JP2000035673A - 平版印刷版の製版方法 - Google Patents

平版印刷版の製版方法

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JP2000035673A
JP2000035673A JP10203623A JP20362398A JP2000035673A JP 2000035673 A JP2000035673 A JP 2000035673A JP 10203623 A JP10203623 A JP 10203623A JP 20362398 A JP20362398 A JP 20362398A JP 2000035673 A JP2000035673 A JP 2000035673A
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Tatsuji Azuma
達治 東
Yasuo Okamoto
安男 岡本
Tadahiro Sorori
忠弘 曽呂利
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インナードラム型プレートセッターで露光し
ても、カブリが発生せず、高画質な平版印刷版を生産性
よく製造でき、さらに黄灯下で取り扱え作業性が改良さ
れた直接書き込み可能なレーザー対応の平版印刷版の製
版方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも順次(A)アルミニウム支持
体、(B)レーザー感光性記録層からなる平版印刷版
を、紫外から可視光領域(360〜450nm)の半導
体レーザー光を用いたインナードラム型のプレートセッ
ターで露光することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー感光性記
録層を用いた平版印刷版の製版方法に関するものであ
る。特にインナードラム型プレートセッターで露光して
も反射光によるカブリの影響を受け難く、黄灯下で取り
扱うことができる、作業性が向上した直接製版可能な平
版印刷版の製版方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、平版印刷版は広く知られてお
り種々の感光層がある。ジアゾ樹脂含有型、光重合型、
光架橋型等がある。このような平版印刷版を作成するに
は、これらの平版印刷版上に透明のネガフィルム原稿
(リスフィルム)をのせ、紫外線を用いて画像露光する
のが一般的であり、そのため作業に非常に手間暇がかか
っていた。近年、画像形成技術の発展に伴い、可視領域
の光線に対し高い感光性を有するレーザー記録方式が要
請されている。それは、例えば非接触型の投影露光製版
や可視光レーザー製版等に適合した感光材料である。該
可視光レーザーとしてはArレーザーの488、51
4.5nm光、FD−YAGレーザーの532nm光な
どが、出力、寿命、安定性、コスト等から有望で実用化
されている。
【0003】そこで感光層にある種の高感度なレーザー
記録層を用いる事で、細くビームを絞ったレーザー光を
その版面上に走査させ、文字原稿、画像原稿などを直接
版面上に形成させ、フイルム原稿を用いることなく、直
接製版が可能となる。例えば、特公昭61−9621
号、特開昭63−178105号、特開平2−2440
50号公報等に記載の感光性組成物の使用により、フイ
ルム原稿を用いることなく、直接製版が可能である。
【0004】実際に印刷版を画像露光する場合、プレー
トセッターとしてエクスラドラム(アウタードラム)
型、フラットベット型、インナードラム型がある。その
中でも、画質、プレートハンドリング、書き込み高速化
対応、騒音、書き込み面積、自動化等の観点よりインナ
ードラム型プレートセッターが最も有望である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
こうした高感度レーザー記録方式平版印刷版は、市場で
最も一般的に用いられているAr(488、514.5
nm)やFD−YAG(532nm)レーザーインナー
ドラム型プレートセッターで露光すると原因不明のカブ
リを生じやすいという問題があった。すなわち、例えば
感材としてネガ型の版を使用した場合、版の片側に全面
ベタのような画像を露光すると、その反対側が非画像部
の場合薄く現像不良ぎみのカブリが生じ、またその反対
側(光源に対して反対側を180°とすると140〜2
20°程度)が網点の場合、網点が太るような不具合が
生じるという問題があり、改良が望まれていた。
【0006】また、Arレーザー(488,514.5
nm)やFD−YAGレーザー(532nm)対応の従
来のレーザ製版用途の高感度印刷版は、赤灯下で段ボー
ル包装から版を取り出したり、プレートセッターのカセ
ットに装填したり、時には手動でプレートセッターに版
を挿入する事があり、すべて暗い赤灯下で作業しなけれ
ばならず作業性が著しく悪かった。それに比べ通常のジ
アゾ型印刷版は、黄灯下またはUVカット白色灯下で取
り扱え作業性が良く、高感度レーザー記録平版印刷版に
対しセーフライト適性の向上は作業性の観点より市場か
らの大きな要求であった。
【0007】従って本発明は、インナードラム型プレー
トセッターで露光しても、カブリが発生せず、高画質な
平版印刷版を生産性よく製造しうる製版方法を得ること
を目的とする。さらに、本発明は、黄灯下で取り扱え作
業性が改良された直接書き込み可能なレーザー対応平版
印刷版製造プロセスを与えることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意研究の結果、少なくとも順次(A)アル
ミニウム支持体、(B)レーザー感光性記録層からなる
平版印刷版を、紫外から可視光領域(360〜450n
m)の半導体レーザー光を用いたインナードラム型のプ
レートセッターで露光することを特徴とする平版印刷版
の製版方法により上記目的を解決する事ができた。レー
ザー感光性記録層としては、平版印刷版用記録層として
従来公知のもので、例えばフォトポリマー感光層、銀塩
拡散転写方式記録層、有機光電導体電子写真記録層等が
用いられるが、特に以下に示すフォトポリマー感光層が
画質や印刷性能上好ましい。
【0009】(光重合の構成の説明)本発明に用いられ
るレーザとしてはInGaN系の半導体レーザが用いら
れる。本発明におけるかかる効果が得られる理由につい
ては、明確ではないが下記の様に推定できる。感光層で
吸収しきれなかったレーザー光が平版印刷版の支持体表
面から反射光となって出てくるが、この反射光が波長が
長いほど正反射効率が高く、波長が短いほど散乱して正
反射効率が減少する事が分かった。そのため、紫外から
可視光領域(360〜450nm)に発振するInGa
N系半導体レーザーを用いたプレートセッターで露光す
ると同じ曲率半径を有するインナードラム型のプレート
セッターでも、従来のArやFD−YAGレーザーに比
べ、反射光によるカブリが少なくなったと考えられる。
【0010】そのため、従来のArやFD−YAGレー
ザーの場合露光量を増加させ、耐刷性を向上させようと
しても正反射光によるカブリのため露光量を増加させる
事ができなかったが、このInGaN系半導体レーザー
を用いたプレートセッターで露光する事により露光量を
増加させる事が可能となり、耐刷性を向上させる事が出
きるようになった。特に、従来のシステムではかなり厳
しい状況にあった新聞オフ輪市場での耐刷性や北米での
低pH湿し水使用条件でのハイライトの耐刷性でも、高
耐刷化が可能となった。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明について、印刷性能上
好ましい光重合性刷版について詳細に説明する。 [(A)アルミ支持体]本発明に用いられるアルミ支持
体としては、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とす
る金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金か
らなる。純アルミニウム板の他、アルミニウムを主成分
とし、微量の異元素を含む合金板、又はアルミニウム
(合金)がラミネートもしくは蒸着されたプラスチック
フィルム又は紙の中から選ばれる。更に、特公昭48−
18327号に記載されているようなポリエチレンテレ
フタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合され
た複合体シートでもかまわない。
【0012】以下の説明において、上記に挙げたアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金からなる基板をアルミニ
ウム基板と総称して用いる。前記アルミニウム合金に含
まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネ
シウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンな
どがあり、合金中の異元素の含有量は10重量%以下で
ある。本発明では純アルミニウム板が好適であるが、完
全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難である
ので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このよう
に本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特
定されるものではなく、従来より公知公用の素材のも
の、例えばJIS A 1050、JISA 110
0、JIS A 3103、JIS A 3005など
を適宜利用することができる。また、本発明に用いられ
るアルミニウム基板の厚みは、およそ0.1mm〜0.
6mm程度である。この厚みは印刷機の大きさ、印刷版
の大きさ及びユーザーの希望により適宜変更することが
できる。
【0013】本発明に用いるアルミニウム支持体は、必
要により下記の様な表面処理を施しても良い。本発明に
おける砂目立て処理方法は、特開昭56−28893号
に開示されているような機械的砂目立て、化学的エッチ
ング、電解グレインなどがある。さらに塩酸または硝酸
電解液中で電気化学的に砂目立てする電気化学的砂目立
て方法、及びアルミニウム表面を金属ワイヤーでひっか
くワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミ
ニウム表面を砂目立でするボールグレイン法、ナイロン
ブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法
のような機械的砂目立て法を用いることができ、上記砂
目立て方法を単独あるいは組み合わせて用いることもで
きる。その中でも本発明に有用に使用される表面粗さを
作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に砂目立
てする電気化学的方法であり、適する電流密度は100
C/dm2〜400C/dm2の範囲である。さらに具体
的には、0.1〜50%の塩酸または硝酸を含む電解液
中、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電流密度
100C/dm2〜400C/dm2の条件で電解を行う
ことが好ましい。
【0014】このように砂目立て処理したアルミニウム
基板は、酸またはアルカリにより化学的にエッチングさ
れる。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構造
を破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明を適用す
るに際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤と
して用いることにより改善できる。本発明において好適
に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、
アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、
水酸化カリウム、水酸化リチウム等を用い、濃度と温度
の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃
であり、Alの溶解量が5〜20g/m3となるような
条件が好ましい。エッチングのあと表面に残留する汚れ
(スマット)を除去するために酸洗いが行われる。用い
られる酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホ
ウフッ化水素酸等が用いられる。特に電気化学的粗面化
処理後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特
開昭53−12739号公報に記載されているような5
0〜90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接触させ
る方法及び特公昭48−28123号公報に記載されて
いるアルカリエッチングずる方法が挙げられる。
【0015】以上のようにして処理されたアルミニウム
基板は、さらに陽極酸化処理が施されても良い。陽極酸
化処理はこの分野で従来より行われている方法で行うこ
とができる。具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シ
ュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルフォン酸等ある
いはこれらの二種以上を組み合わせて水溶液または非水
溶液中でアルミニウムに直流または交流を流すとアルミ
ニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成することができ
る。陽極酸化処理の条件は使用される電解液によって種
々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電
解液の濃度が1〜80%、液温5〜70℃、電流密度
0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100V、電解時
間10〜100秒の範囲が適当である。
【0016】これらの陽極酸化処理のうちでも特に英国
特許第1,412,768号明細書に記載されている、
硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法及び米国特許第
3,511,661号明細書に記載されているリン酸を
電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。本発明にお
いては、陽極酸化皮膜は1〜10g/m2であることが好
ましく、1g/m2以下であると版に傷が入りやすく、1
0g/m2以上は製造に多大な電力が必要となり、経済的
に不利である。好ましくは、1.5〜7g/m2である。
更に好ましくは、2〜5g/m2である。更に、本発明に
おいては、砂目立て処理及び陽極酸化後、アルミニウム
基板に封孔処理を施してもかまわない。かかる封孔処理
は、熱水及び無機塩または有機塩を含む熱水溶液への基
板の浸漬ならびに水蒸気浴などによって行われる。
【0017】さらに陽極酸化処理が施された後、特願平
8−41690号や特願平8−250522号にあるよ
うにアルミニウム基板表面はシリケートによる親水化処
理を施してもよい。本発明におけるシリケートによる親
水化処理はシリケート皮膜の形成であり、シリケート皮
膜はSi元素量として2〜40mg/m2、より好ましく
は4〜30mg/m2が良い。塗布量はケイ光X線分析法
により測定でき、Si元素量を測定することができる。
上記の親水化処理は、例えば特公昭47−5125号に
記載されているようにアルミニウム板を陽極酸化処理し
たのちに、アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液に浸漬処理し
たものが好適に使用される。また米国特許第2,71
4,066号、第3,181,461号、第3,28
0,734号および第3,902,734号に開示され
ているようなアルカリ金属シリケート(例えばケイ酸ナ
トリウム水溶液)法を適用することができる。この方法
に従い、アルカリ金属ケイ酸塩が1〜30重量%、好ま
しくは2〜15重量%であり、25℃のpHが10〜1
3である水溶液に、陽極酸化皮膜が形成されたアルミニ
ウム基板を、例えば15〜80℃で0.5〜120秒浸
漬する。
【0018】本発明に用いられるアルカリ金属ケイ酸塩
としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸
リチウムなどが使用される。アルカリ金属ケイ酸塩水溶
液のpHを高くするために使用される水酸化物としては
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムな
どがある。なお、上記の処理液にアルカリ土類金属塩も
しくは第IVB族金属塩を配合してもよい。アルカリ土類
金属塩としては、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウ
ム、硝酸マグネシウム、硝酸バリウムのような硝酸塩
や、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、
ホウ酸塩などの水溶性の塩が挙げられる。第IVB族金属
塩として、四塩化チタン、三塩化チタン、フッ化チタン
カリウム、シュウ酸チタンカリウム、硫酸チタン、四ヨ
ウ化チタン、塩化酸化ジルコニウム、二酸化ジルコニウ
ム、オキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウムなど
を挙げることができる。アルカリ土類金属塩もしくは、
第IVB族金属塩は単独又は2以上組み合わせて使用する
ことができる。これらの金属塩の好ましい範囲は0.0
1〜10重量%であり、更に好ましい範囲は0.05〜
5.0重量%である。
【0019】また、米国特許第3,658,662号に
記載されているようなシリケート電着も有効である。更
に、特公昭46−27481号、特開昭52−5860
2号、特開昭52−30503号に開示されているよう
な電解グレインを施した支持体と、上記陽極酸化処理お
よびケイ酸ソーダ処理を組合せた表面処理も有用であ
る。このようにして処理を施したアルミニウム基板に、
特願平8−250522号に記載のように更に酸性溶液
による処理を行ってもよい。このとき用いる酸として
は、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、シュウ酸、クロム酸、
スルファミン酸、ベンゼンスルフォン酸等があげられる
が、これらの二種以上を組み合わせて用いても構わな
い。このときの酸処理条件として、例えば温度10〜8
0℃で1〜300秒浸漬することにより行うことが適当
である。
【0020】このようにして処理されたアルミニウム基
板は、特開平3−56177号、特開平7−15998
3号、特開平8−320551号記載のように、更にそ
の表面にラジカルによって付加反応を起こし得る官能基
(以下、付加反応性官能基と呼ぶ)を有するシリコーン
化合物を含む接着層を塗設してもかまわない。この付加
反応性官能基を有するシリコーン化合物を含む層の塗設
は、有機シリコーン化合物を原料として用いる方法によ
るのが好ましい。具体的には、付加反応性官能基をR1
と表わした時、下記式(1): R1Si(OR2)3 (1) (式中、−OR2は加水分解可能なアルコキシ基又は−
OCOCH3基である。)で表わされる有機シリコーン
化合物(1)を用いてアルミニウム基板を処理すること
により、基板表面の金属、金属酸化物、水酸化物、−O
H基、又は基板の化成処理によって形成されたシラノー
ル基などと反応させて基板表面と共有結合を形成させ、
【0021】下記式(2): ・ (R3O)2(R1)Si− (2) で示される官能基を基板表面に結合(又は植え付け)さ
せればよい。式中、R3はR2と同種もしくは異種のアル
キル基又は水素原子、もしくは隣接する別のSi原子と
の結合を表わす。上記において、付加反応性官能基(R
1)が中央のSi原子に2個以上結合した下記式(1
a)又は(1b): (R12Si(OR22 (1a) (R13SiOR2 (1b) で表わされる有機シリコ−ン化合物(1a)(1b)を
用いることもできる。
【0022】また、付加反応性官能基(R1)が−O−
を介して中央のSi原子に結合する官能基である場合
は、 (R14Si (1c) で表わされる有機シリコーン化合物(1c)を用いるこ
ともできる。有機シリコーン化合物(1)は、中央のS
i原子に結合する4個のR1のうち少なくとも1個が加
水分解されずに残っている状態の時にアルミニウム基板
に塗布される。
【0023】有機シリコーン化合物(1)をアルミニウ
ム基板上に塗設する際、このものを単独で用いてもよ
く、又は適当な溶媒で希釈して用いてもよい。アルミニ
ウム基板上で有機シリコーン化合物(1)をより強固に
結合させるために、水及び/又は触媒を加えることがで
きる。溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ヘキ
シレングリコール等のアルコール類が好ましく、触媒と
しては塩酸、酢酸、リン酸、硫酸などの酸、又はアンモ
ニア、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩
基が使用できる。
【0024】アルミニウム基板上の付加反応性官能基の
量は、結合させる付加反応性官能基の種類によって異な
るが、10nm2当り一般に0.01〜1000個、好
ましくは0.05〜200個、更に好ましくは0.1〜
50個とすることが適当である。付加反応性官能基量が
10nm2当り0.01個より少ないと十分な光接着強
度が得られ難い。有機シリコーン化合物(1)を厚く塗
り重ねることによって、10nm2当りの付加反応性官
能基量を実質的に幾らでも多くすることが可能である
が、最表面に顔を出す付加反応性官能基量は10nm2
当り高々10個であるので、厚く塗り過ぎても無駄にな
る。付加反応性官能基量が多過て、PS板として使用し
た時の非画像部の親水性が不足しないためには、10n
2当りの付加反応性官能基の量は1000個以内とす
るのが好ましい。
【0025】従って、有機シリコーン化合物を用いてア
ルミニウム基板表面に付加反応性官能基を結合する(植
え付ける)際は、有機シリコーン化合物を希釈する溶媒
の種類と量、基板表面上での加水分解用に加える水の量
(加える場合)、基板表面上での加水分解を促進するた
めの触媒の種類と量(加える場合)、有機シリコーン化
合物の溶液を基板上に施用する方法、基板に施用した後
の乾燥雰囲気、乾燥温度、乾燥時間等のプロセスパラメ
ータを種々変更し、基板表面に保持される付加反応性官
能基量が上記の量の範囲内となるように制御することが
必要である。アルミニウム基板表面に保持される付加反
応性官能基の量は、処理後の基板表面を適当な方法、例
えばケイ光X線分析法、赤外線吸収法等の方法で測定
し、表面にあるSi原子量の定量、炭素−炭素の多重結
合量の定量等を行なうことによって決定することができ
る。
【0026】この支持体(付加反応性支持体)を用いて
平版印刷版を構成する場合、式(1)の有機シリコーン
化合物のみを用いてアルミニウム基板の処理をしただけ
では印刷汚れを生じる場合がある。即ち、付加反応性官
能基を結合してなる支持体上に光重合性の感光性組成物
を塗布して感光層を設け、これに像様露光して画像通り
の界面光接着を起させ、現像液で未露光部を取り去るこ
とにより、支持体上には光のパターン通りの光重合密着
膜が残る。そして、これにインクと水を塗ると、インク
は光重合接着した像様露光部へ、水は未露光部へそれぞ
れ付着して印刷版となるが、上記有機シリコーン化合物
を単独で使用した場合には、水が付着するべき未露光部
に過剰の有機官能基が存在ことがあり、水の他にインク
も付着して印刷物上に汚れとなって観察されることがあ
る。
【0027】そこで、この印刷汚れを防ぐために、アル
ミニウム基板表面上に付加反応性官能基(R1)の他に
OH基を多く固定して親水性を強くすることが好まし
い。好ましくは、アルミニウム基板表面への付加反応性
官能基の結合において、式(1):R1Si(OR2)3で表
わされる有機シリコーン化合物(1)の他に、式
(3):Si(OR4)4(式中、−OR4は加水分解可能な
アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキ
シ基又は−OCOCH3基であり、R4はR2と同じであ
っても異なってもよい。)で表わされる有機シリコーン
化合物(3)を併用し、基板表面に前述の式(2)で示
される反応サイトを結合すると同時に、
【0028】式(4): (R3O)2(OH)Si− (4) で示される親水性サイトを結合することが好ましい。こ
こで、式中、R3はアルキル基、水素原子、又は隣接す
る別のSi原子との結合を表わすが、R3が水素原子で
あることが親水性の面からは最も好ましい。なお、R3
が水素原子以外のもののときは、必要に応じて、表面を
アルカリ溶液で洗うことによって、親水性を高めること
ができる。
【0029】式(1)の有機シリコーン化合物(1)と
式(3)の有機シリコーン化合物(3)との混合比は、
支持体の性状によってそれぞれのものの支持体表面への
結合(植えつけ)効率が変動するため、一概に好適な範
囲を決めることができない。しかし、具体的には、両者
の比を種々に変えて支持体処理を行ない、付加反応性官
能基R1に基づく光接着性と、式(4)で示される部分
構造に由来する親水性とが両立する条件を実験的に確定
して使用することになる。いずれにしても、付加反応性
官能基の密度が前記範囲内になるようにすればよい。具
体的には、有機シリコーン化合物(1)に対する有機シ
リコーン化合物(3)の混合モル比は0.05〜500
が適当であるが、好ましくは0.2〜200、更に好ま
しくは1〜100である。
【0030】またこの範囲内で、式(3)の有機シリコ
ーン化合物(3)に由来する親水性基の量を多くすれば
するほど非画像部の親水性が増す。ただし、親水性基の
密度が低い場合でも、付加反応性官能基を親水化処理す
ることによって親水性基の密度を向上させることができ
る。アルミニウム基板表面への付加反応性官能基の結合
には、大別すると、有機シリコーン化合物をそのまま用
いることからなる上述の方法(以下、SC法と呼ぶ)の
他に、有機シリコーン化合物を加水分解するとともに重
縮合させて得られた−Si−O−Si−結合を含む無機
高分子に付加反応性官能基が固定された形の有機無機複
合体を用いることからなる方法(以下、SG法と呼ぶ)
がある。この有機無機複合体をアルミニウム基板に塗布
して乾燥させると、無機高分子部分が基板と密着し、付
加反応性官能基はそのまま基板表面上に残る。
【0031】SC法の場合、アルミニウム基板表面にお
ける付加反応性官能基の結合位置は基板表面上の特定の
性質をもった位置となりやすく、基板表面上に一様に分
布させるのが困難な場合がある。つまり、特定の酸点や
塩基点においてのみSi原子との間の共有結合が形成さ
れ、付加反応性官能基の分布がアルミニウム基板表面の
酸点や塩基点の分布に支配されやすい。従って、光接着
強度や非画像部親水性にムラを生じる場合がある。こう
した状況の時はSG法に従うのが有利である。細かく見
れば、SC法、SG法の他に、中間の態様、例えば式
(1)の有機シリコーン化合物(1):R1Si(OR2)3
中のOR2の一部もしくは全部が加水分解して2分子又
は3分子が結合した形の有機シリコーン化合物を出発原
料として用いる処理も可能である。
【0032】SG法による付加反応性官能基の結合法に
従えば、式(1)の有機シリコーン化合物(1)を、場
合により式(3)の有機シリコーン化合物(3)と所望
の混合比に混合し、液中で、必要により触媒の存在下
で、付加反応性官能基R1では反応を起さずに−OR2
び−OR4で加水分解させるとともに重縮合反応を行な
わせて、中心のSi原子が−Si−O−Si−結合でつ
ながった無機高分子を含む液状組成物として、これをア
ルミニウム基板表面に塗布し、場合により乾燥させるこ
とによって、基板上に付加反応性官能基を結合する。
【0033】SG法を用いると、アルミニウム基板表面
上に結合固定される付加反応性官能基の分布が基板表面
の酸点や塩基点などの化学的な性質の分布に左右される
ことが少ない。また、出発原料として有機シリコーン化
合物(1)の他に有機シリコーン化合物(3)を併用す
る場合、上記式(2)で示される付加反応性官能基サイ
トと上記式(4)で示される親水性サイトとの相対比が
有機シリコーン化合物(1)及び化合物(3)の仕込み
比でほぼ決められるため、最適表面を得るための処方決
定の道筋がSC法よりも整然とする利点がある。本発明
で使用する上記式(1)で示される有機シリコーン化合
物(1)の具体例として、以下のものを挙げることがで
きる。
【0034】 CH2=CH−Si(OCOCH3)3、 CH2=CH−Si(OC25)3、 CH2=CH−Si(OCH3)3、 CH2=CHCH2−Si(OC25)3、 CH2=CHCH2NH(CH2)3−Si(OCH3)3、 CH2=CHCOO−(CH2)3−Si(OCH3)3、 CH2=CHCOO−(CH2)3−Si(OC25)3、 CH2=C(CH3)COO−(CH2)3−Si(OCH3)3、 CH2=C(CH3)COO−(CH2)3−Si(OC25)3、 CH2=C(CH3)COO−(CH2)4−Si(OCH3)3、 CH2=C(CH3)COO−(CH2)5−Si(OCH3)3、 CH2=CHCOO−(CH2)4−Si(OCH3)3、 (CH2=C(CH3)COO−(CH2)32−Si(OC
3)2、 CH2=C(CH=CH2)−Si(OCH3)3、 CH2=CH−SO2NH−(CH2)3−Si(OCH3)3、 CH2=CH−ph−O−Si(OCH3)3、 CH2=CH−ph−CONH−(CH2)3−Si(OC
3)3、 CH2=CH−ph−CH2NH−(CH2)3−Si(OCH
3)3、 ph:ベンゼン環を示す HC≡C−Si(OC25)3、 CH3C≡C−Si(OC25)3
【0035】
【化1】
【0036】 CH2=CHCH2O−Si(OCH3)3、 (CH2=CHCH2O)4Si、 HO−CH2−C≡C−Si(OC25)3、 CH3CH2CO−C≡C−Si(OC25)3、 CH2=CHS−(CH2)3−Si(OCH3)3、 CH2=CHCH2O−(CH2)2−SCH2−Si(OC
3)3、 CH2=CHCH2S−(CH2)3−S−Si(OCH3)3、 (CH3)3CCO−C≡C−Si(OC25)3、 (CH2=CH)2N−(CH2)2−SCH2−Si(OCH3)
3、 CH3COCH=C(CH3)−O−Si(OCH3)3
【0037】また、式(3)で示される有機シリコーン
化合物(3)の具体例としてはテトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、
テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキ
シ)シラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラ
ン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、
テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラフ
ェノキシシラン、テトラアセトキシシランなどを挙げる
ことができ、中でもテトラエトキシシランが好ましい。
【0038】アルミニウム基板表面へ付加反応性官能基
を結合するのにSC法を用いる場合もSG法を用いる場
合も、溶媒の種類、基板への施用方法、乾燥方法等は共
通であるが、SG法の場合、付加反応性官能基が保持さ
れた無機高分子組成物を予かじめ調液しておく必要があ
る。以下にその好ましい具体例を示す。式(1)及び
(3)で表わされる有機シリコーン化合物(1)及び
(3)を加水分解とともに重縮合させてSG法に好適な
組成物とするのに使用できる溶媒は、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレング
リコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類であ
る。溶媒の使用量は、使用する有機シリコーン化合物
(1)及び(3)の総重量に基づいて、一般に0.2〜
500倍、好ましくは0.5〜100倍、更に好ましく
は1〜20倍である。使用量が0.2倍より少ないと反
応液が経時でゲル化しやすく不安定となり好ましくな
い。また、500倍より多いと、反応が数日を要するよ
うになり好ましくない。
【0039】有機シリコーン化合物を加水分解するため
に加える水の量は、一般に有機シリコーン化合物1モル
当り0.1〜1000モル、好ましくは0.5〜200
モル、更に好ましくは1.5〜100モルである。水の
量が有機シリコーン化合物1モル当り、0.1モルより
少ない時は、加水分解とそれに続く重縮合反応の進行が
非常に遅くなり、安定な表面処理が可能となるまでに数
日を要し好ましくない。一方、水の量が有機シリコーン
化合物1モル当り1000モルより多くなると、生成し
た組成物を金属表面に塗設した場合密着不良を起す他、
組成物の経時安定性が悪く、すぐにゲル化してしまうこ
とが多いため、塗布作業を安定して行ない難くなる。
【0040】SG法に好適な組成物を調液するための反
応温度は室温〜100℃程度が常用されるが、以下に述
べる触媒の種類によっては室温以下あるいは100℃以
上の温度を用いることもできる。溶媒の沸点よりも高い
温度で反応させることも可能であり、必要に応じて反応
器に還流冷却器を付設するのがよい。必要に応じて使用
される触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢
酸、リンゴ酸、シュウ酸などの酸、又はアンモニア、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムなどの塩基が使用できる。特願平
9−86688号記載のスルホン酸も有効である。触媒
の添加量は、有機シリコーン化合物(1)及び場合によ
り追加される有機シリコーン化合物(3)の合計量を基
準として、有機シリコーン化合物1モル当り0.001
〜1モル、好ましくは0.002〜0.7モル、更に好
ましくは0.003〜0.4モルである。触媒添加量を
1モルより多くしても、その添加効果に比べて経済的に
特に利益があるわけではない。
【0041】酢酸、リンゴ酸等の弱酸を触媒として使用
する時は、反応温度を40℃〜100℃の範囲とするの
が有利であるが、硫酸、硝酸等の強酸を触媒として使用
する時は10℃〜60℃の範囲がよい。リン酸を触媒と
して用いる場合は10℃〜90℃で反応を行なわせるこ
とができる。SG法に用いる組成物の調液工程、及びこ
れをアルミニウム基板に塗布し乾燥する工程で、多くの
場合熱が加えられるが、揮発性の酸を触媒として使用す
ると、周囲の装置に揮発して付着し、これを腐食させる
場合がある。主として鉄を素材として用いる工程で本方
法を使用する場合は、不揮発性の硫酸及び/又はリン酸
を触媒として用いるのが好ましい。このSG法は特願平
8−78868号記載のように分子量1000以下のフ
ェノール類又は有機リン酸系化合物を溶解した溶媒中で
反応させても良い。
【0042】以上述べたように、式(1)及び(3)で
表わされる有機シリコーン化合物と、有機溶媒、水、及
び場合により触媒からなる組成物を、適当な反応温度、
反応時間、及び場合により適当な撹拌条件を選んで反応
させると、加水分解とともに重縮合反応が起りSi−O
−Si結合を含む高分子又はコロイド状高分子が生成
し、液状組成物の粘度が上昇し、ゾル化する。式(1)
及び(3)で表わされる有機シリコーン化合物を両方使
用してゾル液を調製する場合、両方の有機シリコーン化
合物を反応の最初から反応容器内に装荷してもよく、あ
るいは一方のみで加水分解と重縮合反応をある程度進め
た後に他方の有機シリコーン化合物を加え、反応を終了
させてもよい。SG法で用いる上記ゾル液は、室温で放
置すると重縮合反応が引き続き進行しゲル化することが
ある。従って、一度上記の方法で調液したゾル液を、ア
ルミニウム基板への塗布時に希釈のために使用する予定
の溶媒で予じめ希釈して、ゾル液のゲル化を防止ないし
遅延させることができる。
【0043】SC法及びSG法のいずれにおいても、支
持体上に目的量の有機シリコーン化合物もしくは付加反
応性官能基を結合するために、また支持体上での有機シ
リコーン化合物もしくは付加反応性官能基の分布ムラが
無いようにするために、これらの処理液を支持体に塗布
する前に溶媒を加えて濃度調整を行なうことが好まし
い。この目的に使用する溶媒としてはアルコール類、殊
にメタノールが好適であるが、他の溶剤、有機化合物、
無機添加剤、界面活性剤などを加えることもできる。他
の溶剤の例としては、メチルエチルケトン、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−
メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタ
ン、乳酸メチル、乳酸エチル、アセチルアセトン、エチ
レングリコール等を挙げることができる。
【0044】添加することのできる有機化合物の例とし
ては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、
ウレタン樹脂、ノボラック樹脂、ピロガロール−アセト
ン樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルメチルエーテル、ポリプロピレングリコ
ール等が挙げられる。無機添加剤の例としては、コロイ
ダルシリカ、コロイダルアルミナなどを挙げることがで
きる。エチレングリコール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル等の高沸点溶剤は、支持体に塗布する濃度
にまで希釈された液の安定性を高め、支持体に結合され
た付加反応性官能基の反応再現性を保証する働きがあ
る。ノボラック樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂等の
有機化合物も同様の効果を有するが、得られる支持体の
表面の親水性を低下させる副作用があり、添加量を細か
く調整する必要がある。
【0045】SG法に好適なゾル液もしくは液状組成物
は、アルミニウム基板表面に塗設後、風乾ないし加熱乾
燥させると、Si−O−Si結合からなる無機高分子が
ゲル化すると同時に基板表面と共有結合する。乾燥は溶
媒、残留水及び場合により触媒を揮散させるために行な
うものであるが、処理後の基板の使用目的によっては工
程を省くこともできる。SC法においても、この乾燥工
程は溶媒、残留水等の揮散という意味の他に、有機シリ
コーン化合物とアルミニウム基板との密着を確実にする
という意味を有する。従って、目的によっては、乾燥終
了後にも更に温度をかけ、加熱を継続してもよい。
【0046】乾燥及び場合により継続されるその後の加
熱における最高温度は、付加反応性官能基R1が分解し
ない範囲にあることが好ましい。従って、使用できる乾
燥温度条件は室温〜200℃、好ましくは室温〜150
℃、更に好ましくは室温〜120℃である。乾燥時間は
一般に1秒〜30分間、好ましくは5秒〜10分間、更
に好ましくは10秒〜3分間である。本発明において用
いられる液状組成物(有機シリコーン化合物もしくはそ
の溶液又はゾル液)の施工方法は、ハケ塗り、浸漬塗
布、アトマイジング、スピンコーティング、ドクターブ
レード塗布等、各種のものも使用することができ、アル
ミニウム基板表面の形状や必要とする処理膜厚等を勘案
して決められる。
【0047】上記の如くアルミニウム基板上に、種々の
処理を施してなる支持体上に、後述される光重合性組成
物からなる感光層を形成することで、本発明の光重合性
平版印刷版が形成するが、感光層を塗設する前に必要に
応じて有機下塗層を設けても構わない。水溶性の樹脂、
たとえばポリビニルホスホン酸、スルホン酸基を側鎖に
有する重合体および共重合体、ポリアクリル酸、水溶性
金属塩(例えば硼酸亜鉛)もしくは、黄色染料、アミン
塩等を下塗りしたものも好適である。この有機下塗層に
用いられる有機化合物としては例えば、カルボキシメチ
ルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミ
ノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸
類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチ
ルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン
酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸
などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニル
リン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセ
ロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェ
ニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホ
スフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有機ホス
フィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、
およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ
ル基を有するアミンの塩酸塩などから選ばれるが、二種
以上混合して用いてもよい。
【0048】この有機下塗層は次のような方法で設ける
ことができる。即ち、水またはメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれら
の混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアル
ミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水または
メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有
機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を
溶解させた溶液に、アルミニウム基板を浸漬して上記有
機化合物を吸着させ、しかる後、水などによって洗浄、
乾燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法で
は、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度
の溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、バーコータ
ー塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布などい
ずれの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、溶
液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05
〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましく
は25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、
好ましくは2秒〜1分である。
【0049】これに用いる溶液は、アンモニア、トリエ
チルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩
酸、リン酸などの酸性物質によりpHを調節し、pH1
〜12の範囲で使用することもできる。また、光重合性
平版印刷版の調子再現性改良のために、黄色染料を添加
することもできる。有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2
〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg
/m2である。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと十分
な耐刷性が得られない。また、200mg/m2より大きく
ても同様である。またアルミニウム支持体は、途中更に
フッ化ジルコニウム酸カリウム、リン酸塩等の水溶液へ
の浸漬処理、またポリビニルホスホン酸への浸漬処理な
どの表面処理がなされても構わない。
【0050】[(B)光重合性感光層]本発明で用いら
れる光重合性感光層の主な成分は、付加重合可能なエチ
レン性二重結合を含む化合物、光重合開始剤、有機高分
子結合剤等であり、必要に応じ、着色剤、可塑剤、熱重
合禁止剤等の種々の化合物が添加される。付加重合可能
な二重結合を含む化合物は、末端エチレン性不飽和結合
を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物の
中から任意に選択することができる。例えばモノマー、
プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマ
ー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体な
どの化学的形態を有するものである。モノマーおよびそ
の共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、
イソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価アルコ
ール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多
価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
【0051】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテト
ラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソ
ルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオ
キシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレ
ートオリゴマー等がある。
【0052】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメ
チルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキ
シ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
【0053】イタコン酸エステルとしては、エチレング
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等があ
る。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコール
ジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネ
ート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビト
ールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エ
ステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネー
ト、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビ
トールテトライソクロトネート等がある。
【0054】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等がある。さらに、前述のエステルモノマ
ーの混合物も挙げることができる。また、脂肪族多価ア
ミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの
具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチ
レンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレン
ビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−
メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリ
ルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレン
ビスメタクリルアミド等がある。その他の例としては、
特公昭48−41708号公報中に記載されている1分
子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシ
アネート化合物に、下記の一般式(A)で示される水酸
基を含有するビニルモノマーを付加せしめた1分子中に
2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化
合物等が挙げられる。
【0055】 CH2=C(R5)COOCH2CH(R6)OH (A) (ただし、R5およびR6はHあるいはCH3 を示す。)
また、特開昭51−37193号に記載されているよう
なウレタンアクリレート類、特開昭48−64183
号、特公昭49−43191号、特公昭52−3049
0号各公報に記載されているようなポリエステルアクリ
レート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応さ
せたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレート
やメタクリレートを挙げることができる。さらに日本接
着協会誌 vol. 20、No. 7、300〜308ページ
(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーと
して紹介されているものも使用することができる。な
お、これらの使用量は、全成分に対して5〜70重量%
(以下%と略称する。)、好ましくは10〜50%であ
る。
【0056】光重合開始剤としては、使用するレーザー
光源の波長(360〜450nm)により、特許、文献
等で公知である種々の光開始剤、あるいは2種以上の光
開始剤の併用系(光開始系)を適宜選択して使用するこ
とができる。例えば、以下の誘導体が有効であるがこれ
らに限定した訳ではない。ベンジル、ベンゾインエーテ
ル、アセトフェノン、ベンゾインエーテル、ベンジルジ
アルキルケタール、アルキル−O−ベンゾイルベンゾエ
ート、α−アシルオキシムエステル、アシルホスフィン
オキサイド、グリオキシエステル、ミヒラーズケトン、
アントラキノン、チオキサントン、アクリジン、フェナ
ジン、アクリドン、ベンゾフェノン、トリアジン、オキ
サチアゾール、チタノセン、クマリン、3−ケトクマリ
ン、アルキルアンスラキノン、カンファーキノン、ベン
ジル、テトラアルキルチウラムモノサルファイド、テト
ラ(アルキルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等
が広く使用されている。
【0057】また、[増感剤](徳丸克己、大河原信
編、講談社)、[Chemistry & Technology of UV & EB
formulation for coatings,inks & paints Vol.3](K.
K. Dietliker, SITA Technology Ltd) 、[紫外線硬化
システム](加藤清視、総合技術センター発行)等に記
載の光開始剤(系)等を挙げることができる。これらの
光重合開始剤の使用量は、エチレン性不飽和化合物10
0重量部に対し、0.05〜100重量部、好ましくは
0.1〜70重量部、更に好ましくは0.2〜50重量
部の範囲で用いることができる。
【0058】光重合性組成物は、通常、バインダーとし
て有機高分子重合体を含有するが、このような有機高分
子重合体としては、光重合可能なエチレン性不飽和化合
物と相溶性を有している有機高分子重合体である限り、
どれを使用してもかまわない。好ましくは水現像或いは
弱アルカリ水現像を可能とする水あるいは弱アルカリ水
可溶性又は膨潤性である有機高分子重合体が選択され
る。有機高分子重合体は、該組成物の皮膜形成剤として
だけでなく、水、弱アルカリ水あるいは有機溶剤現像剤
としての用途に応じて選択使用される。例えば、水可溶
性有機高分子重合体を用いると水現像が可能になる。こ
の様な有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基
を有する付加重合体、例えば特開昭59−44615
号、特公昭54−34327号、特公昭58−1257
7号、特公昭54−25957号、特開昭54−927
23号、特開昭59−53836号、特開昭59−71
048号に記載されているもの、すなわち、メタクリル
酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合
体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エ
ステル化マレイン酸共重合体等がある。
【0059】また同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸
性セルロース誘導体がある。この外に水酸基を有する付
加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用で
ある。特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレー
ト/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重
合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)ア
クリレート(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の
付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。こ
の他に水溶性有機高分子として、ポリビニルピロリドン
やポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮
膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ポリアミドや
2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン
とエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
これらの有機高分子重合体は全組成中に任意な量を混和
させることができる。しかし90重量%を超える場合に
は形成される画像強度等の点で好ましい結果を与えな
い。好ましくは30〜85%である。また光重合可能な
エチレン性不飽和化合物と有機高分子重合体は、重量比
で1/9〜9/1の範囲とするのが好ましい。より好ま
しい範囲は2/8〜8/2であり、更に好ましくは3/
7〜7/3である。
【0060】また、本発明においては以上の基本成分の
他に感光性組成物の製造中あるいは保存中において重合
可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱重合を阻止す
るために少量の熱重合禁止剤を添加することが望まし
い。適当な熱重合禁止剤としてはハロイドキノン、p−
メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノ
ン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒ
ドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合
禁止剤の添加量は、全組成物の重量に対して約0.01
%〜約5%が好ましい。また必要に応じて、酸素による
重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドの
ような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の
過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘
導体の添加量は、全組成物の約0.5%〜約10%が好
ましい。
【0061】更に感光層の着色を目的として、着色剤を
添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシア
ニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタ
ンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオ
レット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シアニン系
染料がある。染料および顔料の添加量は全組成物の約
0.5%〜約5%が好ましい。加えて、硬化皮膜の物性
を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレー
ト、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等
の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量は
全組成物の10%以下が好ましい。
【0062】本発明の光重合性組成物を支持体上に塗布
する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。
ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロ
ライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シ
クロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メ
トキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピ
ルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳
酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独あるいは混
合して使用することができる。そして、塗布溶液中の固
形分の濃度は、1〜50重量%が適当である。
【0063】本発明における光重合性組成物には、塗布
面質を向上するために界面活性剤を添加することができ
る。その被覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m2〜約
10g/m2の範囲が適当である。より好ましくは0.
3〜5g/m2である。更に好ましくは0.7〜3g/
2である。
【0064】[(C)酸素遮断性保護層]本発明(C)
の酸素遮断性保護層に含まれる水溶性ビニル重合体とし
ては、ポリビニルアルコール、およびその部分エステ
ル、エーテル、およびアセタール、またはそれらに必要
な水溶性を有せしめるような実質的量の未置換ビニルア
ルコール単位を含有するその共重合体が挙げられる。ポ
リビニルアルコールとしては、71〜100%加水分解
され、重合度が300〜2400の範囲のものが挙げら
れる。具体的には株式会社クラレ製PVA−105、P
VA−110、PVA−117、PVA−117H、P
VA−120、PVA−124、PVA−124H、P
VA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA−
203、PVA−204、PVA−205、PVA−2
10、PVA−217、PVA−220、PVA−22
4、PVA−217EE、PVA−220、PVA−2
24、PVA−217EE、PVA−217E、PVA
−220E、PVA−224E、PVA−405、PV
A−420、PVA−613、L−8等が挙げられる。
上記の共重合体としては、88〜100%加水分解され
たポリビニルアセテートクロロアセテートまたはプロピ
オネート、ポリビニルホルマールおよびポリビニルアセ
タールおよびそれらの共重合体が挙げられる。その他有
用な重合体としてはポリビニルピロリドン、ゼラチンお
よびアラビアゴム等が挙げられ、これらは単独または、
併用して用いても良い。
【0065】本発明の酸素遮断性保護層にはさらに塗布
性を向上させるための界面活性剤、皮膜の物性を改良す
るための水溶性の可塑剤等の公知の添加剤を加えても良
い。水溶性の可塑剤としてはたとえばプロピオンアミ
ド、シクロヘキサンジオール、グリセリン、ソルビトー
ル等がある。また、水溶性の(メタ)アクリル系ポリマ
ーなどを添加しても良い。更に、セーフライト適性を向
上する目的で、500nm以上の光を吸収する水溶性の
色素等を添加しても良い。また、酸素遮断層としては、
特願平7−185897号に記載の塩化ビニリデン系共
重合体やエチレンービニルアルコール共重合体からなる
フィルムをラミネートして用いても良い。
【0066】かくして得られた感光性平版印刷版は、I
nGaN系半導体レーザーにより直接露光された後、現
像処理される。その発振波長はInとGaの組成比を変
えることにより原理的には360〜600nmの範囲を
発振可能であるが、本発明で用いる波長は360〜45
0nm、好ましくは360〜435nm、更に好ましく
は360〜420nmである。インナードラム型プレー
トセッターとしては、既存のArやFD−YAGレーザ
ーをInGaN系半導体レーザーに載せ変えるだけで基
本的に使用する事ができる。
【0067】なお、インナードラム型プレートセッター
の構造の概略についてを、図1にて、他のプレートセッ
ターと並べて示す。図1中の符号1は平版印刷版用原
版、符号2はレーザー光源を、符号3は回転可能なスピ
ンミラーを示す。インナードラム型の曲率直径は露光す
る版サイズにもよるが約20〜150cmである。また
使用角度としては約30〜300度である。現像する前
に感光層の光重合反応を促進する目的で、印刷版の温度
が70〜130℃の温度で、好ましくは80〜120℃
で3〜60秒、好ましくは5〜30秒間加熱処理しても
かまわない。
【0068】かかる現像処理に使用される現像液として
は従来より知られているアルカリ水溶液が使用できる。
例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第3リン酸ナ
トリウム、同カリウム、同アンモニウム、第二リン酸ナ
トリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、
同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同ア
ンモニウム、同カリウムおよび同リチウムなどの無機ア
ルカリ剤が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメ
チルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジ
エチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルア
ミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミ
ン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパ
ノールアン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミ
ン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤
も用いられる。
【0069】これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以
上を組み合わせて用いられる。上記のアルカリ水溶液の
内、本発明による効果が一段と発揮される現像液はアル
カリ金属ケイ酸塩を含有するpH12以上の水溶液であ
る。アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液はケイ酸塩の成分で
ある酸化ケイ素SiO2とアルカリ金属酸化物M2Oの比
率(一般に〔SiO2〕/〔M2O〕のモル比で表す)と
濃度によって現像性の調節が可能であり、例えば、特開
昭54−62004号公報に開示されているような、S
iO2/Na2Oのモル比が1.0〜1.5(即ち〔Si
2〕/〔Na2O〕が1.0〜1.5であって、SiO
2の含有量が1〜4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液
や、特公昭57−7427号公報に記載されているよう
な、〔SiO2〕/〔M〕が0.5〜0.75(即ち
〔SiO2〕/〔M2O〕が1.0〜1.5)であって、
SiO2の濃度が1〜4重量%であり、かつ該現像液が
その中に存在する全アルカリ金属のグラム原子を基準に
して少なくとも20%のカリウムを含有していることと
からなるアルカリ金属ケイ酸塩が好適に用いられる。現
像液のpHとしては9〜13.5の範囲が好ましく、さ
らに好ましくは10〜13の範囲である。現像液温度は
15〜40℃が好ましく、更に好ましくは20〜35℃
である。現像時間は5〜60秒が好ましく、更に好まし
くは7〜40秒である。
【0070】更に、自動現像機を用いて、該感光性平版
印刷版を現像する場合に、現像液よりもアルカリ強度の
高い水溶液(補充液)を現像液に加えることによって、
長時間現像タンク中の現像液を交換する事なく、多量の
感光性平版印刷版を処理することができることが知られ
ている。本発明においてもこの補充方式が好ましく適用
される。例えば、特開昭54−62004号公報に開示
されているような現像液の〔SiO2〕/〔Na2O〕の
モル比が1.0〜1.5(即ち〔SiO2〕/〔Na
2O〕が1.0〜1.5)であって、SiO2の含有量が
1〜4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液を使用し、し
かもポジ型感光性平版印刷版の処理量に応じて連続的ま
たは断続的にSiO2/Na2Oのモル比が0.5〜1.
5(即ち〔SiO2〕/〔Na2O〕が0.5〜1.5)
のケイ酸ナトリウム水溶液(補充液)を現像液に加える
方法、更には、特公昭57−7427号公報に開示され
ている、〔SiO2〕/〔M〕が0.5〜0.75(即
ち、〔SiO2〕/〔M2O〕が1.0〜1.5)であっ
て、SiO2の濃度が1〜4重量%であるアルカリ金属
ケイ酸塩の現像液を用い、補充液として用いるアルカリ
金属ケイ酸塩の〔SiO2〕/〔M〕が0.25〜0.
75(即ち〔SiO2〕/〔M2O〕が0.5〜1.5)
であり、かつ該現像液および該補充液のいずれもがその
中に存在する全アルカリ金属のグラム原子を基準にして
少なくとも20%のカリウムを含有していることとから
なる現像方法が好適に用いられる。
【0071】このようにして現像処理された感光性平版
印刷版は特開昭54−8002号、同55−11504
5号、同59−58431号等の各公報に記載されてい
るように、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、
アラビアガムや澱粉誘導体等を含む不感脂化液で後処理
される。本発明の感光性平版印刷版の後処理にはこれら
の処理を種々組み合わせて用いることができる。このよ
うな処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷
機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。印刷時、版
上の汚れ除去のため使用するプレートクリーナーとして
は、従来より知られているPS版用プレートクリーナー
が使用され、例えば、CL−1、CL−2、CP、CN
−4、CN、CG−1、PC−1、SR、IC(富士写
真フイルム株式会社製)等が挙げられる。
【0072】
【実施例】以下実施例をもって本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 〔実施例1〜27、比較例1〕厚さ0.30mmの材質
1Sのアルミニウム板を8号ナイロンブラシと800メ
ッシュのパミストンの水懸濁液を用い、その表面を砂目
立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウ
ムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水
で水洗後、20%HNO3で中和洗浄、水洗した。これ
をVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を
用いて1%硝酸水溶液中で300クーロン/dm2の陽極時
電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定
したところ0.45μ(Ra表示)であった。ひきつづ
いて30%のH2SO4水溶液中に浸漬し、55℃で2分
間デスマットした後、33℃、20%H2SO4水溶液中
で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流密度5A/d
m2において50秒間陽極酸化したところ厚さが2.7g
/m2であった。次に下記の手順によりSG法の液状組
成物(ゾル液)を調整した。ビーカーに下記組成物を秤
量し、25℃で20分間撹拌した。
【0073】 Si(OC2 5 )4 38g 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 13g 85%リン酸水溶液 12g イオン交換水 15g メタノール 100g
【0074】その溶液を三口フラスコに移し、還流冷却
器を取り付け三口フラスコを室温のオイルバスに浸し
た。三口フラスコの内容物をマグネティックスターラー
で撹拌しながら、30分間で50℃まで上昇させた。浴
温を50℃に保ったまま、更に1時間反応させ液組成物
(ゾル液)を得た。このゾル液をメタノール/エチレン
グリコール=20/1(重量比)で0.5重量%になる
ように希釈して基板にホイラー塗布し、100℃1分乾
燥させた。その時の塗布量は4mg/m2であった。こ
の塗布量もケイ光X線分析法によりSi元素量を求め、
それを塗布量とした。このように処理されたアルミニウ
ム板上に、下記組成の高感度光重合性組成物1を乾燥塗
布重量が1.5g/m2となるように塗布し、100℃で
1分間乾燥させ、感光層を形成した。
【0075】 〔光重合性組成物1〕 テトラメチロールメタンテトラアクリレート 1.5 g 下記線上有機高分子重合体(B1) 2.0 g 表1中の開始系化合物 0.1 g (2種以上使用した場合でもそれぞれ0.1g) ε−フタロシアニン/(B1)分散物 0.2 g フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF177 (大日本インキ化学工業(株)製) 0.03 g クペロンAL(ニトロソ化合物、和光純薬製) 0.015g メチルエチルケトン 15.0 g プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 15.0 g
【0076】
【化2】
【0077】この感光層上にポリビニルアルコール(ケ
ン化度98モル%、重合度500)の5重量%の水溶液
を乾燥塗布重量が2.5g/m2となるように塗布し、1
20℃で2分間乾燥させ、光重合性平版印刷版を得た。
これらの版に富士フイルム製ステップガイドP(光学濃
度0.15刻みで15段)をテープで張り付け、G/S
感度を求めた。露光は富士フイルム製プレートセッター
CELIC8200CTPのArレーザー(488n
m)をInGaN半導体レーザー30mW、410nm
に載せ変え、版面上でピントを合わせて0.5mJ/c
2エネルギーで全面露光した。その後120℃に20
秒間さらし、後加熱処理を施した。
【0078】現像は、富士フイルム製DP−4現像液を
水で18倍に希釈し30℃で、15秒間浸漬して行っ
た。次にGU−7(富士写真フイルム(株)製)ガム液
を水で2倍に希釈し版面を処理した。G/Sのテール段
数を評価しサンプルの感度として求め表1に示した。こ
の値が大きいほど高感度を意味する。
【0079】
【表1】
【0080】なお、表1中に記載の、化合物A、EA
B、DETX、CGI784、DMBI、EPA、MB
P、ARKLS1717、A−CURE4、ロフィンダ
イマー、BAPO、IR651、IR907、CG24
−61、クマリン1、クマリン152、クマリン30
7、クマリン106、クマリン340の化学構造式を以
下に示す。
【0081】
【化3】
【0082】
【化4】
【0083】
【化5】
【0084】
【化6】
【0085】表1よりチタノセン化合物CGI784と
クマリン系色素の組み合わせが高感度である事が分かっ
た。実施例No28サンプル1030×800mmの版
を富士フイルム製プレートセッターCELIC8200
CTP(インナードラム型、ドラム直径71cm)のA
rレーザー(488nm)をInGaN半導体レーザー
(30mW、410nm)に載せ変え、端1030×2
00mmを0.2mJ/cm2で全面露光し残り103
0×600mmには未露光部と175線30%網点を2
540dpiで作成した。現像後、非画像部にはまった
く現像不良のカブリ跡はみられなかった。30%の網点
面積をマクベス濃度計で測定すると30%であった。更
に露光量を増加させ0.5mJ/cm2で全面露光して
も、現像後、非画像部にはまったく現像不良のカブリ跡
はみられなかった。30%の網点面積は32%であっ
た。また、No89の未露光版を黄灯下(三菱ネオルミ
スーパーFLRSY/M40W、500nm以下は発光
せず)に100luxの光量条件で1時間さらした後上
記と同じ画像を0.5mJ/cm2で露光しても、現像
後、非画像部にはまったく現像不良のカブリ跡はみられ
なかった。30%の網点面積は32%で、黄灯下でも十
分作業可能である事が分かった。
【0086】[比較例2]実施例6の光重合性感光層に
下記化合物Dを0.1gとIR907(CIBA−GE
IGY社)を0.1g添加したサンプルを同様に作成し
た。
【0087】
【化7】
【0088】このサンプル上記と同様に1030×80
0mmの版を富士フイルム製プレートセッターCELI
C8200CTPのArレーザー(100mW、488
nm)で端1030×200mmを0.2mJ/cm2
で露光した。現像後、非画像部に現像不良のカブリ跡が
みられ、30%の網点面積は43%に太っていた。更
に、黄灯下に100luxの光量条件で1時間さらした
後、レーザー露光せずそのまま現像しても全面現像不良
で黄灯下では作業できない事がわかった。耐刷性評価に
は印刷機としてハイデルベルグ社製SORKZを使用
し、インキとしては、大日本インキ社製クラフG(N)
を使用した。No29の0.2と0.5mJ/cm2
露光した版を印刷したところ0.2mJ/cm2版はベ
タ部は15万枚までもち、0.5mJ/cm2で露光し
た版は30万枚印刷しても問題はなかった。
【0089】〔実施例29〕実施例28の感光液を下記
に変えて光重合性平版印刷版を得た。
【0090】 (感光液) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 1.5 g (日本化薬製 KAYARAD DPHA) ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/ 2.0 g メタクリル酸メチル(60/30/10モル比) 共重合体、分子量3.5万(B3 ) CGI784(CIBA−GEIGY社) 0.15 g クマリン307 0.20 g IR907CIBA−GEIGY社) 0.10 g β−フタロシアニン/(B3 )分散物 0.20 g メガファックF−177 0.02 g (大日本インキ化学工業(株)製 フッ素界面活性剤) クペロンAL(ニトロソ化合物、和光純薬製) 0.015g プロピレングリコールモノメチルエーテル 7.5 g メチルエチルケトン 9.0 g トルエン 11.0 g
【0091】この様にして得られた光重合性平版印刷版
を実施例28と同様にのプレートセッターを用い露光現
像処理した。その結果、0.2mJ/cm2露光量で1
75線2540dpi 1〜98%及び10μmが再現し、
pH=4の酸性湿し水アンカーエメラルドで耐刷テスト
を行なっても20万枚変化しなかった。反射光によるカ
ブリもみられなかった。さらに黄灯下に未露光の版を1
時間さらして、そのまま現像しても現像不良は発生しな
かった。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の平版印刷
版の製版方法によれば、未露光の印刷版を黄灯下で取り
扱え、インナードラム型プレートセッターにInGaN
半導体レーザー(360〜450nm)を載せて露光し
ても、反射光によるカブリが発生せず、耐刷性を上げる
目的で露光量を増加させることが可能なレーザー書き込
み可能な平版印刷版を提供することできた。
【図面の簡単な説明】
【図1】インナードラム型プレートセッターの構造の概
略図である。
【符号の説明】
1 平版印刷版用原版 2 レーザー光源 3 スピンミラー 4 ミラー 5 ポリゴンミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽呂利 忠弘 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA04 AB03 AC08 AD01 CA19 DA04 DA20 FA10 FA15 2H096 AA06 BA05 CA03 CA12 EA04 EA16 GA02 2H097 AA03 AA16 AB08 CA17 FA03 LA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも順次(A)アルミニウム支持
    体、(B)レーザー感光性記録層からなる平版印刷版
    を、紫外から可視光領域(360〜450nm)の半導
    体レーザー光を用いたインナードラム型のプレートセッ
    ターで露光することを特徴とする平版印刷版の製版方
    法。
  2. 【請求項2】 前記(B)レーザー感光性記録層が付加
    重合可能なエチレン性二重結合を含む化合物、光重合開
    始剤系、及び有機高分子重合体を含有する光重合性感光
    層と酸素遮断性保護層からなる光重合性感光性記録層で
    ある事を特徴とする請求項1の平版印刷版の製版方法。
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