JP3883338B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは、操作が簡便でかつ容易に結晶型及び粒径が制御可能な方法を用いて製造されたチタニルフタロシアニンを含有する電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式において使用される感光体の光導電体としては、大きく分けて種々の無機及び有機光導電体が知られている。ここでいう「電子写真方式」とは、一般に光導電性の感光体を、まず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電させ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に逸散させて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料などの着色剤と高分子材料などで構成されるトナーで現像し、可視化して画像を形成するようにした、いわゆるカールソンプロセスと呼ばれる画像形成プロセスのことである。有機の光導電体を用いた感光体は無機光導電体に比べ、感光波長域の自由度、成膜性、可撓性、膜の透明性、量産性、毒性やコスト面等において利点を持つため、現在ではほとんどの感光体には有機光導電体が用いられている。この電子写真方式及び類似プロセスにおいて繰り返し使用される感光体には、感度、受容電位、電位保持性、電位安定性、残留電位、分光感度特性等に代表される静電特性が優れていることが要求される。
【0003】
近年ではこの電子写真方式を用いた情報処理システム機の発展は目覚ましいものがある。特に情報をデジタル信号に変換して光によって情報記録を行なうデジタル記録方式を用いたプリンターは、そのプリント品質、信頼性において向上が著しい。また、このデジタル記録方式はプリンターのみならず通常の複写機にも応用されており、いわゆるデジタル複写機として開発されている。さらに、このデジタル複写機は種々様々な情報処理機能が付加できるため、今後その需要性が益々高まっていくと予想される。
【0004】
このようなデジタル記録方式に対応させる感光体には、従来からあるアナログ方式とは異なった特性が要求されている。例えば、光源としては、現在のところ安価で信頼性の高い小型半導体レーザー(LD)や発光ダイオード(LED)が多く使われている。現在使用されているLDの発光波長域は主に近赤外光領域にあり、LEDの発光波長650nmより長波長である。このため、上記デジタル記録方式における感光体への要求事項に加え、可視光領域から近赤外光領域に高い感度を有する感光体が望まれている。
【0005】
この観点から、これまでにスクエアリリウム染料(特開昭49−105536号公報、特開昭58−21416号公報等に記載)、トリフェニルアミン系トリスアゾ顔料(特開昭61−151659号公報に記載)、フタロシアニン顔料(特開昭48−34189号、特開昭57−14874号公報等に記載)等がデジタル記録用光導電体として提案されている。特にフタロシアニン顔料は、長波長域まで感光波長域を持つと共に高い光感度を有し、中心金属や結晶型の種類によって様々な特性のバリエーションが得られることから、デジタル記録用光導電体として盛んに研究が行われている。
【0006】
これまでに知られている良好な感度を示すフタロシアニン顔料としては、ε型銅フタロシアニン、X型無金属フタロシアニン、τ型無金属フタロシアニン、バナジルフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等が挙げられる。中でも特開昭64―17066号公報、特開平3−128973号公報、特開平5−98182号公報等には高感度のチタニルフタロシアニン顔料が提案されている。これらのチタニルフタロシアニン顔料の分光波長域は700〜860nmに最大吸収を示しており、半導体レーザー光に対し極めて高感度を示すものである。
【0007】
一般に、フタロシアニン顔料の各結晶型の製造方法としては、酸処理、溶媒処理、機械的処理、加熱処理方法、及びこれらを組合せて用いる方法が知られている。酸処理方法とは、硫酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などの酸中に0℃〜室温で顔料を溶解させた後、これを氷、水もしくは難溶な有機溶媒に滴下して顔料の結晶を析出させた後、濾過等の手段により結晶を得る方法を示す。また、溶媒処理方法とは、室温下あるいは加熱下において、顔料を懸濁させた溶媒分散液を攪拌する方法を示す。また、ミリング処理方法とは、例えば、ガラスビーズ、スチールビーズ、アルミナボール等を用いてサンドミル、ボールミル等のミリング装置を使用し、室温もしくは加熱下で行なう機械的処理を示す。
【0008】
しかしながら、上記製造方法を用いた場合、例えば、酸処理方法を用いた場合は、強酸によりフタロシアニン顔料の一部が分解したり、中心金属が脱離するなどの問題が発生する。また、酸処理後の洗浄が不十分だと、残留した酸により帯電性の低下、残留電位の上昇など静電特性に悪影響が出る。したがって、酸処理後の洗浄工程は繰り返し十分に行う必要があり、それにより操作そのものが煩雑になりやすく、多くの時間を費してしまう上に、大量の酸廃液が出るという問題点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術に鑑み、なされたものであって、操作が簡便でかつ容易に結晶型及び粒径が制御可能な方法を用いて製造されたチタニルフタロシアニンを含有する電子写真感光体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「導電性支持体上にチタニルフタロシアニンを含有する感光層を設けてなる電子写真感光体において、チタニルフタロシアニンとして超臨界流体中に溶解させた後、結晶析出させたチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光体」、(2)「チタニルフタロシアニンの結晶析出をケトン系溶媒、アルコール系溶媒、及び水より選ばれる少なくとも1種の溶媒と混合して結晶析出させることを特徴とする前記(1)項に記載の電子写真感光体」、(3)「超臨界流体がケトン系溶媒、アルコール系溶媒、及び水より選ばれる少なくとも1種の溶媒であることを特徴とする前記(1)項に記載の電子写真感光体」により達成される。
【0011】
すなわち、本発明は、導電性支持体上にチタニルフタロシアニンを含有する感光層を設けてなる電子写真感光体において、チタニルフタロシアニンとして、超臨界流体中に溶解させた後、結晶析出させたチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光体である。
本発明により、従来煩雑な操作と多くの時間を費やしていたチタニルフタロシアニンの製造が、超臨界流体を用いることで簡便かつ容易に行なえるようになった。また、従来の酸処理工程を経ないことで、酸廃液の処理問題が解決された。
【0012】
本発明において用いる超臨界流体としては、液体から気体までの種々の物質が使用できる。例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、水、及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
【0013】
ここで言う「超臨界流体」とは、一般に臨界温度以上でかつ臨界圧力以上の状態にある流体を示す。例えば、アセトンの場合、臨界温度235℃以上でかつ臨界圧力4.7MPa以上の条件で超臨界流体となる。同様に、水は374℃、22.1MPa以上、メチルエチルケトンは262℃、4.2MPa以上、メタノールは239℃、8.1MPa以上、エタノールは241℃、6.1MPa以上、n−プロパノールは264℃、5.2MPa以上、n−ブタノールは290℃、4.4MPa以上の条件で超臨界流体となる。なお、本発明で用いる超臨界流体には、臨界温度より低い温度域にある亜超臨界流体を含めても良い。
【0014】
超臨界流体は、溶質を溶解するという点では液体的な性質を、密度が連続的に変化するという点では気体的な性質を示す。超臨界流体中への物質の溶解は、密度と非常に密接な関係があり、高密度の超臨界流体は液体に匹敵する溶解度を示し、低密度になると溶解度が減少して蒸気圧相当分しか溶解しなくなることが知られている。すなわち、超臨界流体は温度ならびに圧力を操作変数として密度を制御することで、溶解度を目的に応じて大幅に変化させることが可能な流体であると言える。また、拡散係数が大きく、粘性率が小さいことから物質移動が速やかに進行することも期待できる。そのため、超臨界流体は食品、医薬品、農薬、天然物、高分子、化成品の分野を中心に、物質の精製を目的とした抽出溶媒として主に研究されてきた。
【0015】
特に電子写真感光体の分野では、感光体の構成材料に一般的な溶媒に不溶な物質を用いるため、従来の再結晶や再沈殿などによる精製が困難であり、これらにかわる精製方法として、例えば、特開平7−181694号公報にはアゾ顔料中の不純物を超臨界二酸化炭素で抽出し、精製を行なう方法が提案されている。
【0016】
本発明は、超臨界流体を電子写真感光体に用いるチタニルフタロシアニンの製造に適用し、チタニルフタロシアニンを超臨界流体中に溶解させ、結晶析出させるという独自の製造プロセスを用いることで、従来の抽出よりも精製効率が非常に高く、しかも高純度のチタニルフタロシアニンを得ることが可能になった。さらに、溶解の過程を経ることで、結晶型及び粒径の制御も簡便かつ容易に行なえるようになった。
【0017】
超臨界流体の使用に当たっては、チタニルフタロシアニンの超臨界流体中への溶解を効率的に行なうために、適当な溶媒(エントレーナ)を超臨界流体に混合しても良い。
【0018】
超臨界流体を使用する装置は、チタニルフタロシアニンが超臨界流体と接触して超臨界流体中へ溶解する機能を有した装置であればなんら限定されることはなく、例えば、超臨界流体を閉鎖系で使用するバッチ方式、超臨界流体を循環させて使用する流通方式などの使用が可能である。
【0019】
超臨界流体中に溶解したチタニルフタロシアニンを析出させる方法は、結晶を析出させる手段であればなんら限定されることはなく、例えば、チタニルフタロシアニンが溶解した超臨界流体を適当な溶媒と混合して結晶を析出させる方法、チタニルフタロシアニンが溶解した超臨界流体を圧力は変えずに温度のみを徐々にあるいは急激に下げて結晶を析出させる方法、チタニルフタロシアニンが溶解した超臨界流体を大気圧まで急速に膨張させ結晶を析出させる方法などが挙げらる。中でも溶媒と混合して結晶を析出させる方法においては、混合する溶媒種により析出する結晶の結晶型や粒径に違いが見られ、容易に結晶型及び粒径を制御できる点で好ましい。
【0020】
本発明の超臨界流体を用いた製造方法は、物質の精製はもちろんのこと、結晶型及び粒径の制御が簡便に行なえ、かつ、操作が容易であることから、電子写真の分野のみならず、食品、医薬品、農薬、天然物、高分子、化成品における製造技術としても適用できる。
【0021】
本発明においては、チタニルフタロシアニンを単独もしくは電荷輸送物質と組み合わせて、単層型もしくは積層型(機能分離型)の電子写真用感光体が作製できる。層構成としては、単層型の場合、導電性基体上に、チタニルフタロシアニンを単独もしくは電荷輸送物質と組み合わせて結着剤中に分散させた感光層を設ける。機能分離型の場合は、導電性基体上にチタニルフタロシアニンを含有した電荷発生層、その上に電荷輸送物質を含有した電荷輸送層を形成するものであるが、電荷発生層、電荷輸送層を逆に積層しても良い。
また、接着性、電荷ブロッキング性を向上させるために、感光層と導電性基体との間に中間層を設けても良い。さらに、耐摩擦性など機械的耐久性を向上させるために、感光層上に保護層を設けても良い。
【0022】
チタニルフタロシアニンは、適当な溶媒に必要に応じてバインダー樹脂を加え、溶解もしくは分散せしめ、塗布、乾燥させることにより設けることができる。
チタニルフタロシアニンの分散方法としては、例えば、ボールミル分散、超音波分散、ホモミキサー分散等が挙げられる。塗布手段としては、ディッピング塗工法、ブレード塗工法、スプレー塗工法等が挙げられる。
【0023】
チタニルフタロシアニンを分散させて感光層を形成する場合、層中への分散性を向上させるために、そのチタニルフタロシアニンは2μm以下、好ましくは1μm以下の平均粒径のものが好ましい。ただし、粒径があまりに小さいとかえって凝集しやすく、層の抵抗が上昇したり、結晶欠陥が増えて感度及び繰り返し特性が低下したりする。また、微細化する上での限界も考慮すると、平均粒径の下限は0.01μmとするのが好ましい。
【0024】
感光層の分散液或いは溶液を調整する際に使用する溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、1,2−ジクロルエタン、1,1,1−トリクロルエタン、ジクロルメタン、1,1,2−トリクロルエタン、トリクロルエチレン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジオキサン、ジオキソラン等を挙げることができる。
【0025】
また、感光層形成時に用いる結着剤としては、従来から知られている絶縁性が良い電子写真感光体用結着剤であればいかなる物質も使用でき、特に限定はない。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、ならびにこれらの樹脂の繰り返し単位のうち2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂のほか、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらの結着剤は単独または2種類以上の混合物として用いることができる。
【0026】
本発明で使用されるチタニルフタロシアニンは、超臨界処理後に結晶変換処理を行なっても良い。結晶変換処理方法としては、例えば酸処理、溶媒処理、機械的処理、加熱処理等がある。酸処理とは、硫酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などの酸中に0℃〜室温で顔料を溶解させた後、これを氷、水もしくは難溶な有機溶媒に滴下して顔料の結晶を析出させ、濾過等の手段により結晶を得る方法を示す。また、溶媒処理とは、室温下あるいは加熱下での、溶媒中における顔料の懸濁撹拌処理を示し、また、ミリング処理とは、例えばガラスビーズ、スチールビーズ、アルミナボール等を用いてサンドミル、ボールミル等のミリング装置を用いて、常温もしくは加熱下で行なう処理を示す。ミリング処理においては、上記ミリングメディアとともに溶媒を添加した系でおこなっても良い。
【0027】
これらの処理に使用する溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、メタノール、エタノール、ベンジルアルコール、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、n−ブチルエーテル、エチレングリコール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、キノリン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、水等があり、またこれらの溶媒を混合して行なっても良い。
【0028】
また、本発明で使用されるチタニルフタロシアニンは、下記に示す顔料と混合、分散して使用しても良い。有機顔料としては、例えば、シーアイピグメントブルー25(カラーインデックスC.I. 21180)、シーアイピグメントレッド41(C.I. 21200)、シーアイアシッドレッド52(C.I. 45100)、シーアイベーシックレッド3(C.I. 45210)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号公報に記載)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347号公報に記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記載)、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報)などのアゾ顔料、例えば、シーアイピグメントブルー16(C.I. 74100)などのフタロシアニン系顔料、例えば、シーアイバットブラウン5(C.I. 73410)、シーアイバットダイ(C.I. 73030)などのインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB(バイエル社製)、インタンスレンスカーレットR(バイエル社製)などのペリレン顔料が挙げられる。なお、これらの有機顔料は単独あるいは2種類以上が併用されても良い。
【0029】
本発明で使用される電荷輸送物質は、大きく分けて正孔輸送物質と電子輸送物質の2種類がある。正孔輸送物質としては、例えば、ポリ−N−カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、及びスチルベン誘導体化合物等が挙げられる。電子輸送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−インデノ4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、及び(2,3−ジフェニル−1−インデニリデン)マロノニトリル等を挙げることができる。これらの電荷輸送物質は単独または2種類以上が併用されても良い。
【0030】
以上のような層構成、物質を用いて感光体を作製する場合、膜厚、物質の割合には好ましい範囲がある。機能分離型(導電性基体/電荷発生層/電荷輸送層)の場合、電荷発生層において必要に応じて結着剤が使用され、その場合、結着剤に対する電荷発生物質の割合は20重量%以上、膜厚は0.01〜5μmが好ましい。電荷輸送層においては、結着剤に対する電荷輸送物質の割合は20〜200重量%、膜厚は5〜100μmとするのが好ましい。また、高分子型電荷輸送物質を用いる場合は、それ単独で電荷輸送層を形成しても良い。さらに、電荷発生層中には電荷輸送物質を含有することが好ましく、電荷輸送物質の含有により残留電位の抑制、感度の向上などに効果がある。この場合の電荷輸送物質は、結着剤に対し20〜200重量%含有させることが好ましい。
【0031】
単層型感光体の場合、その感光層中に結着剤に対する電荷発生物質の割合は5〜95重量%、膜厚は10〜100μmとするのが好ましい。また電荷輸送物質と組み合わせる場合、電荷輸送物質の結着剤に対する割合は30〜200重量%が好ましい。また、高分子型電荷輸送物質と電荷発生物質で感光層を形成しても良く、高分子型電荷輸送材料に対する電荷発生物質の割合は5〜95重量%、膜厚は10〜100μmとするのが好ましい。
【0032】
上記感光層中には帯電性の向上等を目的としてフェノール化合物、ハイドロキノン化合物、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、ヒンダードアミンとヒンダードフェノールが同一分子中に存在する化合物などを添加することができる。
【0033】
導電性基体としては、アルミニウム、ニッケル、銅、チタン、金、ステンレス等の金属板、金属ドラムまたは金属箔、アルミニウム、ニッケル、銅、チタン、金、酸化スズ、酸化インジウムなどを蒸着したプラスチックフィルム或いは導電性物質を塗布した紙、プラスチックフィルムまたはドラム等が挙げられる。
【0034】
また、必要に応じて導電性基体上に中間層を設けても良い。中間層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。中間層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示される金属酸化物の微粉末顔料を加えても良い。これらの中間層は前述の感光層の如く適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。さらに、本発明の中間層としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、Al2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物、SiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。中間層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0035】
また、保護層に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、ポリブチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。保護層には耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの樹脂に酸化チタン、酸化スズ、チタン酸カリウム等の無機材料を分散したものを添加することができる。保護層の形成方法としては通常の塗布法が採用できる。なお保護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当である。また、以上のほかに真空薄膜作製法にて形成したa−C、a−SiCなどの公知材料を保護層として用いることもできる。
本発明により作製された電子写真感光体は、複写機、レーザープリンター、LEDプリンターなどの電子写真装置一般に用いる感光体に適用できる。
【0036】
図1に超臨界流体を用いた装置の構成例を示す。
超臨界流体として用いる溶媒が入ったタンク(1)から溶媒をポンプ(2)で送液し、目的とする温度、圧力で超臨界流体とする。容器(3)にあらかじめ入れておいたチタニルフタロシアニンが超臨界流体に溶解し、フィルター(4)を通り抜けて出てきたところで溶媒と混合(5)し、結晶を析出させる。得られたチタニルフタロシアニンの結晶は、背圧弁(6)を経て採集(7)される。(8)は圧力計、(9)は予熱部、(10)は保温部である。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、これにより本発明の様態が限定されるものではない。
<製造例1>
超臨界処理を行なうチタニルフタロシアニンとして図2に示す結晶状態のチタニルフタロシアニンを用い、次の条件で結晶を製造した。
超臨界流体 アセトン(流量 5ml/min)
混合溶媒 アセトン(流量 10ml/min)
温度 250℃
圧力 22MPa
溶媒混合時の温度 100℃
得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=26.3°に特徴的なピークを有する結晶であった。図3にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.5μmであった。
【0038】
<製造例2>
製造例1において
混合溶媒 アセトン:水=75:25
溶媒混合時の温度 60℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=27.2°に特徴的なピークを有する結晶であった。図4にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0039】
<製造例3>
製造例1において
混合溶媒 アセトン:水=75:25
溶媒混合時の温度 80℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=27.2°に特徴的なピークを有する結晶であった。図5にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0040】
<製造例4>
製造例1において
混合溶媒 アセトン:水=50:50
溶媒混合時の温度 60℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=27.2°に特徴的なピークを有する結晶であった。図6にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0041】
<製造例5>
製造例1において
混合溶媒 アセトン:水=50:50
溶媒混合時の温度 80℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=27.2°に特徴的なピークを有する結晶であった。図7にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0042】
<製造例6>
製造例1において
混合溶媒 アセトン:水=25:75
溶媒混合時の温度 70℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=27.2°に特徴的なピークを有する結晶であった。図8にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0043】
<製造例7>
製造例1において
混合溶媒 水
溶媒混合時の温度 70℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=28.6°に特徴的なピークを有する結晶であった。図9にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.03μmであった。
【0044】
<製造例8>
製造例1において
温度 300℃
溶媒混合時の温度 120℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図3と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.5μmであった。
【0045】
<製造例9>
製造例8において
混合溶媒 アセトン:水=75:25
溶媒混合時の温度 80℃
にした以外は、製造例8と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図5と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0046】
<製造例10>
製造例8において
混合溶媒 アセトン:水=75:25
溶媒混合時の温度 95℃
にした以外は、製造例8と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図3と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0047】
<製造例11>
製造例8において
混合溶媒 アセトン:水=50:50
溶媒混合時の温度 70℃
にした以外は、製造例8と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図6と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0048】
<製造例12>
製造例8において
混合溶媒 アセトン:水=50:50
溶媒混合時の温度 90℃
にした以外は、製造例8と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図4と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0049】
<製造例13>
製造例8において
混合溶媒 アセトン:水=25:75
溶媒混合時の温度 80℃
にした以外は、製造例8と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図8と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0050】
<製造例14>
製造例8において
混合溶媒 水
溶媒混合時の温度 80℃
にした以外は、製造例8と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図9と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0051】
<製造例15>
製造例1において
温度 350℃
溶媒混合時の温度 140℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図3と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ5μmであった。
【0052】
<製造例16>
製造例15において
混合溶媒 アセトン:水=75:25
溶媒混合時の温度 110℃
にした以外は、製造例15と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図3と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ5μmであった。
【0053】
<製造例17>
製造例15において
混合溶媒 アセトン:水=50:50
溶媒混合時の温度 100℃
にした以外は、製造例15と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図4と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0054】
<製造例18>
製造例15において
混合溶媒 アセトン:水=25:75
溶媒混合時の温度 90℃
にした以外は、製造例15と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図8と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0055】
<製造例19>
製造例15において
混合溶媒 水
溶媒混合時の温度 90℃
にした以外は、製造例15と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図9と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0056】
<製造例20>
製造例1において
超臨界流体 メタノール
混合溶媒 メタノール
温度 250℃
溶媒混合時の温度 110℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=26.3°に特徴的なピークを有する結晶であった。図10にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.5μmであった。
【0057】
<製造例21>
製造例20において
混合溶媒 メタノール:水=75:250
溶媒混合時の温度 100℃
にした以外は、製造例20と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=27.3°に特徴的なピークを有する結晶であった。図11にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.1μmであった。
【0058】
<製造例22>
製造例20において
混合溶媒 メタノール:水=50:50
溶媒混合時の温度 90℃
にした以外は、製造例20と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=27.3°に特徴的なピークを有する結晶であった。図12にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.05μmであった。
【0059】
<製造例23>
製造例20において
混合溶媒 水
溶媒混合時の温度 90℃
にした以外は、製造例20と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=28.6°に特徴的なピークを有する結晶であった。図13にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.02μmであった。
【0060】
<製造例24>
製造例1において
超臨界流体 アセトン
混合溶媒 水
温度 350℃
溶媒混合時の温度 190℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=7.0°に特徴的なピークを有する結晶であった。図14にX線回折スペクトルを示す。また、粒径はおおよそ0.3μmであった。
【0061】
<製造例25>
製造例23において
混合溶媒 メタノール
溶媒混合時の温度 180℃
にした以外は、製造例23と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図14と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.03μmであった。
【0062】
<製造例26>
製造例23において
混合溶媒 水
溶媒混合時の温度 160℃
にした以外は、製造例23と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図14と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.02μmであった。
【0063】
<製造例27>
製造例1において
超臨界流体 メタノール:水=1:4(流量 25ml/min)
混合溶媒 水(流量 10ml/min)
温度 350℃
溶媒混合時の温度 180℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図9と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.03μmであった。
【0064】
<製造例28>
製造例1において
超臨界流体 n−ブタノール:水=1:4(流量 25ml/min)
混合溶媒 水(流量 10ml/min)
温度 370℃
溶媒混合時の温度 200℃
にした以外は、製造例1と同様の条件で結晶を作製した。得られたチタニルフタロシアニン結晶は、図3と同様の結晶状態であった。また、粒径はおおよそ0.5μmであった。
【0065】
実施例1
まず、ポリアミド樹脂(CM−8000;東レ社製)5部、メタノール96部、n−ブタノール24部の中間層塗布液を調製し、アルミ板支持体上に塗布後、100℃で5分間乾燥し、厚さ約1μmの中間層を形成した。
次に、製造例1において製造したチタニルフタロシアニン結晶3部、ポリビニルブチラール樹脂(BM―S、積水化学工業製)2部、酢酸n−ブチル328部からなる分散液をボールミルポットに取り、φ2mmのPSZボールを用い、3時間ボールミリングして電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を中間層上に塗布後、100℃で10分間乾燥し、厚さ約0.2μmの電荷発生層を形成した。
続いて、下記構造式で示される電荷輸送材料7部、ポリカーボネート樹脂(PCX−5、帝人化成社製)10部、トルエン97部、シリコーンオイル(KF−50、信越化学社製)0.0002部の電荷輸送層塗布液を調製し、前記電荷発生層上に塗布後、110℃で20分間乾燥し、厚さ約20μmの電荷輸送層を形成、電子写真用感光体を作製した。
【0066】
【化1】
【0067】
実施例2
実施例1における電荷発生物質を製造例2で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例3
実施例1における電荷発生物質を製造例3で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例4
実施例1における電荷発生物質を製造例4で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例5
実施例1における電荷発生物質を製造例5で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例6
実施例1における電荷発生物質を製造例6で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例7
実施例1における電荷発生物質を製造例7で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例8
実施例1における電荷発生物質を製造例8で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例9
実施例1における電荷発生物質を製造例9で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例10
実施例1における電荷発生物質を製造例10で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例11
実施例1における電荷発生物質を製造例11で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例12
実施例1における電荷発生物質を製造例12で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例13
実施例1における電荷発生物質を製造例13で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例14
実施例1における電荷発生物質を製造例14で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例15
実施例1における電荷発生物質を製造例15で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例16
実施例1における電荷発生物質を製造例16で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例17
実施例1における電荷発生物質を製造例17で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例18
実施例1における電荷発生物質を製造例18で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例19
実施例1における電荷発生物質を製造例19で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例20
実施例1における電荷発生物質を製造例20で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例21
実施例1における電荷発生物質を製造例21で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例22
実施例1における電荷発生物質を製造例22で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例23
実施例1における電荷発生物質を製造例23で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例24
実施例1における電荷発生物質を製造例24で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例25
実施例1における電荷発生物質を製造例25で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例26
実施例1における電荷発生物質を製造例26で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例27
実施例1における電荷発生物質を製造例27で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
実施例28
実施例1における電荷発生物質を製造例28で製造したチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
【0068】
比較例1
実施例1における電荷発生物質を図1の超臨界処理する前のチタニルフタロシアニンにした以外は、実施例1と同様の条件で感光体を作製した。
【0069】
以上のようにして得られた電子写真用感光体の静電特性を25℃/55%RHの環境下でEPA−8100(川口電気製作所製)を用い、ダイナミック方式にて測定した。まず、印加電圧−6KVで20秒間帯電した後、20秒間暗減衰した時の表面電位Vo(V)を測定し、ついで780nmの単色光を感光体表面での照度が2.5μW/cm2になるように照射して、感光体の表面電位Voが1/2になるまでに要する半減露光量E1/2(μJ/cm2)をLD光源域(近赤外域)の感度として測定した。結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明より明らかなように、本発明によれば、超臨界流体を用いることで、簡便かつ容易に結晶型及び粒径が制御されたチタニルフタロシアニンを得ることが可能である。また、従来の製造プロセスとは異なり、大量の廃溶媒を伴わない、クリーンなチタニルフタロシアニンの製造が可能になるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】超臨界流体を用いた装置の概略構成図である。
【図2】超臨界処理する前のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図3】本発明におけるチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図4】本発明における他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図5】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図6】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図7】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図8】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図9】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図10】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図11】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図12】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図13】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【図14】本発明における更に他のチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトル図である。
【符号の説明】
1 タンク
2 ポンプ
3 容器
4 フィルター
5 溶媒との混合
6 背圧弁
7 採集
8 圧力計
9 予熱部
10 保温部
Claims (3)
- 導電性支持体上にチタニルフタロシアニンを含有する感光層を設けてなる電子写真感光体において、チタニルフタロシアニンとして超臨界流体中に溶解させた後、結晶析出させたチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光体。
- チタニルフタロシアニンの結晶析出をケトン系溶媒、アルコール系溶媒、及び水より選ばれる少なくとも1種の溶媒と混合して結晶析出させることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 超臨界流体がケトン系溶媒、アルコール系溶媒、及び水より選ばれる少なくとも1種の溶媒であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
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