JP2000030400A - ディスクシャッタ用アルミニウム材 - Google Patents

ディスクシャッタ用アルミニウム材

Info

Publication number
JP2000030400A
JP2000030400A JP10197412A JP19741298A JP2000030400A JP 2000030400 A JP2000030400 A JP 2000030400A JP 10197412 A JP10197412 A JP 10197412A JP 19741298 A JP19741298 A JP 19741298A JP 2000030400 A JP2000030400 A JP 2000030400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
shutter
polyester
urethane resin
aluminum material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10197412A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3476364B2 (ja
Inventor
Koichi Hatanaka
孝一 畑中
Kenichi Kamiya
憲一 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP19741298A priority Critical patent/JP3476364B2/ja
Publication of JP2000030400A publication Critical patent/JP2000030400A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3476364B2 publication Critical patent/JP3476364B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクシャッタ用Al材として求められ
る、軽量性や剛性は勿論のこと、耐疵付き性、プレス加
工や曲げ加工などの加工性、耐溶剤溶解性、印刷性など
の複数の特性を全て兼備し、UV硬化型インクの印刷性
に優れたディスクシャッタ用Al材を提供する。 【解決手段】 Al材の表面にクロメート皮膜を設け、
さらにその上層にポリエステル系ウレタン樹脂皮膜を設
けてなるディスクシャッタ用アルミニウム材であって、
前記ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜が、−CH=CH
2 の化学式で示されるアクリレート基を官能基として分
子量20000当たり1個以上含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスクや光
ディスクのケースに設けられるディスクシャッタ用の材
料として好適な、耐疵付き性、加工性、耐溶剤溶解性を
有するとともに、UV硬化型インクの印刷性に優れたデ
ィスクシャッタ用アルミニウム材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フレキシブル(フロッピー)ディスク等
の磁気ディスク、MOディスク及びミニディスク等の光
ディスク等には、図1にフレキシブルディスクの例を示
すように、合成樹脂製のケース2内に情報を記憶する磁
気ディスクまたは光ディスク(記録用ディスク)等の記
録媒体3が収納されている。そして、情報の書き込み、
または読み出しの際には、このケース2内の記録媒体3
に磁気ヘッドまたは光ヘッドを近接させて、前記磁気デ
ィスクまたは光ディスク媒体3に対する読み書きを行
う。したがって、これらのケース2には、磁気ヘッドま
たは光ヘッドを記録媒体3に近接配置するための窓口と
して開口部(窓部)が設けられており、この開口部を開
閉するためのシャッタ1が設けられている。
【0003】このシャッタ1は、図2の斜視図及び図3
の横断面図に示すように、断面形状がコの字状をなす板
材であり、その一対の面でケース2を挟持した状態で、
ケース2に設けられたガイド溝により案内されてスライ
ドすることにより、ケース2の窓部と、シャッタ1の窓
部4とが整合した位置で窓を開け、常時は、ケース2の
窓部を閉にしている。
【0004】そして、このディスクシャッタ(以下、単
に「シャッタ」と言う。)に要求される機能は、必要な
時に開閉し、磁性面を保護することである。また、シャ
ッタはケース上で案内されてスライド移動するため、軽
量であるとともに、剛性が高いことを必要とする。シャ
ッタ用材料としては、従来ステンレス鋼製や、ポリスチ
レンやABS等の合成樹脂製のものが使用されていた。
しかし、ステンレス鋼製シャッタは、比較的重量が重
く、また表面を手で触れた場合に指紋が付きやすく外観
を害する。また、ポリスチレンやABS製シャッタは、
剛性が低く、帯電しやすく、ほこりやちりが付着しやす
いので、磁性面にとって有害である。
【0005】さらに、これらステンレス鋼や、ポリスチ
レンやABS等の合成樹脂は、シャッタの印刷に用いら
れるUV硬化型インクとの密着性が悪く、この密着性を
改善させるためのコロナ放電等の改質処理が必要であ
り、製造コストが高くなる。なお、このUV硬化型イン
クはディスクシャッタ表面にメーカー名や品種等を表示
するため印刷に用いられるものである。
【0006】したがって、近年では、これらステンレス
鋼製や合成樹脂製に代えて、軽量でかつ剛性のある、ア
ルミニウム材(本発明ではアルミニウム又はアルミニウ
ム合金材をアルミニウム材と称し、以下の記載では、単
に「Al材」と言う。)が用いられるようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Al材
をシャッタに用いた場合、裸のAl材表面は、潤滑性が
悪く、硬度が低いために耐摩耗性が不足するため、シャ
ッタへの加工、加工品の輸送、ケースへの組み立て、磁
気ディスクおよび光ディスク製品の最終検査等、各製造
工程において、Al材は表面に疵がつきやすく、磁性面
にとって有害なAlの摩耗粉が発生しやすくなる。さら
に、疵の発生により、シャッタ外観を著しく損なうこと
となる。そして、このAl材は表面への疵付きの問題
は、製造工程だけではなく、パソコン、ワープロ等の記
録読み書き装置へのフロッピーディスク等の挿入着脱時
の機械部品との接触、さらには、フロッピーディスク等
の同士の接触によっても生じる。このように、Al材を
シャッタに用いた場合、シャッタへの疵付きが問題とな
る。
【0008】さらには、裸のAl材表面はシャッタの印
刷に用いられるUV硬化型インクの密着性が低く、印刷
したインクが容易に剥離してしまうという印刷性の問題
も生じる。
【0009】このため、シャッタ用Al材の疵付きの防
止およびUV硬化型インクの密着性の向上のために、
(イ)Al材表面へのアクリル系、アクリルエチレン
系、エポキシ系、およびウレタン系から選択された合成
樹脂のコーティング方法(特開平3−73479号、特
開平6−346178号公報参照)が提案されている。
しかし、これら合成樹脂のコーティングでも、耐摩耗性
が不足して耐疵付き性が改善できないことにより、耐摩
耗性の向上のため、(ロ)Al材表面への表面硬化コー
ティング方法(特開平6−68638号公報参照)、
(ハ)Al材表面への陽極酸化皮膜の形成方法(特開平
6−111516号、特開平6−162710号公報参
照)等が提案されている。
【0010】しかしながら、シャッタ用Al材の疵付き
の防止およびUV硬化型インクの密着性の向上させる技
術には各々問題がある。すなわち、(イ)のAl合金表
面への合成樹脂のコーティング方法では、疵付きを防止
するため、皮膜の表面硬度を高くするために合成樹脂を
硬化させると、この皮膜形成過程(硬化反応過程)で合
成樹脂中の官能基(例えば、アクリル系、アクリルエチ
レン系、エポシキ系、およびウレタン系から選択された
合成樹脂中の反応性の高いカルボキシル基、水酸基等)
が殆ど消費され、UV硬化型インクと結合する官能基が
無くなってしまうため、UV硬化型インクの密着性が低
くなり、印刷したインクが容易に剥離してしまうという
問題が生じる。一方、UV硬化型インクの密着性を向上
させるために、皮膜形成過程で合成樹脂中の官能基を多
く残すと、合成樹脂の硬化が不十分となり、表面硬度が
低くなり疵付きを防止することができない。さらには、
Al材のシャッタへのプレス加工後の1.1.1.−ト
リクロロエチレン等の有機溶剤による超音波洗浄工程時
にコーティングした合成樹脂が溶出する問題が生じる。
【0011】さらに、(ロ)のAl材表面への表面硬化
コーティング方法では、この表面硬化コーティング膜
(陽極処理コーティング膜)が耐摩耗性に優れ、疵付き
が防止されるものの、Al材を90°曲げ加工して、前
記図3に示した断面形状がコの字状をなすシャッタに加
工する際に、90°曲げ内部5で樹脂皮膜にクラックが
入り、かつ皮膜が剥離することにより、磁性面にとって
有害なほこりやちりが出ることになる。さらには、表面
硬化コーティング皮膜にはUV硬化型インクが結合する
官能基の数が不十分なため、UV硬化型インクの密着性
が低くなり、印刷したインクが容易に剥離してしまうと
いう問題も生じる。
【0012】また、(ハ)のAl材表面への陽極酸化皮
膜の形成方法も、この陽極酸化皮膜が耐摩耗性に優れ、
疵付きが防止され、さらには皮膜表面に存在する孔のア
ンカー効果によりUV硬化型インクの密着性を向上させ
るものの、前記90°曲げ内部で皮膜にクラックが入
り、かつ皮膜が剥離することにより、磁性面にとって有
害なほこりやちりが出やすくなる。
【0013】これに対し、出願人らは、特願平8−22
0228号公報で、Al材表面にアクリル系、アクリル
エポキシ系、ウレタン系等の樹脂に比して、硬度が高
く、耐摩耗性に優れたポリエステル樹脂をコーティング
するとともに、下層にクロメート皮膜を設けてポリエス
テル樹脂の密着性を向上させたシャッタ用Al板材を提
案している。また、Al材表面の樹脂皮膜の潤滑性を向
上させるために、鉛筆硬度5H以上の樹脂皮膜中に高分
子PEワックス、PTEFワックス及びフッ素系ワック
ス等の潤滑剤を含ませたシャッタ用Al板材を、特願平
9−36569号で提案している。さらにまた、Al材
表面の樹脂皮膜の耐溶剤溶解性や硬度を向上させるため
に、特定の高分子ビニル化合物に金属キレート化合物を
含有させたシャッタ用Al板材を、特願平9−2323
35号公報で提案している。
【0014】しかし、これら出願人が提案した先願発明
においても、シャッタ用Al材として求められる、軽量
性や剛性は勿論のこと、耐疵付き性、プレス加工や曲げ
加工などの加工性、耐溶剤溶解性、印刷性などの複数の
特性を全て兼備し、かつ各々の特性がより優れるという
点では、未だ改良の余地があった。
【0015】本発明はこの様な事情に着目してなされた
ものであって、その目的は、ディスクシャッタ用Al材
として求められる、軽量性や剛性は勿論のこと、耐疵付
き性、プレス加工や曲げ加工などの加工性、耐溶剤溶解
性、印刷性などの複数の特性を全て兼備し、UV硬化型
インクの印刷性に優れたディスクシャッタ用Al材を提
供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の要旨は、Al材の表面にクロメート皮膜を
設け、さらにその上層にポリエステル系ウレタン樹脂皮
膜を設けてなるディスクシャッタ用アルミニウム材であ
って、前記ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜が、−CH
=CH2 の化学式で示されるアクリレート基を官能基と
して分子量20000当たり1個以上含むことである。
本発明では、Al材表面のコーティング皮膜が、−CH
=CH2 の化学式で示されるアクリレート基を有するポ
リエステル系ウレタン樹脂からなることを最大の特徴と
する。この構成により、ポリエステル系ウレタン樹脂皮
膜上に印刷(積層)されたUV硬化型インクと、前記皮
膜との密着性を向上させる。
【0017】すなわち、アクリレート基を有するポリエ
ステル系ウレタン樹脂皮膜上に積層(印刷)したUV硬
化型インクに紫外線(UV)を照射してUV硬化型イン
クを硬化させる際に、UV硬化型インク中の光重合開始
剤の触媒作用により、UV硬化型インク中のアクリレー
ト基がラジカルとなると共に、前記皮膜中のアクリレー
ト基もラジカルとなる。これらラジカルとなったUV硬
化型インク中のアクリレート基と前記皮膜中のアクリレ
ート基とが強固に結合して、UV硬化型インクの密着性
が良好となり、印刷性に優れたディスクシャッタ用アル
ミニウム材を得ることができる。
【0018】UV硬化型インクおよびその硬化機構につ
いて、さらに説明する。UV硬化型インクは、ウレタン
アクリレート系、エポキシアクリレート系等のアクリレ
ート基を有するオリゴマーと光重合開始剤および顔料か
ら構成されている。UV硬化型インクの硬化には、紫外
線(UV)照射による光エネルギー(hν)が必要であ
る。下記に示すようにUV硬化型インクに光エネルギー
(hν)が加えられると光重合開始剤の触媒作用により
アクリレート基を有するオリゴマーのアクリレート基が
ラジカルを形成する(1式参照)。次に、そのラジカル
同志が結合(2式参照)することにより硬化していく。
【0019】
【化1】
【0020】本発明は、ポリエステル系ウレタン樹脂
に、新たに、−CH=CH2 の化学式で示されるアクリ
レート基を新たに付加したことを特徴とするものであ
る。さらに、この皮膜中には光重合開始剤を含まないた
め、皮膜に光エネルギーが加えられても、皮膜中のアク
リレート基同志が結合することは無い。このため、この
皮膜中のアクリレート基はUV硬化型インク中のアクリ
レート基とのみ結合することとなり、皮膜とUV硬化型
インクの密着性に有効に働くこととなる。なお、このア
クリレート基は、従来のアクリル系、アクリルエチレン
系、エポキシ系、ウレタン系等の合成樹脂には含まれて
いないので、これら合成樹脂の皮膜とUV硬化型インク
との密着性は改善できない。
【0021】これに加えて、このポリエステル系ウレタ
ン樹脂は、ポリマー中のイソシアネート結合が非常に強
固であり、かつ、柔軟であるため、非常に高い強度と、
非常に優れた延伸性を示す。樹脂強度が高いため、皮膜
の表面硬度が高くなり、前記シャッタ製造工程や搬送工
程、あるいは使用時における耐疵付き性を向上させる。
また、樹脂延伸性が優れるため、曲げ加工においても、
皮膜に割れを生じること無く、ディスク磁性面にとって
有害なほこりやちりを発生しない。さらには、イソシア
ネート結合は耐薬品性に優れ、1.1.1.−トリクロ
ロエチレン等の有機溶剤を使用した超音波溶剤洗浄工程
においても、皮膜が溶出することは無く、耐溶剤溶解性
に優れる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明ディスクシャッタ
用Al材における、各要件の意義について、より具体的
に説明する。まず、ディスクシャッタ用Al材のAl素
材表面の上層にクロメート皮膜を設けるのは、前記シャ
ッタ材への曲げ加工などの厳しい加工を受けた場合に
も、上層の前記ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜が剥離
しないように、ポリエステル系ウレタン皮膜とAl素材
表面との密着性を向上させるために介在して、その両者
との密着性を強くするものである。また、そのAl素材
表面への塗布量は、Cr量換算で5〜30mg/m2
布されていることが好ましい。塗布量がCr量換算で5
mg/m2 未満では、Al素材表面のクロメート皮膜が
不均一となり、ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜とAl
素材表面との密着性の向上効果が無くなる。一方、塗布
量がCr量換算で30mg/m2 を越えると、シャッタ
材への曲げ加工時などに、クロメート皮膜に割れが入り
やすくなり、却って磁性面に有害なゴミの発生を生じや
すくなる。
【0023】このクロメート皮膜の種類としては、一般
的なアルカリ−クロム酸塩系、クロム酸塩系、リン酸ク
ロム塩系および樹脂とクロム酸を混合した塗布型クロメ
ート系などが適宜使用可能である。しかし本発明におけ
るAl材に要求される諸特性、特に密着性や処理性を考
慮すると、塗布型クロメート処理によるクロム酸塩系の
Cr(OH)2 ・HCrO3とアクリル系樹脂、あるい
はリン酸クロメート処理によるリン酸クロムが好まし
い。また、これらのクロメート皮膜は、各々公知の方法
により施すことができ、塗布型クロメート皮膜はロール
コーティング法により、リン酸クロメート皮膜は浸漬法
或いはスプレー法により、各々被覆することが可能であ
る。
【0024】このクロメート皮膜上に塗布され、ポリエ
ステル系ウレタン樹脂皮膜を形成するポリエステル系ウ
レタン樹脂は、−CH=CH2 の化学式で示されるアク
リレート基を官能基として分子量20000当たり1個
以上有することが必要である。このポリエステル系ウレ
タン樹脂は、下記のような化学構造である。
【0025】
【化2】
【0026】アクリレート基を官能基として有すること
は前述したように、ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜表
面とUV硬化型インクとの密着性を向上させるのに必要
なことであるが、アクリレート基の数が分子量2000
0当たり1個未満では、皮膜上にUV硬化型インクが積
層され、紫外線(UV)が照射された場合、ラジカルを
形成し、同様にラジカルを形成したUV硬化型インク中
のアクリレート基と結合する皮膜中のアクリレート基の
数が不十分となり、皮膜表面とUV硬化型インクの密着
性において十分な硬化が得られず、印刷後インクが剥離
しやすくなる。そして、分子量1000当たり1個のア
クリレート基の配合が上限となる。その理由として、そ
れ以上アクリレート基の配合量を増加させると形成され
る皮膜が脆くなってくつ傾向があり、そのため皮膜の剥
離による異物の発生、トリクレン洗浄工程での皮膜の溶
解が生じやくなる問題が発生する可能性があるからであ
る。
【0027】このポリエステル系ウレタン樹脂皮膜は、
乾燥皮膜重量として500〜3000mg/m2 塗布さ
れることが必要である。ポリエステル系ウレタン樹脂皮
膜の塗布量が500mg/m2 未満では、Al素材表面
を皮膜が均一に覆うことができなくなり、皮膜に覆われ
ない部分では、UV硬化型インクの密着性を向上効果が
得られず、印刷性が不十分となる。また表面皮膜が薄す
ぎると、基材Al材表面が、Al材同士または他の機器
部品と接触しやすくなり、Al材表面に疵がつきやすく
なる。一方、ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜の塗布量
が3000mg/m2 を越えると、打ち抜きプレス加工
時に発生するAl素材の摩耗粉と、この過剰となった表
面樹脂皮膜成分が、加工プレス油が混合してヘドロ状態
になる。このヘドロ状態の加工プレス油が金型のクリア
ランスに目詰まりを生じ、製品であるシャッタ用Al材
の形状や表面性状に悪影響をあたえる。
【0028】以上のような構成からなる、本発明ポリエ
ステル系ウレタン樹脂皮膜のAl板への塗布又は被覆
は、公知のAl塗装工程により可能である。すなわち、
素材Al板又はコイルに対し、アルカリ脱脂や、エッチ
ング、又は水洗などの前処理を必要に応じて施した後、
前記のクロメート処理を行う。そして、前記の−CH=
CH2 の化学式で示されるアクリレート基を官能基とし
て分子量20000当たり1個以上有するポリエステル
系ウレタン樹脂液をエアスプレー、静電塗装、浸漬塗
装、ロールコーティング、TFS塗装、電着塗装等公知
の塗装方法により、クロメート皮膜を設けた素材Al板
又はコイル表面に被覆する。前記ポリエステル系ウレタ
ン樹脂皮膜液を被覆されたAl板又はコイルは、次に常
法により乾燥される。
【0029】このポリエステル系ウレタン樹脂液を塗布
した後の、皮膜形成のための乾燥温度は、前記ポリエス
テル系ウレタン樹脂皮膜の特性を発揮させるためには、
200〜250℃の温度範囲が好ましい。乾燥温度が、
200℃未満では樹脂の熱硬化反応量が不足し、ポリエ
ステル系ウレタン樹脂の硬化が不足し、皮膜の硬度を高
め、耐疵付き性を向上させる効果が無くなるとともに、
耐溶剤溶解性が発揮されない。一方、乾燥温度が、25
0℃を越えると、ポリエステル系ウレタン樹脂の熱分解
が生じ、皮膜が脆くなることにより、曲げ加工等の加工
工程において、加工を受けた部分で皮膜が割れ、磁性面
にとって有害なごみやちりが発生しやすくなるという問
題も起こる。
【0030】以上の工程により製造された本発明シャッ
タ用Al材は、前記ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜を
予めコーティングされたAl板又はコイル形状から、プ
レス加工および曲げ加工などの成形加工を施されて、そ
の後、シャッタ用Al材の表面にUV硬化型インクによ
る印刷、硬化工程を経て、最終的にシャッタになる。そ
してこのシャッタはケースへの組み立てなどを経て、前
記図1に示すフレキシブルディスクに構成される。
【0031】本発明に使用する素材Al材の形状は、最
終的にシャッタに加工できる形状であれば、圧延等によ
り製造される板であっても、押出等により製造される型
材であっても構わないが、シャッタの板厚が0.185
mm程度の薄板であることおよび前記クロメート処理や
ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜コーティングなどの被
覆作業を考慮すると、形状精度、あるいは生産性や製造
コストの点で、熱間圧延および冷間圧延により製造され
る板材であることが好ましい。
【0032】また、本発明に使用する素材Al材の特性
は、シャッタに要求される強度乃至剛性から、350N
/mm2以上の引張強度と280N/mm2以上の耐力を
有すること、また、シャッタに加工するために、プレス
加工性や曲げ加工性が優れていること、さらに耐食性な
ども優れていることが好ましい。したがって、Al材の
種類は、これら高強度で加工性や耐食性の優れたAl合
金として、JIS 5000系Al合金、その中でも特
にJIS 5182 Al合金のH38材が好ましい。
なお、この他にも、同様の特性を有するAl合金とし
て、JIS 5052等のAl合金が使用可能である。
【0033】
【実施例】板厚0.185mmのJIS 5182 A
l合金のH38材を、アルカリ脱脂し、水洗、乾燥した
後、表1に示す条件で、第一層(下地層)としてクロメ
ート皮膜、さらに第2層(上層)としてポリエステル系
ウレタン樹脂皮膜を設けた。表1に具体的条件を示すよ
うに、各例ともクロメートやポリエステル系ウレタン樹
脂の種類や塗布量、あるいはポリエステル系ウレタン樹
脂皮膜中に有するアクリレート基の数、さらにポリエス
テル系ウレタン樹脂の乾燥温度等を種々変えて実施して
いる。なお、表1において、各例ともクロメートは塗布
型クロメートとしているが、発明例No.2のみはリン
酸クロメートとクロメートの種類を変えて用いている。
そして、これらクロメート皮膜およびポリエステル系ウ
レタン樹脂皮膜を設けたAl合金板を、プレス加工およ
び90°曲げ加工によりシャッタ材に加工し、これらシ
ャッタ材の諸特性、耐疵付き性、曲げ加工性、耐
溶剤溶解性、UV硬化型インキ印刷性を各々試験して
評価した結果も表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】なお、具体的な試験条件について、耐疵
付き性については、鉛筆硬度はJIS K5400の鉛
筆硬度試験、動摩擦係数はバウデン式付着滑り試験機に
より、3/16インチ鋼球を使用し、荷重1000g
f、摺動速度4mm/秒の条件で摺動させることにより
求めた。また、疵発生個数は、シャッタ材のサンプル3
0個を縦150mm×横250mm×高さ50mmの箱
に詰め、30秒振揺することにより、サンプル30個中
の疵の発生した個数を測定した。
【0036】また、曲げ加工性については、前記90
°曲げ加工を内径0mmの条件で実施した際の、90°
曲げ内面を観察し、樹脂皮膜に割れが一切発生しなかっ
たものを○、樹脂皮膜に微小な割れが発生しているもの
の、皮膜の剥離は認められないものを△、樹脂皮膜に割
れが発生し、磁性面に有害な皮膜の剥離が認められたも
のを×として評価した。
【0037】さらに、耐溶剤溶解性については、シャ
ッタ材のサンプルを1.1.1.−トリクロロエチレン
に、超音波を使用しながら6分間浸漬した後の、樹脂皮
膜溶出量を求めた。
【0038】UV硬化型インキ印刷性(密着性)につ
いては、シャッタ材の表面にウレタンアクリル系のUV
硬化型インク(RIG BLAK No.10、セイコ
ーアドバンス製)をメッシュNo.270のシルクスク
リーンを用いて、スクリーン印刷した後、UV照射装置
(アイグラフィック製)で80W/cm2×3秒の条件
でUV硬化させ、印刷部に碁盤目(1mm)クロスカッ
トを碁盤目数が100個となるように入れ、その部分を
セロハンテープでピール剥離試験した後、印刷部のイン
クの剥離状態を観察し、碁盤目数が100個の中のイン
ク残存部(非剥離部)の数をカウントした。
【0039】表1から明らかな通り、発明例No.1〜
12は、硬度が5H以上と高く、動摩擦係数は0.07
以下と低く、疵の発生した個数も8個以下と少なく、9
0°曲げ加工においても樹脂皮膜の剥離は無く、樹脂皮
膜溶出も殆どの例で無く、碁盤目剥離も無い。したがっ
て、耐疵付き性、曲げ加工性、耐溶剤溶解性、
UV硬化型インキ印刷性のいずれにも優れていることが
分かる。なお、発明例のうち、クロメート皮膜量が比較
的低いNo.11とクロメート皮膜量が比較的高いN
o.12は、いずれも90°曲げ加工において皮膜の微
小な割れが入っており(評価△)他の発明例よりも劣っ
ている。
【0040】これに対し、表1から明らかな通り、本発
明範囲から外れた比較例No.13〜20は、耐疵付
き性、曲げ加工性、耐溶剤溶解性、UV硬化型イ
ンキ印刷性のいずれかが発明例よりも劣っている。より
具体的には、比較例No.13はポリエステル系ウレタ
ン樹脂皮膜が有するアクリレート基の数が本発明で規定
するする範囲の下限よりはずれて少なすぎるため、UV
硬化型インク中のアクリレート基と結合するアクリレー
ト基の数が不十分となり、インク密着性が低下するの
で、UV硬化型のインク印刷性が劣っている。比較例N
o.14は乾燥皮膜重量が本発明で規定するする範囲の
下限よりはずれて少なすぎるため、耐疵付き性が劣ると
ともにUV硬化型インクの印刷性が劣っている。比較例
No.15は、ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜形成の
ための乾燥温度が低すぎ、ポリエステル系ウレタン樹脂
皮膜の硬化が不足し、皮膜の硬度が低く、耐疵付き性が
低くなるとともに、耐溶剤溶解性も低くなる。比較例N
o.16は、ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜形成のた
めの乾燥温度が高すぎ、ポリエステル系ウレタン樹脂の
熱分解が生じ、皮膜が脆くなることにより、曲げ加工部
において皮膜に割れが発生し、磁性面に有害な皮膜の剥
離が認められるというように、曲げ加工性が劣ってい
る。
【0041】比較例No.17は、ポリエポキシ系樹脂
を使用しており、皮膜の硬化が不十分なため、UV硬化
型インキ印刷性は良好なものの皮膜硬度が低く、耐疵付
き性が劣っており、また耐溶剤溶解性も劣っている。比
較例No.18は、ポリアクリル系樹脂を使用してお
り、皮膜は十分に硬化しており、耐疵付き性、耐溶剤性
溶解性には優れるもの、UV硬化型インキ印刷性が劣っ
ている。
【0042】比較例No.19は水ガラスを使用した例
であり、比較例No.20は、陽極酸化処理された皮膜
であり、共に、90°曲げ加工内面部にて、皮膜が割れ
て剥離しており、磁性面にとって有害な微粒子を生じ
る。比較例No.21は、無処理の例であり、耐疵付き
性が低く、さらにUV硬化型インキ印刷性も低い。
【0043】以上の実施例から、本発明ディスクシャッ
タ用Al材が、耐疵付き性、曲げ加工性、耐溶剤
溶解性、UV硬化型インキ印刷性のいずれにも優れて
おり、フレキシブル(フロッピー)ディスク等の磁気デ
ィスク、MO(光磁気ディスク)及びミニディスク等の
光ディスクのケースに設けられるディスクシャッタの部
材に好適に用いることができることが分かる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、UV硬化型インクの印
刷性に優れ、さらには耐疵付き性、加工性、耐溶剤溶解
性のいずれにも優れたディスクシャッタ用アルミニウム
材を提供することができる。UV硬化型インクの印刷性
の向上により、ディスクシャッタの美感の向上、商品価
値の長期間の維持、さらに、耐疵付き性の向上により、
ディスクシャッタの長寿命化、信頼性の向上を可能とす
るものである。さらに、これらディスクシャッタのアル
ミニウム素材の使用により、ディスクシャッタの軽量化
や薄肉化を促進し、加工性、耐溶剤溶解性の向上により
安定した品質を有するディスクシャッタの製造を可能と
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャッタが使用される部分を示すフレキシブル
(フロッピー)ディスクの模式図を示す説明図である。
【図2】シャッタの斜視図である。
【図3】シャッタの断面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ 2 ケース 3 記録用ディスク 4 窓 5 90°曲げ内側部分

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金材の
    表面にクロメート皮膜を設け、さらにその上層にポリエ
    ステル系ウレタン樹脂皮膜を設けてなるディスクシャッ
    タ用アルミニウム材であって、前記ポリエステル系ウレ
    タン樹脂皮膜が、−CH=CH2 の化学式で示されるア
    クリレート基を官能基として分子量20000当たり1
    個以上含むことを特徴とするディスクシャッタ用アルミ
    ニウム材。
  2. 【請求項2】 前記ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜の
    乾燥皮膜重量が500〜3000mg/m2 である請求
    項1に記載のディスクシャッタ用アルミニウム材。
  3. 【請求項3】 前記ポリエステル系ウレタン樹脂皮膜が
    200〜250℃の温度で乾燥されたものである請求項
    1又は2に記載のディスクシャッタ用アルミニウム材。
  4. 【請求項4】 前記クロメート皮膜が、塗布型クロメー
    ト処理またはリン酸クロメート処理によるものであり、
    Cr換算量で5〜30mg/m2 設けられている請求項
    1又は2又は3に記載のディスクシャッタ用アルミニウ
    ム材。
  5. 【請求項5】 前記ディスクシャッタが、記録用ディス
    クを収納するケースに設けた記録ヘッド用窓部を開閉す
    るシャッタである請求項請求項1乃至4のいずれかに記
    載のディスクシャッタ用アルミニウム材。
  6. 【請求項6】 前記アルミニウム材が、350N/mm
    2以上の引張強度と280N/mm2以上の耐力を有する
    アルミニウム合金材である請求項1乃至5のいずれかに
    記載のディスクシャッタ用アルミニウム材。
  7. 【請求項7】 前記アルミニウム材が、JIS 518
    2 Al合金のH38材である請求項6に記載のディス
    クシャッタ用アルミニウム材。
JP19741298A 1998-07-13 1998-07-13 ディスクシャッタ用アルミニウム材 Expired - Fee Related JP3476364B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19741298A JP3476364B2 (ja) 1998-07-13 1998-07-13 ディスクシャッタ用アルミニウム材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19741298A JP3476364B2 (ja) 1998-07-13 1998-07-13 ディスクシャッタ用アルミニウム材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000030400A true JP2000030400A (ja) 2000-01-28
JP3476364B2 JP3476364B2 (ja) 2003-12-10

Family

ID=16374093

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19741298A Expired - Fee Related JP3476364B2 (ja) 1998-07-13 1998-07-13 ディスクシャッタ用アルミニウム材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3476364B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009057646A1 (ja) * 2007-11-02 2009-05-07 Sony Corporation ディスクカートリッジのチャッキングプレート及びその製造方法、ディスクカートリッジ
CN106898967A (zh) * 2017-01-12 2017-06-27 国网福建省电力有限公司 输电线路无人机带电水冲洗装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009057646A1 (ja) * 2007-11-02 2009-05-07 Sony Corporation ディスクカートリッジのチャッキングプレート及びその製造方法、ディスクカートリッジ
JP2009116933A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Sony Corp ディスクカートリッジのチャッキングプレート及びその製造方法、ディスクカートリッジ
CN106898967A (zh) * 2017-01-12 2017-06-27 国网福建省电力有限公司 输电线路无人机带电水冲洗装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3476364B2 (ja) 2003-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4448511B2 (ja) プレコート金属板およびプレコート金属板の製造方法
US5773087A (en) Coated article and method for producing same
JP4134237B2 (ja) プレコート金属板
JP5426824B2 (ja) プレコート金属板およびその製造方法
US5512111A (en) Aluminum alloy material for shutter of recording medium cassette, process for producing the same, and aluminum alloy shutter made of the same
WO2006080447A1 (ja) プレコート金属板およびその製造方法
KR101009869B1 (ko) 프리코팅 금속판
JP3476364B2 (ja) ディスクシャッタ用アルミニウム材
US6086992A (en) Resin-coated aluminum alloy plate material
KR101387128B1 (ko) 내스크래치성이 우수한 프리코트 금속판 및 그 제조 방법
JP3499733B2 (ja) ディスクシャッタ用アルミニウム材
JP3446840B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びその硬化塗膜の製造方法
JP4638538B2 (ja) プレコートアルミニウム板
JP3846807B1 (ja) プレコート金属板およびその製造方法
JPH10233074A (ja) ディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板
KR101768964B1 (ko) 자동차 알루미늄 휠의 건식도금용 중도층 도료조성물
JP2925954B2 (ja) 記録媒体カセットのシャッター用Al合金材料並びにその製造方法及びそれを使用したAl合金製シャッター
JP2002260361A (ja) 記録媒体ケースのシャッタ用アルミニウム合金板
JPH1064223A (ja) ディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板材
JPH1173749A (ja) ディスクシャッタ用アルミニウム又はアルミニウム合金板材及びその製造方法
KR101657818B1 (ko) 흑색수지 코팅 조성물 및 흑색수지 강판
JP4108284B2 (ja) 記録媒体ケースのシャッタ用アルミニウム合金板
JP3966520B2 (ja) プレコート金属板およびその製造方法
JP3956346B2 (ja) 耐コンタミ性に優れた精密機器カバー用樹脂複合型ステンレス制振鋼板
JP3069489B2 (ja) 耐摩耗性、耐疵付き性および成形加工性に優れた透明フッ素樹脂被覆ステンレス鋼板およびシャッタ−スラツト

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070926

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130926

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees