搬入されると、リフタ23が昇降駆動部27の動作
に伴って上昇する。また、予め、又はリフタ23の上昇
と同調して、スベリ傾斜部24が昇降駆動部30の動作
に伴って上昇し、このうちリフタ23によって平鋼Wf
をすくい上げる。
【0035】そして、図5に示すように、リフタ23の
上面23aとスベリ傾斜部24の上面24aとが面一に
保たれたまま、スベリ傾斜部24の上面24aが、スト
レートニングポケット5の第1溝2Aよりも高くなる所
定レベルとなったときに、リフタ23及びスベリ傾斜部
24の上昇は停止される。すなわち、リフタ23の上面
23aは、山形鋼Wmを対象としたときよりも、その上
面傾斜角度が急になっているので、リフタ23によって
持ち上げられた平鋼Wfは、確実に滑落を開始し、スベ
リ傾斜部24の上面24aを介してストレートニングポ
ケット5の第1溝2Aへと送り込まれる。
【0036】このときのリフタ23及びスベリ傾斜部2
4の上昇度合は、平鋼Wfの滑落を確実化できる程度と
することは勿論であるが、この滑落時のスピードをある
程度、抑えられること(平鋼Wfがストレートニングポ
ケット5の第1溝2Aと係止して停止するときに、曲が
りや表面傷、変形等を招来させるほどの過剰な衝突を伴
わないこと)を上限として決定される。
【0037】具体例を挙げると、平鋼Wfの静摩擦計数
μが0.4〜0.5相当であるとき、リフタ23の上面
傾斜角(摩擦角)βは21.8°〜26.6°とするの
が好適であった。そして、その後、平鋼Wfは、移動レ
イク6の作動により、ストレートニングポケット5の各
溝2,3に対して、その配置順にしたがって1ピッチず
つ順送りされる。
【0038】条鋼Wがばね鋼より成る平鋼Wfであっ
て、且つ肉厚的に薄いものであるとき(以下、説明の便
宜上、この平鋼Wfを「薄い平鋼Wf」と言い、上記し
た十分厚さの平鋼Wfを「厚い平鋼Wf」と言う)に
も、図5に示した状態にリフタ23及びスベリ傾斜部2
4が上昇するようになされる。しかし、この場合には、
特に、スベリ傾斜部24の上面24aとストレートニン
グポケット5の第1溝2Aとの間に生じる高低差とし
て、少なくとも薄い平鋼Wfの肉厚を越える寸法(必要
に応じて、肉厚の数倍以上)が得られるように設定され
ている。すなわち、この高低差を生じさせることで、ス
ベリ傾斜部24とストレートニングポケット5の第1溝
2Aとの間に、段落ち空間35を形成させることにな
る。
【0039】このように段落ち空間35を形成させてお
けば、リフタ23によって持ち上げられた薄い平鋼Wf
が滑落を開始して、スベリ傾斜部24の上面24aから
ストレートニングポケット5の第1溝2Aへ送り込まれ
る状態として、結果的に、この段落ち空間35へと薄い
平鋼Wfが供給されることを意味する。このとき、厚い
平鋼Wfの場合なら、上記のように直ちに移動レイク6
が作動を開始するが、この薄い平鋼Wfの場合、移動レ
イク6は作動せず、リフタ23の次サイクル動作によっ
てランイン部8から次の薄い平鋼Wfが、再び段落ち空
間35へ供給されるのを待つ。
【0040】すなわち、このようにすることで、段落ち
空間35内では薄い平鋼Wfが積み重ねられることにな
る。薄い平鋼Wfの厚さによっては、これを何度か繰り
返して、積み重ねられる薄い平鋼Wfの枚数を3枚以上
とすることも可能である。この場合には、リフタ23及
びスベリ傾斜部24が上昇度合を異ならせて、スベリ傾
斜部24の上面24aとストレートニングポケット5の
第1溝2Aとの間に生じる高低差を調節すればよい。
【0041】そして、この後、積み重ね状態とされた薄
い平鋼Wfが、移動レイク6の作動により、ストレート
ニングポケット5の各溝2,3に対して、その配置順に
したがって1ピッチずつ順送りされるものである。これ
により、薄い平鋼Wfであっても、急冷されることがな
くなるため、金属組織に悪影響が出るということも防止
される。
【0042】図6は、本発明に係る冷却床1の第2実施
形態を示している。この第2実施形態では、リフタ23
及びスベリ傾斜部24が、それぞれ、上下方向に直線的
に昇降するものとされている(その具体的構造について
は図示を省略したが、例えば流体圧シリンダや送りネジ
機構を垂直に設ける等の機構で、十分に実現できる)。
【0043】このような構成であるため、リフタ23及
びスベリ傾斜部24の上昇度合を変化させることが当然
に可能となっており、第1実施形態の場合と同様に、ス
ベリ傾斜部24とストレートニングポケット5の第1溝
2Aとの間に段落ち空間35を形成させたり、この段落
ち空間35の高低差を調節したり、又は段落ち空間35
を形成させなくしたり、できるものである。
【0044】ただ、第1実施形態とは異なり、リフタ2
3及びスベリ傾斜部24の上昇度合を変化させても、そ
れらの傾斜角度を変更させることはできない。また図7
は、本発明に係る冷却床1の第3実施形態を示してい
る。この第3実施形態では、スベリ傾斜部24は昇降せ
ず、固定されたものとなっている。そして、その代わり
に、ストレートニングポケット5の第1溝2Aを形成す
る溝形成ブロック37が独立形成されており、この溝形
成ブロック37が、必要に応じて昇降可能なものとされ
ている。
【0045】また、この溝形成ブロック37の昇降は、
リフタ23と同様に、上下方向に直線的に行われるもの
とされている。このような構成であっても、溝形成ブロ
ック37を下降させることにより、その上面部(ストレ
ートニングポケット5の第1溝2A)と、その下流方向
隣側の第2溝2Bとの間に段落ち空間35を形成させる
ことができるために、上記した第2実施形態と略同様の
作用効果を得ることができる。
【0046】ところで、本発明は、上記各実施形態に限
定されるものではなく、細部にわたる構成、適用機構、
部材形状、部材数等は、実施の形態に応じて適宜変更可
能である。また、本発明に係る冷却床1では、条鋼とし
て、山形鋼や平鋼を対象とすることが限定されるもので
はなく、その他の断面形状を有する条鋼をも対象とし得
るものである。
【0047】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る冷却床では、ストレートニングポケットに対して圧
延後の条鋼を送り込むためのリフタは、条鋼を持ち上げ
たときの上面傾斜角度を変更できるようにしてある。そ
のため、条鋼が山形鋼等である場合にはリフタの上面傾
斜角度を緩くして、条鋼に転回や衝突による不均一冷
却、曲がり、表面傷、変形等の不具合が生じないように
し、また条鋼が平鋼等である場合にはリフタの上面傾斜
角度を急にして、条鋼の確実な滑落を実現できるように
するものである。すなわち、条鋼の形状に拘わらず、良
好な冷却が行えるものである。
【0048】リフタの上面傾斜角度変更は、上下揺動ア
ームを利用した機構とすることで、構造的な簡潔化、動
作の迅速性及び確実性等を得ることができる。スベリ傾
斜部についてもその上面傾斜角度を変更可能にしておく
のが好適である。この場合、スベリ傾斜部とストレート
ニングポケットの第1溝との間に段落ち空間とさせるた
めの高低差を生じさせて、条鋼が平鋼であるときの積み
重ね作用を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷却床の第1実施形態を示す側面
図である。
【図2】図1に対応する平面図である。
【図3】図1中の主要部を拡大し且つ一部破砕して示す
側面図である。
【図4】条鋼が山形鋼である場合における図3からの動
作状況を示す側面図である。
【図5】条鋼が平鋼である場合における図3からの動作
状況を示す側面図である。
【図6】本発明に係る冷却床の第2実施形態における主
要部を拡大して示す側面図である。
【図7】本発明に係る冷却床の第3実施形態における主
要部を拡大して示す側面図である。
【図8】従来の冷却床を模式的に示した側面図である。
【符号の説明】
1 冷却床 2 溝 5 ストレートニングポケット 6 移動レイク 8 ランイン部 10 材料取込部 23 リフタ 24 スベリ傾斜部 25 支点 26 上下揺動アーム 35 段落ち空間 W 条鋼

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延後の条鋼(W)を、材料取込部(1
    0)から複数の溝(2)が並ぶストレートニングポケッ
    ト(5)へ移送して各溝(2)間にわたり移動レイク
    (6)によって順送りさせつつ冷却する冷却床におい
    て、 上記材料取込部(10)は、ランイン部(8)上の条鋼
    (W)を所定レベルへ持ち上げるリフタ(23)と、該
    リフタ(23)による持ち上げ位置から条鋼(W)をス
    トレートニングポケット(5)の第1溝(2A)へ向け
    て滑落させるスベリ傾斜部(24)とを有しており、 少なくともリフタ(23)は、条鋼(W)を持ち上げ状
    態にさせたときの上面傾斜角度が可変になされているこ
    とを特徴とする冷却床。
  2. 【請求項2】 前記スベリ傾斜部(24)は、リフタ
    (23)の昇降に応じて該リフタ(23)とは別個独立
    して昇降可能とされ、該スベリ傾斜部(24)とストレ
    ートニングポケット(5)の第1溝(2A)との高低差
    を任意に調節可能になっていることを特徴とする請求項
    1記載の冷却床。
  3. 【請求項3】 圧延後の条鋼(W)を、材料取込部(1
    0)から複数の溝(2)が並ぶストレートニングポケッ
    ト(5)へ移送して各溝(2)間にわたり移動レイク
    (6)によって順送りさせつつ冷却する冷却床におい
    て、 上記材料取込部(10)は、ランイン部(8)上の条鋼
    (W)を所定レベルへ持ち上げるリフタ(23)と、該
    リフタ(23)による持ち上げ位置から条鋼(W)をス
    トレートニングポケット(5)の第1溝(2A)へ向け
    て滑落させるスベリ傾斜部(24)とを有しており、 スベリ傾斜部(24)とストレートニングポケット
    (5)の第1溝(2A)との間又はストレートニングポ
    ケット(5)における第1溝(2A)と第2溝(2)と
    の間に、そのうち下流側とされる方の溝(2)内で条鋼
    (W)の積み重ね作用を得るための段落ち空間(35)
    を、形成可能になっていることを特徴とする冷却床。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010058159A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Kobe Steel Ltd 冷却床搬入装置
CN102527721A (zh) * 2012-02-21 2012-07-04 邯郸中威机械有限公司 热轧圆钢自动编组设备
KR101586192B1 (ko) * 2015-01-13 2016-01-18 태창기계공업(주) 소재 반전냉각장치

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