JP2000044573A - 7−アミノアシル−セファロスポリン化合物の製造法 - Google Patents

7−アミノアシル−セファロスポリン化合物の製造法

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JP2000044573A
JP2000044573A JP10230261A JP23026198A JP2000044573A JP 2000044573 A JP2000044573 A JP 2000044573A JP 10230261 A JP10230261 A JP 10230261A JP 23026198 A JP23026198 A JP 23026198A JP 2000044573 A JP2000044573 A JP 2000044573A
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JP10230261A
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Hiroshi Akagi
博 赤木
Tatsuhide Jo
達秀 徐
Yasuhisa Amano
泰寿 天野
Hiroaki Shima
博昭 志摩
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的なスケールにおいても、高純度の7−
アミノアシル−セファロスポリン化合物を80%以上の
高収率で得ることのできる新規な製造法を提供する。 【解決手段】 アセトニトリル中にて、塩基の存在下
に、クロル炭酸メチル、クロル炭酸エチル、クロル炭酸
プロピル及びクロル炭酸イソプロピルから選ばれるアシ
ル化剤に、式(3)で表されるN−置換ビニル−α−ア
ミノ酸又はその塩を滴下して混合カルボン酸無水物を
得、この混合カルボン酸無水物と式(1)で表されるセ
フェム化合物とをアミド系溶媒の存在下で反応させるこ
とを特徴とする、式(2)で表される7−アミノアシル
−セファロスポリン化合物の製造法。 【化1】 【化2】 【化3】 〔式中Rは置換されてもよいフェニル又は複素環基、R
6は低級アルキル基、R7は水素原子等、R8は低級アル
キル基等、Xは水素原子等、R1は水素原子等、R2は水
素原子又はカルボン酸保護基、R3は水素原子又はアミ
ノ保護基を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、7−アミノアシル
−セファロスポリン化合物の製造法に関する。本発明に
よれば、高純度の7−アミノアシル−セファロスポリン
化合物を工業的スケールで収率良く製造することができ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、セフロキサシン、セファログリ
シン、セファクロール等の7−アミノアシル−セファロ
スポリン化合物はセファロスポリン系抗生物質として非
常に有用な化合物であり、その製造法に関しては収率や
純度の向上、反応の簡便化等の種々の観点から研究がな
されてきた。従来、7−アミノアシル−セファロスポリ
ン化合物は、7−アミノセファロスポリン化合物と混合
カルボン酸無水物とを反応させ、7位のアミノ基をアシ
ル化することにより、製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、米国特許第3
422103号によれば、クロロホルム中にて、クロル
炭酸エチル等の低級アルカン酸とN−トリチルフェニル
グリシル等のN−トリチルアミノ酸とを反応させて混合
カルボン酸無水物を得、該混合カルボン酸無水物と7−
アミノセファロスポラン酸とを反応させ、引き続き脱保
護反応等の処理を行うことにより、セファログリシンが
製造されている。しかしながら、得られるセファログリ
シンの収率は、25%前後と非常に低くなる。米国特許
第3925372号では、7−アミノ−3−クロロ−セ
ファロスポラン酸をシリル化し、これに、D−フェニル
グリシンのDane−塩とクロロ炭酸エチルエステルと
の混合カルボン酸無水物を反応させてアシル化し、引き
続き脱保護等の処理を行って、セファクロ−ルを製造す
る。この一連の反応は、例えば、アセトリニトリル等の
溶媒中で実施される。この方法においても、セファクロ
ールの収率は、40%程度にとどまる。
【0004】また、米国特許第4073902号には、
7−アミノ−3−メトキシ−セファロスポラン酸とアミ
ノ基が保護された酢酸誘導体の混合カルボン酸無水物と
を反応させ、更に脱保護等を行う、セフロキサシンの製
造法が開示されているが、その収率はやはり50%にも
達しない。本発明の課題は、工業的なスケールにおいて
も、高純度の7−アミノアシル−セファロスポリン化合
物を80%以上の高収率で得ることのできる新規な製造
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、アセトニトリ
ル中にて、塩基の存在下に、クロル炭酸メチル、クロル
炭酸エチル、クロル炭酸プロピル及びクロル炭酸イソプ
ロピルから選ばれるアシル化剤に、式(3)で表される
N−置換ビニル−α−アミノ酸又はその塩を滴下して混
合カルボン酸無水物を得、この混合カルボン酸無水物と
式(1)で表されるセフェム化合物とをアミド系溶媒の
存在下で反応させることを特徴とする、式(2)で表さ
れる7−アミノアシル−セファロスポリン化合物の製造
法に係る。
【0006】
【化4】 〔式中Rは置換されてもよいフェニル又は複素環基を示
す。R6は低級アルキル基を示す。R7は水素原子又は低
級アルキル基を示す。R8は低級アルキル基、低級アル
コキシ基又は低級アルコキシ基で置換されても良いフェ
ニル基を示す。Xは水素原子、アルカリ金属又はアルカ
リ土類金属を示す。〕
【0007】
【化5】 〔式中R1は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ低級
アルキル基、アジド基、カルバモイル基、低級アルキル
基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、アセトキシ
基、基−SR4(式中R4は低級アルキル基、低級アルケ
ニル基、置換されてもよいフェニル基若しくは複素環基
を示す。)又は基−OR5(式中R5は水素原子、低級ア
ルキル基若しくは置換されてもよいフェニル基を示
す。)を示す。R2は水素原子又はカルボン酸保護基を
示す。R3は水素原子又はアミノ保護基を示す。〕
【0008】
【化6】 〔式中、R、R1及びR2は上記に同じ。〕
【0009】本発明の製造法は、混合酸無水物を製造す
る際に、(1)上記の特定のアシル化剤にN−置換ビニ
ル−α−アミノ酸又はその塩を添加する点、及び(2)
アシル化剤とN−置換ビニル−α−アミノ酸又はその塩
との反応をアセトニトリル中にて実施する点で、従来の
方法に対して特徴を有している。従って、N−置換ビニ
ル−α−アミノ酸又はその塩にアシル化剤を添加して
も、本発明のような高収率は達成されない。また、上記
の2つの特徴の両方が満足されないと、本発明のような
高収率は達成されない。
【0010】
【発明の実施の形態】本明細書において示される基は、
より具体的にはそれぞれ次の通りである。低級アルキル
基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル基等の炭素数1
〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を例示できる。低
級アルケニル基としては、ビニル、アリル、クロチル、
2−ペンテニル基等の炭素数2〜5の直鎖又は分岐鎖状
のアルケニル基を例示できる。低級アルキニル基として
は、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、2−
ブチニル、1−メチル−2−プロピニル基等の炭素数2
〜4のアルキニル基を例示できる。
【0011】ヒドロキシ低級アルキル基としては、ヒド
キシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプ
ロピル、4−ヒドロキシブチル基等の、アルキル部分の
炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状アルキルであルヒドロ
キシアルキル基を例示できる。ハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が例示できる。置換
されてもよいフェニル基としては、メチル、エチル等の
低級アルキル基、ハロゲン原子、水酸基等から選ばれる
少なくとも1個、好ましくは1〜2個が置換したフェニ
ル基を例示できる。
【0012】置換されてもよい複素環基の複素環基その
ものとしては、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリ
ル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアトリアゾリ
ル、オキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサ
ゾリル、ベンズチアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピ
リダジニル、ピラゾリル等が例示できる。置換基として
はメチル、エチル等の低級アルキル基、水酸基、ハロゲ
ン原子、アミノ基等が例示できる。カルボキシ基の保護
基としては、トリメチルシリル基等のトリ(低級アルキ
ル)シリル基、ベンズヒドリル基、p−メトキシベンジ
ル基、tert−ブチル基、p−ニトロベンジル基、フ
ェナシル基等通常この分野に用いられる、容易に除去し
得るカルボキシ基の保護基を例示できる。
【0013】本発明の製造法は、混合カルボン酸無水物
を製造する第1行程及び上記式(2)の7−アミノアシ
ル−セファロスポリン化合物を製造する第2行程を包含
する。第1行程では、アセトニトリル中にて、塩基の存
在下に、クロル炭酸メチル、クロル炭酸エチル、クロル
炭酸プロピル及びクロル炭酸イソプロピルから選ばれる
アシル化剤のアセトニトリル溶液に、上記式(3)で表
されるN−置換ビニル−α−アミノ酸又はその塩から選
ばれる少なくとも1種を添加して両者を反応させること
により、混合カルボン酸無水物が得られる。
【0014】N−置換ビニル−α−アミノ酸及びその塩
を表す上記式(3)において、Xで示されるアルカリ金
属としては、Na、K、Li等を挙げることができる。ま
た、Xで示されるアルカリ土類金属としては、Ca、M
g、Ba等を挙げることができる。更に、上記式(3)に
おいて、式−CR6=CR7−COR8〔式中R6、R7
びR8は上記に同じ。〕で表されるアミノ基の保護基の
具体例としては、例えば、1−メトキシカルボニル−プ
ロペン−2−イル、1−エトキシカルボニル−プロペン
−2−イル、1−アセチル−プロペン−2−イル、1−
ベンゾイル−プロペン−2−イル、1−(4−メトキシ
−ベンゾイル)−プロペン−2−イル等が挙げられる。
【0015】上記式(3)で表されるN−置換ビニル−
α−アミノ酸の具体例としては、例えば、D−N−(1
−メトキシカルボニル−プロペン−2−イル)−α−ア
ミノフェニル酢酸ナトリウム、D−N−(1−メトキシ
カルボニル−プロペン−2−イル)−α−アミノフェニ
ル酢酸カリウム、D−N−(1−エトキシカルボニル−
プロペン−2−イル)−α−アミノフェニル酢酸ナトリ
ウム、D−N−(1−エトキシカルボニル−プロペン−
2−イル)−α−アミノフェニル酢酸カリウム、D−N
−(1−メトキシカルボニル−プロペン−2−イル)−
α−アミノ−p−ヒドロキシフェニル酢酸ナトリウム、
D−N−(1−メトキシカルボニル−プロペン−2−イ
ル)−α−アミノ−p−ヒドロキシフェニル酢酸カリウ
ム、D−N−(1−エトキシカルボニル−プロペン−2
−イル)−α−アミノ−p−ヒドロキシフェニル酢酸ナ
トリウム、D−N−(1−エトキシカルボニル−プロペ
ン−2−イル)−α−アミノ−p−ヒドロキシフェニル
酢酸カリウム等を挙げることができる。
【0016】N−置換ビニル−α−アミノ酸又はその塩
は、通常、アセトニトリルとの混合物(スラリー)の形
態で使用される。その際のN−置換ビニル−α−アミノ
酸及びその塩とアセトニトリルとの混合割合は特に制限
されず、広い範囲から適宜選択できるが、通常N−置換
ビニル−α−アミノ酸が5〜60重量%程度、好ましく
は10〜40重量%程度含まれるようにすればよい。
【0017】アシル化剤としては、上記したように、ク
ロル炭酸メチル、クロル炭酸エチル、クロル炭酸プロピ
ル及びクロル炭酸イソプロピルから選ばれる酸クロライ
ドを使用する。アシル化剤の使用量は特に制限されず、
種々の反応条件等に応じて広い範囲から適宜選択できる
が、通常、N−置換ビニル−α−アミノ酸1モルに対し
て1.0〜3.0モル程度、好ましくは1.1〜1.5モル
程度とすればよい。アシル化剤も、アセトニトリル溶液
の形態で使用される。
【0018】本反応で使用される塩基としては特に制限
はなく公知のものを使用でき、例えば、N−メチルモル
ホリン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチ
ジン、DBU等が挙げられる。塩基は1種を単独で使用
でき又は2種以上を併用できる。塩基の使用量は特に制
限されず、種々の反応条件等に応じて広い範囲から適宜
選択できるが、通常N−置換ビニル−α−アミノ酸及び
その塩に対して、触媒量〜2当量程度とすればよい。
【0019】本反応は、通常−60〜10℃程度、好ま
しくは−40〜−10℃程度の温度下に行われ、通常
0.5〜4時間程度、好ましくは0.5〜2時間程度で終
了する。本反応は通常撹拌下に実施される。上記の第1
行程により得られる混合カルボン酸無水物は、反応系か
ら単離精製することなく次の第2行程に供することがで
きる。
【0020】本発明の第2行程においては、第1行程で
得られる混合酸無水物と式(1)で表されるセフェム化
合物とを、アミド系溶媒の存在下で反応させることによ
り、上記式(2)で表される7−アミノアシル−セファ
ロスポリン化合物が製造される。上記式(1)で表され
るセフェム化合物としては特に制限はなく、公知のもの
をいずれも使用でき、例えば、7−アミノセファロスポ
ラン酸、7−アミノジアセトキシセファロスポラン酸、
7−アミノ−3−メトキシ−3−セフェム−4−カルボ
ン酸、7−アミノ−3−クロル−3−セフェム−4−カ
ルボン酸等が挙げられる。上記式(1)で表されるセフ
ェム化合物は、通常、アセトニトリルと水との混合溶媒
に溶解した形態で使用する。アセトニトリルと水との混
合割合は特に制限されないが、通常、体積比で20:8
0〜80:20、好ましくは30:70〜70:30の
範囲である。
【0021】第2工程で使用するアミド系溶媒として
は、例えば、ホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジン等のア
ミド類等を好ましく使用できる。アミド系溶媒は1種を
単独で使用でき又は2種以上を併用できる。アミド系溶
媒の使用量は特に制限されず、種々の反応条件等に応じ
て広い範囲から適宜選択できる。式(1)で表されるセ
フェム化合物を溶解するのに使用するアセトニトリルと
の量比(体積比)で表すと、アセトニトリル:アミド系
溶媒=5:95〜95:5、好ましくは25:75〜7
5:25とすればよい。尚、アミド系溶媒は第1工程で
得られた混合カルボン酸無水物に添加してもよいし、ま
た式(1)で表されるセフェム化合物のアセトニトリル
と水との混合溶媒溶液中に混合して使用することができ
る。
【0022】本反応は、通常−25℃又はそれより低い
温度、好ましくは−25〜−40℃の温度下に実施さ
れ、通常0.5〜5時間程度、好ましくは1〜3時間程
度で終了する。本反応は撹拌下又は無撹拌下に実施され
る。アシル化の反応混合物は常法により処理され、置換
されたビニル基は酸による加水分解により除去できる。
又保護された7−アミノアシルセフェムの保護基は既知
の方法で除去を行うことができる。最終化合物の単離は
pHを等電点付近に合わせることにより可能である。
【0023】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明を具
体的に説明する。 実施例1 −30℃に冷やされた0.75mlの4−メチルモルホリ
ンと27mlのクロル炭酸エチルの混合物に、−30℃に
冷やされた81gのエチル−3−α−カルボキシベンジ
ルアミノクロトネート[R=Ph、R6=CH3、R7
H、R8=C25]のカリウム塩の400mlのアセトニ
トリルの混合物を添加する。−30℃で一時間撹拌後ジ
メチルホルムアミド 200mlを加えた後、あらかじめ
冷却された7−アミノ−3−クロル−3−セフェム−4
−カルボン酸[R1=Cl、R2=H、R3=H](50
g)のトリエチルアミン塩のアセトニトリル 450mlと
水 450mlの混合液を添加する。−30℃で2時間撹
拌を続け300mlの水で処理し濾過する。氷冷下濾液を
6N塩酸でpH1.5に調整し2時間後トリエチルアミン
でpH4.5に調整すると沈殿が析出する。一時間後得ら
れた沈殿物を濾集しアセトン/水(1/1)で洗浄し乾
燥すると61g(収率80%)のセファクロル[R=P
h、R1=Cl、R2=H]の粉末が得られた。
【0024】実施例2 −30℃に冷やされた0.75mlの4−メチルモルホリ
ンと27mlのクロル炭酸エチルの混合物に−30℃に冷
やされた81gのエチル−3−α−カルボキシベンジル
アミノクロトネートカリウム塩の400mlのアセトニト
リルの混合物を添加する。−30℃で一時間撹拌後ジメ
チルホルムアミド 100mlを加えた後、あらかじめ冷
却された7−アミノ−3−クロル−3−セフェム−4−
カルボン酸(50g)のトリエチルアミン塩のアセトニ
トリル 450ml/水 450ml/ジメチルホルムアミド
100mlの混合液を添加する。−30℃で2時間撹拌
を続け300mlの水で処理し濾過する。氷冷下濾液を6
N塩酸でpH1.5に調整し2時間後トリエチルアミンで
pH4.5に調整すると沈殿が析出する。一時間後得られ
た沈殿物を濾集しアセトン/水(1/1)で洗浄し乾燥
すると、セファクロル粉末 65.6g(収率86%)が
得られた。
【0025】実施例3 クロル炭酸エチルの代わりにクロル炭酸イソブチルを使
用しその他は実施例2と同様に行うとセファクロル粉末
69.7g(収率92%)が得られた。
【0026】実施例4 −30℃に冷やされた0.04mlの4−メチルモルホリ
ンと4.3gのクロル炭酸イソプロピルの混合物に−30
℃に冷やされた9.6gのエチル−3−α−カルボキシベ
ンジルアミノクロトネートカリウム塩の40mlのアセト
ニトリルの混合物を添加する。−30℃で一時間撹拌後
ジメチルホルムアミド 25mlを加えた後、あらかじめ
冷却された7−アミノセファロスポラン酸[R1=−C
2OCOCH3、R2=H、R3=H](5.0g)のトリ
エチルアミン塩のアセトニトリル25ml/水 25ml/
ジメチルホルムアミド 25mlの混合液を添加する。−
30℃で2時間撹拌を続け30mlの水で処理し濾過す
る。氷冷下濾液を6N塩酸でpH1.5に調整し2時間後
トリエチルアミンでpH4.5〜4.6に調整すると沈殿
が析出する。1時間後得られた沈殿物を濾集しアセトン
/水(1/1)で洗浄し乾燥するとセファログリシン
[R=Ph、R1=−CH2OCOCH3、R2=H]の粉
末 6.4g(収率88%)が得られた。
【0027】実施例5 −30℃に冷やされた0.2mlの4−メチルモルホリン
と21.5grのクロル炭酸イソプロピルの混合物に−3
0℃に冷やされた48gのエチル−3−α−カルボキシ
ベンジルアミノクロトネートカリウム塩の200mlのア
セトニトリルの混合物を添加する。−30℃で一時間撹
拌後ジメチルホルムアミド 125mlを加えた後、あら
かじめ冷却された7−アミノデアセトキシセファロスポ
ラン酸[R1=CH3、R2=H、R3=H](25.0g)
のトリエチルアミン塩のアセトニトリル 125ml/水
125ml/ジメチルホルムアミド 125mlの混合液を
添加する。−30℃で2時間撹拌を続け150mlの水で
処理し濾過する。氷冷下濾液を6N塩酸でpH1.5に調
整し2時間後トリエチルアミンでpH4.5〜4.6に調
整すると沈殿が析出する。1時間後得られた沈殿物を濾
集しアセトン/水(1/1)で洗浄し乾燥すると34g
(収率87%)のセファレキシン[R=Ph、R1=CH
3、R2=H]の粉末が得られた。
【0028】比較例1 −30℃に冷却したエチル−3−α−カルボキシベンジ
ルアミノクロトネートカリウム塩 81gとジメチルホル
ムアルデヒド 200mlとアセトニトリル 400mlとの
混合物に、4−メチルモルホリン 0.75mlとクロル炭
酸エチル 27mlとの混合物を添加し、−30℃で一時
間撹拌を行った後、予め冷却した7−アミノ−3−クロ
ル−3−セフェム−4−カルボン酸 50gのトリエチル
アミン塩のアセトニトリル 450mlと水 450mlの混
合液を添加した。−30℃で2時間撹拌を続け300ml
の水で処理し濾過する。氷冷下濾液を6N塩酸でpH1.
5に調整し2時間後トリエチルアミンでpH4.5に調整
すると沈殿が析出する。一時間後得られた沈殿物を濾集
しアセトン/水(1/1)で洗浄し乾燥するとセファク
ロル粉末 41g(収率54%)が得られた。
【0029】比較例2 −30℃に冷やされたメチルモルホリン 0.75mlとク
ロル炭酸エチル 27mlとの混合物に、−30℃に冷や
されたエチル−3−α−カルボキシベンジルアミノクロ
トネートカリウム塩 81gとジメチルホルムアルデヒド
200mlとアセトニトリル 400mlとの混合物を添加
し、−30℃で一時間撹拌を続けた後、予め冷却された
7−アミノ−3−クロル−3−セフェム−4−カルボン
酸 50gのトリエチルアミン塩のアセトニトリル 45
0mlと水 450mlの混合液を添加した。−30℃で2
時間撹拌を続けた後、水 300mlで処理し濾過した。
氷冷下6N塩酸で濾液のpHを1.5に調整し、2時間後
トリエチルアミンでpH4.5に調整すると沈殿が析出し
た。一時間後得られた沈殿物を濾取し、アセトン/水
(1/1)で洗浄して乾燥し、セファクロル粉末 48g
(収率63%)が得られた。
【0030】比較例3 混合カルボン酸無水物を製造する際の溶媒を、アセトニ
トリルに代えてアセトンとする以外は実施例3と同様に
操作し、セファクロル粉末 60g(収率59%)が得ら
れた。
【0031】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、工業的なスケ
ールにおいても、高純度の7−アミノアシル−セファロ
スポリン化合物を80%以上の高収率で得ることがで
き、産業上極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 泰寿 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島研究所内 (72)発明者 志摩 博昭 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島研究所内 Fターム(参考) 4C075 AA08 BB02 CC02 CC19 CC41 DD01 DD02 DD06 DD12 DD22 DD52 DD53 DD54 DD56 FF01 GG01 HH01 LL01 MM13 4C086 AA04 CC10 MA01 MA04 NA20 ZB35

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセトニトリル中にて、塩基の存在下
    に、クロル炭酸メチル、クロル炭酸エチル、クロル炭酸
    プロピル及びクロル炭酸イソプロピルから選ばれるアシ
    ル化剤に、式(3)で表されるN−置換ビニル−α−ア
    ミノ酸又はその塩を滴下して混合カルボン酸無水物を
    得、この混合カルボン酸無水物と式(1)で表されるセ
    フェム化合物とをアミド系溶媒の存在下で反応させるこ
    とを特徴とする、式(2)で表される7−アミノアシル
    −セファロスポリン化合物の製造法。 【化1】 〔式中Rは置換されてもよいフェニル又は複素環基を示
    す。R6は低級アルキル基を示す。R7は水素原子又は低
    級アルキル基を示す。R8は低級アルキル基、低級アル
    コキシ基又は低級アルコキシ基で置換されても良いフェ
    ニル基を示す。Xは水素原子、アルカリ金属又はアルカ
    リ土類金属を示す。〕 【化2】 〔式中R1は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ低級
    アルキル基、アジド基、カルバモイル基、低級アルキル
    基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、アセトキシ
    基、基−SR4(式中R4は低級アルキル基、低級アルケ
    ニル基、置換されてもよいフェニル基若しくは複素環基
    を示す。)又は基−OR5(式中R5は水素原子、低級ア
    ルキル基若しくは置換されてもよいフェニル基を示
    す。)を示す。R2は水素原子又はカルボン酸保護基を
    示す。R3は水素原子又はアミノ保護基を示す。〕 【化3】 〔式中、R、R1及びR2は上記に同じ。〕
  2. 【請求項2】 アミド系溶媒がホルムアミド、アセトア
    ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセ
    トアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチ
    ルピロリジンから選ばれる少なくとも1種である請求項
    1に記載の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015518014A (ja) * 2012-06-01 2015-06-25 エボニック インダストリーズ アクチエンゲゼルシャフトEvonik Industries AG アミノ酸のデーン塩を使用することによるジアミドゲル化剤の合成

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