JP2000027471A - 椅子の起立転倒装置 - Google Patents

椅子の起立転倒装置

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JP2000027471A
JP2000027471A JP10193420A JP19342098A JP2000027471A JP 2000027471 A JP2000027471 A JP 2000027471A JP 10193420 A JP10193420 A JP 10193420A JP 19342098 A JP19342098 A JP 19342098A JP 2000027471 A JP2000027471 A JP 2000027471A
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arm
rising arm
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晃之 木村
Susumu Nakajima
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Kokuyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置を解体することなく簡単な作業でライジン
グアームの起立動作を補助する補助力の調整が行える椅
子の起立転倒装置を提供する。 【解決手段】起倒動作可能に設けられ複数の椅子25を
保持するライジングアーム3と、このライジングアーム
3を起倒動作させるための駆動機構Sと、このライジン
グアーム3に、前記駆動機構Sによる起立動作を補助す
るための補助力を与える補助動力機構9とを具備した椅
子の起立転倒装置100であって、前記補助動力機構9
に、その補助力の大きさを変えることのできる補助力調
整手段91を具備させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動観覧席等に好
適に使用される椅子の起立転倒装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】移動観覧席に使用される椅子の起立転倒
装置としては、起倒動作可能に枢設された複数の椅子保
持用ライジングアームにビームを支持させておくととも
に、このビームに複数の椅子を横並び一列となるように
配設し、これらライジングアームを同期させて起倒動作
させることにより、横並び一列に配設した各椅子を一斉
に展開、折り畳み動作させるように構成したものが知ら
れている。
【0003】各ライジングアームは、対をなす起立板間
に横架させたアーム支持軸に軸支されており、電動モー
タ等によって駆動される共通駆動軸に、リンク機構、ギ
ヤ列等を介して連結されているが、従来、前記アーム支
持軸にねじりコイルばねを外嵌させるとともに、このね
じりコイルばねの一端部をライジングアームに係合さ
せ、他端部を起立板に係合させることにより、このねじ
りコイルばねの弾性復帰力を利用してライジングアーム
の起立動作を補助するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成のものでは、横並び一列に配設した椅子を展開させ
る際に、椅子の種類(具体的には重さ)や、数(具体的
にはライジングアーム間に配設される椅子の数)の違い
に応じて、ねじりコイルばねによる補助力を調整する必
要が生じる場合がある。具体的に例を挙げると、椅子が
重い種類のものであったり、椅子の数が増えたりした場
合には、補助力を大きくして、ライジングアームの起立
動作が緩慢なものとなるのを防止する必要が生じる。ま
たこの逆であれば、補助力を小さくして、ライジングア
ームの起立動作が速くなりすぎるのを防止する必要が生
じる。従来は、このような場合、一部のライジングアー
ムのねじりコイルばねを着脱して、一列の椅子全体に作
用する補助力の大きさを変えたり、あるいは、取り付け
られているねじりコイルばねをばね力の違うものに付け
替えたりして対応していた。
【0005】しかしながら、この補助力調整作業を行う
場合、従来の構造のものでは、ねじりコイルばねを取り
外すためにアーム支持軸を取り外さなければならず、結
局、装置自体を解体せざるを得なくなる。このような作
業は、特別な技能を要する上に非常に手間がかかるとい
う問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、本発明は、ライジングアームの起立動作を補助
する補助力を調整できる補助力調整手段を設けたことを
特徴とし、装置を解体することなく簡単な作業で前記補
助力の調整が行えるように図ったものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る椅子の起立転倒装置
は、起倒動作可能に設けられ複数の椅子を保持するライ
ジングアームと、このライジングアームを起倒動作させ
るための駆動機構と、このライジングアームに、前記駆
動機構による起立動作を補助するための補助力を与える
補助動力機構とを具備したものであって、前記補助動力
機構が、その補助力の大きさを変えることのできる補助
力調整手段を具備していることを特徴とする。
【0008】このような構成によれば、補助力調整手段
が設けられているので、装置を解体することなく、簡単
な操作で椅子の種類、数に応じてライジングアームの起
立動作を補助する補助力を最適なものとなるように調整
することができる。一方、移動観覧席に適用する起立転
倒装置としては、駆動機構が、複数のライジングアーム
を同期させて起倒動作させ得る同期機構と、この同期機
構の動作を前記各ライジングアームの起倒動作に変換す
る動作変換機構とを具備してなるものが一般的である。
このようなものにおいて、補助力の調整をよりきめ細や
かに行うには、補助力調整手段を具備する補助動力機構
が、各ライジングアーム毎に設けられているものが好ま
しい。しかも、このようにしておけば、各ライジングア
ーム毎に補助力の調整を行うことで、同期機構による椅
子の同期起倒動作をより均整良く行わせることもできる
ようになる。
【0009】上述の構成において、補助力の調整作業を
より簡単化するには、補助力調整手段を、補助力の大き
さを複数に選択的に切換え可能なものにしておくことが
好ましい。既存の起立転倒装置に大きな変更を加えるこ
となく、補助力調整手段を付与するための具体的な実施
態様としては、ライジングアームが対をなす起立板間に
架設したアーム支持軸により枢支されたものであり、補
助動力機構が、このアーム支持軸に外装されるとともに
一端部をライジングアームに係合され他端部を起立板に
よりアーム支持軸回りに回動自在に支持されたねじりコ
イルばねを具備したものであり、補助力調整手段が、ね
じりコイルばねの他端部に係合し、起立板に固着される
ことによって前記他端部を固定する調整板を具備し、こ
の調整板を着脱することにより、ねじりコイルばねによ
る補助力の発生の有無を選択的に切換えることができる
ように構成したものが挙げられる。また、同様の構成
で、補助力調整手段が、ねじりコイルばねの他端部に係
合し、起立板に固着されることによって前記他端部を複
数位置に選択的に固定し得る調整板を具備し、この調整
板による前記他端部の固定位置を選択することにより、
ねじりコイルばねによる補助力の大きさを複数に選択的
に切換えることができるように構成したものも挙げられ
る。
【0010】具体的な同期機構、動作変換機構の実施態
様としては、同期機構が各ライジングアームにおける枢
支点の近傍を通過するようにして配設された共通駆動軸
であり、動作変換機構がこの共通駆動軸の回転動作を前
記各ライジングアームの起倒動作に変換するものであ
り、前記共通駆動軸を正逆回転動作させることによっ
て、前記ライジングアームを倒伏位置から起立位置まで
の間で一斉に同期回動させ得るように構成したものであ
って、前記各動作変換機構を、前記ライジングアームに
設けられ入力点を該ライジングアームの枢支点から偏位
した位置に備えてなる被駆動部分と、この被駆動部分の
入力点に回動端を臨ませて回動可能に設けられたクラン
クレバーと、このクランクレバーの回動端に設定した出
力点を前記被駆動部分の入力点に接続する接続手段とを
具備してなるものにし、前記共通駆動軸の回転により前
記クランクレバーを回動させて前記ライジングアームを
倒伏位置から起立位置までの間で回動させ得るように構
成するとともに、前記倒伏位置から起立位置に至る途上
において前記ライジングアームの回動角速度が一定、又
は、漸次連続的に増大、又は、漸次連続的に減少するよ
うに設定しているものが挙げられる。このものは、各椅
子を均整良く一斉に動作させ、見栄えを良好にするとと
もに、段床に共振等に起因した大きな振動を発生させる
ことを防止する等のために工夫されたものであるが、こ
の目的に添って各ライジングアーム毎に補助力を調整す
ることによって、その作用効果をより顕著なものとする
ことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1〜図11を
参照して説明する。図1、図2はこの実施例における移
動観覧席1を示している。この移動観覧席1は、体育館
や講演会場で好適に用いられるものであり、複数の段床
2を雛壇状に展開した図1に示す展開位置Pと、上下に
重合する図2に示す収納位置Qとの間で前後に移動させ
得るように構成されている。一方、各段床2上には複数
の椅子25が並設されており、これら椅子25は、使用
位置と、背座等が重合して水平状態に折り畳まれる折り
畳み位置とに一斉に切り替わるように支持されている。
そして、各段床2を展開位置Pにするとともに椅子25
を使用位置にして観覧席として使用し、収納の際には椅
子25を折り畳み位置にするとともに各段床2を上下に
重合させて収納位置Qにする。
【0012】しかして、本実施例に係る起立転倒装置1
00は、図3〜7に示すように、上述の椅子25を一斉
に折り畳み位置あるいは使用位置に駆動する際に用いら
れるものであり、起倒動作可能に枢設された複数の椅子
保持用ライジングアーム3と、これら各ライジングアー
ム3を起倒動作させるための駆動機構Sとを具備する。
この駆動機構Sは、枢支点X1の近傍を通過するように
して配設された同期機構である共通駆動軸4と、この共
通駆動軸4の回転動作を前記各ライジングアーム3の起
倒動作に変換する動作変換機構5とを具備している。
【0013】ライジングアーム3は、図3に示すように
長板状のもので、基端部に設けた枢支点X1において穿
設した軸貫通孔34と、先端部に設けられ起立面33と
上向面32とを備えるようにした椅子保持部31を具備
してなる。しかして、このライジングアーム3を、各段
床2上に固設され2枚の対向する板体状の起立板61か
らなるアーム保持ボックス6にアーム支持軸35を介し
て枢結している。また、ライジングアーム3は、起立位
置Hおよび倒伏位置Gにおいてストッパ7により係止さ
れるようにしている。このストッパ7は、図3および図
5〜7に示すように、起立板61間に横架され挿通孔7
4bを有した角柱状の横架材74およびこの挿通孔74
bに中心を一致させて横架材74の背面に固設したナッ
ト部材75から構成したナットブロック71と、このナ
ット部材75のねじ孔75aに螺装されるとともに挿通
孔74bを貫通してその先端73aでライジングアーム
3の背面3aを係止する係止ボルト73とを具備してな
るものである。そして、この係止ボルト73を螺合進退
させることによってライジングアーム3の起立位置Hに
おける係止位置を調整し得るようにしてある。また、被
駆動部分51の背面51aが、横架材74の下面74a
に当接してライジングアーム3を倒伏位置Gに係止する
ようにも機能する。
【0014】共通駆動軸4は、段床2上に設けられた各
アーム保持ボックス6全てに共通して貫通させたもの
で、その一端には図示しない電動モータを連結してい
る。しかして、組み立て作業の便を図るため、この共通
駆動軸4を、各アーム保持ボックス6毎若しくは複数の
アーム保持ボックス6に共通して組み込めるようにした
単位体と、各単位体を連結するカップリング部材等とか
ら構成してもよい。なお、共通駆動軸4は、各起立板6
1にそれぞれ設けた駆動軸貫通孔62に貫通させ、両側
から図4に示すリング状のストッパ部材42を外嵌した
後、止めねじ等でストッパ部材42を固定することによ
り左右の動きを制限して配設している。
【0015】動作変換機構5は、図3および作用説明図
である図5〜図7に示すように、アーム保持ボックス6
内に設けたもので、ライジングアーム3の基端部からこ
のライジングアームとは反対方向に一体に延出されその
先端部に入力点X2を有する被駆動部分51と、この被
駆動部分51の入力点X2に回動端を臨ませてアーム保
持ボックス6に枢支させたクランクレバー52と、この
クランクレバー52の回動端に設定した出力点X3およ
び被駆動部分51の入力点X2に各端部をそれぞれピン
10を介して枢結した接続手段たる自由端リンクメンバ
53とを具備してなる。そして前記共通駆動軸4の回転
により後述する減速要素8を介して前記クランクレバー
52を回動させて前記ライジングアーム3を図5に示す
倒伏位置Gから図7に示す起立位置Hまでの間で回動さ
せ得るものである。各部材の位置関係について説明する
と、倒伏位置Gにおいては、被駆動部分51はライジン
グアーム3の逆側にあって水平状態となっているが、こ
の状態でクランクレバー52は直立状態となるように設
定している。しかしてクランクレバー52の出力点X3
と被駆動部分51の入力点X2とを結ぶ自由端リンクメ
ンバ53の軸線L1は略水平となるようにしており、こ
の軸線L1がライジングアーム3の枢支点X1の下方近
傍を通過するように設定している。起立位置において
は、被駆動部分51は枢支点X1から略垂下させた状態
となるが、クランクレバー52は、略水平状態となるよ
うにし、前記入力点X2、出力点X3、およびクランク
レバー52の回転中心X4とが略一直線上に並ぶように
構成している。
【0016】減速要素8は、図3および図5〜図7に示
すように、共通駆動軸4の回転を減速してクランクレバ
ー52に伝達するためのもので、共通駆動軸4のアーム
保持ボックス6内に位置する部位に形成したピニオン8
1と、このピニオン81に噛合するホイール82と、こ
のホイール82の軸82a上に形成したピニオン83
と、クランクレバー52と一体的に設けられクランクレ
バー52と同期回転するとともにピニオン83に噛合す
るホイール84とを備えてなる。
【0017】しかして、本実施例では、図3、図4に示
すように、各ライジングアーム3毎に、その起立動作を
補助する補助力を与えるための補助動力機構9を設け、
これら各補助動力機構9に、その補助力の大きさを変え
ることのできる補助力調整手段91を具備させている。
補助動力機構9は、一対のねじりコイルばね9aをアー
ム支持軸35の両端部にそれぞれ外装するとともに、各
ねじりコイルばね9aの一端部9bをライジングアーム
3に支持させ、他端部9cを各起立板61にそれぞれ支
持させることにより、これらねじりコイルばね9aの弾
性変形に伴う弾性復帰力を前記補助力として利用するよ
うにしたものである。なお、図3において一方のねじり
コイルばね9aの図示は省略してある。具体的には、ね
じりコイルばね9aの一端部9bは、ライジングアーム
3に設けた係合孔35aに係合させてあり、他端部9c
は、アーム支持軸35を中心として起立板61に設けら
れた部分円弧状のスリット61aに挿通させてある。し
かして、この状態では、ライジングアーム3が起倒動作
しても、ねじりコイルばね9aの他端部9cがスリット
61aに沿って回動し、ねじりコイルばね9aには何ら
弾性変形が生じないようにしてあり、補助力が発揮され
ないように設定してある。
【0018】補助力調整手段91は、補助力の大きさを
最大および最小(本実施例では0)の2値に選択的に切
換え可能なものである。具体的にこのものは、スリット
61aを挿通して外方に突出したねじりコイルばね9a
の他端部9cに係合し、起立板61に固着されることに
よって前記他端部9cを回動不能に固定可能な調整板9
2を設けてなるものであり、調整板92を起立板61に
着脱することにより、ねじりコイルばね9aによる補助
力の発生の有無を選択的に切換えることができるように
構成してある。この調整板92は、矩形薄板状のもの
で、その中央付近にはアーム支持軸35を挿通させるた
めの支持軸挿通孔92aと、ねじりコイルばね9aの他
端部9cを挿通、係合させるためのばね挿通孔92bと
が形成してある。しかして、この支持軸挿通孔92aに
アーム支持軸35を挿通するとともに、この挿通させた
アーム支持軸35にナット36を緊締することにより、
この調整板92を起立板61の外側面に外方から固着す
るようにしている。この際、調整板92の上端92cが
起立板61の上端から外方に屈曲させた屈曲部61bの
下面に当接するように設定してあり、調整板92の回り
止めが行なわれるように構成してある。
【0019】このように構成した起立転倒装置100の
作動について以下に説明する。ライジングアーム3を図
5に示す倒伏位置Gから、図6に示す中間位置を経て図
7に示す起立位置Hに回動させるには、共通回転軸4を
回転させ、減速要素8を介してクランクレバー52を直
立状態から同図中反時計方向に回転させ、さらに、自由
端リンクメンバ53、被駆動部分51を介してライジン
グアーム3を回動させる。この際、図5〜図7から明ら
かなように、倒伏位置Gにおいて最も近接している自由
端リンクメンバ53の軸線L1とライジングアーム3と
の距離tは、その後の回動にしたがって漸次増大するこ
とになり、自由端リンクメンバ53の軸線L1方向への
単位移動量に対するライジングアーム3の回動角度は漸
次小さくなることになる。この結果、自由端リンクメン
バ53の軸線L1方向への移動量がクランクレバー52
の回動に伴って漸次小さくなっていくことも加味され
て、クランクレバー52の回転角速度に対するライジン
グアーム3の回動角速度の割合は漸次連続的に減少する
ことになる。すなわち、共通駆動軸4およびクランクレ
バー52を一定回転角速度で回転させる本実施例の場
合、ライジングアーム3は、倒伏位置Gから起立位置H
に至る間に、漸次連続的にその回転角速度を減少してい
くことになる。
【0020】そして、起立位置Hに到達した時点で、ラ
イジングアーム3の背面3aが係止ボルト73の先端7
3aに当接して回動が制止される。一方、ライジングア
ーム3と係止ボルト73とが当接する位置は、係止ボル
ト73を螺進退させて調整し、入力点X2、出力点X
3、およびクランクレバー52の回転中心X4とが一直
線上に並ぶか、もしくはその直前でライジングアーム3
と係止ボルト73とが当接するように設定している。こ
のことにより、当接時にトグル作用的な効果が得られ、
ライジングアーム3を係止ボルト73に強く押圧密着さ
せることができ、起立位置Hでのライジングアーム3の
係止状態をがたのないものにしている。
【0021】また、起立位置Hから倒伏位置Gにライジ
ングアーム3を回動させるときの、ライジングアーム3
の動きは、前記と逆で、漸次連続的にその回転角速度を
増大していくことになる。しかして倒伏位置Gにおいて
は、被駆動部分51の背面51aが、ナットブロック7
1の下側面74aに当接してライジングアーム3は係止
されることになる。
【0022】しかして、図8、図9に示すように、前述
した調整板92を取着しておけば、ねじりコイルばね9
aの他端部9cが固定されるため、ライジングアーム3
の倒伏位置Gへの回動に伴ってねじりコイルばね9aは
弾性変形していく。しかしてその弾性復帰力が、ライジ
ングアーム3を起立位置H方向へ回動付勢する補助力と
して作用することになる。一方、図10、図11に示す
ように、調整板92を取着しなければ、ねじりコイルば
ね9aの他端部9cはライジングアーム3の起倒回動と
ともにスリット61aに沿って回動するので、ねじりコ
イルばね9aは何ら弾性変形せず、前記補助力は発揮さ
れない。
【0023】したがって、椅子の種類(具体的には重
さ)や、数(具体的にはライジングアーム間に配設され
る椅子の数)の違いにより、段床2上に並べた一列の椅
子全体に作用する補助力を調整する必要が生じた場合、
各ライジングアーム3に取り付けている調整板92を一
部取り外すだけで、装置自体を解体することなく、その
補助力の大きさを最適なものに簡単に調整することがで
きるようになる。
【0024】また、本実施例に係る椅子の起立転倒装置
100は、ライジングアーム3をその起倒動作にあたっ
て増速のみもしくは減速のみ行うようにし、増減速によ
る振動要因を有さないようにしたものである。すなわ
ち、共通駆動軸4のねじれに起因して各椅子25の起倒
動作に時間差が生じても、増減速の重なり等による共振
的な現象は惹起されないようにして、各椅子25を均整
良く動作させ、見栄えも良好なものとすることを目的と
して設計されている。しかして、補助力調整の際に、ど
のライジングアーム3の調整板92を取り外すかで、共
通駆動軸4にねじれを生じ難いように設定することがで
き、前述した目的に添って、その作用をより顕著なもの
とすることも可能になる。
【0025】なお、本発明は上述した実施例に限られる
ものではない。例えば、動作変換機構は、実施例のよう
な機構に限られず、図12に示すように、ライジングア
ーム103の基端部に延出部151を設けるとともに、
この延出部151の近傍に前記共通駆動軸104に軸装
されたクランクアーム152を配設し、このクランクア
ームの回動端に突設した伝動ピン155を前記ライジン
グアーム103の延出部151に設けた長孔154に摺
回動可能に係合させた構成のものでもよい。
【0026】また、調整板92に設けたばね挿通孔92
は、図13に示すように、側縁に開口させた溝形状のも
のでも構わないし、図14に示すように、ばね挿通孔9
2を同心円上に複数設けておき、ねじりコイルばね9a
の他端部9cをどのばね挿通孔92に挿通させるかで、
他端部9cの調製板92による固定位置を選択し、補助
力の大きさを複数に選択的に切換えることができるよう
に構成してもよい。このようなものであれば、よりきめ
細やかに補助力の調整が行える。もちろん、調整板92
の起立板61への取付方法は上述した方法に限られない
のは言うまでもない。
【0027】更に言えば、補助力調整機構は、前記調整
板を用いたものに限られず、例えば、ねじりコイルばね
の他端部を固定しておき、ライジングアームに係合させ
たねじりコイルばねの一端部の位置調整を行えるように
したものでも構わない。また、減速要素を構成するホイ
ール、ピニオンの軸にねじりコイルばねを外嵌させた構
成でも上述した実施例と同様の作用効果を奏するもので
ある。さらに、本起立転倒装置は、移動観覧席のみなら
ず、椅子を一斉に駆動させるような構成の席であれば適
用して同様の効果を奏するものである。
【0028】その他、本発明の構成は図示例に限られる
ものではなく種々の変形が可能である。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ライジングアームの起立動作を補助する補助力を与える
ための補助動力機構が、その補助力の大きさを変えるこ
とのできる補助力調整手段を具備しているものであるた
め、装置を解体することなく、椅子の種類、数に応じて
ライジングアームの起立動作を補助する補助力を簡単な
作業で最適に調整することができる。
【0030】しかして、移動観覧席に適用する起立転倒
装置としては、駆動機構が、複数のライジングアームを
同期させて起倒動作させ得る同期機構と、この同期機構
の動作を前記各ライジングアームの起倒動作に変換する
動作変換機構とを具備してなるものが一般的であるが、
このようなものにおいて補助動力機構が、各ライジング
アーム毎に設けてあれば、各ライジングアーム毎に補助
力を調整して、横並び一列に配設した各椅子を、より均
整良く、一斉に展開動作させることができるなど、きめ
細やかな補助力の調整が可能になる。
【0031】上述の構成において、補助力調整手段を、
補助力の大きさを複数に選択的に切換え可能なものにし
ておけば、補助力の調整作業を必要最小限のものとし、
その作業をより簡単化することができる。具体的には、
ライジングアームを対をなす起立板間に架設したアーム
支持軸により枢支しておき、補助動力機構を、このアー
ム支持軸に外装されるとともに一端部をライジングアー
ムに係合され他端部を起立板によりアーム支持軸回りに
回動自在に支持されたねじりコイルばねを具備したもの
にした構成を基本構成とし、補助力調整手段を、ねじり
コイルばねの他端部に係合し、起立板に固着されること
によって前記他端部を固定する調整板を具備し、この調
整板を着脱することにより、ねじりコイルばねによる補
助力の発生の有無を選択的に切換えることができるよう
に構成したものや、ねじりコイルばねの他端部に係合
し、起立板に固着されることによって前記他端部を複数
位置に選択的に固定し得る調整板を具備し、この調整板
による前記他端部の固定位置を選択することにより、ね
じりコイルばねによる補助力の大きさを複数に選択的に
切換えることができるように構成したものが挙げられ
る。しかして、このようなものであれば、既存の起立転
倒装置の構成を変更することなく、簡単に補助力調整手
段を付与することができる。
【0032】また、ライジングアームをその起倒動作に
あたって増速のみもしくは減速のみ行うようにし、増減
速による振動要因を有さないようにしたもの、すなわ
ち、共通駆動軸のねじれに起因して各椅子の起倒動作に
時間差が生じても、増減速の重なり等による共振的な現
象は惹起されないようにして、各椅子を均整良く動作さ
せ、見栄えも良好なものとすることを目的として設計さ
れたものがあるが、このようなものに本発明を適用すれ
ば、各ライジングアームの補助力を調整して共通駆動軸
によりねじれは生じ難いように設定することができるの
で、前述した目的に添って、その効果をより顕著なもの
とすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す移動観覧席の展開位置
での全体概略側断面図。
【図2】同実施例の移動観覧席の収納位置での全体概略
側断面図。
【図3】同実施例の起立転倒装置を示す分解斜視図。
【図4】同実施例の起立転倒装置を示す斜視全体図。
【図5】同実施例の起立転倒装置の動作説明図。
【図6】同実施例の起立転倒装置の動作説明図。
【図7】同実施例の起立転倒装置の動作説明図。
【図8】同実施例の起立転倒装置の動作説明図。
【図9】同実施例の起立転倒装置の動作説明図。
【図10】同実施例の起立転倒装置の動作説明図。
【図11】同実施例の起立転倒装置の動作説明図。
【図12】動作変換機構の変形例を示す機構説明図。
【図13】調整板の変形例を示す正面図。
【図14】調整板の他の変形例を示す正面図。
【符号の説明】
100…起立転倒装置 1…移動観覧席 2…段床 25…椅子 3…ライジングアーム 35…アーム支持軸 4…同期機構(共通駆動軸) 5…動作変換機構 51…被駆動部分 52…クランクレバー 53…接続手段(自由端リンクメンバ) 61…起立板 9…補助動力機構 91…補助力調整手段 9a…ねじりコイルばね 9b…一端部 9c…他端部 92…調整板 X1…枢支点 X2…入力点 X3…出力点 X4…クランクレバーの回転中心 S…駆動機構 G…倒伏位置 H…起立位置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】起倒動作可能に設けられ複数の椅子を保持
    するライジングアームと、このライジングアームを起倒
    動作させるための駆動機構と、このライジングアーム
    に、前記駆動機構による起立動作を補助するための補助
    力を与える補助動力機構とを具備した椅子の起立転倒装
    置であって、 前記補助動力機構が、その補助力の大きさを変えること
    のできる補助力調整手段を具備していることを特徴とす
    る椅子の起立転倒装置。
  2. 【請求項2】駆動機構が、複数のライジングアームを同
    期動作させるための同期機構と、この同期機構の動作を
    前記各ライジングアームの起倒動作に変換する動作変換
    機構とを具備するものであり、補助動力機構が、各ライ
    ジングアーム毎に設けられているものである請求項1記
    載の起立転倒装置。
  3. 【請求項3】補助力調整手段が、補助力の大きさを複数
    に選択的に切換え可能に構成されたものであることを特
    徴とする請求項2記載の起立転倒装置。
  4. 【請求項4】各ライジングアームが対をなす起立板間に
    架設したアーム支持軸によりそれぞれ枢支されたもので
    あり、 補助動力機構が、このアーム支持軸に外装されるととも
    に一端部をライジングアームに支持され、他端部を起立
    板によりアーム支持軸回りに回動自在に支持されたねじ
    りコイルばねを具備したものであり、 補助力調整手段が、ねじりコイルばねの他端部に係合
    し、起立板に固着されることによって前記他端部を固定
    可能な調整板を具備し、この調整板を着脱することによ
    り、ねじりコイルばねによる補助力の発生の有無を選択
    的に切換えることができるように構成したものであるこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の起立転倒装置。
  5. 【請求項5】各ライジングアームが対をなす起立板間に
    架設したアーム支持軸によりそれぞれ枢支されたもので
    あり、 補助動力機構が、このアーム支持軸に外装されるととも
    に一端部をライジングアームに係合され他端部を起立板
    によりアーム支持軸回りに回動自在に支持されたねじり
    コイルばねを具備したものであり、 補助力調整手段が、ねじりコイルばねの他端部に係合
    し、起立板に固着されることによって前記他端部を複数
    位置に選択的に固定し得る調整板を具備し、この調整板
    による前記他端部の固定位置を選択することにより、ね
    じりコイルばねによる補助力の大きさを複数に選択的に
    切換えることができるように構成したものであることを
    特徴とする請求項2または3記載の起立転倒装置。
  6. 【請求項6】同期機構が各ライジングアームにおける枢
    支点の近傍を通過するようにして配設された共通駆動軸
    であり、動作変換機構がこの共通駆動軸の回転動作を前
    記各ライジングアームの起倒動作に変換するものであ
    り、前記共通駆動軸を正逆回転動作させることによっ
    て、前記ライジングアームを倒伏位置から起立位置まで
    の間で一斉に同期回動させ得るように構成したものであ
    って、 前記各動作変換機構を、前記ライジングアームに設けら
    れ入力点を該ライジングアームの枢支点から偏位した位
    置に備えてなる被駆動部分と、この被駆動部分の入力点
    に回動端を臨ませて回動可能に設けられたクランクレバ
    ーと、このクランクレバーの回動端に設定した出力点を
    前記被駆動部分の入力点に接続する接続手段とを具備し
    てなるものにし、前記共通駆動軸の回転により前記クラ
    ンクレバーを回動させて前記ライジングアームを倒伏位
    置から起立位置までの間で回動させ得るように構成する
    とともに、前記倒伏位置から起立位置に至る途上におい
    て前記ライジングアームの回動角速度が一定、又は、漸
    次連続的に増大、又は、漸次連続的に減少するように設
    定していることを特徴とする請求項2、3、4、または
    5記載の椅子の起立転倒装置。
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