JP2000032994A - 光学活性n−置換アゼチジン−2−カルボン酸化合物の製造方法 - Google Patents
光学活性n−置換アゼチジン−2−カルボン酸化合物の製造方法Info
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Abstract
ル化合物を不斉加水分解して光学活性N−置換アゼチジ
ン−2−カルボン酸化合物を得る製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 アルスロバクター(Arthrobacter)属ま
たはクロモバクテリウム(Chromobacterium)属に属す
る微生物由来の酵素を用いて、一般式(1) (式中、R1はアルコキシ、アルキル、アリル、アラル
キル、アリール、R2はアラルキル、アルキルカルボニ
ル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、
アルキル、アリル、アリール基、アリールスルホニ
ル。)で示されるN−置換アゼチジン−2−カルボン酸
エステル化合物を不斉加水分解することを特徴とする一
般式(2) で示される光学活性N−置換アゼチジン−2−カルボン
酸化合物の製造方法。
Description
アゼチジン−2−カルボン酸化合物の製造方法および光
学活性アゼチジン−2−カルボン酸の製造方法に関す
る。
ボン酸化合物および光学活性アゼチジン−2−カルボン
酸は、医薬などの中間体として有用な化合物である。従
来、かかる光学活性N−置換アゼチジン−2−カルボン
酸化合物および光学活性アゼチジン−2−カルボン酸を
製造する方法としては、光学分割法と、天然物からの誘
導法が公知である。光学分割法としては、例えばγ−ブ
チロラクトンからDL−N−ジフェニルメチル−アゼチ
ジン−2−カルボン酸ベンジルエステルへ誘導し、これ
を還元してDL−アゼチジン−2−カルボン酸を得
(R.M.Rodebaugh andN.H.Cro
mwell,ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・
ケミストリー,6,435〜437,1969年)、次
いでDL−アゼチジン−2−カルボン酸のアミノ基をベ
ンジルオキシカルボニル化し、これをL−チロシンヒド
ラジドとの塩にして光学分割した後、ベンジルオキシカ
ルボニル基を除去して光学活性アゼチジン−2−カルボ
ン酸とする方法(R.M.Rodebaugh and
N.H.Cromwell,ジャーナル・オブ・ヘテ
ロサイクリック・ケミストリー,6,993〜994,
1969年)が挙げられる。天然物からの誘導法として
は、例えば、L−メチオニンを出発原料としてL−N−
トシル−アゼチジン−2−カルボン酸へ誘導し、トシル
基を除去して光学活性アゼチジン−2−カルボン酸とす
る方法(特開昭49−14457号公報)が知られてい
る。しかし、これらの方法は工程が長く収率が低いとい
う問題があり、より簡便に光学純度よく光学活性アゼチ
ジン−2−カルボン酸あるいは光学活性N−置換アゼチ
ジン−2−カルボン酸化合物を製造する方法の開発が待
たれていた。
N−置換アゼチジン−2−カルボン酸エステル化合物か
ら1工程で光学純度よく光学活性N−置換アゼチジン−
2−カルボン酸化合物を製造し得る方法を開発するべく
鋭意検討した結果、特定の酵素を用いることによって容
易に光学純度よく光学活性N−置換アゼチジン−2−カ
ルボン酸化合物を製造でき、さらにN−置換基を脱離す
ることによって容易に光学活性アゼチジン−2−カルボ
ン酸に誘導し得ることを見い出し、本発明に至った。
スロバクター(Arthrobacter)属またはクロモバクテリ
ウム(Chromobacterium)属に属する微生物由来の酵素
を用いて、一般式(1) (式中、R1は炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲンも
しくはニトロで1個以上置換されていてもよい炭素数1
〜8のアルキル基、またはアリル基、または芳香環上に
炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、
ハロゲンもしくはニトロで1個以上置換されていてもよ
いアラルキル基、または芳香環上に炭素原子数1〜8の
アルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲンもしく
はニトロで1個以上置換されていてもよいアリール基を
示し、R2は芳香環上に炭素数1〜8のアルキル、炭素
数1〜8のアルコキシ、ハロゲンもしくはニトロで1個
以上置換されていてもよいアラルキル基、または炭素数
1〜8のアルコキシ、ハロゲンもしくはニトロで1個以
上置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキルカルボ
ニル基、または芳香環上に炭素数1〜8のアルキル、炭
素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン、フェニルもしくは
ニトロで1個以上置換されていてもよいアリールカルボ
ニル基、またはハロゲン、スルホニルもしくは(芳香環
上に炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキ
シ、ハロゲンもしくはニトロで1個以上置換されていて
もよいアリール基)で1個以上置換されていてもよい炭
素数1〜8のアルキルオキシカルボニル基、またはアリ
ルオキシカルボニル基、または芳香環上に炭素原子数1
〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン
原子もしくはニトロで1個以上置換されていてもよいア
リールオキシカルボニル基、または炭素数1〜8のアル
コキシ、ハロゲン、ニトロで1個以上置換されていても
よい炭素数1〜8のアルキル基、またはアリル基、また
は芳香環上に炭素原子数1〜8のアルキル、炭素数1〜
8のアルコキシ、ハロゲン、ニトロで1個以上置換され
ていてもよいアリール基、または芳香環上に炭素原子数
1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロ
ゲン原子もしくはニトロで1個以上置換されていてもよ
いアリールスルホニル基を示す。)で示されるN−置換
アゼチジン−2−カルボン酸エステル化合物を不斉加水
分解することを特徴とする一般式(2) (式中、R2は前記と同じ意味を示し、*は不斉炭素原
子を示す。)で示される光学活性N−置換アゼチジン−
2−カルボン酸化合物の製造方法および得られた一般式
(2)で示される光学活性N−置換アゼチジン−2−カ
ルボン酸化合物のN−置換基を脱離させることを特徴と
する式(3) (式中、*は不斉炭素原子を示す。)で示される光学活
性アゼチジン−2−カルボン酸の製造方法を提供するも
のである。
一般式(1)で示されるN−置換アゼチジン−2−カル
ボン酸エステル化合物において、R2で示されるN−置
換基としては、例えば、ベンジル基、p−クロロベンジ
ル基、α−フェニルエチル基、β−フェニルエチル基、
フェニルプロピル基、ベンズヒドリル基、トリフェニル
メチル基等の、芳香環上に炭素数1〜8のアルキル、炭
素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン、ニトロで1個以上
置換されていてもよいアラルキル基、あるいはアセチル
基、クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基等の、
炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン原子、ニトロで1
個以上置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキルカ
ルボニル基及び、ベンゾイル基、p−フェニルベンゾイ
ル基等の、芳香環上に炭素数1〜8のアルキル、炭素数
1〜8のアルコキシ、ハロゲン、フェニル、ニトロで1
個以上置換されていてもよいアリールカルボニル基等の
アシル基、あるいはt−ブトキシカルボニル基、トリク
ロロエチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボ
ニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基、2−
フェニルエチルオキシカルボニル基等の、ハロゲン、ス
ルホニル、芳香環上に炭素原子数1〜8のアルキル、炭
素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン、ニトロで1個以上
置換されていてもよいアリール基で1個以上置換されて
いてもよい炭素数1〜8のアルキルオキシカルボニル
基、あるいはアリルオキシカルボニル基、あるいは2,
4,6−トリ−t−ブチルフェニルオキシカルボニル基
等の、芳香環上に炭素原子数1〜8のアルキル、炭素数
1〜8のアルコキシ基、ハロゲン、ニトロで1個以上置
換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、ある
いはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基等の炭素数1〜8のアルコキシ、ハロ
ゲン、ニトロで1個以上置換されていてもよい炭素原子
数1〜8のアルキル基、あるいはアリル基、あるいはフ
ェニル基等の、芳香環上に炭素原子数1〜8のアルキ
ル、炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン、ニトロで1
個以上置換されていてもよいアリール基、あるいはp−
トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、メトキ
シベンゼンスルホニル基、ニトロベンゼンスルホニル基
等の、芳香環上に炭素原子数1〜8のアルキル、炭素数
1〜8のアルコキシ、ハロゲン、ニトロで1個以上置換
されていてもよいアリールスルホニル基等が挙げられ
る。かかる置換基は、場合によっては不斉炭素原子を有
していてもよい。不斉炭素原子を有するR2で示される
N−置換基としては、例えば、(S)−フェニルエチル
基、(R)−フェニルエチル基等が挙げられる。
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−
ブチル基、t−ブチル基等の、炭素数1〜8のアルコキ
シ、ハロゲン、ニトロで1個以上置換されていてもよい
炭素原子数1〜8のアルキル基、あるいはベンジル基、
p−クロロベンジル基、α−フェニルエチル基、β−フ
ェニルエチル基、フェニルプロピル基、ベンズヒドリル
基、トリフェニルメチル基等の、芳香環上に炭素数1〜
8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン、
ニトロで1個以上置換されていてもよいアラルキル基、
あるいはアリル基、あるいはフェニル基等の、芳香環上
に炭素原子数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコ
キシ、ハロゲン、ニトロで1個以上置換されていてもよ
いアリール基などが挙げられる。
酸エステル化合物としては、例えばN−ベンジルアゼチ
ジン−2−カルボン酸メチルエステル、N−p−クロロ
ベンジルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、
N−〔(S)−フェニルエチル〕−アゼチジン−2−カ
ルボン酸メチルエステル、N−〔(R)−フェニルエチ
ル〕−アゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、N
−β−フェニルエチルアゼチジン−2−カルボン酸メチ
ルエステル、N−フェニルプロピルアゼチジン−2−カ
ルボン酸メチルエステル、N−ベンズヒドリルアゼチジ
ン−2−カルボン酸メチルエステル、N−トリフェニル
メチルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、N
−アセチルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステ
ル、N−クロロアセチルアゼチジン−2−カルボン酸メ
チルエステル、N−トリフルオロアセチルアゼチジン−
2−カルボン酸メチルエステル、N−ベンゾイルアゼチ
ジン−2−カルボン酸メチルエステル、N−p−フェニ
ルベンゾイルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステ
ル、N−t−ブトキシカルボニルアゼチジン−2−カル
ボン酸メチルエステル、N−トリクロロエチルオキシカ
ルボニルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、
N−ベンジルオキシカルボニルアゼチジン−2−カルボ
ン酸メチルエステル、N−p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、
N−2−フェニルエチルオキシカルボニルアゼチジン−
2−カルボン酸メチルエステル、N−アリルオキシカル
ボニルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、N
−2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルオキシカルボ
ニルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、N−
メチルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、N
−エチルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、
N−n−プロピルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエ
ステル、N−イソプロピルアゼチジン−2−カルボン酸
メチルエステル、N−n−ブチルアゼチジン−2−カル
ボン酸メチルエステル、N−イソブチルアゼチジン−2
−カルボン酸メチルエステル、N−sec−ブチルアゼ
チジン−2−カルボン酸メチルエステル、N−t−ブチ
ルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、N−ア
リルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、N−
フェニルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル、
N−p−トルエンスルホニルアゼチジン−2−カルボン
酸メチルエステル、N−ベンゼンスルホニルアゼチジン
−2−カルボン酸メチルエステル、N−メトキシベンゼ
ンスルホニルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステ
ル、N−ニトロベンゼンスルホニルアゼチジン−2−カ
ルボン酸メチルエステルおよび上記各化合物におけるメ
チルがエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ベンジ
ル、(S)−フェニルエチル、(R)−フェニルエチ
ル、β−フェニルエチル、フェニルプロピル、ベンズヒ
ドリル、トリフェニルメチル、アリル、フェニル、ナフ
チルなどに相当する化合物などが挙げられる。
アゼチジン−2−カルボン酸エステル化合物には、一般
式(2)において*で示される位置に該当する不斉炭素
原子を不斉中心とする2種類の光学異性体が存在する
が、本発明の方法に用いられる一般式(1)で示される
N−置換アゼチジン−2−カルボン酸エステル化合物は
これらの光学異性体をそれぞれ等量ずつ含むラセミ体で
あってもよいし、一方の光学異性体を過剰に含んでいて
もよい。
アゼチジン−2−カルボン酸エステル化合物に対して不
斉加水分解能を有する酵素は、アルスロバクター(Arth
robacter)属またはクロモバクテリウム(Chromobacter
ium)属に属する微生物由来のものであれば特に限定さ
れない。また、これらの微生物から突然変異剤もしくは
紫外線により誘導された突然変異体を起源とする酵素、
これらの微生物が有する酵素遺伝子が導入されることに
よって形質転換された組み換え微生物が産生する酵素、
あるいは通常の遺伝子工学的手法を用いて上記酵素のア
ミノ酸配列中の特定のアミノ酸をひとつないしは複数別
のアミノ酸に置換した酵素なども含むものである。上記
酵素の例としては、例えばアルスロバクターSC−6−
98−28株(FERM P−11851)、アルスロ
バクター・エスピー(Arthrobacter sp.)ATCC21
908株またはクロモバクテリウムSC−YM−1株
(FERMP−14009)等の微生物由来の酵素が挙
げられるが、より具体的には、特開平5−56787号
公報記載の公知の方法にて調製したアルスロバクターS
C−6−98−28株(FERM P−11851)由
来のエステラーゼ、特開平7−163364号公報記載
の公知の方法にて調製したクロモバクテリウムSC−Y
M−1株(FERM P−14009)由来のエステラ
ーゼ、または特開平7−213280号公報記載の方法
により調製した部位特異的アミノ酸置換による耐熱性エ
ステラーゼ等が挙げられる。また、特にこのうち、アル
スロバクターSC−6−98−28株(FERM P−
11851)由来のエステラーゼを用いた場合には本発
明中の一般式(1)で示されるN−置換アゼチジン−2
−カルボン酸エステル化合物に対する不斉水解において
優れた光学選択性を示し、一般式(2)で示されるN−
置換アゼチジン−2−カルボン酸化合物のR体を高い光
学純度にて得ることができる。
については特に制限されるものではなく、精製酵素、粗
酵素、微生物培養物、菌体、およびそれらの処理物など
の種々の形態で用いることができる。ここで処理物と
は、例えば、凍結乾燥菌体、アセトン乾燥菌体、菌体摩
砕物、菌体の自己消化物、菌体の超音波処理物、菌体抽
出物、またはアルカリ処理物等をいう。さらに、上記の
ような種々の純度あるいは形態の酵素を、例えば、シリ
カゲルやセラミックス等の無機担体、セルロース、イオ
ン交換樹脂等への吸着法、ポリアクリルアミド法、含硫
多糖ゲル法(例えばカラギーナンゲル法)、アルギン酸
ゲル法、寒天ゲル等の公知方法により固定化して用いて
もよい。
養は、いずれも通常の方法によって容易に実施すること
ができる。培地としては、通常の微生物培養に使用され
る炭素源、窒素源、無機物等を適宜含む各種の培地を使
用することができる。例えば、炭素源としては、グルコ
ース、グリセリン、有機酸、糖蜜など、窒素源として
は、ペプトン、酵母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コー
ンスティープリカー、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸、
塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウ
ム、尿素など、無機物としては、カリウム、ナトリウ
ム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバルト、亜鉛等の
塩化物類、硫酸塩類、およびリン酸塩類、具体的には、
塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫
酸第一鉄、硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、リ
ン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどを使用することが
できる。また、上記微生物の有するN−置換アゼチジン
−2−カルボン酸エステル化合物の不斉水解能を高める
ために、オリーブ油、トリブチリン等のトリグリセリド
を適宜培地に添加してもよい。
のが良い。滅菌した上記の培地に該微生物を接種し、振
とう培養、または通気撹拌培養するのが適当である。培
養温度は、20〜40℃、好ましくは、25〜35℃
で、pHは6〜8が好ましい。培養時間は、種々の条件
によって異なるが、1〜7日間程度が好ましい。
換アゼチジン−2−カルボン酸化合物エステル化合物の
不斉水解能を有する微生物菌体が得られる方法であれば
適宜採用することができる。
される光学活性N−置換アゼチジン−2−カルボン酸化
合物に応じて適宜選択される。酵素の使用量は反応時間
の遅延や選択性の低下が起こらないように適宜選択さ
れ、例えば市販品を用いる場合、その使用量は一般式
(1)で示されるN−置換アゼチジン−2−カルボン酸
エステル化合物に対して通常は0.001〜50重量
倍、好ましくは0.002〜20重量倍である。
ン−2−カルボン酸エステル化合物の酵素による不斉加
水分解反応は、通常、水の存在下で行われるが、この
際、不斉加水分解に用いられる水は、緩衝水溶液であっ
てもよい。緩衝水溶液としては、例えばリン酸ナトリウ
ム水溶液、リン酸カリウム水溶液などといったリン酸ア
ルカリ金属塩水溶液などの無機酸塩の緩衝水溶液、酢酸
ナトリウム水溶液、酢酸カリウム水溶液などといった酢
酸アルカリ金属塩などの有機酸塩の緩衝水溶液などが挙
げられる。かかる水の使用量は一般式(1)で示される
N−置換アゼチジン−2−カルボン酸エステル化合物に
対して通常0.5モル倍以上であればよく、場合によっ
ては溶媒量用いられ、通常は100重量倍以下である。
または緩衝水溶液に加えて、疎水性有機溶媒、親水性有
機溶媒などの有機溶媒の共存下に行われてもよい。
ルメチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテ
ル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ン、イソオクタンなどの炭化水素類などが、親水性有機
溶媒としては、例えばt−ブタノール、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどのア
ルコール類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ジ
メチルスルホキサイドなどのスルホキサイド類、アセト
ンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類な
どがそれぞれ挙げられる。これらの疎水性有機溶媒や親
水性有機溶媒はそれぞれ単独または2種以上を組み合わ
せて用いられ、疎水性有機溶媒と親水性有機溶媒とを組
み合わせて用いてもよい。
は通常一般式(1)で示されるN−置換アゼチジン−2
−カルボン酸エステル化合物に対して100重量倍以
下、好ましくは0.1〜50重量倍の範囲である。
チジン−2−カルボン酸エステル化合物および酵素を混
合する方法により行われ、有機溶媒を用いる場合には該
有機溶媒中で水、一般式(1)で示されるN−置換アゼ
チジン−2−カルボン酸エステル化合物および酵素を混
合すればよい。また酵素は、これを樹脂などに固定化し
て用いてもよい。
選択性よく進行する値が適宜選択され、特に限定されな
いが、通常はpH4〜10の範囲である。反応温度は、
高すぎると酵素の安定性が低下する傾向にあり、また低
すぎると反応速度が低下する傾向にあるため、通常5〜
65℃であり、好ましくは20〜50℃の範囲である。
で示されるN−置換アゼチジン−2−カルボン酸エステ
ル化合物の一方の光学異性体が、一般式(2)において
*で示される位置の不斉炭素原子の周りの立体配置を維
持したまま優先的に加水分解されて、目的とする一般式
(2)で示される光学活性N−置換アゼチジン−2−カ
ルボン酸化合物が生成する。
水性有機溶媒および/または水を加えて水層と有機層に
分液することにより行われる。この操作により目的とす
る一般式(2)で示される光学活性N−置換アゼチジン
−2−カルボン酸化合物の水溶液を得ることができる。
また、樹脂等に固定化した酵素を使用した場合等、反応
液に不溶物が含まれる場合には、濾過等を行って不溶物
を除去した後に上記分液操作を行えば良い。この操作で
使用しうる疎水性有機溶媒としては例えばt−ブチルメ
チルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル
類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、
イソオクタンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン、オルトジ
クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチ
ル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類などが挙
げられる。また、この操作で得られる有機層には、不斉
加水分解残として一般式(1)で示されるN−置換アゼ
チジン−2−カルボン酸エステル化合物が含まれるが、
このものを酸またはアルカリ等を用いて通常の加水分解
にかければ、上記で得られたものとは逆の立体配置を有
する一般式(2)で示されるN−置換アゼチジン−2−
カルボン酸化合物を得ることができる。
得られた一般式(2)で示される光学活性N−置換アゼ
チジン−2−カルボン酸化合物の水溶液は、そのまま次
工程の式(3)で示される光学活性アゼチジン−2−カ
ルボン酸の原料として使用することができるが、必要に
応じて一般式(2)で示される光学活性N−置換アゼチ
ジン−2−カルボン酸化合物の溶液を濃縮することによ
り、一般式(2)で示される光学活性N−置換アゼチジ
ン−2−カルボン酸化合物を取り出すことができる。得
られた一般式(2)で示される光学活性N−置換アゼチ
ジン−2−カルボン酸化合物はさらにカラムクロマトグ
ラフィーあるいは再結晶等の操作により精製することも
できる。
光学活性N−置換アゼチジン−2−カルボン酸化合物と
しては、例えば(2S)−N−ベンジルアゼチジン−2
−カルボン酸、(2S)−N−p−クロロベンジルアゼ
チジン−2−カルボン酸、(2S)−N−〔(S)−フ
ェニルエチル〕−アゼチジン−2−カルボン酸、(2
S)−N−〔(R)−フェニルエチル〕−アゼチジン−
2−カルボン酸、(2S)−N−β−フェニルエチルア
ゼチジン−2−カルボン酸、(2S)−N−フェニルプ
ロピルアゼチジン−2−カルボン酸、(2S)−N−ベ
ンズヒドリルアゼチジン−2−カルボン酸、(2S)−
N−トリフェニルメチルアゼチジン−2−カルボン酸、
(2S)−N−アセチルアゼチジン−2−カルボン酸、
(2S)−N−クロロアセチルアゼチジン−2−カルボ
ン酸、(2S)−N−トリフルオロアセチルアゼチジン
−2−カルボン酸、(2S)−N−ベンゾイルアゼチジ
ン−2−カルボン酸、(2S)−N−p−フェニルベン
ゾイルアゼチジン−2−カルボン酸、(2S)−N−t
−ブトキシカルボニルアゼチジン−2−カルボン酸、
(2S)−N−トリクロロエチルオキシカルボニルアゼ
チジン−2−カルボン酸、(2S)−N−ベンジルオキ
シカルボニルアゼチジン−2−カルボン酸、(2S)−
N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアゼチジン−
2−カルボン酸、(2S)−N−2−フェニルエチルオ
キシカルボニルアゼチジン−2−カルボン酸、(2S)
−N−アリルオキシカルボニルアゼチジン−2−カルボ
ン酸、(2S)−N−2,4,6−トリ−t−ブチルフ
ェニルオキシカルボニルアゼチジン−2−カルボン酸、
(2S)−N−メチルアゼチジン−2−カルボン酸、
(2S)−N−エチルアゼチジン−2−カルボン酸、
(2S)−N−n−プロピルアゼチジン−2−カルボン
酸、(2S)−N−イソプロピルアゼチジン−2−カル
ボン酸、(2S)−N−n−ブチルアゼチジン−2−カ
ルボン酸、(2S)−N−イソブチルアゼチジン−2−
カルボン酸、(2S)−N−sec−ブチルアゼチジン
−2−カルボン酸、(2S)−N−t−ブチルアゼチジ
ン−2−カルボン酸、(2S)−N−アリルアゼチジン
−2−カルボン酸、(2S)−N−フェニルアゼチジン
−2−カルボン酸、(2S)−N−p−トルエンスルホ
ニルアゼチジン−2−カルボン酸、(2S)−N−ベン
ゼンスルホニルアゼチジン−2−カルボン酸、(2S)
−N−メトキシベンゼンスルホニルアゼチジン−2−カ
ルボン酸、(2S)−N−ニトロベンゼンスルホニルア
ゼチジン−2−カルボン酸など、あるいは(2R)−N
−ベンジルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−N
−p−クロロベンジルアゼチジン−2−カルボン酸、
(2R)−N−〔(S)−フェニルエチル〕−アゼチジ
ン−2−カルボン酸、(2R)−N−〔(R)−フェニ
ルエチル〕−アゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−
N−β−フェニルエチルアゼチジン−2−カルボン酸、
(2R)−N−フェニルプロピルアゼチジン−2−カル
ボン酸、(2R)−N−ベンズヒドリルアゼチジン−2
−カルボン酸、(2R)−N−トリフェニルメチルアゼ
チジン−2−カルボン酸、(2R)−N−アセチルアゼ
チジン−2−カルボン酸、(2R)−N−クロロアセチ
ルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−N−トリフ
ルオロアセチルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)
−N−ベンゾイルアゼチジン−2−カルボン酸、(2
R)−N−p−フェニルベンゾイルアゼチジン−2−カ
ルボン酸、(2R)−N−t−ブトキシカルボニルアゼ
チジン−2−カルボン酸、(2R)−N−トリクロロエ
チルオキシカルボニルアゼチジン−2−カルボン酸、
(2R)−N−ベンジルオキシカルボニルアゼチジン−
2−カルボン酸、(2R)−N−p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)
−N−2−フェニルエチルオキシカルボニルアゼチジン
−2−カルボン酸、(2R)−N−アリルオキシカルボ
ニルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−N−2,
4,6−トリ−t−ブチルフェニルオキシカルボニルア
ゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−N−メチルアゼ
チジン−2−カルボン酸、(2R)−N−エチルアゼチ
ジン−2−カルボン酸、(2R)−N−n−プロピルア
ゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−N−イソプロピ
ルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−N−n−ブ
チルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−N−イソ
ブチルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−N−s
ec−ブチルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−
N−t−ブチルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)
−N−アリルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−
N−フェニルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−
N−p−トルエンスルホニルアゼチジン−2−カルボン
酸、(2R)−N−ベンゼンスルホニルアゼチジン−2
−カルボン酸、(2R)−N−メトキシベンゼンスルホ
ニルアゼチジン−2−カルボン酸、(2R)−N−ニト
ロベンゼンスルホニルアゼチジン−2−カルボン酸など
が挙げられる。
活性N−置換アゼチジン−2−カルボン酸化合物のN−
置換基を除去すれば、目的とする式(3)で示される光
学活性アゼチジン−2−カルボン酸を得ることができ
る。
アゼチジン−2−カルボン酸化合物において、R2が芳
香環上に炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のア
ルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基で1個以上置換さ
れていてもよいアラルキル基、または芳香環上に炭素数
1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハ
ロゲン原子、ニトロ基で1個以上置換されていてもよい
アリール基で置換された炭素数1〜2のアルキルオキシ
カルボニル基の場合は、これを触媒の存在下に還元剤と
反応させることによって容易に収率よく式(3)で示さ
れる光学活性アゼチジン−2−カルボン酸に導くことが
できる。
通常使用される貴金属触媒、より具体的には、例えばパ
ラジウム、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、酸化パラ
ジウム、水酸化パラジウムなどが挙げられ、これらは活
性炭、アルミナ等に担持されたものを用いても良い。そ
の使用量は一般式(2)で示される光学活性N−置換ア
ゼチジン−2−カルボン酸化合物に対して通常0.00
01〜0.5重量倍の範囲である。
ンやその塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩などの塩、蟻酸やその
アンモニウム塩などがあげられる。
る溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノール、
2−プロパノールなどのアルコール系溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、ア
セトニトリルなどのニトリル系溶媒、トルエン、キシレ
ン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、
ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン、
オルトジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系溶
媒、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、t−ブ
チルメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、 N,N−ジメチ
ルアセトアミドなどのアミド系溶媒などが挙げられる。
これらの溶媒はそれぞれ単独もしくは2種以上を混合し
て用いられ、その使用量は一般式(2)で示される光学
活性N−置換アゼチジン−2−カルボン酸化合物に対し
て通常2〜100重量倍の範囲である。
媒に一般式(2)で示されるN−置換アゼチジン−2−
カルボン酸化合物および触媒を加えたのち、反応系に水
素ガスを供給することにより行われる。水素ガスを供給
するには反応系に水素ガスを吹き込んでもよいし、常圧
ないし加圧下に水素ガス雰囲気下で反応系を攪拌しても
よい。また、水素以外の還元剤を用いる場合は、例えば
溶媒に一般式(2)で示される光学活性N−置換アゼチ
ジン−2−カルボン酸化合物および触媒を加えたのちに
還元剤を加えればよい。反応温度は、いずれの場合も通
常−50〜200℃の範囲であり、好ましくは0〜15
0℃の範囲である。
アゼチジン−2−カルボン酸化合物において、R2がア
シル基の場合は、例えば塩化水素、臭化水素などの無機
酸水溶液中加熱することにより、容易に式(3)で示さ
れる光学活性アゼチジン−2−カルボン酸に導くことが
できる。また、水存在下アシラーゼなどの脱アシル化酵
素を用いることにより、同様に式(3)で示される光学
活性アゼチジン−2−カルボン酸を得ることができる。
アゼチジン−2−カルボン酸化合物において、R2がア
ルキルオキシカルボニル基の場合は、水もしくは有機溶
媒中、例えば塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸など
による酸性条件下、必要に応じて加熱することにより、
式(3)で示される光学活性アゼチジン−2−カルボン
酸を得ることができる。
アゼチジン−2−カルボン酸化合物において、R2がア
リルオキシカルボニル基の場合は、例えばテトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム等の触媒存在
下、水素化トリ−n−ブチルスズ、酢酸等を用いて収率
良く式(3)で示される光学活性アゼチジン−2−カル
ボン酸を得ることができる。
アゼチジン−2−カルボン酸化合物において、R2がア
リル基の場合は、例えばテトラヒドロフラン等の溶媒
中、例えばビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム
と1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンから調
製される触媒等の存在下、チオサリチル酸等と室温もし
くは必要により加熱条件下混合することにより、式
(3)で示される光学活性アゼチジン−2−カルボン酸
を得ることができる。
アゼチジン−2−カルボン酸化合物において、R2がス
ルホニル基の場合は、例えば塩酸、硫酸、酢酸、トリフ
ルオロ酢酸などによる酸性条件下、必要に応じて加熱す
ることにより、もしくはバーチ還元等により、式(3)
で示される光学活性アゼチジン−2−カルボン酸を得る
ことができる。
えば触媒を濾別後、濾液を濃縮する方法、抽出操作後、
抽出液を濃縮する方法などによって、容易に式(3)で
示される光学活性アゼチジン−2−カルボン酸を得るこ
とができる。これはさらに再結晶、カラムクロマトグラ
フィーなどによって精製されてもよい。
度よく一般式(2)で示される光学活性N−置換アゼチ
ジン−2−カルボン酸化合物を製造することができ、ま
たその一般式(2)で示される化合物から式(3)で示
される光学活性アゼチジン−2−カルボン酸に容易に導
くことができる。
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
ロ−ル5g、酵母エキス6g及びリン酸一カリウム9
g、リン酸二カリウム4gを溶解し、pH7.0とす
る。)100mlを入れて滅菌した後、アンピシリンを
50μg/mlになるように加え、参考例1で示した方
法で作成したアルスロバクタ−(Arthrobacter)SC−6
−98−28株由来のエステラ−ゼ遺伝子組換え微生物
の斜面培養から1白金耳接種し、30℃で24時間回転
振とう培養した。次に3L容の小型培養槽(丸菱バイオ
エンジ社製、MDL型)に滅菌した液体培地(水1Lに
グリセロ−ル15g、酵母エキス25g及びリン酸一カ
リウム0.4g、硫酸マグネシウム2g硫酸第一鉄0.
1gを溶解し、pH7.0とする。)1500mlを仕
込み、そこへ上記の三角フラスコで培養した培養液15
mlを接種した。30℃で通気攪拌培養を始め、対数増
殖期中期(培養10〜15時間)にIPTG(イソプロ
ピルチオ−β−D−ガラクトシド)を終濃度1mMにな
るように添加した後、滅菌した培地を流加し、さらに培
養を継続、計40時間培養することにより、微生物培養
物を得た。
エチルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル(2
00mg)にt−ブチルメチルエーテル1.8mlを加
え、1分間攪拌後、実施例1に従って調製した微生物培
養物20μlを100mMリン酸バッファー(pH7.
0)2mlに懸濁して注加し、40℃に昇温して8時間
攪拌した。静置後に分液して有機層と水層とを得た。水
層を高速液体クロマトグラフィー〔カラム:スミパック
ス ODS−212、6mmφ×15cm(住化分析セ
ンター社製)〕で分析したところ、[N−(R)−フェ
ニルエチル]アゼチジン−2−カルボン酸が転換率3
8.1%、R体比98.7%でえられた。
エチルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル(2
00mg)にt−ブチルメチルエーテル1.8mlを加
え、1分間攪拌後、実施例1に従って調製した微生物培
養物20μlを100mMリン酸バッファー(pH7.
0)2mlに懸濁して注加し、40℃に昇温して8時間
攪拌した。静置後に分液して有機層と水層とを得た。水
層を高速液体クロマトグラフィー〔カラム:スミパック
ス ODS−212、6mmφ×15cm(住化分析セ
ンター社製)〕で分析したところ、[N−(S)−フェ
ニルエチル]アゼチジン−2−カルボン酸が転換率1
8.1%、R体比92.1%でえられた。
ン−2−カルボン酸エチルエステル(200mg)にt
−ブチルメチルエーテル1.8mlを加え、1分間攪拌
後、実施例1に従って調製した微生物培養物20μlを
100mMリン酸バッファー(pH7.0)2mlに懸
濁して注加し、40℃に昇温して8時間攪拌した。静置
後に分液して有機層と水層とを得た。水層を高速液体ク
ロマトグラフィー〔カラム:スミキラル OA−310
0、4.6mmφ×25cm(住化分析センター社
製)〕で分析したところ、N−ベンジルアゼチジン−2
−カルボン酸が転換率46.3%、R体比96.4%で
えられた。
0)2mlに実施例1に従って調製した微生物培養物2
0μlを加えて1分間攪拌後、ラセミ体混合物のN−
(R)−フェニルエチルアゼチジン−2−カルボン酸メ
チルエステル(200mg)を加えた。40℃に昇温し
て2時間攪拌した。静置後に分液して有機層と水層とを
得た。水層を高速液体クロマトグラフィー〔カラム:ス
ミパックスODS−212、6mmφ×15cm(住化
分析センター社製)〕で分析したところ、[N−(R)
−フェニルエチル]アゼチジン−2−カルボン酸が転換
率49.3%、R体比95.6%でえられた。
0)2mlに実施例1に従って調製した微生物培養物2
0μlを加えて1分間攪拌後、ラセミ体混合物のN−
(S)−フェニルエチルアゼチジン−2−カルボン酸メ
チルエステル(200mg)を加えた。40℃に昇温し
て2時間攪拌した。静置後に分液して有機層と水層とを
得た。水層を高速液体クロマトグラフィー〔カラム:ス
ミパックスODS−212、6mmφ×15cm(住化
分析センター社製)〕で分析したところ、[N−(S)
−フェニルエチル]アゼチジン−2−カルボン酸が転換
率50.3%、R体比87.0%でえられた。
0)2mlに実施例1に従って調製した微生物培養物2
0μlを加えて1分間攪拌後、ラセミ体混合物のN−ベ
ンジルアゼチジン−2−カルボン酸エチルエステル(2
00mg)を加えた。40℃に昇温して2時間攪拌し
た。静置後に分液して有機層と水層とを得た。水層を高
速液体クロマトグラフィー〔カラム:スミキラル OA
−3100、4.6mmφ×25cm(住化分析センタ
ー社製)〕で分析したところ、N−ベンジルアゼチジン
−2−カルボン酸が転換率58.8%、R体比77.6
%でえられた。
hromobacterium)SC−YM−1株由来のエステラ−ゼ
遺伝子組換え微生物を、実施例1記載の方法と同様にし
て培養し、微生物培養物を得た。
エチルアゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル(2
2mg)にt−ブチルメチルエーテル1mlを加え、1
分間攪拌後、実施例8に従って調製した微生物培養物2
μlを100mMリン酸バッファー(pH7.0)1m
lに懸濁して注加し、40℃に昇温して6時間攪拌し
た。静置後に分液して有機層と水層とを得た。水層を高
速液体クロマトグラフィー〔カラム:スミパックス O
DS−212、6mmφ×15cm(住化分析センター
社製)〕で分析したところ、[N−(R)−フェニルエ
チル]アゼチジン−2−カルボン酸が転換率31.4
%、S体比68.5%でえられた。
0.5%、リン酸水素二カリウム0.2%(pH7.
2)からなる殺菌済み培地3mlを口径18mmφの試
験管にいれたものに対し、トリブチリン4μlを添加し
た後、あらかじめ同培地にて30℃、3日間往復振盪培
養したアルスロバクター・エスピー(Arthrobacter s
p.)ATCC21908株の培養液100μlを植菌した。これ
を30℃、1日間往復振盪培養し、それぞれの菌体培養
物を得た。これらの菌体培養物それぞれ0.5mlに対
して、N−ベンジルアゼチジン−2−カルボン酸エチル
21.5mgを溶解させたt−ブチルメチルエーテル1
mlおよび200mMリン酸緩衝液(pH7.0)0.
5mlを加えた。これを40℃、16時間往復振盪し
た。静置後に分液して得られた水層を高速液体クロマト
グラフィー〔カラム:スミキラル OA−3100、
4.6mmφ×25cm(住化分析センター社製)〕で
分析したところ、N−ベンジルアゼチジン−2−カルボ
ン酸が、転換率24.8%、R体比96.6%で得られ
ていた。
ボン酸水溶液に室温下、10%Pd(OH)2(含水、
水分43%)を170mg添加し、水素ガス雰囲気下、
室温で18時間攪拌後、40℃に昇温してさらに34時
間攪拌する。その後、ろ過し、濾液としてアゼチジン−
2−カルボン酸の溶液を得る。この溶液を高速液体クロ
マトグラフィー分析〔カラム:スミキラル OA−60
00、4.6mmφ×15cm(住化分析センター
製)〕で分析することにより、光学活性アゼチジン−2
−カルボン酸の(R)体が得られる。
28株(FERM P−11851)由来のエステラー
ゼ遺伝子組換え体微生物は特開平5−56787記載の
方法に準じて作成した。即ち、特開平5−56787記
載実施例の方法に準じてアルスロバクターSC−6−9
8−28株由来のエステラーゼ遺伝子を含むプラスミド
pAGE−1を調製した。これを制限酵素NspV、H
indIIIで消化することによりエステラーゼの翻訳
領域を切り出し、エステラーゼ遺伝子の開始コドンGT
GをATGに変換するために合成したDNA断片およ
び、制限酵素BamHI、HindIIIで消化したl
acプロモータを有する発現ベクターpUC118(宝
酒造株式会社製)とライゲーションを行った。この様に
して、lacプロモーターの下流にアルスロバクターS
C−6−98−28株由来のエステラーゼ遺伝子を有す
る大腸菌用発現プラスミドを作成した後、定法に従い大
腸菌JM105株に導入することにより組換え体微生物
を構築した。
株由来のエステラーゼ遺伝子組換え体微生物は特開平7
−213280記載の方法に準じて作成した。即ち、ク
ロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM P−1
4009)由来のエステラーゼ遺伝子に部位特異的変異
を導入した遺伝子を含むプラスミドpCC160A18
9Y363termを作成し、大腸菌JM105株に導
入することにより組換え微生物を構築した。以下にプラ
スミドpCC160A189Y363termの構築方
法を示す。 プラスミドpCC160Aの調製 まず、クロモバクテリウムSC−YM−1由来の野生型
エステラーゼ遺伝子を含むプラスミドpCC101を特
開平7−213280記載の実施例1〜5記載の方法に
準じて作成した。同実施例7記載の方法に準じて、プラ
スミドpCC101(0.5μg)を鋳型DNAとし、
同実施例6記載の方法に準じて作成した特開平7−21
3280記載の配列番号27で示される変異プライマ−
MY−1(100pmol)および同配列番号11で示
される変異プライマー160A(100pmol)を用
いて、GeneAmp PCR Reagentキット(宝酒造株式会社
製)によりDNA断片を増幅した。得られたPCR産物
(270bpDNA断片)をSUPREC−02カラム
(宝酒造株式会社製)を使用して精製した。続いて、同
様にプラスミドpCC101(0.5μg)を鋳型DN
Aとし、同配列番号26で示される変異プライマーRV
−C(50pmol)および先に精製した270bpD
NA断片(50pmol)をプライマーとしてGeneAmp
PCRReagentキット(宝酒造株式会社製)によりDNA断
片を増幅した。増幅したDNA断片を制限酵素CelI
IIおよびClaIで消化し、サンプルを4%アガロー
スゲル(NuSieve3:1Agarose(宝酒造
株式会社製)で電気泳動後、約240bpのDNA断片
を分離し、ジーンクリーンDNA精製キット(Bio1
01、Inc製)を用いて精製した。一方、プラスミド
pCC101(3μg)を制限酵素CelIIIおよび
ClaIで消化後、アルカリフォスファターゼ処理を行
った。ついでこのDNA断片(4.2kbp)と先に調
製して得られた変異の導入された約240bpのDNA
断片をDNAライゲーションキット(宝酒造株式会社
製)を用いて連結し、通常の方法に従って大腸菌JM1
09株に形質転換した。このようにして得られた形質転
換体から定法に従いプラスミドpCC160Aを調製し
た後、ダイデオキシ法により変異箇所の塩基配列を決定
し、設計どおりの変異が導入されていることを確認し
た。 プラスミドpCC189Yの調製 pCC160Aの調製の場合の用いた変異プライマー1
60Aを同実施例6記載の方法に準じて作成した同配列
番号24で示される変異プライマー189Yに変更し
て、その他はプラスミドpCC160Aの調製の場合と
同様にして、プラスミドpCC189Yを調製した後、
ダイデオキシ法により変異箇所の塩基配列を決定し、設
計どおりの変異が導入されていることを確認した。 プラスミドpCC363termの調製 プラスミドpCC101(0.5μg)を鋳型DNAと
し、同配列番号30で示される変異プライマーMY−2
(100pmol)および同配列番号28で示される変
異プライマーA363term(100pmol)を用
いて、GeneAmpPCR Reagentキット(宝酒造株式会社製)
によりDNA断片を増幅した。得られたPCR産物(1
50bp断片)をSUPREC−02カラム(宝酒造株
式会社製)を使用して精製した。 続いて、同様にプラ
スミドpCC101(0.5μg)を鋳型DNAとし、
同配列番号29で示される変異プライマーRV−D(5
0pmol)および先に精製した150bpDNA断片
(50pmol)をプライマーとしてGeneAmp PCR Reag
entキット(宝酒造株式会社製)によりDNA断片を増
幅した。増幅したDNA断片を制限酵素BstPIおよ
びXbaIで消化し、サンプルを4%アガロースゲル
(NuSieve3:1Agarose(宝酒造社株式
会社製)で電気泳動し、約280bpのDNA断片を分
離し、ジーンクリーンDNA精製キット(Bio10
1、Inc製)を用いて精製した。一方、pCC101
(3μg)をBstPIおよびXbaIで消化し、アル
カリフォスファターゼ処理を行った。ついでこの4.2
kbpのDNA断片と先に調製して得られた変異の導入
された280bpのDNA断片をDNAライゲーション
キット(宝酒造株式会社製)を用いて連結し、通常の方
法に従って大腸菌JM109株に形質転換した。得られ
た形質転換体から定法に従ってプラスミドpCC363
termを調製した後、ダイデオキシ法により変異箇所
の塩基配列を決定し、設計どうりの変異が導入されてい
ることを確認した。 多重変異型エステラーゼ生産プラスミドの構築 で得られた変異体プラスミドpCC160A(10μ
g)を制限酵素EcoRIおよびFspIで消化して得
た0. 6kbpのDNA断片、で得られた変異体プラ
スミドpCC189Y(10μg)をFspIおよびB
stPIで消化して得た0.4kbpの断片およびで
得られたプラスミドpCC363term(3μg)を
制限酵素BstPIおよびEcoRIで消化して得た
3. 4kbpのDNA断片の3種をDNAライゲーショ
ンキット(宝酒造株式会社製)を用いて連結し、通常の
方法に従って大腸菌JM105株に形質転換し、多重変
異型エステラーゼ遺伝子を含有するプラスミドpCC1
60A189Y363termを含有する形質転換体を
得た。
学工業技術研究所
号
学工業技術研究所
Claims (12)
- 【請求項1】アルスロバクター(Arthrobacter)属また
はクロモバクテリウム(Chromobacterium)属に属する
微生物由来の酵素を用いて、一般式(1) (式中、R1は炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲンも
しくはニトロで1個以上置換されていてもよい炭素数1
〜8のアルキル基、またはアリル基、または芳香環上に
炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、
ハロゲンもしくはニトロで1個以上置換されていてもよ
いアラルキル基、または芳香環上に炭素原子数1〜8の
アルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲンもしく
はニトロで1個以上置換されていてもよいアリール基を
示し、R2は芳香環上に炭素数1〜8のアルキル、炭素
数1〜8のアルコキシ、ハロゲンもしくはニトロで1個
以上置換されていてもよいアラルキル基、または炭素数
1〜8のアルコキシ、ハロゲンもしくはニトロで1個以
上置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキルカルボ
ニル基、または芳香環上に炭素数1〜8のアルキル、炭
素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン、フェニルもしくは
ニトロで1個以上置換されていてもよいアリールカルボ
ニル基、またはハロゲン、スルホニルもしくは(芳香環
上に炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキ
シ、ハロゲンもしくはニトロで1個以上置換されていて
もよいアリール基)で1個以上置換されていてもよい炭
素数1〜8のアルキルオキシカルボニル基、またはアリ
ルオキシカルボニル基、または芳香環上に炭素原子数1
〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン
原子もしくはニトロで1個以上置換されていてもよいア
リールオキシカルボニル基、または炭素数1〜8のアル
コキシ、ハロゲン、ニトロで1個以上置換されていても
よい炭素数1〜8のアルキル基、またはアリル基、また
は芳香環上に炭素原子数1〜8のアルキル、炭素数1〜
8のアルコキシ、ハロゲン、ニトロで1個以上置換され
ていてもよいアリール基、または芳香環上に炭素原子数
1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロ
ゲン原子もしくはニトロで1個以上置換されていてもよ
いアリールスルホニル基を示す。)で示されるN−置換
アゼチジン−2−カルボン酸エステル化合物を不斉加水
分解することを特徴とする一般式(2) (式中、R2は前記と同じ意味を示し、*は不斉炭素原
子を示す。)で示される光学活性N−置換アゼチジン−
2−カルボン酸化合物の製造方法。 - 【請求項2】一般式(1)で示されるN−置換アゼチジ
ン−2−カルボン酸エステル化合物において、R2が芳
香環上に炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアル
コキシ、ハロゲンもしくはニトロで1個以上置換されて
いてもよいアラルキル基、または芳香環上に炭素数1〜
8のアルキル、炭素数1〜8のアルコキシ、ハロゲン原
子もしくはニトロで1個以上置換されていてもよいアリ
ール基で置換された炭素数1または2のアルキルオキシ
カルボニル基である請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】一般式(1)で示されるN−置換アゼチジ
ン−2−カルボン酸エステル化合物において、R1が炭
素数1〜8のアルキル基である請求項2に記載の製造方
法。 - 【請求項4】酵素が、アルスロバクターSC−6−98
−28株、アルスロバクター・エスピー(Arthrobacter
sp.)ATCC21908株またはクロモバクテリウム
(Chromobacterium)SC−YM−1株由来である請求
項1、2または3に記載の製造方法。 - 【請求項5】酵素が、アルスロバクターSC−6−98
−28株由来のエステラーゼである請求項1、2または
3に記載の製造方法。 - 【請求項6】酵素が、アルスロバクターSC−6−98
−28株由来のエステラーゼをコードする遺伝子が導入
されることによって形質転換された組み換え微生物が産
生するエステラーゼである請求項1、2または3に記載
の製造方法。 - 【請求項7】酵素が、クロモバクテリウムSC−YM−
1株由来のエステラーゼである請求項1、2または3に
記載の製造方法。 - 【請求項8】酵素が、クロモバクテリウムSC−YM−
1株由来のエステラーゼをコードする遺伝子が導入され
ることによって形質転換された組み換え微生物が産生す
るエステラーゼである請求項1、2または3に記載の製
造方法。 - 【請求項9】有機溶媒の共存下に行うことを特徴とする
請求項1、2または3に記載の製造方法。 - 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の製造方
法で得た一般式(2)で示される光学活性N−置換アゼ
チジン−2−カルボン酸化合物のN−置換基を脱離させ
ることを特徴とする式(3) (式中、*は不斉炭素原子を示す。)で示される光学活
性アゼチジン−2−カルボン酸の製造方法。 - 【請求項11】請求項1〜9のいずれかに記載の製造方
法で得たR2が芳香環上に炭素数1〜8のアルキル、炭
素数1〜8のアルコキシ、ハロゲンもしくはニトロで1
個以上置換されていてもよいアラルキル基、または芳香
環上に炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のアルコ
キシ、ハロゲンもしくはニトロで1個以上置換されてい
てもよいアリール基で置換された炭素数1または2のア
ルキルオキシカルボニル基である一般式(2)で示され
る光学活性N−置換アゼチジン−2−カルボン酸化合物
を金属触媒の存在下に還元剤と反応させることを特徴と
する式(3)で示される光学活性アゼチジン−2−カル
ボン酸の製造方法。 - 【請求項12】還元剤が水素、ヒドラジンもしくはその
塩、または蟻酸もしくはその塩である請求項11に記載
の光学活性アゼチジン−2−カルボン酸の製造方法。
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