JP2000040759A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法

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JP2000040759A
JP2000040759A JP10209562A JP20956298A JP2000040759A JP 2000040759 A JP2000040759 A JP 2000040759A JP 10209562 A JP10209562 A JP 10209562A JP 20956298 A JP20956298 A JP 20956298A JP 2000040759 A JP2000040759 A JP 2000040759A
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semiconductor device
semi
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adhesive
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Kotaro Masuda
浩太郎 増田
Seiichi Hayakawa
誠一 早川
Daisuke Kawase
大助 川瀬
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Hitachi Ltd
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  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で信頼性の高い樹脂容器封止型の
半導体装置と、その製造方法を提供すること。 【解決手段】 半導体チップ1を搭載した絶縁基板2を
金属基板3に接合させ、樹脂製ケース側壁部5と樹脂製
ケース蓋部6からなる樹脂製容器で封止した半導体装置
において、金属基板3と樹脂製ケース側壁部5の接合、
それに樹脂製ケース側壁部5と樹脂製ケース蓋部6の接
合に、半固体状熱硬化性樹脂の接着シート10を用いた
もの。 【効果】 半固体状熱硬化性樹脂は、接合部に貼り付け
る前に予め形状を加工しておくことができ、このため、
接合面での接着剤量の均一化が容易にでき、信頼性の高
い半導体装置が得られる。また、液状の接着剤を取り扱
う必要がなくなるので、作業の簡略化と作業時間の短縮
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂容器を用
いて封止した半導体装置に係り、特にモジュール型の半
導体装置と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の主体は各種の半導体素子が
搭載された半導体チップであるが、この半導体チップ
は、そのままで使用されることは無く、実用上は、何等
かの方法で封止され、例えばモジュール化した形で使用
される。そして、このときの封止方法としては、幾つか
の種類が知られているが、その一種に、樹脂の容器を用
いた半導体装置、いわゆる容器封止型の半導体装置があ
る。
【0003】図2は従来技術によるモジュール型半導体
装置の一例を示したもので、図において、1は半導体チ
ップ(半導体素子)、2は半導体チップ1が搭載された絶
縁性基板(回路基板)、3は放熱用の金属基板、4は外部
引き出し端子である。次に、5は樹脂製ケース側壁部
で、6は樹脂製ケース蓋部であり、これらにより、半導
体装置封止用の容器を構成している。
【0004】なお、ここで、樹脂とは合成樹脂のことで
あり、容器の材質としては、通常、PPS(ポリ・フェ
ニレン・サルファイド)、PBT(ポリ・ブチレン・テレ
フタレート)などが使用されている。7は樹脂製ケース
内に充填したゲル状樹脂材、8はエポキシ樹脂材で、こ
のエポキシ樹脂材8は、例えばシリコン樹脂からなるゲ
ル状樹脂材7の上部に、硬化前の液体の状態で注入した
後、加熱工程により熱硬化させたものである。
【0005】また、9は熱硬化性の液状接着剤で、樹脂
製ケース側壁部5と樹脂製ケース蓋部6の接合と、樹脂
製ケース側壁部5と金属基板3の接合に使用される。な
お、この液状接着剤9としては、通常、エポキシ樹脂系
の接着剤が用いられており、従って、液状とはいえ、か
なり粘性の高い水飴状を呈しているのが一般的である。
【0006】このときの液状接着剤9による接合は、以
下のようにして得られる。まず各部材の接合面に液状接
着剤9を塗布する。次に接合面を重ね合わせた上で加圧
し、これにより液状接着剤9が接合面間で押し広げら
れ、全面に行き渡るようにし、この後、熱処理して液状
接着剤9を硬化させるのである。
【0007】さらに、このとき、図3に示すように、内
部の封止材をゲル状樹脂材7だけにして、図2における
エポキシ樹脂材8を用いない構造のものや、図4に示す
ように、樹脂製ケース側壁部5と樹脂製ケース蓋部6を
接合せず、エポキシ樹脂材8の硬化により樹脂製ケース
蓋部6を接着すると共に、硬化したエポキシ樹脂材8に
よりケース蓋の役割が果たされるようにした構造のもの
も知られている。
【0008】また、図5に示すように、樹脂製ケース側
壁部5の下端の内周縁に添って段付け溝5a を形成し、
この段付け溝5a に金属基板3の外周縁を嵌め合わせた
構造の装置も、従来技術として知られている。
【0009】一方、実用新案登録第2505068号の
考案では、樹脂製ケース側壁部5の下端部に、液状接着
剤9の余剰分を溜めるための凹溝を設けた装置について
開示しており、特開平6−29416号公報では、液状
接着剤9を接合面に塗布する代りに、熱可塑性樹脂を樹
脂製ケース側壁部5の下端部に作った凹溝に嵌め込んで
おき、加熱溶融させて接合するようにした装置について
開示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、液状
接着剤の使用に伴う作業性の低下や作業環境の悪化、品
質の低下などについて配慮がされておらず、接着工程の
管理や信頼性に問題があった。液状接着剤を接合面に塗
布する作業は、一般にかなり面倒な作業である上、かな
りの熟練を要する作業で、作業時間も長く要し、従っ
て、従来技術では、組立工程の複雑化や歩留まりの低下
を抑えるのが難しい。例えば、接着剤を用いた作業で
は、その塗布面単位面積当りの接着剤の塗布量を均一に
する必要があるが、液状の接着剤を塗布する作業では、
かなりの熟練工でも、完全な対応はほとんど不可能で、
塗布むらが不可避である。
【0011】塗布むらが残っていると、接着剤がはみ出
したり、接着不良を生じてゲル状樹脂が漏れ出す虞れが
あり、液状接着剤がはみ出した場合は、手作業で液状接
着剤を拭きとる処理が必要で、その分、工程数が増して
コストアップになり、ゲル状樹脂が漏れ出した場合は、
その半導体装置は不良品として廃棄されるので、その
分、歩留まりが低下してコストアップになる。このこと
は、前述の実用新案登録第2505068号に開示の装
置でも同様である。
【0012】一方、特開平6−29416号公報に開示
の装置で使用されている熱可塑性樹脂は、例えば約20
0℃の温度で一旦溶融された後、凝固することにより部
品を接着する働きをするが、接合後も約200℃まで加
熱されると再び溶融してしまう。
【0013】従って、半導体装置が製造された後でも、
何らかの理由により、装置の温度が上昇した場合には、
熱可塑性樹脂が軟化し溶解する可能性があり、この場
合、熱可塑性樹脂のはみ出し、内部のゲル状樹脂の漏れ
出し、更には接合外れの虞れすらあり、信頼性の保持が
難しい。
【0014】本発明は、信頼性が高く、製造が容易な樹
脂容器封止型の半導体装置の提供を目的とし、且つ、そ
の製造方法の提供を目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、合成樹脂容
器の接合により封止する方式の半導体装置において、前
記合成樹脂容器の接合が、接合面に貼り合わせた半固体
状熱硬化性樹脂の熱硬化処理により与えられるようにし
て達成される。
【0016】同じく、上記目的は、合成樹脂容器の接合
により封止する方式の半導体装置の製造方法において、
少なくとも前記合成樹脂容器の接合面に半固体状熱硬化
性樹脂を貼り合わせる第1の工程と、前記合成樹脂容器
の接合面にある半固体状熱硬化性樹脂を加圧する第2の
工程と、前記合成樹脂容器の接合面にある半固体状熱硬
化性樹脂を加熱硬化させる第3の工程とを備え、第1の
工程を実行した後、第2の工程を実行し、次いで第3の
工程を実行して半導体装置を得るようにしても達成され
る。
【0017】容器の接合に使用する接着剤を液状の接着
剤から半固体状熱硬化性樹脂に代えることにより、接合
に使用する前に、予め接着剤の形状を加工しておくこと
ができ、この結果、接合面単位面積当りの接着剤の量が
精密に管理でき、接着剤の量を容易に均一化できる。
【0018】従って、接着剤のむらによるゲル状樹脂の
漏れや、接着剤のはみ出しによる歩留まりの低下を充分
に抑えることができる。また、半固体状の熱硬化性樹脂
は、液状の接着剤より取り扱いが簡単なため、作業工程
が容易になり、且つ作業時間が容易に短縮できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明による半導体装置
と、本発明による半導体装置の製造方法について、図示
の実施形態により詳細に説明する。図1は本発明による
半導体装置の一実施形態で、図において、10は接着シ
ートであり、その他、半導体チップ1と絶縁基板2、金
属基板3、樹脂製ケース側壁部5、樹脂製ケース蓋部
6、ゲル状樹脂材7、それにエポキシ樹脂材8は、図2
で説明した従来技術による半導体装置と同じである。
【0020】半導体チップ1は、表面に金属薄膜の回路
パターンを有する絶縁性基板2の上に搭載され、この絶
縁性基板2は金属基板3の表面に接着されている。ま
た、外部引き出し端子4は、下端部が絶縁性基板2表面
の回路パターンに接合され、半導体装置内部と外部を電
気的に接続する働きをする。
【0021】樹脂製ケース側壁部5は、底の無い箱状に
作られていて、金属基板3の上に、図では下端部になっ
ている方の端部が接合されることにより容器を形成する
働きをする。こうして、金属基板3と樹脂製ケース側壁
部5により形成された容器内には、半導体チップ1を保
護するため、まずゲル状樹脂材7が充填され、次に、こ
の上にはエポキシ樹脂材8が設けられる。このエポキシ
樹脂材8は液体の状態で容器内に注入され、その後、加
熱処理して硬化させ、これによりゲル状樹脂材7を密封
する働きをする。
【0022】樹脂製ケース蓋部6は、エポキシ樹脂材8
を注入後、樹脂製ケース側壁部5の上端部に接着され、
これにより、外部引き出し端子4の引き出し位置を固定
して端子部を形成すると共に、半導体装置の内部の気密
性を高め、さらに内部の保護が得られるようにする働き
をする。
【0023】ところで、以上は、図2に示した従来技術
と略同じであるが、この実施形態では、従来技術で用い
られている液状接着剤9の代りに、半固体状の熱硬化性
樹脂からなる接着シート10を用いている点が異なって
おり、これが特徴になっている。ここで、半固体状と
は、例えば混和して固化する前の粘土や、食材の一種で
あるパイ生地のような、常温で高い可塑性を備えた状態
にある固体の性状をいう。
【0024】そして、この接着シート10は、樹脂製ケ
ース側壁部5と金属基板3を接合する働きと、樹脂製ケ
ース側壁部5と樹脂製ケース蓋部6を接合する働きの他
に、その可塑性により、これら接合すべき2種の部材の
間に存在してしまう隙間を埋め、半導体装置内部の気密
を保持する役割も果たす。
【0025】次に、この図1に示した本発明の一実施形
態による半導体装置の製造方法について、説明する。ま
ず、図6に示すように、金属基板3と樹脂製ケース側壁
部5の接合面の形状に合わせて、それと同じ形状にした
接着シート10を用意する。すなわち、まず、硬化前の
半固体状態にある熱硬化性樹脂を所定の厚さ、例えば数
ミリメータ以下の厚さのシート(薄板)に加工し、図6に
示すように、開口Aが切り抜かれ、全体が接合面の形状
に合わせた方形の枠型に加工して接着シート10とする
のである。
【0026】このとき、接合面全体に均一な量の熱硬化
性樹脂が配分されるように、接着シート10の枠型の辺
部分での厚さと幅を調整し、所定の一様な値になるよう
にしてある。なお、このときに使用する半固体状熱硬化
性樹脂としては、例えば住友スリーエム株式会社から商
品名“スーパーエポキシテープ No.1502”として
市場に供給されているテープ状のエポキシ樹脂を用いる
ことができる。
【0027】次に、この枠型の半固体状熱硬化性樹脂か
らなる接着シート10を、図7に示すように、樹脂製ケ
ース側壁部5の金属基板3と接合される端面部に貼り付
け、次いで図8に示すように、金属基板3の所定の部分
に樹脂製ケース側壁部5の端部を重ね合わせ、樹脂製ケ
ース側壁部5の上部から圧力を加え接合面を加圧し、接
着シート10を構成している半固体状熱硬化性樹脂自体
に備えられている粘着性により、両部品が仮止め状態で
接着されるようにする。
【0028】次に、図9に示すように、今度は樹脂製ケ
ース側壁部5の上端面に、同じく枠型に切り抜いてある
半固体状熱硬化性樹脂の接着シート10を貼り付け、ケ
ース内にゲル状樹脂材7と、液状をした硬化前のエポキ
シ樹脂材8を注入した後、樹脂製ケース側壁部5の上端
部に樹脂製ケース蓋部6を重ね合わせ、圧力を接合面間
に加え、同じく接着シート10を構成する半固体状熱硬
化性樹脂の粘性により両部品を仮止め状態にして接着す
る。
【0029】なお、このとき、接着シート10の貼り付
けの前にゲル状樹脂材7と硬化前のエポキシ樹脂材8の
注入を行なってもよい。この後、全体を加熱し、エポキ
シ樹脂材8と接着シート10の加熱硬化処理を行ない、
エポキシ樹脂材8を硬化させると共に、接着シート10
を硬化させ、これにより、仮止め粘着状態から、熱硬化
性樹脂の熱硬化による所定の強度を持った接合状態に
し、半導体装置を完成させるのである。
【0030】このときの加熱方法としては、マイクロ波
(超高周波数の電磁波)による誘電加熱法と、加熱炉(オ
ーブン)による雰囲気加熱法の何れの方法を用いてもよ
い。
【0031】そして、このときの接着シート10の加熱
硬化処理条件は、この接着シート10として用いた半固
体状熱硬化性樹脂の仕様に応じて決めればよく、例え
ば、上記した商品名“スーパーエポキシテープ No.1
502”の場合では、温度が150℃〜180℃で、加
熱時間は2分〜15分程度とされている。
【0032】この実施形態によれば、各部品の接合が、
半固体状熱硬化性樹脂の接着シート10を用いて得られ
るので、液状の材料を取り扱う必要がなく、単にシート
状の部材を貼り付けるだけの作業で済むことになり、液
状の接着剤を用いた作業に比して格段に簡単な作業で短
時間に半導体装置を製造することができる。
【0033】また、接着シート10によれば、接合面で
の単位面積当りの接着剤の量が、シート形成時での寸法
と形状により一義的に決められるので、簡単に、しかも
精密に調整でき、各部品の接着品質の管理が常に的確に
得られることになり、ゲル状樹脂材7の漏れや、接着剤
のはみ出しを確実に防止でき、歩留まりの低下とコスト
の上昇を伴うことなく、高い信頼性を有する半導体装置
を容易に提供することができる。
【0034】ところで、以上に説明した実施形態では、
図6に示すように、1枚のシートから開口Aを切り取っ
た枠型の接着シート10を用いているが、これに代え
て、図10に示すように、枠型の各辺に対応した複数の
細条片10a、10b、……、10e(……、10n)を
用いるようにしてもよい。
【0035】図6に示した接着シート10の場合、加工
に際して開口Aとなる部分を切り取るので、その加工に
手間とコストがかかるが、図10に示す細条片10a…
…の場合には、細長い帯状の半固体状熱硬化性樹脂を所
定の長さに切断するだけで細条片10a……を得ること
ができ、切断したそれぞれの細条片10a……を別々に
接合面に貼り付ければよいので、材料費と加工費を抑え
ることができる。
【0036】次に、本発明を、図5で説明した従来技術
に適用した場合の一実施形態について説明すると、この
実施形態では、まず樹脂製ケース側壁部5の下端の内周
縁にある段付け溝5a の形状に合わせて、図11に示す
ような形状に加工した接着シート10Aを用意し、これ
を図12に示すように、段付け溝5a の内面に貼り付け
て接合するのである。
【0037】その外の部分の構成は、図1で説明した実
施形態と同じである。この実施形態によれば、接着シー
ト10Aが、樹脂製ケース側壁部5と金属基板3に接合
する部分の面積が広くなるので、その分、接合強度を増
すことができる。
【0038】ところで、以上に説明した実施形態では、
加圧時や加熱硬化時に、樹脂製ケース側壁部5と金属基
板3の接合面、或いは樹脂製ケース側壁部5と樹脂製ケ
ース蓋部6の接合面で接着シート10が押し広げられ、
この結果、押し広げられた接着シート10の一部がはみ
出す虞れがある。そこで、このような虞れのあるとき
は、図13に示すように、予め接着シート10の幅を接
合面の幅よりも狭くしておけばよい。
【0039】なお、半固体状熱硬化樹脂は、その組成と
硬化剤量の違いにより、加圧したときの広がり特性に差
が生じる。そこで、この特性を利用し、半固体状熱硬化
樹脂の組成と硬化剤の配合割合を適宜選択することによ
り、加圧時での拡がりを抑えることができる。また、半
固体状熱硬化樹脂は、その組成と硬化剤の配合割合によ
って熱硬化に必要な時間が変化する。従って、同じく、
その組成と硬化剤の配合割合を適宜選択することによ
り、硬化時間の短縮を図ることができ、接合工程でのコ
ストを低減することができる。
【0040】また、この広がり難さと短い熱硬化時間の
両方を満たす条件も存在するので、これら双方の特性の
両立を図り、はみ出しの防止と共に、接合工程でのコス
ト圧縮による効果も得ることができる。
【0041】ところで、本発明では、接着シート10や
細条片10a……の貼り付け作業に際して、その貼り付
け面での位置決めを要するが、このとき、上記の実施形
態では、この位置決めに多少の注意が必要である。そこ
で、次に、この位置決めが簡単にでき、しかも正確に得
られるようにした実施形態について説明する。
【0042】まず、図14は、樹脂製ケース側壁部5の
下端の接合面に棒状の突起Tを任意の個数設け、これに
合わせて、接着シート10には同じ任意の個数の孔Hを
設けたものである。接着シート10の接合面への貼り合
わせに際しては、その孔Hが突起Tに嵌合するようにし
てやればよく、これにより、位置決めは、単に貼り合わ
せるだけで自動的に得られることになる。
【0043】従って、この図14の実施形態によれば、
極めて簡単に、しかも正確に接着シート10の貼り合わ
せを行なうことができる。なお、このとき、樹脂製ケー
ス側壁部5に孔Hを設け、接着シート10に突起Tを設
けるようにしてもよく、突起Tの形状についても、必ず
しも棒状に限らないことはいうまでもない。また、接着
シート10に限らず、図10に示した細条片10a……
を用いた場合に適用してもよいことも、いうまでもな
い。
【0044】次に、図15、図16、それに図17は、
接合面の一方の部材に溝を設け、この溝に接着シート1
0又は細条片10a……が挿入されるようにして、貼り
付け面での位置決めが得られるようにした場合の実施形
態であり、何れも加圧、熱硬化処理前の状態を示してあ
る。
【0045】ここで、図15は、樹脂製ケース側壁部5
の下端の、金属基板3との接合面に溝Sを設けた場合の
一実施形態で、次に図16は、同じく下端に段付け溝5
a を有するものに適用した場合の一実施形態、それに図
17は、樹脂製ケース側壁部5の上端で、樹脂製ケース
蓋部6との接合面に溝Sを設けた場合の一実施形態であ
る。
【0046】これらの実施形態では、予め溝Sに入り込
むような形状に加工した接着シート10又は細条片10
a……を用意し、それぞれ溝Sに挿入してから貼り合わ
せ作業を行なえばよく、接着シート10又は細条片10
a……の位置決めは、単に、それらを溝Sに挿入しただ
けで簡単に得られる。
【0047】更に、図18、図19、それに図20は、
接合面の一方の部材に切欠き部を設け、この切欠き部に
接着シート10又は細条片10a……を嵌め合わせるこ
とにより、貼り付け面での位置決めが得られるようにし
た場合の実施形態であり、何れも加圧、熱硬化処理前の
状態を示してある。
【0048】まず図18は、樹脂製ケース側壁部5の下
端の内面に切欠き部Kを設けた場合の一実施形態で、次
に図19は、同じく段付け溝5a を有するものに適用し
た場合の一実施形態、それに図17は、樹脂製ケース側
壁部5の上端で、樹脂製ケース蓋部6との接合面に切欠
き部KSを設けた場合の一実施形態である。
【0049】これらの実施形態では、予め切欠き部KS
に入り込むような形状に加工した接着シート10又は細
条片10a……を用意し、それぞれ切欠き部Kに嵌め込
んでから貼り合わせ作業を行なえばよく、接着シート1
0又は細条片10a……の位置決めは、単に、それらを
切欠き部Kに嵌め合わせただけで簡単に得られる。
【0050】これらの実施形態では、接着シート10又
は細条片10a……となる半固体状熱硬化樹脂の組成、
硬化剤量を加圧、熱硬化処理の際に広がりにくいものに
選択した場合、半固体状熱硬化樹脂の接合面への広がり
が抑えられ、大部分の半固体状熱硬化樹脂10は溝内に
留まり、溝の全面に付着力より密着するようになり、こ
のため、半固体状熱硬化樹脂と樹脂ケース側壁部5との
接着面積が広くなった分、接合強度は強くなる。
【0051】なお、図18、図19、図20の実施形態
における切欠き部Kは、図15、図16、図17の実施
形態における溝Sよりも成形が簡単であり、従って、コ
スト低減の点では有利である。ここで、図21は、図1
5の実施形態において、溝Sに、前述した広がりにくい
組成と硬化剤量に調整した半固体状熱硬化樹脂の接着シ
ート10を嵌め込み、加圧、熱硬化処理した後の状態を
示したものである。
【0052】ところで、以上の実施形態では、接着シー
ト10又は細条片10a……の貼り付けに際して、半固
体状熱硬化樹脂自体が有する粘着性だけを利用して、仮
止め接着を得るようにしていたが、このとき使用する半
固体状熱硬化樹脂の仕様によっては、仮止め接着力が不
足した場合や、より強い仮止め接着力が必要な場合に
は、予め接着シート10又は細条片10a……に適当な
接着剤を薄く塗布しておくようにしてもよい。
【0053】なお、上記したように、半固体状熱硬化樹
脂としては、テープ状のものが市場に供給されているの
で、これを用いることにより接着シート10の管理が簡
略化でき、より一層のコスト低減を図ることができる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂容器の接合に、液
状の材料を取り扱う必要がなく、単にシート状又は細条
片状の部材を貼り付けるだけの作業で済むことになり、
液状の接着剤を用いた作業に比して格段に簡単な作業で
短時間に半導体装置を製造することができる。
【0055】また、この結果、接合面での単位面積当り
の接着剤の量が、シートや細条成形時での寸法と形状に
より一義的に決められるので、簡単に、しかも精密に調
整でき、各部品の接着品質の管理が常に的確に得られる
ことになり、内部ゲル状樹脂の漏れや、接着剤のはみ出
しを確実に防止でき、歩留まりの低下とコストの上昇を
伴うことなく、高い信頼性を有する半導体装置を容易に
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体装置の一実施形態を示す断
面図である。
【図2】従来技術による半導体装置の一例を示す断面図
である。
【図3】従来技術による半導体装置の他の一例を示す部
分断面図である。
【図4】従来技術による半導体装置の別の一例を示す部
分断面図である。
【図5】従来技術による半導体装置の更に別の一例を示
す部分断面図である。
【図6】本発明の一実施形態における接着シートの一例
を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施形態における製造工程の一例を
示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態における製造工程の一例を
示す説明図である。
【図9】本発明の一実施形態における製造工程の一例を
示す説明図である。
【図10】本発明の一実施形態における接着用細条片の
一例を示す説明図である。
【図11】本発明の他の一実施形態における接着シート
の一例を示す説明図である。
【図12】本発明の他の一実施形態における接合部分の
説明図である。
【図13】本発明の他の一実施形態における接合部分の
説明図である。
【図14】本発明の一実施形態における位置決め手段の
説明図である。
【図15】本発明の他の一実施形態における接合部分の
説明図である。
【図16】本発明の他の一実施形態における接合部分の
説明図である。
【図17】本発明の他の一実施形態における接合部分の
説明図である。
【図18】本発明の他の一実施形態における接合部分の
説明図である。
【図19】本発明の他の一実施形態における接合部分の
説明図である。
【図20】本発明の他の一実施形態における接合部分の
説明図である。
【図21】本発明の一実施形態における加圧、熱硬化処
理した後の接合部分の説明図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ 2 絶縁性基板 3 金属基板 4 外部引き出し端子 5 樹脂製ケース側壁部 6 樹脂製ケース蓋部 7 ゲル状樹脂材 8 エポキシ樹脂材 9 液状接着剤 10 接着シート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂容器の接合により封止する方式
    の半導体装置において、 前記合成樹脂容器の接合が、接合面に貼り合わせた半固
    体状熱硬化性樹脂の熱硬化処理により与えられているこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記接合面での半固体状熱硬化性樹脂の貼り合わせ位置
    を決める手段が設けられていることを特徴とする半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 合成樹脂容器の接合により封止する方式
    の半導体装置の製造方法において、 少なくとも前記合成樹脂容器の接合面に半固体状熱硬化
    性樹脂を貼り合わせる第1の工程と、 前記合成樹脂容器の接合面にある半固体状熱硬化性樹脂
    を加圧する第2の工程と、 前記合成樹脂容器の接合面にある半固体状熱硬化性樹脂
    を加熱硬化させる第3の工程とを備え第1の工程を実行
    した後、第2の工程を実行し、次いで第3の工程を実行
    して半導体装置を得るようにしたことを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
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