JP2020169432A - 横編機 - Google Patents

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昌紀 後藤
Masanori Goto
昌紀 後藤
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Abstract

【課題】従来よりも更に編成効率を向上させることができる横編機を提供する。【解決手段】針床2と、複数の編針1と、カムシステム100と、編針1を選針するアクチュエーターカムC1〜C6を備える選針アクチュエーター3A,3Bと、を備える横編機である。編針1は、選択用バット31を有するセレクトジャック30と、選針用バット43を有るセレクタ40と、を備える。セレクタ40は、選針アクチュエーター3A,3Bによる選針の結果、基底位置、中間位置、又は進出位置のいずれかに配置される構成となっている。この横編機は、中間位置にあるセレクタ40を選針アクチュエーター3A,3Bに選針させる選針調整機構3を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、従来よりも編成効率に優れる横編機に関する。
横編機は、少なくとも前後一対の針床と、各針床に並設される多数の針溝のそれぞれに配置される編針と、針床の長手方向に沿って往復運動するキャリッジとを備える(例えば、特許文献1など)。キャリッジにはカムシステムが搭載されており、このカムシステムにより編針を針溝に沿った方向に進退させて編針にニットなどの編成動作を行なわせる。
これらの編成動作は、カムシステムと共にキャリッジに備わる選針アクチュエーターにより編針の動作を制御することにより行われる。図8は、従来の横編機における針床2の針溝2g内での編針1の配置状態を示す概略図である。図9は、従来の横編機におけるカムシステム100の概略図である。図9には、カムシステム100が左方向に移動したときに、編針に備わる一部のバットがカムシステム100上に描く走行軌道を示す。
図8に示すように、編針1が配置される針溝2gは、針床2に並列される複数のニードルプレート2pの間に形成される。編針1は、ニードルプレート2pをその並列方向に貫通するワイヤ2w及び鋼帯2bによって針溝2gから脱落し難くなっている。この例の編針1は、ニードル本体10とニードルジャック20とセレクトジャック30とセレクタ40とを備える。ニードル本体10はその先端にフック11を有する。ニードルジャック20は、ニードル本体10を針溝2gの延伸方向に進退させる部材で、二つの編成用バット21,22を有する。セレクトジャック30は、ニードルジャック20を進退させるか否かを制御する部材で、その先端に選択用バット31を有する。セレクタ40は、針溝2gの延伸方向におけるセレクトジャック30のポジションを変化させる部材で、下げバット41と上げバット42と選針用バット43と尾部44とを有する。ここで、編針1の並列方向に並ぶ一方のセレクタ40の選針用バット43と他方のセレクタ40の選針用バット43は、編針1の長さ方向にずれて設けられている。本例の横編機における選針用バット43の位置は、実線で示す位置、又は点線で示す5つの位置のいずれかとなる。
一方、カムシステム100は、図9に示すように、カムプレート101から突出するように設けられている。図9では、二つのカムシステム100が一枚のカムプレート101に設けられたダブルカムシステムが示されている。カムシステム100はカムプレート101に直交する紙面手前側に突出しており、紙面上側(歯口側)に向って図8の編針1が歯口に向かって進出する。以降、カムシステム100の紙面手前方向を突出方向、紙面上方向を歯口方向とする。
カムシステム100は、編成カム80と目移しカム81を備える。編成カム80は、ニードルレイジングカムや度山カムなどを含み、主にニット及びタックの際に編成用バット22に作用する。目移しカム81は、目移しの際に編成用バット21に作用する。カムシステム100は更に、セレクトジャック下げカム82、上部セレクタガイドカム83、下部セレクタガイドカム84、固定プレッサ85、タックプレッサ86、ハーフプレッサ87、セレクタレイジングカム88、及び復帰カム89などが設けられている。また、カムプレート101には、四つの選針アクチュエーター91,92,93,94が設けられている。選針アクチュエーター91,92,93,94にはそれぞれ、セレクタ40の選針用バット43に作用するアクチュエーターカムC1〜C6が設けられている。
図8の編針1は、図9の選針アクチュエーター91,92,93,94による二段階の選針を受けて、その選針の結果とカムシステム100の状態に応じた編成動作を行う。編針1の選針は、選針アクチュエーター91,92,93,94により選針されたセレクタ40により、針溝2gの延伸方向におけるセレクトジャック30のポジションを変えることで行われる。セレクトジャック30のポジションには、Bポジション、Bポジションよりも歯口方向にあるHポジション、Hポジションよりも歯口方向にあるAポジションの三つがある。図9では、各ポジションを四角で囲った『B』、『H』、及び『A』で示す。一方、セレクタ40は、セレクトジャック30のBポジションに対応する基底位置、Hポジションに対応する中間位置、又はAポジションに対応する進出位置の三つのポジションを取り得る。図9では、便宜上、セレクタ40の基底位置、中間位置、及び進出位置をそれぞれ、四角で囲った『B』、『H』、及び『A』で示す。
図9を用いて、セレクトジャック30とセレクタ40のポジションの変化を説明する。ここでは、カムシステム100が紙面左方向に移動し、カムプレート101の中央にある二つの選針アクチュエーター92,93で選針を行う例を説明する。図9には、選針に関わるバットのうち、セレクトジャック30(図8)の選択用バット31の軌跡と、セレクタ40(図8)の下げバット41、上げバット42、及び選針用バット43の軌跡を示す。図8に例示する選針用バット43は、アクチュエーターカムC5に対応する選針用バット43である。
まず、基底位置にあるセレクタ40が選針アクチュエーター92による1段階目の選針を受ける。選針用バット43に選針アクチュエーター92のアクチュエーターカムC5が作用すると、図8の尾部44が針溝2g側に回転し、上げバット42は針溝2g内に沈む。以降、上げバット42には下部セレクタガイドカム84が作用できなくなるので、セレクタ40は基底位置に、セレクトジャック30はBポジションに維持される。Bポジションに維持された選択用バット31は、その軌道上にある固定プレッサ85によって針溝2g内に沈み込まされる。そして、セレクトジャック30の先端部がニードルジャック20の中間部を湾曲させ、編成用バット22を針溝2g内に沈み込ませる。編成用バット22には編成カム80が作用できなくなるので、編成動作はミスとなる。図8の尾部44は、選針アクチュエーター94による選針を受ける前に、復帰カム89によって図8に示す状態に復帰される。
選針用バット43に選針アクチュエーター92が作用しないと、上げバット42は針溝2gから突出した状態に維持され、下部セレクタガイドカム84の作用を受ける。下部セレクタガイドカム84には二つの上げ部84aが設けられており、上げ部84aによってセレクタ40は中間位置に上げられる。そして、セレクタ40の先端部がセレクトジャック30の選択用バット31を押し上げ、選択用バット31はHポジションになる。二つ目の上げ部84aで上げられた選択用バット31はHポジションを維持するが、セレクタ40は上部セレクタガイドカム83の下げ部83aによって基底位置に下げられる。セレクタ40を基底位置に下げることで、選針用バット43が2つ目の選針アクチュエーター93のアクチュエーターカムC5による選針を受けられる。
次にセレクタ40は、選針アクチュエーター93による2段階目の選針を受ける。選針用バット43に選針アクチュエーター93が作用すると、セレクタ40は基底位置を維持する。セレクトジャック30は、セレクタ40に突き上げられないので、Hポジションを維持する。Hポジションの選針用バット43の軌道には、ハーフプレッサ87及びタックプレッサ86が設けられている。
一方、選針用バット43に選針アクチュエーター93が作用しないと、上げバット42は針溝2gから突出したままとなり、セレクタレイジングカム88で突き上げられる。セレクタ40は進出位置に上げられ、セレクタ40に押し上げられたセレクトジャック30はAポジションに上げられる。セレクタ40は、上部セレクタガイドカム83の下げ部83cによって直ぐに基底位置に下げられる。編成を行った後の選択用バット31は、紙面右側のセレクトジャック下げカム82によってBポジションに下げられる。
国際公開第2007/074944号
近年では、横編機における更なる編成効率の向上が望まれており、既存の編針及びカムシステムの形状などを見直すことが検討されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、従来よりも更に編成効率を向上させることができる横編機を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を検討した結果、セレクタが1段階目の選針を経て中間位置に上がった後、一旦、基底位置に下がる点に着目した。このような構成では、セレクタが2段階目の選針を経て基底位置から進出位置に上がるとき、セレクタが基底位置から中間位置に移動するまでの間は、セレクタがセレクトジャックを全く突き上げない空走状態になっている。つまり、セレクタが空走する間、セレクタの移動が無駄になっている。そこで、発明者は、1段階目の選針を終えて中間位置に配置されたセレクタを基底位置に戻すことなく2段階目の選針を行うことに想到し、本発明の横編機を完成させた。
本発明の横編機は、
少なくとも前後一対の針床と、
前記針床に備わる複数の針溝のそれぞれに配置される複数の編針と、
前記編針を前記針溝に沿った方向に進退させて前記編針に編成動作を行わせるカムシステムと、
前記編針を選針するアクチュエーターカムを備える選針アクチュエーターと、を備え、
前記編針は、
前記カムシステムの作用を受ける選択用バットを有し、前記編針に行わせる編成動作を異ならせるセレクトジャックと、
前記アクチュエーターカムの作用を受ける選針用バットを有し、前記針溝に沿った前記セレクトジャックの位置を変化させるセレクタと、を備え、
前記セレクトジャックは、前記選針アクチュエーターによる選針の結果、Bポジション、Hポジション、又はAポジションのいずれかに配置される構成となっており、
前記セレクタは、前記Bポジションに対応する基底位置、前記Hポジションに対応する中間位置、又は前記Aポジションに対応する進出位置のいずれかに配置される構成となっている横編機において、
前記中間位置にある前記セレクタを前記選針アクチュエーターに選針させる選針調整機構を備える。
本発明の横編機の一形態として、
前記選針調整機構は、前記選針アクチュエーターに設けられ、中間位置にある前記セレクタの前記選針用バットに作用する中間位置用カムを備える形態が挙げられる。
本発明の横編機の一形態として、
前記選針調整機構は、前記選針アクチュエーター全体を前記編針の進退方向に沿った方向に進退させる揺動装置を備える形態が挙げられる。
本発明の横編機の一形態として、
前記選針調整機構は、前記セレクタに設けられ、前記セレクタが前記中間位置にあるときに、前記選針アクチュエーターの作用を受ける中間位置用バットを備える形態が挙げられる。
本発明の横編機のセレクトジャックでは、2段階目の選針にあたり、選針調整機構によって中間位置にあるセレクタの選針を行うことができる。そのため、2段階目の選針でセレクタが進出位置に移動するとき、セレクタが空走することが無くなる。また、セレクタを進出位置に移動させるセレクタレイジングカムを、従来の横編機よりも選針アクチュエーター側に配置でき、カムシステムの移動方向の長さも短くできる。その結果、キャリッジの往復ストロークを短くできるので、編成効率を向上させられる。また、カムシステムの移動方向の長さが短くなることで、キャリッジを小型化・軽量化できるので、編成速度を向上させられる。
選針調整機構として中間位置用カムを備える本発明の横編機は、簡単で精度良く中間位置にあるセレクタを選針できる。
選針調整機構として選針アクチュエーター全体を進退させる揺動装置を備える本発明の横編機では、選針アクチュエーターに備わるアクチュエーターカムを増やすことなく、中間位置にあるセレクタを選針できる。
選針調整装置としてセレクタに設けた中間位置用バットを備える本発明の横編機では、追加の機構を必要としない。そのため、横編機の生産性に優れる。
図1は、実施形態1の横編機に備わるダブルカムシステムの中央部分の一部を示す概略図である。 図1(A)、(B)は、編成の要所におけるセレクタとアクチュエーターカムとの位置関係を示す概略図である。 図3は、実施形態1の横編機に備わるダブルカムシステムの端部部分の一部を示す概略図である。 図4は、実施形態2の横編機の揺動機構の構成を示す概略図である。 図5(A)、(B)は、実施形態3に示す横編機におけるセレクタとアクチュエーターカムとの位置関係を示す概略図である。 実施形態4に示す横編機のダブルカムシステムの中央部分の一部を示す概略図である。 実施形態4に示す横編機のダブルカムシステムの端部部分の一部を示す概略図である。 従来の横編機における針床の針溝内での編針の配置状態を示す概略図である。 従来の横編機におけるカムシステムの概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の横編機は、編針の一部、及びカムシステムの一部が、従来の横編機と異なる。従来の横編機と同じ機能を有する構成には図8,9と同じ符号で示し、その詳しい説明を省略する。
<実施形態1>
本例の横編機では、1段階目の選針を経て中間位置に配置されたセレクタを、中間位置に配置された状態のまま2段階目の選針に供する。そのため、本例の横編機は、1段階目の選針後に中間位置に配置されたセレクタを2段階目の選針前に基底位置に下げないように構成されたカムシステムと、2段階目の選針時に中間位置にあるセレクタを選針アクチュエーターに選針させる選針調整機構とを備える。
まず、本例のカムシステム100を図1,2に基づいて説明する。図1では、カムシステム100のうち、選針に関わる箇所のみを示す。また、図1では、カムシステム100が左方向に移動したときに、セレクトジャック30(図2)が1段階目の選針でHポジションに移動し、2段階目の選針でAポジションに移動する例を説明する。その際のバット31,41,42,43の軌跡を二点鎖線で図1に示す。本例のカムシステム100は、上部セレクタガイドカム9とセレクタレイジングカム8の構成が従来の横編機とは異なる。
本例の上部セレクタガイドカム9は、セレクタ40を中間位置から基底位置に移動させる下げ部9aが一つしかない点が、従来の構成(図9参照)と異なる。もちろん、本例の上部セレクタガイドカム9は、セレクタ40を進出位置から基底位置に移動させる下げ部9cを備えている。本例の下げ部9aは、キャリッジの進行方向において、下部セレクタガイドカム84の二つの上げ部84a,84aの間に配置されている。本例の上部セレクタガイドカム9は、下げ部9aが一つしかない代わりに、中間位置にあるセレクタ40の下げバット41に作用しない平坦部9bを備える。そのため、紙面右側の上げ部84aによって2段階目の選針を行う前に中間位置に移動されたセレクタ40は、基底位置に下げられることがない。
セレクタレイジングカム8は、従来の横編機よりも選針アクチュエーター3A,3Bの側に寄っている。セレクタ40(図2)の上げバット42が、2段階目の選針時に中間位置にあるからである。本例では、キャリッジの往復方向におけるセレクタレイジングカム8の頂部(Aポジションの高さの部分)と、アクチュエーターカムC1〜C7との近接位置の距離が約2mm程度である。これに対して、従来の横編機における上記近接位置の距離は約6.5mmである。このように、本例の横編機では、編成カム80(図9)をセレクトジャック下げカム82の側に寄せることができるので、キャリッジの往復ストロークを短くできる。そのため、カムシステム100の移動方向の長さを短くでき、キャリッジの往復ストロークを短くできる。また、キャリッジの移動方向の長さが短くなれば、キャリッジが軽量化され、キャリッジの移動速度が速くなる。これらの結果、編成時間が短縮され、編成効率が向上する。
次に、2段階目の選針時に中間位置にあるセレクタ40を選針アクチュエーター3Bで選針させる選針調整機構3を説明する。本例の選針調整機構3は、選針アクチュエーター3A,3Bに設けられ、中間位置にあるセレクタ40の選針用バット43に作用する中間位置用カム5を備える。本例では、後述するように、選針アクチュエーター3A,3Bに備わるアクチュエーターカムC2〜C6が中間位置用カムを兼ねる構成を備える。アクチュエーターカムC7は中間位置用カム5としてのみ機能する。
図8,9を用いて説明したように、従来の横編機の選針アクチュエーター91〜94では、セレクタ40の選針用バット43の配置位置の数(図8の例では6つ)と同じ数のアクチュエーターカム(以下、Aカム)C1〜C6が設けられている。これに対して、図1に示す本例の選針アクチュエーター3A,3Bには、7つのAカムC1〜C7が設けられている。つまり、選針アクチュエーター3A,3Bは、選針用バット43の配置位置の数よりも一つ多いAカムC1〜C7を備える。
1段階目の選針を行う選針アクチュエーター3AにおけるAカムC1〜C6は、中間位置にあるセレクタ40の選針を行う。1段階目の選針ではAカムC7は使用されない。2段階目の選針アクチュエーター3BにおけるAカムC2〜C7は、中間位置にあるセレクタ40の選針を行う。2段階目の選針ではAカムC1は使用されない。つまり、1段階目の各AカムC1〜C6よりも歯口側に一つ分ずれた位置にある2段階目の各AカムC2〜C7が、中間位置にあるセレクタ40を選針する中間位置用カム5として機能する。図1,2に示す位置にある選針用バット43を例にすれば、選針アクチュエーター3AのAカムC5で一段階目の選針が行われ、選針アクチュエーター3BのAカムC6で二段階目の選針が行われる。
次に、図2を参照して、本例の選針調整機構3によるセレクタ40の選針状態を説明する。図2の(A)、(B)はそれぞれ、図1の大文字アルファベットA、Bで示す縦破線の位置に対応している。また、図2では、図示するセレクタ40の選針に関与しないAカムは二点鎖線で示す。
図2(A)は、1段階目の選針を受ける前のセレクトジャック30とセレクタ40の状態が示されている。セレクトジャック30はBポジションにあり、セレクトジャック30の選択用バット31は、固定プレッサ85によって針溝2g内に沈み込まされている。一方、セレクタ40は基底位置にあり、セレクタ40の先端部4Fは、選択用バット31を突き上げていない。
図2(A)の状態からセレクタ40が選針アクチュエーター3AのAカムC5による選針を受ける。具体的には、AカムC5が選針用バット43に作用しないことで、セレクタ40が選針される。その結果、上げバット42が上げ部84a(図1)によって歯口側(紙面上側)に突き上げられ、セレクタ40が中間位置に移動する。その際、セレクタ40の先端部4Fがセレクトジャック30を歯口側に突き上げる。その結果、図2(B)に示されるように、セレクタ40は中間位置に、セレクトジャック30はHポジションに配置される。
図2(B)では、Hポジションのセレクトジャック30の選択用バット31は、針溝2gから浮上した状態にある。一方、セレクタ40の選針用バット43は、AカムC6(中間位置用カム5)で選針可能な位置に配置される。
図2(B)の状態からセレクタ40が選針アクチュエーター3Bの中間位置用カム5による選針を受ける。具体的には、中間位置用カム5が選針用バット43に作用しないことで、セレクタ40が選針される。その結果、上げバット42がセレクタレイジングカム8(図1)によって歯口側に突き上げられ、セレクタ40が進出位置に移動する。その際、セレクタ40の先端部4Fがセレクトジャック30を歯口側に突き上げる。その結果、セレクタ40は進出位置に、セレクトジャック30はAポジションに配置される。
図2(B)に示されるように、2段階目の選針前に、セレクタ40が中間位置に維持されている。そのため、セレクタ40が進出位置に移動する際、セレクタ40は殆ど空走することなく、セレクトジャック30を突き上げる。
次に、キャリッジの端にある選針アクチュエーター3Cにおける選針を図3に基づいて説明する。キャリッジの端では、紙面左方向にキャリッジが移動するときに選針アクチュエーター3Cで1段階目の選針が行われる。そして、キャリッジが反転して紙面右方向に移動するときに選針アクチュエーター3Cで2段階目の選針が行われる。1段階目の選針を終えてキャリッジが反転すると、セレクタは下げ部9aで基底位置まで下げられ、上げ部84aで中間位置に上げられてから、2段階目の選針に供される。図3では、1段階目の選針におけるバット31,41,42の移動の軌跡を二点鎖線で示す。
図3で示すキャリッジの端においても、選針アクチュエーター3Cに7つのAカムC1〜C7が設けられている。この選針アクチュエーター3Cによっても、図2で説明した中間位置にあるセレクタ40の選針を行うことができる。そのため、セレクタレイジングカム8よりも紙面右側にある構成を、従来の横編機よりもカムシステム100の中央側(紙面左側)に寄せることができる。その結果、カムシステム100の幅を従来よりも小さくできる。
但し、キャリッジの端では、紙面右側の上げ部84cによって1段階目の選針を受けたセレクタ40を一旦、進出位置に移動させている。進出位置にあるセレクタ40は、ワイヤ2w(図2)によって下支えされる。そのため、1段階目の選針が終了した状態で作業者がメンテナンスのためにキャリッジを止めてセレクタ40に触っても、セレクタ40が針溝2gに沈み込まない。従って、メンテナンス後にキャリッジの走行を再開させても、2段階目の選針に支障は生じない。
≪変形例1−1≫
実施形態1では、AカムC7が中間位置用カム5としてのみ働き、AカムC2〜C6は、通常のアクチュエーターカムと中間位置用カム5とを兼ねていた。これに対して、中間位置用カムとしてのみ働くアクチュエーターカムを、選針用バット43の配置位置の数と同じ数だけ用意しても良い。つまり、各選針アクチュエーターのアクチュエーターカムの数を、選針用バット43の配置位置の2倍とする。
<実施形態2>
実施形態2では、選針アクチュエーター3A,3B自体を移動させ、中間位置にあるセレクタ40を選針する横編機を図4に基づいて説明する。図4では、カムプレート101の一部と、選針アクチュエーター3A,3Bと、選針アクチュエーター3A(3B)全体を編針の進退方向に沿った方向に進退させる揺動装置6,7のみを図示する。選針アクチュエーター3A,3Bと揺動装置6,7以外の構成は、実施形態1と同様であるため、その説明は省略する。
本例の選針アクチュエーター3A(3B)は、従来の構成と同様に、6つのAカムC1〜C6を備える。選針アクチュエーター3A(3B)は、カムプレート101に対して編針の進退方向(紙面上下方向)にスライド自在に構成されている。また、選針アクチュエーター3A(3B)には、後述する揺動装置6(7)の一部が係合する係合部6c(7c)が形成されている。本例の係合部6c(7c)は、選針アクチュエーター3Aと選針アクチュエーター3Bとの中間位置に向って開口する凹部で構成されている。
揺動装置6(7)は、本例における選針調整機構3として機能する。本例の揺動装置6(7)は、駆動部60(70)と進退軸部61(71)とアーム部62(72)とを備える。駆動部60(70)は、カムプレート101における選針アクチュエーター3Aと選針アクチュエーター3Bとの中間の位置に設けられている。この駆動部60(70)には、ソレノイドなどの駆動装置が内蔵されており、その駆動装置は、進退軸部61(62)を選針アクチュエーター3A(3B)に向って進退させる。進退軸部61(71)の先端には概略L字型のアーム部62(72)が連結されている。また、アーム部62(72)の屈曲部分は、回転軸部62A(72A)でカムプレート101に固定され、アーム部62(72)の先端部62B(72B)は、選針アクチュエーター3A(3B)の係合部6c(7c)に係合されている。選針アクチュエーター3Aに繋がるアーム部62の回転軸部62Aは、駆動部60よりも歯口側に配置されている。一方、選針アクチュエーター3Bに繋がるアーム部72の回転軸部72Aは、駆動部70よりも歯口から離れる側に配置されている。
図4(A)には、選針アクチュエーター3A,3Bが、中間位置にあるセレクタ40を選針可能な位置に配置された状態が示されている。このとき、揺動装置6の進退軸部61は非進出状態にあり、揺動装置7の進退軸部71は進出状態にある。
図4(A)の状態から、選針アクチュエーター3Aで1段階目の選針を、選針アクチュエーター3Bで2段階目の選針を行う場合、図4(B)に示すように、揺動装置7の進退軸部71を非進出状態とする。その場合、回転軸部72Aを中心にアーム部72が反時計回りに回転し、先端部72Bが選針アクチュエーター3Bを歯口側にスライドさせる。その結果、選針アクチュエーター3Bで中間位置にあるセレクタの選針を行えるようになる。
一方、図4(A)の状態から、選針アクチュエーター3Bで1段階目の選針を、選針アクチュエーター3Aで2段階目の選針を行う場合、図4(C)に示すように、揺動装置6の進退軸部61を進出状態とする。その場合、回転軸部62Aを中心にアーム部62が時計回りに回転し、先端部62Bが選針アクチュエーター3Aを歯口側にスライドさせる。その結果、選針アクチュエーター3Aで中間位置にあるセレクタの選針を行えるようになる。
以上説明した構成によっても、中間位置にあるセレクタを選針できるので、実施形態1と同様の効果を得ることができる。また、本例の構成では、アクチュエーターカムを増やす必要がないため、アクチュエーターカム同士が干渉するという問題が生じない。
<実施形態3>
実施形態3では、セレクタ40に中間位置用バット4を設けた横編機を図5に基づいて説明する。図5(A)は、選針アクチュエーター3Aによる1段階目の選針を行う前のセレクトジャック30とセレクタ40の状態を示す。図5(B)は、選針アクチュエーター3Bによる2段階目の選針を行う前のセレクトジャック30とセレクタ40の状態を示す。選針アクチュエーター3A,3Bとセレクタ40以外の構成は、実施形態1と同様であるため、その説明は省略する。
本例の選針アクチュエーター3A,3Bは、4つのAカムC1〜C4を備える。AカムC1〜C4の数は、選針用バット43の配置位置の数と一致している。つまり、図示していないが、本例の選針用バット43の配置位置の数は4つである。
一方、本例のセレクタ40は、選針用バット43に加えて、セレクタ40が中間位置にあるときに選針アクチュエーター3A,3Bの作用を受ける中間位置用バット4を備える。この中間位置用バット4が、本例における選針調整機構3である。本例の中間位置用バット4は、選針用バット43よりも歯口から離れる側にある。選針用バット43の歯口方向(紙面上下方向)の中央から中間位置用バット4の歯口方向の中央までの距離は、セレクタ40の基底位置と中間位置との間の距離に等しい。そのため、セレクタ40が中間位置に配置されたときに、中間位置用バット4は、セレクタ40が基底位置にあるときの選針用バット43の位置に配置される。
図5(A)に示すように、本例ではセレクタ40の選針用バット43とAカムC1とを用いて選針を行う。具体的には、AカムC1が作用しないことで、セレクタ40が選針される。セレクタ40が選針され、中間位置に移動した状態を図5(B)に示す。
中間位置に移動したセレクタ40の選針用バット43は、全てのAカムC1〜C4の作用を受けない位置に配置される。一方、中間位置用バット4は、選針アクチュエーター3BのAカムC1の作用を受けることができる位置に配置される。そこで、中間位置用バット4とAカムC1とを用いて選針を行う。
セレクタ40には、選針用バット43の他に中間位置用バット4を備える。中間位置用バット4は、セレクタ40が中間位置にあるときに選針アクチュエーター3Aの作用を受けるバットであって、本例における選針調整機構3である。
以上説明した構成によっても、中間位置にあるセレクタを選針できるので、実施形態1と同様の効果を得ることができる。また、本例の構成では、中間位置用バット4を備えるセレクタ40を用いるだけで良く、追加の構成を必要としないため、横編機の生産性を向上させられる。
≪変形例3−1≫
中間位置用バット4は、選針用バット43よりも歯口側に設けられていても良い。その場合、1段階目の選針を行うAカムと、2段階目の選針を行うAカムとが、歯口方向にずれる。例えば、1段階目の選針をAカムC1と選針用バット43とで行い、2段階目の選針をAカムC3と中間位置用バット4とで行うことが挙げられる。
<実施形態4>
実施形態4では、上部セレクタガイドカム9と、下部セレクタガイドカム84と、セレクトジャック下げカム82の形状が実施形態1と異なる例を図6,7に基づいて説明する。カム9,82,84の機能は、実施形態1と同じである。
図6では、セレクタが1段階目の選針で中間位置に、2段階目の選針で進出位置に移動する場合のバット31,41,42の軌跡のみを二点鎖線で示す。図6に示すように、本例の下部セレクタガイドカム84には上げ部84aが一つだけ形成されている。一方、上部セレクタガイドカム9には、中間位置にあるセレクタを基底位置に戻すための下げ部が形成されておらず、上げ部84aに対応する部分は平坦部9bとなっている。平坦部9bは、下げバット41に作用せず、中間位置にあるセレクタ40を基底位置に下げない。
セレクトジャック下げカム82は、その中間部が歯口方向(紙面上方向)に凹んだ凹部82cを備えている。凹部82cの両端部には、中間部から両端部に向うに従って突出方向(紙面手前方向)に高くなる傾斜面となっている。傾斜面を除く凹部82cの幅は、BポジションからHポジションに移動する選択用バット31が上記傾斜面に引っ掛からないように、上げ部84aの形成範囲と同じか、もしくは若干広く、あるいは若干狭くなっている。そのため、Hポジションに配置された選択用バット31が、Hポジションを維持したままセレクトジャック下げカム82を通過できるようになっている。
図7では、セレクタが1段階目の選針で中間位置に移動する場合のバット31,41,42の軌跡を二点鎖線で示す。図7のセレクトジャック下げカム82にも凹部82cが形成されている。
以上説明した構成においても、凹部82cの紙面左側の部分は、右側に向うに従って低くなる傾斜面、凹部82cの紙面右側の部分は平坦面となっている。図7では、セレクタは1段階目の選針で進出位置に移動されるが、キャリッジが反転して2段階目の選針を受ける前に、平坦部9bで中間位置に下げられる。選択用バット31は、セレクトジャック下げカム82でHポジションに下げられ、凹部82cに乗り上げてHポジションを維持する。
本例の構成によっても、実施形態1と同様の効果が得られる。実施形態4のカムシステム100に、実施形態2,3の選針調整機構3を適用することもできる。
1 編針
2 針床
2b 鋼帯 2g 針溝 2p ニードルプレート 2w ワイヤ
3 選針調整機構
3A,3B,3C 選針アクチュエーター
4 中間位置用バット 4F 先端部
5 中間位置用カム
6,7 揺動装置
6c,7c 係合部
60,70 駆動部 61,71 進退軸部 62,72 アーム部
62A,72A 回転軸部 62B,72B 先端部
8 セレクタレイジングカム
9 上部セレクタガイドカム
9a,9c 下げ部 9b 平坦部
10 ニードル本体 11 フック
20 ニードルジャック 21,22 編成用バット
30 セレクトジャック 31 選択用バット
40 セレクタ
41 下げバット 42 上げバット 43 選針用バット 44 尾部
100 カムシステム 101 カムプレート
80 編成カム
81 目移しカム
82 セレクトジャック下げカム 82c 凹部
83 上部セレクタガイドカム 83a,83c 下げ部
84 下部セレクタガイドカム 84a,84c 上げ部
85 固定プレッサ
86 タックプレッサ
87 ハーフプレッサ
88 セレクタレイジングカム
89 復帰カム
91,92,93,94 選針アクチュエーター
C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7 アクチュエーターカム

Claims (4)

  1. 少なくとも前後一対の針床と、
    前記針床に備わる複数の針溝のそれぞれに配置される複数の編針と、
    前記編針を前記針溝に沿った方向に進退させて前記編針に編成動作を行わせるカムシステムと、
    前記編針を選針するアクチュエーターカムを備える選針アクチュエーターと、を備え、
    前記編針は、
    前記カムシステムの作用を受ける選択用バットを有し、前記編針に行わせる編成動作を異ならせるセレクトジャックと、
    前記アクチュエーターカムの作用を受ける選針用バットを有し、前記針溝に沿った前記セレクトジャックの位置を変化させるセレクタと、を備え、
    前記セレクトジャックは、前記選針アクチュエーターによる選針の結果、Bポジション、Hポジション、又はAポジションのいずれかに配置される構成となっており、
    前記セレクタは、前記Bポジションに対応する基底位置、前記Hポジションに対応する中間位置、又は前記Aポジションに対応する進出位置のいずれかに配置される構成となっている横編機において、
    前記中間位置にある前記セレクタを前記選針アクチュエーターに選針させる選針調整機構を備える横編機。
  2. 前記選針調整機構は、前記選針アクチュエーターに設けられ、中間位置にある前記セレクタの前記選針用バットに作用する中間位置用カムを備える請求項1に記載の横編機。
  3. 前記選針調整機構は、前記選針アクチュエーター全体を前記編針の進退方向に沿った方向に進退させる揺動装置を備える請求項1に記載の横編機。
  4. 前記選針調整機構は、前記セレクタに設けられ、前記セレクタが前記中間位置にあるときに、前記選針アクチュエーターの作用を受ける中間位置用バットを備える請求項1に記載の横編機。
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