JP2000025226A - 静電型インクジェットヘッドとその製造方法 - Google Patents

静電型インクジェットヘッドとその製造方法

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JP2000025226A
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Shuya Abe
修也 阿部
Koichi Otaka
剛一 大高
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14314Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一のシリコン基板にインク流路となる溝及
び該溝の一部を振動板として形成し、簡素で、しかも、
ノズルピッチを高密度化した場合でも振動板の面積を小
さくする必要がなく、高密度化に適しているインクジェ
ットヘッドを提供する。 【解決手段】 ノズル7と、該ノズル7に連通するイン
ク流路8と、該流路8と接して設けられた振動板2と、
該振動板2に空間11を経て対向して設けられた個別電
極9とを有する。振動板2に取り付けられた電極と前記
個別電極9間に駆動電圧を印加し、前記振動板2を静電
力により変形させ、前記ノズル7からインク液滴を吐出
する。ヘッド基板1は、単結晶シリコンからなり、該基
板1に前記インク流路8となる溝が形成され、各溝内の
壁の一部が振動板2であり、該振動板2と空間11を介
し対向する個別電極9のそれぞれが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オンディマンド式
静電型インクジェットプリンタ用ヘッド及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】オンディマンド方式のインクジェットプ
リンタは安価でありながら比較的画質が良く最近広く使
用されている。しかし、印字速度がレーザプリンタ等に
比較して遅いことが問題になっており、印字速度向上の
ための高密度化が進められている。
【0003】例えば、特開平6−23986号公報(従
来技術1)に記載の発明は、次のようにしてヘッドの高
密度化を行っている。第1のSi基板に単結晶Siの1
00基板を利用し振動板の短辺幅をマスク開口寸法にし
て異方性エッチングを行い高密度化の液室を形成してい
る。液室用の凹形状を形成後、第2の基板にSi−Si
接合し第2の基板部分をエッチングと研磨で振動板を形
成し、その後、ギャップおよび対向電極を形成したガラ
ス基板と陽極接合している。
【0004】また、特開平6−71882号公報(従来
技術2)に記載の発明は、インク液滴を吐出ノズル孔
と、該ノズル孔にそれぞれ連通する吐出室と、該吐出室
の底壁の振動板と、振動板に対向して配置され、振動板
を静電気力により駆動する電極とを備え、振動板を形成
する第1の基板と電極を形成する陽極接合面のいずれか
一方又は両方の面に振動室用の凹部あるいは電極装着用
の凹部もしくはSiO2膜等を形成することにより振動
板と電極間のギャップ長Gを0.05〜2.0μmとして
いる。
【0005】更に、特開平4−312853号公報(従
来技術3)に記載の発明は、インクジェットヘッドのノ
ズル部分を形成する手法として、シリコンを基板とし異
方性エッチングを利用し、シリコン111面で形成され
るノズル列を形成するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術1及び2
では異方性エッチングを利用し寸法精度高くヘッドを形
成できるが、薄板に研磨するなど工程が複雑でかつ長
い。また、必要材料もノズル・キャビティ部,振動板
部,基板部と多い。また、上記従来技術3ではノズル部
分の形成のみに限定している。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ノズ
ルと、該ノズルに連通するインク流路と、該流路と接し
て設けられた振動板と、該振動板に空間を経て対向して
設けられた個別電極とを有し、前記振動板に取り付けら
れた電極と前記個別電極間に駆動電圧を印加し、前記振
動板を静電力により変形させ、前記ノズルからインク液
滴を吐出するインクジェットヘッドにおいて、単結晶シ
リコンからなるヘッド基板に前記インク流路となる溝が
形成され、各溝内の壁の一部が振動板であり、該振動板
と空間を介し対向する個別電極のそれぞれが形成されて
いることを特徴としたものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1のインクジェ
ットヘッドにおいて、単結晶シリコンからなるヘッド基
板に形成されたインク流路はその各々のインク流路が平
行に配置された2つの振動板を有し、該振動板と空間を
介し対向する個別電極のそれぞれが形成されていること
を特徴としたものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1のインクジェ
ットヘッドにおいて、単結晶シリコンからなるヘッド基
板に形成されたインク流路となる溝の各壁はシリコンの
111面で構成されていることを特徴としたものであ
る。
【0010】請求項4の発明は、ノズルと、該ノズルに
連通するインク流路と、該流路と接して設けられた振動
板と、該振動板に空間を経て対向して設けられた個別電
極とを有し、前記振動板に取り付けられた電極と前記個
別電極間に駆動電圧を印加し、前記振動板を静電力によ
り変形させ、前記ノズルからインク液滴を吐出するイン
クジェットヘッドであって、単結晶シリコンからなるヘ
ッド基板に前記インク流路となる溝が形成され、各溝内
の壁の一部が振動板であり、該振動板と空間を介し対向
する個別電極のそれぞれが形成されていることを特徴と
するインクジェットヘッドの製造方法において、該イン
クジェットヘッドはシリコン110ウエハをヘッド基板
とし、該シリコンの異方性エッチングにより前記溝を形
成することを特徴としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】(請求項1の発明)図1は、請求
項1の発明のインクジェットヘッドの構成例を示す図
で、図1(A)は正面図、図1(B)は図1(A)に示
した正面図での波線部における断面図、図1(C)はイ
ンク流路を、基台を外した側から見た図で、インク流路
8は単結晶シリコンを材料として、具体的にはシリコン
ウエハ1を基板として形成される。図1において、2,
3,4,5はシリコン面で構成される壁で、これらの壁
はシリコンのエッチングを用いて形成される。インク流
路8はこれらの壁に囲まれて形成され、インク流路8の
先端にはノズル7が形成されている。
【0012】ノズル7の形成方法はエッチング手法によ
るが、ドライエッチング又はウエットエッチングの手法
を適時選択することができる。この壁の1つの面2が振
動し、ノズル7からインクを液滴を吐出するが、その振
動は振動板を1つの電極として、ギャップ11を介し
て、シリコン基板中に形成された対向電極9との間の静
電引力により発生する。壁,振動板の厚さ,アクチュエ
ータの変位量,電極ギャップ等の寸法は吐出するインク
量から決めることができるが通常は壁及び振動板の厚さ
が0.2〜1.0μmの範囲、また、アクチュエータの変
位量は0.02〜0.5μmであり、ギャップ間隔は0.
05〜1.0μmの範囲である。流路8は基台12の上
に構成されていて、基台12には流路8にインクを供給
する流路13が形成されている。基台12を形成する材
料としてはシリコンウエハ,ガラス材料,セラミック材
料,金属材料等種々選択できる。
【0013】(請求項2の発明)図2は、請求項2の発
明のインクジェットヘッドの構成例を示す断面図で、図
示構成では、インク流路8を構成する壁の内2つの壁
2,4がインク吐出のための振動板として作用する。こ
れらの振動板はそれぞれギャップ11を介して対向電極
9,10を有し、静電引力により振動を発生する。図示
構成例における材料,各部の寸法及び形成法は図1の場
合と同様である。
【0014】(請求項3の発明)図3は、請求項3の発
明のインクジェットヘッドの構成例を示す図で、図3
(A)は正面図、図3(B)は図3(A)に示した正面
図での波線部における断面図、図3(C)はインク流路
8を、基台12を外した側から見た図で、図示の構成例
では、インク流路8を単結晶Si110ウエハ1で形成
している。図3において、2,3,4,5はシリコン1
11面で構成される壁である。これらの壁はシリコンの
異方性エッチングを用いて形成することができる。シリ
コンの異方性エッチングとはシリコンの結晶面に対して
異なるエッチング速度を示すようなエッチング手法であ
り、異方性エッチング溶液としては、エチレンジアミン
ピロカテコール水(EPW),水酸化カリウム(KO
H),ヒドラジン(N24),水酸化ナトリウム(Na
OH),水酸化セシウム(CsOH),アンモニア水
(NHOH),テトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイ(TMAH)等があるが、実用的には水酸化カリ
ウム(KOH)を使用する場合が多い。水酸化カリウム
ではSi111面のエッチング速度が最も遅く、Si1
00面に比べて1/400,Si110面では1/60
0程度である。
【0015】(請求項4の発明)異方性エッチングのマ
スク材としては選択した異方性エッチング溶液に十分耐
性を有するものが選ばれる。具体的にはTa25,Si
34,SiO2等の薄膜材料がエッチングマスクとし
て用いられる。シリコンの結晶学的な条件からこれら異
方性エッチングにより形成した壁は、壁が形成されてい
るSi基板表面(Si110面)とは90度(図3中、
2と4)及び144.74度(図中、3と5)の二つの
角度をなして形成されている。
【0016】インク流路8はこれらの壁に囲まれて形成
される。インク流路8の先端にはノズル7が形成されて
いる。ノズルの形成方法はエッチング手法によるが、ド
ライエッチング又はウエットエッチングの手法を適時選
択することができる。この壁の1つの面2が振動し、ノ
ズル7からインクを液滴を吐出するが、その振動は振動
板を1つの電極として、ギャップ11を介して、シリコ
ン基板中に形成された対向電極9との間の静電引力によ
り発生する。ギャップはインク流路の形成と同様にシリ
コンの異方性エッチングで形成する。また、対向電極は
基板上に酸化膜を形成した上に金属薄膜の形成、あるい
は、不純物により低抵抗化した多結晶シリコン膜で形成
することができる。また、基板シリコンウエハとは導電
型の異なる不純物を拡散させることで、対向電極の形成
も可能である。壁,振動板の厚さ,アクチュエータの変
位量,電極間ギャップ等の寸法は吐出するインク量から
決めることが出来るが通常は壁及び振動板の厚さが0.
2〜1.0μmの範囲、また、アクチュエータの変位量
は0.05〜0.5μmであり、ギャップ間隔は0.05
〜1.0μmの範囲である。流路8は基台12の上に構
成されていて、基台12には流路にインクを供給する流
路13が形成されている。基台12を形成する材料とし
てはシリコンウエハ,ガラス材料,セラミック材料,金
属材料等種々選択できる。
【0017】
【発明の効果】請求項1のインクジェットヘッドにおい
ては、ノズルと、該ノズルに連通するインク流路と、該
流路と接して設けられた振動板と、該振動板に空間を経
て対向して設けられた個別電極とを有し、前記振動板に
取り付けられた電極と前記個別電極間に駆動電圧を印加
し、前記振動板を静電力により変形させ、前記ノズルか
らインク液滴を吐出するインクジェットヘッドにおい
て、単結晶シリコンからなるヘッド基板に前記インク流
路となる溝が形成され、各溝内の壁の一部が振動板であ
り、該振動板と空間を介し対向する個別電極のそれぞれ
が形成されていることを特徴としたので、同一のシリコ
ン基板にインク流路となる溝及び溝の一部が振動板とし
て形成されるので構成の簡素なインクジェットヘッドを
得ることができる。また、ノズルピッチを高密度化した
場合でも振動板の面積を小さくする必要がないため、高
密度化にも適している。
【0018】請求項2のインクジェットヘッドは、請求
項1のインクジェットヘッドにおいて、単結晶シリコン
からなるヘッド基板に形成されたインク流路はその各々
のインク流路が平行に配置された2つの振動板を有し、
該振動板と空間を介し対向する個別電極のそれぞれが形
成されていることを特徴としたので、インク吐出のため
の振動板を2つ有し、吐出インク量を幅広く制御するこ
とができる。
【0019】請求項3のインクジェットヘッドは、請求
項1のインクジェットヘッドにおいて、単結晶シリコン
からなるヘッド基板に形成されたインク流路となる溝の
各壁はシリコンの111面で構成されていることを特徴
としたので、インク流路の壁がシリコン111面で構成
され、寸法精度の高いインク流路を得ることが可能であ
る。
【0020】請求項4の製造法によれば、ノズルと、該
ノズルに連通するインク流路と、該流路と接して設けら
れた振動板と、該振動板に空間を経て対向して設けられ
た個別電極とを有し、前記振動板に取り付けられた電極
と前記個別電極間に駆動電圧を印加し、前記振動板を静
電力により変形させ、前記ノズルからインク液滴を吐出
するインクジェットヘッドであって、単結晶シリコンか
らなるヘッド基板に前記インク流路となる溝が形成さ
れ、各溝内の壁の一部が振動板であり、該振動板と空間
を介し対向する個別電極のそれぞれが形成されているこ
とを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法におい
て、該インクジェットヘッドはシリコン110ウエハを
ヘッド基板とし、該シリコンの異方性エッチングにより
前記溝を形成するようにしたので、インクジェットヘッ
ドを制御性高く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明の実施例を説明するための要
部構成図である。
【図2】 請求項2の発明の実施例を説明するための要
部構成図である。
【図3】 請求項3の発明の実施例を説明するための要
部構成図である。
【符号の説明】
1…シリコンウエハ、2,3,4,5…壁、7…ノズ
ル、8…インク流路、9,10…対向電極、11…ギャ
ップ、12…基台、13…流路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルと、該ノズルに連通するインク流
    路と、該流路と接して設けられた振動板と、該振動板に
    空間を経て対向して設けられた個別電極とを有し、前記
    振動板に取り付けられた電極と前記個別電極間に駆動電
    圧を印加し、前記振動板を静電力により変形させ、前記
    ノズルからインク液滴を吐出するインクジェットヘッド
    において、単結晶シリコンからなるヘッド基板に前記イ
    ンク流路となる溝が形成され、各溝内の壁の一部が振動
    板であり、該振動板と空間を介し対向する個別電極のそ
    れぞれが形成されていることを特徴としたインクジェッ
    トヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1のインクジェットヘッドにおい
    て、単結晶シリコンからなるヘッド基板に形成されたイ
    ンク流路はその各々のインク流路が平行に配置された2
    つの振動板を有し、該振動板と空間を介し対向する個別
    電極のそれぞれが形成されていることを特徴としたイン
    クジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1のインクジェットヘッドにおい
    て、単結晶シリコンからなるヘッド基板に形成されたイ
    ンク流路となる溝の各壁はシリコンの111面で構成さ
    れていることを特徴としたインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 ノズルと、該ノズルに連通するインク流
    路と、該流路と接して設けられた振動板と、該振動板に
    空間を経て対向して設けられた個別電極とを有し、前記
    振動板に取り付けられた電極と前記個別電極間に駆動電
    圧を印加し、前記振動板を静電力により変形させ、前記
    ノズルからインク液滴を吐出するインクジェットヘッド
    であって、単結晶シリコンからなるヘッド基板に前記イ
    ンク流路となる溝が形成され、各溝内の壁の一部が振動
    板であり、該振動板と空間を介し対向する個別電極のそ
    れぞれが形成されていることを特徴とするインクジェッ
    トヘッドの製造方法において、該インクジェットヘッド
    はシリコン110ウエハをヘッド基板とし、該シリコン
    の異方性エッチングにより前記溝を形成することを特徴
    としたインクジェットヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1177898A3 (en) * 2000-08-04 2002-06-19 Illinois Tool Works Inc. Electrostatic mechanically actuated fluid micro-metering device

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