JP4478070B2 - 連続鋳造機における鋳片切断装置 - Google Patents

連続鋳造機における鋳片切断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4478070B2
JP4478070B2 JP2005161721A JP2005161721A JP4478070B2 JP 4478070 B2 JP4478070 B2 JP 4478070B2 JP 2005161721 A JP2005161721 A JP 2005161721A JP 2005161721 A JP2005161721 A JP 2005161721A JP 4478070 B2 JP4478070 B2 JP 4478070B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slab
roller
cutting device
casting machine
positioning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005161721A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006334627A (ja
Inventor
哲也 分部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2005161721A priority Critical patent/JP4478070B2/ja
Publication of JP2006334627A publication Critical patent/JP2006334627A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4478070B2 publication Critical patent/JP4478070B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Rollers For Roller Conveyors For Transfer (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、連続鋳造機における鋳片切断装置の改善に係り、より詳しくは、鋳片を搬送する搬送ローラ装置の搬送ローラに、ガス切断機による鋳片のガス切断に際して飛散する溶断生成物(以下、ノロという)の一部が付着するのを防止するようにした連続鋳造機における鋳片切断装置に関するものである。
連続鋳造設備では、タンディシュの底部から垂直状態にて連続的に溶鋼を抽出すると共に冷却して鋳片を連続鋳造し、連続鋳造された鋳片を、トーチカーと呼ばれるガス切断機と鋳片を搬送する搬送ローラ装置とからなる鋳片切断装置の前記搬送ローラ装置に送り込む。そして、この搬送ローラ装置により搬送されている鋳片を、この鋳片に繋留されてこの鋳片と同期移動する前記鋳片切断装置のガス切断機のガストーチにより所定長さに切断している(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
前記鋳片切断装置の鋳片を搬送する搬送ローラ装置の搬送ローラは、鋳片切断機下ローラ(以下、搬送ローラという)と呼ばれており、この搬送ローラはガストーチが接近すると、ガストーチにより切断されるのを防止するために、順次鋳片の下方に移動されると共に、ガストーチが通過すると鋳片を搬送する通常の位置に戻される。このような搬送ローラの移動形式には、この搬送ローラを垂直方向に下降させる垂直降下型と、この搬送ローラを、水平軸を傾動中心として下側に傾動さて鋳片の下方に移動させる傾動型の2移動型式がある(例えば、非特許文献1参照。)。
特開2001−198657号公報 特開平6−71396号公報 わが国における鋼の連続鋳造技術史、日本鉄鋼協会、平成8年発行、P.685
上記従来例に係る連続鋳造機における鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の搬送ローラでは、上記のとおり、垂直降下型、傾動型の2移動形式があるが、これらの何れの搬送ローラの場合においても、ガス切断機のガストーチによる切断を防止するために、搬送中の鋳片から下方に離反する方向に移動されるように構成されている。このような鋳片切断装置では、通常、ノロを急速に冷却させるために、ガス切断機のガストーチ付近に冷却水を噴射するようにしている。しかしながら、鋳片のガス切断に際して飛散する高温溶融状態のノロを均等に冷却することは困難である。そのため、従来例の場合にあっては、搬送ローラの外周面にガス切断機による鋳片のガス切断に際して生じる高温溶融状態のノロの一部が付着するのを回避することができない。
搬送ローラ装置の搬送ローラの外周面にノロが一旦付着すると、付着して凝固したノロにさらに高温溶融状態のノロが付着して次第に成長し、大きなノロ塊となる。従って、搬送中の高温の鋳片の表面に圧痕が発生したり、ノロ塊が転位したりするので、鋳片の表面品質が低下するために、1日当たり1回は付着したノロの除去作業を実施しなければならず、多大な労力を要するのに加えて、生産性が低下するという問題があった。
従って、本発明の目的は、鋳片を搬送する搬送ローラ装置の搬送ローラに、ガス切断機による鋳片のガス切断に際して飛散するノロの一部が付着するのを防止することを可能ならしめるようにした連続鋳造機における鋳片切断装置を提供することである。
発明者らは、鋳片切断装置の一部を構成する搬送ローラ装置の搬送ローラを、ノロが飛来することがない鋳片の側方の外方に退避させる構成にすれば、搬送ローラの外周面にノロが付着することに起因して生じる上記問題を解決することができると考えて、本発明を具現したものである。
従って、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る連続鋳造機における鋳片切断装置が採用した手段の特徴とするところは、連続鋳造された鋳片を搬送する複数の搬送ローラを有する搬送ローラ装置を備えると共に、この搬送ローラ装置の搬送ローラにより搬送されている鋳片を、この鋳片の搬送速度で搬送方向に移動しながら切断するガス切断機を備えてなる連続鋳造機における鋳片切断装置において、前記搬送ローラのそれぞれを、前記ガス切断機の接近に呼応して鋳片の下側のオンライン位置から、鋳片の下方範囲外のオフライン位置に順次退避させると共に、前記ガス切断機の通過後に前記オンライン位置に順次戻すローラ移動装置を設けてなり、前記ローラ移動装置は、前記搬送ローラをオフライン位置からオンライン位置に戻すに際して、斜め上方に向かって移動させるように構成されてなるところにある。
本発明の請求項2に係る連続鋳造機における鋳片切断装置が採用した手段の特徴とするところは、請求項1に記載の連続鋳造機における鋳片切断装置において、前記ローラ移動装置は、前記鋳片の搬送方向に対して直交する方向に進退するように構成されてなるところにある。
本発明の請求項に係る連続鋳造機における鋳片切断装置が採用した手段の特徴とするところは、請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の連続鋳造機における鋳片切断装置において、前記ローラ移動装置は、前記搬送ローラをオフライン位置からオンライン位置に戻すに際して、斜め上方に向って円弧軌跡を描いて移動させるように構成されてなるところにある。
本発明の請求項に係る連続鋳造機における鋳片切断装置が採用した手段の特徴とするところは、請求項1または2に記載の連続鋳造機における鋳片切断装置において、前記ローラ移動装置は、軸受を介して前記搬送ローラを水平に片持ち支持し、前後各一対の前輪と後輪を有する進退自在な移動台を備えてなり、この移動台の前記前輪と後輪それぞれの上側位置における幅方向の左右に、前記搬送ローラをオンライン位置に保持しているときに、幅方向の左右外方位置に設けられた位置決めブロックの相対する側に形成され、オンライン位置の方向に上向きの傾斜面を有する位置決め凹所に係合する位置決め輪が嵌着されてなる前後各一対の位置決め輪支持軸が突設されてなるところにある。
本発明の請求項1乃至に係る連続鋳造機における鋳片切断装置では、鋳片切断装置の一部を構成する搬送ローラ装置の複数の搬送ローラのそれぞれは、ガス切断機の接近に呼応して鋳片の下側のオンライン位置から、鋳片の下方範囲外のオフライン位置に順次退避させると共に、前記ガス切断機の通過後に前記オンライン位置に順次戻すローラ移動装置を設けてなり、前記ローラ移動装置は、前記搬送ローラをオフライン位置からオンライン位置に戻すに際して、斜め上方に向かって移動させるように構成されてなる。
つまり、本発明の請求項1乃至に係る連続鋳造機における鋳片切断装置によれば、従来例に係る連続鋳造機における鋳片切断装置のように、搬送ローラを鋳片の下方に退避させるのではなく、鋳片の下方範囲外のオフライン位置に退避さるのであるから、ガス切断機による鋳片のガス切断に際して飛散するノロが、搬送ローラ装置の搬送ローラの退避位置まで飛来して来るようなことがない。従って、搬送ローラ装置の搬送ローラの外周面にノロが付着するようなことがなく、搬送ローラの外表面のノロ除去作業が不要になるのであるから、ノロ除去作業のための多大な労力が不要になるのに加えて、鉄鋼製品の生産性が向上するという極めて優れた効果を得ることができる。従って、搬送ローラが下側から鋳片を持ち上げるようにオンライン位置に戻されるので、搬送中の鋳片に下反りや下曲がりがあったとしても搬送ローラの先端面が鋳片の側面に干渉するような恐れがない。
本発明の請求項3係る連続鋳造機における鋳片切断装置では、鋳片切断装置の一部を構成する搬送ローラ装置のローラ移動装置では、搬送ローラをオフライン位置からオンライン位置に戻すに際して、斜め上方に向かって円弧軌跡を描いて移動させるように構成されている。
本発明の請求項に係る連続鋳造機における鋳片切断装置では、連続鋳造機の鋳片切断装置の一部を構成する搬送ローラ装置のローラ移動装置の移動台は、搬送ローラをオンライン位置に保持しているときには、前後左右に突設された前後各一対の位置決め輪支持軸に嵌着されてなる位置決め輪が、移動台の幅方向の左右外方位置に設けられた位置決めブロックの相対する側に形成され、オンライン位置の方向に上向きの傾斜面を有する位置決め凹所に係合する。そのため、本発明の請求項に係る連続鋳造機における鋳片切断装置によれば、搬送中の鋳片の下反りや下曲がりによって搬送ローラに下向力が作用すると、この下向力により後側の一対の位置決め輪支持軸に斜め上向き分力Fbが生じる一方、前側の一対の位置決め輪支持軸に斜め下向き分力Faが生じる。従って、これら斜め下向き分力Faと斜め上向き分力Fbとの分力差ΔFa-bを作用させるだけで、移動台のオフライン側への後退に伴う搬送ローラの下方への移動を防止することができる。
以下、本発明の形態1に係る連続鋳造機における鋳片切断装置を、添付図面を順次参照しながら説明する。図1は鋳片切断装置の平面図、図2は鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の搬送ローラがオンライン位置にある場合の側面図、図3は鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の搬送ローラがオフライン位置にある場合の側面図である。また、図4は図2のA−A線断面図、図5は図2のB−B線断面図である。なお、本発明の形態1に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置の場合には、3組のローラ移動装置が設けられているが、これらは何れも同構成であるから、それらのうちの一つのローラ移動装置を取り上げて説明する。
図1に示す符号1は、鋳片切断装置の搬送ローラ装置であって、この搬送ローラ装置1は3組の、後述する構成になるローラ移動装置2を備えており、これらローラ移動装置2は作業床Lに据付けられたベースフレーム51の上に設けられている。前記ローラ移動装置2は、前記ベースフレーム51の上で、かつこのベースフレーム51の上に設置された左右一対のブロック装置53の間に設けられたレールに沿って往復動される移動台3を備えている。なお、本発明の形態1に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1では、上記のとおり、3組のローラ移動装置2を備えているが、例えば4組のローラ移動装置2を備えていても良いので、ローラ移動装置2の組数に限定されるものではない。
前記ブロック装置52は、ベースフレーム51の上に所定の間隔で固着されてなる一対のベースブロック53と、これら一対のベースブロック53上の図2,3における右側に前部位置決めブロック54が、また図2,3における左側に後部位置決めブロック55が固着されている。これら前・後部位置決めブロック54,55同士の相対する側面には、図2,3における右側の前方方向のオンライン位置の方向に上向きの傾斜面を有し、相対する側の開口形状が横斜めUの字状であって、かつ図2,3における左側の後部側面が矩形状に切欠き形成され、前記移動台3の後述する位置決め輪が係合する位置決め係合凹所56が設けられている。
前記ベースフレーム51の上に設置されたブロック装置52の間に敷設されているレールは、後述するように構成されている。即ち、ベースフレーム51の前側に敷設された一対の前輪用レール4と、同じくこのベースフレーム51の後側に敷設され、前記一対の前輪用レール4よりも広軌の後輪用レール5とから構成されている。前記前輪用レール4と後輪用レール5との長さおよび側面形状は同じであって、ベースフレーム51の前側寄りに、前側に向かって上り勾配の同傾斜角度を有する傾斜面部が形成されている。なお、前記前輪用レール4の後端部の上に突設され、側面形状が略三角形状に形成されてなるものはストッパ4aである。
前記移動台3は、前記前輪用レール4を転動する前輪3aと、前記後輪用レール5を転動する後輪3bとを備えている。そして、この移動台3は、前記ベースフレーム51の後端部に設けられたシリンダ取付けベース57にブラケットを介してトラニオン軸が軸支されてなる油圧シリンダ6の伸縮ロッドの伸縮作動によって往復移動されるように構成されている。より詳しくは、前記前輪3aが前輪用レール4の傾斜面部の上部に、また前記後輪3bが後輪用レール5の傾斜面部の上部に到達する直前に、位置決め輪3fが前・後部位置決めブロック54,55の位置決め係合凹所56に乗り移ることにより前・後輪3a,3bが前・後輪用レール4,5から浮き上がるように設定されている。つまり、この移動台3は往復動することにより、水平状態を保持しながら、前記傾斜面部の高さ分だけ昇降し得るように構成されている。
前記移動台3の上面の前後には、所定の間隔を隔てて、前部軸受支持ブラケット3cと後部軸受支持ブラケット3dとが、ボルト等の機械的締結手段によって固着されている。
そして、これら前・後部ブラケット3c,3dのそれぞれに、図示しない周知の構成になる自動調心ころ軸受を介して、図2,3において想像線で示す、断面が矩形状の鋳片Wを搬送する、後述する構成になる搬送ローラ7が水平に片持ち支持されている。
前記搬送ローラ7は、鋳片Wを搬送するローラ本体7aと、このローラ本体7aの一端側から外方に伸び、外径が前記ローラ本体7aの外径よりも小径のローラ回転支持軸7bとから構成されている。そして、このローラ回転支持軸7bが前記自動調心ころ軸受を介して前部軸受支持ブラケット3cと後部軸受支持ブラケット3dとに回転可能に軸支されることにより、搬送ローラ7が水平に保持されている。また、前記ローラ回転支持軸7bの後部軸受支持ブラケット3dからの突出端付近に従動スプロケット7cが嵌着されており、この従動スプロケット7cが、移動台3の上の後部に搭載された減速機付駆動モータ8によりローラ回転支持軸7bが回転されるように構成されている。より詳しくは、減速機付駆動モータ8の出力軸に嵌着された駆動スプロケット8aの回転がチェーン9を介して伝達されることにより搬送ローラ7が回転されるように構成されている。
さらに、前・後部軸受支持ブラケット3c、3dを介して搬送ローラ7を水平に片持ち支持する移動台3の、前後各一対の前輪3aと後輪3bとの上側位置における幅方向の左右に位置決め輪支持軸3eが突設されており、これら位置決め輪支持軸3eのそれぞれに図示しない滑り軸受を介して位置決め輪3fが嵌着されている。これら位置決め輪3fは、前記搬送ローラ7のローラ本体7aがオンライン位置に保持されているとき、つまり油圧シリンダ6により移動台3が前方のオンライン位置側に移動しているときには、前記前・後部位置決めブロック54,55同士の相対する側面のそれぞれに設けられてなる位置決め係合凹所56に係合するように構成されている。
以下、本発明の形態1に係る連続鋳造機における鋳片切断装置の搬送ローラ装置1の作用態様を説明する。即ち、本発明の形態1に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1の場合にあっては、油圧シリンダ6の伸縮ロッドの伸張作動によるオンライン位置方向への移動により、移動台3の前・後輪3a,3bが前・後輪用レール4,5の傾斜面部の上方に浮き上がると共に、位置決め輪3fが前・後部位置決めブロック54,55の位置決め凹所56に係合して、ローラ本体7aが鋳片Wを搬送するオンライン位置に位置している状態で鋳片Wを搬送する。
鋳片Wの搬送中において、図示しないガス切断機がローラ本体7aに接近すると、このガス切断機の接近に呼応して、油圧シリンダ6の伸縮ロッドの縮小作動により移動台3が傾斜面部を下降しながらレールに沿って後退する。そのため、ローラ本体7aが鋳片Wの下面を滑ることなく斜め下方に移動すると共に、鋳片Wの下方範囲外の外方のオフライン位置に移動する。そして、ガス切断機がオンライン位置にある筈の搬送ローラ7のローラ本体7aの対応位置から離れると、油圧シリンダ6の伸縮ロッドの伸張作動により移動台3がレールの前側の傾斜面部の上部に移動され、搬送ローラ7のローラ本体7aが鋳片Wを搬送するオンライン位置に移動される。
本発明の形態1に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1の場合にあっては、上記のとおり、複数の搬送ローラ7を支持する移動台3のそれぞれが、ガス切断機の移動位置に応じて順次往復動され、搬送ローラ7のローラ本体7aがオンライン位置とオフライン位置との間を順次往復移動する。即ち、本発明の形態1に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1では、従来例に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置のように搬送ローラ7を鋳片Wの下方位置に退避させるのではなく、鋳片Wの下方範囲外のオフライン位置に退避させるものである。そのため、ガス切断機による鋳片Wのガス切断に際して、飛散するノロが搬送ローラ7のローラ本体7aの退避位置まで飛来して来るようなことがない。従って、本発明の形態1に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1によれば、ローラ本体6aの外周面にノロが付着するようなことがなく、ノロ除去作業が不要になるのであるから、ノロ除去作業のための多大な労力が不要になるのに加えて、鉄鋼製品の生産性が向上するという極めて優れた効果を得ることができる。
また、前記位置決め輪支持軸3eに嵌着されている位置決め輪3fは、上記のとおり、搬送ローラ7のローラ本体7aをオンライン位置に保持しているとき、つまり油圧シリンダ6により移動台3がオンライン位置側に移動しているときには、前記前・後部位置決めブロック54,55同士の相対する側面のそれぞれに設けられた位置決め係合凹所56に係合する。このような位置決め輪3fの位置決め係合凹所56への係合により、移動台3がブロック装置52を介してベースフレーム51に固定される。そのため、搬送中の鋳片Wの下反りや下曲がりにより搬送ローラ7のローラ本体7aに下向力が作用すると、この下向力により後側の一対の位置決め輪支持軸3eに位置決め輪3fを介して斜め上向き分力Fbが生じる一方、前側の一対の位置決め輪支持軸3eに位置決め輪3fを介して斜め下向き分力Faが生じる。従って、これら斜め下向き分力Faと斜め上向き分力Fbとの分力差ΔFa-bを作用させるだけで、移動台のオフライン側への後退に伴う搬送ローラの下方への移動を防止することができる。
さらに、本発明の形態1に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1にあっては、搬送ローラ7のローラ本体7aをオフライン位置からオンライン位置に戻すに際して、上記のとおり、油圧シリンダ6の伸縮ロッドの伸張作動により移動台3がレールの前側の傾斜面部に沿って前進するから、ローラ本体7aが下側から斜め上方に向って移動する。そのため、本発明の形態1に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1によれば、ローラ本体7aが下側から鋳片Wを持ち上げるようにオンライン位置に戻される。従って、搬送中の鋳片Wに、たとえ下反りや下曲がりがあったとしても、ローラ本体7aの先端面が鋳片Wの側面に干渉するような恐れがないから、鋳片Wの表面品質に悪影響を及ぼすような恐れがない。
本発明の形態2に係る連続鋳造機における鋳片切断装置を、添付図面を順次参照しながら説明する。図6は鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の側面図、図7は図6のC−C線断面図、図8は図6のD矢視図である。なお、本発明の形態2に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置が、上記形態1に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置と相違する点は、ローラ移動装置の相違にあって、それ以外は同じであるから、同一のものに同一符号を付し、その相違する点について説明する。また、上記形態1の場合と同様に、搬送ローラ装置のローラ移動装置は複数組設けられているが、これらは何れも同構成であるから、それらのうちの一つのローラ移動装置を取り上げて説明する。
作業床Lに据付けられてなるベースフレーム51上には、ローラ移動装置2の後述する構成になる移動台3を昇降可能に案内する一対の台ガイドベース58が配設されている。
この一対の台ガイドベース58それぞれの上端部に、図6における右側のオンライン位置側が高く、左側のオフライン位置側が低い傾斜面を有する台ガイドレール59が設けられている。前記移動台3は、前部下部の左右に設けられた前摺動係合部3gと後部下部の左右に設けられた後摺動係合部3hとを介して前記台ガイドレール59に取付けられており、ベースフレーム51の後部に設けられたシリンダ取付ベース57にブラケットを介してトラニオン軸が軸支された油圧シリンダ6の伸縮ロッドの伸縮作動で往復動されるように構成されている。
また、前記一対の台ガイドベース58の前側付近の高さ方向の中ほどの位置に、水平方向に伸縮するロックロッドを備えロックシリンダ60が設けられている。そして、前記移動台3がオンライン位置側に移動したときに、そのボディの下部側面に設けられた位置決め係合凹所3iの下部傾斜面にロックロッドの先端部に形成された下部傾斜面が当接されることにより一対の台ガイドベース58を介してベースフレーム51に固定されるように構成されている。
前記移動台3の上に前部軸受支持ブラケット3cと後部軸受支持ブラケット3dとを介して、水平に片持ち支持されてなる搬送ローラ7は、この搬送ローラ7のローラ回転支持軸7bの前記前部軸受支持ブラケット3cと後部軸受支持ブラケット3dとの間に嵌着されてなる従動スプロケット7cにより回転されるように構成されている。
以下、本発明の形態2に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1の作用態様を説明する。
油圧シリンダ6の伸縮ロッドの伸張作動によるオンライン位置方向への移動台3の移動により、搬送ローラ7のローラ本体7aが斜め上方に向って移動する。そして、移動台3の前部が台ガイドベース58の上端部に設けられた台ガイドレール69の最高位置に移動すると、ローラ本体7aが鋳片Wを搬送するオンライン位置に移動する。一方、油圧シリンダ6の伸縮ロッドの縮小作動による移動台3のオフライン位置方向への移動により、ローラ本体7aが鋳片Wの下面を滑ることなく斜め下方に移動しながら、図6において想像線で示すオフライン位置に退避する。
従って、本発明の形態2に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1によれば、上記形態1に係る鋳片切断装置のローラ移動装置2と同等の効果を得ることができる。勿論、前記移動台3がオンライン位置側に移動しているときには、ロックシリンダ60のロックロッドにより台ガイドベース58を介してベースフレーム51に固定されるから、上記形態1に係る搬送ローラ装置1と同様に、搬送ローラ7が下がるようなことがない。なお、本形態2に係る図面と、上記形態1に係る図面との比較において良く理解されるように、本形態2に係る搬送ローラ装置1は、上記形態1に係る搬送ローラ装置1に比較して部品点数が少なく、その構成がシンプルであるから、イニシャルコスト、ランニングコストに関して有利になるという利点がある。
本発明の形態3に係る連続鋳造機における鋳片切断装置の搬送ローラ装置を、添付図面を順次参照しながら説明する。図9は鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の搬送ローラがオンライン位置にある場合の側面図、図10は鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の搬送ローラがオフライン位置にある場合の側面図である。また、図11の右半分は図9のE−E線断面図、図11の左半分は図9のF−F線断面図である。なお、本形態3では、上記形態1,2の場合と同様に、3組のローラ移動装置が設けられているが、これらは何れも同構成であるから、それらのうちの一つのローラ移動装置を取り上げて、上記形態1と同一のものには同一符号を付して説明する。
本発明の形態3に係る鋳片切断装置の搬送ローラ装置1では、ローラ移動装置2は作業床Lに据付けられてなるベースフレーム51の上に設けられている。即ち、前記ローラ移動装置2は、前記ベースフレーム51の上に設置された一対のガイド兼レール11に沿って往復動される移動台3を備えている。前記ガイド兼レール11は、水平部分および傾斜部分からなる前側の前輪用レール11aと、水平部分のみからなる後側の摺動ガイド11bとから構成されている。このガイド兼レール11の前輪用レール11aは移動台3の前軸の両端部に外嵌された前輪3aが転動する部分である。また、摺動ガイド11bは移動台3の後軸の両端部を、円錐ころ軸受を介して支持すると共に、前記ベースフレーム51の後部上面にブラケットを介してトラニオン軸が軸支されてなる油圧シリンダ6の伸縮ロッドの伸縮作動によって往復動する台移動用摺動ブロック3jを摺動自在にガイドする部分である。
前記移動台3の前部軸受支持ブラケット3cと後部軸受支持ブラケット3dとが設けられた上面は、台移動用摺動ブロック3jがオフライン位置側に位置し、前輪3aが前輪用レール11aの水平部分上に位置しているときには、図10に示すように、オフライン位置側よりもオンライン位置側の方が低くなるように、つまり前屈み傾斜面になるように構成されている。従って、前記移動台3上面に設けられた前部軸受支持ブラケット3cと後部軸受支持ブラケット3dとにロータ回転支持軸7cが支持された搬送ローラ7は、前屈み状態になっており、そのロータ本体7aはベースフレーム51の前側部分の上方のオフライン位置に位置している。
一方、油圧シリンダ6の伸縮ロッドの伸縮作動により台移動用摺動ブロック3jを介して移動台3がオンライン位置側に移動され、そして前輪3aがガイド兼レール11の前輪用レール11aの傾斜部分を転動し、前輪3aが高位置になるに連れて移動台3の上面が次第に水平状態に移行する。従って、搬送ローラ7のローラ本体7aは下側から斜め上方に移動し、そして移動台3の前輪3aが前輪用レール11aの傾斜部分の最高位置に到達し、前輪3aがベースフレーム51の前部上面に立設された一対の前部位置決めブロック54の位置決め係合凹所56に係合すると、ローラ本体7aが鋳片Wを搬送するオンライン位置に移動する。勿論、本発明の形態3に係るローラ移動装置2によれば、油圧シリンダ6の伸縮ロッドの縮小作動による移動台3のオフライン位置方向への移動により、ローラ本体7aが鋳片Wの下面を滑ることなく斜め下方に移動しながら、図10において実線で示すオフライン位置に退避するから、本発明の形態3に係るローラ移動装置2は、上記形態3に係るローラ移動装置2と同等の効果を得ることができる。
なお、以上の実施の形態1乃至3においては、搬送ローラ7をオンライン位置とオフライン位置とに往復移動させる移動開始タイミングについては何ら説明していないが、例えば従来と同様に、ガス切断機用台車の走行輪に取付けたPLGによる、前記ガス切断機用台車の原点位置からの移動距離を表すカウント値と、バックアップ用の近接スイッチでガス切断機用台車の前後進による移動位置を認識する構成にすれば良い。また、ガス切断機の移動方法やガストーチによる切断方法についても何ら触れていないが、これらも従来と同様の方法によれば良い。
本発明の形態1に係り、鋳片切断装置の平面図である。 本発明の形態1に係り、鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の搬送ローラがオンライン位置にある場合の側面図である。 本発明の形態1に係り、鋳片切断装置を構成する搬送ローラ移置の搬送ローラがオフライン位置にある場合の側面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 本発明の形態2に係り、鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の側面図である。 図6のC−C線断面図である。 図6のD矢視図である。 本発明の形態3に係り、鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の搬送ローラがオンライン位置にある場合の側面図である。 本発明の形態3に係り、鋳片切断装置を構成する搬送ローラ装置の搬送ローラがオフライン位置にある場合の側面図である。 右半分は図9のE−E線断面図、左半分は図9のF−F線断面図である。
符号の説明
1…搬送ローラ装置
2…ローラ移動装置
3…移動台,3a…前輪,3b…後輪,3c…前部軸受支持ブラケット,3d…後部軸受支持ブラケット,3e…位置決め輪支持軸,3f…位置決め輪,3g…前摺動係合部,3h…後摺動係合部,3i…位置決め係合凹所,3j…台移動用摺動ブロック
4…前輪用レール,4a…ストッパ
5…後輪用レール
6…油圧シリンダ
7…搬送ローラ,7a…ローラ本体,7b…ローラ回転支持軸,7c…従動スプロケット
8…減速機付モータ,8a…駆動スプロケット
9…チェーン
51…ベースフレーム,52…ブロック装置,53…ベースブロック,54…前部位置決めブロック,55…後部位置決めブロック,56…位置決め係合凹所,57…シリンダ取付ベース,58…台ガイドベース,59…台ガイドレール,60…ロックシリンダ
L…作業床
W…鋳片

Claims (4)

  1. 連続鋳造された鋳片を搬送する複数の搬送ローラを有する搬送ローラ装置を備えると共に、この搬送ローラ装置の搬送ローラにより搬送されている鋳片を、この鋳片の搬送速度で搬送方向に移動しながら切断するガス切断機を備えてなる連続鋳造機における鋳片切断装置において、前記搬送ローラのそれぞれを、前記ガス切断機の接近に呼応して鋳片の下側のオンライン位置から、鋳片の下方範囲外のオフライン位置に順次退避させると共に、前記ガス切断機の通過後に前記オンライン位置に順次戻すローラ移動装置を設けてなり、前記ローラ移動装置は、前記搬送ローラをオフライン位置からオンライン位置に戻すに際して、斜め上方に向かって移動させるように構成されてなることを特徴とする連続鋳造機における鋳片切断装置。
  2. 前記ローラ移動装置は、前記鋳片の搬送方向に対して直交する方向に進退するように構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造機における鋳片切断装置。
  3. 前記ローラ移動装置は、前記搬送ローラをオフライン位置からオンライン位置に戻すに際して、斜め上方に向って円弧軌跡を描いて移動させるように構成されてなることを特徴とする請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の連続鋳造機における鋳片切断装置。
  4. 前記ローラ移動装置は、軸受を介して前記搬送ローラを水平に片持ち支持し、前後各一対の前輪と後輪を有する進退自在な移動台を備えてなり、この移動台の前記前輪と後輪それぞれの上側位置における幅方向の左右に、前記搬送ローラをオンライン位置に保持しているときに、幅方向の左右外方位置に設けられた位置決めブロックの相対する側に形成され、オンライン位置の方向に上向きの傾斜面を有する位置決め凹所に係合する位置決め輪が嵌着されてなる前後各一対の位置決め輪支持軸が突設されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の連続鋳造機における鋳片切断装置。
JP2005161721A 2005-06-01 2005-06-01 連続鋳造機における鋳片切断装置 Active JP4478070B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005161721A JP4478070B2 (ja) 2005-06-01 2005-06-01 連続鋳造機における鋳片切断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005161721A JP4478070B2 (ja) 2005-06-01 2005-06-01 連続鋳造機における鋳片切断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006334627A JP2006334627A (ja) 2006-12-14
JP4478070B2 true JP4478070B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=37555608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005161721A Active JP4478070B2 (ja) 2005-06-01 2005-06-01 連続鋳造機における鋳片切断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4478070B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5102527B2 (ja) * 2007-04-10 2012-12-19 株式会社神戸製鋼所 連続鋳造設備における鋳片引抜装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006334627A (ja) 2006-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS608882Y2 (ja) 連鋳スラブの切断バリ除去装置
CN202143944U (zh) 用于由金属熔液来制造浇铸连铸坯的连铸设备
CN112705888A (zh) 焊接机器及相关方法
WO2022210098A1 (ja) 板材搬入出装置
JP4478070B2 (ja) 連続鋳造機における鋳片切断装置
US3631959A (en) Apparatus for transporting castings from continuous casting machines
KR101051223B1 (ko) 절단설 푸셔 장치
JPH0871739A (ja) 溶融金属の滓除去方法及びその装置
KR101379896B1 (ko) 연속주조장치의 래들 롱노즐 가이드장치
JP3113950B2 (ja) 注湯装置
US4522540A (en) Method and apparatus for removing cutting burr sticking to lower surface of slab
KR101553145B1 (ko) 슬라브 제거장치
JPH10203643A (ja) ワーク集積装置
JP6588842B2 (ja) 長尺物用コンベア装置
JP5479237B2 (ja) 鋳片切断装置および連続鋳造設備
US6170139B1 (en) Deburrer for billets and slabs for use in continuous steel casting plants
JP6173126B2 (ja) 鋼材の切断装置
US4495000A (en) Device for cutting a strip cast in a continuous casting machine
JP4117252B2 (ja) 連続鋳造設備における鋳片切断装置
KR101323294B1 (ko) 연주 설비
KR101259301B1 (ko) 이물제거 가능한 스토퍼
JPH05337633A (ja) 鋳造余剰材の処理方法および装置
KR102100792B1 (ko) 절단 장치 및 절단 방법
KR102010071B1 (ko) 편석제거유닛 및 이를 포함하는 연속주조장치
US3391918A (en) Device for the removal of cutoff workpieces in continuous casting installations

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100309

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100312

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4478070

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4