JP2000047363A - 露光用マスクの製造方法、露光用マスク、それを用いた電気光学装置の製造方法 - Google Patents

露光用マスクの製造方法、露光用マスク、それを用いた電気光学装置の製造方法

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JP2000047363A
JP2000047363A JP21298398A JP21298398A JP2000047363A JP 2000047363 A JP2000047363 A JP 2000047363A JP 21298398 A JP21298398 A JP 21298398A JP 21298398 A JP21298398 A JP 21298398A JP 2000047363 A JP2000047363 A JP 2000047363A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスクむらがパターニング結果に支障を及ぼ
すことのない露光用マスクの製造方法、この方法で製造
した露光用マスク、およびこの露光用マスクを用いた液
晶装置の製造方法を提供すること。 【解決手段】 露光用マスクを製造するための遮光層お
よびレジスト層をこの順に積層した後、所定の走査幅を
もってY方向に相対的に走査される電子ビームEBの走
査領域EAを1走査毎にX方向に相対移動させながらレ
ジスト層に描画する際に、前記走査を2サイクル以上繰
り返す。このとき、各サイクル毎のエネルギービームの
走査開始位置をX方向にずらし、走査領域EAの境界部
分を打ち消すことによってマスクむらを解消する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の基板間の電
気光学物質が封入されてなり、一対の基板の少なくとも
一方の基板を製造する工程において、基板に形成した膜
をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングする際
のレジスト感光用の露光用マスクの製造方法、この方法
で製造した露光用マスク、および当該露光用マスクを用
いての電気光学装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気光学物質に電圧を与えて駆動する電
気光学装置のうち、たとえば薄膜トランジスタ(以下、
TFTと称す。)をスイッチング素子として用いたアク
ティブマトリクス型の液晶表示装置では、図4に示すよ
うに、液晶を封入した2枚の透明基板のうち、アクティ
ブマトリクス基板20の基体となる基板200上には画
素電極40と、画素電極40への信号電圧の供給を制御
するTFT70などの駆動素子が形成されている。一
方、対向基板30の基体となる透明基板300上には、
アクティブマトリクス基板20側の画素電極40の間や
TFT70に覆われてこれらの部分を遮光する遮光層3
20が形成され、この遮光層320上には共通電極31
となるITO(Indiumu−Tin−Oxide)
膜が形成されている。
【0003】このような液晶装置の構成要素のうち、遮
光層320は、透明基板300上に例えばクロム等の金
属からなる遮光膜を形成した後、フォトリソグラフィ技
術を用いてこれを格子状にパターニングされている。ま
た、アクティブマトリクス基板20にTFT70を形成
する際にも、基板200の表面に形成した膜をフォトリ
ソグラフィ技術を利用してパターニングする工程や不純
物の導入工程などの半導体プロセスが利用されている。
【0004】このように液晶装置を製造する際には、フ
ォトリソグラフィ技術を駆使して各構成要素を形成して
いくが、かかるパターニング工程において、レジストを
感光させる際には露光用マスクを使用する。このような
露光用マスクを製造する際、図6(A)、(B)、
(C)に示すように、透明なマスク基板81に遮光層8
2およびレジスト層83をこの順に積層した後、図6
(D)に示すように、電子ビームEBなどを用いてレジ
スト層83に所定のパターンの描画を行ってレジスト層
83を部分的に感光させ、その後現像してレジストマス
ク830を形成する。しかる後に、レジストマスク83
0を介して遮光層82にエッチングを行い、マスクパタ
ーンに対応する領域に遮光層82を残す。
【0005】このような製造工程のうち、レジスト層8
3を感光させる描画工程は、各構成要素の寸法精度など
を規定する重要な工程である。従って、各種のマスク作
成技術が開発されている。図23は、電子ビームを利用
した描画の方法でいずれの領域をどの順序で走査するか
を(1)から(8)の数字で表してある。図7および図
23からわかるように、マスク基板81の面内方向にお
いて互いに交差する方向をそれぞれX方向およびY方向
としたときに、Y方向に走査される電子ビームEBの走
査領域EAを1走査毎にX方向に相対移動させながらレ
ジスト層83全体に所定のマスクパターンを描画する。
ここで、電子ビームEBは静電偏向器によってX方向に
偏向されているので、この偏向幅に相当する幅(走査幅
W)で電子ビームEBは走査されることになる。従っ
て、電子ビームEBはY方向への走査毎に走査幅Wずつ
X方向に移動されて、レジスト層83の全面に電子ビー
ムEBが走査されることになる。レジストがポジタイプ
であれば、図8(C)に示すように、レジストを除去す
べき領域上を電子ビームEBが走査されると、電子ビー
ムEBの出射がオンとなる。また、レジストを残すべき
領域上を電子ビームEBが走査されると、電子ビームE
Bの出射がオフとなる。このような電子ビームの出射の
オン・オフは、予め電子ビーム描画装置に入力されたマ
スクパターンの描画データに基づいて行われる。その結
果、電子ビームEBが照射されなかった領域のレジスト
は、この描画工程の後にエッチング工程を行っても、図
6(D)に示したように、レジストマスク830として
遮光層82の表面上に残る。一方、電子ビームEBが照
射された領域のレジストは除去される。それ故、遮光層
82に対するエッチング工程を行うと、図6(E)に示
したように、レジストマスク830で覆われていた遮光
層82のみがマスク基板81上に残り、露光用マスク8
0が製造される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、露光用
マスクの従来の製造方法では、電子ビームEBの走査幅
WずつX方向に移動されるので、互いに隣接する走査領
域EAの境界には露光用マスク80のつなぎ誤差が生
じ、むらが発生してしまうという問題点がある。このよ
うなむらのある露光用マスク80を用いて対向基板の遮
光層320などを製造すると、図10(B)に模式的に
示すように、露光用マスク80のむらに起因して、遮光
層320自体に規則的なつなぎ誤差320Aが形成され
てしまう。このような露光マスクを用いて例えば液晶装
置を製造すると、表示性能が低下することになる。この
ような表示性能の低下は、特に液晶装置を、拡大投射光
学系を介して画像を表示する投射型表示装置の液晶ライ
トバルブとして用いる場合は、強い光が入射され、且つ
画像がスクリーン上に拡大して表示されるため、特に顕
著となる。
【0007】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
描画工程において電子ビームなどのエネルギービームの
走査領域を移動させる際の条件を適正化することによっ
て、マスクむらがパターニング結果に支障を及ぼすこと
のない露光用マスクの製造方法、この方法で製造した露
光用マスク、およびこの露光用マスクを用いた電気光学
装置の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、マスク基板の面内方向において互いに
交差する方向をそれぞれX方向およびY方向としたとき
に、前記マスク基板に遮光層およびレジスト層をこの順
に積層した後、所定の走査幅をもってY方向に相対的に
走査されるエネルギービームの走査領域を1走査毎にX
方向に相対移動させながら前記レジスト層に所定のマス
クパターンを描画する描画工程と、前記レジスト層に現
像を施してレジストマスクを形成する工程と、前記レジ
ストマスクを用いて前記遮光層にエッチングを行う工程
とを有する露光用マスクの製造方法において、前記描画
工程は、前記マスク基板上の同一箇所へエネルギービー
ムを2サイクル以上走査するとともに、当該同一箇所へ
の2サイクル以上の走査の際にエネルギービームの走査
領域をX方向にずらして重ねて走査することを特徴とす
る。
【0009】たとえば、前記描画工程では、基板とエネ
ルギービームの少なくとも一方を相対移動させながら前
記レジスト層全体に描画を行う処理を1サイクルとして
該処理を2サイクル以上繰り返すとともに、各サイクル
毎のエネルギービームの走査開始位置を前記走査幅分よ
り狭い距離分X方向にずらす。
【0010】本発明における露光用マスクとは、光縮小
露光装置(ステッパー)などで用いられるレチクルを含
む意味である。
【0011】本発明では、1サイクル目のエネルギービ
ームの走査において、隣接する走査領域との境界部分に
マスクパターンのつなぎ誤差(継ぎ目部分)が発生して
も、このようなつなぎ誤差は、2サイクル目、あるいは
3サイクル目の走査によって打ち消され、隣接する走査
領域との境界部分にマスクパターンのつなぎ誤差が発生
しない。このように、本発明では、描画工程において電
子ビームなどのエネルギービームの走査領域を移動させ
る際の条件を適正化することによって、パターニング結
果に支障を及ぼすことのない露光用マスクを製造でき
る。
【0012】本発明において、前記描画工程では、前記
マスク基板上の同一箇所へのエネルギービームの走査を
3サイクル以上行うことが好ましい。
【0013】本発明において、前記遮光層の表面に反射
防止膜を形成することが好ましい。
【0014】本発明の別の形態では、マスク基板の面内
方向において互いに交差する方向をそれぞれX方向およ
びY方向としたときに、前記マスク基板に遮光層および
レジスト層をこの順に積層した後、所定の走査幅をもっ
てY方向に相対的に走査されるエネルギービームの走査
領域を1走査毎にX方向に相対移動させながら前記レジ
スト層に所定のマスクパターンを描画する描画工程と、
前記レジスト層に現像を施してレジストマスクを形成す
る工程と、前記レジストマスクを用いて前記遮光層にエ
ッチングを行う工程とを有する露光用マスクの製造方法
において、前記描画する工程は、基板に形成した膜を当
該露光用マスクを用いたフォトリソグラフィ技術により
パターニングし、前記パターニングにより前記膜が取り
除かれた領域に前記エネルギービームの境界部分を位置
させることを特徴とするこのように構成した場合も、描
画工程において電子ビームなどのエネルギービームの走
査領域を移動させる際の条件を適正化したので、たとえ
露光用マスクにむらがあっても、パターニング結果に支
障を及ぼすことがない。
【0015】本発明において、前記描画工程では、たと
えば、電子ビーム描画装置を用いてガウス形ビーム・ラ
スタ走査方式で描画を行う。この場合に、エネルギービ
ームとして出射される電子ビームの走査速度は遅いほど
好ましく、たとえば、50MHz以下であることが好ま
しい。また、エネルギービームとして出射される電子ビ
ームのスポット径が0.5μm以下、たとえば、0.1
μm程度が好ましい。
【0016】このようにして製造した露光用マスクは、
以下のように、電気光学装置を製造するために用いるこ
とがある。
【0017】たとえば、電気光学装置の各構成要素を形
成する複数の工程のうち、液晶を保持するアクティブマ
トリクス基板側または対向基板側に形成した膜をフォト
リソグラフィ技術を用いてパターニングする工程では前
記露光用マスクを用いてレジストを感光させる。
【0018】また、前記電気光学装置が前記アクティブ
マトリクス基板上に表示部と、該表示部での表示動作を
駆動する駆動回路とを備える場合には、少なくとも前記
表示部を形成するために前記アクティブマトリクス基板
側に形成した膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパタ
ーニングする工程では前記露光用マスクを用いてレジス
トを感光させる。
【0019】さらに、前記電気光学装置は、アクティブ
マトリクス基板側または対向基板側に光透過領域を規定
する遮光層を備え、該遮光層をフォトリソグラフィ技術
を用いてパターニングする工程では前記露光用マスクを
用いてレジストを感光させる。
【0020】このような電気光学装置の製造方法におい
て、異なる複数枚の露光用マスクを用いる場合には、前
記アクティブマトリクス基板側または前記対向基板側に
形成した膜をパターニングする工程でも、基板に対して
前記露光用マスクを対向させる際に各露光用マスクの前
記描画工程におけるエネルギービームのY方向の走査方
向が一致する向きに前記露光用マスクを配置することが
好ましい。
【0021】また、前記露光用マスクを用いて基板上に
形成した層をパターニングする工程では、基板に対して
前記露光用マスクを対向させる際に当該露光用マスクの
前記描画工程におけるエネルギービームのY方向の走査
方向をアクティブマトリクス基板に設けた走査線の延設
方向と合わせることが好ましい。
【0022】さらに、前記電気光学装置を液晶装置に用
いる場合、前記露光用マスクを用いて基板上に形成した
層をパターニングする工程は、基板に対して前記露光用
マスクを対向させる際に当該露光用マスクの前記描画工
程におけるエネルギービームのY方向の走査方向をアク
ティブマトリクス基板の表示領域を構成する画素におい
て液晶のディスクリネーションが発生する辺に沿った方
向に合わせることが好ましい。
【0023】このようにして製造する液晶装置は、拡大
投射光学系を介して画像を表示する投射型表示装置の液
晶ライトバルブ用として適している。
【0024】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。
【0025】(液晶装置の全体構成)電気光学装置の一
例として液晶装置について説明する。図1(A)は、本
実施の形態の駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基
板を用いた液晶装置を模式的に示す平面図であり、図1
(B)は、図1(A)のH−H′線における断面図であ
る。
【0026】図1(A)、(B)に示すように、液晶装
置10では、駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基
板20と対向電極31が形成された対向基板30とをシ
ール層11で所定のセルギャップを確保した状態に貼り
合わせてある。ここで、シール層11は部分的に途切れ
ているので、そこからシール層11の内側に液晶12を
封入した後、封止材13で塞ぐ。この状態では、対向基
板30がアクティブマトリクス基板20より小さいの
で、外部入出力端子14、走査線駆動回路50およびデ
ータ線駆動回路60は、対向基板30の外側に位置す
る。
【0027】(アクティブマトリクス基板の全体構成)
図2に示すように、液晶装置用基板20には、ガラス基
板、例えば無アルカリガラスや石英などの基板200上
に複数の走査線51及び走査線51に交差する複数のデ
ータ線52と、各走査線51と各データ線52に接続さ
れたスイッチング用のトランジスタ70と、各トランジ
スタ70に接続された画素電極40が構成されている。
画素電極40を介して液晶に書き込まれた所定レベルの
画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板300に形
成された対向電極31との間で一定期間保持される。液
晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩
序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能
にする。ここで、保持された画像信号がリークするのを
防ぐために、画素電極40と対向電極との間に形成され
る液晶容量と並列に蓄積容量90を付加する。尚、この
ように蓄積容量90を形成する方法としては、容量を形
成するための配線である容量線53を設けても良いし、
隣接する走査線51との間で容量を形成しても良い。
【0028】また、周辺回路として、データ線52を駆
動するシフトレジスタ路610と画像信号S1、S2、
…、Snをサンプリングして複数のデータ線52に夫々
供給するサンプリング回路620とを有するデータ線駆
動回路60と、走査線51を駆動する走査線駆動回路5
0とを備える。
【0029】走査線駆動回路50は、外部制御回路から
供給されるクロック信号等に基づいて、所定タイミング
で走査線51に走査信号G1、G2、…、Gmをパルス
的に線順次で印加する。
【0030】シフトレジスタ610は、外部制御回路か
ら供給されるクロック信号等に基づいて、所定タイミン
グでサンプリング回路駆動信号線64にサンプリング回
路駆動信号X1、X2、…Xnを供給する。
【0031】サンプリング回路620はTFT302か
らなり、各データ線52毎に備えており、画像信号線6
6がTFT302のソース電極に接続されており、サン
プリング回路駆動信号線64がTFT302のゲート電
極に接続されている。サンプリング回路駆動信号線64
を介してシフトレジスタ610からサンプリング回路駆
動信号X1、X2、…、Xnが入力されると、画像信号
線66に供給される画像信号S1、S2、…、Snはデ
ータ線35に順次供給される。
【0032】本実施の形態において作製した前記TFT
70を図3に示す。図3(A)は画素の平面図であり、
図3(B)はA−A′線における断面図である。
【0033】図3(A)、(B)に示すように、TFT
70は、ソース領域74とドレイン領域76との間にチ
ャネルを形成するためのチャネル領域77、該チャネル
領域77にゲート絶縁膜73を介して対峙する走査線5
1の一部としてのゲート電極51、該ゲート電極51の
表面側に形成された第1層間絶縁膜78、該第1層間絶
縁膜78のコンタクトホール781を介してソース領域
74に電気的接続するデータ線52の一部としてのソー
ス電極52、第1層間絶縁膜78および第2層間絶縁膜
79のコンタクトホール782を介してドレイン領域7
6に電気的接続する透明な画素電極40とを有してい
る。
【0034】(対向基板の構成)図4は、液晶装置の表
示部を取り出して示すブロック図である。図5は、各種
の対向基板の断面図であり、図5(A)は一般的な対向
基板、図5(B)はカラーフィルタ基板、図5(C)は
マイクロレンズ基板、図5(D)はダイクロイックフィ
ルタ基板の断面図である。
【0035】図4および図5(A)に示すように、対向
基板30の基体となるガラスや石英などの透明基板30
0上には、アクティブマトリクス基板20側の画素電極
40の間やTFT70に覆われてこれらの部分を遮光す
るクロム膜やアルミニウム膜などの金属や金属合金、あ
るいは不純物がドープされたシリコン膜からなる遮光層
320が形成され、この遮光層320上には共通電極3
1となるITO膜が形成されている。
【0036】ここで、対向基板30については、図5
(B)に示すように、遮光層間にカラーフィルタ層を形
成し、その表面に保護膜を介してITO膜からなる対向
電極31を形成してカラーフィルタ基板としてもよい。
また、図5(C)に示すように、対向基板30について
は、マイクロレンズを積層してから、その表面に薄板ガ
ラスを接着し、この薄板ガラス上に遮光層320と対向
電極とを形成することにより、マイクロレンズ基板とし
てもよい。このマイクロレンズ基板によれば、入射光を
集光することができるので、光利用効率を高めることが
できる。さらに、図5(D)に示すように、カラーフィ
ルタ基板のカラーフィルタ層の代わりに、ダイクロイッ
クフィルター層を形成すれば、カラーフィルタのような
光吸収がないので、耐光性や耐熱性が向上し、かつ、光
利用効率を高めることができる。
【0037】(マスクの製造方法)このような構成の液
晶装置10において、それを構成する各部分は、従来の
技術でも説明したように、フォトリソグラフィ技術を駆
使したパターニング工程を利用して形成される。
【0038】このパターニング工程においてレジストを
部分的に感光させるための露光用マスクを製造するにあ
たっては、図6(A)に示すように、石英、青板ガラス
(ソーダライムガラス)、低膨張ガラス(硼珪酸ガラ
ス)などに対して表面研磨、および鏡面処理を施した透
明なマスク基板81の表面に、図6(B)に示すよう
に、膜厚が約200オングストロームから約2000オ
ングストローム、好ましくは700オングストローム〜
800オングストロームのクロム膜などの遮光層82を
形成する。ここで、遮光層82の表面にはクロム酸化膜
や、クロム膜との密着性のよいクロム窒化膜などの反射
防止膜を約200オングストロームから約2000オン
グストローム、好ましくは400オングストローム〜5
00オングストロームの厚さで形成しておくことが好ま
しい。なお、クロム膜のOD値は高い方がよいが、少な
くとも2.5以上あればよい。
【0039】次に、図6(C)に示すように、遮光層8
2の表面に膜厚が5000オングストローム程度のポジ
のレジスト層83(EBレジスト)を積層した後、図6
(D)に示すように、所定のマスクパターンをEB変換
して、そのデータに基づいて、電子ビーム描画装置を用
いて電子ビームEBによる描画を行い、レジスト層83
(EBレジスト)を部分的に感光させる。次に、レジス
ト層83に現像を施すことにより、電子ビームEBが照
射されなかった部分のレジスト層83のみをレジストマ
スク830として残す。しかる後に、図6(E)に示す
ように、レジストマスク830を用いて遮光層82にエ
ッチングを行い、レジストマスク830が形成されてい
る領域のみに遮光層82を残し、マスク80を形成す
る。
【0040】このような製造工程のうち、レジスト層8
3を電子ビームEBを用いて感光させる工程は、各構成
要素の寸法精度などを規定する重要な工程である。従っ
て、各種のマスク作成技術が開発され、そのうち、電子
ビーム描画装置を用いたガウス形ビーム・ラスタ走査方
式では、図7に示すように、電子ビーム描画装置から出
射される電子ビームを利用して描画を行う。電子ビーム
描画装置としては、パーキンエルマ社から商品名「ME
BES」として販売され、バリアン社製から商品名「E
eBES460」として販売されているものがあるの
で、その細部の図示および詳細な説明を省略するが、電
子源としてタングステンのヘアピン・フィラメントなど
を有し、たとえば10kVの加速電圧で電子線を出力す
る。電子銃を出た電子はビーム絞り板を通過した後、第
1レンズでブランキング板の中に結像された後、第2レ
ンズで偏向コイルの中心に結像され、その中心の像が投
射レンズを介してマスク基板上のレジスト上に結像され
る。
【0041】この電子ビーム描画装置を用いてガウス形
ビーム・ラスタ走査方式で描画を行うには、マスク基板
81の面内方向において互いに交差する方向をそれぞれ
X方向およびY方向としたときに、マスク基板81上の
レジスト層(図6参照。)に対して、電子ビームEBを
Y方向に走査するとともに、この走査領域EAをX方向
に移動させていく。本実施の形態では、マスク基板81
を載せた試料台を空気軸受けなどを用いた移動台により
Y方向に移動させて、電子ビームをY方向に走査する。
また、前記の移動台によりマスク基板81を載せた試料
台をX方向に移動させて、電子ビームEBの走査領域E
Aを1走査毎にX方向に相対移動させながらレジスト層
に所定のマスクパターンを描画する。ここで、電子ビー
ムEBは偏向コイルによってX方向に偏向されているの
で、この偏向幅に相当する走査幅Wをもって電子ビーム
EBは走査されることになる。また、電子ビームEBの
走査領域EAのX方向への移動は、電子ビームEBの走
査幅W分ずつX方向に移動させることになる。このよう
な電子ビームEBは、図8(A)に示すように、エネル
ギー強度がガウス分布に従い、図8(B)に示すよう
に、円形のスポットを形成する。ここで、電子ビームの
スポット径は、精度よく描画を行うとすれば小さいほど
好ましく、たとえば、0.5μm以下のものを用いるの
が好ましい。また、電子ビームのスポット径を0.1μ
m以下のものであれば、その分、描画の精度が向上する
のでより好ましい。また、電子ビームEBの走査速度
は、遅い方がフィールドつなぎ誤差が出にくいことか
ら、50MHz以下であることが好ましい。
【0042】このようにして電子ビームEBの走査がレ
ジスト層の全面に施される間、レジストがポジタイプで
あれば、図8(C)に示すように、レジストを残すべき
領域上を電子ビームEBが走査される際には電子ビーム
EBの出射をオフする。また、レジストを除去すべき領
域上に電子ビームEBが走査されようとする際には電子
ビームEBの出射をオンとする。それとは逆に、レジス
トがネガタイプであれば、レジストを除去すべき領域上
を電子ビームEBが走査される際には電子ビームEBの
出射をオフするが、レジストを残すべき領域上に電子ビ
ームEBが走査されようとする際には電子ビームEBの
出射をオンとする。
【0043】このような電子ビームEBの出射のオン・
オフは、予め電子ビーム描画装置に入力されたマスクパ
ターンの描画データに基づいて行われる。その結果、レ
ジストがポジタイプであれば、光ビームが照射されなか
った領域のレジストは、この描画工程の後に、現像工程
を行っても、図6(D)に示すように、レジストマスク
として遮光層82の表面上に残る。一方、光ビームが照
射された領域のレジストは除去される。それ故、遮光層
82に対してスプレー方式などのウェットエッチング、
あるいはドライエッチングなどのエッチング工程を行う
と、図6(E)に示すように、露出していた遮光層82
のみが除去され、レジストマスク830で覆われていた
遮光層82のみがマスク基板81上に残る。
【0044】このようにして露光用マスク作成用のレジ
ストに描画を行うにあたって、従来のマスク製造方法の
ように、電子ビームの走査幅分ずつX方向に移動させる
だけでは、隣接する走査領域との境界部分にマスクパタ
ーンが不連続なむらが発生してしまう。しかるに本実施
の形態では、図9に示すように、前記の描画工程におい
て、マスク基板81上の同一箇所への電子ビームEBの
走査が2サイクル以上行われる多重描画を行うととも
に、該多重描画の際の電子ビームEBの走査領域EAを
各サイクル毎にX方向に走査幅より狭い幅分ずらしてい
る。
【0045】この図9には、電子ビームEBの軌跡を点
線で示してある。また、1回の電子ビームEBに走査過
程で電子ビームEBの照射が行われる領域を走査領域E
Aで表してある。また、本実施の形態では、以下に説明
するように、電子ビームEBを3サイクル走査する場合
を示すものであり、いずれの領域をどの順序で走査する
かは(1)から(24)の番号で表してある。
【0046】この図に示すように、本実施の形態では、
電子ビームEBの走査領域EAを1走査毎に走査幅W分
X方向に相対移動させながらレジスト層全体に描画を行
う処理を1サイクルとして該処理を少なくとも2サイク
ル以上繰り返すとともに、各サイクル毎の電子ビームE
Bの走査開始位置を走査幅Wより狭い距離、たとえば3
回描画を行なう場合は、走査幅Wの例えば約1/3に相
当する距離X方向にずらす。その結果、1サイクル目の
電子ビームEBの走査において、隣接する走査領域EA
との境界部分にマスクパターンのつなぎ誤差(継ぎ目部
分)が発生しても、このようなつなぎ誤差は、2サイク
ル目、あるいは3サイクル目の電子ビームEBの走査に
よって打ち消され、隣接する走査領域EAとの境界部分
にマスクパターンのつなぎ誤差(継ぎ目部分)が発生し
ない。すなわち、隣接する走査領域EAとの境界部分
は、各サイクル毎に重ならないので、隣接する走査領域
EAとの間に明確な境界部分が発生しない。このように
電子ビームEBをずらしながら同一箇所に走査を繰り返
すほど、マスクむらのない高品質の露光用マスク80を
製造できる。但し、電子ビームEBの走査サイクル数が
多いほど、露光用マスク80の製造工程におけるスルー
プットが低下するので、走査領域EAとの境界部分に発
生しがちなつなぎ誤差(継ぎ目部分)の打ち消し効果、
およびスループットを考慮し、本実施の形態では、エネ
ルギービームの走査回数を3サイクルに設定してある。
【0047】このようにして露光用マスク80を製造す
ると、隣接する走査領域との境界部分にマスクパターン
のつなぎ誤差(継ぎ目部分)が発生しない。図10
(A)は本実施の形態で作成された露光用マスク80を
用いたフォトリソグラフィ技術でパターニング工程を行
って液晶装置の遮光層を製造した場合を示し、図10
(B)は従来の露光用マスク80をもちいたフォトリソ
グラフィ技術でパターニング工程を行って液晶装置の遮
光層を製造した場合を示す。図10(A)の場合は、つ
なぎ誤差の影響のない遮光層320が形成されるが、図
10(B)の場合は、遮光層320でみられるつなぎ誤
差320Aが見られる。それ故、本発明に係る遮光層3
20を用いた液晶装置では、マスクのむらに起因する表
示性能の低下がなく、品位の高い画像を表示できる。と
りわけ、本実施の形態の液晶装置を、後述するように、
液晶ライトバルブとして用いて投射型表示装置を構成
し、強い光で拡大投射光学系を介して画像を拡大投射し
ても、スクリーン上に表示された画像に歪みや不規則な
縦ラインむらなどが発生しない。
【0048】本発明における露光用マスク80とは、光
縮小露光装置(ステッパー)などで用いられるレチクル
を含む意味であるが、光縮小露光装置(ステッパー)を
用いる場合には、その縮小率が大きいほど、本発明によ
るマスクむら対策が効果的である。
【0049】なお、前記の描画工程において、マスク基
板81上の同一箇所への電子ビームEBの走査領域EA
を各サイクル毎にX方向にずらすにあたっては、図11
においていずれの領域をどの順序で走査するかを(1)
から(24)の番号で表してあるように、電子ビームE
Bの走査領域EAを1走査毎に走査幅Wより狭い距離、
たとえば3回描画を行なう場合には走査幅Wの約1/3
に相当する分だけX方向に相対移動させながらレジスト
層全体に描画を行ってもよい。このように描画した場合
でも、隣接する走査領域EAとの境界部分は各サイクル
毎に重ならない。それ故、マスクむらのない高品質の露
光用マスク80を製造できる。
【0050】(本実施の形態のマスクの使用例)液晶装
置の各構成要素を形成する複数の工程のうち、アクティ
ブマトリクス基板側または対向基板側に形成した膜をフ
ォトリソグラフィ技術を用いてパターニングする工程
で、本実施の形態の露光用マスク80を用いてレジスト
を感光させる例を説明する。
【0051】具体的な適用例を示す前に、露光用マスク
80を用いたフォトリソグラフィ技術によるパターニン
グ工程を簡単に説明しておく。
【0052】まず、図12(A)に示すように、基板1
00の表面にパターニングすべき薄膜101を形成した
後、図12(B)に示すように、薄膜101の表面にレ
ジスト層102を形成する。次に、図12(C)に示す
ように、レジスト層102に露光用マスク80を対向さ
せ、この露光用マスク80を介して、レジスト層102
に紫外線やX線を照射し、露光用マスク80の窓開け部
分からレジスト層102を部分的に感光させる。その結
果、露光用マスク80の窓開け部分に対応する部分のレ
ジスト層102のみが感光される。次に、レジスト層1
02を溶剤に溶解させる。その結果、図12(D)に示
すように、ポジタイプのレジストであれば、光照射を受
けた部分のレジストのみが除去され、光照射を受けない
部分のレジスト層102のみがレジストマスク103と
して残る。逆に、ネガタイプのレジストであれば、光照
射を受けない部分のレジストのみが除去され、光照射を
受けた部分のレジストのみがレジストマスク103とし
て残る。次に、レジストマスク103を介して薄膜10
1にエッチングを行うと、図12(E)に示すように、
レジストマスク103の窓開け部分に相当する薄膜10
1のみが除去され、レジストマスク103で覆われてい
た部分の薄膜101のみが残る。
【0053】(遮光層の製造方法)図13を参照して、
本実施の形態の露光用マスク80を用いる例として、液
晶装置の対向基板に遮光層を形成する方法を説明する。
【0054】まず、図13(A)に示すように、対向基
板30の基体たる透明基板300の表面にPECVD
(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition )法な
どを用いて膜厚が2000オングストローム〜2μm程
度のシリコン酸化膜36を形成する。
【0055】次にシリコン酸化膜36表面全体にドープ
ト半導体膜321を形成する。ドープト半導体膜321
の形成にあたっては、PECVD法を用いてドープトア
モルファスシリコン膜を形成し、それにレーザアニール
または急速加熱処理を施して多結晶化したり、あるいは
N型若しくはP型の不純物イオンをアモルファスシリコ
ン膜に対して打ち込んでドープトシリコン膜を形成し、
しかる後に結晶化を進める。
【0056】次に、フォトリソグラフィ技術を用いてド
ープト半導体膜321の表面に突部形成用のレジストマ
スク93を形成する。このレジストマスク93を形成す
る際には、本実施の形態に係る露光マスク80を用い
て、図12を参照して説明した方法を行う。
【0057】しかる後にドープト半導体膜321に対し
てエッチングを行って、図13(B)に示すように、ド
ープト半導体膜321を格子状に残して突部32を形成
する。その結果、突部32によって透光領域39が区画
形成される。その後、フォトレジスト93を除去する。
【0058】次に図13(C)に示すように、突部32
によって区画形成されている光透過領域39内にR、
G、Bの各インク331R、331G、331Bをそれ
ぞれ注入する。この際には、一般のインクジェットプリ
ンタを用いることができるが、プリンタヘッドのR、
G、Bの各ノズルの間隔は、隣接する透光領域19の中
心間の距離に一致するように調整しておく。
【0059】図13(C)に示すようにインク331
R、331G、331Bの注入を終えた後には、対向基
板30全体をオーブン内で加熱して、インク331R、
331G、331Bを乾燥、定着させる。この工程を経
てインク331R、331G、331Bが乾燥すると、
図13(D)に示すように、表面が平坦化した3色のカ
ラーフィルター層33R、33G、33Bが形成され
る。
【0060】次に図13(E)に示すように、カラーフ
ィルター層33R、33G、33Bおよび突部32を覆
うように対向基板30の表面側全体に透明な共通電極3
1を形成する。
【0061】このようにして、対向基板30の表面に
は、カラーフィルター層33R、33G、33Bからな
るカラーフィルター330、突部32からなる遮光層3
20、およびITO膜からなる共通電極31を形成す
る。
【0062】このように、対向基板30の側に遮光層3
20を形成するためのパターニング工程で本実施の形態
に係る露光用マスク80を用いてレジストを感光させて
いるので、つなぎ誤差のない設計どおりの遮光層320
を形成できる。それ故、この対向基板30を用いた液晶
装置では、表示性能の向上を図ることができる。
【0063】(アクティブマトリクス基板の製造方法)
次に、図14〜図16を参照して、本実施の形態の露光
用マスク80を用いてアクティブマトリクス基板を製造
する方法を説明する。図14〜図16は、画素スイッチ
ング用TFTの製造方法を示す工程断面図であり、図3
(A)のA−A′線における断面に相当する。ここで
は、高温プロセスを例に説明するが、本発明は、低温で
ポリシリコンTFTを形成する液晶装置をはじめ、アモ
ルファスシリコンTFT型液晶装置、2端子型非線形液
晶装置、反射型液晶装置等々、フォトリソグラフィ技術
及びエッチング技術等を用いてパターニングする各種の
表示装置の製造に使用できることは勿論である。
【0064】まず、図14(A)に示すように、ガラス
基板、たとえば無アリカリガラスや石英などからなる基
板200の表面全体に直接、あるいは基板200の表面
に形成した下地保護膜(図示せず。)の表面全体に、減
圧CVD法などにより厚さが約200オングストローム
〜約2000オングストローム、好ましくは約1000
オングストロームのポリシリコン膜からなる半導体膜7
51を形成する。
【0065】次に、図14(B)に示すように、フォト
リソグラフィ技術及びエッチング技術等を用いて、半導
体膜751をパターニングし、島状の半導体膜751
(能動層)を形成する。前記の半導体膜の形成は、アモ
ルファスシリコン膜を堆積した後、500℃〜700℃
の温度で1時間〜72時間、好ましくは4時間〜6時間
の熱アニールを施してポリシリコン膜を形成したり、ポ
リシリコン膜を堆積した後、シリコンを打ち込み、非晶
質化した後、熱アニールにより再結晶化してポリシリコ
ン膜を形成する方法を用いてもよい。いずれの場合で
も、基板の全面に形成した半導体膜751をフォトリソ
グラフィ技術を用いてパターニングする際には、図12
を参照して説明したように、本実施の形態に係る露光用
マスク80を用いてレジストを感光させる。
【0066】次に、図14(C)に示すように、熱酸化
法などにより半導体膜751の表面に厚さが約500オ
ングストローム〜約1500オングストロームの酸化膜
からなるゲート絶縁膜73を形成する。あるいは、熱酸
化膜を約50オングストローム〜約1000オングスト
ローム、好ましくは約300オングストローム形成した
後、全面にCVD法などにより、シリコン酸化膜を約1
00オングストローム〜約1000オングストローム、
好ましくは約500オングストローム堆積してゲート絶
縁膜73を形成してもよい。また、ゲート絶縁膜73を
さらに高耐圧化するために、シリコン窒化膜を用いても
よい。
【0067】次に、図14(D)に示すように、ゲート
電極などを形成するためのポリシリコン膜721を基板
200の全面に形成した後、リンを熱拡散し、ポリシリ
コン膜721を導電化する。または、リンをポリシリコ
ン膜721の成膜と同時に導入するドープトシリコン膜
を用いてもよい。次に、ポリシリコン膜721をフォト
リソグラフィ技術を用いて、図14(E)に示すよう
に、パターニングし、画素TFT部の側にゲート電極5
1を形成する。このパターニング工程において、ポリシ
リコン膜721をフォトリソグラフィ技術を用いてパタ
ーニングする際にも、図12を参照して説明したよう
に、本実施の形態に係る露光用マスク80を用いてレジ
ストを感光させる。
【0068】次に、図14(F)に示すように、ゲート
電極51をマスクとして約0.1×1015/cm2〜約
10×1015/cm2の高濃度の不純物イオン(リンイ
オン等)の打ち込みを行い、画素TFT部の側には、ゲ
ート電極51に対して自己整合的に高濃度のソース領域
74、および高濃度のドレイン領域76を形成する。こ
こで、ゲート電極51の真下に位置しているため、不純
物イオンが導入されなかった部分はチャネル領域77と
なる。このようにしてイオン打ち込みを行った際には、
ゲート電極51として形成されていたポリシリコン膜に
も不純物が導入されるので、それらはさらに低抵抗化す
ることになる。なお、この工程に代えて、ゲート電極7
5をマスクとして約0.1×1013/cm2〜約10×
1013/cm2のドーズ量で低濃度の不純物(リンイオ
ン等)を導入して、ポリシリコン膜に低濃度領域を形成
した後、ゲート電極75よりの幅の広いマスクを形成し
て高濃度の不純物(リンイオン等)を約0.1×1015
/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で打ち込
み、LDD構造(ライトリー・ドープト・ドレイン構
造)のソース領域およびドレイン領域を形成してもよ
い。また、低濃度の不純物の打ち込みを行わずに、ゲー
ト電極75より幅の広いマスクを形成した状態で高濃度
の不純物(リンイオン等)を打ち込み、オフセット構造
のソース領域およびドレイン領域を形成してもよい。
【0069】また、図示を省略するが、周辺回路のPチ
ャネルTFT部を形成するために、前記画素部およびN
チャネルTFT部をレジストで被覆保護して、ゲート電
極51をマスクとして、約0.1×1015/cm2〜約
10×1015/cm2のドーズ量でボロンイオン等を打
ち込むことにより、自己整合的にPチャネルのソース・
ドレイン領域を形成する。なお、NチャネルTFT部の
形成時と同様に、ゲート電極をマスクとして、約0.1
×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で
低濃度の不純物(ボロンイオン等)を導入して、ポリシ
リコン膜に低濃度領域を形成した後、ゲート電極よりの
幅の広いマスクを形成して高濃度の不純物(ボロンイオ
ン等)を約0.1×1015/cm2〜約10×1015
cm2のドーズ量で打ち込み、LDD構造のソース領域
およびドレイン領域を形成してもよい。また、低濃度の
不純物の打ち込みを行わずに、ゲート電極より幅の広い
マスクを形成した状態で高濃度の不純物(ボロンイオン
等)を打ち込み、オフセット構造のソース領域およびド
レイン領域を形成してもよい。これらのイオン打ち込み
工程によって、相補型のTFT構成が可能になり、周辺
回路の同一基板内への内蔵化が可能となる。
【0070】次に、図15(A)に示すように、ゲート
電極51の表面側に、CVD法などによりたとえば80
0℃程度の温度条件下で厚さが約5000オングストー
ム〜約15000オングストロームのNSG膜(ボロン
やリンを含まないシリケートガラス膜)などからなる第
1層間絶縁膜78を形成した後、図15(B)に示すよ
うに、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1層間絶縁
膜78のうちソース領域74に対応する部分に第1のコ
ンタクトホール781を形成する。この孔開け工程にお
いて、第1層間絶縁膜78をフォトリソグラフィ技術を
用いて開孔する際にも、図12を参照して説明したよう
に、本実施の形態に係る露光用マスク80を用いてレジ
ストを感光させる。
【0071】次に、図15(C)に示すように、第1層
間絶縁膜78の表面側に、ソース電極を構成するための
アルミニウム膜771などの低抵抗導電膜をスパッタ法
などで形成した後、図15(D)に示すように、フォト
リソグラフィ技術を用いて、アルミニウム膜771をパ
ターニングし、画素TFT部では、データ線の一部とし
てソース電極52を形成する。このパターニング工程
で、アルミニウム膜771をフォトリソグラフィ技術を
用いてパターニングする際にも、図12を参照して説明
したように、本実施の形態に係る露光用マスク80を用
いてレジストを感光させる。
【0072】次に、図16(A)に示すように、ソース
電極52と第1層間絶縁膜78上にCVD法などによ
り、たとえば400℃程度の温度条件下で厚さが約50
0オングトローム〜約15000オングストームのBP
SG膜(ボロンやリンを含むシリケートガラス膜)と約
100オングトローム〜約3000オングストームのN
SG膜の少なくとも2層を含むシリケート膜からなる第
2層間絶縁膜79を形成した後、図16(B)に示すよ
うに、TFT部の側では、フォトリソグラフィ技術およ
びドライエッチング法などを用いて、第2層間絶縁膜7
9および第1層間絶縁膜78のうち、ドレイン領域76
に対応する部分に第2のコンタクトホール782を開孔
する。
【0073】次に、図16(C)に示すように、第2層
間絶縁膜7の表面側に画素電極を構成するための厚さが
約400オングストローム〜約2000オングストロー
ムのITO膜400をスパッタ法などで形成した後、図
16(D)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用
いて、ITO膜400をパターニングし、TFT部に画
素電極40を形成する。ここで、画素電極40として
は、ITO膜に限らず、SnOXやZnOXなどの高融点
の金属酸化物などからなる透明電極材料を使用すること
も可能であり、これらの材料であれば、第2のコンタク
トホール782内でのステップカバレージも実用に耐え
るものである。
【0074】本実施の形態では、第2のコンタクトホー
ル782を開孔する工程、および画素電極40をフォト
リソグラフィ技術を用いてパターニングする際にも、図
12を参照して説明したように、本実施の形態に係る露
光用マスク80を用いてレジストを感光させる。
【0075】このように、アクティブマトリクス基板2
0の側において、島状の半導膜75を形成するためのパ
ターニング工程、コンタクトホール781、782を形
成するためのパターニング工程等々、電気光学装置の少
なくとも凹凸形状を形成する全てのパターニング工程で
本実施の形態に係る露光用マスク80を用いてレジスト
を感光させているので、表示性能の向上を図ることがで
きる。
【0076】(露光用マスクの向き)このように液晶装
置を製造していく過程では、露光用マスク80として異
なるマスクパターンの複数枚の露光用マスクを用いるこ
とになる。このような複数枚の露光用マスク80を各工
程毎に基板に対して対向させる際には、図17(A)に
示すように、各露光用マスク80の前記描画工程におけ
る電子ビームEBの走査方向が全て一致する向きに露光
用マスク80を配置することが好ましい。本願発明者が
繰り返し行った実験結果によれば、図17(A)に示す
ように各露光用マスク80の向きを全て一致させて製造
した液晶装置と、図17(B)に示すように複数の露光
用マスク80の間で、その向きを90°回転させて製造
した液晶装置とを比較したところ、図17(A)に示す
ように各露光用マスク80の向きを全て一致させて製造
した液晶装置の方が表示むらが発生しないことが確認さ
れている。この結果については、図17(A)に示すよ
うに各露光用マスク80の向きを全て一致させれば、露
光用マスク80に微少なマスクむらがあってそれを用い
た対向基板の遮光層320やアクティブマトリクス基板
の凹凸形状パターンに微少なつなぎ誤差があっても、そ
の向きが一致しておれば不自然な光の干渉などが発生し
にくいためと考えられる。また、露光用マスク80の多
重描画の回数や描画し始める位置を合わせると、さらに
むらの発生を抑えることができる。
【0077】また、本実施の形態に係る露光用マスク8
0を用いてパターニングを行う際には、露光用マスク8
0の前記描画工程における電子ビームEBの走査方向を
液晶装置の走査線51(図2、図3、図4を参照。)の
延設方向と合わせることが好ましい。このような向き設
定すると、高周波数の信号が通るデータ線52の延設方
向と電子ビームEBの走査方向とを合わせるよりは、比
較的低周波数の信号が通る走査線51の延設方向と電子
ビームEBの走査方向とを合わせた方が、マスクむらが
表示品位に及ぼす影響を抑えることができる。
【0078】さらに、液晶装置を製造すると、信号の伝
達方向、あるいは液晶を配向させるためのラビング方向
によっては、走査線に沿ってあるいはデータ線に沿って
液晶のディスクリネーションなどの配向不良が発生す
る。そこで、これらの配向不良を遮光層で遮光すること
が考えられるが、過度の遮光は開口率の低下を招いてし
まう。このような配向不良に起因する表示品位の低下を
抑えることを目的に、本願発明者は、配向不良が発生す
る画素の辺の向きと、露光用マスク80の前記描画工程
における電子ビームEBの走査方向との関係を種々変え
て、電気光学装置の表示品位を評価したところ、所定の
関係があるときに液晶の配向不良が消失することが確認
できた。
【0079】(その他の実施の形態)上記の実施の形態
では、図18に示すように、各サイクル毎の電子ビーム
EBの走査領域EAの境界部分(描画つなぎ目)がたと
え、露光用マスク80のうち、島状の半導体膜751の
上を通るような位置に形成されるとしても、このような
境界部分を複数回の電子ビームEBの走査によって打ち
消していく多重描画方法を採る。しかるに本実施の形態
では、電子ビームEBの走査を1サイクルしか行わない
ため、電子ビームEBの走査領域EAの境界部分(描画
つなぎ目)がたとえ、露光用マスク80にむらを形成す
る場合でも表示品位を低下させないことに特徴を有す
る。すなわち、従来は、図19に示すように、電子ビー
ムEBの走査領域EAの境界部分(描画つなぎ目)が、
露光用マスク80のうち、島状の半導体膜751の上を
通るような位置にあったため、表示品位を低下させてい
たものを、本実施の形態では、図20に示すように、電
子ビームEBの走査領域EAの境界部分(描画つなぎ
目)が、露光用マスク80のうち、島状の半導体膜75
1の上を避ける位置に形成される。このため、露光用マ
スク80にマスクむらがあっても、半導体膜751のパ
ターニング形状を劣化させることがない。
【0080】(液晶装置の使用例)上記実施の形態に係
る液晶装置を透過型で構成した場合の電子機器への使用
例を、図21および図22を参照して説明する。
【0081】上記形態の液晶装置を用いて構成される電
子機器は、図21のブロック図に示すように、表示情報
出力源1000、表示情報処理回路1002、表示駆動
装置1004、液晶装置1006、クロック発生回路1
008、および電源回路1010を含んで構成される。
表示情報出力源1000は、ROM、RAMなどのメモ
リ、画像信号などを同調して出力する同調回路などを含
んで構成され、クロック発生回路1008からのクロッ
クに基づいて表示情報を処理して出力する。この表示情
報出力回路1002は、たとえば増幅・極性反転回路、
相展開回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、あ
るいはクランプ回路等を含んで構成され、液晶装置10
06を駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に
電力を供給する。
【0082】このような構成の電子機器としては、液晶
プロジェクタ、マルチメディア対応のパーソナルコンピ
ュータ(PC)、およびエンジニアリング・ワークステ
ーション(EWS)、ページャ、あるいは携帯電話、ワ
ードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型またはモ
ニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓
上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッ
チパネルを備える装置などを挙げることができる。
【0083】そのうち、本発明の効果が最も顕著である
のは、図22に示す投射型表示装置において、液晶装置
をライトバルブとして用いた場合である。この投射型表
示装置は、いわゆる投射型プロジェクタであり、たとえ
ば3枚プリズム方式の光学系を用いている。図22にお
いて、液晶プロジェクタ1100では、白色光源のラン
プユニット1102から出射された投射光がライトガイ
ド1104の内部で、複数のミラー1106および2枚
のダイクロイックミラー1108によって、R、G、B
の3原色に分離され(光分離手段)、それぞれの色の画
像を表示する3枚の液晶装置1110R、1110G、
1110B(液晶ライトバルブ)に導かれる。そして、
それぞれの液晶装置1110R、1110G、1110
Bによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1
112(光合成手段)に3方向から入射される。ダイク
ロイックプリズム1112では、レッドRおよびブルー
Bの光が90°曲げられ、グリーンGの光は直進するの
で、各色の光が合成され、投射レンズ1114を通して
スクリーンなどにカラー画像が拡大投射される。それ
故、わずかな画像の歪みや規則的なむらなどでもスクリ
ーン上に拡大投射されると、明らかな表示欠陥となる
が、本発明に係る露光用マスクを使用して液晶装置を製
造すれば、かかる表示欠陥の発生を確実に防止できる。
【0084】このような液晶装置では、対向基板の方に
マイクロレンズ基板、ダイクロイックフィルタ基板(干
渉フィルタ)が形成され、かつ、これらの光学要素に対
して遮光層が形成されることが多い。このような場合で
も、遮光層を形成するためのパターニング工程で本発明
を適用した露光用マスクを用いれば、むらのないパター
ニングを行うことができる。
【0085】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく、本発明の要旨の範囲内で種々変形した形態で実
施が可能である。たとえば、本発明は上述の周辺回路を
内蔵したアクティブ型の液晶装置に適用されるものに限
らず、周辺回路を内蔵したアクティブ型の液晶装置、エ
レクトロルミネッセンス、プラズマディスプレー装置等
さまざま電気光学装置にも適用できるものである。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、1サ
イクル目のエネルギービームの走査において、隣接する
走査領域との境界部分にマスクパターンの継ぎ目部分が
発生しても、このような継ぎ目部分は、2サイクル目、
あるいは3サイクル目の走査によって打ち消され、隣接
する走査領域との境界部分にマスクパターンの継ぎ目部
分が発生しない。それ故、本発明では、描画工程におい
て電子ビームなどのエネルギービームの走査領域を移動
させる際の条件を適正化することによって、パターニン
グ結果に支障を及ぼすことのない露光用マスクの製造で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、それぞれ駆動回路内蔵型のアクティ
ブマトリクス基板を用いた液晶装置を模式的に示す平面
図、(B)は、(A)のH−H′線における断面図であ
る。
【図2】液晶装置のアクティブマトリクス基板のブロッ
ク図である。
【図3】(A)は、アクティブマトリクス基板の画素領
域を拡大して示す平面図、(B)は、(A)のA−A′
線における断面図である。
【図4】液晶装置の表示部を取り出して示すブロック図
である。
【図5】各種の対向基板の断面図であり、(A)は一般
的な対向基板、(B)はカラーフィルタ基板、(C)は
マイクロレンズ基板、(D)はダイクロイックフィルタ
基板の断面図である。
【図6】露光用マスクの製造方法を示す工程断面図であ
る。
【図7】電子ビーム描画装置を用いたガウス形ビーム・
ラスタ走査方式での描画方法を示す説明図である。
【図8】(A)、(B)、(C)はそれぞれ、図7に示
す描画に用いる電子ビームのエネルギー分布、ビームス
ポット、および走査方法を示す説明図である。
【図9】本発明に係る露光用マスクを製造する際の描画
工程を示す説明図である。
【図10】(A)、(B)はそれぞれ、本発明および従
来の方法で製造した露光用マスクを用いて得た遮光層の
説明図である。
【図11】本発明の露光用マスクを製造する際の別の描
画工程を示す説明図である。
【図12】本発明に係る露光用マスクを用いたパターニ
ング方法を示す工程断面図である。
【図13】対向基板の製造方法を示す工程断面図であ
る。
【図14】アクティブマトリクス基板の製造方法を示す
工程断面図である。
【図15】図14に示す工程に続いて行うアクティブマ
トリクス基板の製造工程を示す工程断面図である。
【図16】図15に示す工程に続いて行うアクティブマ
トリクス基板の製造工程を示す工程断面図である。
【図17】各露光用マスクの向きを示す説明図である。
【図18】パターニング形成した島状の半導体膜と、本
発明に係る露光用マスクに形成されるマスクむらとの位
置関係を示す説明図である。
【図19】パターニング形成した島状の半導体膜と、従
来の露光用マスクに形成されるマスクむらとの位置関係
を示す説明図である。
【図20】パターニング形成した島状の半導体膜と、従
来の露光用マスクに形成されるマスクむらとの位置関係
を改良した形態を示す説明図である。
【図21】本発明を適用した液晶装置を用いた電子機器
のブロック図である。
【図22】本発明を適用した液晶装置を液晶ライトバル
ブとして用いた投射型表示装置の説明図である。
【図23】従来の露光用マスクを製造する際の別の描画
工程を示す説明図である。
【符号の説明】
10 液晶装置 20 アクティブマトリクス基板 30 対向基板 50 走査線駆動回路 51 走査線 52 データ線 60 データ線駆動回路 70 画素スイッチング用のTFT 80 露光用マスク 81 マスク基板 82 遮光層 83 レジスト層 EB 電子ビーム EA 電子ビームの走査領域

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク基板の面内方向において互いに交
    差する方向をそれぞれX方向およびY方向としたとき
    に、 前記マスク基板に遮光層およびレジスト層をこの順に積
    層した後、所定の走査幅をもってY方向に相対的に走査
    されるエネルギー線の走査領域を1走査毎にX方向に相
    対移動させながら前記レジスト層に所定のマスクパター
    ンを描画する描画工程と、前記レジスト層に現像を施し
    てレジストマスクを形成する工程と、前記レジストマス
    クを用いて前記遮光層にエッチングを行う工程とを有す
    る露光用マスクの製造方法において、 前記描画工程では、前記マスク基板上の同一箇所にエネ
    ルギー線を2サイクル以上走査するとともに、当該同一
    箇所へ2サイクル以上の走査の際にエネルギー線の走査
    領域をX方向にずらして重ねて走査することを特徴とす
    る露光用マスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記描画工程は、エ
    ネルギービームの走査領域をY方向に走査後、1走査毎
    に前記走査幅分走査方向に交差する方向に相対移動させ
    ながら前記レジスト層に描画を行い、しかる後にエネル
    ギービームの走査開始位置をX方向に前記走査幅分より
    狭い距離ずらして前記レジスト層に描画を行うことを特
    徴とする露光用マスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記描画工
    程は、前記マスク基板上の同一箇所にエネルギービーム
    の走査を3サイクル以上行うことを特徴とする露光用マ
    スクの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記遮光層の表面に反射防止膜を形成することを特徴と
    する露光用マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 マスク基板の面内方向において互いに交
    差する方向をそれぞれX方向およびY方向としたとき
    に、 前記マスク基板に遮光層およびレジスト層をこの順に積
    層した後、所定の走査幅をもってY方向に相対的に走査
    されるエネルギービームの走査領域を1走査毎にX方向
    に相対移動させながら前記レジスト層に所定のマスクパ
    ターンを描画する描画工程と、前記レジスト層に現像を
    施してレジストマスクを形成する工程と、前記レジスト
    マスクを用いて前記遮光層をエッチングする工程とを有
    する露光用マスクの製造方法において、 前記描画する工程は、基板に形成した膜を当該露光用マ
    スクを用いたフォトリソグラフィ技術によりパターニン
    グし、前記パターニングにより前記膜が取り除かれた領
    域に前記エネルギービームの境界部分を位置させること
    を特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記描画する工程では、電子ビーム描画装置を用いたガ
    ウス形ビーム・ラスタ走査方式で描画を行うことを特徴
    とする露光用マスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記描画する工程で
    は、エネルギービームとして出射される電子ビームの走
    査速度が50MHz以下であることを特徴とする露光用
    マスクの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6において、前記描画する工程で
    は、エネルギービームとして出射される電子ビームのス
    ポット径が0.5μm以下であることを特徴とする露光
    用マスクの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6において、前記描画する工程で
    は、エネルギービームとして出射される電子ビームのス
    ポット径が0.1μm以下であることを特徴とする露光
    用マスクの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9に規定する方法で製
    造したことを特徴とする露光用マスク。
  11. 【請求項11】 請求項10に規定する露光用マスクを
    用いるパターニング工程を含む電気光学装置の製造方法
    において、該電気光学装置の各構成要素を形成する複数
    の工程のうち、一方の基板側または他方の基板側に形成
    した膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニング
    する工程では前記露光用マスクを用いてレジストを感光
    させることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記電気光学装
    置は、前記一方の基板上に表示部と、該表示部での表示
    動作を駆動する駆動回路とを備え、少なくとも前記表示
    部を形成するために前記一方の基板側に形成した膜をフ
    ォトリソグラフィ技術を用いてパターニングする工程で
    は前記露光用マスクを用いてレジストを感光させること
    を特徴とする電気光学装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項11において、前記電気光学装
    置は、一方の基板側または他方の基板側に光透過領域を
    規定する遮光層を備え、該遮光層をフォトリソグラフィ
    技術を用いてパターニングする工程では前記露光用マス
    クを用いてレジストを感光させることを特徴とする電気
    光学装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項11において、複数枚の露光用
    マスクを用いて前記一方の基板側または前記他方の基板
    側に膜をパターニングする工程を有し、各露光用マスク
    の前記描画工程におけるエネルギービームのY方向の走
    査方向を一致させることを特徴とする電気光学装置の製
    造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14において、前記露光用マス
    クを用いて基板上に形成した層をパターニングする工程
    では、基板に対して前記露光用マスクを対向させる際に
    当該露光用マスクの前記描画工程におけるエネルギービ
    ームのY方向の走査方向と前記一方の基板上に設けた走
    査線の延設方向とを合わせることを特徴とする電気光学
    装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項14において、前記電気光学装
    置は一対の基板間に液晶を有する液晶装置であり、前記
    露光用マスクを用いて前記一対の基板の少なくとも一方
    の基板上に膜をパターニングする工程では、前記基板に
    対して前記露光用マスクを対向させる際に当該露光用マ
    スクの前記描画工程におけるエネルギービームのY方向
    の走査方向を前記一方の基板の表示領域を構成する画素
    において液晶のディスクリネーションが発生する辺に沿
    った方向に合わせることを特徴とする電気光学装置の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 請求項11ないし16のいずれかにお
    いて、前記電気光学装置は、拡大投射光学系を介して画
    像を表示する投射型表示装置の液晶ライトバルブである
    ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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