JP2000044761A - 塩素系樹脂組成物およびそれを用いた成形物 - Google Patents

塩素系樹脂組成物およびそれを用いた成形物

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JP2000044761A
JP2000044761A JP10217975A JP21797598A JP2000044761A JP 2000044761 A JP2000044761 A JP 2000044761A JP 10217975 A JP10217975 A JP 10217975A JP 21797598 A JP21797598 A JP 21797598A JP 2000044761 A JP2000044761 A JP 2000044761A
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chlorine
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resin
resin composition
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JP10217975A
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Shigenobu Ikenaga
成伸 池永
Hideji Matsumura
松村  秀司
Kazuyoshi Kaneko
和義 金子
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】寒暖差の激しい地域における塩化ビニル系樹脂
組成物の使用に際し、成形物とした時の引張特性、低温
での耐衝撃性および耐熱性を向上せしめる特殊な塩化ビ
ニル系樹脂とゴム弾性体からなる引張特性、耐衝撃性、
耐熱性の良好な塩素系樹脂組成物およびその成形物を提
供することを目的とするものである。 【解決手段】アクリルアクリレート及び/またはアルキ
ルメタアクリレートと多官能性単量体との共重合体に塩
化ビニルをグラフト共重合させてなる塩化ビニル系グラ
フト共重合体樹脂と塩素含有率25〜45重量%の塩素
化ポリエチレン系樹脂との重量比が97:3〜70:3
0の割合で混合してなる引張特性、耐衝撃性、耐熱性の
良好な塩素系樹脂組成物およびこれら組成物を溶融成形
して成る成形物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム弾性を有し、
引張特性、耐衝撃性、耐熱性を必要とする下水道部材、
建材用部材等の分野に適した塩素系樹脂組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、その機械的強度、
耐薬品性、耐候性に優れる点から、パイプ、継手等の下
水道部材、サイディング等の建材用部材に広く用いられ
ている。しかし、これらのほとんどが寒冷地での使用に
耐えかねており、前述の分野での低温の耐衝撃性の要望
が増してきている。また、低温の耐衝撃性に加え、欧米
での夏と冬の気温差が激しい地域での使用を考慮し、耐
熱性を併せ持った塩化ビニル系樹脂組成物の要望も増加
するであろうと考えられる。
【0003】低温耐衝撃性の良好な塩化ビニル樹脂系エ
ラストマー組成物としては、特開平7−53819号公
報にて、塩化ビニル系樹脂と塩素化ポリエチレンからな
る塩素含有樹脂に対し、NBR(アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体樹脂)及びEPDM(エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体樹脂)並びに可塑剤を添加して
いる。しかし、これでは可塑剤や高分子内部可塑剤であ
るNBRが塩化ビニル系樹脂のガラス転移点を大きく低
下させ耐熱性が不十分となる。また、可塑剤がブリード
現象を起こし、他の接触している樹脂への移行を起こ
し、悪影響を与えるという問題や、EPDMと塩化ビニ
ル系樹脂の相溶性が非常に悪く、機械物性、特に引張特
性において改良するため有機過酸化物等の架橋剤を添加
しなければならない問題がある。また、特開平9−29
2063号公報では、塩化ビニル系樹脂100重量部に
対して、塩素化ポリエチレンを40〜150重量部添加
している。しかし、これでは塩化ビニル系樹脂が単独重
合体である場合、塩素化ポリエチレン添加量が多くな
り、耐熱性の低下を起こす。
【0004】耐熱性の良好な塩化ビニル系樹脂組成物と
しては、特開平9−302185号公報にて、塩化ビニ
ル系樹脂に対し、NBR、EVA、塩素化ポリエチレン
等の高分子内部可塑剤を添加している。特に、EVAの
塩化ビニル系樹脂へのブレンドでは、0℃以下の低温衝
撃強度が低い。また、NBRは可塑剤と同様に塩化ビニ
ル系樹脂と相溶であり、塩化ビニル系樹脂組成物の耐熱
性を低下させてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の方法でのゴム弾性体を添加した場合の問題点である、
引張特性、低温での耐衝撃性および耐熱性に対して、特
殊な塩化ビニル系樹脂と特定のゴム弾性体を用いること
で、引張特性、耐衝撃性、耐熱性の良好な塩素系樹脂組
成物を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題を解決するため鋭意研究を行った結果、本発明に至っ
た。すなわち本発明は、アルキルアクリレート及び/ま
たはアルキルメタアクリレートと多官能性単量体との共
重合体に塩化ビニルをグラフト共重合させてなる塩化ビ
ニル系グラフト共重合体樹脂と塩素含有率25〜45重
量%の塩素化ポリエチレン系樹脂との重量比が97:3
〜70:30の割合で混合してなる引張特性、耐衝撃
性、耐熱性の良好な塩素系樹脂組成物である。さらに本
発明は、該塩素系樹脂組成物を溶融成形してなる引張特
性、耐衝撃性、耐熱性の良好な塩素系樹脂成形物であ
る。
【0007】
【発明の実施形態】本発明に使用する塩化ビニル系グラ
フト共重合体樹脂とは、アルキルアクリレートおよび/
またはアルキルメタアクリレートと多官能性単量体との
共重合体(以下、アクリル系共重合体と記す。)に塩化
ビニルをグラフト共重合させてなり、詳しくは、アクリ
ル系共重合体1〜30重量部に塩化ビニルを99〜70
重量部グラフト共重合させたものである。
【0008】ここでアクリル系共重合体におけるアルキ
ルアクリレートおよび/またはアルキルメタアクリレー
トとしては、その単独での二次転移点が−10℃以下で
あることが耐衝撃性の改良の点から有利であり、具体例
としては、例えば、エチルアクリレート、n−プロピル
アクリレート、イソ−ブチルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート,n−オクチルアクリレート、n
−デシルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、
n−デシルメタクリレート、n−ドデシルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート等があげられる。この場合
アルキルアクリレートおよび/またはアルキルメタアク
リレートの使用量は、アクリル系共重合体中99〜70
重量%が好適である。
【0009】また、多官能性単量体とは、アルキルアク
リレートおよび/またはアルキルメタアクリレートと共
重合可能であり、共重合体中あるいはグラフト共重合体
中で架橋等に関与するモノマー類であって、例えばエチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタアクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタアクリレート、1、3−プロピレングリコー
ルジメタアクリレート、1、3−ブチレングリコールジ
メタアクリレート、1、4−ブチレングリコールジメタ
アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールのアク
リレートもしくはメタアクリレート類、ジアリルフタレ
ート、ジアリルマレート、ジアリルフマレート、ジアリ
ルサクシネート等のポリアリル化合物類、ジビニルベン
ゼン、ブタジエン等が挙げられる。なお多官能性単量体
の使用量は、アクリル系共重合体中1〜30重量%が好
適である。
【0010】これらアクリル系共重合体を得る方法とし
ては、乳化重合、溶液重合、塊状重合等のいずれの重合
方法でも行うことができ、また乳化剤、分散剤、触媒等
も一般に公知のものを使用して重合体を得ることができ
る。
【0011】次に、こうして得られたアクリル系共重合
体をグラフト共重合の幹ポリマーとして塩化ビニルをグ
ラフト共重合して塩化ビニル系グラフト共重合体樹脂を
得ることができる。ここでグラフト共重合方法としては
乳化重合、懸濁重合、溶液重合、無溶媒重合等の重合方
法が挙げられる。
【0012】本発明で用いられる塩化ビニル系グラフト
共重合体樹脂は、例えば、市販されている大洋塩ビ
(株)社製のTA−I200、TA−I100、TA−
E200、TA−E230等を用いることができ、重合
度はそれぞれ500、700、1000、1300であ
る。
【0013】本発明で塩化ビニル系グラフト共重合体樹
脂を用いる利点としては、それ自体が、塩化ビニル単独
重合体とは異なり、ある程度の耐衝撃性を有しているた
め、後述のゴム弾性体とのブレンド率を下げることがで
き、耐熱性の低下および経済的効果が大きいといったこ
とである。
【0014】本発明に使用する塩素化ポリエチレン樹脂
とは、従来公知の重合方法で製造された高密度ポリエチ
レン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂等の単独重合体、そ
れと共重合可能なα−オレフィン類との共重合体樹脂、
あるいは酸変性を施した酸変性重合体の粉末を水性懸濁
下で、その軟化点付近で塩素ガスを導入して塩素化する
ことにより得られたものや、重合体を溶媒溶解し、触媒
存在下で塩素ガスを反応させ得られたものである。ま
た、その塩素化ポリエチレン樹脂の塩素含有率は25〜
45重量%のものが好ましい。塩素含有量が25重量%
未満であると、塩化ビニル系樹脂との相溶性が低下し、
45重量%超過であると耐衝撃性が低下する。
【0015】本発明に用いられる塩素化ポリエチレン樹
脂は、市場で容易に入手可能であり、例えば、昭和電工
(株)社製のエラスレンEXP−771(塩素含有率3
6重量%)、エラスレン301MA(塩素含有量32重
量%)、ダイソー(株)社製のダイソラックG235
(塩素含有量35重量%)、ダイソラックU303(塩
素含有量30重量%)等が挙げられる。
【0016】本発明で塩素化ポリエチレン樹脂を用いる
利点としては、添加量を増加させるにつれ、衝撃強度が
上昇していき、他のゴム弾性体MBS(メチルメタアク
リレート−ブタジエン−スチレン共重合体)等はある程
度の添加量になるとなる衝撃強度が低下するといったこ
と問題があるが、塩素化ポリエチレンは、ある程度の衝
撃強度まで達すると、そのまま平衡状態に達することで
ある。
【0017】本発明での樹脂混合物100重量部の塩化
ビニル系グラフト共重合体樹脂と塩素化ポリエチレン樹
脂のブレンド比率は、重量比で97:3〜70:30で
あり、塩化ビニル系グラフト共重合体樹脂が97重量%
超過であると、耐衝撃性の改良が望めず、また、70重
量%未満であると、耐熱性の低下、成形品表面の悪化が
起こる。
【0018】なお、本発明における塩素系樹脂組成物に
は、一般に用いられる安定剤、可塑剤、滑剤、加工助
剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料などを必
要に応じて用いることができる。
【0019】安定剤としては、従来公知のいずれでもよ
く、例えば、鉛白、三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸
鉛、二塩基性フタル酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛、ケイ
酸鉛及びそのシリカゲル共沈物などの鉛塩系安定剤、マ
グネシウム石鹸、カルシウム石鹸、バリウム石鹸、カド
ミウム石鹸、亜鉛石鹸、鉛石鹸、錫石鹸などの金属石
鹸、カドミウム−バリウム系、カドミウム−バリウム−
亜鉛系、バリウム−亜鉛系などのカドミウム−バリウム
液状安定剤、錫アルキルイオウ化合物、錫アリルイオウ
化合物、錫アルキル酸素化合物、錫アリール酸素化合
物、有機錫カルボン酸、有機錫メルカプタイド等の有機
錫安定剤、グリシジルエーテル及びエポキシ樹脂、エポ
キシ化油脂及びエポキシ化天然油脂酸ならびに樹脂酸の
アルキルエステル、シクロヘキサンのエポキシ誘導体等
のエポキシ系安定剤、トリアルキルフォスファイト、ト
リフェニルフォスファイト、トリアリルフォスファイト
等の有機亜リン酸化合物、多価アルコール、アミン系化
合物等が挙げられる。
【0020】可塑剤としては、従来公知の何れのもので
もよく、例えばジブチルフタレート(DBP)、ジ−2
−エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジ−n−オク
チルフタレート(nDOP)、ブチルラウリルフタレー
ト(BLP)、ジラウリルフタレート(DLP)、ブチ
ルベンジルフタレート(BBP)などのフタル酸エステ
ル類、ジオクチルアジペート(DOA)、ジオクチルア
ゼレート(DOZ)、ジオクチルセバケート(DOS)
などの直鎖二塩基酸エステル類、トリクレジルホスフェ
ート(TCP)、トリキシレニルホスフェート(TX
P)、モノオクチルジフェニルホスフェート、モノブチ
ル−ジキシレニルホスフェート、トリオクチルホスフェ
ート(TOF)などのリン酸エステル類、メチルアセチ
ルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、メチル
セロソルブリシノレートなどのヒマシ油誘導体、エポキ
シ化植物油、テトラエチレングリコールエステル、ブチ
ルフタリルブチルグリコレートなどのエチレングリコー
ル誘導体、ポリエステル系可塑剤、塩化パラフィン、五
塩化ブチルステアレートなどの塩素化物、石油系高級芳
香族などの石油系補助可塑剤、ニトリル系合成ゴムなど
が挙げられる。
【0021】滑剤としては、従来公知のいずれでもよ
く、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸鉛等の金属石鹸類、流動パラフィン、
天然パラフィン、マイクロワックス、合成パラフィン、
酸価ポリエチレンワックス、ポリエチレンワックス、塩
素化炭化水素、フルオロカーボン等の炭化水素類、ステ
アリン酸、ベヘニン酸、アラキジン酸、オキシ脂肪酸等
の脂肪酸類、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミ
ド等の脂肪酸アミド類、脂肪酸低級アルコールエステ
ル、脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリ
コールエステル、脂肪酸の脂肪アルコールエステル等の
脂肪酸エステル類、脂肪アルコール、多価アルコール、
ポリグリコールの部分エステル、脂肪酸とポリグリコー
ルの部分エステル、脂肪酸とポリグリセロールの部分エ
ステル類等が挙げられる。
【0022】加工助剤としては、従来公知のいずれでも
よく、例えば、ポリメチルメタクリレートが挙げられ
る。
【0023】充填剤としては、従来公知のいずれでもよ
く、例えば、炭酸カルシウム、クレー、含水珪酸、無水
珪酸、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウムアスベスト
粉、酸化アンチモン、タルク、三水和アルミニウム、水
和硼酸亜鉛、マグネシャ、重曹、硝酸加里、水酸化カル
シウム、雲母、合成フッ素雲母等が挙げられる。
【0024】酸化防止剤としては、従来公知のものの何
れでもよく、例えば、アルキルフェノール型、アルキレ
ン・ビスフェノール型、アルキルフェノール・チオエー
テル型、β,β’−チオプロピオン酸エステル型、有機
亜リン酸エステル型、芳香族アミン型、フェノール・ニ
ッケル複合体などが挙げられる。
【0025】紫外線吸収剤としては、従来公知のものの
何れでもよく、例えば、サリチル酸エステル系、ベンゾ
トリアゾール系、ヒドロキシベンゾフェノン系などが挙
げられる。
【0026】顔料としては、従来公知のいずれのもので
もよく、例えば、酸化チタン、ベンガラ、黄鉛、カーボ
ンブラックなどが挙げられる。以上一般に用いられる添
加剤については、市場で容易に入手可能であり、よく用
いられるものばかりであり、必要に応じて使用すること
ができる。
【0027】本発明における塩化ビニル系樹脂組成物を
得る方法としては、塩化ビニル系グラフト共重合体樹脂
と塩素化ポリエチレン樹脂のブレンド物に、安定剤、滑
剤、充填剤、加工助剤さらには必要に応じてその他添加
剤を添加し、例えば、ヘンシェルミキサー、バンバリー
ミキサー、リボンブレンダーなどの攪拌混合機により攪
拌・配合を行って得たパウダーを、或いはこの得られた
パウダーを用いて、例えば、コニカル二軸押出機、パラ
レル二軸押出機、単軸押出機、コニーダー型押出機、ロ
ール混練機などの混練機により造粒してペレットとして
得ることができる。このようにして得られたパウダー或
いはペレットを、例えば、コニカル二軸押出機、パラレ
ル二軸押出機、単軸押出機等の押出機により溶融成形す
ることにより成形物を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体化す
る。尚、実施例におけるサンプル作成方法及び評価方法
は以下の通りである。
【0029】表1、表2に示す樹脂組成物を、三井三池
化工(株)社製ヘンシェルミキサー(FM10B、混合
槽容量9l)にて攪拌・混合し、90℃でドライアップ
させパウダーを得た。得られたパウダーを(株)安田精
機製作所社製の蒸気加熱式2本ロール(前ロール17r
pm、後ろロール21rpm)にて、ロール温度160
℃、0.5mm厚で9分間混練し、1mm厚で取り出
し、(株)神藤金属工業所社製の加熱冷却圧縮成形機
(ASFA−150)にて、成形温度180℃、加熱4
分、加熱時シート圧5kg/cm2 以下、加圧3分、加
圧時シート圧50kg/cm2 、冷却時間10分で4m
m厚のシートを、加熱6分、加熱時シート圧5kg/c
2 以下、加圧4分、加圧時シート圧50kg/c
2 、冷却時間10分で6.4mm厚のシートを得た。
【0030】得られたシートを、本願発明で言う引張特
性の指標として、23℃(常温)での引張強度と引張伸
びをJIS−K7113に準ずる引張試験法にて、
(株)島津製作所社製引張試験機(AG−1000D)
を用いて、降下速度10mm/minで測定し、最大引
張強度20MPa以上、引張伸び120%以上のものを
良好とした。耐衝撃性の指標として23℃(常温)、−
10℃(低温)のアイゾット衝撃値をJIS−K711
0に準ずるアイゾット衝撃試験法にて、低温の衝撃試験
は媒体にエタノールを使用したトーマス科学機器(株)
社製低温恒温水槽(TRL−N135)に1.5時間以
上浸漬させた後、常温と共に(株)安田精機製作所社製
アイゾット衝撃試験機にて15Jのハンマーを用いて測
定し、常温では不破壊、低温では1.5J/cm以上の
ものを良好とした。また、耐熱性の指標としてビカット
軟化点をJIS−K7206に準ずる熱可塑性プラスチ
ックのビカット軟化温度測定法にて、(株)安田精機製
作所社製ヒートデストーションテスターにて50Nの荷
重を用い測定し、50℃以上のものを良好とした。
【0031】実施例1 平均重合度1000の塩化ビニル系グラフト共重合体樹
脂(大洋塩ビ(株)社製、TA−E 200)を95重
量部と塩素含有率36重量%の塩素化ポリエチレン樹脂
(昭和電工(株)社製、エラスレンEXP−771)5
重量部よりなる樹脂混合物100重量部に対し、鉛系複
合安定剤(堺化学(株)社製、SBM−148)7.0
重量部、エポキシ化大豆油(大日本インキ(株)社製、
W−100EL)0.5重量部、ステアリルアルコール
(花王(株)社製、カルコール86)0.1重量部を三
井三池化工(株)社製ヘンシェルミキサーにて攪拌・混
合し、得られた組成物を(株)安田精機製作所社製の蒸
気加熱式2本ロールにてロールシートを成形後、(株)
神藤金属工業所社製の加熱冷却圧縮成形機にて4mm、
6.4mm厚のシートを得た。
【0032】上記シートを、4mm厚のシートを用いて
引張強度、引張伸びおよびビカット軟化点を、6.4m
m厚のシートを用いて常温アイゾット衝撃値および低温
アイゾット衝撃値を測定した。結果を表1に示す。
【0033】実施例2 平均重合度1000の塩化ビニル系グラフト共重合体樹
脂を80重量部、塩素含有率36重量%の塩素化ポリエ
チレンを20重量部よりなる樹脂混合物100重量部に
した他は実施例1と同様にしてシートを得て、評価し
た。結果を表1に示す。
【0034】実施例3 平均重合度1000の塩化ビニル系グラフト共重合体樹
脂を75重量部、塩素含有率36重量%の塩素化ポリエ
チレンを25重量部よりなる樹脂混合物100重量部に
した他は実施例1と同様にしてシートを得て、評価し
た。結果を表1に示す。
【0035】実施例4 平均重合度1000の塩化ビニル系グラフト共重合体樹
脂を70重量部、塩素含有率36重量%の塩素化ポリエ
チレンを30重量部よりなる樹脂混合物100重量部に
した他は実施例1と同様にしてシートを得て、評価し
た。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】 比較例1 平均重合度1000の塩化ビニル系グラフト共重合体樹
脂を99重量部、塩素含有率36重量%の塩素化ポリエ
チレンを30重量部よりなる樹脂混合物100重量部に
した他は実施例1と同様にしてシートを得て、評価し
た。結果を表2に示す。
【0037】比較例2 平均重合度1000の塩化ビニル系グラフト共重合体樹
脂を50重量部、塩素含有率36重量%の塩素化ポリエ
チレンを50重量部よりなる樹脂混合物100重量部に
した他は実施例1と同様にしてシートを得て、評価し
た。結果を表1に示す。
【0038】比較例3 平均重合度1000の塩化ビニル系グラフト共重合体樹
脂を30重量部、塩素含有率36重量%の塩素化ポリエ
チレンを70重量部よりなる樹脂混合物100重量部に
した他は実施例1と同様にしてシートを得て、評価し
た。結果を表1に示す。
【0039】比較例4 塩素含有率36重量%の塩素化ポリエチレンに代えて、
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体樹脂(略:EP
DM、日本合成ゴム(株)社製、EP07P)30重量
部を用いた他は実施例4と同様にしてシートを得て、評
価した。結果を表2に示す。
【0040】比較例5 EPDMに代えて、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂
(略:EVA、東ソー(株)社製、634)30重量部
を用いた他は比較例4と同様にしてシートを得て、評価
した。結果を表2に示す。
【0041】比較例6 EPDMに代えて、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体樹脂(略:NBR、日本合成ゴム(株)社製、PN
20HA)30重量部を用いた他は比較例4と同様にし
てシートを得て、評価した。結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】寒冷地での下水道配管、継手、建材用資
材等の耐衝撃性特に低温での耐衝撃性、引張特性、耐熱
性の性質を必要とする分野に適応可能であり、産業上で
の利点が高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F207 AA04K AA05 AA07 AA15G AA21E AB06 AG08 AG21 AH11 AH46 KA01 KA17 KF01 4J002 BB242 BN121 FD010 FD020 FD030 FD070 FD170 GL00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルアクリレート及び/またはアルキ
    ルメタアクリレートと多官能性単量体との共重合体に塩
    化ビニルをグラフト共重合させてなる塩化ビニル系グラ
    フト共重合体樹脂と塩素含有率25〜45重量%の塩素
    化ポリエチレン系樹脂との重量比が97:3〜70:3
    0の割合で混合してなる引張特性、耐衝撃性、耐熱性の
    良好な塩素系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の塩素系樹脂組成物を溶融成
    形してなる引張特性、耐衝撃性、耐熱性の良好な塩素系
    樹脂成形物。
JP10217975A 1998-07-31 1998-07-31 塩素系樹脂組成物およびそれを用いた成形物 Pending JP2000044761A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003097742A1 (fr) * 2002-05-16 2003-11-27 Sekisui Chemical Co., Ltd. Materiau de construction en resine synthetique, et procede d'elaboration
JP2016113601A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 積水化学工業株式会社 ポリ塩化ビニル系樹脂組成物、ポリ塩化ビニル系樹脂成形体及びポリ塩化ビニル系樹脂シート

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JP2016113601A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 積水化学工業株式会社 ポリ塩化ビニル系樹脂組成物、ポリ塩化ビニル系樹脂成形体及びポリ塩化ビニル系樹脂シート

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