JP2000027079A - 皮革様シートおよびその製造方法 - Google Patents

皮革様シートおよびその製造方法

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JP2000027079A JP10193490A JP19349098A JP2000027079A JP 2000027079 A JP2000027079 A JP 2000027079A JP 10193490 A JP10193490 A JP 10193490A JP 19349098 A JP19349098 A JP 19349098A JP 2000027079 A JP2000027079 A JP 2000027079A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維質基材に弾性ポリマーの水性エマルジョ
ンを含浸して、柔軟で風合いに優れた皮革様シートを得
る。 【解決手段】 極細繊維からなる繊維質基材とポリウレ
タン系弾性体からなる皮革様シートにおいて、ポリウレ
タン弾性体として、ポリビニルアルコールにより変性し
たポリウレタンを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮革様シートおよびその
製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、従来の
エマルジョン系による樹脂付与により得られる皮革様シ
ートと比べて、柔軟性と充実感等が著しく改良されてい
る皮革様シートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維質基材と弾性ポリマーからな
るシートは、天然皮革に類似した風合いを持ち、柔軟
性、耐摩耗性、機械的強度に優れ、さらに加工性が良い
ので人工皮革として広範囲に使用されている。この皮革
様シートの製造方法としては、例えばポリウレタン系弾
性体をジメチルホルムアミドなどの水溶性極性溶剤に溶
解し、この溶液を繊維質基材に塗布または含浸させて水
中で脱溶媒することによってポリウレタン層を多孔化す
る湿式法、およびポリウレタンのW/O型分散液を基材
に塗布または含浸させ、加熱乾燥することにより有機溶
剤および水を除去して多孔化する乾式法が知られてい
る。しかし、これらの方法では、毒性や引火性の強い有
機溶剤を含む廃水や排気が多量に排出されるため、水質
・大気汚染や火災を防止するために、溶剤回収や処理に
多大の労力と費用が必要とされる。また弾性ポリマーの
水性エマルジョンを繊維質基材に含浸し、加熱乾燥する
方法も知られているが、乾燥時に樹脂が基材表面へ移動
する、いわゆるマイグレーションという現象が起こり、
得られる皮革様シートの風合いが硬くなり、かつ繊維質
基材内層部に樹脂が存在しないため充実感が劣る。
【0003】これらの問題を解決するために、例えば、
特開昭52−28904号公報には繊維質基材に感熱ゲ
ル化性を有する合成樹脂エマルジョンを含浸した後、9
0℃の熱水浴中で凝固する方法が示されている。また、
特開昭55−36376号公報には、繊維質基材にポリ
ウレタン系弾性体の水性イオン性分散液を含浸した後、
水性の酸浴に含浸してポリウレタンを凝固する方法が示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た特開昭52−28904号公報の方法では、樹脂のマ
イグレーションは抑制されるものの、乾燥過程で樹脂が
繊維にからみつき繊維を拘束する構造をとることにより
硬い風合いになり、かつ樹脂が存在しない隙間が湿式法
による樹脂付与と比べ多くできるため充実感が劣る。特
に、海島型の混合紡糸繊維または海島型の複合紡糸繊維
からなる繊維質基材を用い、ポリウレタン等の樹脂付与
の後に該繊維海成分を有機溶剤またはアルカリ水溶液に
より溶解または分解して除去する場合は、その加工工程
において極細化した繊維束へ樹脂が侵入し繊維を拘束す
る構造をとることにより、さらに硬い風合いになりやす
い。また前記した特開昭55−36376号公報の方法
では、上記の問題に加えて、さらに酸が腐食性を有する
などの問題がある。
【0005】本発明の目的は、柔軟で風合いに優れた皮
革様シートを、さらにそのような皮革様シートを環境面
への負荷が小さく且つ低コストに得る製造方法を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
本発明者等は検討を重ねた結果、繊維質基材にポリウレ
タン水性エマルジョンを含浸した後、該ポリウレタン水
性エマルジョンを凝固させて皮革様シートを製造する方
法において、特定のポリウレタン系水性エマルジョンを
用いることにより、上記の課題が達成されることを見出
した。
【0007】すなわち本発明は、弾性重合体を含有する
繊維質基材からなる皮革様シートにおいて、該弾性重合
体が、ポリビニルアルコール系重合体により変性された
ポリウレタン系重合体であることを特徴とする皮革様シ
ート、および30〜70℃の範囲で感熱ゲル化性を示す
弾性重合体系エマルジョンを繊維質基材に含浸し、次い
で該エマルジョンの感熱ゲル化温度より10℃以上高い
温度で処理して、前記弾性重合体を凝固させることによ
り、弾性重合体を含有する繊維質基材からなる皮革様シ
ートを製造する方法において、該弾性重合体系エマルジ
ョンが、ポリビニルアルコール系重合体により変性され
たポリウレタン系重合体のエマルジョンであることを特
徴とする皮革様シートの製造方法により上記課題が解決
されることを見出した。
【0008】また本発明において好ましくは、該エマル
ジョンが、分子中にイソシアネート基を有するポリウレ
タンプレポリマーをノニオン系界面活性剤を用いて水中
に乳化させる際に、あるいは乳化させた後に、(a)分
子中に一級または二級アミノ基を有し、かつケン化度が
50モル%以上のポリビニルアルコール系重合体、およ
び(b)分子中に一級アミノ基、二級アミノ基、一級水
酸基または二級水酸基から選ばれる活性水素原子を有す
る低分子化合物を、同時にまたは別途に添加し、次いで
電解質を添加して得られた感熱ゲル化性を示す感熱性ポ
リウレタン系エマルジョンである。
【0009】さらに本発明において好ましくは、繊維質
基材を構成する繊維が、海島型の混合紡糸繊維または海
島型の複合紡糸繊維の該海成分を有機溶剤またはアルカ
リ水溶液により抽出または分解して除去して得られたも
のであり、さらに 上記ポリウレタン系水性エマルジョ
ンを製造する際に、ポリウレタンプレポリマーの乳化前
に、分子中にエポキシ基を有する化合物をポリウレタン
プレポリマーに添加、混合する上記製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明を構成する一成分である繊維質基材は、好
ましくは、適度の厚みと充実感を有し、かつ柔軟な風合
いを有する極細繊維からなるもので、従来からの皮革様
シートを構成している各種の極細繊維からなる繊維質基
材を使用することができる。ここで言う極細繊維からな
る繊維質基材とは、2種以上の高分子物質からなる海島
型の混合紡糸繊維または海島型の複合紡糸繊維の海成分
を有機溶剤またはアルカリ水溶液等により抽出または分
解して除去し極細繊維化された不織布、編織物などの繊
維質基材である。海島型の海成分と島成分とは、繊維の
横断面のある部分において成分Aを成分Bが完全に取り
囲んでいる場合、Aをその部分における島成分といい、
Bを海成分という。但し上記成分Aが成分Bによって完
全に取り囲まれることなくAの一部が繊維外面に露出し
ている場合も、このAを島成分に含める。また成分Aは
2種類以上の高分子物質であってもよい。繊維の海成分
および島成分を構成する高分子物質としては、6−ナイ
ロン、6,10−ナイロン、6,6−ナイロン、変性ナ
イロンなどのポリアミド類、ポリエチレンテレフタレー
トやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル類
および変性ポリエステル類、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリ塩化
ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸エステ
ル、ポリビニルアルコール、ポリウレタンエラストマー
などの中からトルエン、パークレンなどの有機溶剤また
はアルカリ水溶液に対する溶解性、分解性の異なる2種
または2種以上の物質を選び使用することができる。こ
れらの中でも特に海成分がポリエチレンまたはポリスチ
レン、島成分がポリアミドまたはポリエステルからなる
繊維を用いると、海成分の除去が容易であり、得られる
皮革様シートの風合いや耐久性が優れるため好ましい。
【0011】混合紡糸繊維または複合紡糸繊維中の、海
成分と島成分の重量比は得られる皮革様シートの用途に
より適宜選択することができるが、一般に島成分/海成
分=15/85〜85/15、好ましくは25/75〜
75/25の割合である。また、このような極細繊維に
通常の合成繊維、収縮性繊維、潜在自発伸長性収縮性繊
維、多層貼り合わせ型潜在分割性繊維、特殊多孔質繊
維、半合成繊維、天然繊維などを併用して形成された絡
合不織布などの繊維質基材を使用することも、極細繊維
の特徴である皮革様の風合いを損なわない限り何ら問題
はない。このような繊維の種類としては、例えばポリエ
ステル系の繊維、ナイロン系の繊維、アクリル系の繊維
等を挙げることができる。繊維質基材の厚みは得られる
皮革様シートの用途などによって任意に選択でき、特に
制限されるものではないが、その厚みは0.3〜3.0
mm程度であることが好ましく、0.6〜2.5mm程
度であることがより好ましい。繊維質基材の見かけ密度
は、柔軟な風合いを有するシートを得るためには海成分
の除去後で0.1〜0.5g/cm3であることが好ま
しく、0.15〜0.45g/cm3であることがより
好ましい。見かけ密度が0.5g/cm3より大きくな
ると、得られる皮革様シートの腰がなくなったり、ゴム
の様な風合いとなる傾向がある。一方、見かけ密度が
0.1g/cm3より小さくなると、反発性および腰感
が劣り、天然皮革のような風合いが損なわれる傾向があ
る。
【0012】本発明で用いる弾性重合体は、ポリビニル
アルコール系重合体により変性されたポリウレタン系重
合体であり、好ましくは、分子中にイソシアネート基を
有するポリウレタンプレポリマーをノニオン系界面活性
剤を用いて水中に乳化させる際に、あるいは乳化させた
後に、(a)一級または二級アミノ基を有し、かつケン
化度が50モル%以上のポリビニルアルコール系重合
体、および(b)分子中に一級アミノ基、二級アミノ
基、一級水酸基または二級水酸基から選ばれる活性水素
原子を有する低分子化合物を、同時にまたは別途に添加
し、反応させ、次いで電解質を添加して得られる感熱性
ポリウレタン系エマルジョンである。
【0013】上記ポリウレタンプレポリマーは、実質的
に、高分子ポリオール、有機ジイソシアネートおよび必
要に応じて鎖伸長剤を、溶媒の存在下または不存在下で
反応させて得られた、分子中にイソシアネート基を1個
以上有するポリウレタンである。
【0014】上記ポリウレタンプレポリマーの製造に用
いうる高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオ
ール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリ
カーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールなど
を挙げることができ、ポリウレタンプレポリマーはこれ
らの高分子ポリオールの1種または2種以上を用いて形
成されていることができる。
【0015】ポリウレタンプレポリマーの製造に用いる
ポリエステルポリオールは、例えば、常法に従って、ポ
リカルボン酸、そのエステル、無水物などのエステル形
成性誘導体などのポリカルボン酸成分とポリオール成分
を直接エステル反応させるかまたはエステル交換反応さ
せることによって得られる。
【0016】ポリウレタンプレポリマーの製造に用いら
れるポリエステルポリオールの製造原料であるポリカル
ボン酸成分としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカン二酸、2−メチルコハク酸、2−
メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−メチル
ペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメ
チルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸などの脂
肪族ジカルボン酸;イソフタル酸、テレフタル酸、フタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式
ジカルボン酸;トリメリット酸、トリメシン酸などのト
リカルボン酸;それらのエステル形成性誘導体などを挙
げることができ、これらのうち1種または2種以上を用
いることができる。そのうちでも、ポリエステルポリオ
ールは、ポリカルボン酸成分として、脂肪族カルボン酸
またはそのエステル形成性誘導体から主としてなり、場
合により少量の3官能以上のポリカルボン酸またはその
エステル形成性誘導体を含むものを用いて製造されたも
のであることが好ましい。
【0017】ポリウレタンプレポリマーの製造に用いら
れるポリエステルポリオールの製造原料であるポリオー
ル成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,7−
ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9
−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオ
ール、1,10−デカンジオールなどの脂肪族ジオー
ル;シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオ
ールなどの脂環式ジオール;グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ブタントリオール、ヘキサントリオール、
トリメチロールブタン、トリメチロールペンタンなどの
トリオール、ペンタエリスリトールなどのテトラオール
などを挙げることができ、これらのうち1種または2種
以上を用いることができる。そのうちでも、ポリエステ
ルポリオールは、ポリオール成分として、脂肪族ポリオ
ールからなり、場合により少量の3官能以上のポリオー
ルを含むポリオール成分を用いて製造されたものである
ことが好ましい。
【0018】ポリウレタンプレポリマーの製造に用いう
るポリカーボネートポリオールとしては、例えば、例え
ば、ポリオールとジアルキルカーボネート、アルキレン
カーボネート、ジアリールカーボネートなどのカーボネ
ート化合物との反応により得られる。ポリカーボネート
ポリオールを構成するポリオールとしては、ポリエステ
ルポリオールの構成成分として先に例示したポリオール
を用いることができる。また、ジアルキルカーボネート
としてはジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート
などを、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカー
ボネートなどを、ジアリールカーボネートとしてはジフ
ェニルカーボネートなどを挙げることができる。
【0019】ポリウレタンプレポリマーの製造に用いう
るポリエステルポリカーボネートポリオールとしては、
例えば、ポリオール、ポリカルボン酸およびカーボネー
ト化合物を同時に反応させて得られたもの、予め製造し
ておいたポリエステルポリオールとカーボネート化合物
を反応させるて得られたもの、予め製造しておいたポリ
カーボネートポリオールとポリオールおよびポリカルボ
ン酸を反応させて得られたもの、予め製造しておいたポ
リエステルポリオールおよびポリカーボネートポリオー
ルを反応させて得られたものなどを挙げることができ
る。
【0020】また、ポリウレタンプレポリマーの製造に
用いうるポリエーテルポリオールの例としては、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコールなどを挙げることができ、これ
らの1種または2種以上を用いることができる。
【0021】高分子ポリオール成分の数平均分子量は通
常500〜10000であり、700〜5000である
のが好ましく、750〜4000であるのがさらに好ま
しい。さらに、高分子ポリオールは、1分子当たりの水
酸基の数fが2.0≦f≦4.0の範囲であることが好
ましい。より好ましくは2.0≦f≦3.0の範囲であ
る。
【0022】有機ジイソシアネート成分としては、通常
のポリウレタン系重合体の製造に従来から用いられてい
る有機ジイソシアネートのいずれもが使用できるが、分
子量500以下の脂環式ジイソシアネート、脂肪族ジイ
ソシアネート、芳香族ジイソシアネートのうち1種また
は2種以上が好ましく使用される。有機ジイソシアネー
トの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニ
レンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
1,5−ナフチレンジイソシアネートなどを挙げること
ができ、これらのうち1種または2種以上を用いること
ができる。
【0023】本発明で用いられるポリウレタンプレポリ
マーの製造には、必要に応じて鎖伸長剤成分を用いるこ
とができる。用いうる鎖伸長剤成分としては、通常のポ
リウレタン系エマルジョンの製造に従来から用いられて
いる鎖伸長剤のいずれもが使用できるが、イソシアネー
ト基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有す
る分子量300以下の低分子化合物を用いるのが好まし
い。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼ
ン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス−(β−ヒ
ドロキシエチル)テレフタレート、キシリレングリコー
ルなどのジオール類;トリメチロールプロパン等のトリ
オール類;ペンタエリスリトール等のペンタオール類;
ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、
キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン
およびその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジア
ミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イ
ソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミン類;アミノエチ
ルアルコール、アミノプロピルアルコールなどのアミノ
アルコール類などが挙げられ、これらのうち1種または
2種以上を用いることができる。
【0024】ポリウレタンプレポリマーの製造は、従来
から公知の方法で行うことができ、30〜150℃の温
度条件下で、有機溶媒の存在下または不存在下で行うこ
とができる。この際用いることができる有機溶媒として
は、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン等のアミド類;トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素等が挙げられ、エマルジョン
製造後の溶媒除去の容易性を考慮すると、アセトン、メ
チルエチルケトン、酢酸エチル等の沸点が100℃未満
の溶媒がより好ましい。また、プレポリマー製造後に、
粘度低下等を目的として、上記の有機溶媒を添加、ある
いは追加しても良い。プレポリマーの製造は、原料間の
反応速度差を考慮して2段に分けて行うこともできる。
【0025】ポリウレタンプレポリマーの製造の際に
は、必要に応じて反応触媒を添加することができ、この
ような触媒としては例えば、オクチル酸スズ、モノブチ
ルスズトリアセテート、モノブチルスズモノオクチレー
ト、モノブチルスズモノアセテート、モノブチルスズマ
レイン酸塩、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズ
ジオクトエート、ジブチルスズジステアレート、ジブチ
ルスズジラウレート、ジブチルスズマレイン酸塩などの
有機スズ化合物;テトライソプロピルチタネート、テト
ラ−n−ブチルチタネートなどの有機チタン化合物;ト
リエチルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン、トリエチレンジアミンなどの3級アミンなどを挙げ
ることができる。
【0026】ポリウレタンプレポリマーの製造にあたっ
ては、高分子ポリオールと鎖伸長剤と後述する親水性基
を有する活性水素原子含有化合物におけるイソシアネー
ト基と反応しうる活性水素原子含有基の合計を1当量と
した場合に、それに対するイソシアネート基当量の比
(R)が、1.05≦R≦3.0の範囲で使用するのが
好ましく、1.1≦R≦2.5の範囲で使用するのがよ
り好ましい。Rが1.05未満である場合には、後述す
るポリビニルアルコール系重合体との反応性が低下し、
本発明の効果が十分に得られず、またプレポリマーの粘
度が高いために水中への乳化が困難である。Rが3.0
を越える場合には、後述するポリビニルアルコール系重
合体やアミノ基または水酸基を有する低分子化合物との
反応の際にエマルジョンが不安定化してゲル化しやすく
なる。
【0027】また、ポリウレタンの耐久性、耐光性等の
向上を目的として、プレポリマー反応の終了後に、分子
内にエポキシ基を有する化合物をポリウレタンプレポリ
マーに添加してもよい。この際用いることができるエポ
キシ基を有する化合物としては、分子内にエポキシ基を
1個以上有する化合物が挙げられ、例えば、メチルグリ
シジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチ
ルヘキシルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグ
リシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ドデシ
ルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル等のモノエポキシ化合
物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグ
リコールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA
ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグ
リシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル等のジエポキ
シ化合物;トリメチロールプロパントリグリシジルエー
テル等のトリエポキシ化合物;ペンタエリスリトールテ
トラグリシジルエーテル等のテトラエポキシ化合物等が
挙げられる。
【0028】エポキシ基を有する化合物をポリウレタン
プレポリマーに添加する際の温度は、エポキシ基の副反
応をさけるために50℃以下であるのが好ましく、40
℃以下であるのがより好ましい。
【0029】エポキシ基を有する化合物の添加量はポリ
ウレタンプレポリマーに対し、0.1〜20重量%であ
るのが好ましく、0.2〜15重量%であるのがより好
ましい。添加量が0.1%未満の場合には、得られるポ
リウレタン組成物の耐熱性、耐溶剤性等が劣る。また添
加量が20重量%を越える場合には、乳化後、アミノ基
含有ポリビニルアルコール系重合体や活性水素原子を有
する低分子化合物を添加した際に、ポリウレタン系エマ
ルジョンがゲル化しやすくなる。
【0030】次にポリウレタンプレポリマーをノニオン
系界面活性剤を用いて水中に乳化させる。この際、用い
ることができるノニオン界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロッ
ク共重合体等が挙げられ、この中でもHLB値が6〜2
0のものを用いるのが好ましい。ノニオン界面活性剤の
添加量は、ポリウレタンプレポリマーの重量に対して、
0.1〜15重量%が好ましく、0.3〜12重量%が
より好ましく、0.5〜10重量%がさらに好ましい。
なお、本発明の効果を阻害しない範囲で、ラウリル硫酸
ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベン
ゼンスルフォン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエー
テルジスルフォン酸ナトリウム、ジ(2−エチルヘキシ
ル)スルホコハク酸ナトリウム等のアニオン性界面活性
剤を併用しても良い。
【0031】また、ポリウレタンの乳化安定性の向上の
ために、ポリウレタンプレポリマー分子中へ親水性基を
導入してもよい。親水性基の導入は、上記プレポリマー
反応において、親水性基を有する活性水素原子含有化合
物を併用することにより達成される。親水性基を有する
活性水素原子含有化合物としては、分子内に水酸基また
はアミノ基等の活性水素原子を1個以上含有し、且つカ
ルボン酸基、スルホン酸基、カルボン酸塩、スルホン酸
塩等のアニオン性基;ポリオキシエチレン基等のノニオ
ン性基;三級アミノ基、四級アンモニウム塩等のカチオ
ン性基から選ばれる1種以上の親水性基を有する化合物
が挙げられる。例えば、2,2−ジメチロールプロピオ
ン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロー
ル吉草酸等のカルボン酸基含有化合物およびこれらの誘
導体;1,3−フェニレンジアミン−4,6−ジスルホ
ン酸、2,4−ジアミノトルエン−5−スルホン酸等の
スルホン酸基含有化合物およびこれらの誘導体;分子量
200〜10,000のポリオキシエチレングリコール
およびそのモノアルキルエーテル等のノニオン性基含有
化合物;3−ジメチルアミノプロパノール等の三級アミ
ノ基含有化合物およびこれらの誘導体等が挙げられる。
さらに、上記の親水性基を有する活性水素原子含有化合
物を共重合して得られるポリエステルポリオールまたは
ポリエステルポリカーボネートポリオールを用いること
もできる。この中でも、2,2−ジメチロールプロピオ
ン酸を用いてポリウレタンプレポリマーを製造し、プレ
ポリマー反応終了後にトリエチルアミン、トリメチルア
ミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基性物
質を添加してカルボン酸塩に変換する方法が好ましい。
【0032】ポリウレタンプレポリマーの乳化は、ホモ
ミキサー、ホモジナイザー等の乳化分散装置を用いて行
われる。この際、ポリウレタンプレポリマーのイソシア
ネート基と水との反応を抑制するため、乳化温度は40
℃以下であることが好ましく、30℃以下であるとより
好ましい。
【0033】本発明で用いるポリウレタン系エマルジョ
ンの製造は、ポリウレタンプレポリマーの乳化と同時
に、または乳化後、一級または二級アミノ基を有するポ
リビニルアルコール系重合体、および分子中に一級アミ
ノ基、二級アミノ基、一級水酸基または二級水酸基から
選ばれる活性水素原子を有する低分子化合物を添加、反
応させて行う。ポリビニルアルコール系重合体および活
性水素原子含有低分子化合物の添加は、同時に行っても
良く、また別途に行っても良い。
【0034】本発明に用いられる、分子中に一級または
二級アミノ基を有するポリビニルアルコール系重合体と
しては、分子内に一級または二級アミノ基を含有し、か
つケン化度が50モル%以上のポリビニルアルコール系
重合体であれば特に制限はない。アミノ基を有するポリ
ビニルアルコール系重合体の製造方法としては、例え
ば、 (1)一級アミノ基または二級アミノ基を有するエチレ
ン性不飽和単量体、または加水分解等により一級アミノ
基または二級アミノ基を生成しうる官能基を有するエチ
レン性不飽和単量体と、酢酸ビニルとを共重合させた
後、ケン化する方法; (2)アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基を有
する単量体と酢酸ビニルとを共重合させて得られたポリ
マーの側鎖のエポキシ基に、アミノ基を有するメルカプ
タンを酢酸ナトリウム等を触媒として付加反応させた
後、ケン化する方法; (3)ポリビニルアルコールの水酸基と反応しうる官能
基を分子内に有し、且つ一級あるいは二級アミノ基を有
する化合物をポリビニルアルコール系重合体に反応させ
る方法; (4)メルカプト基を有するポリビニルアルコール系重
合体の存在下で、一級アミノ基または二級アミノ基を有
するエチレン性不飽和単量体を重合させる方法;等が挙
げられる。
【0035】ポリビニルアルコール系重合体は、分子内
に一級あるいは二級アミノ基以外の官能基を有していて
も本発明の効果を損なわない限り差し支えない。そのよ
うな官能基を与える単量体単位としては、イソブチレ
ン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
酸、メタクリル酸、(無水)フマル酸、(無水)マレイ
ン酸、(無水)イタコン酸、アリルスルホン酸、メタリ
ルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸、アクリル酸スルホプロピ
ル、メタクリル酸スルホプロピル、およびそれらのアル
カリ塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、トリメチ
ル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−
アンモニウムクロリド、エチルビニルエーテル、ブチル
ビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、
臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビ
ニリデン、テトラフルオロエチレン等が挙げられる。ま
た、チオール酢酸、メルカプトプロピオン酸等のチオー
ル化合物存在下で、酢酸ビニル等のビニルエステル系単
量体を重合することによって得られる末端に官能基を有
するポリマーでも良い。
【0036】ポリビニルアルコール系重合体の一級ある
いは二級アミノ基の含有量は、特に制限はなく、重合度
等により好適な範囲が変化するが、一般に、前記アミノ
基由来の窒素原子の含有量が、該ポリビニルアルコール
系重合体の全重量に対して、0.05〜5重量%である
のが好ましく、0.1〜3重量%であるのがより好まし
い。アミノ基由来の窒素原子の含有量が0.05重量%
よりも少ない場合には、ポリウレタンプレポリマーとの
反応性が低下し、耐熱性、耐溶剤性等が十分に改善され
ない。また、アミノ基由来の窒素原子の含有量が5重量
%を越える場合には、ポリウレタンプレポリマーとの反
応の際にエマルジョンが不安定化し、系がゲル化しやす
くなる。
【0037】ポリビニルアルコール系重合体のケン化度
は、50モル%以上が必要であり、60モル%以上が好
ましく、70モル%以上がより好ましく、80モル%以
上がさらに好ましい。ケン化度が50モル%未満の場合
には、ポリウレタン系エマルジョンの貯蔵安定性、機械
的安定性が低下し、また得られる皮革様シート中のポリ
ウレタンと繊維が接着し、硬い風合いとなる傾向があ
る。また、ポリビニルアルコール系重合体の分子量は、
ジメチルスルホキシド中の極限粘度測定(JIS)から
算出した粘度平均分子量が、2,000〜200,00
0であるのが好ましく、4,000〜100,000で
あるのがより好ましい。分子量が2,000未満の場合
には、得られるポリウレタン組成物の耐熱性、耐溶剤性
等が不十分であり、分子量が200,000を越える場
合には、ポリウレタンプレポリマーとの反応の際にエマ
ルジョンが不安定化し、系がゲル化しやすくなり、また
ポリウレタン系エマルジョンの繊維質基材への浸透性が
劣る。
【0038】ポリビニルアルコール系重合体の添加量
は、ポリウレタンプレポリマー100重量部に対し、
0.2〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部で
ある。添加量が0.2重量部未満の場合には、ポリビニ
ルアルコール系重合体を添加する効果、すなわち得られ
る皮革様シートを柔軟なものとする効果が達成できない
ほかに、得られる共重合体の耐熱性、耐溶剤性等が不十
分であり、添加量が20重量部を越える場合には、ポリ
ウレタンプレポリマーとの反応の際にエマルジョンが不
安定化し、系がゲル化しやすくなる。また、ポリビニル
アルコール系重合体の添加は、通常水溶液にして行う
が、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン等のアミド類等の有機溶媒や
これらと水の混合溶媒に溶解させて添加しても良い。
【0039】本発明で用いられる、分子中に一級アミノ
基、二級アミノ基、一級水酸基または二級水酸基から選
ばれる活性水素原子を有する低分子化合物としては、イ
ソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に有
する分子量300以下の低分子化合物を用いるのが好ま
しい。例えば、ジエチレントリアミン等のトリアミン
類;ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラ
ジンおよびその誘導体、フェニレンジアミン、トリレン
ジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジ
ド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミン類;エチ
ルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、モルホリン
等のモノアミン類;アミノエチルアルコール、アミノプ
ロピルアルコールなどのアミノアルコール類;エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(β
−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキ
サンジオール、ビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフ
タレート、キシリレングリコールなどのジオール類など
が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いる
ことができる。
【0040】分子中に一級アミノ基、二級アミノ基、一
級水酸基または二級水酸基から選ばれる活性水素原子を
有する低分子化合物の添加量としては、低分子化合物中
の活性水素原子含有官能基の量が、ポリウレタンプレポ
リマーのイソシアネート基1当量あたり、0.70〜
1.20当量であるのが好ましく、0.75〜1.15
当量であるのがより好ましく、0.80〜1.10当量
であるのがより好ましい。活性水素原子の量が、0.7
0当量未満または1.20当量を越える場合には、ポリ
ウレタン組成物の重合度が十分に上がらず、耐熱性や耐
溶剤性が不十分となる。
【0041】本発明では、柔軟で充実感のある皮革様シ
ートを得るために、ポリウレタン系エマルジョンを乾燥
させて得られるフィルムの90℃における弾性率が2.
0×107〜5.0×108(dyn/cm2)であるこ
とがより好ましい。90℃における弾性率が2.0×1
7(dyn/cm2)よりも低い場合には、ポリウレタ
ンと繊維が接着しやすく風合いが硬くなりがちとなり、
一方、弾性率が5.0×108(dyn/cm2)を越え
る場合には、ポリウレタンと繊維との間の空間は保持さ
れるものの、ポリウレタン自身が硬いために皮革様シー
トの風合いも硬くなってしまう。
【0042】本発明では、ポリウレタン系エマルジョン
に感熱ゲル化性を付与するために、電解質を添加する。
この際用いることができる電解質としては、例えば、塩
化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化ナト
リウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硝酸カルシ
ウム等が挙げられ、これらの中でも塩化カルシウム、硫
酸ナトリウムが好ましい。電解質の添加量は、ポリウレ
タン系エマルジョンの重量に対して、10%以下である
のが好ましく、7%以下であるのがより好ましい。添加
量が10%を越える場合には、エマルジョンが不安定化
して室温でゲル化しやすくなる。
【0043】本発明では、ポリウレタン系エマルジョン
の固形分濃度は、通常、約20〜65重量%に調整され
るが、これに限定されるものではない。また、プレポリ
マー製造において有機溶媒を用いた場合には、必要に応
じて、感熱ゲル化温度以下で蒸留分離あるいはストリッ
ピングをすることにより、有機溶媒を除去することがで
きる。電解質の添加の前に有機溶媒を除去し、その後電
解質を添加する方法が、製造の容易性や安定性の面から
有利である。
【0044】ポリビニルアルコール系重合体により変性
したポリウレタン系水性エマルジョンを繊維質基材に含
浸すると、風合いの良い皮革様シートが得られる理由は
確かではないが、ポリウレタンの表面がポリビニルアル
コール系重合体で覆われることにより、弾性重合体の繊
維への接着性が低下していることが一因ではないかと考
えられる。
【0045】本発明では、ポリウレタン系エマルジョン
に対し、従来公知の各種エマルジョンを本発明の効果を
損なわない範囲で添加して用いることができる。添加す
ることができるエマルジョンとしては、例えば、ポリ酢
酸ビニルエマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
エマルジョン、(メタ)アクリル酸エステル(共)重合
体エマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体エマル
ジョン、エポキシエマルジョン等が挙げられる。
【0046】また、必要に応じて、ポリウレタン系エマ
ルジョンの感熱ゲル化性、乾燥性、セット性、粘度、造
膜性等を調整するために、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリ
オキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオ
ン系界面活性剤;N−メチルピロリドン、トルエン、パ
ークレン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の
各種有機溶剤;でんぷん、変性でんぷん、酸化でんぷ
ん、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
無水マレイン酸/イソブチレン共重合体、無水マレイン
酸/スチレン共重合体、無水マレイン酸/メチルビニル
エーテル共重合体等の水溶性高分子;酸化防止剤;紫外
線吸収剤;消泡剤;レベリング剤;浸透剤;凍結防止
剤;着色剤等の各種添加剤を配合することができる。
【0047】本発明における繊維質基材にポリウレタン
系エマルジョンを含浸する方法としては、従来の樹脂加
工の装置をそのまま使用できる。すなわち、繊維質基材
にポリウレタン系エマルジョンを含浸し、マングル等で
搾ってピックアップを調製し、次いで該基材を該ポリウ
レタン系エマルジョンの感熱ゲル化温度より10℃以上
高い温度で処理してポリウレタンを凝固させ、次いでま
たは同時に該基材を乾燥させて皮革様シートを得る。ポ
リウレタン系エマルジョンの凝固温度が感熱ゲル化温度
より10℃以上高くない場合には感熱ゲル化が不十分で
あり、基材表面への樹脂の移動が起こって柔軟で風合い
の良い皮革様シートが得られない。ポリウレタンの凝固
は、公知の方法を用いることができ、例えば、熱風加
熱、水蒸気の噴射、熱水浸漬などによる凝固を採用する
ことができる。これらのなかでも、水蒸気の噴射または
70℃以上の熱水中への浸漬による方法が好ましい。ポ
リウレタン系エマルジョンの繊維質基材への付与量とし
ては、固形分重量で基材重量に対して5〜150%であ
ることが好ましく、より好ましくは10〜100%であ
る。5重量%未満では得られるシートの充実感が不足
し、一方150重量%を越えると硬くなり風合いが悪化
する。
【0048】繊維質基材を構成する繊維の極細繊維化
は、ポリウレタン系エマルジョンの付与前または付与後
のいずれに行っても良いが、ポリウレタン/繊維間の空
間の形成の容易性からポリウレタンの付与後に行うのが
より好ましい。
【0049】このようにして得られたシートの表面をバ
ッフィングすることによりスエード調の皮革様シートが
得られ、また上記シートの表面に弾性ポリマー樹脂層を
形成することにより銀面調の皮革様シートが得られる。
必要により、柔軟化のための揉み処理や着色処理や表面
処理等を行っても良い。このようにして得られた皮革様
シートは、靴、鞄、ベルト等の素材として、また衣料
用、椅子やソファー等の家具の上張り材用、カーシート
の上張り用、壁材等種々の用途に用いることができる。
【0050】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。以下の実施例および比較例において、
ポリウレタン系エマルジョンの感熱ゲル化温度、ポリウ
レタン系エマルジョンを乾燥して得られるフィルムの9
0℃における弾性率、皮革様シート中でのポリウレタン
の均一付着性、ポリウレタン/繊維間の空間形成性、お
よび皮革様シートの風合いは以下の方法により評価し
た。
【0051】[感熱ゲル化温度]試験管にエマルジョン
を10g秤取し、90℃の恒温熱水浴中で撹拌しながら
昇温し、エマルジョンが流動性を失いゲル状物となると
きのエマルジョンの温度を感熱ゲル化温度とした。
【0052】[90℃における弾性率]ポリウレタン系
エマルジョンを乾燥して得られる、厚さ100μmのフ
ィルムを使用し、(株)レオロジ製粘弾性測定装置FT
レオスペクトラーDVE−V4を用いて周波数11Hz
で測定を行い、90℃における弾性率を求めた。
【0053】[ポリウレタンの均一付着性]皮革様シー
トの断面を走査型電子顕微鏡により観察し、ポリウレタ
ンが断面全面にわたって均一に付着している場合を
「○」と評価し、ポリウレタンが繊維質表面に偏在して
いる場合を「×」と評価した。
【0054】[ポリウレタン/繊維間の空間形成性]皮
革様シートの断面を走査型電子顕微鏡により観察し、ポ
リウレタンが繊維に寄り掛からず空間が存在する場合を
「○」と評価し、ポリウレタンが繊維と接着し、繊維を
拘束している場合を「×」と評価した。
【0055】[シートの風合い]シートが天然皮革用の
風合いを有するものである場合を「○」と判定し、柔軟
性不足、または充実感不足のためシートが天然皮革用の
風合いを呈さない場合を「×」と判定した。
【0056】以下の実施例などで用いた化合物に関する
略号を下記の表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】《ポリウレタンエマルジョンの製造》 参考例1 3L三ツ口フラスコに、PMPA2150 537.5
g、IPDI 138.9g、DMPA 6.71gを
秤取し、乾燥窒素雰囲気下、90℃で2hr撹拌して、
イソシアネート末端のプレポリマーを得た。これにME
K 217.2gを加えて均一に撹拌した後、40℃に
フラスコ内温度を下げ、TEA 5.06gを加えて1
0分間撹拌を行った。次いで、乳化剤としてエマルゲン
985(花王製,ノニオン系界面活性剤)21.8gを
蒸留水 453gに溶解した水溶液を前記プレポリマー
に加えホモミキサーで1分間撹拌して乳化した後、直ち
にアミノ基含有ポリビニルアルコール(分子量40,0
00、ケン化度99.0モル%、アミノ基由来の窒素原
子0.67重量%) 36.4g、DETA 6.17
gおよびIPDA 35.64gを蒸留水 633gに
溶解した水溶液を加えてホモミキサーで1分間撹拌して
反応を行った。その後、MEKをロータリーエバポレー
ターにより除去した後、塩化カルシウム 13.6gを
加えて固形分重量40wt%のポリウレタン系エマルジ
ョン(以下、PUエマルジョンと称する)を得た。P
Uエマルジョンの感熱ゲル化温度は48℃であり、こ
のエマルジョンを乾燥して得られたフィルムの90℃に
おける弾性率は4.5×107(dyn/cm2)であっ
た。
【0059】参考例2 3L三ツ口フラスコに、PTMG2000 250.0
g、PCL2000250.0g、HMDI 164.
1g、DMPA 6.71gを秤取し、乾燥窒素雰囲気
下、80℃で2hr撹拌して、イソシアネート末端のプ
レポリマーを得た。これにMEK 213.3gを加え
て均一に撹拌した後、40℃にフラスコ内温度を下げ、
TEA 5.06gを加えて10分間撹拌を行った。次
いで、乳化剤としてエマルゲン985(花王製,ノニオ
ン系界面活性剤)10.7gおよびエマルゲン930
(花王製,ノニオン系界面活性剤)10.7gを蒸留水
445gに溶解した水溶液を前記プレポリマーに加えホ
モミキサーで1分間撹拌して乳化した後、直ちに直アミ
ノ基含有ポリビニルアルコール(分子量35,000、
ケン化度88.5モル%、アミノ基由来の窒素原子1.
11重量%) 57.2g、DETA 15.10gお
よびIPDA 12.46gを蒸留水 622gに溶解
した水溶液を加えてホモミキサーで1分間撹拌して反応
を行った。その後、MEKをロータリーエバポレーター
により除去した後、硫酸ナトリウム16.2gを加えて
固形分重量40wt%のポリウレタン系エマルジョン
(以下、PUエマルジョンと称する)を得た。PUエ
マルジョンの感熱ゲル化温度は46℃であり、このエ
マルジョンを乾燥して得られたフィルムの90℃におけ
る弾性率は5.0×107(dyn/cm2)であった。
【0060】参考例3 3L三ツ口フラスコに、PMPA2150 537.5
g、TDI 95.8g、DMPA 6.71gを秤取
し、乾燥窒素雰囲気下、70℃で2hr撹拌して、イソ
シアネート末端のプレポリマーを得た。これにMEK
201.8gを加えて均一に撹拌した後、40℃にフラ
スコ内温度を下げ、TEA 5.06gを加えて10分
間撹拌を行った。次いで、乳化剤としてエマルゲン93
0(花王製,ノニオン系界面活性剤)20.3gおよび
アミノ基含有ポリビニルアルコール(分子量40,00
0、ケン化度99.0モル%、アミノ基由来の窒素原子
0.67重量%) 33.8gを蒸留水 520gに溶
解した水溶液を前記プレポリマーに加えホモミキサーで
1分間撹拌して乳化した後、直ちに、DETA 11.
86gおよびEDA 3.45gを蒸留水 489gに
溶解した水溶液を加えてホモミキサーで1分間撹拌して
反応を行った。その後、MEKをロータリーエバポレー
ターにより除去した後、塩化カリウム 26.0gを加
えて固形分重量40wt%のポリウレタン系エマルジョ
ン(以下、PUエマルジョンと称する)を得た。PU
エマルジョンの感熱ゲル化温度は46℃であり、この
エマルジョンを乾燥して得られたフィルムの90℃にお
ける弾性率は3.8×107(dyn/cm2)であっ
た。
【0061】参考例4 参考例1において、アミノ基含有ポリビニルアルコール
を変更(分子量35,000、ケン化度80.0モル
%、アミノ基由来の窒素原子1.11重量%)する以外
は、参考例1と同様にしてポリウレタン系エマルジョン
(以下、PUエマルジョンと称する)を得た。PUエ
マルジョンの感熱ゲル化温度は45℃であり、このエ
マルジョンを乾燥して得られたフィルムの90℃におけ
る弾性率は4.4×107(dyn/cm2)であった。
【0062】参考例5 参考例2において、ポリウレタンプレポリマーの乳化前
に、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル
3.22gを加えて10分間撹拌を行ったこと以外は、
参考例2と同様にしてポリウレタン系エマルジョン(以
下、PUエマルジョンと称する)を得た。PUエマル
ジョンの感熱ゲル化温度は46℃であり、このエマル
ジョンを乾燥して得られたフィルムの90℃における弾
性率は5.3×107(dyn/cm2)であった。
【0063】参考例6 参考例1において、アミノ基含有ポリビニルアルコール
を用いず、エマルゲン985を43.6g用いること以
外は、参考例1と同様にしてポリウレタン系エマルジョ
ン(以下、PUエマルジョンと称する)を得た。PU
エマルジョンの感熱ゲル化温度は52℃であり、この
エマルジョンを乾燥して得られたフィルムの90℃にお
ける弾性率は3.8×107(dyn/cm2)であっ
た。
【0064】参考例7 参考例3において、アミノ基含有ポリビニルアルコール
の代わりに無変性ポリビニルアルコール(分子量40,
000、ケン化度98.8モル%)を用い、エマルゲン
930を40.6g用いること以外は、参考例3と同様
にしてポリウレタン系エマルジョン(以下、PUエマル
ジョンと称する)を得た。このポリウレタンエマルジ
ョンにおいては、ポリウレタンとポリビニルアルコール
とは結合しておらず、したがってポリウレタンはポリビ
ニルアルコールにより変性されていなかった。PUエマ
ルジョンの感熱ゲル化温度は49℃であり、このエマ
ルジョンを乾燥して得られたフィルムの90℃における
弾性率は3.6×107(dyn/cm2)であった。
【0065】参考例8 参考例1において、塩化カルシウムを用いない以外は、
参考例1と同様にしてポリウレタン系エマルジョン(以
下、PUエマルジョンと称する)を得た。PUエマル
ジョンは感熱ゲル化性を示さず、このエマルジョンを
乾燥して得られたフィルムの90℃における弾性率は
4.5×107(dyn/cm2)であった。
【0066】《皮革様シートの製造》 実施例1 ポリエチレンテレフタレート75部、低密度ポリエチレ
ン25部からなり、島本数が50本(ポリエチレンテレ
フタレートが島成分)、繊度4.5デニールの海島型の
複合繊維よりなる見掛け密度0.150g/cm3の3
次元絡合不織布を、温水中で面積収縮率30%となるよ
うに収縮させた。得られた不織布に、参考例1で得られ
たPUエマルジョンを含浸し、次いで、90℃熱水中
に1分間浸漬し凝固、その後130℃熱風雰囲気下で3
0分乾燥した。得られたポリウレタン含浸不織布を90
℃のトルエンで処理して繊維海成分の低密度ポリエチレ
ンを溶解除去して、PET極細繊維束繊維絡合不織布に
ポリウレタンを含有した皮革様シートを得た。このシー
トの断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、断面全
面にわたってウレタンが均一に付着しており、かつポリ
ウレタンと繊維の間に空間が存在していた。また、この
シートは非常に柔軟でかつ充実感に富んでいた。
【0067】実施例2〜5 実施例1において、PUエマルジョンに代えて、それ
ぞれPUエマルジョン〜を用いること以外は、実施
例1と同様にして皮革様シートを得た。このシートのポ
リウレタンの均一付着性、ポリウレタン/繊維間の空間
形成性および風合いは、表2に示したとおりであった。
【0068】比較例1〜3 実施例1において、PUエマルジョンに代えて、それ
ぞれPUエマルジョン〜を用いること以外は、実施
例1と同様にして皮革様シートを得た。このシートのポ
リウレタンの均一付着性、ポリウレタン/繊維間の空間
形成性および風合いは、表2に示したとおりであった。
なおPUエマルジョンを用いた場合には、PUエマル
ジョンが感熱ゲル化性を有していないことから、実施例
1と同様な方法では皮革様シートを製造することができ
なかった。
【0069】
【表2】
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟性および充実感に
富む風合いに優れた皮革様シートを、環境面への負荷が
小さく且つ低コストに製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性重合体を含有する繊維質基材からなる
    皮革様シートにおいて、該弾性重合体が、ポリビニルア
    ルコール系重合体により変性されたポリウレタン系重合
    体であることを特徴とする皮革様シート。
  2. 【請求項2】繊維質基材を構成する繊維が、海島型の混
    合紡糸繊維または海島型の複合紡糸繊維の該海成分を有
    機溶剤またはアルカリ水溶液により抽出または分解して
    除去して得られたものである請求項1に記載の皮革様シ
    ート。
  3. 【請求項3】30〜70℃の範囲で感熱ゲル化性を示す
    弾性重合体系エマルジョンを繊維質基材に含浸し、次い
    で該エマルジョンの感熱ゲル化温度より10℃以上高い
    温度で処理して、前記弾性重合体を凝固させることによ
    り、弾性重合体を含有する繊維質基材からなる皮革様シ
    ートを製造する方法において、該弾性重合体系エマルジ
    ョンが、ポリビニルアルコール系重合体により変性され
    たポリウレタン系重合体のエマルジョンであることを特
    徴とする皮革様シートの製造方法。
  4. 【請求項4】エマルジョンが分子中にイソシアネート基
    を有するポリウレタンプレポリマーをノニオン系界面活
    性剤を用いて水中に乳化させる際に、あるいは乳化させ
    た後に、(a)分子中に一級または二級アミノ基を有
    し、かつケン化度が50モル%以上のポリビニルアルコ
    ール系重合体、および(b)分子中に一級アミノ基、二
    級アミノ基、一級水酸基または二級水酸基から選ばれる
    活性水素原子を有する低分子化合物を、同時にまたは別
    途に添加し、次いで電解質を添加して得られた感熱ゲル
    化性を示す感熱性ポリウレタン系エマルジョンである請
    求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】ポリウレタン系水性エマルジョンを製造す
    る際に、ポリウレタンプレポリマーの乳化前に、分子中
    にエポキシ基を有する化合物をポリウレタンプレポリマ
    ーに添加、混合することを特徴とする請求項4に記載の
    製造方法。
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