JP2000044750A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JP2000044750A
JP2000044750A JP21436898A JP21436898A JP2000044750A JP 2000044750 A JP2000044750 A JP 2000044750A JP 21436898 A JP21436898 A JP 21436898A JP 21436898 A JP21436898 A JP 21436898A JP 2000044750 A JP2000044750 A JP 2000044750A
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vinyl chloride
vinyl
chloride resin
acid
pipe
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JP21436898A
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Wataru Aono
渉 青野
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明、又は半透明であっても藻の発生のない
配管材が得られる塩化ビニル系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て、ホウ酸及び/又はメタホウ酸及び/又は無水ホウ酸
0.01〜0.5重量部とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性に優れ、配
管材用途に適した塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、給湯、給水配管をはじめ消火設備
用配管には、金属管が使用されていたが、近年、消火設
備用配管に合成樹脂管の使用が認可された。合成樹脂管
の中でも特に塩素化塩化ビニル樹脂管は、アメリカ国内
ですでに認可ならびに使用されており、その信頼性も高
い。
【0003】合成樹脂管の接続方法としては、合成樹脂
管の間に管継手を設け、合成樹脂管と管継手とを接着剤
で接着接合する方法が一番簡便であり、この方法は、金
属管同士を溶接で接合する方法や管端をネジ切りして継
手と接合するネジ接合と比較して施工時間を大幅に短縮
できるという利点がある。特に、塩化ビニル樹脂管や塩
素化塩化ビニル樹脂管の接続には、樹脂の膨潤と弾性を
利用したTS工法(Taper Sized Solvent Welding Meth
od)が使用されており、その信頼性も高い。したがっ
て、消火設備用合成樹脂管の接続方法にも上述のような
接着による方法を適用することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
合成樹脂管ならびに管継手は、一般に不透明な材料で形
成されていたため、接着による方法を適用する場合、管
継手の管受け口部に合成樹脂管の端部を差し込む時の挿
入量や接着剤の塗布状況を視覚的に把握し難い。したが
って、接着剤を塗布し忘れたり、接着剤を塗布していて
も、十分な量が塗布されていなかったり管挿入量が不足
していたりして、十分な接着面積を確保できない虞があ
る。特に消火設備用配管は、上水や下水の配管よりも高
い水圧が作用することになるので、接着面積の不足すな
わち接着強度の不足は致命的である。
【0005】この防止策として、特公昭59−4008
4号公報では、合成樹脂管の接続に、受け口部が透明な
材料で形成されている管継手を使用する手法が提案され
ており、管挿口部と異なる色で着色された接着剤を用い
ることとなっており、また、特開平8−285152号
公報では、透明又は半透明継手の受け口に第1色の管の
管端を第1色とは異なる第2色の接着剤を用いて接合す
る方法が開示されており、いづれも、管継手が透明、又
は半透明であるので、管の挿入が適正であるか、あるい
は接着剤の塗布状態が一目で判ると共に、配管路内の流
水状態が外側から簡単に目視できる。しかしながら、管
継手が透明、又は半透明であるため光が透過し、殺菌用
の塩素が消失し、光合成により管内に藻が発生し、飲料
用に適さなくなる問題点があった。
【0006】そこで、本発明は、上記のような問題に着
目し、透明、又は半透明であっても藻の発生のない配管
材が得られる塩化ビニル系樹脂組成物を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の塩化ビニル系樹脂組成物では、塩化
ビニル系樹脂100重量部に対して、ホウ酸及び/又は
メタホウ酸及び/又は無水ホウ酸0.01〜0.5重量
部とからなることを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の塩化ビニル系樹脂組
成物では、配管材用途であることを特徴とする。
【0009】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物では、塩
化ビニル系樹脂100重量部に対して、ホウ酸及び/又
はメタホウ酸及び/又は無水ホウ酸0.01〜0.5重
量部とからなるので、塩化ビニル系樹脂とホウ酸及び/
又はメタホウ酸及び/又は無水ホウ酸の温和な消毒作用
により、配管材に用いた時、使用中の藻の発生を防止す
ることができる。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。まず、塩
化ビニル系樹脂組成物の主要構成物である塩化ビニル系
樹脂としては従来公知のものが用いられ、例えば、塩化
ビニルの単独重合体の他、塩化ビニルと塩化ビニル以外
の重合性単量体が共重合された共重合体、塩化ビニル以
外の重合体に塩化ビニルをグラフトさせたグラフト共重
合体、さらにはこれらを従来公知の方法を用いて塩素化
して得られた塩素化塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
【0011】上記重合性単量体としては、反応性二重結
合を有するものであれば特に限定されず、例えば、エチ
レン、プロピレン、ブチレン等のα−オレフィン類;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;
ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニ
ルエーテル類;メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト等のアクリル酸エステル類;メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、フェニルメタクリレート等のメ
タクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン
等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニル等
のハロゲン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類等
が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種
以上が併用されてもよい。
【0012】また、塩化ビニルがグラフト重合される塩
化ビニル以外の重合体としては、特に限定されず、例え
ば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−一酸化
炭素共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体、アクリロニトリル
−ブタジジエン共重合体、ポリウレタン、塩素化ポリエ
チレン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられる。
【0013】上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、小
さくなると得られる成形体の機械物性が低下し、大きく
なると成形性が低下するので、400〜1400が好ま
しく、600〜1000がより好ましい。
【0014】上記塩化ビニル系樹脂に添加される、ホウ
酸及び/またはメタホウ酸及び/又は無水ホウ酸の添加
量は、少なくなると藻の発生を防止する効果が減少し、
多くなると得られる成形体の透明性が損なわれ、合成樹
脂管の配管施工時に管の挿入状況や接着剤の塗布状況の
確認が困難になるため、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して、0.01〜0.5重量部に限定され、好まし
くは0.1〜0.3重量部である。上記ホウ酸、メタホ
ウ酸、及び無水ホウ酸は単独で用いられてもよく、2種
以上が併用されてもよい。
【0015】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には成形
性、熱安定性を向上させるため、透明性を損なわない範
囲で、必要に応じて、例えば、熱安定剤、ポリメチルメ
タクリレート系の加工助剤、酸化防止剤、帯電防止剤、
紫外線吸収剤、滑剤、染料等が用いられてもよい。
【0016】上記熱安定剤としては、例えば、ジメチル
錫−S,S’−ビス(イソオクチルメルカプトアセテー
ト)、ジ−n−オクチル錫−S,S’−ビス(イソオク
チルメルカプトアセテート)等のメルカプト錫系安定
剤;ジオクチル錫マレート系ポリマー等のマレート錫系
安定剤;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸亜鉛等の有機金属塩系安定剤等が挙げ
られる。
【0017】上記滑剤としては、例えば、ポリエチレン
ワックス、パラフィンワックス等の脂肪族炭化水素系;
ステアリルアルコール等の高級脂肪族アルコール系;ス
テアリン酸、ヒドロキシステアリン酸等の高級脂肪酸
系;ブチルステアリート等のモノアルコール脂肪酸エス
テル系;及び、グリセリンモノステアレート、グリセリ
ントリステアレート等の多価アルコール脂肪酸エステル
系等が挙げられる。
【0018】次に、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物を
用いて成形体としての配管材を得る方法としては、任意
の方法が採用され、例えば、射出成形法が好適に用いら
れる。具体的には、塩化ビニル系樹脂組成物をスーパー
ミキサーで均一に分散させた混合物を射出成形機に供給
するか、上記混合物を押出機に供給し、且つペレタイザ
ーで切断して得られたペレットを射出成形機に供給して
成形される。このときの射出条件は、概ね、バレル温
度:160〜180℃、射出圧力:50〜100kg/
cm2 である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例及び比較例
について説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0020】(実施例1)平均重合度800の塩化ビニ
ル樹脂100重量部、ホウ酸0.05重量部、ジ−n−
オクチル錫−S,S’−ビス(イソオクチルメルカプト
アセテート)1.5重量部、ワックス(ヘキストジャパ
ン社製;商品名WAX−OP)0.5重量部、エステル
ワックス(理研ビタミン社製;商品名リケマールEW−
250)0.5重量部、及び加工助財(三菱レーヨン社
製;商品名メタブレンP−551)1重量部をヘンシェ
ルミキサーに供給し、110℃になるまで昇温しながら
均一に混合し、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
【0021】次に、得られた塩化ビニル系樹脂組成物を
下記仕様の2軸コニカル押出機(長田製作所製;形式S
LM−50)に供給し、下記押出条件にて塩化ビニル系
樹脂組成物のストランドを得た。得られたストランドを
切断してペレットを得た。得られたペレットを射出成形
機(東芝機械社製;形式IS−350E、最大型締力3
50t)に供給し、下記射出成形条件にて、JIS K
6743に記載の水道用硬質塩化ビニル管継手(TS
エルボ50)を成形した。得られた管継手の透明性、藻
の発生具合を下記の評価方法により評価し、その結果を
表1に示す。
【0022】(実施例2〜5、比較例1〜3)表1に示
す配合組成に基づき、実施例1と同様にして、塩化ビニ
ル系樹脂組成物を得、かつ、実施例1と同様にして各組
成物のペレットを得るとともに、水道用硬質塩化ビニル
管継手を成形した。得られた管継手の透明性、藻の発生
具合を実施例1と同様にして評価し、その結果を表1に
示す。
【0023】(押出機仕様) 1.シリンダー径(mm):50 2.スクリュー径(mm):50/94 コニカル(異
方向外回り) 3.スクリュー長(mm):900 4.金型 1)ストランド金型、2)ストランド径(mm):3、
3)ストランド数(個):40
【0024】(押出条件) 1.成形温度:シリンダー供給側140℃、シリンダー
中央部150℃、シリンダー排出側160℃、金型17
0℃ 2.スクリュー回転速度:30rpm 3.押出量:50kg/hr
【0025】(射出成形条件) 1.成形温度:シリンダー供給側150℃、シリンダー
中央部160℃、シリンダー排出側170℃、ノズル1
75℃、金型50℃ 2.射出圧力:70%(設定) 3.射出速度:20%(設定) 4.背圧 :15%(設定) 5.保圧 :70%(設定) 6.射出時間:45秒 7.スクリュー回転数:34rpm
【0026】(評価方法) 1.透明性 得られた管継手(TSエルボ50)に呼び径50のパイ
プを挿入し、その透明性を目視にて確認し、○:パイプ
が挿入されていることが確認できる、×:パイプが挿入
されていることが確認できない、で評価した。 2.藻の発生具合 管継手の一端にメクラのキャップを施し、もう一端から
水道水を注水した後メクラキャップを施し封水する。こ
の試料を直射日光が当たる場所に固定し、1ヵ月後に継
手内部に藻が発生しているかどうかを評価する。○:継
手内部に藻の発生は全く見られない。×:継手内部に藻
の発生が見られる。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の塩化ビニ
ル系樹脂組成物では、塩化ビニル系樹脂100重量部に
対して、ホウ酸及び/又はメタホウ酸及び/又は無水ホ
ウ酸0.01〜0.5重量部とからなるので、塩化ビニ
ル系樹脂とホウ酸及び/又はメタホウ酸及び/又は無水
ホウ酸の温和な殺菌消毒作用により、配管材に用いた
時、透明性に優れ、使用中の藻の発生を防止する効果が
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
    て、ホウ酸及び/又はメタホウ酸及び/又は無水ホウ酸
    0.01〜0.5重量部とからなることを特徴とする塩
    化ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 配管材用途である請求項1記載の塩化ビ
    ニル系樹脂組成物。
JP21436898A 1998-07-29 1998-07-29 塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JP2000044750A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018173150A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 積水化学工業株式会社 樹脂管継手

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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