JP2000033557A - 研磨盤の制御方法および装置 - Google Patents

研磨盤の制御方法および装置

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JP2000033557A
JP2000033557A JP20478498A JP20478498A JP2000033557A JP 2000033557 A JP2000033557 A JP 2000033557A JP 20478498 A JP20478498 A JP 20478498A JP 20478498 A JP20478498 A JP 20478498A JP 2000033557 A JP2000033557 A JP 2000033557A
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polishing
tool
belt
dressing
performance
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JP20478498A
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English (en)
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Takao Iihama
孝雄 飯浜
Yoshimasa Takahashi
義政 高橋
Fumio Otsuka
文郎 大塚
Atsushi Shimamoto
篤 嶋本
Atsushi Takada
篤 高田
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System Seiko Co Ltd
Nano TEM Co Ltd
Original Assignee
System Seiko Co Ltd
Nano TEM Co Ltd
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石などの研磨具の研磨性能を検出すること
により、高精度で加工し得るようにする。 【解決手段】 回転軸11には砥石13が取り付けられ
ており、この端面の研磨面12がワークなどの接触部材
Wに接触するようになっている。モータ15のシャフト
16に取り付けられた駆動側のプーリ17と回転軸11
に取り付けられた従動側のプーリ14との間にはベルト
18が掛け渡されており、砥石13はモータ15により
駆動される。ベルト18には、第1と第2の2つの反射
部材M1 ,M2 が設けられ、ベルト18に光源21,2
2から照射された光のうち、反射部材から反射した光
は、それぞれの受光部材23,24によって受光され、
これらの受光部材23,24からの信号に基づいて、ベ
ルト18の伸び量を演算し、伸び量に基づいて研磨面1
3の研磨性能が演算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は砥石などの研磨具を
有する研磨盤の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】研削砥石を用いて被加工物つまりワーク
を削る処理は研削加工と言われ、この研削加工と磨き加
工とを総称して研磨加工と言われる。磨き加工には、ワ
ークの寸法誤差を調整したり、表面仕上げ状態を改善す
るために行うラッピングや、ワークの表面に高度の鏡面
を形成するためのポリッシングがあり、それぞれバフな
どの磨き工具が用いられるとともに、ラッピングに際し
ては、アルミナ粉末、炭化ケイ素粉末、ガラス粉末、あ
るいはダイヤモンド粉末などがラッピング砥粒として使
用され、ポリッシングにはラッピング砥粒よりもさらに
細かい粒子の砥粒が使用される。
【0003】ワークの平坦な表面を研削する平面研削加
工には、ディスク形状の砥石やリング形状の砥石の端面
でワークを研削するようにしたものがあり、磁気ディス
ク用のアルミニウム基板の両面を同時に研削するため
に、この平面研削加工が行われている。
【0004】アルミニウム基板の両面を同時に研削する
ために用いられる研磨装置としては、上面にリング状の
下側砥石が設けられた下定盤と、下面にリング状の上側
砥石が下側砥石に対向するようにして設けられた上定盤
とを有しており、ワークであるアルミニウム基板は、下
側砥石の上に配置される複数のキャリアに形成された保
持孔に配置されるようになっている。それぞれのキャリ
アは、下定盤の回転中心部に回転自在に設けられた太陽
歯車に噛み合うとともに、下定盤の外側に設けられた内
歯歯車に噛み合っている。
【0005】キャリアに保持されたワークは、太陽歯車
を回転させて太陽歯車の周りにワークを自転させながら
公転させた状態のもとで、上下両定盤を回転させること
によって、上下の砥石により両面が同時に研磨加工され
ることになる。このような研磨装置としては、たとえ
ば、特許第2556605号公報に記載されるものがあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなタイプの研
磨装置にあっては、砥石によりワークに対して所定の押
し付け力を付与した状態で研削し、所定の研削時間が経
過したならば、研削終了を検出するようにしている。
【0007】しかしながら、研削の進行に伴って砥石の
表面に研削粉などの異物が入り込んで砥石の表面が目詰
まりすると、研磨性能が低下することになり、砥石の被
研削材の除去量つまり単位時間当たりの摩耗量は変化す
ることになる。このため、ワークに同じ時間だけ研削加
工を行っても、砥石の研磨性能に応じてワークの研削量
が相違することになるので、多数のワークについて研削
を繰り返した場合には、研削の時期によってワークの板
厚が相違してしまうことになる。
【0008】また、砥石の研磨性能を良好な状態として
研削加工を行うには、砥石の表面状態を良好にするため
に、頻繁に砥石表面をドレッシングして砥石の目立てを
行う必要があり、量産品を効率的に研削加工することが
困難となる。
【0009】本発明の目的は、砥石などの研磨具の研磨
性能を検出することにより、高精度で加工し得るように
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨盤の制御方
法は、回転軸により回転駆動され、被接触部材に接触す
る研磨面を有する研磨具を備えた研磨盤の制御方法であ
って、前記研磨面を前記被接触部材に押し付けた状態の
もとで、モータのシャフトに取り付けられた駆動側プー
リと前記回転軸に取り付けられた従動側プーリとの間に
掛け渡されたベルトを介して前記モータにより前記研磨
具を回転する工程と、前記研磨面と前記被接触部材との
接触による前記研磨面の接線抵抗に基づく前記ベルトの
伸び量を検出する工程と、前記伸び量に基づいて前記研
磨面の研磨性能を演算する工程とを有することを特徴と
する。
【0011】また、本発明の研磨盤の制御装置は、回転
軸により回転駆動され、被接触部材に接触する研磨面を
有する研磨具を備えた研磨盤の制御装置であって、モー
タのシャフトに取り付けられた駆動側プーリと前記回転
軸に取り付けられた従動側プーリとの間に掛け渡され、
前記モータの回転を前記研磨具に伝達するベルトと、前
記ベルトの表面に設けられた第1と第2の2つの反射部
材と、前記ベルトの表面に照射された光のうち前記それ
ぞれの反射部材からの反射光を受光する2つの受光部材
と、前記それぞれの受光部材からの信号に基づいて、前
記ベルトの伸び量を演算する伸び量演算手段と、前記伸
び量に基づいて前記研磨面の研磨性能を演算する演算手
段とを有することを特徴とする。
【0012】前記被接触部材をワークとし、前記研磨性
能に基づいて前記ワークに対する研磨加工の時間と、前
記研磨具の前記被接触部材に対する押し付け力と、前記
研磨具の回転数とのいずれかを演算するようにしても良
い。また、前記被接触部材をワークとし、前記研磨性能
に基づいて前記研磨具に対するドレッシング開始時期を
演算するようにしても良い。さらに、前記被接触部材を
ドレッシング用工具とし、前記研磨性能に基づいて前記
研磨具の表面のドレッシング加工の時間と、前記研磨具
の前記ドレッシング用工具に対する押し付け力と、前記
研磨具の回転数とのいずれかを演算するようにしても良
い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の一実施の形態である研磨盤
の制御装置の基本構造を示す概略斜視図であり、回転軸
11の先端にはこの回転中心軸Oに対して直角方向の研
磨面12を有する砥石13が研磨具として取り付けられ
ている。この砥石13を駆動するために、回転軸11に
取り付けられたタイミングプーリ14と、モータ15の
シャフト16に取り付けられたタイミングプーリ17と
の間にはタイミングベルト18が掛け渡されており、モ
ータ15により砥石13は回転駆動されるようになって
いる。
【0015】砥石13を用いて被加工物つまりワークW
の表面を研削加工する場合には、図示するように、砥石
13の研磨面12にワークWを接触させることになる。
砥石13によりワークWに対して所定の押し付け力、つ
まり法線抵抗Fn を付与するために、空気圧シリンダな
どからなるアクチュエータ19が回転軸11に接触する
ようになっている。このアクチュエータ19により法線
抵抗Fn が加えられた状態のもとで、砥石13によりワ
ークWを研削するときには、砥石13にはこれの回転方
向に接線抵抗Ft が生じることになる。
【0016】研削抵抗比εをε=(Ft /Fn )と定義
すると、砥石13により単位時間当たりのワークWの摩
耗量つまり材料除去量は研削抵抗比εに比例することが
見い出されており、εの値が大きい程ワークWの摩耗量
が大きいことから研磨性能が高いことになり、εの値が
小さくなる程研磨性能が低いことになる。したがって、
法線抵抗Fn と接線抵抗Ft とを検出することによっ
て、砥石の研磨性能つまり砥石の表面状態を求めること
ができ、砥石13が目詰まりした状態であるか、最適な
研磨を行い得る状態であるかを求めることができる。
【0017】アクチュエータ19によって回転軸11に
一定の押し付け力を加えることにより砥石13の法線抵
抗Fn が一定であるとすると、研削抵抗比εは接線抵抗
Ftに比例することになり、研削抵抗比εは研磨性能を
示すことになるので、接線抵抗Ft と研磨性能との間に
は、図2に示すように、接線抵抗Ft が大きい程研磨性
能は高くなる一方、接線抵抗Ft が小さくなる程研磨性
能は低くなり、接線抵抗Ft が所定値以下となると研磨
性能はあまり変化しなくなるという相互関係がある。
【0018】モータ15の回転をベルト18を介して回
転軸11の回転に伝達する場合には、接線抵抗Ft は、
ベルト18に加わる張力Tによりベルト18が伸縮する
ことから、ベルト18の伸び量を検出することによって
求めることができ、法線抵抗Fn は回転軸11に軸方向
に加えられる押し付け力を検出することによって求める
ことができる。
【0019】ベルト18の伸び量を検出するために、ベ
ルト18にはこれの移動方向の上流側の第1の反射部材
1 と、この反射部材から所定の間隔Lを隔てて位置す
る第2の反射部材M2 とが取り付けられており、これら
の間隔Lに対応した間隔を隔ててそれぞれレーザービー
ムを照射する第1と第2の2つの光源21,22が、ベ
ルト18に向き合って配置されている。それぞれの光源
21,22からベルト18に向けて照射されたレーザー
ビームは反射部材M1 ,M2 に到達すると、反射するこ
とになり、その反射光の光量を受光するために、それぞ
れフォトディテクタからなる2つの受光部材23,24
がベルト18に向き合って配置されている。
【0020】図示する光源21,22は、半導体レーザ
ーが使用されており、それぞれ長方形のビームスポット
をベルト18に向けて照射する。
【0021】図3はベルト18に取り付けられた反射部
材M1 ,M2 に光源21,22からの長さ寸法a、幅寸
法bのビームスポットP1 ,P2 が照射された状態のも
とで、ベルト18の移動に伴ってビームスポットP1
2 が反射部材M1 ,M2 に照射された状態を示す図で
ある。受光部材であるフォトディテクタ23,24は反
射部材M1 ,M2 からの反射光の光量に応じた電圧を出
力することになるので、ビームスポットP1 ,P2 が反
射部材M1 ,M2 に照射される面積に応じて、2つの反
射部材の間の伸縮量を検出することができる。
【0022】たとえば、ベルト18が駆動されていない
状態のときに2つの反射部材の間の間隔Lと同一の距離
だけ離してそれぞれの光源21,22からレーザービー
ムを照射するようにした場合のもとで、図3に示すよう
に、光源21からのビームスポットP1 のうち長さX1
の部分が反射部材M1 に照射され、光源22からのビー
ムスポットP2 のうち長さX2の部分が反射部材M2
照射されたとすると、受光部材23,24からの出力電
圧によって、ベルト18の伸び量ΔLを求めることがで
きる。
【0023】図4は受光部材23からの出力電圧V1
変化と、受光部材24からの出力電圧V2の変化を示す
タイムチャートであり、たとえば、光源21からのビー
ムスポットP1 のうちX1の部分が反射部材M1 に照射
されたときにおける受光部材23からの出力電圧がV1a
であるとすると、そのときの受光部材24からの出力電
圧V2bを検出することによって、ベルト18の伸び量Δ
Lが求められる。
【0024】図5は砥石13の研磨性能を演算するため
の制御回路を示すブロック図であり、第1の受光部材2
3からの電圧信号は、アンプ31aにより増幅された後
に、コンパレータ32により所定の閾値電圧と比較され
て閾値よりも高い電圧となったときに、パルスジェネレ
ータ33に出力信号が出される。この閾値として図4に
示す電圧値V1aが設定されていれば、図3に示す範囲ま
でビームスポットP1が反射部材M1 に照射されると、
コンパレータ32は出力信号を出力することになる。
【0025】第2の受光部材24からの電圧信号は、ア
ンプ31bにより増幅された後に、A/Dコンバータ3
4に出力される。このA/Dコンバータ34には、パル
スジェネレータ33から2ショットパルスが送られるよ
うになっており、1つ目のパルスの立ち上がりで受光部
材24からのアナログ信号をデジタル信号に変換開始
し、2つ目の信号の立ち上がりでその状態が保持され
る。したがって、たとえば、図4に示すように、第1の
受光部材23からの電圧が閾値V1aとなったことを示す
信号がA/Dコンバータ34に送られると、第2の反射
部材24からの電圧値V2bに対応するデジタル信号がA
/Dコンバータ34から出力される。
【0026】図1に示した法線抵抗Fn を検出するため
に、回転軸11にはロードセル25が設けられており、
このロードセル25からの信号はアンプ26で増幅され
た後に、A/Dコンバータ27によりデジタル信号に変
換される。
【0027】それぞれのA/Dコンバータ27,34か
らの出力信号はCPU35に送られるようになってお
り、このCPU35には、ROM36とRAM37がバ
ス線を介して接続されている。ROM36にはロードセ
ル25により検出された砥石13の押し付け力に対応す
る砥石13の法線抵抗Fn と、ベルト18の伸び量に対
応した砥石13の接線抵抗Ft とから求められる研磨面
12の研磨性能のデータテーブルや研磨性能を算出する
演算式が格納されている。
【0028】したがって、ロードセル25からの信号
と、2つの受光部材23,24からの信号に基づいて、
CPU36は砥石の表面状態つまり研磨性能を演算する
ことができ、その演算結果に基づいて研磨性能が表示部
38に表示されるとともに、研磨性能に基づいて研磨盤
の作動を制御する研磨盤制御部39にCPU35から制
御信号が送られる。この研磨盤制御部39からは砥石1
3を回転駆動するモータ15の回転数、回転の開始と停
止などの制御信号と、法線抵抗Fn を設定するためのア
クチュエータ19に対する制御信号などが出力される。
【0029】なお、表示部38に対する表示に代える
か、あるいはこれに加えて、プリンタに演算結果を印字
するようにしても良い。砥石13の研磨性能は、ベルト
18の1回転毎に検出するようにしても良く、所定の回
転毎に検出するようにしても良い。
【0030】このように、研削加工を行ないながら時々
刻々と砥石13の研磨性能を演算することができるの
で、砥石13による単位時間当たりの摩耗量を判別する
ことができる。これにより、研磨性能に対応してROM
36に格納された研削加工時間を読み取り、加工終了が
判断されたならば、研磨盤制御部39に加工終了信号を
送ることにより、所望の研磨量でワークWを研磨するこ
とができる。したがって、従来のように、砥石の研磨性
能にかかわらず、一定の時間だけ加工するようにしてい
る場合に比して、ワークWの研磨量を一定にすることが
できる。
【0031】量産品を加工する場合には、砥石13を1
度ドレッシングした後には、複数回の加工が繰り返して
行われるが、常に、研磨性能を求めて最適な加工時間が
設定されるので、どのワークWについても研磨量が一定
となった加工を行うことができる。
【0032】前述の場合には、検出した研磨性能に基づ
いて研磨加工を行う時間を制御するようにしているが、
研磨具による被加工物に対する押し付け力、つまり法線
抵抗Fn を研磨性能に応じて演算して法線抵抗を調整す
るようにしても良く、あるいは砥石の回転数を調整する
ようにしても良い。その場合には、研磨性能に応じた押
し付け力のデータ、回転数のデータを予めメモリに格納
しておく。さらには、研磨加工する時間と押し付け力の
両方、押し付け力と回転数の両方など、研磨時間と押し
付け力と回転数の少なくともいずれかの要素を調整する
ようにしても良い。
【0033】複数のワークWに対して繰り返して加工が
行われると、砥石13が目詰まりを起こして、最適な研
削を行うことができない状態となるが、研磨性能を常に
監視することによって、砥石が目詰まりを起こしている
か否かを自動的に判断することができる。目詰まりを起
こしたと判断された場合には、砥石の目立てを行うべ
く、ドレッシング加工が行われる。このようにして、ド
レッシングを行うための最適状態を自動的に判断するこ
とができる。その場合には、研磨性能に応じたドレッシ
ング開始時期のデータをメモリに格納しておく。
【0034】砥石のドレッシングを行う場合には、砥石
の研磨面12にドレッシング工具を接触させた状態で砥
石を回転させることになるが、ドレッシング終了時にお
ける接線抵抗Ft のデータ値をメモリに格納しておくこ
とにより、自動的にドレッシング終了を判断することが
できる。
【0035】なお、光源21,22としては半導体レー
ザーを使用した場合について説明したが、ヘリウム・ネ
オンレーザーなどのガスレーザーや固体レーザーを使用
するようにしても良い。
【0036】図6は複数枚の磁気ディスク用のアルミニ
ウム基板をワークとして、これの両面を同時に研磨加工
する研磨盤の下側の部分を示す斜視図であり、図7は図
6の断面図であり、図8は図7における8−8線に沿う
断面図であり、図9は研磨盤の上側の部分を示す断面図
である。
【0037】図6に示すように、この研磨盤は矢印で示
すように回転自在となった下定盤41を有し、この下定
盤41の上面には環状の研磨具としての下側砥石42が
取り付けられている。下定盤41の回転中心部には外径
が下側砥石42の内径よりも小径となった太陽歯車43
が矢印で示すように下定盤41と同一の方向に回転自在
に設けられており、下側砥石42の外径よりも大径とな
った環状の内歯歯車44が下定盤41を囲むように固定
されている。
【0038】太陽歯車43と内歯歯車44との間には、
図示する場合には、10個のキャリア45が配置されて
おり、それぞれのキャリア45の外周部には太陽歯車4
3と内歯歯車44に噛み合う外歯歯車が形成されてい
る。それぞれのキャリア45には、ワークであるアルミ
ニウム基板Wを収容するための円形の保持孔46が5つ
ずつ形成されており、キャリア45の厚みはワークWの
厚みよりも薄く形成されている。
【0039】それぞれのキャリア45を太陽歯車43と
内歯歯車44とに噛み合わせた状態で太陽歯車43を回
転させると、内歯歯車44は固定されているので、それ
ぞれのキャリア45は自転しながら太陽歯車43の周り
を公転することになり、ワークWはキャリア45により
水平面内において下側砥石42に接触しながら、サイク
メイド曲線ないしトロコイド曲線を描いて水平方向に移
動することになる。
【0040】図7に示すように、支持台47には駆動筒
体48が回転自在に装着され、この駆動筒体48は下定
盤41に固定された中空駆動軸49に取り付けられてい
る。この中空駆動軸49内には太陽歯車43に固定され
た回転軸51が回転自在に設けられ、この回転軸51は
図示しないモータにより連結され、そのモータによって
太陽歯車43は回転軸51により駆動されるようになっ
ている。
【0041】駆動筒体48にはプーリ52が固定され、
図8に示すように、モータ53のシャフト54に固定さ
れたプーリ55とプーリ52との間にはベルト56が掛
け渡されている。したがって、モータ53によって下側
砥石42は駆動されるようになっている。
【0042】ベルト56には、図1に示した場合と同様
に、所定の間隔をおいて2つの反射部材M1 ,M2 が設
けられ、ベルト56に向き合ってそれぞれの反射部材か
らの反射光を受光する受光部材23,24が配置されて
いる。
【0043】下定盤41の上方には、図9に示すよう
に、水平方向に移動自在に支持アーム61が設けられ、
この支持アーム61に回転自在に装着された回転軸62
には下定盤63が取り付けられ、下定盤63の下面には
下側砥石42に対応して環状となった上側砥石64が固
定されている。この上側砥石64を下側砥石42の回転
方向に対して逆方向に回転駆動するために、支持アーム
61にモータ65が取り付けられ、このモータ65のシ
ャフト66に取り付けられた駆動側プーリ67と、回転
軸62に取り付けられた従動側プーリ68との間には、
ベルト69が掛け渡されている。したがって、モータ6
5によって上側砥石64がベルト69を介して回転駆動
されることになる。
【0044】ベルト69には、図1に示した場合と同様
に、所定の間隔をおいて2つの反射部材M1 ,M2 が設
けられ、ベルト56に向き合ってそれぞれ2つずつ図示
しない光源と受光部材とが配置されている。
【0045】下側砥石42と上側砥石64とにそれぞれ
ワークWに対する法線抵抗Fn を加えるために、支持ア
ーム61には空気圧シリンダ71が取り付けられ、この
空気圧シリンダ71のピストンロッド72により回転軸
62に押し付け力が加えられるようになっている。ピス
トンロッド72と回転軸62との間には、ロードセル2
5が設けられ、このロードセル25によってそれぞれの
砥石42,64に加えられる法線抵抗Fn の値が検出さ
れることになる。
【0046】図6〜図9に示すタイプの研磨盤にあって
も、図5に示した制御回路と同様の回路によって、前述
のように、ベルトの伸び量に基づいて研磨面の研磨性能
を演算し、その演算結果に応じて求められた研磨加工の
時間だけ研磨加工を行うようにしても良く、研磨性能に
応じて押し付け力を求めて押し付け力を変化させるよう
にしても良く、さらには、研磨具の回転数を変化させる
ようにしても良い。
【0047】また、研磨性能に基づいて、研磨具をドレ
ッシング加工する必要があるか否かを検出し、ドレッシ
ング加工が必要であると表示部38に表示されたなら
ば、研磨加工を終了して、研磨具にドレッシング用工具
を押し付けてドレッシングを行うことになる。
【0048】このドレッシング加工を行う際に、研磨性
能に基づいてドレッシング加工の時間を調整するように
したり、押し付け力を調整するようにしたり、あるいは
回転数を調整するようにしても良い。
【0049】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
【0050】たとえば、実施の形態にあっては、砥石の
研磨面は砥石の端面により形成されているが、周面を研
磨面とする砥石を用いる場合、あるいは円錐面を研磨面
として砥石により面取り加工を行う場合にも本発明を適
用することができる。また、実施の形態にあっては、研
磨盤に砥石を装着して研削加工を行う場合を示すが、ラ
ッピングやポリッシングなどの磨き加工のためのバフな
どの研磨具を装着した研磨加工についても本発明を適用
することができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、研磨具の研磨性能をモ
ニターすることにより、研磨性能に応じた最適な研磨加
工条件を選定して、高品質の研磨加工を行うことができ
る。また、研磨具の目詰まり状態を正確に検出してドレ
ッシングのタイミングを検出することができる。また、
研磨具をドレッシングする際にドレッシング終了時期を
正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である研磨盤の制御装置
の基本構造を示す概略斜視図である。
【図2】砥石の接線抵抗と研磨性能との関係を示す特性
線図である。
【図3】反射部材に光が照射された状態を示すベルトの
一部切り欠き正面図である。
【図4】2つの受光部材からの出力電圧の変化を示すタ
イムチャートである。
【図5】研磨性能を演算するための制御回路を示すブロ
ック図である。
【図6】複数枚のワークの両面を同時に研磨加工する研
磨盤の下定盤の部分を示す斜視図である。
【図7】図6の断面図である。
【図8】図7における8−8線に沿う断面図である。
【図9】研磨盤の上定盤の部分を示す断面図である。
【符号の説明】
11 回転軸 12 研磨面 13 砥石 14 プーリ 15 モータ 16 シャフト 17 プーリ 18 ベルト 21,22 光源 23,24 受光部材 25 ロードセル 26 アンプ 35 CPU(演算手段) 41 下定盤 42 下側砥石 43 太陽歯車 44 内歯歯車 45 キャリア 46 保持孔 51 回転軸 52 プーリ 53 モータ 54 シャフト 55 プーリ 56 ベルト 65 モータ 66 シャフト 67,68 プーリ 69 ベルト M1 ,M2 反射部材
フロントページの続き (72)発明者 高橋 義政 新潟県長岡市南陽2丁目951番地6 シス テム精工株式会社内 (72)発明者 大塚 文郎 新潟県長岡市南陽2丁目951番地6 シス テム精工株式会社内 (72)発明者 嶋本 篤 新潟県長岡市中島2丁目2番2号 株式会 社ナノテム内 (72)発明者 高田 篤 新潟県長岡市中島2丁目2番2号 株式会 社ナノテム内 Fターム(参考) 3C034 AA08 CA14 CA15 CA16 CB06 CB12 DD09 DD10 3C058 AA02 AA16 AA19 BB09 BC02 CB01 DA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸により回転駆動され、被接触部材
    に接触する研磨面を有する研磨具を備えた研磨盤の制御
    方法であって、 前記研磨面を前記被接触部材に押し付けた状態のもと
    で、モータのシャフトに取り付けられた駆動側プーリと
    前記回転軸に取り付けられた従動側プーリとの間に掛け
    渡されたベルトを介して前記モータにより前記研磨具を
    回転する工程と、前記研磨面と前記被接触部材との接触
    による前記研磨面の接線抵抗に基づく前記ベルトの伸び
    量を検出する工程と、 前記伸び量に基づいて前記研磨面の研磨性能を演算する
    工程とを有することを特徴とする研磨盤の制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研磨盤の制御方法におい
    て、前記被接触部材をワークとし、前記研磨性能に基づ
    いて前記ワークに対する研磨加工の時間と、前記研磨具
    の前記被接触部材に対する押し付け力と、前記研磨具の
    回転数とのいずれかを演算するようにしたことを特徴と
    する研磨盤の制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の研磨盤の制御方法におい
    て、前記被接触部材をワークとし、前記研磨性能に基づ
    いて前記研磨具に対するドレッシング開始時期を演算す
    るようにしたことを特徴とする研磨盤の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の研磨盤の制御方法におい
    て、前記被接触部材をドレッシング用工具とし、前記研
    磨性能に基づいて前記研磨具の表面のドレッシング加工
    の時間と、前記研磨具の前記ドレッシング用工具に対す
    る押し付け力と、前記研磨具の回転数とのいずれかを演
    算するようにしたことを特徴とする研磨盤の制御方法。
  5. 【請求項5】 回転軸により回転駆動され、被接触部材
    に接触する研磨面を有する研磨具を備えた研磨盤の制御
    装置であって、 モータのシャフトに取り付けられた駆動側プーリと前記
    回転軸に取り付けられた従動側プーリとの間に掛け渡さ
    れ、前記モータの回転を前記研磨具に伝達するベルト
    と、 前記ベルトの表面に設けられた第1と第2の2つの反射
    部材と、 前記ベルトの表面に照射された光のうち前記それぞれの
    反射部材からの反射光を受光する2つの受光部材と、 前記それぞれの受光部材からの信号に基づいて、前記ベ
    ルトの伸び量を演算する伸び量演算手段と、 前記伸び量に基づいて前記研磨面の研磨性能を演算する
    演算手段とを有することを特徴とする研磨盤の制御装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の研磨盤の制御装置におい
    て、前記被接触部材をワークとし、前記研磨性能に基づ
    いて前記ワークに対する研磨加工の時間と、前記研磨具
    の前記被接触部材に対する押し付け力と、前記研磨具の
    回転数とのいずれかを演算するようにしたことを特徴と
    する研磨盤の制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の研磨盤の制御装置におい
    て、前記被接触部材をワークとし、前記研磨性能に基づ
    いて前記研磨具に対するドレッシング開始時期を演算す
    るようにしたことを特徴とする研磨盤の制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の研磨盤の制御装置におい
    て、前記被接触部材をドレッシング用工具とし、前記研
    磨性能に基づいて前記研磨具の表面のドレッシング加工
    の時間と、前記研磨具の前記ドレッシング用工具に対す
    る押し付け力と、前記研磨具の回転数とのいずれかを演
    算するようにしたことを特徴とする研磨盤の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006026751A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Koyo Seiko Co Ltd 研削装置
JP2013252570A (ja) * 2012-06-05 2013-12-19 Jtekt Corp 研削抵抗力測定方法および研削盤
JP2022090594A (ja) * 2020-12-07 2022-06-17 上銀科技股▲分▼有限公司 回転台

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