JP2000039842A - 粘着ラベル - Google Patents

粘着ラベル

Info

Publication number
JP2000039842A
JP2000039842A JP10206332A JP20633298A JP2000039842A JP 2000039842 A JP2000039842 A JP 2000039842A JP 10206332 A JP10206332 A JP 10206332A JP 20633298 A JP20633298 A JP 20633298A JP 2000039842 A JP2000039842 A JP 2000039842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
base sheet
laminate
sheet layer
adhesive label
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10206332A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Noda
邦夫 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Keiwa Inc
Original Assignee
Keiwa Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Keiwa Inc filed Critical Keiwa Inc
Priority to JP10206332A priority Critical patent/JP2000039842A/ja
Publication of JP2000039842A publication Critical patent/JP2000039842A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Making Paper Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き剥がしの前後に渡って情報を表示するこ
とができる粘着ラベルを提供すること。 【解決手段】 基材シート層1、ラミネート層2及び粘
着剤層3を順次積層して、粘着ラベルを構成する。基材
シート層1は不透明であり、ラミネート層2は透明であ
る。粘着剤層3の下面に印刷により第一印刷層4を形成
し、基材シート層1の上面に印刷により第二印刷層5を
形成する。基材シート層1とラミネート層2との間を、
疑似接着状態とする。基材シート層1とラミネート層2
との間の剥離強度は、2gf/5cm以上500gf/
5cm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばキャンペー
ンラベル、容器管理ラベル等の用途に適用される粘着ラ
ベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばシャンプー、洗剤等の容器には、
キャンペーンラベルが貼り付けられることがある。この
キャンペーンラベルは、紙、合成樹脂フィルム等の基材
の表面に印刷によって情報が表示されるとともに、基材
の裏面に粘着剤が塗工されたものである。そして、この
キャンペーンラベルは、粘着剤の粘着効果によって容器
に貼り付けられて出荷され、末端の消費者まで流通す
る。消費者は容器からキャンペーンラベルを引き剥が
し、例えば応募葉書等に貼り付けてキャンペーンに応募
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】消費者がキャンペーン
ラベルを引き剥がした後は、容器表面のキャンペーンラ
ベルを引き剥がした部分は何ら情報が表示されておら
ず、容器の意匠性が低下してしまうこととなる。また、
キャンペーンラベルに品質表示、使用上の注意書き等が
同時に印刷されている場合は、キャンペーンラベルの引
き剥がしとともにこれらの情報が失われてしまうという
問題がある。
【0004】これらの不都合を回避するため、容器に直
接キャンペーンラベルを貼り付けるのではなく、容器の
ネック部分にタグを取り付け、このタグにキャンペーン
ラベルを貼り付けたり、タグ自体をキャンペーン用紙と
して利用したりする方法もある。しかしながら、タグの
取付は手間がかかり、また、流通時にタグが破れたり脱
落したりしてしまうという不都合がある。
【0005】本発明はこの問題に鑑みてなされたもので
あり、引き剥がされた後にも何らかの情報表示が可能な
粘着ラベルを提供することをその目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
になされた発明は、粘着剤層の粘着力により物品に貼り
付けられる粘着ラベルであって、基材シート層と、この
基材シート層と積層される合成樹脂製のラミネート層と
を備えており、この基材シート層とラミネート層との間
は疑似接着状態とされており、この基材シート層とラミ
ネート層との間が接着している段階で情報が表示される
とともに、基材シート層とラミネート層との間が剥離さ
れた段階でも情報が表示されることを特徴とする粘着ラ
ベル、である(請求項1)。
【0007】この粘着ラベルは基材シート層とラミネー
ト層との間が疑似接着状態とされているので、いずれか
一方を引き剥がしても他方が貼着し続ける。従って、引
き剥がしの前後に渡って情報が表示される。
【0008】この発明において、基材シート層とラミネ
ート層との間の剥離強度を2gf/5cm以上500g
f/5cm以下とすれば、両層間の意図せぬ剥離を防止
しつつ、引き剥がしを容易とすることができる(請求項
2)。
【0009】具体的な構成としては、不透明な基材シー
ト層の下側に透明なラミネート層を設け、このラミネー
ト層の下側に粘着剤層を設け、基材シートの上面及び粘
着剤層の下面に印刷を施して粘着ラベルを構成すればよ
い(請求項3)。また、不透明な基材シート層の下側に
透明なラミネート層を設け、このラミネート層の下側に
粘着剤層を設け、基材シートの上面及びラミネート層の
下面に印刷を施して粘着ラベルを構成すればよい(請求
項4)。これらの発明では、基材シート層を引き剥がす
前はこの基材シート層の上面の印刷により情報が表示さ
れ、基材シート層を引き剥がした後は他の印刷により情
報が表示される。
【0010】また、透明な基材シート層の上側に不透明
なラミネート層を設け、この基材シート層の下側に粘着
剤層を設け、ラミネート層の上面及び粘着剤層の下面に
印刷を施して粘着ラベルを構成すればよい(請求項
5)。また、透明又は不透明な基材シート層の上側に不
透明なラミネート層を設け、この基材シート層の下側に
粘着剤層を設け、ラミネート層の上面及び基材シートの
上面に印刷を施して粘着ラベルを構成すればよい(請求
項7)。また、透明な基材シート層の上側に不透明なラ
ミネート層を設け、この基材シート層の下側に粘着剤層
を設け、ラミネート層の上面及び基材シートの下面に印
刷を施して粘着ラベルを構成すればよい(請求項9)。
これらの発明では、ラミネート層を引き剥がす前はこの
ラミネート層の上面の印刷により情報が表示され、ラミ
ネート層を引き剥がした後は他の印刷により情報が表示
される。さらに、これらの発明において、ラミネート層
の上側に不透明な上部基材シート層を設け、ラミネート
層と上部基材シートとの間を疑似接着状態とし、上部基
材シートの上面に印刷を施してもよい(請求項6、8、
10)。こうすれば、情報を三段階で表示することがで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ、本
発明を詳説する。
【0012】図1は、本発明の一実施形態にかかる粘着
ラベルの一部が示された断面図である。この粘着ラベル
では、基材シート層1、ラミネート層2及び粘着剤層3
が順次積層されている。そして、粘着剤層3の下面に印
刷により第一印刷層4が形成されており、基材シート層
1の上面に印刷により第二印刷層5が形成されている。
【0013】基材シート層1には、紙素材、合成樹脂フ
ィルム等を用いることができる。基材シート層1に使用
可能な紙素材としては、例えば未晒クラフト紙、晒クラ
フト紙、上質紙、中質紙、片艶未晒クラフト紙、純白ロ
ール、グラシン紙、感熱紙、感圧紙、合成紙、和紙、ト
レーシングペーパー、各種コート紙、板紙等が挙げられ
る。また、基材シート層1が合成樹脂フィルムである場
合に使用可能な合成樹脂としては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン酢
酸ビニル樹脂、エチレンエチルアクリレート樹脂、エチ
レンアクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、エチ
レンアクリル酸メチル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビ
ニルアルコール、ポリエステル等が挙げられる。また、
いわゆるメタロセン触媒を用いて重合されたポリエチレ
ン、ポリプロピレン等も、好適に用いることができる。
【0014】基材シート層1に紙素材を用いる場合、こ
の紙素材の秤量は、特には限定されないが、一般的には
30g/m2以上450g/m2以下程度とされる。ま
た、基材シート層1に合成樹脂フィルムを用いる場合、
この合成樹脂フィルムの厚みは特には限定されないが、
一般的には8μm以上100μm以下程度とされる。
【0015】基材シート層1は、不透明とされている。
これにより、後に詳説するように、基材シート層1の上
方から第一印刷層4が透けて見えるのを防ぐことができ
る。基材シート層1に合成樹脂フィルムを用いる場合、
これを不透明とするには、合成樹脂フィルム中に例えば
酸化チタン等の顔料を分散させればよい。また、アルミ
ニウム蒸着加工、全面印刷等によっても、基材シート層
1を不透明とすることができる。なお、基材シート層1
の上方から第一印刷層4が透けて見えてもいい場合は、
基材シート層1を不透明とする必要はない。
【0016】ラミネート層2は、熱可塑性樹脂を溶融し
てTダイから押し出し、基材シート層1に積層すること
により形成される。ラミネート層2に使用可能な熱可塑
性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチルペンテン、エチレン酢酸ビニル樹脂、エ
チレンエチルアクリレート樹脂、エチレンアクリル酸樹
脂、エチレンメタクリル酸樹脂、エチレンアクリル酸メ
チル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルアルコール、
ポリエステル等が挙げられる。また、いわゆるメタロセ
ン触媒を用いて重合されたポリエチレン、ポリプロピレ
ン等も、好適に用いることができる。ラミネート層2の
厚みは特には限定されないが、一般的には8μm以上1
00μm以下程度とされる。
【0017】ラミネート層2は、透明とされている。こ
れにより、後に詳説するように、ラミネート層2の上方
から第一印刷層4を透かして見ることができる。
【0018】粘着剤層3は、ラミネート層2の下面に粘
着剤を塗工することにより形成されている。粘着剤とし
ては既知の種々のものが使用可能であるが、一例として
は、熱可塑性樹脂に粘着付与剤と可塑剤とを配合したも
のが挙げられる。粘着剤の塗工量は特には限定されない
が、一般的には固形分換算で5g/m2以上40g/m2
以下程度とされる。
【0019】第一印刷層4及び第二印刷層5は何らかの
情報を表示するものであればよく、例えば文字、図形、
記号等を印刷することにより形成される。また、いわゆ
る「ベタ印刷」によって着色するのみで各印刷層を形成
してもよい。これらの印刷方法は、特には限定されな
い。なお、印刷層を設けず、何ら表示されていないこと
自体をもって情報表示とすることもできる。
【0020】この粘着ラベルでは、基材シート層1とラ
ミネート層2との間が疑似接着状態とされている。従っ
て、この疑似接着部分を剥離させることにより、基材シ
ート層1とラミネート層2とを容易に分離させることが
できる。疑似接着状態とは、両層が通常の使用状態では
接着しているが、両層を剥離させる場合に特に工具等を
用いずとも、人手で引っ張るのみで容易に剥離する程度
の状態を意味する。具体的には、剥離強度が2gf/5
cm以上500gf/5cm以下、好ましくは5gf/
5cm以上100gf/5cm以下となるように、接着
状態を調整すればよい。剥離強度が上記範囲未満である
と、例えば容器の流通段階で基材シート層1がラミネー
ト層2から意図せぬ剥離を起こしてしまうことがある。
逆に、剥離強度が上記範囲を超えると、基材シート層1
とラミネート層2との分離が困難となってしまうことが
ある。
【0021】ここで、剥離強度の測定方法について説明
する。まず、基材シート層1とラミネート層2とを積層
してJIS−P8111に準拠して前処理し、幅50m
m、長さ200mmに裁断して試験片を得る。この試験
片の片側面を両面テープで金属板に貼着し、試験片の長
さ方向が鉛直方向となるように金属板をセットする。そ
して、試験片の下側部分を剥離させて剥離層をある程度
上方に巻き上げ、チャックする。このチャック部分を上
方に300mm/minの引張速度で引っ張って剥離を
進行させ、この間の応力を測定する。この応力の平均値
が剥離強度とされる。
【0022】ここで、この粘着ラベルの製造方法につい
て説明する。まず、第二印刷層5が形成されたシート
(基材シート層1を構成する)を用意する。次に、溶融
合成樹脂をTダイからフィルム状に押し出してシートに
積層して加圧し、ラミネート層2を形成する。この際、
溶融合成樹脂の温度を比較的低温とすることにより、基
材シート層1とラミネート層2との間を疑似接着状態と
することができる。次に、ラミネート層2に粘着剤を塗
工して乾燥させ、粘着剤層3を形成する。そして、この
粘着剤層3に印刷を施して第一印刷層4を形成し、粘着
ラベルが完成する。一般的には、粘着剤層3の下側に離
型紙が設けられるが、離型紙を設けず、基材シート層1
及び第二印刷層5の上に離型処理を施し、巻き取られた
状態の粘着ラベルとすることもできる。
【0023】なお、粘着剤をラミネート層2に塗工する
のではなく、離型紙に塗工して乾燥させ、これをラミネ
ート層2に貼り合わせることによって粘着剤層3を形成
することもできる。この場合は、離型紙を一旦引き剥が
し、粘着剤層3に印刷を施して第一印刷層4を形成し、
再度離型紙を貼り付ければよい。
【0024】この粘着ラベルでは溶融合成樹脂の温度を
比較的低温とすることにより、基材シート層1とラミネ
ート層2との間を疑似接着状態としているが、これ以外
にも、例えば(1)溶融合成樹脂を一旦ロール上で冷却
してからシートと積層する、(2)シートをあらかじめ
冷却しておく、(3)シートにあらかじめ離型処理を施
しておく、(4)押し出された合成樹脂とシートとの積
層圧力を比較的小さくする、(5)互いの接着力が小さ
なシートと溶融合成樹脂との材質を選択する等の手段に
より、疑似接着状態を達成することもできる。
【0025】ここで、この粘着ラベルの使用方法の一例
について説明する。まず、工場で粘着剤層3の下側の離
型紙(図示されず)を剥がして粘着剤層3を露出させ、
粘着ラベルを容器に貼り付ける。この段階では、基材シ
ート層1が不透明なため第一印刷層4を見ることはでき
ず、第二印刷層5のみで情報が表示されている。第二印
刷層5には、例えばキャンペーン応募要領が印刷されて
いる。この容器が出荷され、消費者まで流通する。消費
者は応募要領を読み、基材シート層1をラミネート層2
から引き剥がし、これを応募葉書に貼り付けてキャンペ
ーンに応募する。基材シート層1が引き剥がされた後
は、ラミネート層2が透明であるため第一印刷層4を見
ることができる。第一印刷層4には、例えばキャンペー
ンの景品抽選日等が印刷されている。
【0026】なお、この粘着ラベルは基材シート層1と
ラミネート層2とが積層されていて厚みがあり、いわゆ
る腰が強いものであるので、前述の工場での離型紙の剥
離が機械(ラベラー)で行われる際の作業性を良好とす
ることができる。
【0027】このようなキャンペーンラベルとしての用
途以外の種々の用途にも、この粘着ラベルを用いること
ができる。例えば、第二印刷層5にスピードくじである
旨の情報を表示し、第一印刷層4を「当たり」又は「は
ずれ」と印刷することによって、くじとして使用するこ
とができる。また、第一印刷層4と第二印刷層5とを同
一の管理番号に印刷し、工場からの出荷段階で基材シー
ト層1を引き剥がして工場での管理用に保管し、第一印
刷層4の管理番号を表示させて物品を流通させる等の、
管理ラベルとしての用途にも適用できる。この場合、管
理番号に代えてバーコードを印刷することもできる。
【0028】図2は、本発明の他の実施形態にかかる粘
着ラベルの一部が示された断面図である。この粘着ラベ
ルでは、基材シート層1、ラミネート層2及び粘着剤層
3が順次積層されている。そして、ラミネート層2の下
面に印刷により第一印刷層4が形成されており、基材シ
ート層1の上面に印刷により第二印刷層5が形成されて
いる。基材シート層1は不透明とされており、ラミネー
ト層2は透明とされている。この粘着ラベルの構成は、
第一印刷層4の位置が異なることを除いては、図1に示
された粘着ラベルの構成と同等である。
【0029】この粘着ラベルは、第二印刷層5が形成さ
れた基材シート層1にラミネート層2を積層し、このラ
ミネート層2に印刷を施して第一印刷層4を形成した
後、この上から粘着剤を塗工することにより製造され
る。この粘着ラベルは、基材シート層1が不透明である
ため貼付直後には第二印刷層5のみにて情報を表示する
ことができ、ラミネート層2が透明であるため基材シー
ト層1を引き剥がした後には第一印刷層4にて情報を表
示することができる。
【0030】図3(a)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルでは、ラミネート層2、基材シート層1
及び粘着剤層3が順次積層されている。そして、粘着剤
層3の下面に印刷により第一印刷層4が形成されてお
り、ラミネート層2の上面に印刷により第二印刷層5が
形成されている。ラミネート層2は不透明とされてお
り、基材シート層1は透明とされている。この粘着ラベ
ルのラミネート層2、基材シート層1、粘着剤層3、第
一印刷層4及び第二印刷層5のそれぞれの材質、寸法、
形成方法等は、ラミネート層2が不透明で基材シート層
1が透明であるという点を除いては、図1に示された粘
着ラベルのそれらと同等である。
【0031】この粘着ラベルは、基材シート層1にラミ
ネート層2を積層し、このラミネート層2に印刷を施し
て第二印刷層5を形成し、基材シート層1に粘着剤を塗
工して粘着剤層3を形成し、この粘着剤層3に印刷を施
して第一印刷層4を形成することにより製造される。こ
の粘着ラベルは、ラミネート層2が不透明であるため貼
付直後には第二印刷層5のみにて情報を表示することが
でき、基材シート層1が透明であるためラミネート層2
を引き剥がした後には第一印刷層4にて情報を表示する
ことができる。
【0032】図3(b)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルは、図3(a)に示された粘着ラベルの
ラミネート層2の上側に、さらに上部基材シート層6を
形成し、この上部基材シート層6に印刷を施して第三印
刷層7を形成したものである。上部基材シート層6の材
質、寸法、形成方法等は、基材シート層1のそれと同等
である。上部基材シート層6は、不透明とされている。
ラミネート層2と上部基材シート層6との間は、疑似接
着状態とされている。
【0033】この粘着ラベルは、上部基材シート層6が
不透明であるため貼付直後には第三印刷層7のみにて情
報を表示することができ、ラミネート層2が不透明であ
るため上部基材シート層6を引き剥がした後には第二印
刷層5のみにて情報を表示することができ、基材シート
層1が透明であるためラミネート層2を引き剥がした後
には第一印刷層4にて情報を表示することができる。
【0034】図4(a)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルでは、ラミネート層2、基材シート層1
及び粘着剤層3が順次積層されている。そして、基材シ
ート層1の上面に印刷により第一印刷層4が形成されて
おり、ラミネート層2の上面に印刷により第二印刷層5
が形成されている。ラミネート層2は不透明とされてい
る。基材シート層1は透明であっても不透明であっても
構わない。この粘着ラベルのラミネート層2、基材シー
ト層1、粘着剤層3、第一印刷層4及び第二印刷層5の
それぞれの材質、寸法、形成方法等は、ラミネート層2
が不透明で基材シート層1が透明でも不透明でもいいと
いう点を除いては、図1に示された粘着ラベルのそれら
と同等である。
【0035】この粘着ラベルは、第一印刷層4が形成さ
れた基材シート層1にラミネート層2を積層し、このラ
ミネート層2に印刷を施して第二印刷層5を形成し、基
材シート層1に粘着剤を塗工することにより製造され
る。この粘着ラベルは、ラミネート層2が不透明である
ため貼付直後には第二印刷層5のみにて情報を表示する
ことができ、ラミネート層2を引き剥がした後には第一
印刷層4にて情報を表示することができる。
【0036】図4(b)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルは、図4(a)に示された粘着ラベルの
ラミネート層2の上側に、さらに上部基材シート層6を
形成し、この上部基材シート層6に印刷を施して第三印
刷層7を形成したものである。上部基材シート層6の材
質、寸法、形成方法等は、基材シート層1のそれと同等
である。上部基材シート層6は、不透明とされている。
ラミネート層2と上部基材シート層6との間は、疑似接
着状態とされている。
【0037】この粘着ラベルは、上部基材シート層6が
不透明であるため貼付直後には第三印刷層7のみにて情
報を表示することができ、ラミネート層2が不透明であ
るため上部基材シート層6を引き剥がした後には第二印
刷層5のみにて情報を表示することができ、ラミネート
層2を引き剥がした後には第一印刷層4にて情報を表示
することができる。
【0038】図5(a)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルでは、ラミネート層2、基材シート層1
及び粘着剤層3が順次積層されている。そして、基材シ
ート層1の下面に印刷により第一印刷層4が形成されて
おり、ラミネート層2の上面に印刷により第二印刷層5
が形成されている。ラミネート層2は不透明とされてお
り、基材シート層1は透明とされている。この粘着ラベ
ルのラミネート層2、基材シート層1、粘着剤層3、第
一印刷層4及び第二印刷層5のそれぞれの材質、寸法、
形成方法等は、ラミネート層2が不透明で基材シート層
1が透明であるという点を除いては、図1に示された粘
着ラベルのそれらと同等である。
【0039】この粘着ラベルは、基材シート層1にラミ
ネート層2を積層し、このラミネート層2に印刷を施し
て第二印刷層5を形成し、基材シート層1に印刷を施し
て第一印刷層4を形成し、基材シート層1の下側に粘着
剤を塗工して粘着剤層3を形成することにより製造され
る。この粘着ラベルは、ラミネート層2が不透明である
ため貼付直後には第二印刷層5のみにて情報を表示する
ことができ、基材シート層1が透明であるためラミネー
ト層2を引き剥がした後には第一印刷層4にて情報を表
示することができる。
【0040】図5(b)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルは、図5(a)に示された粘着ラベルの
ラミネート層2の上側に、さらに上部基材シート層6を
形成し、この上部基材シート層6に印刷を施して第三印
刷層7を形成したものである。上部基材シート層6の材
質、寸法、形成方法等は、基材シート層1のそれと同等
である。上部基材シート層6は、不透明とされている。
ラミネート層2と上部基材シート層6との間は、疑似接
着状態とされている。
【0041】この粘着ラベルは、上部基材シート層6が
不透明であるため貼付直後には第三印刷層7のみにて情
報を表示することができ、ラミネート層2が不透明であ
るため上部基材シート層6を引き剥がした後には第二印
刷層5のみにて情報を表示することができ、基材シート
層1が透明であるためラミネート層2を引き剥がした後
には第一印刷層4にて情報を表示することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の粘着ラベ
ルは、引き剥がしの前後に渡って情報を表示することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる粘着ラベ
ルの一部が示された断面図である。
【図2】図2は、本発明の他の実施形態にかかる粘着ラ
ベルの一部が示された断面図である。
【図3】図3(a)は本発明のさらに他の実施形態にか
かる粘着ラベルの一部が示された断面図であり、図3
(b)は本発明のさらに他の実施形態にかかる粘着ラベ
ルの一部が示された断面図である。
【図4】図4(a)は本発明のさらに他の実施形態にか
かる粘着ラベルの一部が示された断面図であり、図4
(b)は本発明のさらに他の実施形態にかかる粘着ラベ
ルの一部が示された断面図である。
【図5】図5(a)は本発明のさらに他の実施形態にか
かる粘着ラベルの一部が示された断面図であり、図5
(b)は本発明のさらに他の実施形態にかかる粘着ラベ
ルの一部が示された断面図である。
【符号の説明】
1・・・基材シート層 2・・・ラミネート層 3・・・粘着剤層 4・・・第一印刷層 5・・・第二印刷層 6・・・上部基材シート層 7・・・第三印刷層
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月28日(1999.4.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 粘着ラベル
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばキャンペー
ンラベル、容器管理ラベル等の用途に適用される粘着ラ
ベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばシャンプー、洗剤等の容器には、
キャンペーンラベルが貼り付けられることがある。この
キャンペーンラベルは、紙、合成樹脂フィルム等の基材
の表面に印刷によって情報が表示されるとともに、基材
の裏面に粘着剤が塗工されたものである。そして、この
キャンペーンラベルは、粘着剤の粘着効果によって容器
に貼り付けられて出荷され、末端の消費者まで流通す
る。消費者は容器からキャンペーンラベルを引き剥が
し、例えば応募葉書等に貼り付けてキャンペーンに応募
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】消費者がキャンペーン
ラベルを引き剥がした後は、容器表面のキャンペーンラ
ベルを引き剥がした部分は何ら情報が表示されておら
ず、容器の意匠性が低下してしまうこととなる。また、
キャンペーンラベルに品質表示、使用上の注意書き等が
同時に印刷されている場合は、キャンペーンラベルの引
き剥がしとともにこれらの情報が失われてしまうという
問題がある。
【0004】これらの不都合を回避するため、容器に直
接キャンペーンラベルを貼り付けるのではなく、容器の
ネック部分にタグを取り付け、このタグにキャンペーン
ラベルを貼り付けたり、タグ自体をキャンペーン用紙と
して利用したりする方法もある。しかしながら、タグの
取付は手間がかかり、また、流通時にタグが破れたり脱
落したりしてしまうという不都合がある。
【0005】本発明はこの問題に鑑みてなされたもので
あり、引き剥がされた後にも何らかの情報表示が可能な
粘着ラベルを提供することをその目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
になされた発明は、粘着剤層の粘着力により物品に貼り
付けられる粘着ラベルであって、基材シート層と、この
基材シート層と積層される合成樹脂製のラミネート層と
を備えており、この基材シート層とラミネート層との間
押出ラミネート時に溶融合成樹脂の温度を比較的低温
にすることで疑似接着状態とされており、この基材シー
ト層とラミネート層との間が接着している段階で情報が
表示されるとともに、基材シート層とラミネート層との
間が剥離された段階でも情報が表示されることを特徴と
する粘着ラベル、である。
【0007】また、上記目的を達成するためになされた
別の発明は、粘着剤層の粘着力により物品に貼り付けら
れる粘着ラベルであって、基材シート層と、この基材シ
ート層と積層される合成樹脂製のラミネート層とを備え
ており、この基材シート層とラミネート層との間は溶融
合成樹脂の押出ラミネート時に積層圧力を比較的小さく
することで疑似接着状態とされており、この基材シート
層とラミネート層との間が接着している段階で情報が表
示されるとともに、基材シート層とラミネート層との間
が剥離された段階でも情報が表示されることを特徴とす
る粘着ラベル、である。
【0008】この粘着ラベルは基材シート層とラミネー
ト層との間が疑似接着状態とされているので、いずれか
一方を引き剥がしても他方が貼着し続ける。従って、引
き剥がしの前後に渡って情報が表示される。
【0009】この発明において、基材シート層とラミネ
ート層との間の剥離強度を2gf/5cm以上500g
f/5cm以下とすれば、両層間の意図せぬ剥離を防止
しつつ、引き剥がしを容易とすることができる。
【0010】具体的な構成としては、不透明な基材シー
ト層の下側に透明なラミネート層を設け、このラミネー
ト層の下側に粘着剤層を設け、基材シートの上面及び粘
着剤層の下面に印刷を施して粘着ラベルを構成すればよ
い。また、不透明な基材シート層の下側に透明なラミネ
ート層を設け、このラミネート層の下側に粘着剤層を設
け、基材シートの上面及びラミネート層の下面に印刷を
施して粘着ラベルを構成すればよい。これらの発明で
は、基材シート層を引き剥がす前はこの基材シート層の
上面の印刷により情報が表示され、基材シート層を引き
剥がした後は他の印刷により情報が表示される。
【0011】また透明な基材シート層の上側に不透明な
ラミネート層を設け、この基材シート層の下側に粘着剤
層を設け、ラミネート層の上面及び粘着剤層の下面に印
刷を施して粘着ラベルを構成すればよい。また、透明又
は不透明な基材シート層の上側に不透明なラミネート層
を設け、この基材シート層の下側に粘着剤層を設け、ラ
ミネート層の上面及び基材シートの上面に印刷を施して
粘着ラベルを構成すればよい。また、透明な基材シート
層の上側に不透明なラミネート層を設け、この基材シー
ト層の下側に粘着剤層を設け、ラミネート層の上面及び
基材シートの下面に印刷を施して粘着ラベルを構成すれ
ばよい。これらの発明では、ラミネート層を引き剥がす
前はこのラミネート層の上面の印刷により情報が表示さ
れ、ラミネート層を引き剥がした後は他の印刷により情
報が表示される。さらに、これらの発明において、ラミ
ネート層の上側に不透明な上部基材シート層を設け、ラ
ミネート層と上部基材シートとの間を疑似接着状態と
し、上部基材シートの上面に印刷を施してもよい。こう
すれば、情報を三段階で表示することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ、本
発明を詳説する。
【0013】図1は、本発明の一実施形態にかかる粘着
ラベルの一部が示された断面図である。この粘着ラベル
では、基材シート層1、ラミネート層2及び粘着剤層3
が順次積層されている。そして、粘着剤層3の下面に印
刷により第一印刷層4が形成されており、基材シート層
1の上面に印刷により第二印刷層5が形成されている。
【0014】基材シート層1には、紙素材、合成樹脂フ
ィルム等を用いることができる。基材シート層1に使用
可能な紙素材としては、例えば未晒クラフト紙、晒クラ
フト紙、上質紙、中質紙、片艶未晒クラフト紙、純白ロ
ール、グラシン紙、感熱紙、感圧紙、合成紙、和紙、ト
レーシングペーパー、各種コート紙、板紙等が挙げられ
る。また、基材シート層1が合成樹脂フィルムである場
合に使用可能な合成樹脂としては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン酢
酸ビニル樹脂、エチレンエチルアクリレート樹脂、エチ
レンアクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、エチ
レンアクリル酸メチル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビ
ニルアルコール、ポリエステル等が挙げられる。また、
いわゆるメタロセン触媒を用いて重合されたポリエチレ
ン、ポリプロピレン等も、好適に用いることができる。
【0015】基材シート層1に紙素材を用いる場合、こ
の紙素材の秤量は、特には限定されないが、一般的には
30g/m2以上450g/m2以下程度とされる。ま
た、基材シート層1に合成樹脂フィルムを用いる場合、
この合成樹脂フィルムの厚みは特には限定されないが、
一般的には8μm以上100μm以下程度とされる。
【0016】基材シート層1は、不透明とされている。
これにより、後に詳説するように、基材シート層1の上
方から第一印刷層4が透けて見えるのを防ぐことができ
る。基材シート層1に合成樹脂フィルムを用いる場合、
これを不透明とするには、合成樹脂フィルム中に例えば
酸化チタン等の顔料を分散させればよい。また、アルミ
ニウム蒸着加工、全面印刷等によっても、基材シート層
1を不透明とすることができる。なお、基材シート層1
の上方から第一印刷層4が透けて見えてもいい場合は、
基材シート層1を不透明とする必要はない。
【0017】ラミネート層2は、熱可塑性樹脂を溶融し
てTダイから押し出し、基材シート層1に積層すること
により形成される。ラミネート層2に使用可能な熱可塑
性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチルペンテン、エチレン酢酸ビニル樹脂、エ
チレンエチルアクリレート樹脂、エチレンアクリル酸樹
脂、エチレンメタクリル酸樹脂、エチレンアクリル酸メ
チル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルアルコール、
ポリエステル等が挙げられる。また、いわゆるメタロセ
ン触媒を用いて重合されたポリエチレン、ポリプロピレ
ン等も、好適に用いることができる。ラミネート層2の
厚みは特には限定されないが、一般的には8μm以上1
00μm以下程度とされる。
【0018】ラミネート層2は、透明とされている。こ
れにより、後に詳説するように、ラミネート層2の上方
から第一印刷層4を透かして見ることができる。
【0019】粘着剤層3は、ラミネート層2の下面に粘
着剤を塗工することにより形成されている。粘着剤とし
ては既知の種々のものが使用可能であるが、一例として
は、熱可塑性樹脂に粘着付与剤と可塑剤とを配合したも
のが挙げられる。粘着剤の塗工量は特には限定されない
が、一般的には固形分換算で5g/m2以上40g/m2
以下程度とされる。
【0020】第一印刷層4及び第二印刷層5は何らかの
情報を表示するものであればよく、例えば文字、図形、
記号等を印刷することにより形成される。また、いわゆ
る「ベタ印刷」によって着色するのみで各印刷層を形成
してもよい。これらの印刷方法は、特には限定されな
い。なお、印刷層を設けず、何ら表示されていないこと
自体をもって情報表示とすることもできる。
【0021】この粘着ラベルでは、基材シート層1とラ
ミネート層2との間が疑似接着状態とされている。従っ
て、この疑似接着部分を剥離させることにより、基材シ
ート層1とラミネート層2とを容易に分離させることが
できる。疑似接着状態とは、両層が通常の使用状態では
接着しているが、両層を剥離させる場合に特に工具等を
用いずとも、人手で引っ張るのみで容易に剥離する程度
の状態を意味する。具体的には、剥離強度が2gf/5
cm以上500gf/5cm以下、好ましくは5gf/
5cm以上100gf/5cm以下となるように、接着
状態を調整すればよい。剥離強度が上記範囲未満である
と、例えば容器の流通段階で基材シート層1がラミネー
ト層2から意図せぬ剥離を起こしてしまうことがある。
逆に、剥離強度が上記範囲を超えると、基材シート層1
とラミネート層2との分離が困難となってしまうことが
ある。
【0022】ここで、剥離強度の測定方法について説明
する。まず、基材シート層1とラミネート層2とを積層
してJIS−P8111に準拠して前処理し、幅50m
m、長さ200mmに裁断して試験片を得る。この試験
片の片側面を両面テープで金属板に貼着し、試験片の長
さ方向が鉛直方向となるように金属板をセットする。そ
して、試験片の下側部分を剥離させて剥離層をある程度
上方に巻き上げ、チャックする。このチャック部分を上
方に300mm/minの引張速度で引っ張って剥離を
進行させ、この間の応力を測定する。この応力の平均値
が剥離強度とされる。
【0023】ここで、この粘着ラベルの製造方法につい
て説明する。まず、第二印刷層5が形成されたシート
(基材シート層1を構成する)を用意する。次に、溶融
合成樹脂をTダイからフィルム状に押し出してシートに
積層して加圧し、ラミネート層2を形成する。この際、
溶融合成樹脂の温度を比較的低温とすることにより、基
材シート層1とラミネート層2との間を疑似接着状態と
することができる。次に、ラミネート層2に粘着剤を塗
工して乾燥させ、粘着剤層3を形成する。そして、この
粘着剤層3に印刷を施して第一印刷層4を形成し、粘着
ラベルが完成する。一般的には、粘着剤層3の下側に離
型紙が設けられるが、離型紙を設けず、基材シート層1
及び第二印刷層5の上に離型処理を施し、巻き取られた
状態の粘着ラベルとすることもできる。
【0024】なお、粘着剤をラミネート層2に塗工する
のではなく、離型紙に塗工して乾燥させ、これをラミネ
ート層2に貼り合わせることによって粘着剤層3を形成
することもできる。この場合は、離型紙を一旦引き剥が
し、粘着剤層3に印刷を施して第一印刷層4を形成し、
再度離型紙を貼り付ければよい。
【0025】この粘着ラベルでは溶融合成樹脂の温度を
比較的低温とすることにより、基材シート層1とラミネ
ート層2との間を疑似接着状態としているが、これ以外
にも、例えば(1)溶融合成樹脂を一旦ロール上で冷却
してからシートと積層する、(2)シートをあらかじめ
冷却しておく、(3)シートにあらかじめ離型処理を施
しておく、(4)押し出された合成樹脂とシートとの積
層圧力を比較的小さくする、(5)互いの接着力が小さ
なシートと溶融合成樹脂との材質を選択する等の手段に
より、疑似接着状態を達成することもできる。
【0026】ここで、この粘着ラベルの使用方法の一例
について説明する。まず、工場で粘着剤層3の下側の離
型紙(図示されず)を剥がして粘着剤層3を露出させ、
粘着ラベルを容器に貼り付ける。この段階では、基材シ
ート層1が不透明なため第一印刷層4を見ることはでき
ず、第二印刷層5のみで情報が表示されている。第二印
刷層5には、例えばキャンペーン応募要領が印刷されて
いる。この容器が出荷され、消費者まで流通する。消費
者は応募要領を読み、基材シート層1をラミネート層2
から引き剥がし、これを応募葉書に貼り付けてキャンペ
ーンに応募する。基材シート層1が引き剥がされた後
は、ラミネート層2が透明であるため第一印刷層4を見
ることができる。第一印刷層4には、例えばキャンペー
ンの景品抽選日等が印刷されている。
【0027】なお、この粘着ラベルは基材シート層1と
ラミネート層2とが積層されていて厚みがあり、いわゆ
る腰が強いものであるので、前述の工場での離型紙の剥
離が機械(ラベラー)で行われる際の作業性を良好とす
ることができる。
【0028】このようなキャンペーンラベルとしての用
途以外の種々の用途にも、この粘着ラベルを用いること
ができる。例えば、第二印刷層5にスピードくじである
旨の情報を表示し、第一印刷層4を「当たり」又は「は
ずれ」と印刷することによって、くじとして使用するこ
とができる。また、第一印刷層4と第二印刷層5とを同
一の管理番号に印刷し、工場からの出荷段階で基材シー
ト層1を引き剥がして工場での管理用に保管し、第一印
刷層4の管理番号を表示させて物品を流通させる等の、
管理ラベルとしての用途にも適用できる。この場合、管
理番号に代えてバーコードを印刷することもできる。
【0029】図2は、本発明の他の実施形態にかかる粘
着ラベルの一部が示された断面図である。この粘着ラベ
ルでは、基材シート層1、ラミネート層2及び粘着剤層
3が順次積層されている。そして、ラミネート層2の下
面に印刷により第一印刷層4が形成されており、基材シ
ート層1の上面に印刷により第二印刷層5が形成されて
いる。基材シート層1は不透明とされており、ラミネー
ト層2は透明とされている。この粘着ラベルの構成は、
第一印刷層4の位置が異なることを除いては、図1に示
された粘着ラベルの構成と同等である。
【0030】この粘着ラベルは、第二印刷層5が形成さ
れた基材シート層1にラミネート層2を積層し、このラ
ミネート層2に印刷を施して第一印刷層4を形成した
後、この上から粘着剤を塗工することにより製造され
る。この粘着ラベルは、基材シート層1が不透明である
ため貼付直後には第二印刷層5のみにて情報を表示する
ことができ、ラミネート層2が透明であるため基材シー
ト層1を引き剥がした後には第一印刷層4にて情報を表
示することができる。
【0031】図3(a)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルでは、ラミネート層2、基材シート層1
及び粘着剤層3が順次積層されている。そして、粘着剤
層3の下面に印刷により第一印刷層4が形成されてお
り、ラミネート層2の上面に印刷により第二印刷層5が
形成されている。ラミネート層2は不透明とされてお
り、基材シート層1は透明とされている。この粘着ラベ
ルのラミネート層2、基材シート層1、粘着剤層3、第
一印刷層4及び第二印刷層5のそれぞれの材質、寸法、
形成方法等は、ラミネート層2が不透明で基材シート層
1が透明であるという点を除いては、図1に示された粘
着ラベルのそれらと同等である。
【0032】この粘着ラベルは、基材シート層1にラミ
ネート層2を積層し、このラミネート層2に印刷を施し
て第二印刷層5を形成し、基材シート層1に粘着剤を塗
工して粘着剤層3を形成し、この粘着剤層3に印刷を施
して第一印刷層4を形成することにより製造される。こ
の粘着ラベルは、ラミネート層2が不透明であるため貼
付直後には第二印刷層5のみにて情報を表示することが
でき、基材シート層1が透明であるためラミネート層2
を引き剥がした後には第一印刷層4にて情報を表示する
ことができる。
【0033】図3(b)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルは、図3(a)に示された粘着ラベルの
ラミネート層2の上側に、さらに上部基材シート層6を
形成し、この上部基材シート層6に印刷を施して第三印
刷層7を形成したものである。上部基材シート層6の材
質、寸法、形成方法等は、基材シート層1のそれと同等
である。上部基材シート層6は、不透明とされている。
ラミネート層2と上部基材シート層6との間は、疑似接
着状態とされている。
【0034】この粘着ラベルは、上部基材シート層6が
不透明であるため貼付直後には第三印刷層7のみにて情
報を表示することができ、ラミネート層2が不透明であ
るため上部基材シート層6を引き剥がした後には第二印
刷層5のみにて情報を表示することができ、基材シート
層1が透明であるためラミネート層2を引き剥がした後
には第一印刷層4にて情報を表示することができる。
【0035】図4(a)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルでは、ラミネート層2、基材シート層1
及び粘着剤層3が順次積層されている。そして、基材シ
ート層1の上面に印刷により第一印刷層4が形成されて
おり、ラミネート層2の上面に印刷により第二印刷層5
が形成されている。ラミネート層2は不透明とされてい
る。基材シート層1は透明であっても不透明であっても
構わない。この粘着ラベルのラミネート層2、基材シー
ト層1、粘着剤層3、第一印刷層4及び第二印刷層5の
それぞれの材質、寸法、形成方法等は、ラミネート層2
が不透明で基材シート層1が透明でも不透明でもいいと
いう点を除いては、図1に示された粘着ラベルのそれら
と同等である。
【0036】この粘着ラベルは、第一印刷層4が形成さ
れた基材シート層1にラミネート層2を積層し、このラ
ミネート層2に印刷を施して第二印刷層5を形成し、基
材シート層1に粘着剤を塗工することにより製造され
る。この粘着ラベルは、ラミネート層2が不透明である
ため貼付直後には第二印刷層5のみにて情報を表示する
ことができ、ラミネート層2を引き剥がした後には第一
印刷層4にて情報を表示することができる。
【0037】図4(b)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルは、図4(a)に示された粘着ラベルの
ラミネート層2の上側に、さらに上部基材シート層6を
形成し、この上部基材シート層6に印刷を施して第三印
刷層7を形成したものである。上部基材シート層6の材
質、寸法、形成方法等は、基材シート層1のそれと同等
である。上部基材シート層6は、不透明とされている。
ラミネート層2と上部基材シート層6との間は、疑似接
着状態とされている。
【0038】この粘着ラベルは、上部基材シート層6が
不透明であるため貼付直後には第三印刷層7のみにて情
報を表示することができ、ラミネート層2が不透明であ
るため上部基材シート層6を引き剥がした後には第二印
刷層5のみにて情報を表示することができ、ラミネート
層2を引き剥がした後には第一印刷層4にて情報を表示
することができる。
【0039】図5(a)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルでは、ラミネート層2、基材シート層1
及び粘着剤層3が順次積層されている。そして、基材シ
ート層1の下面に印刷により第一印刷層4が形成されて
おり、ラミネート層2の上面に印刷により第二印刷層5
が形成されている。ラミネート層2は不透明とされてお
り、基材シート層1は透明とされている。この粘着ラベ
ルのラミネート層2、基材シート層1、粘着剤層3、第
一印刷層4及び第二印刷層5のそれぞれの材質、寸法、
形成方法等は、ラミネート層2が不透明で基材シート層
1が透明であるという点を除いては、図1に示された粘
着ラベルのそれらと同等である。
【0040】この粘着ラベルは、基材シート層1にラミ
ネート層2を積層し、このラミネート層2に印刷を施し
て第二印刷層5を形成し、基材シート層1に印刷を施し
て第一印刷層4を形成し、基材シート層1の下側に粘着
剤を塗工して粘着剤層3を形成することにより製造され
る。この粘着ラベルは、ラミネート層2が不透明である
ため貼付直後には第二印刷層5のみにて情報を表示する
ことができ、基材シート層1が透明であるためラミネー
ト層2を引き剥がした後には第一印刷層4にて情報を表
示することができる。
【0041】図5(b)は、本発明のさらに他の実施形
態にかかる粘着ラベルの一部が示された断面図である。
この粘着ラベルは、図5(a)に示された粘着ラベルの
ラミネート層2の上側に、さらに上部基材シート層6を
形成し、この上部基材シート層6に印刷を施して第三印
刷層7を形成したものである。上部基材シート層6の材
質、寸法、形成方法等は、基材シート層1のそれと同等
である。上部基材シート層6は、不透明とされている。
ラミネート層2と上部基材シート層6との間は、疑似接
着状態とされている。
【0042】この粘着ラベルは、上部基材シート層6が
不透明であるため貼付直後には第三印刷層7のみにて情
報を表示することができ、ラミネート層2が不透明であ
るため上部基材シート層6を引き剥がした後には第二印
刷層5のみにて情報を表示することができ、基材シート
層1が透明であるためラミネート層2を引き剥がした後
には第一印刷層4にて情報を表示することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の粘着ラベ
ルは、引き剥がしの前後に渡って情報を表示することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる粘着ラベ
ルの一部が示された断面図である。
【図2】図2は、本発明の他の実施形態にかかる粘着ラ
ベルの一部が示された断面図である。
【図3】図3(a)は本発明のさらに他の実施形態にか
かる粘着ラベルの一部が示された断面図であり、図3
(b)は本発明のさらに他の実施形態にかかる粘着ラベ
ルの一部が示された断面図である。
【図4】図4(a)は本発明のさらに他の実施形態にか
かる粘着ラベルの一部が示された断面図であり、図4
(b)は本発明のさらに他の実施形態にかかる粘着ラベ
ルの一部が示された断面図である。
【図5】図5(a)は本発明のさらに他の実施形態にか
かる粘着ラベルの一部が示された断面図であり、図5
(b)は本発明のさらに他の実施形態にかかる粘着ラベ
ルの一部が示された断面図である。
【符号の説明】 1・・・基材シート層 2・・・ラミネート層 3・・・粘着剤層 4・・・第一印刷層 5・・・第二印刷層 6・・・上部基材シート層 7・・・第三印刷層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着剤層の粘着力により物品に貼り付け
    られる粘着ラベルであって、 基材シート層と、この基材シート層と積層される合成樹
    脂製のラミネート層とを備えており、 この基材シート層とラミネート層との間は疑似接着状態
    とされており、 この基材シート層とラミネート層との間が接着している
    段階で情報が表示されるとともに、基材シート層とラミ
    ネート層との間が剥離された段階でも情報が表示される
    ことを特徴とする粘着ラベル。
  2. 【請求項2】上記基材シート層とラミネート層との間の
    剥離強度が2gf/5cm以上500gf/5cm以下
    である請求項1に記載の粘着ラベル。
  3. 【請求項3】 不透明な基材シート層の下側に透明なラ
    ミネート層が設けられており、このラミネート層の下側
    に粘着剤層が設けられており、基材シートの上面及び粘
    着剤層の下面に印刷が施されている請求項1又は2に記
    載の粘着ラベル。
  4. 【請求項4】 不透明な基材シート層の下側に透明なラ
    ミネート層が設けられており、このラミネート層の下側
    に粘着剤層が設けられており、基材シートの上面及びラ
    ミネート層の下面に印刷が施されている請求項1又は2
    に記載の粘着ラベル。
  5. 【請求項5】 透明な基材シート層の上側に不透明なラ
    ミネート層が設けられており、この基材シート層の下側
    に粘着剤層が設けられており、ラミネート層の上面及び
    粘着剤層の下面に印刷が施されている請求項1又は2に
    記載の粘着ラベル。
  6. 【請求項6】 上記ラミネート層の上側にさらに不透明
    な上部基材シート層が設けられており、ラミネート層と
    上部基材シートとの間が疑似接着状態とされており、上
    部基材シートの上面に印刷が施されている請求項5に記
    載の粘着ラベル。
  7. 【請求項7】 基材シート層の上側に不透明なラミネー
    ト層が設けられており、この基材シート層の下側に粘着
    剤層が設けられており、ラミネート層の上面及び基材シ
    ートの上面に印刷が施されている請求項1又は2に記載
    の粘着ラベル。
  8. 【請求項8】 上記ラミネート層の上側にさらに不透明
    な上部基材シート層が設けられており、ラミネート層と
    上部基材シートとの間が疑似接着状態とされており、上
    部基材シートの上側に印刷が施されている請求項7に記
    載の粘着ラベル。
  9. 【請求項9】 透明な基材シート層の上側に不透明なラ
    ミネート層が設けられており、この基材シート層の下側
    に粘着剤層が設けられており、ラミネート層の上面及び
    基材シートの下面に印刷が施されている請求項1又は2
    に記載の粘着ラベル。
  10. 【請求項10】 上記ラミネート層の上側にさらに不透
    明な上部基材シート層が設けられており、ラミネート層
    と上部基材シートとの間が疑似接着状態とされており、
    上部基材シートの上面に印刷が施されている請求項9に
    記載の粘着ラベル。
JP10206332A 1998-07-22 1998-07-22 粘着ラベル Pending JP2000039842A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10206332A JP2000039842A (ja) 1998-07-22 1998-07-22 粘着ラベル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10206332A JP2000039842A (ja) 1998-07-22 1998-07-22 粘着ラベル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000039842A true JP2000039842A (ja) 2000-02-08

Family

ID=16521559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10206332A Pending JP2000039842A (ja) 1998-07-22 1998-07-22 粘着ラベル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000039842A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009062071A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Lintec Corp シート貼付装置
JP2011209463A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Iwata Label Co Ltd ラベル
JP2015179165A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 凸版印刷株式会社 秘密情報印字ラベル

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009062071A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Lintec Corp シート貼付装置
JP2011209463A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Iwata Label Co Ltd ラベル
JP2015179165A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 凸版印刷株式会社 秘密情報印字ラベル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS62161185A (ja) 剥離式ク−ポンラベル
JP2000109762A (ja) 基材の一部が剥離可能な粘着ラベル
JPH04373Y2 (ja)
JP2000039842A (ja) 粘着ラベル
JP2017219752A (ja) ラベル
JP2000155527A (ja) 開封確認用ラベル
JP2000190986A (ja) 積層袋
JP2000155528A (ja) 積層ラベル
JP2000204331A (ja) 粘着ラベル及び粘着ラベルの加工方法
JP4362205B2 (ja) 配送伝票
CN211972206U (zh) 粘合片及具有该粘合片的标签
JPH10268769A (ja) 粘着紙
JP3011923B1 (ja) シュリンク包装材
JPH09222856A (ja) 物流ラベル
JP5064327B2 (ja) 擬似接着ラベル
JP2019038123A (ja) 積層シートおよび手荷物用タグ
JP2003118714A (ja) 切取り片付きラベル
WO2021220795A1 (ja) ラベル付き容器
JPH0571094B2 (ja)
JPH0430619Y2 (ja)
JPH0664413B2 (ja) 再使用防止型ラベル
JPH05232877A (ja) ラベル貼着用シール材
JP3291650B2 (ja) カール防止機能を有する複層表示体
JPH09212092A (ja) 巻装用ラベル
JP6497236B2 (ja) カード送付用支持体

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000307