JP2000034420A - 有機顔料分散液、有機顔料分散液の製造方法及び有機光導電層 - Google Patents

有機顔料分散液、有機顔料分散液の製造方法及び有機光導電層

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JP2000034420A
JP2000034420A JP21653698A JP21653698A JP2000034420A JP 2000034420 A JP2000034420 A JP 2000034420A JP 21653698 A JP21653698 A JP 21653698A JP 21653698 A JP21653698 A JP 21653698A JP 2000034420 A JP2000034420 A JP 2000034420A
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pigment dispersion
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diffraction spectrum
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Minoru Umeda
実 梅田
Tamotsu Ariga
保 有賀
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Cu−Kα線に対するX線回析スペクトルに
おいて、ブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも9.
6°±0.2°、24.0°±0.2°および27.2
°±0.2°にある結晶形を有するチタニルフタロシア
ニンを安定かつ微細に分散した溶媒を提供すること。ま
た、塗工品質に優れたCu−Kα線に対するX線回析ス
ペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピークが少な
くとも9.6°±0.2°、24.0°±0.2°およ
び27.2°±0.2°にある結晶形を有するチタニル
フタロシアニンを含有した有機光導電体を提供するこ
と。 【解決手段】 Cu−Kα線に対するX線回析スペクト
ルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも
9.6°±0.2°、24.0°±0.2°および2
7.2°±0.2°にある結晶形を有するチタニルフタ
ロシアニンを有機溶媒とともに分散して、該チタニルフ
タロシアニンの結晶形における該ブラッグ角2θの主要
ピーク9.6°±0.2°、24.0°±0.2°およ
び27.2°±0.2°が保持されたことを特徴とする
有機顔料分散液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子に広
く用いられる特定の結晶構造を有するチタニルフタロシ
アニン分散液、その製造法、およびそれを用いて作製さ
れる特定の結晶構造を有するチタニルフタロシアニンを
含んだ有機光導電体に関する。とりわけ、特定のX線回
析スペクトルを示すチタニルフタロシアニン(以下、T
iOPcと略記する)を含む安定な分散液の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式を用いた情報処理シ
ステム機の発展は目覚ましいものがある。特に情報をデ
ジタル信号に変換して光によって情報記録を行なう光プ
リンタは、そのプリント品質、信頼性において向上が著
しい。このデジタル記録技術はプリンタのみならず通常
の複写機にも応用され、いわゆるデジタル複写機が開発
されている。また、従来からあるアナログ複写にこのデ
ジタル記録技術を搭載した複写機は、種々様々な情報処
理機能が付加されるため、今後その需要性が益々高まっ
ていくと予想される。
【0003】光プリンタの光源としては、現在のところ
小型で安価で信頼性の高い半導体レーザ(LD)や、発
光ダイオード(LED)が多く使われている。現在よく
使われているLEDは赤色の発光であり、LDの発光波
長域は近赤外光領域にある。このため可視光領域から近
赤外光領域に高い感度を有する電子写真感光体の開発が
望まれている。
【0004】電子写真感光体の感光波長域は、感光体に
使用される電荷発生物質の感光波長域によってほぼ決ま
ってしまう。そのため、従来から各種アゾ顔料、多環キ
ノン系顔料、三方晶形セレン、各種フタロシアニン顔料
等多くの電荷発生物質が開発されている。それらの内、
TiOPcは600〜800nmの長波長光に対して高
感度を示すため、光源がLEDやLDである電子写真プ
リンタやデジタル複写機用の感光体用材料として極めて
重要かつ有用である。
【0005】チタニルフタロシアニンは多種類の結晶形
が存在し、かつ各々の結晶形も有機溶媒と接触すること
などにより、他の結晶形に変わることが多い。そのた
め、とりわけCu−Kα線に対するX線回析スペクトル
において、ブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも
9.6°±0.2°、24.0°±0.2°および2
7.2°±0.2°にある結晶形を有するチタニルフタ
ロシアニンを安定に溶媒中に分散することは困難であっ
た。このことから、かかる結晶形を有するTiOPcを
含有する有機光導電層をキャスト製膜法により安定かつ
大量に生産する方法が確立されておらず、上記の結晶形
を有するTiOPcを含む分散液及びその作成方法が強
く期待されていた。
【0006】一方従来から、光導電性有機顔料を用いた
感光体を製造する方法として、光導電性有機顔料を非水
溶媒に分散してから、しかるべき基体上に塗布・乾燥し
て感光層を形成する方法がとられてきた。このような光
導電性有機顔料分散液を作製する方法として、光導電性
有機顔料粉末を非水溶媒に加え、ボールミル、サンドミ
ル、アトライター、振動ミル、ペイントシェーカー、遊
星ミル等公知の手段で分散液が作製されてきた。
【0007】しかしながら、チタニルフタロシアニンを
含有する分散液の作製において、その作製方法や分散条
件等の選択により、分散性だけでなく、作製された電子
写真感光体の静電特性にも大きな影響を与える。これ
は、励起子の解離による電荷の発生が、粒子の表面積や
粒径等に依存することに起因する。一方、破砕や分散の
進行により粒子は微細化されるが、過分散になると逆に
粒子の凝集等が起こり、分散性を低下させることになる
ため、単に分散時間を増加させるだけでは、良好な分散
状態、さらには要求される静電特性を得ることは困難で
ある。したがって、要求される静電特性を得るために
は、分散方法やその条件の最適化が必要である。
【0008】加えて、多数存在するTiOPcは結晶形
の内、Cu−Kα線に対するX線回析スペクトルにおい
て、ブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも9.6°
±0.2°、24.0°±0.2°および27.2°±
0.2°にある結晶形のものは、とりわけ不安定であ
り、溶媒と接触したり、加熱、加圧等により比較的容易
に他の結晶形に変換されてしまう。したがって、かかる
結晶形のTiOPcを有機溶媒に分散し、キャスト製膜
用の分散液を作製することは非常に困難を極めていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、Cu−Kα線に対するX線回析スペクトルにおけ
るブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも9.6°±
0.2°、24.0°±0.2°および27.2°±
0.2°にある結晶形を有するチタニルフタロシアニン
を安定かつ微細に分散した溶媒を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、塗工品質に優れたCu−K
α線に対するX線回析スペクトルにおけるブラッグ角2
θの主要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、2
4.0°±0.2°および27.2°±0.2°にある
結晶形を有するチタニルフタロシアニンを含有した有機
光導電体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上に鑑み、本発明者等
は、Cu−Kα線に対するX線回析スペクトルにおい
て、ブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも9.6°
±0.2°、24.0°±0.2°および27.2°±
0.2°にある結晶形を有するチタニルフタロシアニン
を微細に分散した安定な分散液を得る方法を鋭意検討し
た。また、この分散液を基体上に塗布・乾燥することに
より、塗工品質に優れたCu−Kα線に対するX線回析
スペクトルにおけるブラッグ角2θの主要ピークが少な
くとも9.6°±0.2°、24.0°±0.2°およ
び27.2°±0.2°にある結晶形を有するチタニル
フタロシアニンを含有した有機光導電層を形成できるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明によれば(1)「Cu−
Kα線に対するX線回析スペクトルにおけるブラッグ角
2θの主要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、2
4.0°±0.2°および27.2°±0.2°にある
結晶形を有するチタニルフタロシアニンを有機溶媒とと
もに分散して、該チタニルフタロシアニンの結晶形にお
ける該ブラッグ角2θの主要ピーク9.6°±0.2
°、24.0°±0.2°および27.2°±0.2°
が保持されたことを特徴とする有機顔料分散液」、
(2)「有機溶媒がエチルセルソルブ、メチルセルソル
ブ、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンから選
ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする前記
(1)項に記載の有機顔料分散液」、(3)「Cu−K
α線に対するX線回析スペクトルにおけるブラッグ角2
θの主要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、2
4.0°±0.2°および27.2°±0.2°にある
結晶形を有するチタニルフタロシアニンを有機溶媒とと
もに分散する工程を経て、該チタニルフタロシアニンの
結晶形における該ブラッグ角2θの主要ピーク9.6°
±0.2°、24.0°±0.2°および27.2°±
0.2°が保持された分散液を得ることを特徴とする有
機顔料分散液の製造方法」、(4)「有機溶媒がエチル
セルソルブ、メチルセルソルブ、シクロヘキサノン、メ
チルシクロヘキサノンから選ばれる少なくとも1種を含
むことを特徴とする請求項3に記載の有機顔料分散液の
製造方法」、(5)「Cu−Kα線に対するX線回析ス
ペクトルにおけるブラッグ角2θの主要ピークが少なく
とも9.6°±0.2°、24.0°±0.2°および
27.2°±0.2°にある結晶形を有するチタニルフ
タロシアニンを含有する前記(1)項又は(2)項に記
載の有機顔料分散液を基体上に塗布・乾燥する工程を経
て形成することを特徴とする有機光導電層。」、(6)
「導電性支持体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送
層を有し、該電荷発生層が、Cu−Kα線に対するX線
回析スペクトルにおけるブラッグ角2θの主要ピークが
少なくとも9.6°±0.2°、24.0°±0.2°
および27.2°±0.2°にある結晶形を有するチタ
ニルフタロシアニンを含有する前記(1)又は(2)項
に記載の有機顔料分散液を塗布・乾燥する工程を経て形
成されたものであることを特徴とする有機光導電層。」
が提供される。
【0012】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
で用いられるTiOPc顔料の基本構造は次の一般式
(I)で表わされる。
【0013】
【化1】 (式中、X1、X2、X3、X4は各々独立に各種ハロゲン
を表わし、n、m、l、kは各々独立的に0〜4の数字
を表わす。)
【0014】TiOPcには種々の結晶形が知られてお
り、特開昭59−49544号公報、特開昭59−16
6959公報、特開昭61−239248号公報、特開
昭62−67094号公報、特開昭63−366号公
報、特開昭63−116158号公報、特開昭63−1
96067号公報、特開昭64−17066号公報等に
各々結晶形の異なるTiOPcが開示されている。
【0015】本発明に使用される分散前のTiOPc
は、Cu−Kα特性X線(波長1.54Å)を用いたX
線回析スペクトルにおけるブラッグ角2θの主要ピーク
が少なくとも9.6°±0.2°、24.0°±0.2
°および27.2°±0.2°にある結晶形を有するも
のが使用される。目的とする結晶形を得る方法は、合成
過程において、公知の方法による方法、洗浄・精製過程
で結晶を変える方法、特別に結晶変換工程を設ける方法
が挙げられ、どの方法によっても構わない。
【0016】本発明で分散により得られるTiOPc
は、Cu−Kα特性X線を用いたX線回析スペクトルに
おけるブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも9.6
°±0.2°、24.0°±0.2°および27.2°
±0.2°にある結晶形を有するものが得られる。すな
わち、TiOPc粉体を任意の或いは特定の有機溶媒と
ともに分散処理することにより、該結晶形を保持したT
iOPcの微粒子を分散した分散液を製造することがで
きる。
【0017】本発明の分散液は、TiOPcとバインダ
ー樹脂及び非水溶媒を主成分とする。なお、この中には
増感剤、酸化防止剤等を添加してもよい。本発明に使用
されるTiOPcの結晶形は、公知の結晶形すべてを用
いることができ、かつ有用である。また、それには無定
形のものも含まれる。
【0018】分散媒としての非水溶媒には、公知のもの
が広く使用できるが、エチルセルソルブ、メチルセルソ
ルブ、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンが好
ましく使用できる。これらの溶媒は、単独で又は混合し
て用いられる。これらの溶媒に、他の溶媒を最初から混
合して使用してもよいし、また、これらの溶媒を用いて
TiOPcを分散した後に希釈溶媒として他の溶媒を混
合してもよい。また、適宜使用してもよいバインダー樹
脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステ
ル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレ
ン、ポリアクリルアミド等が挙げられ用いられる。バイ
ンダー樹脂と顔料との比率は、0/3〜3/1が好まし
く、より好ましくは0/2〜2/1である。バインダー
樹脂は、分散前に添加してもよいし、或いはTiOPc
と溶媒のみで分散した後に添加してもよい。また、分散
の途中で添加することも可能である。
【0019】メディアの材質としては、ジルコニア、ガ
ラス、アルミナ、非酸化物、金属等が挙げられ、用いら
れる。湿式分散によって分散液を得るための分散手段と
しては、ボールミル、アトライター、サンドミル、振動
ミル、円盤振動ミル、ペイントシェーカー、ジェットミ
ル等の公知の方法が挙げられ用いられる。ただし、目的
とする分散液の作製条件は、各分散条件により異なるた
め、画一的に定義することはできない。その理由として
は分散手段、ないしその使用条件により結晶変換に必要
な粉砕力、分散力、錬磨力等の比率が異なるためと考え
ることができるし、また、使用する溶媒種によっても、
結晶変換条件が異なることが挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面によって説明
する。図1は、本発明に用いられる有機光導電層を表わ
す断面図であり、導電性支持体(31)上に、電荷発生
材料と電荷輸送材料を主成分とする単層感光層(33)
が設けられている。図2及び図3は、本発明に用いられ
る有機光導電層の別の構成例を示す断面図であり、電荷
発生材料を主成分とする電荷発生層(35)と、電荷輸
送材料を主成分とする電荷輸送層(37)とが、積層さ
れた構成をとっている。かかる構成の有機光導電層は、
このままの状態で電子写真用有機感光体として用いるこ
とができる他、導電性支持体(31)に対して対向電極
(図示せず)を設けて、光センサー、光電池等に用いる
こともできる。
【0021】導電性支持体(31)としては、体積抵抗
1010Ωcm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミ
ニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白
金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸
化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状
もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、或
いは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ス
テンレス等の板およびそれらを押し出し、引き抜き等の
工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨等で表面処理し
た管等を使用することができる。また、特開昭52−3
6016号公報に開示されたエンドレスニッケルベル
ト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体(3
1)として用いることができる。
【0022】この他、上記支持体上に導電性粉体を適当
な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性
支持体(31)として用いることができる。この導電性
粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラッ
ク、また、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、
銅、亜鉛、銀等の金属粉或いは導電性酸化スズ、ITO
等の金属酸化物粉体等が挙げられる。また、同時に用い
られる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロー
ス樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性、熱硬化性
樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電
性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、
例えば例えばTHF(テトラヒドロフラン)、MDC
(ジクロロメタン)、MEK(メチルエチルケトン)、
トルエン等に分散して塗布することにより設けることが
できる。なお、必要に応じて設けることができる対向電
極は、公知の材料を公知の方法で設けることが可能であ
る。
【0023】次に感光層について説明する。感光層は単
層でも積層でもよいが、説明の都合上、まず電荷発生層
(35)と電荷輸送層(37)で構成される場合から述
べる。電荷発生層(35)は、前記TiOPcを必要に
応じてバインダー樹脂とともに適当な溶剤、好ましくは
エチルセルソルブ、メチルセルソルブ、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノンから選ばれる少なくとも1
種の溶剤を用い、ボールミル、アトライター、サンドミ
ル、超音波等を用いて分散し、これを導電性支持体上に
塗布し、乾燥することにより形成される。このように適
切な溶媒の選択をすることにより、TiOPcの結晶
形、すなわち、Cu−Kα特性X線を用いたX線回析ス
ペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピークが少な
くとも9.6°±0.2°、24.0°±0.2°およ
び27.2°±0.2°にある結晶形が変換されること
なく保持されたままの安定な分散液を得ることができ
る。
【0024】必要に応じて電荷発生層(35)に用いら
れる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エ
ポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン
樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ
スルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェ
ノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢
酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリ
ビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられ
る。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し
0〜500重量部、好ましくは0〜300重量部が適当
である。
【0025】電荷発生層(35)には、上記のTiOP
cの他にその他の電荷発生材料を併用することも可能で
あり、その代表例として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔
料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔
料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、ス
クアリック酸系染料、フタロシアニン系顔料、ナフタロ
シアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用
いられる。ここで用いられる分散溶媒は、上述したとお
りである。分散液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプ
レーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコ
ート、リングコート等の方法を用いることができる。電
荷発生層(35)の膜厚は0.01〜5μm程度が適当
であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0026】電荷輸送層(37)は、電荷輸送物質及び
結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷
発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。ま
た、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を
添加することもできる。
【0027】電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸
送物質とがある。電子輸送物質としては、例えば、クロ
ルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テト
ラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−
フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フ
ルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサント
ン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,
8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフ
ェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオ
フェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等
の電子受容性物質が挙げられる。
【0028】正孔輸送物質としては、ポリ−N−カルバ
ゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチル
グルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒ
ド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニ
ルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、
オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノア
リールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリア
リールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニル
スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタ
ン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルア
ントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼ
ン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジ
エン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、
エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これ
らの電荷輸送物質は、単独または2種以上混合して用い
られる。
【0029】結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリ
レート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セル
ロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコー
ン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、
フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性、または
熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0030】電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量
部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜15
0重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は、5
〜100μm程度とするのが好ましい。ここで用いられ
る溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ト
ルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロ
ロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、ア
セトンなどが用いられる。
【0031】本発明において、電荷輸送層(37)中に
可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤として
は、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一
般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま
使用でき、その使用量としては結着樹脂に対して0〜3
0重量%程度が適当である。レベリング剤としては、ジ
メチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオ
イルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロ
アルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用
され、その使用量は結着樹脂に対して0〜1重量%程度
が適当である。
【0032】次に感光層が単層構成(33)の場合につ
いて説明する。単層感光層は、電荷発生物質及び必要に
応じて使用されている電荷輸送物質及び結着樹脂を適当
な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥すること
によって形成できる。更に、この感光層には上述した電
荷輸送材料を添加した機能分離タイプとしてもよく、良
好に使用できる。また、必要により、可塑剤やレベリン
グ剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
【0033】結着樹脂としては、先に電荷輸送層(3
7)で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発
生層(35)で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよ
い。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は
1〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜1
90重量部が好ましく、更に好ましくは0〜150重量
部である。単層感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を必
要ならば電荷輸送物質とともに前述の溶媒を用いて分散
機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコー
ト、ビードコート等で塗工して形成できる。すなわち、
好ましくはエチルセルソルブ、メチルセルソルブ、シク
ロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンから選ばれる少
なくとも1種の溶剤を用い、ボールミル、アトライタ
ー、サンドミル、超音波等を用いて分散し、分散液を得
る。このように適切な溶媒の選択をすることにより、T
iOPcの結晶形、すなわち、Cu−Kα特性X線を用
いたX線回析スペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主
要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、24.0°
±0.2°および27.2°±0.2°にある結晶形が
変換されることなく保持されたままの安定な分散液を得
ることができる。これを導電性支持体上に塗布・乾燥す
ることで、単層感光層を得ることができる。単層感光層
の膜厚は5〜100μm程度が適当である。
【0034】本発明に用いられる電子写真感光体には、
導電性支持体(31)と感光層との間に下引き層を設け
ることができる。下引き層は公知の材料を用いて、公知
の方法で形成し、用いることができる。下引き層の膜厚
は0〜5μmが適当である。本発明の電子写真感光体に
は、感光層保護の目的で、保護層が感光層の上に設けら
れることもある。保護層は、公知の材料を用いて公知の
方法で形成し、用いることができる。なお、保護層の厚
さは0.1〜10μm程度が適当である。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例により制約を受けるもの
ではない。なお、実施例中の「部」はすべて重量部であ
る。まず、実施例に用いるチタニルフタロシアニン顔料
の具体的な合成例を述べる。
【0036】合成例 フタロジニトリル52.5部と、1−クロロナフタレン
400部を撹拌混合し、窒素気流下で四塩化チタン19
部を滴下する。滴下終了後、徐々に200℃まで昇温
し、反応温度を190℃〜210℃の間に保ちながら、
5時間撹拌して反応を行なった。反応終了後、放冷し1
30℃になったところ熱時濾過し、次いで、1−クロロ
ナフタレンで粉体が青色になるまで洗浄、次に、メタノ
ールで数回洗浄し、更に80℃の熱水で数回洗浄した
後、乾燥し42.2部の粗TiOPc顔料を得た。得ら
れた熱水洗浄処理した粗TiOPc顔料のうち6部を9
6%硫酸100gに3〜5℃下撹拌、溶解し、濾過し
た。得られた硫酸溶液を氷水3.5リットル中に撹拌し
ながら滴下し、析出した結晶を濾過、次いで洗浄液が中
性になるまで水洗いを繰り返し、TiOPc顔料のウエ
ットケーキを得た。このウエットケーキに1,2−ジク
ロロエタン150部を加え、室温下2時間撹拌した後、
メタノール250部を加え撹拌、濾過した。これをメタ
ノール洗浄し、更に乾燥してTiOPc顔料4.9部を
得た。
【0037】得られたTiOPc顔料についてのX線粉
末回折スペクトルを以下に示す条件で測定した。 X線管球:Cu 電圧:40kV 電流:20mA 走査速度:1°/分 走査範囲:3°〜40° 時定数:2秒
【0038】以上により得られたTiOPc顔料のX線
回折スペクトルを図4に示す。得られたTiOPc顔料
はブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも9.6°±
0.2°、24.0°±0.2°及び27.2°±0.
2°にある結晶形を有していることがわかる。
【0039】実施例1 内容積1リットルのパイレックスガラス性ボールミルポ
ットに部分安定化ジルコニウムボールを充填し、次に示
す各素材を投入後、常温で84時間転動分散し、目的の
分散液を得た。 上記の合成したTiOPc顔料粉末 2部 ポリビニルブチラール 1.6部 エチルセルソルブ 190部 作製した分散液の一部を常温・大気下で乾燥し、TiO
Pc粉末を得た(図5参照)。この粉末サンプルを上記
と同様にしてX線回折スペクトルを測定した。結果を図
5に示す。得られたTiOPc顔料はブラッグ角2θの
主要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、24.0
°±0.2°及び27.2°±0.2°にある結晶形を
保持していることがわかる。
【0040】比較例1 実施例1で用いたエチルセルソルブの代わりにアセトン
を使用した以外は、全て実施例1と同様にして分散液を
得た。作製した分散液の一部を常温・大気下で乾燥し、
TiOPc粉末を得た(図6参照)。この粉末サンプル
を上記と同様にしてX線回折スペクトルを測定した。結
果を図6に示す。得られたTiOPc顔料は分散前と同
様、ブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも9.6°
±0.2°、24.0°±0.2°及び27.2°±
0.2°になく、別の結晶形に転移していることがわか
る。
【0041】実施例2 実施例1で用いたものと同じボールミルポットに、次に
示す各素材を投入後、常温で84時間転動分散し、分散
液を得た。 上記の合成したTiOPc顔料粉末 2部 ポリビニルブチラール 2部 メチルセルソルブ 200部 作製した分散液の一部を常温・大気下で乾燥し、TiO
Pc粉末を得た(図7参照)。この粉末サンプルを上記
と同様にしてX線回折スペクトルを測定した。結果を図
7に示す。得られたTiOPc顔料はブラッグ角2θの
主要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、24.0
°±0.2°及び27.2°±0.2°にある結晶形を
保持していることがわかる。
【0042】実施例3 実施例1で用いたものと同じボールミルポットに、次に
示す各素材を投入後、常温で84時間転動分散し、分散
液を得た。 上記の合成したTiOPc顔料粉末 2部 ポリビニルブチラール 1.3部 メチルシクロヘキサノン 180部 作製した分散液の一部を常温・大気下で乾燥し、TiO
Pc粉末を得た(図8参照)。この粉末サンプルを上記
と同様にしてX線回折スペクトルを測定した。結果を図
8に示す。得られたTiOPc顔料はブラッグ角2θの
主要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、24.0
°±0.2°及び27.2°±0.2°にある結晶形を
保持していることがわかる。
【0043】実施例4 実施例1で用いたものと同じボールミルポットに、次に
示す各素材を投入後、常温で84時間転動分散し、分散
液を得た。 上記の合成したTiOPc顔料粉末 2部 ポリビニルブチラール 1.5部 シクロヘキサノン 200部 作製した分散液の一部を常温・大気下で乾燥し、TiO
Pc粉末を得た(図9参照)。この粉末サンプルを上記
と同様にしてX線回折スペクトルを測定した。結果を図
9に示す。得られたTiOPc顔料はブラッグ角2θの
主要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、24.0
°±0.2°及び27.2°±0.2°にある結晶形を
保持していることがわかる。
【0044】比較例2 実施例4で用いたエチルセルソルブの代わりにベンゼン
を使用した以外は、全て実施例4と同様にして分散液を
得た。作製した分散液の一部を常温・大気下で乾燥し、
TiOPc粉末を得た(図10参照)。この粉末サンプ
ルを上記と同様にしてX線回折スペクトルを測定した。
結果を図10に示す。得られたTiOPc顔料は分散前
と同様、ブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも9.
6°±0.2°、24.0°±0.2°及び27.2°
±0.2°になく、別の結晶形に転移していることがわ
かる。
【0045】実施例5 実施例1で用いたものと同じボールミルポットに、次に
示す各素材を投入後、常温で84時間転動分散し、分散
液を得た。 上記の合成したTiOPc顔料粉末 2部 メタノール 200部 作製した分散液の一部を常温・大気下で乾燥し、TiO
Pc粉末を得た(図11参照)。この粉末サンプルを上
記と同様にしてX線回折スペクトルを測定した。結果を
図11に示す。得られたTiOPc顔料はブラッグ角2
θの主要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、2
4.0°±0.2°及び27.2°±0.2°にある結
晶形を保持していることがわかる。
【0046】作製された実施例1〜5、比較例1〜2の
各分散液は、堀場製作所製CAPA500を用いて粒度
分布を測定し、平均粒径を求めた。以上のように作製し
た実施例1〜5、比較例1〜2の各分散液を、内径5m
m、長さ30cmのガラス管に入れ、2日間放置した。
そのとき生じた上澄み部分の長さ(分散液が透明になっ
た長さ)を測定した。次に、作製した実施例1〜5、比
較例1〜2の各分散液を用い、長さ0.2mmのアルミ
板に、引き上げ速度5mm/sの条件の浸漬塗工法でT
iOPc分散した有機光導電層を形成した。このときの
塗膜の状態を目視にて判定した。また、以上のように作
製した実施例1〜5、比較例1〜2の各分散液を用い、
アルミ蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム上
にスプレー塗工法で乾燥膜厚約1μmのTiOPc分散
した有機光導電層を形成した。このときの塗膜の状態を
目視にて判定した。以上の各測定結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明より明らか
なように、本発明により、Cu−Kα線に対するX線回
析スペクトルにおけるブラッグ角2θの主要ピークが少
なくとも9.6°±0.2°、24.0°±0.2°及
び27.2°±0.2°にある結晶形を有するチタニル
フタロシアニンを適切な有機溶媒とともに分散して、該
チタニルフタロシアニンの結晶形における該ブラッグ角
2θの主要ピーク9.6°±0.2°、24.0°±
0.2°及び27.2°±0.2°が保持された微細に
分散され、かつ安定な分散液が得られた。このことによ
り、Cu−Kα線に対するX線回析スペクトルにおい
て、ブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも9.6°
±0.2°、24.0°±0.2°及び27.2°±
0.2°にある結晶形を有するチタニルフタロシアニン
を微細に分散した安定な分散液の新規な製造方法が完成
された。また、この分散液を基体上に塗布・乾燥するこ
とにより、塗工品質に優れたCu−Kα線に対するX線
回析スペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピーク
が少なくとも9.6°±0.2°、24.0°±0.2
°及び27.2°±0.2°にある結晶形を有するチタ
ニルフタロシアニンを含有した塗膜性の優れた有機光導
電層が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における感光体の層構造を示す断面図で
ある。
【図2】本発明における感光体の別の層構造を示す断面
図である。
【図3】本発明における感光体の更に別の層構造を示す
断面図である。
【図4】本発明におけるTiOPc粉末のX線回析スペ
クトルを示す図である。
【図5】本発明におけるTiOPc粉末のX線回析スペ
クトルを示す図である。
【図6】比較例におけるTiOPc粉末のX線回析スペ
クトルを示す図である。
【図7】本発明におけるTiOPc粉末のX線回析スペ
クトルを示す図である。
【図8】本発明におけるTiOPc粉末のX線回析スペ
クトルを示す図である。
【図9】本発明におけるTiOPc粉末のX線回析スペ
クトルを示す図である。
【図10】比較例におけるTiOPc粉末のX線回析ス
ペクトルを示す図である。
【図11】本発明におけるTiOPc粉末のX線回析ス
ペクトルを示す図である。
【符号の説明】
31 導電性支持体 33 感光層 35 電荷発生層 37 電荷輸送層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 AA19 AA21 AA28 AA34 BA39 EA05 EA13 EA14 4J038 JB27 JC38 KA06 KA08 MA07 MA10 NA18 NA20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cu−Kα線に対するX線回析スペクト
    ルにおけるブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも
    9.6°±0.2°、24.0°±0.2°および2
    7.2°±0.2°にある結晶形を有するチタニルフタ
    ロシアニンを有機溶媒とともに分散して、該チタニルフ
    タロシアニンの結晶形における該ブラッグ角2θの主要
    ピーク9.6°±0.2°、24.0°±0.2°およ
    び27.2°±0.2°が保持されたことを特徴とする
    有機顔料分散液。
  2. 【請求項2】 有機溶媒がエチルセルソルブ、メチルセ
    ルソルブ、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン
    から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の有機顔料分散液。
  3. 【請求項3】 Cu−Kα線に対するX線回析スペクト
    ルにおけるブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも
    9.6°±0.2°、24.0°±0.2°および2
    7.2°±0.2°にある結晶形を有するチタニルフタ
    ロシアニンを有機溶媒とともに分散する工程を経て、該
    チタニルフタロシアニンの結晶形における該ブラッグ角
    2θの主要ピーク9.6°±0.2°、24.0°±
    0.2°および27.2°±0.2°が保持された分散
    液を得ることを特徴とする有機顔料分散液の製造方法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒がエチルセルソルブ、メチルセ
    ルソルブ、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン
    から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請
    求項3に記載の有機顔料分散液の製造方法。
  5. 【請求項5】 Cu−Kα線に対するX線回析スペクト
    ルにおけるブラッグ角2θの主要ピークが少なくとも
    9.6°±0.2°、24.0°±0.2°および2
    7.2°±0.2°にある結晶形を有するチタニルフタ
    ロシアニンを含有する請求項1又は2に記載の有機顔料
    分散液を基体上に塗布・乾燥する工程を経て形成するこ
    とを特徴とする有機光導電層。
  6. 【請求項6】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    及び電荷輸送層を有し、該電荷発生層が、Cu−Kα線
    に対するX線回析スペクトルにおけるブラッグ角2θの
    主要ピークが少なくとも9.6°±0.2°、24.0
    °±0.2°および27.2°±0.2°にある結晶形
    を有するチタニルフタロシアニンを含有する請求項1又
    は2に記載の有機顔料分散液を塗布・乾燥する工程を経
    て形成されたものであることを特徴とする有機光導電
    層。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006227567A (ja) * 2005-01-21 2006-08-31 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、製造方法、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006227567A (ja) * 2005-01-21 2006-08-31 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、製造方法、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP4584061B2 (ja) * 2005-01-21 2010-11-17 株式会社リコー 電子写真感光体の製造方法

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