JP2000030966A - セラミックコンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

セラミックコンデンサおよびその製造方法

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JP2000030966A
JP2000030966A JP10193839A JP19383998A JP2000030966A JP 2000030966 A JP2000030966 A JP 2000030966A JP 10193839 A JP10193839 A JP 10193839A JP 19383998 A JP19383998 A JP 19383998A JP 2000030966 A JP2000030966 A JP 2000030966A
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Takashi Kono
孝史 河野
Manabu Okamoto
学 岡本
Kazuo Hashimoto
和生 橋本
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のような高価な貴金属系の電極材料を使用
することなく、焼成工程やスパッタリング法、蒸着法な
ど複雑な工程を必要とせず、安価で、小型・大容量のセ
ラミックコンデンサを容易に作製することのできるセラ
ミックコンデンサとそれらの製造方法を提供することを
目的とする。 【解決手段】水熱合成法で形成されたペロブスカイト型
導電性酸化物からなる電極層と、水熱合成法で形成され
たペロブスカイト型複合酸化物からなる誘電体薄膜を含
むことを特徴とするセラミックコンデンサとその製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水熱合成法で形成
されたペロブスカイト型導電性酸化物からなる電極層
と、水熱合成法で形成されたペロブスカイト型複合酸化
物からなる誘電体層で構成されるセラミックコンデンサ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セラミックコンデンサ、特に大容量を目
的とした積層セラミックコンデンサは、一般にペロブス
カイト構造を有するBaTiO3などを主成分とする誘
電体層と内部電極層を交互に積層し、1250〜135
0℃で空気中焼成することにより得られる。このように
高温での焼成が必要なためにCuやNi等の安価な金属
材料は使用できず高価なPd,Ptなどが使用され、積
層セラミックコンデンサの低価格化の大きなネックにな
っている。また、その誘電体層の厚さは約10μm程度
有り、更なる薄膜化には限界がある。このため、特開平
8−264381号公報においては、金属基体または絶
縁基体上に金属薄膜からなる複数の内部電極と、水熱合
成により合成するペロブスカイト型複合酸化物からなる
複数の薄膜誘電体とからなる積層セラミックコンデンサ
の製法が開示されている。しかしながら、内部電極は、
スパッタリング法、蒸着法等で形成されなければなら
ず、製造工程が複雑になり、設備コストがかかるなどの
問題がある。
【0003】また、一方では、強誘電体素子の電極材料
として、安価な導電性セラミックスであるBaPbO3
を使用する試みがなされており、特開平9−32088
8号公報には、BaPbO3粉末の製造方法と、それを
ペーストにして素子に塗布し焼成することが開示されて
いる。しかしながら、この方法でも焼成が必要であり、
製造工程が複雑になるなどの問題は避けれない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を鑑みてなされたものであり、従来のような高価な貴金
属系の材料を使用することなく、焼成工程やスパッタリ
ング法、蒸着法など複雑な工程を必要とせず、安価で、
小型・大容量のセラミックコンデンサを容易に作製する
ことのできるセラミックコンデンサとそれらの製造方法
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電極材料
および誘電体材料の製造方法について研究を重ねてきた
ところ、電極材料および誘電体材料の構成元素イオンを
含むアルカリ水溶液中で反応させることにより、特定の
上に導電性薄膜および誘電体材料を形成することができ
ることを見出し、本発明に至った。
【0006】即ち、本発明は、水熱合成法で形成された
ペロブスカイト型導電性酸化物からなる電極層と、水熱
合成法で形成されたペロブスカイト型複合酸化物からな
る誘電体層を含むことを特徴とするセラミックコンデン
サに関する。
【0007】また、本発明は、電極層と誘電体層が交互
に複数積層され、誘電体層を挟んだ電極層が互いに対極
になるように外部電極に接続されていることを特徴とす
る前記セラミックコンデンサに関する。
【0008】また、本発明は、水熱合成法で形成された
ペロブスカイト型導電性酸化物がBaPbO3又はSr
PbO3のうち少なくとも1つからなることを特徴とす
る前記セラミックコンデンサに関する。
【0009】また、本発明は、水熱合成法で形成された
ペロブスカイト型複合酸化物がBaTiO3又はPZT
(チタン酸ジルコン酸鉛)のうち少なくとも1つからな
ることを特徴とする前記セラミックコンデンサに関す
る。
【0010】さらに、本発明は、Ti又はペロブスカイ
ト型複合酸化物を少なくとも表面に有する基板を、形成
する誘電体の構成元素イオンを含むアルカリ水溶液中、
水熱反応させペロブスカイト型誘電体層を形成する工程
と、形成されたペロブスカイト型誘電体層を表面に有す
る基板を、形成する導電性酸化物の構成元素イオンを含
むアルカリ水溶液中、水熱反応させペロブスカイト型導
電性酸化物層を形成する工程を含むことを特徴とする前
記セラミックコンデンサの製造方法に関する。
【0011】また、Ti、Pb又はペロブスカイト型複
合酸化物を少なくとも表面に有する基板を、形成する導
電性酸化物の構成元素イオンを含むアルカリ水溶液中、
水熱反応させペロブスカイト型導電性酸化物層を形成す
る工程と、形成されたペロブスカイト型導電性酸化物を
表面に有する基板を、形成する誘電体の構成元素イオン
を含むアルカリ水溶液中、水熱反応させペロブスカイト
型誘電体層を形成する工程とを含むことを特徴とする前
記セラミックコンデンサの製造方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のセラミックコンデンサ
は、水熱合成法で形成されたペロブスカイト型導電性酸
化物からなる電極層と、水熱合成法で形成されたペロブ
スカイト型複合酸化物からなる誘電体層を含むことを特
徴とする。
【0013】さらに、その具体例として、電極層と誘電
体層が交互に複数積層され、電極層がひとつおきに互い
に電気的に接続され外部電極に接続されている積層セラ
ミックコンデンサを挙げることができる。
【0014】ペロブスカイト型導電性酸化物としては、
特に限定されないが、BaPbO3,SrTiO3および
これらの固溶体(Ba,Sr)PbO3などが挙げられ
る。
【0015】ペロブスカイト型複合酸化物としては、特
に限定されないが、例えば、BaTiO3,PbTi
3,PZT(チタン酸ジルコン酸鉛),PLZT,P
b(Ni 1/3Nb2/3)O3,Pb(Ni1/3Nb2/3
3,Pb(Mg1/3Nb2/3)O3,Pb(Zn1/3Nb
2/3)O3,Ba(Zr,Ti)O3や構成元素の各サイ
トをBa,Ca,Sr,La,Bi,やZn,Ni,M
g,Co,W,Nb,Sb,Ta,Fe,W等で置換し
た置換体やそれらの複合体が挙げられる。
【0016】ペロブスカイト型導電性薄膜の形成は、次
のようにして行われる。最初誘電体層が水熱で形成され
ていない場合、基板は、Ti,Pb,これらの酸化物,
ペロブスカイト型酸化物のうち少なくとも一つを少なく
とも表面に有する基板が使われる。水熱合成でペロブス
カイト型誘電体層が形成された後は、その基板がそのま
ま使用される。
【0017】これらの基板を、形成する導電性薄膜の構
成元素イオンを含むアルカリ水溶液に入れ、加熱する。
例えば、導電性薄膜がAPbO3(AはBa,又はSr
の内少なくとも一つ)の場合は、Ba,Srイオンの内
少なくとも1つとPbイオンを含むアルカリ水溶液が使
用される。これらの溶液に入れるBa,Sr化合物とし
ては、金属、無機塩、有機金属化合物など、溶液中でB
a,Srのイオンになるものであればよい。Pb化合物
としては、水酸化鉛など、アルカリ水溶液中でPbイオ
ンが存在するものであればよい。Ba,Sr,Pbの溶
液中の濃度は、それぞれ0.025mol/l以上であ
ればよく、飽和濃度でもよい。濃度が低い場合は反応が
遅くなる。
【0018】アルカリ水溶液とするため、上記Aイオン
の水酸化物あるいは、別途NaOH,KOHなどを使用
することもできる。アルカリが強いほど結晶化し易く、
PH12以上が好ましい。
【0019】反応温度は、80〜400℃、好ましくは
100〜200℃であり、低すぎると反応が遅くなり、
高すぎると高圧になり、実用的でない。反応温度によっ
ては、オートクレーブが使用される。
【0020】次に、ペロブスカイト型誘電体層の形成方
法について説明する。最初の導電性酸化物層が形成され
る前は、基板は、Ti,Ti酸化物,ペロブスカイト型
酸化物のうち少なくとも1つを少なくとも表面に有する
基板が使われる。水熱合成でペロブスカイト型導電性酸
化物層が形成された後は、その基板がそのまま使用され
る。
【0021】これらの基板を、形成する導電性薄膜の構
成元素イオンを含むアルカリ水溶液に入れ、加熱する。
例えば、ペロブスカイト型酸化物薄膜がBaTiO3
場合は、Ba含有原料化合物が50〜4000mmol
/l、およびTi含有原料化合物が10〜4000mm
ol/lのアルカリ水溶液が使用され、反応温度は、8
0℃〜200℃、好ましくは100℃〜160℃、さら
に好ましくは120℃〜160℃で1分以上、好ましく
は10分以上反応させ、結晶成長層を形成する。
【0022】ペロブスカイト型酸化物薄膜がPZT(チ
タン酸ジルコン酸鉛)の場合には、鉛含有原料化合物が
50mmol/l〜500mmol/l、ジルコニウム
含有原料化合物が10mmol/l〜500mmol/
lおよびチタン含有原料化合物が10mmol/l〜5
00mmol/lを含む0.1mol/l〜8.0mo
l/lのアルカリ溶液が使用される。反応温度は、80
℃〜200℃、好ましくは100℃〜160℃、さらに
好ましくは120℃〜160℃で1分以上、好ましくは
10分以上反応させ、結晶成長層を形成する。
【0023】積層セラミックコンデンサの作製は、最初
の水熱合成で電極層を形成する場合と、最初の水熱合成
で誘電体層を形成する場合に分けられるが、場合に応じ
て、最初の基板と反応を上記の通り選択すればよい。以
後は、交互に電極層と誘電体層を形成することにより行
われる。その際、電極層は、誘電体層を挟んだ電極が互
いに反対の極になるように接続され、外部電極に取出さ
れる必要があるため、反応に際して、保護膜の形成と除
去が行われる。
【0024】
【実施例】以下、実施例を示してこの発明を具体的に説
明する。
【0025】実施例1 Ti金属基体上に、PZT誘電体薄膜とBaPbO3
電性薄膜とを積層化した場合の実施例を、製造工程を示
す断面図である図1に基づき説明する。なお、図1にお
いて、10はTi金属基体であり、14,19,24は
BaPbO3導電性薄膜である。また、10aはTi金
属基体の10の一端、14a及び19aはそれぞれBa
PbO3導電性薄膜14および19の一端である。ま
た、12、16及び21はTi金属基体あるいはBaP
bO3導電性薄膜上に形成されたPZTからなる誘電体
薄膜である。また、17及び22はテフロン(登録商
標)樹脂からなる絶縁被膜であり、25及び26は露出
したTi金属基体及びBaPbO3導電性薄膜と電気的
に接続された1対の外部電極である。
【0026】まず、Ti金属からなる長さ10mm、幅
10mm、厚さ500μmの基体10を準備し、矢印1
1で示す部分を、0.102mol/lのPb(OH)
2,0.059mol/lのZr(OH)4,0.039
mol/lのTi(OH)4及び1.5mol/lのK
OHを含む混合アルカリ性水溶液中に浸漬し、130℃
−2時間水熱処理することで、Ti金属基体上に2μm
厚さのPZT誘電体薄膜12を形成した(図1
(a))。
【0027】次に、この誘電体薄膜12の矢印13で示
す部分を0.078mol/lのBa(OH)2,0.
078mol/lのPb(OH)2,および2.0mo
l/lのKOHを含む混合アルカリ性水溶液中に浸漬
し、160℃−12時間水熱処理することで、この誘電
体薄膜12上に1.0μm厚さのBaPbO3導電性薄
膜14を形成した。その後、矢印15で示す部分を前記
と同濃度のPb(OH)2,Zr(OH)4,Ti(O
H)4及びKOHを含む混合アルカリ性水溶液中に浸漬
し、130℃−2時間水熱処理することで、BaPbO
3で導電性薄膜14上に2μm厚さのPZT誘電体薄膜
16を形成した。なお、この時、Ti金属基体10の端
部10aの表面に水熱処理によるPZT誘電体薄膜の付
着を防ぐため、誘電体膜形成工程前にテフロン樹脂から
なる絶縁被膜17を形成し、誘電体膜形成後にこれを除
去した。
【0028】その後、PZT誘電体薄膜16の矢印8で
示す部分を前記と同濃度のBa(OH)2,Pb(O
H)2,およびKOHを含む混合アルカリ性水溶液に浸
漬し、160℃−12時間水熱処理することで、PZT
誘電体薄膜上に1.0μm厚さのBaPbO3導電性薄
膜19を形成した後、矢印20で示す部分を前記と同濃
度のPb(OH)2,Zr(OH)4,Ti(OH)4
びKOHを含む混合アルカリ性水溶液中に浸漬し、13
0℃−2時間で水熱処理することで、BaPbO3導電
性薄膜19上に2μm厚さのPZT誘電体薄膜21を形
成した(図1(c))。なお、この時も誘電体薄膜形成
工程前に、BaPbO3導電性薄膜4の端部14aの表
面にテフロン樹脂からなる絶縁皮膜22を形成し、誘電
体薄膜形成後にこれを除去した。
【0029】その後、PZT誘電体薄膜21の矢印23
で示す部分を前記と同濃度のBa(OH)2,Pb(O
H)2,およびKOHを含む混合アルカリ性水溶液中に
浸漬し、160℃−12時間水熱処理することで、PZ
T誘電体薄膜21上に1.0μm厚さのBaPbO3
電性薄膜24を形成して、導電性薄膜及びTi金属基体
が誘電体薄膜の間にあって、誘電体を挟んで対極となる
内部電極を形成するように交互に露出した積層体を形成
した。
【0030】最後にAgペーストを塗布して、露出した
Ti金属基体及び導電性薄膜の部分と電気的に接続した
外部電極25,26を形成して、合計6層の誘電体薄膜
を積層したコンデンサを作製した。
【0031】以上、得られた積層コンデンサの外部電極
間での静電容量(周波数1kHz、印加電圧1.0V)
で測定したところ26.6nFであった。
【0032】実施例2 ペロブスカイト構造を有する絶縁性酸化物のBaTiO
3セラミックス基体上に、BaPbO3導電性薄膜とBa
TiO3誘電体薄膜とを積層化した場合の実施例を、製
造工程を示す断面図である図2に基づき説明する。な
お、図2において、30は絶縁性酸化物のBaTiO3
からなるセラミック基体であり、32,36及び41は
BaPO3誘電体薄膜である。また、37はテフロン樹
脂からなる絶縁皮膜であり、42及び43は露出した導
電性薄膜同士が電気的に接続された1対の外部電極であ
る。
【0033】まず、絶縁性酸化物のBaTiO3からな
る長さ10mm、幅10mm、厚さ500μmのセラミ
ック基体30を準備し、このセラミック基体の矢印31
で示す部分を0.078mol/lのBa(OH)2
0.078mol/lのPb(OH)2および2.0m
ol/lのKOHを含む混合アルカリ性水溶液中に浸漬
し、160℃−12時間水熱処理することで、このTi
金属基体30上に10μm厚さのBaPbO3導電性薄
膜32を形成した(図2(a))。
【0034】次に、矢印33で示す部分を、0.102
mol/lのBa(OH)2、0.0976mol/l
のTi(OH)4及び3.5mol/lのKOHを含む
混合アルカリ性水溶液中に浸漬し、160−6時間で水
熱処理することで、導電性薄膜上に2μm厚さのBaT
iO3誘電体薄膜34を形成した。そして、この誘電体
薄膜34の矢印35で示す部分を前記の濃度のBa(O
H)2とPb(OH)2の混合アルカリ性水溶液中に浸漬
し、160℃−12時間水熱処理することで、この誘電
体薄膜34上に1.0μm厚さのBaPbO3導電性薄
膜36を形成した(図2(b))。
【0035】次に、矢印38で示す部分を、前記の濃度
のBa(OH)2,Ti(OH)4及びKOHを含む混合
アルカリ性水溶液中に浸漬し、160−6時間で水熱処
理することで、導電性薄膜上に2μm厚さのBaTiO
3誘電体薄膜39を形成した(図2(c))。なお、こ
の時、導電性薄膜32の端部32aの表面に水熱処理に
よるBaTiO3誘電体薄膜の付着を防ぐため、誘電体
膜形成工程前にテフロン樹脂からなる絶縁被膜37を形
成し、誘電体薄膜形成後にこれを除去した。
【0036】その後、誘電体薄膜39の矢印40で示す
部分を前記の濃度のBa(OH)2とPb(OH)2およ
びKOHを含む混合アルカリ性水溶液中に浸漬し、16
0℃−12時間水熱処理することで、この誘電体薄膜3
9上に1.0μm厚さのBaPbO3導電性薄膜41を
形成して、導電性薄膜が誘電体薄膜と絶縁性酸化物基体
の間にあって、誘電体層を挟んで対極となる内部電極を
形成するように交互に露出した積層体を形成した。
【0037】最後にAgペーストを塗布して、露出した
導電性薄膜の部分と電気的に接続した外部電極42,4
3を形成して、合計4層の誘電体薄膜を積層したコンデ
ンサを作製した(図2(d))。
【0038】以上、得られた積層コンデンサの外部電極
間でのその静電容量(周波数1kHz、印加電圧1.0
V)で測定したところ3.56nFであった。
【0039】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
セラミックコンデンサは、電極および誘電体層をすべて
水熱合成で作製するものであり、このため、従来のセラ
ミックコンデンサのように高温で焼成する必要もなく、
また、スパッタリング法や蒸着法などのような工程を必
要とすることもなく、容易に積層セラミックコンデンサ
などを作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のTi上に積層コンデンサを形成する場
合の製造工程を示す断面図である。
【図2】本発明のペロブスカイト型誘電性酸化物上に積
層コンデンサを形成する場合の製造工程を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
10;Ti金属基体 30;ペロブスカイト型誘電製酸化物基体 14、19、24、32、36、41;導電性薄膜 12、16、21、34、39;誘電性薄膜 25,26,42,43;外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01G 4/30 311 H01G 4/30 311Z // H01B 1/08 H01B 1/08 12/06 12/06 Fターム(参考) 5E001 AB03 AC09 AE00 AE02 AE03 AF02 AH00 AJ01 AJ02 5E082 AA01 AB03 BC40 EE20 EE27 EE31 FG26 FG27 FG41 GG10 GG11 GG28 JJ06 JJ07 JJ23 KK01 LL01 LL35 MM24 5G301 CA02 CA25 CA30 CD02 CE01 5G303 AA01 AB20 BA03 BA06 CA01 CB03 CB25 CB35 CB39 DA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水熱合成法で形成されたペロブスカイト型
    導電性酸化物からなる電極層と、水熱合成法で形成され
    たペロブスカイト型複合酸化物からなる誘電体層を含む
    ことを特徴とするセラミックコンデンサ。
  2. 【請求項2】電極層と誘電体層が交互に複数積層され、
    誘電体層を挟んだ電極層が互いに対極になるように外部
    電極に接続されていることを特徴とする請求項1記載の
    セラミックコンデンサ。
  3. 【請求項3】水熱合成法で形成されたペロブスカイト型
    導電性酸化物がBaPbO3又はSrPbO3のうち少な
    くとも1つからなることを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載のセラミックコンデンサ。
  4. 【請求項4】水熱合成法で形成されたペロブスカイト型
    複合酸化物がBaTiO3又はPZT(チタン酸ジルコ
    ン酸鉛)のうち少なくとも1つからなることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載のセラミックコンデンサ。
  5. 【請求項5】Ti又はペロブスカイト型複合酸化物を少
    なくとも表面に有する基板を、形成する誘電体の構成元
    素イオンを含むアルカリ水溶液中、水熱反応させペロブ
    スカイト型誘電体層を形成する工程と、形成されたペロ
    ブスカイト型誘電体層を表面に有する基板を、形成する
    導電性酸化物の構成元素イオンを含むアルカリ水溶液
    中、水熱反応させペロブスカイト型導電性酸化物層を形
    成する工程を含むことを特徴とする請求項1〜4記載の
    セラミックコンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】Ti、Pb又はペロブスカイト型複合酸化
    物を少なくとも表面に有する基板を、形成する導電性酸
    化物の構成元素イオンを含むアルカリ水溶液中、水熱反
    応させペロブスカイト型導電性酸化物層を形成する工程
    と、形成されたペロブスカイト型導電性酸化物を表面に
    有する基板を、形成する誘電体の構成元素イオンを含む
    アルカリ水溶液中、水熱反応させペロブスカイト型誘電
    体層を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項1
    〜4記載のセラミックコンデンサの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100703077B1 (ko) 2005-06-03 2007-04-06 삼성전기주식회사 결정질 유전체 박막의 제조 방법과 이에 의해 제조된결정질 유전체 박막 및 이를 구비하는 박막 커패시터
US7700185B2 (en) 2003-05-19 2010-04-20 Hitachi Chemical Company, Ltd. Insulation material, film, circuit board and method of producing them

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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