JP2000026253A - 毛髪の還元酸化処理における中間処理剤 - Google Patents

毛髪の還元酸化処理における中間処理剤

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JP2000026253A
JP2000026253A JP10210445A JP21044598A JP2000026253A JP 2000026253 A JP2000026253 A JP 2000026253A JP 10210445 A JP10210445 A JP 10210445A JP 21044598 A JP21044598 A JP 21044598A JP 2000026253 A JP2000026253 A JP 2000026253A
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hair
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cystine
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residue
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Emiko Kawada
恵美子 河田
Fumiaki Nakamura
文昭 中村
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 髪の損傷を防止し、毛髪に良好な感触を付与
すると共に、ウエーブ形成能及びストレート効果を向上
させる毛髪の還元酸化処理における中間処理剤を提供す
る。 【解決手段】 シスチンと、シスチン残基を含むケラチ
ン加水分解物、またはカラス麦抽出物のようなシスチン
残基を含む植物抽出液とを配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は毛髪の還元酸化処理
における中間処理剤に関する。さらに詳しくは、コール
ド式あるいは加温式パーマ、縮毛矯正施術等から髪の損
傷を防止し、毛髪に良好な感触を付与すると共に、ウエ
ーブ形成能及びストレート効果を向上させる毛髪の還元
酸化処理における中間処理剤に関する。また一浴式パー
マ剤の場合には、毛髪に還元処理した後に処理する中間
処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】毛髪に所望のウエーブまたはストレート
効果を付与するためのパーマネントウエーブ法は、チオ
グリコール酸、チオ乳酸、亜硫酸塩またはシステイン等
の還元剤を主成分とするパーマネントウエーブ第1剤
(以下、「第1剤」と称する。)を用いて毛髪中のS−
S結合を還元開鎖し、次いで臭素酸塩、過ホウ酸塩、過
酸化水素水等の酸化剤を主成分とするパーマネントウエ
ーブ第2剤(以下、「第2剤」と称する。)で酸化閉鎖
する方法である。
【0003】しかし、この方法によると、毛髪は還元・
酸化という悪条件にさらされるため、毛髪の強度の低
下、触感の劣化等の現象が生じ、このような毛髪はヘア
スタイルを整えるために毛髪の手入れをする際、ブラシ
あるいは櫛通りが悪く、ひっかかり等を生じ、キューテ
ィクルの剥離、枝毛、切れ毛となって損傷する。毛髪の
損傷は、コールド式,加温式パーマネントウエーブおよ
び縮毛矯正処理の各々の段階で発生する。すなわち、第
1剤は主として還元剤およびアルカリ剤で構成されてい
るので、これらによって髪が膨潤し、毛髪中のケラチン
蛋白質が破壊され、蛋白質やアミノ酸として処理液中に
溶出する。次いでこの膨潤した毛髪は第2剤による処理
において酸化剤により損傷する。しかしながら、第1剤
によるかかる現象は、毛髪中のS−S結合を還元開鎖す
るためには避けられないものであり、したがって、パー
マネントウエーブおよび縮毛矯正処理による毛髪の損傷
を防止することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、パーマネントウ
エーブ剤処理による毛髪の損傷を防止する方法として
は、第1剤および/または第2剤中に油剤、湿潤剤等を
配合する方法がとられているが、これらの方法は毛髪の
損傷を防止する点では未だ満足し得るものではなかっ
た。また、毛髪の損傷を防止し、さらに不快臭を除去す
る試みとして、例えば、パーマネントウエーブ中間処理
剤中にケラチン加水分解物と第4級アンモニウム塩とを
配合し、pHを2〜7に調整したもの(特開昭62−2
46509号公報)等が提案されている。しかしなが
ら、ケラチン加水分解物と第4級アンモニウム塩を配合
した場合、毛髪の損傷を防止し、かつウエーブ効果を向
上する効果は十分ではないという問題点があった。
【0005】本発明は、上記したような従来の問題点を
解決するためになされたもので、コールド式、加温式パ
ーマ、一浴式パーマ及び縮毛矯正術等から髪の損傷を防
止し、毛髪に良好な感触を付与すると共にウエーブ形成
能及びストレート効果を向上させることができる毛髪の
還元酸化処理における中間処理剤を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、コールド
式、加温式パーマ及び縮毛矯正施術等から髪の損傷を防
止し、毛髪に良好な感触を付与すると共に、パーマネン
トウエーブ形成能を向上させることのできる毛髪の還元
酸化処理における中間処理剤が得られないか鋭意研究を
重ねた結果、シスチンと、シスチン残基を含むケラチン
加水分解物および/またはシスチン残基を含む植物抽出
液とを併用すると、上述の問題点が解決されることを見
い出し本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、シスチンと、シスチ
ン残基を含むケラチン加水分解物および/またはシスチ
ン残基を含む植物抽出液とを配合してなることを特徴と
する毛髪の還元酸化処理における中間処理剤である。
【0008】また本発明によれば、下記一般式(1)で
表されるカチオン性界面活性剤および/またはカチオン
性高分子化合物をさらに配合した毛髪の還元酸化処理に
おける中間処理剤が提供される。
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1、R2はそれぞれ独立に炭素原
子数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基または
ポリオキシエチレン基を表す。R3、R4はそれぞれ独立
に炭素原子数8〜22のアルキル基またはアルケニル基
を表すか、あるいは、R3は炭素原子数8〜22のアル
キル基またはアルケニル基、R4は炭素原子数1〜3の
アルキル基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシエチレ
ン基またはベンジル基を表す。Xはハロゲン原子、メチ
ルサルフェートまたはエチルサルフェート残基を表
す。)
【0011】以下、本発明の構成について詳述する。本
発明の毛髪の還元酸化処理における中間処理剤の性状
は、液状から粘性液状まであり、シスチンは分散または
溶解状態にあるものである。
【0012】シスチンの配合量は、毛髪の還元酸化処理
における中間処理剤全量中、好ましくは0.1〜10.
0重量%、さらに好ましくは0.5〜5.0重量%とな
るように配合される。シスチンの含有量が0.1重量%
未満の場合は損傷の防止、良好な感触の付与は低減し、
また、10.0重量%を越えると、損傷の防止、良好な
感触を付与する効果はほぼ上限に達し経済的でない。
【0013】本発明においては、上記シスチンと共に、
シスチン残基を含むケラチン加水分解物および/または
シスチン残基を含む植物抽出液が用いられる。このう
ち、シスチン残基を含むケラチン加水分解物は、ケラチ
ン物質を加水分解することにより得られる。原料のケラ
チン物質としては、例えば獣毛、毛髪、羽毛、爪、角、
蹄、鱗等が挙げられるが、羊毛、毛髪および羽毛が特に
好ましい。これらケラチン物質はそのまま加水分解に付
すこともできるが、必要に応じて適当な大きさに切断又
は粉砕するとか、洗浄、脱脂等の前処理を行ってもよ
い。
【0014】シスチン残基を含むケラチン加水分解物
は、次のいずれかの方法により調製される。 (1)酸による加水分解 酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、臭化
水素酸等の無機酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸等の有機酸が
挙げられる。これらは一般に3〜85%の濃度で使用さ
れるが、加水分解の反応が常にpH4以下となるように
するのが望ましい。反応温度は40〜100℃が好まし
いが、加圧下160℃まで上げることもできる。反応時
間は2〜24時間が好適である。反応物は水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等のアルカリで中和
し、そのまま使用できるが、更に、これをゲル濾過、イ
オン交換樹脂等によって精製して使用することもでき
る。このような酸加水分解によって得られたものは、ア
ルカリ加水分解のものに比較し、ケラチンのポリペプチ
ド鎖に加水分解以外の変化を与えないので、良好な結果
が得られる。
【0015】(2)アルカリによる加水分解 アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、
ホウ砂等の無機アルカリが使用される。これらは一般に
1〜20%の濃度が適当である。アルカリを必要以上に
使用すると、加水分解物溶液の色相が褐色〜黒色とな
り、好ましくない。反応は、室温〜100℃の温度で3
0分〜24時間行うのが好ましく、必要以上に温度を上
げすぎたり、反応時間を長くしないようにする必要があ
る。アルカリによる加水分解では反応の進行とともにケ
ラチンの加水分解物が溶け出し、反応の進行状況が目に
見えるという利点がある。反応は反応混合物が均一溶液
となった時点で終了させればよい。
【0016】(3)酵素による加水分解 酵素としては、ペプシン、プロテアーゼA、プロテアー
ゼBなどの酸性タンパク質分解酵素、パパイン、プロメ
ライン、サーモライシン、トリプシン、プロナーゼ、キ
モトリプシンなどの中性タンパク質分解酵素が使用され
る。加水分解時のpHはペプシンなどの酸性タンパク質
分解酵素の場合にはpH1〜3の範囲、パパインなどの
中性タンパク質分解酵素の場合にはpH5〜8の範囲に
調製するのが望ましい。pHは一般に酢酸アンモニウム
/アンモニア緩衝液、リン酸緩衝液などの緩衝液によ
り、適切に調製するのが便利である。反応温度は30〜
45℃が望ましく、反応時間としては、一般に3〜24
時間が適当である。酵素による加水分解反応では、酵素
の使用量、反応温度、反応時間により加水分解物の分子
量は大きく影響される。従って、目的とする分子量のケ
ラチン加水分解物を得るためには、酵素使用量、反応温
度、反応時間の各条件について、得られた加水分解物の
分子量分布をゲル濾過法により調べ、経験的に最適条件
を決定する必要がある。酵素による加水分解物は、酸、
アルカリによる加水分解物に比較して、分子量分布がせ
まく、遊離のアミノ酸の生成も少ないので、好適であ
る。
【0017】ケラチン加水分解物の平均分子量は200
〜5,000が好ましく、特に500〜3,000が好
ましい。またケラチン加水分解物中のジスルフィド結合
は、シスチン残基として0.5モル%以上存在すること
が必要であり、特に2モル%以上存在するのが好まし
い。このためには純度の高いケラチン物質を使用し、温
和な条件で加水分解を行うのが好ましい。
【0018】本発明に用いるシスチン残基を含む植物抽
出液としては、可溶性タンパク中にシスチン残基を含む
カラス麦抽出液が特に好ましい。
【0019】上記シスチン残基を含むケラチン加水分解
物および/またはシスチン残基を含む植物抽出液は、一
種又は二種以上が適宜選択され配合される。その合計の
配合量は、毛髪の還元酸化処理における中間処理剤全量
に対して、0.01〜50.0重量%が好ましく、さら
に好ましくは、0.1〜20.0重量%である。0.0
1重量%未満の場合は、髪の損傷防止及び良好な感触を
与える効果は低減し、また、50.0重量%を超える
と、効果はほぼ上限に達し経済的でない。
【0020】本発明においては、上記一般式(1)で表
されるカチオン性界面活性剤および/またはカチオン性
高分子化合物をさらに配合することで、髪の損傷の防止
および良好な感触を与える効果はさらに高められる。上
記一般式(1)で表されるカチオン性界面活性剤として
は、R3、R4がそれぞれ独立に炭素原子数8〜22の直
鎖もしくは分岐鎖の長鎖アルキル基又はアルケニル基あ
るいは長鎖ヒドロキシアルキル基を表す場合の具体例と
しては、例えば、塩化ジステアリルジメチルアンモニウ
ム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム等が挙げら
れ、R3が炭素原子数8〜22のアルキル基又はアルケ
ニル基、R4がメチル基、エチル基、ポリオキシエチレ
ン基またはベンジル基を表す場合の具体例としては、例
えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セ
チルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチル
アンモニウム、塩化オクチルヒドロキシエチルジメチル
アンモニウム等が挙げられる。
【0021】上記カチオン性界面活性剤は、一種又は二
種以上が適宜選択され配合され、その配合量は、毛髪の
還元酸化処理における中間処理剤全量に対して、0.0
5〜10.0重量%が好ましく、さらに好ましくは、
0.1〜5.0重量%である。0.05重量%以上配合
することで、髪の損傷の防止及び良好な感触を与える効
果は一層高められる。また、10.0重量%を超える
と、効果はほぼ上限に達し経済的でない。
【0022】本発明に用いるカチオン性高分子化合物と
しては、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性澱
粉、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重
合体、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等の第4級窒
素含有カチオン性高分子化合物が好ましい。
【0023】カチオン性セルロース誘導体としては例え
ば下記一般式(2)で表されるものが好ましい。
【0024】
【化3】
【0025】[式中、A1はアンヒドログルコース単位
の残基を表し、k1は50〜20,000の整数であ
り、各Rは、それぞれ次の一般式(3)で表される置換
基を示す。
【0026】
【化4】
【0027】(式中、R5,R6は炭素原子数2または3
のアルキレン基を表し、mは0〜10の整数を表し、n
は0〜3の整数を表し、pは0〜10の整数を表す。R
7は炭素原子数1〜3のアルキレン基又はヒドロキシア
ルキレン基を表し、R8,R9,10は同じか又は異なっ
ており、炭素原子数10以下のアルキル基、アリール
基、アラルキル基又は式中の窒素原子を含んで複素環を
形成してもよい。Xは陰イオン(ハロゲン原子、硫酸、
スルホン酸、メチル硫酸、リン酸、硝酸等)を表
す。)]
【0028】カチオン性セルロース誘導体のカチオン置
換度は、0.01〜1、即ちアンヒドログルコース単位
あたりのnの平均値は、0.01〜1、好ましくは0.
02〜0.5である。また、m、nおよびpの合計は平
均1〜3であることが好ましい。カチオン置換度が0.
01未満では十分でなく、また1以上でもかまわない
が、反応率の点より1以下が好ましい。ここで用いられ
るカチオン性セルロース誘導体の分子量は約100,0
00〜3,000,000の間である。
【0029】カチオン性澱粉としては、下記一般式
(4)で表されるものが好ましい。
【0030】
【化5】
【0031】[式中、A2は澱粉残鎖を示す。R11はア
ルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、R8
9,R10は同じか又は異なっており、炭素原子数10
以下のアルキル基、アリール基、アラルキル基又は式中
の窒素原子を含んで複素環を形成してもよい。Xは陰イ
オン(ハロゲン原子、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、
リン酸、硝酸等)を表す。k2は正の整数を表す。] カチオン性澱粉のカチオン置換度は0.01〜1、即ち
無水グルコース単位当り0.01〜1、好ましくは0.
02〜0.5である。置換度が0.01未満では十分で
なく、また1以上でもかまわないが、反応収率の点より
1以下が好ましい。
【0032】カチオン性のジアリル4級アンモニウム塩
/アクリルアミド共重合体としては下記一般式(5)ま
たは(6)で表されるものが好ましい。
【0033】
【化6】
【0034】(式中、R12,R13は同じか又は異なって
おり、水素、アルキル基(炭素原子数1〜18)、フェ
ニル基、アリール基、ヒドロキシアルキル基、アミドア
ルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基ま
たはカルボアルコキシアルキル基を表す。R14,R15
16,R17は同じか又は異なっており、水素、低級アル
キル基(炭素原子数1〜3)またはフェニル基を表す。
Xはハロゲン原子、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、硝
酸等)を表す。l2は1〜50の整数、m1は0〜50の
整数、n1は150〜8,000の整数をそれぞれ表
す。) ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体
の分子量としては、約3万〜200万、好ましくは10
万〜100万の範囲が良い。
【0035】第4級化ポリビニルピロリドン誘導体とし
ては、下記一般式(7)で示されるものが好ましい。
【0036】
【化7】
【0037】(式中、R18は水素原子又は炭素原子数1
〜3のアルキル基を表し、R19,R20,R21は同じか異
なっており、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル
基、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノ
アルキル基、アルコキシアルキル基またはカルボアルコ
キシアルキル基を表す。Y1は酸素原子又はアミド結合
中のNH基、X1は陰イオン(ハロゲン原子、硫酸、ス
ルホン酸、炭素原子数1〜4のアルキル硫酸、リン酸、
硝酸等)を表す。p1は1〜10の整数、m2+n2は2
0〜8,000の整数を表す。) 第4級ポリビニルピロリドン誘導体の分子量としては、
1万〜200万、好ましくは5万〜150万である。上
記のビニル重合体中に含まれるカチオン性高分子化合物
に由来するカチオン性窒素の含有量はビニル重合体に対
して0.004〜0.2%、好ましくは0.01〜0.
15%である。0.004%未満では十分に効果がな
く、0.2%を越えると性能的には良いがビニル重合体
の着色の原因にもなり、また経済的でない。
【0038】上記カチオン性高分子化合物は、一種又は
二種以上が適宜選択され配合され、その配合量は、毛髪
の還元酸化処理における中間処理剤全量に対して、0.
1〜6.0重量%が好ましく、さらに好ましくは、0.
2〜2.0重量%である。
【0039】本発明の毛髪の還元酸化処理における中間
処理剤は、上記必須成分の他に、本発明の効果および系
の安定性を損なわない範囲で、通常、毛髪の還元酸化処
理における中間処理剤に配合される他の成分を添加して
目的の剤型に応じて常法により製造できる。他の成分と
しては、例えば、上記以外の界面活性剤、溶剤、油剤、
湿潤剤、増粘剤、着色剤、乳化剤、香料等が挙げられ
る。
【0040】界面活性剤としては、例えばポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンステアレート、グリセ
ロール脂肪酸エステル、ヒマシ油またはラノリンの酸化
エチレン付加物等の非イオン性界面活性剤が使用され、
また溶剤としては、例えばエタノール、イソプロパノー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のア
ルコールまたはグリコール類が使用される。更にまた、
両性ポリマーを配合して、毛髪の感触を高めることもで
きる。
【0041】本発明の毛髪の還元酸化処理における中間
処理剤は、上記必須成分及び任意成分を水又は水性溶媒
に溶解し、溶液、乳液、エアゾール等にすることにより
調製される。
【0042】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。配合量は重量%である。実施例に先立ち、
本発明の効果の評価方法について説明する。
【0043】評価方法 コンディショニング成分を含まないシャンプーで洗髪し
た20代日本人女性由来の未処理毛髪(パーマ・ヘアカ
ラー等の化学的処理の履歴のない毛髪)をサンプルとし
て、重さ約10gの毛束を作成し、常法に従って、パー
マネントウエーブ処理を行った。すなわち、毛束と同重
量の第1剤を用いて、毛髪に塗布し、さらにロッドに巻
いた後、20分間室温で放置し、次いで中間処理剤を塗
布した。次に、毛髪と同量の第2剤を毛髪になじませな
がら塗布した後、15分間室温で放置し、ロッドアウト
した後、流水ですすぎ、乾燥した。専門の美容技術者に
より、仕上がり後の毛髪のウエーブ効果及び毛髪の感触
について官能評価し、それぞれ未処理毛を基準として、
非常に良いものを「◎」、良いものを「○」、同等のも
のを「△」、劣るものを「×」として判定した。なお、
ウエーブ効果については、ウエーブの均一性及び弾力性
について、あるものを「○」、ないものを「×」として
判定した。
【0044】実施例1〜3、比較例1〜4 次の表1に示す組成の毛髪の還元酸化処理における中間
処理剤を常法により製造し、下記組成のパーマネントウ
エーブ剤第1剤及び第2剤を用いてパーマネントウエー
ブ処理を行い、ウエーブ効果、毛髪の滑らかさ、しなや
かさ及びダメージ感について評価した。結果を併せて表
1に示す。
【0045】パーマネントウエーブ剤第1剤 常法により、以下の組成のパーマネントウエーブ剤第1
剤を調製した。 チオグリコール酸アンモニウム液(50%) 13.0 重量% モノエタノールアミン 2.0 アンモニア水 適量 精製水 バランス 合計 100.0
【0046】パーマネントウエーブ剤第2剤 常法により、以下の組成のパーマネントウエーブ剤第2
剤を調製した。 臭素酸ナトリウム 6.0 重量% 精製水 94.0 合計 100.0
【0047】
【表1】 ─────────────────────────────────── 比較例 実施例 ────────────────── 1 2 3 4 1 2 3 ─────────────────────────────────── シスチン 2.0 − 4.0 − 2.0 2.0 4.0 ケラチン加水分解物 *1 − − − 8.0 − 10.0 8.0 カラス麦抽出液 *2 − − − − 15.0 − − 塩化ステアリル トリメチルアンモニウム 1.0 − − − − − − 塩化ジステアリル ジメチルアンモニウム − 1.0 − 1.0 − 1.0 − カチオン化セルロース *3 − 0.3 − − − 0.3 − 塩化ジメチルジアリル アンモニウムホモポリマー *4 − − − − − − 2.0 ポリオキシエチレン(20) オレイルエーテル 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 モノエタノールアミン 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 2.2 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 ─────────────────────────────────── ウエーブの均一性 × × × ○ ○ ○ ○ ウエーブの弾力性 ○ × ○ × ○ ○ ○ 滑らかさ △ ○ × △ ○ ◎ ◎ しなやかさ × ○ × × ◎ ◎ ◎ ダメージ感 △ × △ × ◎ ◎ ◎ ───────────────────────────────────
【0048】*1:シスチン残基含有6モル%の羊毛繊
維の加水分解物。製法は次の通りである。羊毛繊維10
gを1%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液300gに浸漬
し、5N苛性ソーダ水溶液でpH6.7に調整した。さ
らに、パパイン0.2gを加え、60℃で15時間加水
分解反応を行うと、約80%の羊毛が可溶化された。濾
過により、不溶物を除き、得られた濾液中の亜硫酸塩を
分画分子量500の膜を用いて限外濾過法により除去す
ると共に、加水分解物水溶液を濃縮し、これを凍結乾燥
することにより、分子量500〜2000の加水分解物
7.7gを得た。
【0049】*2:香栄興業社製 *3:ポリマー JR−400(ユニオンカーバイド社
製) *4:マーコート 100(メルク社製)
【0050】実施例4、比較例5 次の表2に示す組成の毛髪の還元酸化処理における中間
処理剤を常法により製造し、下記組成の加温二浴式パー
マネントウエーブ剤第1剤及び第2剤を用いてパーマ処
理を行い、ウエーブ効果、毛髪の滑らかさ、しなやかさ
及びダメージ感について評価した。結果を併せて表2に
示す。
【0051】加温二浴式パーマネントウエーブ剤第1
剤 常法により、以下の組成の加温二浴式パーマネントウエ
ーブ剤第1剤を調製した。 チオグリコール酸アンモニウム液(50%) 10.0 重量% モノエタノールアミン 1.5 アンモニア水 適量 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 1.5 精製水 バランス 合計 100.0
【0052】加温二浴式パーマネントウエーブ剤第2
剤 常法により、以下の組成の加温二浴式パーマネントウエ
ーブ剤第2剤を調製した。 臭素酸ナトリウム 6.0 重量% 精製水 94.0 合計 100.0
【0053】
【表2】 ────────────────────────────── 比較例5 実施例4 ────────────────────────────── シスチン − 3.0 カラス麦抽出液 *2 − 12.0 塩化セチルトリメチルアンモニウム 2.0 2.0 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 2.0 2.0 モノエタノールアミン − 1.8 精製水 残余 残余 合計 100.0 100.0 ────────────────────────────── ウエーブの均一性 × ◎ ウエーブの弾力性 × ◎ 滑らかさ ○ ◎ しなやかさ ○ ◎ ダメージ感 × ◎ ──────────────────────────────
【0054】*2:香栄興業社製 表1及び表2より、本発明の毛髪の還元酸化処理におけ
る中間処理剤は、髪の損傷防止、ウエーブの均一性、弾
力性、滑らかさ、しなやかさについて優れた効果を有し
ていることが分かる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コールド式、加温式パーマ、一浴式パーマ及び縮毛矯正
施術等から髪の損傷を防止し、毛髪に良好な感触を付与
すると共に、ウエーブ形成能を向上させる効果が得られ
る毛髪の還元酸化処理における中間処理剤が提供でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA111 AC182 AC542 AC581 AC582 AC691 AC692 AD132 AD441 AD442 BB06 CC34 DD23 EE25 EE29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シスチンと、シスチン残基を含むケラチ
    ン加水分解物および/またはシスチン残基を含む植物抽
    出液とを配合してなることを特徴とする毛髪の還元酸化
    処理における中間処理剤。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1)で表されるカチオン性
    界面活性剤および/またはカチオン性高分子化合物をさ
    らに配合した請求項1記載の毛髪の還元酸化処理におけ
    る中間処理剤。 【化1】 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に炭素原子数1〜3の
    アルキル基、ヒドロキシアルキル基またはポリオキシエ
    チレン基を表す。R3、R4はそれぞれ独立に炭素原子数
    8〜22のアルキル基またはアルケニル基を表すか、あ
    るいは、R3は炭素原子数8〜22のアルキル基または
    アルケニル基、R4は炭素原子数1〜3のアルキル基、
    ヒドロキシアルキル基、ポリオキシエチレン基またはベ
    ンジル基を表す。Xはハロゲン原子、メチルサルフェー
    トまたはエチルサルフェート残基を表す。)
  3. 【請求項3】 カチオン性高分子化合物が、第4級窒素
    含有カチオン性高分子化合物である請求項2記載の毛髪
    の還元酸化処理における中間処理剤。
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