JP2013252570A - 研削抵抗力測定方法および研削盤 - Google Patents

研削抵抗力測定方法および研削盤 Download PDF

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Abstract

【課題】クランクピンをジャーナルの軸線回りに周回運動させクランクピンを研削するように主軸と砥石車を同期運動させる研削盤で、接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを測定する研削抵抗力測定方法を提供する。
【解決手段】研削中のピン軸線nの回転位相に対するトルクを表す実トルクTgと、砥石車8を切込まないで同期運動したピン軸線nの回転位相に対するトルクを表す基準トルクTmを測定する。実トルクから基準トルクを差引いた判定トルクThを演算する。砥石車8の半径をRw、クランクピンの半径をRp、ピン軸線nの周回運動半径をR、判定トルクThの値が0となる主軸の回転位相をΘとするとき、αを式α=sin−1(R・sinΘ/(Rw+Rp))で演算し、Φを式Φ=tan−1(Rw・sinα/(R・cosΘ+Rp・cosα))で演算し、倍率kを式k=cos(Φ+α)/sin(Φ+α)で演算する。
【選択図】図5

Description

本発明は、クランクシャフトのクランクピンをジャーナル軸線回りに周回運動させ、クランクピンの研削加工中に研削抵抗力を測定する研削抵抗力測定方法および研削盤に関するものである。
研削盤においては、工作物を高精度かつ高能率に研削することを目的として、研削中の接線研削抵抗力と法線研削抵抗力の比率を用いて砥石車の切れ味を判定し、研削条件やドレスインターバルを設定することが行われている。通常研削抵抗の測定は、接線研削抵抗力を工作物回転駆動トルクから測定し、法線研削抵抗力を砥石の切込み送りの推力から測定している。(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−84849号公報
クランクシャフトのクランクピンをジャーナル軸線回りに周回運動させクランクピンを研削する研削盤においては、クランクシャフトの回転位相に対応して、クランクシャフトの回転に必要なトルクと研削抵抗力の方向と研削液の動圧力が変動する。このため従来は、クランクシャフトを回転駆動するトルクと砥石の切込み送りの推力を用いて研削抵抗力を測定することができない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、クランクシャフトのクランクピンをジャーナルの軸線回りに周回運動させクランクピンを研削する研削盤において、正確な接線研削抵抗力と法線研削抵抗力の比率を測定できる研削抵抗力測定方法および研削盤を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、回転する砥石車と、クランクシャフトをジャーナル軸線回りに回転させてクランクピンを前記ジャーナル軸線回りに周回運動させる主軸と、前記砥石車を前記ジャーナル軸線に直交する方向に進退させる砥石車送り装置を備え、前記主軸の回転と前記砥石車の進退とを加工データに基づき同期制御して前記クランクピンの研削作用点で研削を行う研削盤を用いて、
前記ジャーナル軸線と前記砥石車の回転中心を結ぶ線を基準線としたとき、前記クランクピンの研削中に、前記研削作用点の前記基準線を基準とする前記ジャーナル軸線周りの回転角度である研削点角度Φに対する、前記主軸のトルクを表す実トルクと、前記研削作用点の前記基準線を基準とする前記砥石車の回転中心周りの角度である砥石車接触角αとを、測定する実トルク測定工程と、
接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを、前記実トルクの値が0となる時の前記砥石車接触角αの値と前記研削点角度Φの値を用いて、式k=cos(Φ+α)/sin(Φ+α)で演算する比率演算工程と、
を実施することである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1に関わる発明において、前記実トルク測定工程において、
前記ピン軸線の前記基準線を基準とする前記ジャーナル軸線周りの回転角度である回転位相Θを測定し、
前記砥石車の半径をRwとし、前記クランクピンの半径をRpとし、前記ピン軸線の周回運動半径をRとするとき、
前記砥石車接触角αを式α=sin−1(R・sinΘ/(Rw+Rp))で演算し、
前記研削点角度Φを式Φ=tan−1(Rw・sinα/(R・cosΘ+Rp・cosα))で演算することである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項2に関わる発明において、前記クランクシャフトを前記主軸に装着し、前記砥石車を前記クランクピンに切込まない状態で、前記加工データに基づき前記主軸を回転させ、前記ピン軸線の前記回転位相Θに対する前記主軸のトルクを表す基準トルクを測定する基準トルク測定工程と、
前記実トルクから前記基準トルクを差引いた前記ピン軸線の回転位相に対するトルクを表す判定トルクを演算する判定トルク演算工程を備え、
前記比率演算工程において、前記判定トルクの値が0となる前記ピン軸線の回転位相Θの値を用いて前記倍率kを演算することである。
請求項4に係る発明の特徴は、回転する砥石車と、
クランクシャフトをジャーナル軸線回りに回転させてクランクピンを前記ジャーナル軸線回りに周回運動させる主軸と、
回転する砥石車を前記ジャーナル軸線に直交する方向に進退する砥石車送り装置と
前記主軸の回転と前記砥石車送り装置の進退とを加工データに基づき同期制御する同期制御装置と、
前記クランクピンの中心軸線であるピン軸線の回転位相を前記ジャーナル軸線と前記砥石車の回転中心を結ぶ線を基準とした前記ピン軸線の回転位相をΘとして測定する位相測定手段と、
前記主軸のトルクを測定するトルク測定手段と、
前記同期制御装置と位相測定手段と前記トルク測定手段を制御する制御手段を備え
前記制御手段は、
前記クランクシャフトを前記主軸に装着し、前記砥石車を前記クランクピンに切込まない状態で、前記同期制御装置により前記加工データに基づき前記主軸を回転させ、前記ピン軸線の回転位相を前記位相測定手段で測定し同時に前記主軸のトルクを表す基準トルクを前記トルク測定手段で測定し、
前記砥石車を前記クランクピンに切込み、前記同期制御装置による前記加工データに基づく研削中に、前記ピン軸線の回転位相を前記位相測定手段で測定し同時に前記主軸のトルクを表す実トルクを前記トルク測定手段により測定し、
前記ピン軸線の同一回転位相における、前記実トルクから前記基準トルクを差引いて、前記ピン軸線の回転位相に対するトルクを表す判定トルクを演算し、
前記砥石車の半径をRwとし、前記クランクピンの半径をRpとし、前記ピン軸線の周回運動半径をRとして記憶し、
砥石車接触角αを式α=sin−1(R・sinΘ/(Rw+Rp))で演算し、
研削点角度Φを式Φ=tan−1(Rw・sinα/(R・cosΘ+Rp・cosα))で演算し、
接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを、前記判定トルクの値が0となる前記ピン軸線の回転位相Θの値を用いて演算した前記砥石車接触角αの値と前記研削点角度Φの値を用いて、式k=cos(Φ+α)/sin(Φ+α)で演算することである。
請求項1係る発明によれば、砥石車送り装置の推力を用いることなく、研削中の実トルクから接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを演算することができる。測定する項目が1つなので誤差要因が最小となるため精度の高い接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを求めることができる。
請求項2係る発明によれば、砥石車接触角αと研削点角度Φを、ピン軸線の回転位相Θを用いて演算により算出できる。砥石車接触角αと研削点角度Φの専用の測定装置が不要で、ピン軸線の回転位相Θは正確な測定が容易である、このため、正確な接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを求めることができる。
請求項3係る発明によれば、砥石車をクランクピンに切込まない状態で加工データに基づき前記主軸を回転させた基準トルクと、研削中の実トルクを測定し、実トルクから基準トルクを差引いたピン軸線の回転位相に対する判定トルクを演算し、判定トルクから接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを演算することができる。研削抵抗力以外の外力に起因する誤差を除去できるため、より精度の高い接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを求めることができる。
請求項4に係る発明によれば、砥石車をクランクピンに切込まない状態で加工データに基づき前記主軸を回転させた基準トルクと、実研削工程における実トルクを測定し、実トルクから基準トルクを差引いたピン軸線の回転位相に対する判定トルクを演算し、判定トルクから接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを演算することができる。測定する項目が1つなので誤差要因が最小となり、かつ、研削抵抗力以外の外力に起因する誤差を除去できるため、精度の高い接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを求めることが可能な研削盤を実現できる。
本実施形態の研削盤の全体構成を示す概略平面図である。 図1のB−B断面図である。 本実施形態の研削方法におけるクランクピンと砥石車の位置関係を示す図である。 本実施形態の研削方法における研削抵抗力と主軸トルクの関係を示す図である。 本実施形態の測定工程を示すフローチャートである。 本実施形態のピン軸線位相と判定トルクの関係を示すグラフである。 本実施形態の基準ルク測定工程を示すフローチャートである。 本実施形態の研削工程を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、研削盤1は、ベッド2を備え、ベッド2上に砥石車送り装置を構成するベース3を備え、ベース3上にはベース3によりX軸方向に往復可能に支持される砥石車送り装置を構成する砥石台4を備えている。さらに、ベッド2上にはX軸に直交するZ軸方向に往復可能なテーブル5を備えている。砥石台4は砥石車8を回転自在に支持し、砥石車8は砥石軸回転モータ(図示省略する)により回転駆動される。また、砥石台4の上部に研削液ノズル11が設置されている。テーブル5上には、クランクシャフトWの一端を把持して回転自在に支持し主軸モータ(図示省略する)により回転駆動され、クランクシャフトWの回転位相を検出する位相検出器10(位相測定手段)を備えた主軸6と、クランクシャフトWの他端を回転自在に支持する心押し台7が設置されている。クランクシャフトWは主軸6と心押し台7により支持されて、研削加工時に回転駆動される。
図2に示すように、クランクシャフトWはジャーナルWjの軸線であるジャーナル軸線pが主軸6の回転中心と一致するように保持され、クランクピンWpはジャーナル軸線pの回りを周回運動する。ジャーナル軸線pと砥石車8の回転中心qは垂直方向で同一の高さに保持されている。砥石台4の下部には砥石車送り装置を構成するリニアモータ9の可動部91が取り付けられ、ベース3の上部に、リニアモータ9の固定部92が可動部91に対向するように取り付けられている。可動部91と固定部92の間に推力が作用することで、砥石台4および砥石車8はジャーナル軸線pに直交するX方向で進退がなされる。
この研削盤1は制御装置30を備えており、制御装置30の機能的構成として、砥石台4の進退と主軸6の回転を同期制御する同期制御部31(同期制御装置)、テーブル5の送りを制御するZ軸制御部32、クランクシャフトWの形状データや、研削動作を指示する加工データ等を記録する記録部33、各種の演算を行う演算部34などを具備している。同期制御部31には、砥石台4の進退を制御するX軸制御部311と、主軸6の回転を制御する主軸制御部312を備えている。主軸制御部312には主軸の回転トルクを主軸モータの電流値から測定するトルク測定部313(トルク測定手段)を内蔵している。
ここで、クランクピンWpの研削方法の概略を説明する。
図2において、主軸6が回転すると、クランクピンWpはジャーナル軸線pの回りを周回運動する。この時、砥石車8の外周が、クランクピンWpの研削作用点Guに常に接するように、主軸6の回転と砥石台4の進退を同期運動させることで、クランクピンWpを研削する。また、研削熱を除去するための研削液をノズル11から研削作用点Guに供給する。
図3に示す研削中のクランクピンWpと砥石車8の位置関係において、クランクピンWpの中心軸線をピン軸線nとし、ジャーナル軸線pと砥石車8の回転中心qを結ぶ線を基準線mとする。ピン軸線nのジャーナル軸線pに対する周回半径をR、クランクピンWpの半径をRp、砥石車8の半径をRw、基準線mに対するピン軸線nの位相をピン軸線位相Θ、研削作用点Guと回転中心qを結ぶ線と基準線mのなす角度を砥石車接触角αとする。幾何学的な関係から、式R・sinΘ=(Rp+Rw)・sinαが成り立つ。
以下に、接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率を求める研削抵抗力測定方法の概念を説明する。
図4に研削抵抗力と主軸トルクの関係を示す。ジャーナル軸線pを回転中心とする研削作用点Guの基準線mに対する位相を研削点角度Φ、法線研削抵抗力をFn、接線研削抵抗力をFtとする。主軸にトルクを与える力は、ジャーナル軸線pと研削作用点Guを結ぶ線に直交する方向の力であるから、その方向の法線研削抵抗力Fnの分力をFns、接線研削抵抗力Ftの分力をFtsとする。FnとFnsの成す角をβ、FtとFtsの成す角をγとすると、式Fn・cosβ=Fnsと式Ft・cosγ=Ftsが成り立ち、幾何学的な関係からβ=π/2−Φ−α、γ=Φ+αであるから、Fns=Fn・cos(π/2−Φ−α)=Fn・sin(Φ+α)とFts=Ft・cos(Φ+α)が成り立つ。
研削抵抗力により主軸に作用するトルクをTとし、ジャーナル軸線pと研削作用点Guの距離をRとし、右回りを正として表すと、T=R・Fts−R・Fns=R・(Ft・cos(Φ+α)−Fn・sin(Φ+α))となる。T=0のとき0=R・(Ft・cos(Φ+α)−Fn・sin(Φ+α))でRは0でないので、0=Ft・cos(Φ+α)−Fn・sin(Φ+α)となり、Ft・cos(Φ+α)=Fn・sin(Φ+α)からFn/Ft=cos(Φ+α)/sin(Φ+α)が成り立つ。
つまり、接線研削抵抗力Ftに対する法線研削抵抗力Fnの倍率kを式k=cos(Φ+α)/sin(Φ+α)で演算して求めることができる。
また、ΘとΦとαの幾何学的な関係から、tanΦ=Rw・sinα/(R・cosΘ+Rp・cosα)が成り立ち、Φ=tan−1(Rw・sinα/(R・cosΘ+Rp・cosα))となる。さらに、R・sinΘ=(Rp+Rw)・sinαよりα=sin−1(R・sinΘ/(Rp+Rw))となる。R、Rp、Rwの値はクランクシャフトWの形状データにより既知であるから、Φとαの値はΘの値を用いて演算することができる。
つまり、研削抵抗力により主軸6に作用するトルクTが0となる時の、基準線mに対するピン軸線nの位相Θを測定することで、接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを求めることができる。
ところで、実際の研削中に主軸6に作用する力は、研削抵抗力の外に、主軸の軸受部に作用する摩擦力、研削液の噴出抵抗力、クランクシャフトW自身の回転方向のアンバランス力などの合力である。このため、研削中に測定した主軸のトルクである実トルクには研削抵抗力以外の力に起因するトルクも含まれ、これによる誤差が倍率kの値に含まれる。
この誤差を除去するためには、砥石車8をクランクピンWpの表面からわずかに離した状態で実研削と同じ条件で同期運転をした時のピン軸線nの位相に対する主軸のトルクである基準トルクを測定し、実トルクから基準トルクを差引くことで判定トルクを演算し、この判定トルクを用いて倍率kを求めることが有効である。
本研削盤1において、判定トルクを用いて研削抵抗力を測定する工程について、図5のフローチャートに基づき説明する。
はじめに、基準トルク測定工程(後に詳細を説明する)を実施し、基準トルクTmを測定し、記録部33に記録する(S1)。研削工程(後に詳細を説明する)を実施し、実トルクTgを測定し、記録部33に記録する(S2)。判定トルク演算工程を実施する。ピン軸線nの同一回転位相における実トルクと基準トルクの差である判定トルクThを式Th=Tg−Tmで演算し、記録部33に記録する。判定トルクをピン軸線位相Θに対応してグラフ化すると図6のようになり、ピン軸線位相2・πの間にTh=0となる位相がΘ、Θの2回ある(S3)。Th=0となるピン軸線位相Θ、Θを検出し、記録部33に記録する(S4)。砥石車接触角αを式α=α=sin−1(R・sinΘ/(Rp+Rw))で演算し、研削点角度Φを式Φ=tan−1(Rw・sinα/(R・cosΘ+Rp・cosα))で演算し、記録部33に記録する。ここでは、ピン軸線位相Θを用いたが、ピン軸線位相Θを用いてもよい(S5)。法線研削抵抗力の接線研削抵抗力に対する倍率kを式k=cos(Φ+α)/sin(Φ+α)で演算し、記録部33に記録する(S6)。
基準トルク測定工程について、図7のフローチャートに基づき説明する。
砥石車8を回転させた状態で、クランクシャフトWを研削盤1に搬入する(S101)。砥石台4を早送り前進させる(S102)。同期運転開始位置へ主軸6と砥石台4を位置決めする。主軸6の位相をピン軸線位相ΘがΘ=0°となる位相とし、砥石台位置x=x1+Δx1とする。このとき、クランクピンWpと砥石車8の間にはΔx1の隙間を備えている(S103)。同期運転を開始する(S104)。所定の位相間隔で、Θ=0からΘ=2πまでのピン軸線位相Θに対応する主軸のトルクTmを測定し、記録部33に記録する(S105)。Θ=2πに達したら同期研削を終了する(S106)。砥石台4を早送り後退させる(S107)。クランクシャフトWを研削盤1から搬出する(S108)。
研削工程について、図8のフローチャートに基づき説明する。
砥石車8を回転させた状態で、クランクシャフトWを研削盤1に搬入する(S201)。砥石台4を早送り前進させる(S202)。同期研削開始位置へ主軸6と砥石台4を位置決めする。ピン軸線位相Θ=0°、砥石台位置x=x1+Δxとする(S203)。同期研削を砥石台位置x=x1−Δx、ピン軸線位相ΘがΘ=0°となるまで継続する。これにより、クランクピンWpは半径でΔxだけ研削される(S204)。実トルク測定工程を実施する。砥石台位置x=x1−Δx、まで主軸の1回転分同期研削し所定の位相間隔で、Θ=0からΘ=2πまでのピン軸線位相Θに対応する主軸のトルクTgを測定し、記録部33に記録する(S205)。さらに、同期研削を続けクランクピンWpが所定の径に達したら同期研削を終了する(S206)。砥石台4を早送り後退させる(S207)。クランクシャフトWを研削盤1から搬出する(S208)。
以上のように、本実施事例の研削抵抗力測定方法を用いると、判定トルクのトルクが0となるピン軸線位相Θを測定することで、正確な接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを演算できる。その比率の変化から砥石車8の切れ味変化を監視することができ、研削条件の変更や、砥石車8のドレッシング時期の設定などができる。
上記事例では実トルクTgと基準トルクTmの差である判定トルクThのトルクが0となるピン軸線位相Θから接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを演算したが、主軸の軸受部に作用する摩擦力、研削液の噴出抵抗力、クランクシャフトW自身の回転方向のアンバランス力などが小さい場合は、実トルクTgのトルクが0となるピン軸線位相Θを用いて倍率kを演算してもよい。
また、研削点角度Φと砥石車接触角αを、ピン軸線位相Θの測定値を用いた演算により求めたが、それぞれの角度を測定する測定装置により求めてもよい。
W:クランクシャフト Wj:ジャーナル Wp:クランクピン 4:砥石台 5:テーブル 6:主軸 7:心押し台 8:砥石車 9:リニアモータ 11:研削液ノズル 30:制御装置 31:同期制御部 33:記録部 34:演算部 311:X軸制御部 312:主軸制御部 313:トルク測定部

Claims (4)

  1. 回転する砥石車と、クランクシャフトをジャーナル軸線回りに回転させてクランクピンを前記ジャーナル軸線回りに周回運動させる主軸と、前記砥石車を前記ジャーナル軸線に直交する方向に進退させる砥石車送り装置を備え、前記主軸の回転と前記砥石車の進退とを加工データに基づき同期制御して前記クランクピンの研削作用点で研削を行う研削盤を用いて、
    前記ジャーナル軸線と前記砥石車の回転中心を結ぶ線を基準線としたとき、前記クランクピンの研削中に、前記研削作用点の前記基準線を基準とする前記ジャーナル軸線周りの回転角度である研削点角度Φに対する、前記主軸のトルクを表す実トルクと、前記研削作用点の前記基準線を基準とする前記砥石車の回転中心周りの角度である砥石車接触角αとを、測定する実トルク測定工程と、
    接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを、前記実トルクの値が0となる時の前記砥石車接触角αの値と前記研削点角度Φの値を用いて、式k=cos(Φ+α)/sin(Φ+α)で演算する比率演算工程と、
    を実施する研削抵抗力測定方法。
  2. 前記実トルク測定工程において、
    前記ピン軸線の前記基準線を基準とする前記ジャーナル軸線周りの回転角度である回転位相Θを測定し、
    前記砥石車の半径をRwとし、前記クランクピンの半径をRpとし、前記ピン軸線の周回運動半径をRとするとき、
    前記砥石車接触角αを式α=sin−1(R・sinΘ/(Rw+Rp))で演算し、
    前記研削点角度Φを式Φ=tan−1(Rw・sinα/(R・cosΘ+Rp・cosα))で演算する請求項1に記載の研削抵抗力測定方法。
  3. 前記クランクシャフトを前記主軸に装着し、前記砥石車を前記クランクピンに切込まない状態で、前記加工データに基づき前記主軸を回転させ、前記ピン軸線の前記回転位相Θに対する前記主軸のトルクを表す基準トルクを測定する基準トルク測定工程と、
    前記実トルクから前記基準トルクを差引いた前記ピン軸線の回転位相に対するトルクを表す判定トルクを演算する判定トルク演算工程を備え、
    前記比率演算工程において、前記判定トルクの値が0となる前記ピン軸線の回転位相Θの値を用いて前記倍率kを演算する請求項2に記載の研削抵抗力測定方法。
  4. 回転する砥石車と、
    クランクシャフトをジャーナル軸線回りに回転させてクランクピンを前記ジャーナル軸線回りに周回運動させる主軸と、
    回転する砥石車を前記ジャーナル軸線に直交する方向に進退する砥石車送り装置と
    前記主軸の回転と前記砥石車送り装置の進退とを加工データに基づき同期制御する同期制御装置と、
    前記クランクピンの中心軸線であるピン軸線の回転位相を前記ジャーナル軸線と前記砥石車の回転中心を結ぶ線を基準とした前記ピン軸線の回転位相をΘとして測定する位相測定手段と、
    前記主軸のトルクを測定するトルク測定手段と、
    前記同期制御装置と位相測定手段と前記トルク測定手段を制御する制御手段を備え
    前記制御手段は、
    前記クランクシャフトを前記主軸に装着し、前記砥石車を前記クランクピンに切込まない状態で、前記同期制御装置により前記加工データに基づき前記主軸を回転させ、前記ピン軸線の回転位相を前記位相測定手段で測定し同時に前記主軸のトルクを表す基準トルクを前記トルク測定手段で測定し、
    前記砥石車を前記クランクピンに切込み、前記同期制御装置による前記加工データに基づく研削中に、前記ピン軸線の回転位相を前記位相測定手段で測定し同時に前記主軸のトルクを表す実トルクを前記トルク測定手段により測定し、
    前記ピン軸線の同一回転位相における、前記実トルクから前記基準トルクを差引いて、前記ピン軸線の回転位相に対するトルクを表す判定トルクを演算し、
    前記砥石車の半径をRwとし、前記クランクピンの半径をRpとし、前記ピン軸線の周回運動半径をRとして記憶し、
    砥石車接触角αを式α=sin−1(R・sinΘ/(Rw+Rp))で演算し、
    研削点角度Φを式Φ=tan−1(Rw・sinα/(R・cosΘ+Rp・cosα))で演算し、
    接線研削抵抗力に対する法線研削抵抗力の倍率kを、前記判定トルクの値が0となる前記ピン軸線の回転位相Θの値を用いて演算した前記砥石車接触角αの値と前記研削点角度Φの値を用いて、式k=cos(Φ+α)/sin(Φ+α)で演算する、
    研削盤。
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