JP2000026253A - 毛髪の還元酸化処理における中間処理剤 - Google Patents
毛髪の還元酸化処理における中間処理剤Info
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- JP2000026253A JP2000026253A JP10210445A JP21044598A JP2000026253A JP 2000026253 A JP2000026253 A JP 2000026253A JP 10210445 A JP10210445 A JP 10210445A JP 21044598 A JP21044598 A JP 21044598A JP 2000026253 A JP2000026253 A JP 2000026253A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 髪の損傷を防止し、毛髪に良好な感触を付与
すると共に、ウエーブ形成能及びストレート効果を向上
させる毛髪の還元酸化処理における中間処理剤を提供す
る。 【解決手段】 シスチンと、シスチン残基を含むケラチ
ン加水分解物、またはカラス麦抽出物のようなシスチン
残基を含む植物抽出液とを配合する。
すると共に、ウエーブ形成能及びストレート効果を向上
させる毛髪の還元酸化処理における中間処理剤を提供す
る。 【解決手段】 シスチンと、シスチン残基を含むケラチ
ン加水分解物、またはカラス麦抽出物のようなシスチン
残基を含む植物抽出液とを配合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は毛髪の還元酸化処理
における中間処理剤に関する。さらに詳しくは、コール
ド式あるいは加温式パーマ、縮毛矯正施術等から髪の損
傷を防止し、毛髪に良好な感触を付与すると共に、ウエ
ーブ形成能及びストレート効果を向上させる毛髪の還元
酸化処理における中間処理剤に関する。また一浴式パー
マ剤の場合には、毛髪に還元処理した後に処理する中間
処理剤に関する。
における中間処理剤に関する。さらに詳しくは、コール
ド式あるいは加温式パーマ、縮毛矯正施術等から髪の損
傷を防止し、毛髪に良好な感触を付与すると共に、ウエ
ーブ形成能及びストレート効果を向上させる毛髪の還元
酸化処理における中間処理剤に関する。また一浴式パー
マ剤の場合には、毛髪に還元処理した後に処理する中間
処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】毛髪に所望のウエーブまたはストレート
効果を付与するためのパーマネントウエーブ法は、チオ
グリコール酸、チオ乳酸、亜硫酸塩またはシステイン等
の還元剤を主成分とするパーマネントウエーブ第1剤
(以下、「第1剤」と称する。)を用いて毛髪中のS−
S結合を還元開鎖し、次いで臭素酸塩、過ホウ酸塩、過
酸化水素水等の酸化剤を主成分とするパーマネントウエ
ーブ第2剤(以下、「第2剤」と称する。)で酸化閉鎖
する方法である。
効果を付与するためのパーマネントウエーブ法は、チオ
グリコール酸、チオ乳酸、亜硫酸塩またはシステイン等
の還元剤を主成分とするパーマネントウエーブ第1剤
(以下、「第1剤」と称する。)を用いて毛髪中のS−
S結合を還元開鎖し、次いで臭素酸塩、過ホウ酸塩、過
酸化水素水等の酸化剤を主成分とするパーマネントウエ
ーブ第2剤(以下、「第2剤」と称する。)で酸化閉鎖
する方法である。
【0003】しかし、この方法によると、毛髪は還元・
酸化という悪条件にさらされるため、毛髪の強度の低
下、触感の劣化等の現象が生じ、このような毛髪はヘア
スタイルを整えるために毛髪の手入れをする際、ブラシ
あるいは櫛通りが悪く、ひっかかり等を生じ、キューテ
ィクルの剥離、枝毛、切れ毛となって損傷する。毛髪の
損傷は、コールド式,加温式パーマネントウエーブおよ
び縮毛矯正処理の各々の段階で発生する。すなわち、第
1剤は主として還元剤およびアルカリ剤で構成されてい
るので、これらによって髪が膨潤し、毛髪中のケラチン
蛋白質が破壊され、蛋白質やアミノ酸として処理液中に
溶出する。次いでこの膨潤した毛髪は第2剤による処理
において酸化剤により損傷する。しかしながら、第1剤
によるかかる現象は、毛髪中のS−S結合を還元開鎖す
るためには避けられないものであり、したがって、パー
マネントウエーブおよび縮毛矯正処理による毛髪の損傷
を防止することは困難であった。
酸化という悪条件にさらされるため、毛髪の強度の低
下、触感の劣化等の現象が生じ、このような毛髪はヘア
スタイルを整えるために毛髪の手入れをする際、ブラシ
あるいは櫛通りが悪く、ひっかかり等を生じ、キューテ
ィクルの剥離、枝毛、切れ毛となって損傷する。毛髪の
損傷は、コールド式,加温式パーマネントウエーブおよ
び縮毛矯正処理の各々の段階で発生する。すなわち、第
1剤は主として還元剤およびアルカリ剤で構成されてい
るので、これらによって髪が膨潤し、毛髪中のケラチン
蛋白質が破壊され、蛋白質やアミノ酸として処理液中に
溶出する。次いでこの膨潤した毛髪は第2剤による処理
において酸化剤により損傷する。しかしながら、第1剤
によるかかる現象は、毛髪中のS−S結合を還元開鎖す
るためには避けられないものであり、したがって、パー
マネントウエーブおよび縮毛矯正処理による毛髪の損傷
を防止することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、パーマネントウ
エーブ剤処理による毛髪の損傷を防止する方法として
は、第1剤および/または第2剤中に油剤、湿潤剤等を
配合する方法がとられているが、これらの方法は毛髪の
損傷を防止する点では未だ満足し得るものではなかっ
た。また、毛髪の損傷を防止し、さらに不快臭を除去す
る試みとして、例えば、パーマネントウエーブ中間処理
剤中にケラチン加水分解物と第4級アンモニウム塩とを
配合し、pHを2〜7に調整したもの(特開昭62−2
46509号公報)等が提案されている。しかしなが
ら、ケラチン加水分解物と第4級アンモニウム塩を配合
した場合、毛髪の損傷を防止し、かつウエーブ効果を向
上する効果は十分ではないという問題点があった。
エーブ剤処理による毛髪の損傷を防止する方法として
は、第1剤および/または第2剤中に油剤、湿潤剤等を
配合する方法がとられているが、これらの方法は毛髪の
損傷を防止する点では未だ満足し得るものではなかっ
た。また、毛髪の損傷を防止し、さらに不快臭を除去す
る試みとして、例えば、パーマネントウエーブ中間処理
剤中にケラチン加水分解物と第4級アンモニウム塩とを
配合し、pHを2〜7に調整したもの(特開昭62−2
46509号公報)等が提案されている。しかしなが
ら、ケラチン加水分解物と第4級アンモニウム塩を配合
した場合、毛髪の損傷を防止し、かつウエーブ効果を向
上する効果は十分ではないという問題点があった。
【0005】本発明は、上記したような従来の問題点を
解決するためになされたもので、コールド式、加温式パ
ーマ、一浴式パーマ及び縮毛矯正術等から髪の損傷を防
止し、毛髪に良好な感触を付与すると共にウエーブ形成
能及びストレート効果を向上させることができる毛髪の
還元酸化処理における中間処理剤を提供することを目的
とする。
解決するためになされたもので、コールド式、加温式パ
ーマ、一浴式パーマ及び縮毛矯正術等から髪の損傷を防
止し、毛髪に良好な感触を付与すると共にウエーブ形成
能及びストレート効果を向上させることができる毛髪の
還元酸化処理における中間処理剤を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、コールド
式、加温式パーマ及び縮毛矯正施術等から髪の損傷を防
止し、毛髪に良好な感触を付与すると共に、パーマネン
トウエーブ形成能を向上させることのできる毛髪の還元
酸化処理における中間処理剤が得られないか鋭意研究を
重ねた結果、シスチンと、シスチン残基を含むケラチン
加水分解物および/またはシスチン残基を含む植物抽出
液とを併用すると、上述の問題点が解決されることを見
い出し本発明を完成するに至った。
式、加温式パーマ及び縮毛矯正施術等から髪の損傷を防
止し、毛髪に良好な感触を付与すると共に、パーマネン
トウエーブ形成能を向上させることのできる毛髪の還元
酸化処理における中間処理剤が得られないか鋭意研究を
重ねた結果、シスチンと、シスチン残基を含むケラチン
加水分解物および/またはシスチン残基を含む植物抽出
液とを併用すると、上述の問題点が解決されることを見
い出し本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、シスチンと、シスチ
ン残基を含むケラチン加水分解物および/またはシスチ
ン残基を含む植物抽出液とを配合してなることを特徴と
する毛髪の還元酸化処理における中間処理剤である。
ン残基を含むケラチン加水分解物および/またはシスチ
ン残基を含む植物抽出液とを配合してなることを特徴と
する毛髪の還元酸化処理における中間処理剤である。
【0008】また本発明によれば、下記一般式(1)で
表されるカチオン性界面活性剤および/またはカチオン
性高分子化合物をさらに配合した毛髪の還元酸化処理に
おける中間処理剤が提供される。
表されるカチオン性界面活性剤および/またはカチオン
性高分子化合物をさらに配合した毛髪の還元酸化処理に
おける中間処理剤が提供される。
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1、R2はそれぞれ独立に炭素原
子数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基または
ポリオキシエチレン基を表す。R3、R4はそれぞれ独立
に炭素原子数8〜22のアルキル基またはアルケニル基
を表すか、あるいは、R3は炭素原子数8〜22のアル
キル基またはアルケニル基、R4は炭素原子数1〜3の
アルキル基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシエチレ
ン基またはベンジル基を表す。Xはハロゲン原子、メチ
ルサルフェートまたはエチルサルフェート残基を表
す。)
子数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基または
ポリオキシエチレン基を表す。R3、R4はそれぞれ独立
に炭素原子数8〜22のアルキル基またはアルケニル基
を表すか、あるいは、R3は炭素原子数8〜22のアル
キル基またはアルケニル基、R4は炭素原子数1〜3の
アルキル基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシエチレ
ン基またはベンジル基を表す。Xはハロゲン原子、メチ
ルサルフェートまたはエチルサルフェート残基を表
す。)
【0011】以下、本発明の構成について詳述する。本
発明の毛髪の還元酸化処理における中間処理剤の性状
は、液状から粘性液状まであり、シスチンは分散または
溶解状態にあるものである。
発明の毛髪の還元酸化処理における中間処理剤の性状
は、液状から粘性液状まであり、シスチンは分散または
溶解状態にあるものである。
【0012】シスチンの配合量は、毛髪の還元酸化処理
における中間処理剤全量中、好ましくは0.1〜10.
0重量%、さらに好ましくは0.5〜5.0重量%とな
るように配合される。シスチンの含有量が0.1重量%
未満の場合は損傷の防止、良好な感触の付与は低減し、
また、10.0重量%を越えると、損傷の防止、良好な
感触を付与する効果はほぼ上限に達し経済的でない。
における中間処理剤全量中、好ましくは0.1〜10.
0重量%、さらに好ましくは0.5〜5.0重量%とな
るように配合される。シスチンの含有量が0.1重量%
未満の場合は損傷の防止、良好な感触の付与は低減し、
また、10.0重量%を越えると、損傷の防止、良好な
感触を付与する効果はほぼ上限に達し経済的でない。
【0013】本発明においては、上記シスチンと共に、
シスチン残基を含むケラチン加水分解物および/または
シスチン残基を含む植物抽出液が用いられる。このう
ち、シスチン残基を含むケラチン加水分解物は、ケラチ
ン物質を加水分解することにより得られる。原料のケラ
チン物質としては、例えば獣毛、毛髪、羽毛、爪、角、
蹄、鱗等が挙げられるが、羊毛、毛髪および羽毛が特に
好ましい。これらケラチン物質はそのまま加水分解に付
すこともできるが、必要に応じて適当な大きさに切断又
は粉砕するとか、洗浄、脱脂等の前処理を行ってもよ
い。
シスチン残基を含むケラチン加水分解物および/または
シスチン残基を含む植物抽出液が用いられる。このう
ち、シスチン残基を含むケラチン加水分解物は、ケラチ
ン物質を加水分解することにより得られる。原料のケラ
チン物質としては、例えば獣毛、毛髪、羽毛、爪、角、
蹄、鱗等が挙げられるが、羊毛、毛髪および羽毛が特に
好ましい。これらケラチン物質はそのまま加水分解に付
すこともできるが、必要に応じて適当な大きさに切断又
は粉砕するとか、洗浄、脱脂等の前処理を行ってもよ
い。
【0014】シスチン残基を含むケラチン加水分解物
は、次のいずれかの方法により調製される。 (1)酸による加水分解 酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、臭化
水素酸等の無機酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸等の有機酸が
挙げられる。これらは一般に3〜85%の濃度で使用さ
れるが、加水分解の反応が常にpH4以下となるように
するのが望ましい。反応温度は40〜100℃が好まし
いが、加圧下160℃まで上げることもできる。反応時
間は2〜24時間が好適である。反応物は水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等のアルカリで中和
し、そのまま使用できるが、更に、これをゲル濾過、イ
オン交換樹脂等によって精製して使用することもでき
る。このような酸加水分解によって得られたものは、ア
ルカリ加水分解のものに比較し、ケラチンのポリペプチ
ド鎖に加水分解以外の変化を与えないので、良好な結果
が得られる。
は、次のいずれかの方法により調製される。 (1)酸による加水分解 酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、臭化
水素酸等の無機酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸等の有機酸が
挙げられる。これらは一般に3〜85%の濃度で使用さ
れるが、加水分解の反応が常にpH4以下となるように
するのが望ましい。反応温度は40〜100℃が好まし
いが、加圧下160℃まで上げることもできる。反応時
間は2〜24時間が好適である。反応物は水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等のアルカリで中和
し、そのまま使用できるが、更に、これをゲル濾過、イ
オン交換樹脂等によって精製して使用することもでき
る。このような酸加水分解によって得られたものは、ア
ルカリ加水分解のものに比較し、ケラチンのポリペプチ
ド鎖に加水分解以外の変化を与えないので、良好な結果
が得られる。
【0015】(2)アルカリによる加水分解 アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、
ホウ砂等の無機アルカリが使用される。これらは一般に
1〜20%の濃度が適当である。アルカリを必要以上に
使用すると、加水分解物溶液の色相が褐色〜黒色とな
り、好ましくない。反応は、室温〜100℃の温度で3
0分〜24時間行うのが好ましく、必要以上に温度を上
げすぎたり、反応時間を長くしないようにする必要があ
る。アルカリによる加水分解では反応の進行とともにケ
ラチンの加水分解物が溶け出し、反応の進行状況が目に
見えるという利点がある。反応は反応混合物が均一溶液
となった時点で終了させればよい。
ム、水酸化リチウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、
ホウ砂等の無機アルカリが使用される。これらは一般に
1〜20%の濃度が適当である。アルカリを必要以上に
使用すると、加水分解物溶液の色相が褐色〜黒色とな
り、好ましくない。反応は、室温〜100℃の温度で3
0分〜24時間行うのが好ましく、必要以上に温度を上
げすぎたり、反応時間を長くしないようにする必要があ
る。アルカリによる加水分解では反応の進行とともにケ
ラチンの加水分解物が溶け出し、反応の進行状況が目に
見えるという利点がある。反応は反応混合物が均一溶液
となった時点で終了させればよい。
【0016】(3)酵素による加水分解 酵素としては、ペプシン、プロテアーゼA、プロテアー
ゼBなどの酸性タンパク質分解酵素、パパイン、プロメ
ライン、サーモライシン、トリプシン、プロナーゼ、キ
モトリプシンなどの中性タンパク質分解酵素が使用され
る。加水分解時のpHはペプシンなどの酸性タンパク質
分解酵素の場合にはpH1〜3の範囲、パパインなどの
中性タンパク質分解酵素の場合にはpH5〜8の範囲に
調製するのが望ましい。pHは一般に酢酸アンモニウム
/アンモニア緩衝液、リン酸緩衝液などの緩衝液によ
り、適切に調製するのが便利である。反応温度は30〜
45℃が望ましく、反応時間としては、一般に3〜24
時間が適当である。酵素による加水分解反応では、酵素
の使用量、反応温度、反応時間により加水分解物の分子
量は大きく影響される。従って、目的とする分子量のケ
ラチン加水分解物を得るためには、酵素使用量、反応温
度、反応時間の各条件について、得られた加水分解物の
分子量分布をゲル濾過法により調べ、経験的に最適条件
を決定する必要がある。酵素による加水分解物は、酸、
アルカリによる加水分解物に比較して、分子量分布がせ
まく、遊離のアミノ酸の生成も少ないので、好適であ
る。
ゼBなどの酸性タンパク質分解酵素、パパイン、プロメ
ライン、サーモライシン、トリプシン、プロナーゼ、キ
モトリプシンなどの中性タンパク質分解酵素が使用され
る。加水分解時のpHはペプシンなどの酸性タンパク質
分解酵素の場合にはpH1〜3の範囲、パパインなどの
中性タンパク質分解酵素の場合にはpH5〜8の範囲に
調製するのが望ましい。pHは一般に酢酸アンモニウム
/アンモニア緩衝液、リン酸緩衝液などの緩衝液によ
り、適切に調製するのが便利である。反応温度は30〜
45℃が望ましく、反応時間としては、一般に3〜24
時間が適当である。酵素による加水分解反応では、酵素
の使用量、反応温度、反応時間により加水分解物の分子
量は大きく影響される。従って、目的とする分子量のケ
ラチン加水分解物を得るためには、酵素使用量、反応温
度、反応時間の各条件について、得られた加水分解物の
分子量分布をゲル濾過法により調べ、経験的に最適条件
を決定する必要がある。酵素による加水分解物は、酸、
アルカリによる加水分解物に比較して、分子量分布がせ
まく、遊離のアミノ酸の生成も少ないので、好適であ
る。
【0017】ケラチン加水分解物の平均分子量は200
〜5,000が好ましく、特に500〜3,000が好
ましい。またケラチン加水分解物中のジスルフィド結合
は、シスチン残基として0.5モル%以上存在すること
が必要であり、特に2モル%以上存在するのが好まし
い。このためには純度の高いケラチン物質を使用し、温
和な条件で加水分解を行うのが好ましい。
〜5,000が好ましく、特に500〜3,000が好
ましい。またケラチン加水分解物中のジスルフィド結合
は、シスチン残基として0.5モル%以上存在すること
が必要であり、特に2モル%以上存在するのが好まし
い。このためには純度の高いケラチン物質を使用し、温
和な条件で加水分解を行うのが好ましい。
【0018】本発明に用いるシスチン残基を含む植物抽
出液としては、可溶性タンパク中にシスチン残基を含む
カラス麦抽出液が特に好ましい。
出液としては、可溶性タンパク中にシスチン残基を含む
カラス麦抽出液が特に好ましい。
【0019】上記シスチン残基を含むケラチン加水分解
物および/またはシスチン残基を含む植物抽出液は、一
種又は二種以上が適宜選択され配合される。その合計の
配合量は、毛髪の還元酸化処理における中間処理剤全量
に対して、0.01〜50.0重量%が好ましく、さら
に好ましくは、0.1〜20.0重量%である。0.0
1重量%未満の場合は、髪の損傷防止及び良好な感触を
与える効果は低減し、また、50.0重量%を超える
と、効果はほぼ上限に達し経済的でない。
物および/またはシスチン残基を含む植物抽出液は、一
種又は二種以上が適宜選択され配合される。その合計の
配合量は、毛髪の還元酸化処理における中間処理剤全量
に対して、0.01〜50.0重量%が好ましく、さら
に好ましくは、0.1〜20.0重量%である。0.0
1重量%未満の場合は、髪の損傷防止及び良好な感触を
与える効果は低減し、また、50.0重量%を超える
と、効果はほぼ上限に達し経済的でない。
【0020】本発明においては、上記一般式(1)で表
されるカチオン性界面活性剤および/またはカチオン性
高分子化合物をさらに配合することで、髪の損傷の防止
および良好な感触を与える効果はさらに高められる。上
記一般式(1)で表されるカチオン性界面活性剤として
は、R3、R4がそれぞれ独立に炭素原子数8〜22の直
鎖もしくは分岐鎖の長鎖アルキル基又はアルケニル基あ
るいは長鎖ヒドロキシアルキル基を表す場合の具体例と
しては、例えば、塩化ジステアリルジメチルアンモニウ
ム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム等が挙げら
れ、R3が炭素原子数8〜22のアルキル基又はアルケ
ニル基、R4がメチル基、エチル基、ポリオキシエチレ
ン基またはベンジル基を表す場合の具体例としては、例
えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セ
チルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチル
アンモニウム、塩化オクチルヒドロキシエチルジメチル
アンモニウム等が挙げられる。
されるカチオン性界面活性剤および/またはカチオン性
高分子化合物をさらに配合することで、髪の損傷の防止
および良好な感触を与える効果はさらに高められる。上
記一般式(1)で表されるカチオン性界面活性剤として
は、R3、R4がそれぞれ独立に炭素原子数8〜22の直
鎖もしくは分岐鎖の長鎖アルキル基又はアルケニル基あ
るいは長鎖ヒドロキシアルキル基を表す場合の具体例と
しては、例えば、塩化ジステアリルジメチルアンモニウ
ム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム等が挙げら
れ、R3が炭素原子数8〜22のアルキル基又はアルケ
ニル基、R4がメチル基、エチル基、ポリオキシエチレ
ン基またはベンジル基を表す場合の具体例としては、例
えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セ
チルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチル
アンモニウム、塩化オクチルヒドロキシエチルジメチル
アンモニウム等が挙げられる。
【0021】上記カチオン性界面活性剤は、一種又は二
種以上が適宜選択され配合され、その配合量は、毛髪の
還元酸化処理における中間処理剤全量に対して、0.0
5〜10.0重量%が好ましく、さらに好ましくは、
0.1〜5.0重量%である。0.05重量%以上配合
することで、髪の損傷の防止及び良好な感触を与える効
果は一層高められる。また、10.0重量%を超える
と、効果はほぼ上限に達し経済的でない。
種以上が適宜選択され配合され、その配合量は、毛髪の
還元酸化処理における中間処理剤全量に対して、0.0
5〜10.0重量%が好ましく、さらに好ましくは、
0.1〜5.0重量%である。0.05重量%以上配合
することで、髪の損傷の防止及び良好な感触を与える効
果は一層高められる。また、10.0重量%を超える
と、効果はほぼ上限に達し経済的でない。
【0022】本発明に用いるカチオン性高分子化合物と
しては、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性澱
粉、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重
合体、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等の第4級窒
素含有カチオン性高分子化合物が好ましい。
しては、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性澱
粉、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重
合体、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等の第4級窒
素含有カチオン性高分子化合物が好ましい。
【0023】カチオン性セルロース誘導体としては例え
ば下記一般式(2)で表されるものが好ましい。
ば下記一般式(2)で表されるものが好ましい。
【0024】
【化3】
【0025】[式中、A1はアンヒドログルコース単位
の残基を表し、k1は50〜20,000の整数であ
り、各Rは、それぞれ次の一般式(3)で表される置換
基を示す。
の残基を表し、k1は50〜20,000の整数であ
り、各Rは、それぞれ次の一般式(3)で表される置換
基を示す。
【0026】
【化4】
【0027】(式中、R5,R6は炭素原子数2または3
のアルキレン基を表し、mは0〜10の整数を表し、n
は0〜3の整数を表し、pは0〜10の整数を表す。R
7は炭素原子数1〜3のアルキレン基又はヒドロキシア
ルキレン基を表し、R8,R9,R10は同じか又は異なっ
ており、炭素原子数10以下のアルキル基、アリール
基、アラルキル基又は式中の窒素原子を含んで複素環を
形成してもよい。Xは陰イオン(ハロゲン原子、硫酸、
スルホン酸、メチル硫酸、リン酸、硝酸等)を表
す。)]
のアルキレン基を表し、mは0〜10の整数を表し、n
は0〜3の整数を表し、pは0〜10の整数を表す。R
7は炭素原子数1〜3のアルキレン基又はヒドロキシア
ルキレン基を表し、R8,R9,R10は同じか又は異なっ
ており、炭素原子数10以下のアルキル基、アリール
基、アラルキル基又は式中の窒素原子を含んで複素環を
形成してもよい。Xは陰イオン(ハロゲン原子、硫酸、
スルホン酸、メチル硫酸、リン酸、硝酸等)を表
す。)]
【0028】カチオン性セルロース誘導体のカチオン置
換度は、0.01〜1、即ちアンヒドログルコース単位
あたりのnの平均値は、0.01〜1、好ましくは0.
02〜0.5である。また、m、nおよびpの合計は平
均1〜3であることが好ましい。カチオン置換度が0.
01未満では十分でなく、また1以上でもかまわない
が、反応率の点より1以下が好ましい。ここで用いられ
るカチオン性セルロース誘導体の分子量は約100,0
00〜3,000,000の間である。
換度は、0.01〜1、即ちアンヒドログルコース単位
あたりのnの平均値は、0.01〜1、好ましくは0.
02〜0.5である。また、m、nおよびpの合計は平
均1〜3であることが好ましい。カチオン置換度が0.
01未満では十分でなく、また1以上でもかまわない
が、反応率の点より1以下が好ましい。ここで用いられ
るカチオン性セルロース誘導体の分子量は約100,0
00〜3,000,000の間である。
【0029】カチオン性澱粉としては、下記一般式
(4)で表されるものが好ましい。
(4)で表されるものが好ましい。
【0030】
【化5】
【0031】[式中、A2は澱粉残鎖を示す。R11はア
ルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、R8,
R9,R10は同じか又は異なっており、炭素原子数10
以下のアルキル基、アリール基、アラルキル基又は式中
の窒素原子を含んで複素環を形成してもよい。Xは陰イ
オン(ハロゲン原子、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、
リン酸、硝酸等)を表す。k2は正の整数を表す。] カチオン性澱粉のカチオン置換度は0.01〜1、即ち
無水グルコース単位当り0.01〜1、好ましくは0.
02〜0.5である。置換度が0.01未満では十分で
なく、また1以上でもかまわないが、反応収率の点より
1以下が好ましい。
ルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、R8,
R9,R10は同じか又は異なっており、炭素原子数10
以下のアルキル基、アリール基、アラルキル基又は式中
の窒素原子を含んで複素環を形成してもよい。Xは陰イ
オン(ハロゲン原子、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、
リン酸、硝酸等)を表す。k2は正の整数を表す。] カチオン性澱粉のカチオン置換度は0.01〜1、即ち
無水グルコース単位当り0.01〜1、好ましくは0.
02〜0.5である。置換度が0.01未満では十分で
なく、また1以上でもかまわないが、反応収率の点より
1以下が好ましい。
【0032】カチオン性のジアリル4級アンモニウム塩
/アクリルアミド共重合体としては下記一般式(5)ま
たは(6)で表されるものが好ましい。
/アクリルアミド共重合体としては下記一般式(5)ま
たは(6)で表されるものが好ましい。
【0033】
【化6】
【0034】(式中、R12,R13は同じか又は異なって
おり、水素、アルキル基(炭素原子数1〜18)、フェ
ニル基、アリール基、ヒドロキシアルキル基、アミドア
ルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基ま
たはカルボアルコキシアルキル基を表す。R14,R15,
R16,R17は同じか又は異なっており、水素、低級アル
キル基(炭素原子数1〜3)またはフェニル基を表す。
Xはハロゲン原子、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、硝
酸等)を表す。l2は1〜50の整数、m1は0〜50の
整数、n1は150〜8,000の整数をそれぞれ表
す。) ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体
の分子量としては、約3万〜200万、好ましくは10
万〜100万の範囲が良い。
おり、水素、アルキル基(炭素原子数1〜18)、フェ
ニル基、アリール基、ヒドロキシアルキル基、アミドア
ルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基ま
たはカルボアルコキシアルキル基を表す。R14,R15,
R16,R17は同じか又は異なっており、水素、低級アル
キル基(炭素原子数1〜3)またはフェニル基を表す。
Xはハロゲン原子、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、硝
酸等)を表す。l2は1〜50の整数、m1は0〜50の
整数、n1は150〜8,000の整数をそれぞれ表
す。) ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体
の分子量としては、約3万〜200万、好ましくは10
万〜100万の範囲が良い。
【0035】第4級化ポリビニルピロリドン誘導体とし
ては、下記一般式(7)で示されるものが好ましい。
ては、下記一般式(7)で示されるものが好ましい。
【0036】
【化7】
【0037】(式中、R18は水素原子又は炭素原子数1
〜3のアルキル基を表し、R19,R20,R21は同じか異
なっており、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル
基、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノ
アルキル基、アルコキシアルキル基またはカルボアルコ
キシアルキル基を表す。Y1は酸素原子又はアミド結合
中のNH基、X1は陰イオン(ハロゲン原子、硫酸、ス
ルホン酸、炭素原子数1〜4のアルキル硫酸、リン酸、
硝酸等)を表す。p1は1〜10の整数、m2+n2は2
0〜8,000の整数を表す。) 第4級ポリビニルピロリドン誘導体の分子量としては、
1万〜200万、好ましくは5万〜150万である。上
記のビニル重合体中に含まれるカチオン性高分子化合物
に由来するカチオン性窒素の含有量はビニル重合体に対
して0.004〜0.2%、好ましくは0.01〜0.
15%である。0.004%未満では十分に効果がな
く、0.2%を越えると性能的には良いがビニル重合体
の着色の原因にもなり、また経済的でない。
〜3のアルキル基を表し、R19,R20,R21は同じか異
なっており、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル
基、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノ
アルキル基、アルコキシアルキル基またはカルボアルコ
キシアルキル基を表す。Y1は酸素原子又はアミド結合
中のNH基、X1は陰イオン(ハロゲン原子、硫酸、ス
ルホン酸、炭素原子数1〜4のアルキル硫酸、リン酸、
硝酸等)を表す。p1は1〜10の整数、m2+n2は2
0〜8,000の整数を表す。) 第4級ポリビニルピロリドン誘導体の分子量としては、
1万〜200万、好ましくは5万〜150万である。上
記のビニル重合体中に含まれるカチオン性高分子化合物
に由来するカチオン性窒素の含有量はビニル重合体に対
して0.004〜0.2%、好ましくは0.01〜0.
15%である。0.004%未満では十分に効果がな
く、0.2%を越えると性能的には良いがビニル重合体
の着色の原因にもなり、また経済的でない。
【0038】上記カチオン性高分子化合物は、一種又は
二種以上が適宜選択され配合され、その配合量は、毛髪
の還元酸化処理における中間処理剤全量に対して、0.
1〜6.0重量%が好ましく、さらに好ましくは、0.
2〜2.0重量%である。
二種以上が適宜選択され配合され、その配合量は、毛髪
の還元酸化処理における中間処理剤全量に対して、0.
1〜6.0重量%が好ましく、さらに好ましくは、0.
2〜2.0重量%である。
【0039】本発明の毛髪の還元酸化処理における中間
処理剤は、上記必須成分の他に、本発明の効果および系
の安定性を損なわない範囲で、通常、毛髪の還元酸化処
理における中間処理剤に配合される他の成分を添加して
目的の剤型に応じて常法により製造できる。他の成分と
しては、例えば、上記以外の界面活性剤、溶剤、油剤、
湿潤剤、増粘剤、着色剤、乳化剤、香料等が挙げられ
る。
処理剤は、上記必須成分の他に、本発明の効果および系
の安定性を損なわない範囲で、通常、毛髪の還元酸化処
理における中間処理剤に配合される他の成分を添加して
目的の剤型に応じて常法により製造できる。他の成分と
しては、例えば、上記以外の界面活性剤、溶剤、油剤、
湿潤剤、増粘剤、着色剤、乳化剤、香料等が挙げられ
る。
【0040】界面活性剤としては、例えばポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンステアレート、グリセ
ロール脂肪酸エステル、ヒマシ油またはラノリンの酸化
エチレン付加物等の非イオン性界面活性剤が使用され、
また溶剤としては、例えばエタノール、イソプロパノー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のア
ルコールまたはグリコール類が使用される。更にまた、
両性ポリマーを配合して、毛髪の感触を高めることもで
きる。
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンステアレート、グリセ
ロール脂肪酸エステル、ヒマシ油またはラノリンの酸化
エチレン付加物等の非イオン性界面活性剤が使用され、
また溶剤としては、例えばエタノール、イソプロパノー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のア
ルコールまたはグリコール類が使用される。更にまた、
両性ポリマーを配合して、毛髪の感触を高めることもで
きる。
【0041】本発明の毛髪の還元酸化処理における中間
処理剤は、上記必須成分及び任意成分を水又は水性溶媒
に溶解し、溶液、乳液、エアゾール等にすることにより
調製される。
処理剤は、上記必須成分及び任意成分を水又は水性溶媒
に溶解し、溶液、乳液、エアゾール等にすることにより
調製される。
【0042】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。配合量は重量%である。実施例に先立ち、
本発明の効果の評価方法について説明する。
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。配合量は重量%である。実施例に先立ち、
本発明の効果の評価方法について説明する。
【0043】評価方法 コンディショニング成分を含まないシャンプーで洗髪し
た20代日本人女性由来の未処理毛髪(パーマ・ヘアカ
ラー等の化学的処理の履歴のない毛髪)をサンプルとし
て、重さ約10gの毛束を作成し、常法に従って、パー
マネントウエーブ処理を行った。すなわち、毛束と同重
量の第1剤を用いて、毛髪に塗布し、さらにロッドに巻
いた後、20分間室温で放置し、次いで中間処理剤を塗
布した。次に、毛髪と同量の第2剤を毛髪になじませな
がら塗布した後、15分間室温で放置し、ロッドアウト
した後、流水ですすぎ、乾燥した。専門の美容技術者に
より、仕上がり後の毛髪のウエーブ効果及び毛髪の感触
について官能評価し、それぞれ未処理毛を基準として、
非常に良いものを「◎」、良いものを「○」、同等のも
のを「△」、劣るものを「×」として判定した。なお、
ウエーブ効果については、ウエーブの均一性及び弾力性
について、あるものを「○」、ないものを「×」として
判定した。
た20代日本人女性由来の未処理毛髪(パーマ・ヘアカ
ラー等の化学的処理の履歴のない毛髪)をサンプルとし
て、重さ約10gの毛束を作成し、常法に従って、パー
マネントウエーブ処理を行った。すなわち、毛束と同重
量の第1剤を用いて、毛髪に塗布し、さらにロッドに巻
いた後、20分間室温で放置し、次いで中間処理剤を塗
布した。次に、毛髪と同量の第2剤を毛髪になじませな
がら塗布した後、15分間室温で放置し、ロッドアウト
した後、流水ですすぎ、乾燥した。専門の美容技術者に
より、仕上がり後の毛髪のウエーブ効果及び毛髪の感触
について官能評価し、それぞれ未処理毛を基準として、
非常に良いものを「◎」、良いものを「○」、同等のも
のを「△」、劣るものを「×」として判定した。なお、
ウエーブ効果については、ウエーブの均一性及び弾力性
について、あるものを「○」、ないものを「×」として
判定した。
【0044】実施例1〜3、比較例1〜4 次の表1に示す組成の毛髪の還元酸化処理における中間
処理剤を常法により製造し、下記組成のパーマネントウ
エーブ剤第1剤及び第2剤を用いてパーマネントウエー
ブ処理を行い、ウエーブ効果、毛髪の滑らかさ、しなや
かさ及びダメージ感について評価した。結果を併せて表
1に示す。
処理剤を常法により製造し、下記組成のパーマネントウ
エーブ剤第1剤及び第2剤を用いてパーマネントウエー
ブ処理を行い、ウエーブ効果、毛髪の滑らかさ、しなや
かさ及びダメージ感について評価した。結果を併せて表
1に示す。
【0045】パーマネントウエーブ剤第1剤 常法により、以下の組成のパーマネントウエーブ剤第1
剤を調製した。 チオグリコール酸アンモニウム液(50%) 13.0 重量% モノエタノールアミン 2.0 アンモニア水 適量 精製水 バランス 合計 100.0
剤を調製した。 チオグリコール酸アンモニウム液(50%) 13.0 重量% モノエタノールアミン 2.0 アンモニア水 適量 精製水 バランス 合計 100.0
【0046】パーマネントウエーブ剤第2剤 常法により、以下の組成のパーマネントウエーブ剤第2
剤を調製した。 臭素酸ナトリウム 6.0 重量% 精製水 94.0 合計 100.0
剤を調製した。 臭素酸ナトリウム 6.0 重量% 精製水 94.0 合計 100.0
【0047】
【表1】 ─────────────────────────────────── 比較例 実施例 ────────────────── 1 2 3 4 1 2 3 ─────────────────────────────────── シスチン 2.0 − 4.0 − 2.0 2.0 4.0 ケラチン加水分解物 *1 − − − 8.0 − 10.0 8.0 カラス麦抽出液 *2 − − − − 15.0 − − 塩化ステアリル トリメチルアンモニウム 1.0 − − − − − − 塩化ジステアリル ジメチルアンモニウム − 1.0 − 1.0 − 1.0 − カチオン化セルロース *3 − 0.3 − − − 0.3 − 塩化ジメチルジアリル アンモニウムホモポリマー *4 − − − − − − 2.0 ポリオキシエチレン(20) オレイルエーテル 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 モノエタノールアミン 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 2.2 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 ─────────────────────────────────── ウエーブの均一性 × × × ○ ○ ○ ○ ウエーブの弾力性 ○ × ○ × ○ ○ ○ 滑らかさ △ ○ × △ ○ ◎ ◎ しなやかさ × ○ × × ◎ ◎ ◎ ダメージ感 △ × △ × ◎ ◎ ◎ ───────────────────────────────────
【0048】*1:シスチン残基含有6モル%の羊毛繊
維の加水分解物。製法は次の通りである。羊毛繊維10
gを1%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液300gに浸漬
し、5N苛性ソーダ水溶液でpH6.7に調整した。さ
らに、パパイン0.2gを加え、60℃で15時間加水
分解反応を行うと、約80%の羊毛が可溶化された。濾
過により、不溶物を除き、得られた濾液中の亜硫酸塩を
分画分子量500の膜を用いて限外濾過法により除去す
ると共に、加水分解物水溶液を濃縮し、これを凍結乾燥
することにより、分子量500〜2000の加水分解物
7.7gを得た。
維の加水分解物。製法は次の通りである。羊毛繊維10
gを1%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液300gに浸漬
し、5N苛性ソーダ水溶液でpH6.7に調整した。さ
らに、パパイン0.2gを加え、60℃で15時間加水
分解反応を行うと、約80%の羊毛が可溶化された。濾
過により、不溶物を除き、得られた濾液中の亜硫酸塩を
分画分子量500の膜を用いて限外濾過法により除去す
ると共に、加水分解物水溶液を濃縮し、これを凍結乾燥
することにより、分子量500〜2000の加水分解物
7.7gを得た。
【0049】*2:香栄興業社製 *3:ポリマー JR−400(ユニオンカーバイド社
製) *4:マーコート 100(メルク社製)
製) *4:マーコート 100(メルク社製)
【0050】実施例4、比較例5 次の表2に示す組成の毛髪の還元酸化処理における中間
処理剤を常法により製造し、下記組成の加温二浴式パー
マネントウエーブ剤第1剤及び第2剤を用いてパーマ処
理を行い、ウエーブ効果、毛髪の滑らかさ、しなやかさ
及びダメージ感について評価した。結果を併せて表2に
示す。
処理剤を常法により製造し、下記組成の加温二浴式パー
マネントウエーブ剤第1剤及び第2剤を用いてパーマ処
理を行い、ウエーブ効果、毛髪の滑らかさ、しなやかさ
及びダメージ感について評価した。結果を併せて表2に
示す。
【0051】加温二浴式パーマネントウエーブ剤第1
剤 常法により、以下の組成の加温二浴式パーマネントウエ
ーブ剤第1剤を調製した。 チオグリコール酸アンモニウム液(50%) 10.0 重量% モノエタノールアミン 1.5 アンモニア水 適量 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 1.5 精製水 バランス 合計 100.0
剤 常法により、以下の組成の加温二浴式パーマネントウエ
ーブ剤第1剤を調製した。 チオグリコール酸アンモニウム液(50%) 10.0 重量% モノエタノールアミン 1.5 アンモニア水 適量 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 1.5 精製水 バランス 合計 100.0
【0052】加温二浴式パーマネントウエーブ剤第2
剤 常法により、以下の組成の加温二浴式パーマネントウエ
ーブ剤第2剤を調製した。 臭素酸ナトリウム 6.0 重量% 精製水 94.0 合計 100.0
剤 常法により、以下の組成の加温二浴式パーマネントウエ
ーブ剤第2剤を調製した。 臭素酸ナトリウム 6.0 重量% 精製水 94.0 合計 100.0
【0053】
【表2】 ────────────────────────────── 比較例5 実施例4 ────────────────────────────── シスチン − 3.0 カラス麦抽出液 *2 − 12.0 塩化セチルトリメチルアンモニウム 2.0 2.0 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 2.0 2.0 モノエタノールアミン − 1.8 精製水 残余 残余 合計 100.0 100.0 ────────────────────────────── ウエーブの均一性 × ◎ ウエーブの弾力性 × ◎ 滑らかさ ○ ◎ しなやかさ ○ ◎ ダメージ感 × ◎ ──────────────────────────────
【0054】*2:香栄興業社製 表1及び表2より、本発明の毛髪の還元酸化処理におけ
る中間処理剤は、髪の損傷防止、ウエーブの均一性、弾
力性、滑らかさ、しなやかさについて優れた効果を有し
ていることが分かる。
る中間処理剤は、髪の損傷防止、ウエーブの均一性、弾
力性、滑らかさ、しなやかさについて優れた効果を有し
ていることが分かる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コールド式、加温式パーマ、一浴式パーマ及び縮毛矯正
施術等から髪の損傷を防止し、毛髪に良好な感触を付与
すると共に、ウエーブ形成能を向上させる効果が得られ
る毛髪の還元酸化処理における中間処理剤が提供でき
る。
コールド式、加温式パーマ、一浴式パーマ及び縮毛矯正
施術等から髪の損傷を防止し、毛髪に良好な感触を付与
すると共に、ウエーブ形成能を向上させる効果が得られ
る毛髪の還元酸化処理における中間処理剤が提供でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA111 AC182 AC542 AC581 AC582 AC691 AC692 AD132 AD441 AD442 BB06 CC34 DD23 EE25 EE29
Claims (3)
- 【請求項1】 シスチンと、シスチン残基を含むケラチ
ン加水分解物および/またはシスチン残基を含む植物抽
出液とを配合してなることを特徴とする毛髪の還元酸化
処理における中間処理剤。 - 【請求項2】 下記一般式(1)で表されるカチオン性
界面活性剤および/またはカチオン性高分子化合物をさ
らに配合した請求項1記載の毛髪の還元酸化処理におけ
る中間処理剤。 【化1】 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に炭素原子数1〜3の
アルキル基、ヒドロキシアルキル基またはポリオキシエ
チレン基を表す。R3、R4はそれぞれ独立に炭素原子数
8〜22のアルキル基またはアルケニル基を表すか、あ
るいは、R3は炭素原子数8〜22のアルキル基または
アルケニル基、R4は炭素原子数1〜3のアルキル基、
ヒドロキシアルキル基、ポリオキシエチレン基またはベ
ンジル基を表す。Xはハロゲン原子、メチルサルフェー
トまたはエチルサルフェート残基を表す。) - 【請求項3】 カチオン性高分子化合物が、第4級窒素
含有カチオン性高分子化合物である請求項2記載の毛髪
の還元酸化処理における中間処理剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10210445A JP2000026253A (ja) | 1998-07-09 | 1998-07-09 | 毛髪の還元酸化処理における中間処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10210445A JP2000026253A (ja) | 1998-07-09 | 1998-07-09 | 毛髪の還元酸化処理における中間処理剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000026253A true JP2000026253A (ja) | 2000-01-25 |
Family
ID=16589455
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10210445A Pending JP2000026253A (ja) | 1998-07-09 | 1998-07-09 | 毛髪の還元酸化処理における中間処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000026253A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1374831A1 (en) * | 2001-03-13 | 2004-01-02 | Ajinomoto Co., Inc. | Comsetics or external preparaiotns for skin |
JP2009057334A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | Nakano Seiyaku Kk | パーマネントウェーブ処理方法およびパーマネントウェーブ用中間処理剤 |
WO2019054446A1 (ja) * | 2017-09-13 | 2019-03-21 | 昌代 熊谷 | 毛髪処理方法 |
-
1998
- 1998-07-09 JP JP10210445A patent/JP2000026253A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1374831A1 (en) * | 2001-03-13 | 2004-01-02 | Ajinomoto Co., Inc. | Comsetics or external preparaiotns for skin |
EP1374831A4 (en) * | 2001-03-13 | 2007-07-11 | Ajinomoto Kk | COSMETICS OR TOPICAL SKIN PREPARATIONS |
JP2009057334A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | Nakano Seiyaku Kk | パーマネントウェーブ処理方法およびパーマネントウェーブ用中間処理剤 |
WO2019054446A1 (ja) * | 2017-09-13 | 2019-03-21 | 昌代 熊谷 | 毛髪処理方法 |
JP6524366B1 (ja) * | 2017-09-13 | 2019-06-05 | 昌代 熊谷 | 毛髪処理方法 |
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