JP2000030195A - 配車システム - Google Patents

配車システム

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JP2000030195A JP21194298A JP21194298A JP2000030195A JP 2000030195 A JP2000030195 A JP 2000030195A JP 21194298 A JP21194298 A JP 21194298A JP 21194298 A JP21194298 A JP 21194298A JP 2000030195 A JP2000030195 A JP 2000030195A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 統計データに対して実際の乗車需要(デマン
ド)がずれたときにも待ち時間のばらつきが少ない配車
システムを提供すること。 【解決手段】 全ポートにおける総トリップ数の統計デ
ータが与えられたとき、車両の待ち時間のばらつきを小
さくするためには、次の式に従ってエリア内の車両配備
台数を決定する。配備台数=ポート数×(各ポート間の
平均移動時間あたりの予測トリップ数)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配車システムに関
し、特に、複数のポートを含む一定のエリア内で各ポー
トでの乗車需要に応じてシステムにおいて設定した所望
の待ち時間で安定的に車両を供給(配車)することがで
きる配車システムに関する。
【0002】
【従来の技術】エリア内に配備した所定台数の車両を複
数のポートで発生した乗車需要に対応して配車するシス
テムにおいて、エリア内の各ポートで発生した乗車需要
に対して車両が不足することがある。この場合、他のポ
ートで余っている車両を他のポートから移動(以下、
「再配車」という)して乗車需要に応じるようにする配
車システムが考えられる。
【0003】しかし、この配車システムは、車両の不足
が生じた場合に、事後的に対応するシステムであるの
で、他のポートから当該ポートに車両が到着するまでに
時間がかかる。また、再配車中に新たに発生する乗車需
要や、再配車前に他のポートを出発していた車両の到着
により、各ポートにおいて新たに車両の過不足が生じる
ことがあり、乗車需要に対して所望の待ち時間を安定的
に設定することができない。
【0004】上記不具合を解消するため予測乗車需要デ
ータに基づいて再配車することが考えられる。例えば、
各ポートの現有車両数と、そのポートで現在発生してい
る乗車需要および過去の乗車需要統計データとに基づい
て乗車需要を予測した予測乗車需要データに従って車両
を配車することが考えられる。乗車需要予測に基づいて
車両を配車する例として、特開平9−153098号公
報に記載された車両需要予測システムがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記車両需要予測シス
テムでは、前記乗車需要統計データと実際の乗車需要と
のずれが生じた場合に、システムで設定されている所望
の待ち時間が変動することが考えられる。前記統計デー
タを用いて乗車需要を予測しながら再配車をするシステ
ムにおいては、実際の乗車需要が前記統計データからず
れた場合であってもシステムで設定されている待ち時間
が所望の範囲に入ることが望ましい。これは、配車シス
テムにおいてどれだけの余裕度を持たせるかという問題
であり、当該システムの有用性を決定する上で非常に重
要なファクタとなる。
【0006】本発明は、上記認識に鑑み、過去の乗車需
要統計データに基づく配車システムにおいて実際の乗車
需要と前記統計データとの間のずれに対して待ち時間の
変動を少なくすることができる配車システムを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、目
的を達成するための本発明は、エリア内に設けられた複
数のポートで発生した乗車需要と全ポートの乗車需要統
計データとに基づく予測乗車需要データを用いて乗車需
要を予測し、余剰車両を有するポートから車両が不足し
ているポートへ再配車する配車システムにおいて、前記
乗車需要統計データに基づいて1日あたりの全予測乗車
需要データの数が与えられた場合に、全エリア内の車両
の配備台数を次式に従って算出された数以上とする点に
特徴がある。すなわち、配備台数=エリア内の全ポート
数×(各ポート間の平均移動時間あたりの予測乗車需要
データの数)…(式)。但し、各ポート間の平均移動時
間あたりの予測乗車需要データの数は前記1日あたりの
全予測乗車需要データの数から換算される。
【0008】上記特徴によれば、各ポート間を車両が移
動するのに要する時間の平均値(平均移動時間)あたり
に発生が予測される乗車需要数の分だけ各ポートに車両
が配備されるようになる。したがって、理論的には乗車
需要が発生した時にその需要の行先のポートから需要発
生ポートへ再配車することで、乗車需要発生時から前記
平均移動時間が経過した後には前記乗車需要発生時と同
様の車両配備状態にすることが可能となる。
【0009】したがって、過去の乗車需要統計データと
実際の乗車需要がずれた場合でもシステムにおいては余
裕のある車両配備がなされていることになり、システム
において設定された所望の待ち時間の変動が極めて少な
い配車システムを提供することができる。換言すれば、
エリアにおける待ち時間変動の少ない配車システムの最
適車両配備台数を設定することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る配車
システムの概要を示す系統図であり、ここでは、エリア
内に5つのポートが設けられている場合を想定する。ポ
ートP1,P2,P3,P4,P5(以下、特定のポー
トを示さない場合は、単に「ポートP」と総称する)
は、ゴルフ場、空港、ホテル等に設けられた所定の駐車
スペースであり、エリア内には車両4が複数台配備され
る。エリア内に配備する最適な車両台数については後述
する。ポートPには端末2がそれぞれ設けられている。
また、各端末2にはポートPにおける車両の出入りを検
出するセンサ3がそれぞれ接続されている。
【0011】センサ3は車両4を特定するためその車両
番号を識別する機能を有するが、ここでいう車両番号
は、車両前後に取り付けられたナンバプレートに表され
た車両番号であってもよいし、車両の側部や上部等、検
出に適したように特別に記載された車両番号であっても
よい。また車両番号は数字に限らず、バーコードや文字
・記号等の符号を用いた識別情報であってもよい。セン
サ3としては、車両に記された前記車両番号を光学的に
読取るための光学センサを使用できる。
【0012】端末2は車両利用者を識別する識別装置
(図示せず)を有していて、この識別装置は利用者が入
力するID番号等から利用者が登録された契約者である
か否かを判別する。ID番号等はICカードに記述され
ているのが好ましい。前記識別装置は利用開始時に利用
者が差し出したICカードの情報を読み取るとともに、
車両の利用を終えたときに車両の使用終了を認識するた
め利用者が差し出したICカードの情報を読み取る。端
末2は利用者が行先を入力するための入力装置(図示せ
ず)を有する。この入力装置は、例えばポート名に対応
したスイッチで構成することができる。
【0013】車両4は、例えば自走可能な電気自動車で
あり、利用者に対する車両の利用許可がなされた場合に
ドアロックが解除されて始動が可能になるように構成す
る。なお、自動的にドアロックが解除されるものに限ら
ず、利用者が前記ICカードを使ってドアロックを解除
するようにしてもよい。いずれの場合も、乗車するポー
トPの端末2でICカードの利用者を識別する識別情報
(ID番号等)が認識されたことを前提とするのが好ま
しい。
【0014】端末2は通信回線によりホストコンピュー
タ(以下、「ホスト」という)1と接続されていて、端
末2とホスト1間では互いにデータの授受がなされる。
利用者が乗車するポートPの端末2は、該ポートPの現
有車両番号および車両数、ならびに契約者ID番号、お
よび乗車需要(デマンド)等をホスト1に送信する。デ
マンドは利用者がID番号を入力したときに発生する。
デマンドには行先情報が含まれる。ホスト1は、前記I
D番号に基づいて契約者の個人情報を参照し、車両の利
用を許可すべきか否かを判断した後、端末2に貸出許可
および貸出車両を指示する。貸出許可および貸出車両の
指示により現実に乗車が可能になる。貸出許可および貸
出車両の指示がなされたときに「発生トリップ」が生じ
る。
【0015】一方、利用者が到着したポートPの端末2
は、該ポートPの現有車両番号および車両数、ならびに
契約者ID番号、到着認識情報(到着トリップ)、およ
び契約者走行データ等をホスト1に送信する。到着トリ
ップは前記発生トリップに対応する車両4がポートPへ
入場したことをセンサ3で検出したときに出力される。
【0016】ホスト1は、端末2から入力された情報に
基づいて端末2に貸出許可および貸出車両を指示するた
めの演算を行う演算手段(CPU)10と記憶装置(メ
モリ)11とを有するとともに、各車両4へ指示を与え
るための通信装置12を有している。記憶装置11には
全ポートの乗車需要統計データの1つとして各ポートP
毎の予測乗車需要データ(以下、「予測発生トリップ」
という)が格納され、また、契約者情報や契約者走行デ
ータ等のデータも格納されている。予測発生トリップは
過去のデマンド実績をもとに設定した1日のデマンド見
込みである。契約者情報は前記ID番号に対応させた契
約者の名前等の個人情報である。契約者走行データは走
行距離や走行時間であり、契約者への課金のための情報
である。
【0017】図2は、前記端末2およびホスト1の要部
機能を示すブロック図である。端末2は、デマンド、到
着トリップ、契約者ID、および現有車両数をホスト1
に通知するためのデマンド通知部20、到着トリップ通
知部21、契約者ID通知部22、および現有車両数通
知部23を有している。デマンド通知部20は利用者が
入力したID番号を認識したときにデマンド発生を通知
し、到着トリップ通知部21はセンサ3による車両入場
の検出結果を通知する。契約者ID通知部22はICカ
ード等から読み込まれたID番号を通知する。現有車両
数通知部23は前記センサ3で検出された車両番号およ
び車両の出入りの検出結果に基づいて計数された現有車
両数を通知する。
【0018】さらに、端末2は利用者に乗車車両を指示
または案内するための表示装置24を有する。この表示
装置24はホスト1から入力される貸出許可等に基づい
て表示を行うものであり、画情報によって案内するもの
であってもよいし、音声によって案内するものであって
もよい。端末2はホスト1とのデータ通信を行うための
通信インタフェース25を有している。なお、表示装置
24は乗車可能な車両4がポートPに存在していて、I
Dコードの入力後直ちに乗車車両指示を出すことができ
る場合には、車両番号等の案内を行い、車両4が不足し
ている場合には予測待ち時間を案内するようにしてもよ
い。
【0019】ホスト1のメモリ11は予測発生トリップ
記憶部110と契約者情報記憶部111とを有してい
る。予測発生トリップ記憶部110は1日の乗車需要実
績を各ポートP毎に時系列のデータとして蓄積し、予測
発生トリップとしてCPU10に供給する。予測発生ト
リップは天候、日時、曜日等毎に過去の乗車需要実績を
蓄積しておき、その日時、天候、曜日等に応じた予測発
生トリップをCPU10へ供給できるようにしておくと
よい。契約者情報記憶部111には前記契約者情報や契
約者走行データが記憶される。契約者情報は予め登録さ
れたものであり、契約者走行データは端末2から入力さ
れたものである。
【0020】CPU10は通信インタフェース107に
よって端末2の通信インタフェース25と接続されてい
る。CPU10の需要数判別部101は、メモリ11の
予測発生トリップに基づいて、1時間あたりに発生が予
測されるデマンドを判別する。SD設定部102は前記
予測されるデマンドが基準台数を上回っているか否かに
よって、予測発生トリップのうち、現時点から何時間
(又は何分後)までのものを検索するか、つまり検索範
囲(以下、「サーチ・デプス時間:SD時間」ともい
う)を決定できる。SD時間の決定アルゴリズムについ
ては後述する。
【0021】予測乗車需要検出部103はSD設定部1
02で決定されたSD時間内での予測発生トリップを予
測発生トリップ記憶部110から読み込み、過不足数算
出部104に出力する。過不足数算出部104は端末2
から入力されたポートP毎のデマンドおよび現有車両
数、ならびに前記予測発生トリップに基づいて車両の過
不足数を算出する。車両の過不足数は前記デマンドに含
まれる行先情報によって予定される行先ポートでの到着
トリップを考慮して算出される。
【0022】再配車設定部105は各ポートPの車両4
の過不足数に基づいて、余剰の車両4を他のポートPに
移動つまり再配車するための指示を出力する。この再配
車指示は通信装置12を通じて車両4に通知される。再
配車に応じることができるように車両4には通信装置と
自動走行装置とが設けられている。自動走行装置は地図
データおよびGPSを利用した位置検知システム、およ
び信号機や障害物の監視システム等を利用した既知のシ
ステムを採用することができる。
【0023】配車設定部106は乗車可能な車両があれ
ば、直ちに貸出許可および貸出車両を端末2に通知す
る。また、車両が不足している場合には、到着トリップ
や前記再配車設定部105で指示された再配車の到着予
定時刻等に基づいて待ち時間を算出し、端末2に通知す
る。それにより、利用者は待ち時間を認識する。
【0024】続いて、具体的な配車の例を説明する。各
ポートPの現有車両数と現時点でのデマンドのみによっ
て車両の再配車を行うと、デマンドの変動や車両の移動
による新たな車両の過不足が生じるため効率的な配車を
行えない。そこで、本実施形態では、予め設定したSD
時間内でのデマンドや到着トリップを勘案して車両の過
不足を算出し、再配車を行う。図3は、各ポートPにお
ける発生トリップと到着トリップの発生による車両数の
変化を示した図である。この図では、現SD時間で予想
されるトリップの発生を見越しているが、再配車分は考
慮していない。
【0025】同図において、ポートP1ではデマンドが
「3」であり現有車両数は「0」であるので、現時点で
は車両が3台不足している。このポートP1では、現時
点以前において他のポートで生じた発生トリップによる
到着トリップTa1と、ポートP3において生じた現S
D時間当初の発生トリップTd3による到着トリップT
a11とがある。一方、予測発生トリップTf1が発生
すると予測されているので合計デマンドは「4」とな
る。したがって、現SD時間内で使用可能な車両数は
「2」に対してデマンドは「4」であるので、結果的に
2台の車両が不足している。
【0026】ポートP2ではデマンドが「0」であり現
有車両数は「5」であるので、現時点では車両が5台余
っている。このポートP2では、予測発生トリップTf
2,Tf21が発生すると予測されているので合計デマ
ンドは「2」となる。したがって、現SD時間内で使用
可能な車両数は「5」に対してデマンドは「2」である
ので、結果的に3台の車両が余る。
【0027】ポートP3ではデマンドが「5」であり現
有車両数は「2」であるので、現時点では車両が3台不
足している。このポートP3では、現有車両が2台ある
ので2つのデマンドに直ちに応答して発生トリップTd
3,Td31が発生する。また、それ以前のSD時間に
おいて他のポートで生じた発生トリップによる到着トリ
ップTa3,Ta31がある。予測発生トリップはない
ので合計デマンドは「5」から変わらない。その結果、
現SD時間内で使用可能な車両数は「4」に対してデマ
ンドは「5」であるので、車両が1台不足している。
【0028】ポートP4ではデマンドが「1」であり現
有車両数は「1」であるので、現時点では車両の過不足
はない。このポートP4では、現有車両が1台あるので
デマンドに直ちに応答して発生トリップTd4が発生す
る。また、このポートP4では、予測発生トリップTf
4があると予測されているので合計デマンドは「2」と
なる。また、ポートP3で生じた発生トリップによる到
着トリップTa4が発生すると予測される。したがっ
て、現SD時間内で使用可能な車両数は「2」に対して
デマンドは「2」であるので、車両の過不足はない。
【0029】ポートP5ではデマンドが「0」であり現
有車両数は「1」であるので、現時点では車両が1台余
っている。このポートP5では、ポートP4での発生ト
リップTd4による到着トリップTa5があり、かつ、
それ以前のSD時間において他のポートで生じた発生ト
リップによる到着トリップTa51がある。また、予測
発生トリップTf5があると予測されているので合計デ
マンドは「1」となる。その結果、現SD時間内で使用
可能な車両数は「3」に対してデマンドは「1」である
ので、車両は2台余っている。
【0030】上記SD時間内での車両数やデマンドの変
動を前提に再配車を設定する。以下、再配車のアルゴリ
ズムを段階的に説明する。まず第1段階として、SD時
間内に再配車可能なポートと車両数を検出する。上述の
場合では、ポートP2とポートP5とで車両が余ってい
るので再配車が可能である。第2段階として、余ってい
る車両を再配車した後の残り車両数を求める。そして、
第3段階としてこの残り車両数によって次に発生するデ
マンドに応じることができるかを判別する。すなわち、
すべての車両を再配車した後、到着トリップ等によって
該ポートPの車両数が回復するより前にデマンドが発生
した場合にはそのデマンドに直ちに応答できない。そこ
で、残り車両数が次に発生するデマンド分の車両として
使用できる見込みがあれば実際に再配車実行可とする。
【0031】上述の場合では、ポートP2において、余
剰分の3台を再配車したとしても車両は2台残っている
ので、次に発生する予測発生トリップTf2に応じても
さらに1台の余剰がある。したがって、ポートP2では
3台の再配車を行う余裕があり、再配車実行可能であ
る。一方、ポートP5では、余剰分の2台を再配車する
と残り車両数は1台となり、次に発生する予測発生トリ
ップTf5に応ずると残りはなくなる。このように、ポ
ートP5では再配車すると残り車両数に余裕がなくなる
ので再配車実行不可とする。
【0032】さらに好ましくは、車両が不足しているポ
ートPに最も近いポートPから再配車するのがよい。例
えばポートP5に次の発生デマンドがないとした場合、
ポートP2とポートP5の双方から再配車が可能であ
り、車両が不足しているポートにより近い方から再配車
する。ここでは、車両が不足しているポートP1とポー
トP3により近いのがポートP5よりもポートP2であ
るとの想定の下、ポートP2からポートP1へ2台、ポ
ートP2からポートP3へ1台再配車をしている。
【0033】上記検討結果に基づいて再配車した場合
の、SD時間内での各ポートPでの車両数の変化を図4
に示す。同図において、ポートP1では、現デマンドの
利用者の1人は到着トリップTa1の車両に乗車でき、
2,3番目の利用者はポートP2から再配車された2台
の車両(Dv1,Dv2)に乗車できる。そして、予測
発生トリップTf1の利用者は到着コマンドTa11の
車両に乗車できる。
【0034】ポートP2では2台の車両(d1,d2)
をポートP1に再配車し、1台の車両(d3)をポート
P3に再配車した。そして、予測発生トリップTf2の
利用者は現有車両(V1)に乗車でき、予測発生トリッ
プTf21の利用者は現有車両(V2)に乗車できる。
【0035】ポートP3では現有車両が2台あるので5
個のデマンドのうち2個には直ちに応答でき、2人の利
用者は発生トリップTd3,Td31の車両に乗車でき
る。また、3人目と4人目の利用者は到着トリップTa
3,Ta31の車両に乗車でき、5人目の利用者はポー
トP2から再配車された車両(Dv3)に乗車できる。
【0036】ポートP4では現有車両が1台あるので1
個あるデマンドに直ちに応答でき、利用者は発生トリッ
プTd4の車両に乗車できる。また、予測発生トリップ
に対応する利用者は到着トリップTa4の車両に乗車で
きる。さらに、ポートP4では到着トリップTa41が
あるが、これは、ポートP5での予測発生トリップTf
5に基づくものであり予測不能であり、再配車検討時に
は考慮されていない。
【0037】ポートP5では現有車両が1台あるがデマ
ンドはないので発生トリップは直ちには生じない。予測
発生トリップTf5の利用者は現有車両V5に乗車でき
る。その後に発生する到着トリップTa5,Ta51の
車両は、再配車されないでそのまま残る。ポートP5で
は、ポートP4で生じた予測発生トリップTf4に基づ
く到着トリップTa52があるが、これは予測不能なも
のであり、再配車検討時には考慮されていないが、統計
データに基づき、この到着トリップTa52を考慮して
計算してもよい。
【0038】このようにして、結果的に、ポートP1〜
ポートP3ではSD時間内で過不足なく需要に対応で
き、さらにポートP4では1台、ポートP5では3台の
車両が残ることになる。
【0039】上述の例では、現SD時間内でデマンドに
応じることができた。しかし、このSD時間内でデマン
ドに応じることができなかった場合は、不足している車
両は次のSD時間の再配車の検討時まで持ち越す。ま
た、予め最大待ち時間を設定しておき、この現SD時間
で設定最大待ち時間を越える場合は、先に再配車しない
と決定したポートPをも含めて再配車可能車両を再配車
してデマンドに応じる。
【0040】次に、上述の再配車の処理をフローチャー
トを参照してさらに説明する。図5は車両の過不足計算
処理のフローチャートである。ステップS1では、ポー
トPを示すパラメータPに「0」をセットし、ステップ
S2ではそのパラメータPをインクリメント(+1)す
る。つまり以下の処理はパラメータPで代表されるポー
トに関する。ステップS3では持越し到着トリップつま
り前回計算までに生じた発生トリップに基づく到着トリ
ップ数をパラメータNTAとしてセットする。ステップS
4では現有車両数をパラメータNPVとしてセットする。
ステップS5では現有デマンド数をパラメータDP にセ
ットする。ステップS6では予測発生トリップ数をパラ
メータDT にセットする。
【0041】ステップS7では到着トリップが現SD時
間に発生するか否かを判別する。これは、他のすべての
ポートの発生トリップの有無、およびその発生トリップ
のもとになったデマンドに含まれる行先情報に自己のポ
ートが含まれていて、該SD時間内に到着するか否かの
計算により判別する。この計算は、ポート間の既知の距
離および車両の予定走行速度に基づいて行う。ステップ
S7が肯定ならばステップS8に進み、この到着トリッ
プ数(NTA´)を前記到着トリップ数NTAおよび現有車
両数NPVに加算して使用可能な車両数NPとする。
【0042】ステップS9では過不足の演算を行う。つ
まり車両数NPから現有デマンド数DP および予測発生
トリップ数DT を減算して過不足数VNPを求める。ス
テップS10では再配車後の車両数は十分か否かを判別
する。これは過不足の計算によって余っていると判断さ
れた車両を再配車した場合に残り車両があって、しかも
次の発生デマンドに応じることができるか否かによって
判断する。この判断が肯定ならばステップS11に進
み、再配車実行可を示すためフラグPFを立てる。一
方、再配車実行不可ならばステップS12に進んでフラ
グPFをクリアする。 ステップS13では、パラメー
タPが「5」になったか、つまりすべてのポートについ
て車両の過不足数を計算したか否かを判別する。この判
断が肯定となるまではステップS2に進んで計算を続
け、ポートP1〜P5の車両過不足数を求める。
【0043】次に、前記車両の過不足計算結果に基づく
再配車設定処理を説明する。この再配車設定処理では各
ポートの駐車可能台数つまり駐車場の大きさを考慮に入
れて再配車している。各ポートでの駐車可能台数(以
下、「収容台数」という)が小さくてエリアでの車両の
総配備台数が多い場合は、車両の出し入れ時に渋滞が発
生して、車両が多い割りには待ち時間が長くなってしま
うからである。
【0044】図14は、待ち時間と車両数との関係を収
容台数をパラメータとして示した図である。同図から理
解されるように、待ち時間が極小値を示す車両数があ
り、車両数を多くしても、必ずしも待ち時間が短縮され
るとは限らない。例えば、総配備台数を75台と設定し
た場合、収容台数(CAP)が30台では約4分、同4
0台では2分、同50台では1分となっているが、収容
台数が20台では同図では表せないような長い待ち時間
になってしまう。そこで、次のフローチャートに示すよ
うに、ポートの収容台数に応じて再配車をするようにし
た。
【0045】図6のフローチャートにおいて、ステップ
S20では、ポートPを示すパラメータPに「0」をセ
ットし、ステップS21ではそのパラメータPをインク
リメント(+1)する。ステップS22ではポートPに
配車可能な車両があるか否かを前記フラグPFが立って
いるか否かによって判断する。再配車可能と判断すれば
ステップS23に進み、該ポートPから予定距離のポー
トに車両が不足しているものがあるかを判別する。これ
は、できるだけ近いポートに優先的に再配車するため、
予め定めた最小距離内のポートの車両不足の有無を判別
するものである。
【0046】ステップS23が肯定ならばステップS2
4に進み、該ポートPから、車両が不足している他のポ
ートへ再配車する。但し、SD時間内で車両の余剰があ
ると計算された場合であっても、現有車両がない場合も
想定される。したがって、現有車両の範囲内で再配車す
るようにする。再配車をしたならばステップS25に進
み、再配車による変動をもとに各ポートの車両過不足数
を変更する。
【0047】一方、ステップS22およびステップS2
3のいずれかの判断が否定の場合、つまり当該ポートで
は再配車可能な車両がない場合、または当該ポートから
予定の近接距離に車両が不足するポートがない場合には
ステップS41に進む。
【0048】ステップS41では、収容台数CAPが、
SD時間内で使用可能であると見込まれる車両数NP 以
下か否かを判断する。この判断が肯定、つまりSD時間
内に当該ポートで収容可能な台数以上の車両が入場する
という予測が立った場合にはステップS42に進む。ス
テップS42では他に車両が不足するポートがあるか否
かを判断する。車両が不足するポートがある場合はステ
ップS24に進んでそのポートへ再配車をする。
【0049】車両が不足しているポートがない場合はス
テップS42からステップS43に進み、現有車両が最
も少ないポートを検出する。現有車両が最も少ないポー
トを特定したならばステップS24に進み、そのポート
へ再配車する。再配車が終わったならばステップS25
に進み、各ポートの車両の過不足数を最新値で更新す
る。
【0050】ステップS26ではパラメータPを判別し
てすべてのポートPに関して処理を行ったか否かを判別
する。この判別が肯定ならばステップS27に進み、車
両不足のポートが依然として存在するかを判別する。こ
れが否定ならば処理を終えるし、肯定ならばステップS
28に進み、このSD時間で再配車をしないと予め設定
した最大待ち時間が超過するか否かを判別する。これが
否定ならばステップS29に進んで、不足車両を次のS
D時間のデマンドとして持ち越す。すなわち、次の車両
過不足計算時の現有デマンドとして残る。
【0051】また、最大待ち時間を超過する場合は、現
SD時間で不足を解消するため、さらに遠いポートに余
剰車両がないかを検索する。そのために、ステップS3
0では検索するポートを拡大するため距離設定を増大す
る。
【0052】距離を増大した結果、たとえ車両に余剰の
あるポートが存在していても、そこから再配車したので
は結局最大待ち時間を超過することがある。そこで、ス
テップS31では、新たに設定した距離のポートからの
再配車により最大待ち時間内で車両の不足が解消される
か否かを判断する。この判断が肯定ならば、遠くからの
再配車は断念してステップS29に進み、次のSD時間
で不足車両を補うようにする。
【0053】ステップS31が否定ならばステップS2
0に戻る。そして、ステップS30を処理した後のステ
ップS23では、前回よりもさらに遠くのポートに不足
車両があるか否かが判別される。
【0054】上記ステップS41〜S43の処理によ
り、現有車両数および予測到着車両数を合計した数が自
ポートに収容しきれないと判断した場合は、車両不足ポ
ートが近隣でない場合でもその車両不足ポートへ再配車
をして自ポートでの渋滞を防止するようにした。また、
車両不足ポートが全くない場合には、最も現有車両が少
ないポートに再配車して自ポートでの渋滞が発生しない
ようにした。なお、現有車両が少ないポートが複数あっ
た場合に、最も近距離のポートに再配車する等の変形は
可能である。
【0055】次に、SD時間設定のためのアルゴリズム
について説明する。図7は、各ポート間の再配車の所要
時間を示す図である。同図に示すように、最も遠いポー
ト間の所要時間は30分であり、最も近いポート間でも
所要時間は5分である。この図から明らかなように、5
分未満のSD時間で再配車可能な車両数を決定しても、
そのSD時間では再配車された車両が予定のポートにま
で到達しない。また、5分以上7分未満のSD時間では
ポートP1およびポートP2間でしか再配車できない。
さらに、7分以上9分未満のSD時間ではポートP1お
よびポートP2間、ならびにポートP2およびポートP
3間でしか再配車できない。以下、同様に検討していく
と、30分以上のSD時間内では全ポート間で再配車が
可能である。このように、再配車を可能にするためには
各ポートP間の最小所要時間以上のSD時間を設定する
必要がある。図7の例では5分以上である。
【0056】また、最大待ち時間との関係では、最大待
ち時間よりも短いSD時間とする必要がある。例えば最
大待ち時間を15分とした場合、SD時間は15分未満
に設定する必要があり、この場合、ポートP1およびポ
ートP2間、ポートP2およびポートP3間、ポートP
3およびポートP4間、ならびにポートP4およびポー
トP5間で再配車が可能となる。なお、車両4を自動走
行させて再配車する場合は、各ポート間の所要時間は、
自動走行時の走行速度に基づいて決定するのはもちろん
である。
【0057】次に、配備される車両台数との関連でSD
時間を決定するためのアルゴリズムについて説明する。
ポートPにおける総デマンド数と同数の車両を配備して
おけば、そのポートPに再配車する必要はないのは明ら
かであり、ポートPに配備する車両数を少なくしていく
ほど再配車数は多くなる。したがって、車両の配備台数
が多く、再配車の必要性が低い場合は、SD時間を短く
設定でき、ポートPでの待ち時間も短くなる傾向があ
る。
【0058】しかし、配備台数を無制限に多くするのは
経済的ではないため、SD時間を長くし、積極的に再配
車を活用することによって配備台数を少なくすることが
好ましい。一方、配備台数を少なくしてSD時間を極端
に長くすると、待ち時間が長くなる傾向がある。また、
SD時間が長くなると待ち時間は増えるが、他のポート
からの到着トリップが多く期待できるようになるので再
配車数は比較的少なくなってくる。したがって、配備台
数、再配車数、および待ち時間を総合的に検討してSD
時間を決定するのがよい。
【0059】図8は、車両の配備台数と再配車数との関
係をSD時間をパラメータとして示した図であり、図9
は、車両の配備台数と平均待ち時間との関係をSD時間
をパラメータとして示した図である。図8において、配
備台数がa台以下、再配車数A台以下という設定条件に
おいて、配備台数を少なくしていくと同じSD時間では
再配車数が少なくなる(SD時間はSD1>SD2>S
D3>SD4とする)。一方、図9に見られるように、
配備台数を少なくしていくと平均待ち時間が長くなる。
すなわち、配備台数を少なくすると再配車数が少なくな
るので、結果として待ち時間が長引いてくる。
【0060】したがって、配備台数を少なくしたとき
に、平均待ち時間が、その上限であるB分を越えないよ
うにするには再配車数を増加させる必要があり、そのた
めにはSD時間を短くしていかなければならない。換言
すれば、再配車数を少なくしようとすればSD時間を長
くする必要があり、平均待ち時間を少なくしようとすれ
ばSD時間は短くする必要がある。
【0061】例えば、ポイントL,M,Hを設定する
と、そのいずれにおいても、平均待ち時間の上限B分お
よび再配車数A台の設定を共に満足している。したがっ
て、配備台数、再配車数、および平均待ち時間のどれを
優先させるかを、その時々の必要性(例えば、ビジネス
判断)によって決定することができる。
【0062】次に、理想的な車両の配備台数について検
討した結果を説明する。各ポートで実際に発生するデマ
ンドと乗車需要統計データの予測発生トリップによって
予測されるデマンドとの間にずれがあった場合にも待ち
時間を「0」にするには、理論上、デマンドが1つ発生
するときに常に全ポートに1台ずつの車両が存在してい
ればよい。一方、あるポートでデマンドが発生した場合
に、そのデマンドの行き先から前記デマンドが発生した
ポートへ再配車できるような数の車両を配備してあれ
ば、これら2つのポート間を車両が移動する時間後に
は、これら2つのポートには必ず車両が存在することに
なり、全ポートの車両の配備台数は初期の状態と同じに
なる。
【0063】仮に、すべてのポート間での移動時間が一
定とした場合、あるポートでデマンドが発生したとき
に、このポートに他のいずれのポートから再配車をして
も上述のように各車両が出入りするポート間で車両を再
配車により補充すれば、移動時間後にはすべてのポート
に車両を存在させることができる。そして、デマンドの
発生頻度が前記各ポート間の移動時間毎に1回であれ
ば、各ポートに1台の車両を配備しておけば、理論的に
は待ち時間は「0」となる。
【0064】したがって、実際には、エリア全体で予測
される予測発生トリップが上記移動時間毎に何回あるか
を、1日あたりの全予測発生トリップの数から換算して
配備台数を決定すればよいこととなる。
【0065】以下に具体的な数値をもとにシミュレーシ
ョンした例を説明する。図10は、エリアのサイズを特
定するための各ポートP1〜P5相互間の走行時間を示
す図である。同図(a)は人が車両を運転する場合の走
行時間(時速48km/時)、同図(b)は無人自動走
行時の走行時間(時速16km/時)である。
【0066】図11は、1日の乗車需要の実測値の一例
を示す図である。同図のように乗車需要は1日を通して
安定しておらず、かなりの変動がある。この例では1日
の全予測発生トリップの数は約1800トリップであ
る。
【0067】上記シミュレーションの条件をもとに最適
な配備台数を計算する。各ポート間の移動時間は無人自
動走行時をのものを基準とする。再配車の時は、有人の
時よりも走行速度が遅いため、移動時間が長くなるため
である。図10(b)に示した車両の走行時間を単純に
平均すると14.46分(約15分)となる。1日の全
予測発生トリップの数1800をもとに計算すると、1
5分あたりの発生トリップ数は約18回となる。このこ
とは、各ポート間を有人車両と再配車の車両とが相互補
完するために行き来している間に約18回のトリップが
発生していることを意味する。したがって、各ポート毎
に、各ポート間の車両の平均移動時間あたりの予測発生
トリップ分の車両が配備されればよい。具体的には、5
か所のポートのそれぞれに18台ずつの車両つまり90
台の車両をエリア内に配備してあれば、発生トリップに
応答していずれかのポートから再配車することができ、
理論的には、デマンド発生時には常に1台の車両が各ポ
ートに存在することになる。
【0068】但し、実際には各ポート間の移動時間には
バラツキがあるほか、1日の総発生トリップ数も変化す
るうえ、デマンドがある時間に集中して発生することが
あるなど、不確実要素があるため、必ずしも待ち時間は
「0」にはならない。しかし、上述のように、統計デー
タから発生トリップや到着トリップを予測して再配車す
るシステムにおいて、実際のデマンドが予測値からずれ
たときでも待ち時間の変動は小さくすることができる。
【0069】図12,図13は、乗車需要統計データの
予測発生トリップから実際のデマンド(発生トリップ)
をずらせた場合を含むエリア内の車両の配備台数毎の待
ち時間の偏差を示す図である。同図において、横軸には
トリップ数/ポート数をとってある。なお、図13は図
12において待ち時間偏差を拡大して示した図である。
【0070】両図に示すように、配備台数が90台であ
れば、前記統計データから実際のデマンドがずれた場合
であってもそのずれの大小にかかわらず待ち時間の偏差
は小さく安定しているのがわかる。一方、配備台数が7
2台および54台では、統計データから実際のデマンド
がずれた場合に待ち時間の偏差はきわめて大きくなり変
動が激しいことがわかる。トリップ数とポート数との比
が小さくなった場合、つまりポート数に対してトリップ
数が極めて少ない場合には偏差は大きくなるが、トリッ
プ数が「1800」に対してポート数が「10程度以
下」であればトリップ数やポート数における待ち時間の
偏差は小さい。つまり、トリップ数やポート数に待ち時
間は影響を受けにくいということになる。
【0071】上述のように、車両配備台数を各ポート間
の平均移動時間あたりの予測発生トリップの数に基づい
て決定すれば実際のデマンドの変動に対して安定的な配
車システムとすることができる。
【0072】さらに、図11からも理解できるように、
デマンドは1日(24時間)すべてにおいて発生してい
るわけではなく、デマンドが全くない時間帯(4時間)
が存在する。したがって、1日の全予測発生トリップの
総乗車需要1800トリップは20時間分のトリップ数
と考えて、各ポート間の平均移動時間あたりの予測発生
トリップ数を換算してもよい。
【0073】その場合、各ポート間でのトリップの発生
頻度は均等ではなく偏りがあることも考慮することが好
ましい。例えば、ポートP1〜P2間で往来する車両の
数が、ポートP1〜P5間で往来する車両の数より多い
場合が考えられる。
【0074】その例を図10(c)に示した。同図は、
ポート間トリップの発生頻度つまり前記トリップに対す
る割合を示す図である。この場合、各ポート間の平均移
動時間は上述の単純平均に代えて加重平均をすることが
好ましい。図10(b)と(c)より、平均移動時間は
11.91分(約12分)となる。したがって、20時
間あたり1800トリップは約12分あたり18トリッ
プとなり5ポートで90台の車両を配備すればよいこと
になる。
【0075】このような各ポート間でのトリップの発生
頻度はエリア固有のものであるので、エリアが設定され
たときにそのエリアの特徴から発生頻度を推測したりデ
ータを採取したりして確定することができる。
【0076】したがって、上記各ポート間での発生トリ
ップの頻度や1日のデマンド分布を考慮して、前記各ポ
ート間の移動時間やこの移動時間内の予測発生トリップ
の数を考慮するのが好ましい。すなわち、各ポート間移
動時間は単純平均値ではなく発生トリップの頻度を加味
した加重平均値として取り扱うのもよいし、その場合1
日は必ずしも24時間として取り扱わないのもよい。
【0077】なお、上述の実施形態では、車両4を自動
走行させて再配車するシステムを想定したが、本発明は
それに限定されず、再配車は、人が運転して行うもので
もよいし、車両4をトレーラ等、他の車両で牽引して行
うものでもよい。また、利用者が運転するものに限ら
ず、タクシーやハイヤーの配車システムにも適用でき
る。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、予測乗車需要データに基づいて再配車を行う
場合に、実際の乗車需要が予測乗車需要データからずれ
たとしても、各ポートでの車両の待ち時間の変動が小さ
い余裕度の高い配車システムを実現することかできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る配車システムの構成
を示す系統図である。
【図2】 ポートに配備される端末とホストコンピュー
タとにおける要部機能を示すブロック図である。
【図3】 再配車指示前の各ポートの乗車需要および車
両数を示す図である。
【図4】 再配車指示後の各ポートの乗車需要および車
両数を示す図である。
【図5】 車両過不足計算のフローチャートである。
【図6】 車両過不足計算結果に基づく再配車設定のフ
ローチャートである。
【図7】 各ポート間の車両の移動時間の一例を示す図
である。
【図8】 配備台数と再配車数との関係を示す図であ
る。
【図9】 配備台数と平均待ち時間との関係を示す図で
ある。
【図10】 各ポート間の車両の移動時間のシミュレー
ション結果を示す図である。
【図11】 1日の乗車重要の推移を示す図である。
【図12】 配備台数毎の待ち時間の偏差を示す図であ
る。
【図13】 配備台数毎の待ち時間の偏差を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…ホストコンピュータ、 2…端末、 3…センサ、
4…車両、 10…CPU、 11…メモリ、 12
…通信装置、 20…デマント通知部、 21…到着ト
リップ通知部、 22…契約者ID通知部、 23…現
有車両数通知部、24…表示装置、 25,107…通
信インタフェース、 101…乗車数判別部、 102
…SD設定部、 103…予測乗車需要検出部、 10
4…過不足算出部、 105…再配車設定部、 106
…配車設定部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年9月24日(1998.9.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】すなわち、待ち時間が極小値を示す車両数
があり、車両数を多くしても、必ずしも待ち時間が短縮
されるとは限らない。例えば、総配備台数を75台と設
定した場合、収容台数(CAP)が30台では約4分、
同40台では2分、同50台では1分となり、収容台数
が20台ではきわめて長い待ち時間になってしまう。そ
こで、次のフローチャートに示すように、ポートの収容
台数に応じて再配車をするようにした。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】上記シミュレーションの条件をもとに最適
な配備台数を計算する。各ポート間の移動時間は無人自
動走行時をのものを基準とする。再配車の時は、有人の
時よりも走行速度が遅いため、移動時間が長くなるため
である。図10(b)に示した車両の走行時間を単純に
平均すると14.46分(約15分)となる。1日の全
予測発生トリップの数1800をもとに計算すると、1
5分あたりの発生トリップ数は約18回となる。このこ
とは、各ポート間を有人車両と再配車の車両とが相互補
完するために行き来している間に約18回のトリップが
発生していることを意味する。したがって、各ポート毎
に、各ポート間の車両の平均移動時間あたりの予測発生
トリップ分の車両が配備されればよい。具体的には、5
か所のポートのそれぞれに18台ずつの車両つまり90
(換言すれば1日の全予測発生トリップ数1800の
5%)の車両をエリア内に配備してあれば、発生トリッ
プに応答していずれかのポートから再配車することがで
き、理論的には、デマンド発生時には常に1台の車両が
各ポートに存在することになる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
フロントページの続き (72)発明者 上原 裕二 埼玉県狭山市新狭山一丁目10番1号 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 中村 和宏 埼玉県狭山市新狭山一丁目10番1号 ホン ダエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5B049 BB31 CC31 CC36 CC40 EE01 EE05 EE12 FF03 FF04 FF07 GG03 GG04 GG07 5H180 AA14 AA15 BB04 BB12 CC04 CC12 FF05 FF13 FF32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エリア内に設けられた複数のポートで発
    生した乗車需要と全ポートの乗車需要統計データとに基
    づく予測乗車需要データを用いて乗車需要を予測し、余
    剰車両を有するポートから車両が不足しているポートへ
    再配車する配車システムにおいて、 前記乗車需要統計データに基づいて1日あたりの全予測
    乗車需要データの数が与えられた場合に、全エリア内の
    車両の配備台数を次式に従って算出された数以上とする
    ことを特徴とする配車システム。 配備台数=エリア内の全ポート数×(各ポート間の平均
    移動時間あたりの予測乗車需要データの数)…(式)。 但し、各ポート間の平均移動時間あたりの予測乗車需要
    データの数は前記1日あたりの全予測乗車需要データの
    数から換算される。
  2. 【請求項2】 各ポート間の平均移動時間は再配車時の
    ポート間移動時間の平均値とすることを特徴とする請求
    項1記載の配車システム。
  3. 【請求項3】 各ポート間の平均移動時間は乗車需要統
    計データに基づく各ポート間トリップの発生頻度に応じ
    て加重平均されることを特徴とする請求項1または2記
    載の配車システム。
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