JP2000027059A

JP2000027059A - 編み機用のニ―ドル

Info

Publication number: JP2000027059A
Application number: JP11141736A
Authority: JP
Inventors: Rolf Willmer; ヴィルマーロールフ
Original assignee: Sipra Patententwicklungs und Beteiligungs GmbH
Current assignee: Sipra Patententwicklungs und Beteiligungs GmbH
Priority date: 1998-05-22
Filing date: 1999-05-21
Publication date: 2000-01-25
Also published as: ES2168036B1; ITMI991110A1; ES2168036A1; DE19822862C2; GB2337532B; TW445321B; DE19822862A1; IT1312561B1; GB9911964D0; US6178786B1; GB2337532A

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】ニードルの選択要素が、単純な手段を使用して
エラーなしで、しかも高速の動作速度が選択され得るよ
うな編み機用のニードルを提供する。【解決手段】ニードルの前面側８と背面側５とを有する
シャフト２の前面側に向かって開かれたくぼみ１１が、
制御可能な上昇バット２０を備えた選択要素１２の少な
くとも一部を、シャフトに対して回転又は旋回可能に受
け入れると共に、上昇バットがシャフトの前面側より背
面側方向に後退しているような、又は前面側より前方に
突出しているような、夫々第１及第２の位置をとり得る
ように回転又は旋回可能にくぼみに受け入れられるニー
ドルにおいて、選択要素を第１及第２位置の一方になる
ように付勢するスプリング２１を含んでいるように構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は特許請求の範囲の請
求項１の前文（公知技術）に記載されているタイプの編
み機用のニードル、つまり、前面側（あるいは上面側）
と背面側とを有するシャフトを備えた編み機用のニード
ルであって、前記シャフトは前面側（あるいは上面側）
に向かって開いているくぼみを具備し、該くぼみは制御
可能な上昇バットを備えた選択要素の少なくとも一部分
を受け入れるようになっており、当該選択要素はシャフ
トに対して回転可能または旋回可能に前記くぼみに受け
入れられると共に、上昇バットが前記シャフトの前面側
（あるいは上面側）より前記シャフトの背面側方向に後
退している第１の位置と、上昇バットが前記シャフトの
前面側（あるいは上面側）より前方（あるいは上方）に
突出している第２の位置とをとり得るように回転可能ま
たは旋回可能に前記くぼみに受け入れられている編み機
用のニードルに関する。

【０００２】

【従来の技術】パターン（模様）ニットウエアを製造す
る編み機はその編成システム上に、編みニードル（編み
針）を個別的に選択することを目的とした機械的、電気
的または電磁的に動作する選択デバイスを装備し、編み
ニードルは編成、不編成またはタック操作のために、必
要な場合には、転写パターン（平編み機）を製造するた
めにニードルベッドの溝内を案内されるようになってい
る。

【０００３】前記の選択デバイスは、主として、個別的
に通常の編み機用のニードル、特にラッチタイプのニー
ドルに割り当てられているジャックや他の選択要素に作
用し、一般的にニードルの下であるが、ニードルと同じ
溝内に配置されている（ＤＥ３７３９９２４Ａ１）。

【０００４】上記タイプの選択デバイスは多数の実施形
態でその価値が実証されており、編みニードルの編成、
不編成またはタック操作のための選択が、例えば、丸編
み機のニードルシリンダにおける、比較的高速のニード
ルベッドや、平編み機のニードルベッドなどに移動可能
に装着されている編みニードルの選択である限り完璧な
働きをしている。これは、編みニードルの下のニードル
ベッドに、ニードル選択のために利用される選択要素を
そこに収容するだけの十分なスペースがあるためであ
る。

【０００５】これに対して、例えば、丸編み機のダイヤ
ルといった他のニードルベッドに関しては、上記タイプ
の選択デバイスは設計上の理由により、ダイヤルなどが
比較的短い溝を備えており、追加の選択要素を受け入れ
ることができないことがよくあり、前記ほどの完璧な働
きは達成されていない。

【０００６】以上の理由により、本明細書の冒頭に示し
たタイプの、特殊な編み機用のニードルがすでに知られ
ているが（米国特許４，８２７，７４０、ＤＥ４００７
２５３Ｃ２、ＤＥ４３３８８００Ａ１）、これによれ
ば、旋回可能な選択要素がニードルシャフトに組み込ま
れている。パターンに従ってこの選択要素を旋回させる
ことは、最初に、下降カム部品によってすべての選択要
素を事前に設定されている旋回すべき位置まで移してか
ら、編みニードルを編成システムに入り込ませ、次に、
下降カム部品の背後にある選択ポイントの個所に置かれ
た選択要素を、電磁式の制御手段または他の制御手段に
よって、パターンに従ってその位置に残しておくか、あ
るいは別の位置に移すことによって行われている。

【０００７】選択要素に接続されている上昇バットは、
選択要素の位置に応じて、編みニードルの前面側より前
方か、あるいは編みニードルの上面側より上方に置かれ
る。この場合、前記上昇バットは選択ポイントの背後に
位置する上昇曲面によってつかまれるので編みニードル
と一緒に持ち上げられる。一方、選択要素に接続されて
いる上昇バットが選択要素の位置に応じて、編みニード
ルの前面側より背後方向に、または編みニードルの上面
側より背後方向に後退する場合には、前記上昇バット
は、くぼみ内に入り込むため、上昇曲面によってつかま
れなくなり、編みニードルは上昇しない。

【０００８】組み込まれた選択要素をもつ編み機用のニ
ードルは、ニードルベッドの溝には、選択要素を受け入
れるための追加スペースが不要であるか、わずかなスペ
ースで済むという特別な利点があるため、これらは特に
ダイヤルニードルとして適している。しかし、選択要素
の２つのバットはパターンに従って常に旋回動作させる
必要があるという問題があり、実際には、一方のバット
はハンマニードルで旋回させ、他方のバットは下降カム
部品で旋回させており（ＤＥ４００７２５３Ｃ２）、あ
るいは両方のバットを各々選択マグネットで旋回させ、
中央個所に別の下降カム部品を設けている（ＤＥ４３３
８８００Ａ１）。その結果、選択デバイスに欠陥が生じ
ることをある程度考慮に入れる必要があるか、あるいは
パターン欠陥を回避するために編み機の動作速度が低下
することを容認する必要がある。さらに、選択要素を一
方の位置から他方の位置へ、逆に他方の位置から一方の
位置へ移動させるためには、複数の切り替え制御部品が
必要である。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明の基礎となる目
的は、本明細書の冒頭に示したタイプの編み機用のニー
ドルを、選択要素が単純な手段を使用してエラーなし
で、しかも高速の動作速度で選択され得るように設計す
ることである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項１に
記載の特徴をもつ編み機用のニードル、つまり、選択要
素が備えているところの制御可能な上昇バットが取り得
る２つの位置のどちらか一方、すなわち、シャフトの前
面側よりシャフトの背面側方向に後退している第１の位
置と、シャフトの前面側より前方に突出している第２の
位置のどちらか一方に上昇バットが位置するように、選
択要素を付勢するスプリングを含んでいる編み機用のニ
ードルを提供することによって前記課題を解決したので
ある。

【００１１】

【実施例】以下、添付図面に例示されている実施例を参
照して本発明について詳しく説明する。

【００１２】図１および図２に本発明が提案する編み機
用のニードルの好ましい実施例が表されている。なお、
図１、図２に図示されている本発明の編み機用のニード
ル１は、ラッチタイプのニードルとして用いられる場合
を示すものである。

【００１３】本発明による編み機用のニードル１は、シ
ャフト２を含み、シャフト２の上端には、通常のように
フック３とラッチ４が設けられている。シャフト２は、
図１に概略図で示されているニードルベッド７の溝の底
面上を移動可能に案内されるように背面側５を備えてい
る。また、シャフト２は、これがニードルベッド７に取
り付けられたとき、溝を形成するウェブ９（図１）を備
えていると共に、シャフト２の背面側５からみて、当該
ウェブ９の前面側（あるいは上面側）とほぼ同一高さに
なっている前面側８（あるいは、上面側８ということも
ある）を更に備えている（図１）。

【００１４】シャフト２の上方部分においてシャフト２
に固着されている作用バット１０は、前面側８よりも前
方方向に（図１で、図面上右側方向に）突出しており、
常時ニードルベッド７の溝から突出している。

【００１５】シャフト２の中央または下方部分には、ポ
ケット形状のくぼみ１１が形成されており、このくぼみ
１１は前面側８に向かって開いていて、そこに選択要素
１２が受け入れられている。

【００１６】図１および図２に示す実施例では、背面側
５に平行に、またはシャフト２の軸に平行に測ったとき
のくぼみ１１の長さは選択要素１２の同様に測ったとき
の長さとほぼ等しくなっているため、シャフト２に対す
る選択要素１２の、シャフト２の軸方向への移動は、ほ
ぼ不可能になっている。

【００１７】他方、くぼみ１１内の選択要素１２はシャ
フト２の側壁に直交して、つまり、図１と図２において
図面の平面に直交し、図１に両方向矢印ｖで示されてい
るシャフト２の軸に直交して延びる軸を中心に、シャフ
ト２に対して旋回可能または回転可能にくぼみ１１内に
受け入れられている。このシャフト２に対する選択要素
１２の旋回運動または回転運動は、図１、図２では、選
択要素１２の背面側に形成されている支持面であるとこ
ろのベアリング１４を中心として行われる。前記選択要
素１２の背面側に形成されている選択要素１２の支持面
であるところのベアリング１４は、くぼみ１１の底面１
５の中央個所に当接しており、選択要素１２は、このベ
アリング１４によって、くぼみ１１の底面１５上に支持
されている。

【００１８】本発明においては、選択要素１２は、図
１、図２に示すように、ベアリング１４の一方の側、す
なわちベアリング１４より上方の側に伸びている第１の
レバーアーム１６と、ベアリング１４の他方の側、すな
わちベアリング１４より下方の側に伸びている第２のレ
バーアーム１７とを有する２アームレバーとして設計さ
れている。すなわち、選択要素１２は、シャフト２に対
する回転運動または旋回運動の中心となるベアリング１
４が存在する位置を中心として、ベアリング１４が存在
する位置の相反側に、それぞれ１つのレバーアーム１
６、１７をもつ２アームレバーとして設計されているの
である。

【００１９】くぼみ１１と選択要素１２の両方は、その
下端と上端に共同作用するスライド面１８ａ、１８ｂと
１９ａ、１９ｂとをそれぞれ備えており、これらのスラ
イド面は、くぼみ１１の底面１５を横断するように設け
られ、選択要素１２のベアリング１４を中心とした旋回
運動の半径に応じた円弧形状に形成されている。

【００２０】選択要素１２は更に制御可能な上昇バット
２０を備えている。ここで「制御可能な」上昇バット２
０とは、図１図示のように、シャフト２の背面側５から
みて、前面側８方向へ突出している高さが常に一定であ
る作用バット１０とは異なり、選択に応じてかつ選択要
素１２の旋回運動の状態に応じて、２つの好ましい位
置、つまり、上昇バット２０がシャフト２の前面側８よ
り前方に突出している第２の位置であるところの上昇位
置（図１）と、上昇バット２０がシャフト２の前面側８
より背面側方向に後退している第１の位置であるところ
の非上昇または通過位置（図２）と、のどちらかをとる
ことができるように、上昇バット２０が制御され得るこ
とを意味している。ここで、第１の位置、すなわち非上
昇または通過位置においては、図２図示のように、選択
要素１２は完全にくぼみ１１内に入り込んでいる。

【００２１】最後に、本発明による編み機用のニードル
１は、スプリング２１を備えており、このスプリング２
１は、選択要素１２が図１および図２に示す２つの位置
のどちらか一方になるように、選択要素１２を付勢して
いる。

【００２２】この実施例では、スプリング２１は弾性ス
プリングとして設計されており、シャフト２に対する選
択要素１２の旋回運動または回転運動の中心となるとこ
ろの、選択要素１２の背面側に形成されているベアリン
グ１４に、図１図示のように固着され、くぼみ１１の底
面１５と下方の第２のレバーアーム１７の背面側との間
を、図１図示のように下方に伸びている。すなわち、ス
プリング２１は第２のレバーアーム１７とくぼみ１１の
底面１５との間に装着されている。

【００２３】スプリング２１は、通常、選択要素１２の
レバーアーム１７が、くぼみ１１の底面１５から離れて
いる状態（図１）を保つように選択要素１２を付勢して
おり、これによって、制御可能な上昇バット２０は、通
常、前面側８より前方に突出するようにベアリング１４
を支点として、くぼみ１１内に受け入れられている。

【００２４】本発明においては、前述したように、選択
要素１２はスプリング２１によって付勢されているの
で、制御可能な上昇バット２０が取り得る２つの位置の
どちらか一方、すなわち、シャフト２の前面側８よりシ
ャフトの背面側５方向に後退している第１の位置と、シ
ャフト２の前面側８より前方に突出している第２の位置
のどちらか一方に上昇バット２０が位置するように、選
択要素１２はスプリング２１によって付勢されているの
で、パターンにしたがって、編成、不編成またはタック
操作を行わせるべく、ニードル１の位置を選択、制御す
るための選択デバイスとしては、２つの単純な要素が備
えられるだけで十分である。すなわち、制御可能な上昇
バット２０に作用する下降カム部品２４と、選択部材２
５とが備えられているだけで十分である。ここで、選択
部材２５としては、パターンに従って制御可能である電
磁マグネットを採用することができる。

【００２５】図１と図２においては、下降カム部品２
４、電磁式の選択部材２５とも概略図で表されており、
同様に概略図で表されている上昇カム部品２６を備えて
いる通常の編成システムの前面に置かれている。

【００２６】本発明において選択デバイスを単純化でき
るのは、選択要素１２はまず下降カム部品２４の個所ま
で進み、その個所からそのとき占めていた位置に関係な
く、図２に示すように、スプリング２１の作用に抗して
上昇バット２０がくぼみ１１内に入り込んで、上昇カム
部品２６の作用を受けない位置まで、ベアリング１４を
中心として、旋回されるためである。

【００２７】選択要素１２の上部のレバーアーム１６に
設けられ、選択要素１２の前面側において形成されてい
るアンカ面２７は、これと同時に、該アンカ面２７がシ
ャフト２の前面側８より前方に若干突出し、電磁式の選
択部材２５の制御極と接触するまで前方（あるいは上
方）に旋回される。

【００２８】ここで、電磁式の選択部材２５に電気信号
が与えられ、その制御極がスプリング２１の力よりも大
きい吸引力を選択要素１２のアンカ面２７に加えていれ
ば、上昇バット２０は以後の工程においても、上昇カム
部品２６の作用域の外に置かれることになるので、該上
昇バット２０はニードル１を上昇させることなく上昇カ
ム部品２６の作用域を通過することになる。

【００２９】他方、電磁式の選択部材２５の制御極がア
ンカ面２７を十分に吸引しないように制御されていれ
ば、選択要素１２はスプリング２１によって付勢される
ので、ベアリング１４を中心として旋回し、図１に示す
位置に戻される。そこで、この場合には、上昇バット２
０は上昇カム部品２６の作用域において上昇カム部品２
６上を走行し、ニードル１は作用バット１０、上昇バッ
ト２０によって上昇通路に送り込まれ、そこからニード
ル１は次の編成システムに到着する前に再び引き出され
ることになる。

【００３０】上述してきた編み機用のニードル１には、
選択要素１２は１つの制御用のバットだけがあればよ
く、従って、例えば、電磁式の選択デバイスにおいて信
頼性が実証されている少ない部品で比較的単純な制御が
可能であるという利点がある。具体的には、ハンマニー
ドルの援助によっておよび／または特別な下降カム部品
を適用することによって選択要素１２を選択する必要が
なくなる。

【００３１】図３は、本発明による編み機用のニードル
２９の別の実施例を示す図である。ニードル２９は、く
ぼみ３１をもつシャフト３０を有し、くぼみ３１内に、
選択要素３２がベアリング３３を中心としてシャフト３
０に対して旋回できるように受け入れられている。ニー
ドル２９は、弾性スプリングとして示されたスプリング
３４が選択要素３２にではなく、ベアリング３３がくぼ
み３１の底面に当接している位置より下側に位置するく
ぼみ３１の底面部に、図３図示のように接続されて下方
に伸びていることを除けば、図１および図２に示すニー
ドル１と同じである。

【００３２】図４および図５は本発明による編み機用の
ニードルの更に別の実施例を示す図であり、ここに図示
されているニードル３６は、基本的に図１および図２に
示す実施例と同じで、シャフト３７、くぼみ３８および
選択要素３９を備えている。本発明においては、選択要
素のシャフトに対する回転運動または旋回運動はベアリ
ングを中心として行われており、図１乃至図３図示の実
施例では、このベアリングは、選択要素１２、３２の背
面側に形成され、くぼみ１１、３１の底面に当接して、
選択要素１２、３２をくぼみ１１、３１の底面上に支持
する役割を果たしているベアリング１４、３１として構
成されていたが、この図４および図５の実施例における
ベアリングは、スイベルベアリング４１として構成され
ており、選択要素３９はスイベルベアリング４１を中心
としてシャフト３７に対して回転運動または旋回可能と
なっている。

【００３３】イベルベアリング４１は、選択要素３９の
背面側と、くぼみ３８の底面４０とにそれぞれ設けられ
ているピボット連結部品から構成されており、該ピボッ
ト連結部品は選択要素３９とシャフト３７とを旋回可能
に相互に接続している。

【００３４】すなわち、スイベルベアリング４１は、く
ぼみ３８の底面４０に突設されたピボット連結部品４２
と、選択要素３９の背面側に設けられたピボット連結部
品４３によって相互に旋回可能に接続されており、ピボ
ット連結部品４２は、いわばスイベルピンの形態をな
し、これに嵌合される凹部を有するピボット連結部品４
３とによって、いわばベアリングラグの形態となってい
るわけである。

【００３５】なお、図３、図４図示とは逆に、ピボット
連結部品４３をシャフト３７に設け、ピボット連結部品
４２を選択要素３９に設けることも可能である。

【００３６】スプリング４４は図１および図２に示すも
のと同じ設計であり、選択要素３９に設けられているピ
ボット連結部品４３に固着されて、下方向に伸びてい
る。

【００３７】ただし、これとは別に、スプリング４４は
図３と同じようにシャフト３７上に固着することも可能
である。

【００３８】いずれの場合も、スプリング４４は、選択
要素３９のレバーアームの一方と、くぼみ３８の底面４
０との間に装着されることになる。

【００３９】一方、図１と図２に示すスライド面１８
ａ、１８ｂまたは１９ａ、１９ｂは、スイベルベアリン
グ４１が選択要素３９をシャフト３７に対して、シャフ
ト３７の軸方向に移動不能に保持し、脱落するのを防止
しているので、図４と図５に示す実施例では省くことが
可能である。

【００４０】本発明による編み機用のニードル４６の、
図６に示す実施例では、シャフト４７は、図１乃至図５
図示の実施例におけるシャフトより短くなっている。す
なわち、この図６の実施例においては、図４および図５
の場合と同じように、シャフト４７に対する選択要素４
９の回転運動・旋回運動の中心となるベアリングである
ところのスイベルベアリング４８が設けられているわけ
であるが、シャフト４７の下方の終端は、このスイベル
ベアリング４８のすぐ下方に位置している。そして、図
１乃至図５において、符号５３で表されている部材をシ
ャフト４７は備えておらず、シャフト４７のくぼみ５０
も同じく短くなっている。

【００４１】すなわち、くぼみ５０はシャフト４７の下
方において区切られておらず、スプリング５１は、シャ
フト４７の下方に向けた延長部として設計され、選択要
素４９を構成する下方のレバーアームは、くぼみ５０か
らシャフト４７の下方に突出してスプリング５１に当接
するように構成されている。

【００４２】図６図示の実施例においては、図１乃至図
５図示の実施例とは異なり、スプリング５１は、選択要
素４９のどの旋回位置においても、くぼみ５０の底面上
に支持されていない。

【００４３】図６はスプリング５１の通常位置を示し、
そこではスプリング５１の自由端が選択要素４９の下方
のレバーアームに当接し、該下方のレバーアームを矢印
ｘとは反対方向に前方に付勢している。選択要素４９の
下方のレバーアームが、例えば、図１と図２に示す下降
カム部品２４によって図６の矢印ｘの方向、すなわちシ
ャフト４７の背面側５２の方向に押し付けられると、ス
プリング５１は他の実施例と同じように緊張されるの
で、選択要素４９が下降カム部品２４から再び解放され
たとき、該スプリング５１は、選択要素４９を図６に示
す位置に戻すように旋回させることになる。

【００４４】なお、前述してきたニードル１、２９、３
６および４６の構成と設計はほぼ同じであるので、図１
乃至図６において、共通する部品には同じ参照符号がつ
けられている。

【００４５】本発明は以上例示して説明してきた実施例
に限定されるものではなく、種々態様に変更することが
可能である。具体的には、本発明によるニードルはフッ
クタイプのニードルとしても、複合ニードルのシャフト
セクションとしても設計することが可能である。

【００４６】更に、必要ならば、特殊なアンカ面２７
を、制御可能な上昇バット２０と同じ側に設けることが
可能である。これは、ある特定ケースで使用される選択
部材のタイプと位置によって決まるからである。従っ
て、選択要素をニードルシャフトの上部に設け、作用バ
ット１０を選択要素の下に固着することが可能である。

【００４７】更に、図１乃至図３に示す実施例における
選択要素１２、３２は図４乃至図６と同じようにくぼみ
内に保持し、該選択要素が実際には、前面側８に向かっ
てではなく、該くぼみに横方向からのみ挿入されるか、
横方向からのみ該くぼみから抜き出されるようにし、前
面側８に向かって抜き出されないようにすることができ
る。このようにすると、選択要素は、それがカム部品な
どによって前面から保持されていないとき、スプリング
の力によってくぼみから不必要に押し出されることが防
止される。

【００４８】さらに、図１乃至図６に示すものとは別の
形状を選択要素に採用することも可能である。また、当
然のことであるが、図示の好適実施例から逸脱する選択
要素を、くぼみ内に軸方向に移動可能に取り付けること
も可能である。その場合には、必要ならば選択要素の追
加バットに作用する追加カム部品によって、選択要素が
選択ポイントに移動するとき、下降カム部品２４、選択
部材２５および上昇カム部品２６に対して正しい軸方向
の位置をとることが保証されることになる。具体的に
は、スプリングを上部のレバーアームに作用させること
も、選択要素またはシャフトに結合された別のスプリン
グ要素で構成することも可能であるが、これまでに説明
してきた設計によれば、スプリングを含むシャフトと選
択要素の製造は、特にパンチングによって容易化される
ことになる。

【００４９】結論的には、以上の説明から理解されるよ
うに、個々の特徴は図示し、説明してきたものとは別の
組み合わせで使用することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による編み機用のニードルが、第２の位
置にある時を表す側面図である。

【図２】図１図示の本発明による編み機用のニードル
が、第１の位置にある時を表す側面図である。

【図３】本発明による他の編み機用のニードルが、第２
の位置にある時を表す側面図である。

【図４】本発明による更に他の編み機用のニードルが、
第２の位置にある時を表す側面図である。

【図５】図４図示の本発明による編み機用のニードル
が、第１の位置にある時を表す側面図である。

【図６】本発明による他の編み機用のニードルが、第２
の位置にある時を表す側面図である。

【符号の説明】

２、３０、３７、４７シャフト５背面側８前面側１０作用バット１１、３１、３８、５０くぼみ１２、３２、３９、４９選択要素１４、３３ベアリング１５、４０くぼみの底面１６レバーアーム１７レバーアーム２０上昇バット２１、３４、４４、５１スプリング２４下降カム部品２５選択部材２６上昇カム部品２７アンカ面４１、４８スイベルベアリング４２ピボット連結部品４３ピボット連結部品

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591027710 ジプラパテントエントビクルングス−ウントベタイリグングスゲゼルシャフトエムベーハーＳＩＰＲＡＰＡＴＥＮＴＥＮＴＷＩＣＫＬＵＮＧＳ−ＵＮＤＢＥＴＥＩＬＩＧＵＮＧＳ−ＧＥＳＥＬＬＳＣＨＡＦＴＭＩＴＢＥＳＣＨＲＡＮＫＴＥＲＨＡＦＴＵＮＧドイツ連邦共和国ディー−7470 アルブシュタット２エミル−メイヤー−ストラーセ 10 (72)発明者ロールフヴィルマードイツ連邦共和国ディー−72459 アルブシュタットヒンターガーテン７

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】前面側（８）と背面側（５、５２）とを
有するシャフト（２、３０、３７、４７）を備えた編み
機用のニードルであって、前記シャフト（２、３０、３
７、４７）は前面側（８）に向かって開いているくぼみ
（１１、３１、３８、５０）を具備し、該くぼみ（１
１、３１、３８、５０）は制御可能な上昇バット（２
０）を備えた選択要素（１２、３２、３９、４９）の少
なくとも一部分を受け入れるようになっており、当該選
択要素（１２、３２、３９、４９）はシャフト（２、３
０、３７、４７）に対して回転可能または旋回可能に前
記くぼみ（１１、３１、３８、５０）に受け入れられる
と共に、上昇バット（２０）が前記シャフト（２、３
０、３７、４７）の前面側（８）より前記シャフト
（２、３０、３７、４７）の背面側（５、５２）方向に
後退している第１の位置と、上昇バット（２０）が前記
シャフト（２、３０、３７、４７）の前面側（８）より
前方に突出している第２の位置とをとり得るように回転
可能または旋回可能に前記くぼみ（１１、３１、３８、
５０）に受け入れられている編み機用のニードルにおい
て、該編み機用のニードルは、選択要素（１２、３２、
３９、４９）を前記２つの位置の一方になるように付勢
するスプリング（２１、３４、４４、５１）を含んでい
ることを特徴とする編み機用のニードル。
【請求項２】スプリング（２１、４４）は選択要素
（１２、３９）に固着されていることを特徴とする請求
項１に記載の編み機用のニードル。
【請求項３】スプリング（３４、５１）はシャフト
（３０、４７）に固着されていることを特徴とする請求
項１に記載の編み機用のニードル。
【請求項４】選択要素（１２、３２、３９）の全体が
くぼみ（１１、３１、３８）内に受け入れられることを
特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の編み機用
のニードル。
【請求項５】選択要素（１２、３２、３９、４９）
は、シャフト（２、３０、３７、４７）に対する回転運
動または旋回運動の中心となるベアリングが存在する位
置を中心として、当該ベアリングが存在する位置の相反
側に、それぞれ１つのレバーアーム（１６、１７）をも
つ２アームレバーとして設計されていることを特徴とす
る請求項４に記載の編み機用のニードル。
【請求項６】くぼみ（１１、３１）と選択要素（１
２、３２）とは、それぞれの、上端と下端に共同作用す
るスライド面（１８ａ、１８ｂと１９ａ、１９ｂ）を有
し、該スライド面は、シャフト（２、３０）に対する選
択要素（１２、３２）の旋回運動の半径に応じた円弧形
状に設計されていることを特徴とする請求項４に記載の
編み機用ニードル。
【請求項７】選択要素（３９、４９）のシャフト（３
７、４７）に対する回転運動または旋回運動の中心とな
るベアリング（４１、４８）は、スイベルベアリングか
ら構成され、該スイベルベアリングは選択要素（３９、
４９）の背面側と、くぼみ（３８、５０）の底面（４
０）とにそれぞれ設けられているピボット連結部品から
構成されて、該ピボット連結部品は選択要素（３９、４
９）とシャフト（３７、４７）とを旋回可能に相互に接
続していることを特徴とする請求項１に記載の編み機用
のニードル。
【請求項８】スプリング（２１、３４、４４）はレバ
ーアーム（１６、１７）の一方とくぼみ（１１、３１、
３８）の底面（１５、４０）との間に装着されているこ
とを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の編み
機用のニードル。
【請求項９】くぼみ（５０）はシャフト（４７）の下
方において区切られておらず、スプリング（５１）はシ
ャフト（４７）の下方に向けた延長部として設計され、
選択要素（４９）を構成する下方のレバーアームは、く
ぼみ（５０）からシャフト（４７）の下方に突出してス
プリング（５１）に当接していることを特徴とする請求
項７に記載の編み機用のニードル。
【請求項１０】選択要素（１２、３２、３９、４９）
は電磁式の選択部材（２５）に当接するアンカ面（２
７）を備えていることを特徴とする請求項１乃至９のい
ずれかに記載の編み機用のニードル。
【請求項１１】アンカ面（２７）は、選択要素（１
２、３２、３９、４９）のシャフト（２、３０、３７、
４７）に対する回転運動または旋回運動の中心となるベ
アリングが存在する位置を挟んで、上昇バット（２０）
とは反対の側に位置していることを特徴とする請求項１
０に記載の編み機用のニードル。
【請求項１２】作用バット（１０）を備えていること
を特徴とする請求項１乃至１１のいずれかに記載の編み
機用のニードル。
【請求項１３】選択要素（１２、３２、３９、４９）
はシャフト（２、３０、３７、４７）に対して、シャフ
ト（２、３０、３７、４７）の軸方向にほぼ移動不能に
配置されていることを特徴とする請求項１乃至１２のい
ずれかに記載の編み機用のニードル。