JP2001205808A - インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 - Google Patents
インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置Info
- Publication number
- JP2001205808A JP2001205808A JP2000275799A JP2000275799A JP2001205808A JP 2001205808 A JP2001205808 A JP 2001205808A JP 2000275799 A JP2000275799 A JP 2000275799A JP 2000275799 A JP2000275799 A JP 2000275799A JP 2001205808 A JP2001205808 A JP 2001205808A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure generating
- jet recording
- recording head
- ink jet
- generating chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2/14201—Structure of print heads with piezoelectric elements
- B41J2/14233—Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
- B41J2002/14241—Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm having a cover around the piezoelectric thin film element
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2002/1437—Back shooter
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
密度に配設することのできるインクジェット式記録ヘッ
ド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置を
提供する。 【解決手段】 ノズル開口に連通する圧力発生室12が
画成される単結晶シリコンからなるシリコン層を有する
流路形成基板10と、前記圧力発生室12の一部を構成
する振動板を介して前記圧力発生室12に対向する領域
に設けられて前記圧力発生室12内に圧力変化を生じさ
せる圧電素子300とを具備するインクジェット式記録
ヘッドにおいて、前記圧力発生室12を前記流路形成基
板10の一方面側に当該流路形成基板10を貫通するこ
となく形成し、且つ前記圧力発生室12にインクを供給
するリザーバ15を前記流路形成基板10の他方面側に
形成する。
Description
るノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構
成し、この振動板を介して圧電素子を設けて、圧電素子
の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記
録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録
装置に関する。
る圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧
電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧して
ノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式
記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦
振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、た
わみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの
2種類が実用化されている。
ることにより圧力発生室の容積を変化させることができ
て、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反
面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛
歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた
圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必
要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
シートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼
成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作
り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関
係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難
であるという問題がある。
べく、特開平5−286131号公報に見られるよう
に、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧
電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法に
より圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生
室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案さ
れている。
作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、か
つ簡便な手法で圧電素子を作り付けることができるばか
りでなく、圧電素子の厚みを薄くできて高速駆動が可能
になるという利点がある。
ッドでは、基板の圧電素子とは反対側の面からエッチン
グすることなどにより厚さ方向に貫通して圧力発生室を
形成しているため、寸法精度の高い圧力発生室を比較的
容易且つ高密度に配設することができる。
うなインクジェット式記録ヘッドでは、圧力発生室を形
成する基板として、例えば、直径が6〜12インチ程度
の比較的大きなものを用いようとする場合、ハンドリン
グ等の問題により基板の厚さを厚くせざるを得ず、それ
に伴い圧力発生室の深さも深くなってしまう。そのた
め、各圧力発生室を区画する隔壁の厚さを厚くしない
と、十分な剛性が得られず、クロストークが発生し、所
望の吐出特性が得られない等という問題がある。また、
隔壁の厚さを厚くすると、高い配列密度でノズルを並べ
られないため、高解像度の印字品質を達成できないとい
う問題がある。
剛性を向上すると共に圧力発生室を高密度に配設するこ
とのできるインクジェット式記録ヘッド及びその製造方
法並びにインクジェット式記録装置を提供することを課
題とする。
明の第1の態様は、ノズル開口に連通する圧力発生室が
画成される単結晶シリコンからなるシリコン層を有する
流路形成基板と、前記圧力発生室の一部を構成する振動
板を介して前記圧力発生室に対向する領域に設けられて
前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧電素子とを
具備するインクジェット式記録ヘッドにおいて、前記圧
力発生室が前記流路形成基板の一方面側に当該流路形成
基板を貫通することなく形成され、且つ前記圧力発生室
にインクを供給するリザーバが前記流路形成基板の他方
面側に形成されていることを特徴とするインクジェット
式記録ヘッドにある。
的浅く形成することができ、各圧力発生室を区画する隔
壁の剛性が向上する。また、圧力発生室の容積に対し
て、十分に大きい体積のリザーバが設けられ、リザーバ
内のインク自体によって内部圧力の変化が吸収される。
て、前記リザーバが前記圧力発生室に直接連通している
ことを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
力発生室に直接インクが供給される。
において、前記シリコン層の一方面側には、前記圧力発
生室の長手方向一端部に連通するインク連通路が形成さ
れ、前記リザーバが、前記インク連通路に連通されてい
ることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにあ
る。
ク連通路を介して各圧力発生室にインクが供給されるた
め、リザーバとインク連通路との連通部の断面積がばら
ついても狭隘部でインクの抵抗を制御でき、各圧力発生
室間でのインク吐出特性のばらつきを低減できる。
て、前記インク連通路が前記圧力発生室毎に設けられて
いることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにあ
る。
力発生室毎に設けられたインク連通路を介して各圧力発
生室にインクが供給される。
て、前記インク連通路が前記圧力発生室の並設方向に亘
って連続的に設けられていることを特徴とするインクジ
ェット式記録ヘッドにある。
するインク連通路を介して各圧力発生室にインクが供給
される。
の態様において、前記圧力発生室の前記リザーバとは反
対側の長手方向端部側に、前記圧力発生室と前記ノズル
開口とを連通するノズル連通路が設けられていることを
特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
ーバから安定してインクが供給され、且つノズル開口か
らインクが良好に吐出される。
て、前記ノズル連通路が、前記振動板を除去することに
より形成されていることを特徴とするインクジェット式
記録ヘッドにある。
易に形成することができる。
において、前記ノズル連通路の内面が、接着剤で覆われ
ていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドに
ある。
過するインクによる振動板の剥がれが防止される。
の態様において、前記流路形成基板が、前記シリコン層
のみからなることを特徴とするインクジェット式記録ヘ
ッドにある。
コン層のみで画成される。
かの態様において、前記流路形成基板が、絶縁体層の両
面にシリコン層を有するSOI基板からなり、前記圧力
発生室が前記SOI基板を構成する一方のシリコン層に
形成され、前記リザーバが他方のシリコン層に形成され
ていることを特徴するインクジェット式記録ヘッドにあ
る。
リザーバ等のパターニングを比較的容易に精度良く行う
ことができる。
において、前記流路形成基板が少なくともボロンドープ
ポリシリコン層の両面にシリコン層を有する基板であ
り、前記圧力発生室が一方のシリコン層及び前記ボロン
ドープポリシリコン層に形成されると共に当該圧力発生
室の他方面が他方のシリコン層で構成され、前記リザー
バが前記他方のシリコン層に形成されていることを特徴
とするインクジェット式記録ヘッドにある。
リザーバ等のパターニングを比較的容易に精度良く行う
ことができる。
れかの態様において、前記シリコン層の面方位が、(1
00)面であることを特徴とするインクジェット式記録
ヘッドにある。
ングによっても、リザーバ等を高精度に形成することが
できる。
おいて、前記圧力発生室の横断面が略三角形状を有する
ことを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
の隔壁の強度が著しく向上するため、圧力発生室を高密
度に配設することができ、且つクロストークを防止でき
る。
れかの態様において、前記圧力発生室が異方性エッチン
グにより形成され、前記振動板及び前記圧電素子を構成
する各層が成膜及びリソグラフィ法により形成されたも
のであることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド
にある。
開口を有するインクジェット式記録ヘッドを大量且つ比
較的容易に製造することができる。
れかの態様のインクジェット式記録ヘッドを具備するこ
とを特徴とするインクジェット式記録装置。
吐出特性を向上すると共に高密度化したインクジェット
式記録装置を実現することができる。
通する圧力発生室が画成されるシリコン単結晶基板と、
前記圧力発生室の一部を構成する振動板を介して前記圧
力発生室に対向する領域に設けられて前記圧力発生室内
に圧力変化を生じさせる圧電素子とを具備し、前記圧力
発生室が前記シリコン単結晶基板の一方面側に当該シリ
コン単結晶基板を貫通することなく形成され、且つ前記
圧力発生室にインクを供給するリザーバが前記シリコン
単結晶基板の他方面側に形成されたインクジェット式記
録ヘッドの製造方法であって、前記シリコン単結晶基板
の一方面側の前記圧力発生室を形成する領域に前記犠牲
層を形成する工程と、前記シリコン単結晶基板の一方面
側の表面に前記振動板を形成すると共に前記圧力発生室
に対応して前記圧電素子を形成する工程と、前記シリコ
ン単結晶基板の他方面側をパターニングして前記リザー
バを形成する工程と、前記圧力発生室に充填した前記犠
牲層を前記リザーバを介して除去して前記圧力発生室を
形成する工程とを有することを特徴とするインクジェッ
ト式記録ヘッドの製造方法にある。
て犠牲層を容易に除去することができ、シリコン単結晶
基板を貫通することなく比較的容易に形成することがで
きる。
おいて、前記シリコン単結晶基板の一方面側の前記圧力
発生室を形成する領域に前記犠牲層を形成する工程は、
前記シリコン単結晶基板の一方面側をパターニングして
前記圧力発生室を形成する工程と、前記圧力発生室に前
記犠牲層を充填する工程とを有することを特徴とするイ
ンクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
ターニングによって形成することにより、犠牲層を容易
に形成することができる。
おいて、前記犠牲層を陽極化成法によって形成すること
を特徴とするインクジェット式記録ヘッドの製造方法に
ある。
ターニングによって形成することなく、犠牲層を比較的
容易に形成することができる。
て詳細に説明する。
1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図
であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの圧力発
生室の長手方向における断面図及び平面図である。
れる流路形成基板10は、例えば、150μm〜1mm
の厚さを有し、面方位(100)のシリコン単結晶基板
からなり、その一方面側の表層部分には、異方性エッチ
ングにより複数の隔壁11によって区画された圧力発生
室12が形成されている。
には、後述するリザーバ15と圧力発生室12とを接続
するための中継室であるインク連通部13が圧力発生室
12よりも幅の狭い狭隘部14を介して連通されてい
る。また、これらインク連通部13及び狭隘部14は、
圧力発生室12と共に異方性エッチングによって形成さ
れている。なお、狭隘部14は、圧力発生室12のイン
クの流出入を制御するためのものである。
ング又はドライエッチングの何れの方法を用いてもよい
が、シリコン単結晶基板を厚さ方向に途中までエッチン
グ(ハーフエッチング)することにより圧力発生室12
は浅く形成されており、その深さは、ハーフエッチング
のエッチング時間によって調整することができる。
を各圧力発生室12毎に設けるようにしたが、これに限
定されず、例えば、図2(c)に示すように、全部の各
圧力発生室12に狭隘部14を介して連通するインク連
通部13Aとしてもよく、この場合、このインク連通部
13Aが後述するリザーバ15の一部を構成するように
してもよい。
各インク連通部13に連通し、各圧力発生室12にイン
クを供給するリザーバ15が形成されている。このリザ
ーバ15は、流路形成基板10の他方面側から、所定の
マスクを用いて異方性エッチング、本実施形態では、ウ
ェットエッチングによって形成されている。このリザー
バ15は、本実施形態では、ウェットエッチングによっ
て形成されているため、流路形成基板10の他方面側ほ
ど開口面積が大きくなる形状を有し、インクを供給する
すべての圧力発生室の容積に対して、それよりも十分に
大きい容積となっている。
として面方位(100)のシリコン単結晶基板を用いて
いるため、ウェットエッチングによってもリザーバ15
等を精度よく形成することができる。
の端部近傍には、予め、後述する圧電素子300を駆動
するための駆動IC16が圧力発生室12の並設方向に
亘って一体的に形成されている。
ば、酸化ジルコニウム(ZrO2)等の絶縁層からな
る、厚さ1〜2μmの弾性膜50が設けられている。こ
の弾性膜50は、その一方の面で圧力発生室12の一壁
面を構成している。
2に相対向する領域には、厚さが例えば、約0.5μm
の下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体層
70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80と
が、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子30
0を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極
膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をい
う。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を
共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発
生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここ
ではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層
70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪
みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態で
は、下電極膜60を圧電素子300の共通電極とし、上
電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、
駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。
何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体能動部
が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素
子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じ
る弾性膜とを合わせて圧電アクチュエータと称する。
流路形成基板10に一体的に設けられた駆動IC16と
の間には、それぞれリード電極90が弾性膜50上に延
設されており、各リード電極90と駆動IC16とは、
弾性膜50の駆動IC16に対向する領域に設けられた
接続孔51を介して、それぞれ電気的に接続されてい
る。
ク連通部13とは反対側の端部近傍には、弾性膜50及
び下電極膜60を除去することにより、後述するノズル
開口21に連通するノズル連通孔52が、複数の圧力発
生室12に亘って連続的に設けられている。勿論、この
ノズル連通孔52は、各圧力発生室12毎に設けられて
いてもよい。
成基板10に圧力発生室12を形成する工程及び、この
圧力発生室12に対応する領域に圧電素子300を形成
するプロセスを図3〜図5を参照しながら説明する。な
お、図3〜図5は、圧力発生室12の長手方向の断面図
である。
基板10となるシリコン単結晶板の一方面側に、例え
ば、酸化シリコンからなる所定形状のマスクを用いて異
方性エッチングすることにより圧力発生室12、インク
連通部13及び狭隘部14を形成する。なお、圧電素子
を駆動するための駆動用IC16は、流路形成基板10
に予め一体的に形成されている。
基板10に形成された圧力発生室12、インク連通部1
3及び狭隘部14に犠牲層100を充填する。例えば、
本実施形態では、流路形成基板10の全面に亘って犠牲
層100を圧力発生室12等の深さと略同一厚さで形成
した後、圧力発生室12、インク連通部13及び狭隘部
14以外の犠牲層100をケミカル・メカニカル・ポリ
ッシュ(CMP)により除去することにより形成した。
定されないが、例えば、ポリシリコン又はリンドープ酸
化シリコン(PSG)等を用いればよく、本実施形態で
は、エッチングレートが比較的速いPSGを用いた。
されず、例えば1μm以下の超微粒子をヘリウム(H
e)等のガスの圧力によって高速で基板に衝突させるこ
とにより成膜するいわゆるガスデポジション法あるいは
ジェットモールディング法と呼ばれる方法を用いてもよ
い。この方法では、圧力発生室12、インク連通部13
及び狭隘部14に対応する領域のみに犠牲層100を部
分的に形成することができる。
基板10及び犠牲層100上に弾性膜50を形成する。
また、本実施形態では、流路形成基板10の他方面側
に、リザーバ15を形成する際のマスクとなる保護膜5
5を形成する。例えば、本実施形態では、流路形成基板
10の両面にジルコニウム層を形成後、例えば、500
〜1200℃の拡散炉で熱酸化して酸化ジルコニウムか
らなる弾性膜50及び保護膜55とした。
は、特に限定されず、リザーバ15を形成する工程及び
犠牲層100を除去する工程でエッチングされない材料
であればよい。また、これら弾性膜50及び保護膜55
は、異なる材料で形成するようにしてもよい。さらに、
保護膜55は、リザーバ15を形成する前であれば、何
れの工程で形成してもよい。
50上に圧電素子300を形成する。
まず、図3(d)に示すように、スパッタリングで下電
極膜60を流路形成基板10の圧力発生室12側に全面
に亘って形成すると共に所定形状にパターニングする。
この下電極膜60の材料としては、白金、イリジウム等
が好適である。これは、スパッタリング法やゾル−ゲル
法で成膜する後述の圧電体層70は、成膜後に大気雰囲
気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃程度の温度
で焼成して結晶化させる必要があるからである。すなわ
ち、下電極膜60の材料は、このような高温、酸化雰囲
気下で導電性を保持できなければならず、殊に、圧電体
層70としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いた
場合には、酸化鉛の拡散による導電性の変化が少ないこ
とが望ましく、これらの理由から白金、イリジウムが好
適である。
70を成膜する。例えば、本実施形態では、金属有機物
を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲ
ル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からな
る圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて
形成した。圧電体層70の材料としては、PZT系の材
料がインクジェット式記録ヘッドに使用する場合には好
適である。なお、この圧電体層70の成膜方法は、特に
限定されず、例えば、スパッタリング法又はMOD法
(有機金属熱塗布分解法)等のスピンコート法により成
膜してもよい。
法もしくはMOD法等によりチタン酸ジルコン酸鉛の前
駆体膜を形成後、アルカリ水溶液中での高圧処理法にて
低温で結晶成長させる方法を用いてもよい。
体層70は、バルクの圧電体とは異なり結晶が優先配向
しており、且つ本実施形態では、圧電体層70は、結晶
が柱状に形成されている。なお、優先配向とは、結晶の
配向方向が無秩序ではなく、特定の結晶面がほぼ一定の
方向に向いている状態をいう。また、結晶が柱状の薄膜
とは、略円柱体の結晶が中心軸を厚さ方向に略一致させ
た状態で面方向に亘って集合して薄膜を形成している状
態をいう。勿論、優先配向した粒状の結晶で形成された
薄膜であってもよい。なお、このように薄膜工程で製造
された圧電体層の厚さは、一般的に0.2〜5μmであ
る。
80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料で
あればよく、アルミニウム、金、ニッケル、白金等の多
くの金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態
では、白金をスパッタリングにより成膜している。
層70及び上電極膜80のみをエッチングして圧電素子
300のパターニングを行う。また、本実施形態では、
同時に、駆動IC16に対向する領域の弾性膜50を除
去することにより、各圧電素子300との接続部となる
接続孔51を形成すると共に、圧力発生室12の長手方
向のインク連通部13とは反対側の端部近傍の弾性膜5
0及び下電極膜60をパターニングしてノズル連通孔5
2を形成する。
極90を流路形成基板10の全面に亘って形成すると共
に、各圧電素子300毎にパターニングし、接続孔51
を介して、各圧電素子300の上電極膜80と駆動IC
16とをそれぞれ電気的に接続する。
基板10の圧力発生室12とは反対側の面に設けられた
保護膜55のリザーバ15となる領域をパターニングに
より除去して開口部56を形成すると共に、この開口部
56からインク連通部13に達するまで異方性エッチン
グ(ウェットエッチング)することにより、リザーバ1
5を形成する。なお、本実施形態では、圧電素子300
を形成後にリザーバ15を形成するようにしたが、これ
に限定されず、何れの工程で形成してもよい。
バ15からウェットエッチング又は蒸気によるエッチン
グによって犠牲層100を除去する。本実施形態では、
犠牲層100の材料として、PSGを用いているため、
弗酸水溶液によってエッチングした。なお、ポリシリコ
ンを用いた場合には、弗酸及び硝酸の混合水溶液、ある
いは水酸化カリウム水溶液によってエッチングすること
ができる。
圧電素子300が形成される。
形成基板10の一方面側の表層部に圧力発生室12を形
成し、他方面側に各圧力発生室12に連通するリザーバ
15を形成するようにしたので、圧力発生室12を比較
的薄く形成でき、各圧力発生室12を区画する隔壁11
の剛性を高めることができると共に、複数の圧力発生室
12を高密度に配列することができる。さらに、隔壁1
1のコンプライアンスが小さくなり、インクの吐出特性
が向上する。また、圧力発生室12を形成する際、圧力
発生室12の深さをエッチングの時間によって自由に設
定できるので隔壁のコンプライアンスを制御でき、且つ
製造にかかる時間を減らすことができるので低コスト製
造が実現できる。
くできるため、大きなサイズのウェハとしても取り扱い
が容易となる。したがって、ウェハ一枚当たりのチップ
の取り数を増加することができ、製造コストを低減する
ことができる。また、チップサイズを大きくできるの
で、長尺のヘッドも製造することができる。さらには、
流路形成基板の反りの発生も抑えられ、他の部材と接合
する際に位置合わせが容易となり、接合後も、圧電素子
の特性変化が抑えられてインク吐出特性が安定する。
て、リザーバ15の容積を十分に大きくすることがで
き、リザーバ15内のインク自体にコンプライアンスを
持たせることができる。したがって、別途、リザーバ1
5内の圧力変化を吸収するための基板等を設ける必要が
なく、構造を簡略化して製造コストを低減することがで
きる。
された弾性膜50及び下電極膜60上には、図1及び図
2に示すように、各圧力発生室12とノズル連通孔52
を介して連通するノズル開口21が穿設されたノズルプ
レート20が設けられている。また、このノズルプレー
ト20は、圧電素子300に対向する領域に、圧電素子
300の運動を阻害しない程度の空間を確保した状態
で、その空間を密封可能な圧電素子保持部22が設けら
れており、圧電素子300は、この圧電素子保持部22
内に密封されている。
る圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズ
ル開口21の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出
スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、
1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノ
ズル開口21は数十μmの直径で精度よく形成する必要
がある。
50及び下電極膜60上に接着剤等によって固着される
が、その際、弾性膜50及び下電極膜60に形成された
ノズル連通孔52の内面がこの接着剤で覆われるように
するのが好ましい。これにより、インク連通孔52の内
面が保護され、弾性膜50又は下電極膜60の剥がれ等
を防止することができる。
記録ヘッドは、図示しない外部インク供給手段からリザ
ーバ15にインクを取り込み、リザーバ15からノズル
開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動I
C16からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応す
るそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧
を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体層70
をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の
圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
及び狭隘部14を介して各圧力発生室12とリザーバ1
5とを連通するようにしたが、これに限定されず、例え
ば、図6に示すように、各圧力発生室12とリザーバ1
5とを直接連通するようにしてもよい。
発生室12よりも細い幅で形成して、圧力発生室12の
インクの流出入を制御するようにしたが、これに限定さ
れず、例えば、図7に示すように、圧力発生室12と同
一幅として、深さを調整した狭隘部14Aとしてもよ
い。
インクジェット式記録ヘッドの断面図である。
成基板を用いた例であり、図8に示すように、絶縁層1
11と、この絶縁層111の両側に設けられた第1及び
第2のシリコン層112,113とからなるSOI基板
を流路形成基板10Aとして用いた例である。
膜厚の薄い第1のシリコン層112を絶縁層111に達
するまでエッチングして圧力発生室12、インク連通部
13及び狭隘部14を形成し、第2のシリコン層113
を絶縁層111に達するまでエッチングしてリザーバ1
5を形成すると共に、絶縁層111のリザーバ15の底
面に対応する部分に貫通部111aを形成した以外は、
実施形態1と同様である。
勿論実施形態1と同様の効果を得ることができる。
インクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、
図10は、インクジェット式記録ヘッドの1つの圧力発
生室の長手方向における断面構造を示す図及びそのA−
A’断面図である。
成基板を用いた他の例であり、図示するように、流路形
成基板10Bは、ポリシリコン層111Aと、このポリ
シリコン層111Aの両面に設けられた第1及び第2の
シリコン層112,113とからなる。
シリコン層、本実施形態では第1のシリコン層112に
は、例えば、異方性エッチングすることにより複数の隔
壁11により区画された圧力発生室12が幅方向に並設
されている。また、各圧力発生室12の長手方向一端部
には、インク連通部13が形成され、各圧力発生室12
の長手方向一端部とそれぞれ狭隘部14を介して連通し
ている。
は、第2のシリコン層113には、この第2のシリコン
層113を厚さ方向に貫通して、インク連通部13に連
通するリザーバ15が形成されている。また、ポリシリ
コン層111Aとの接合面側の圧力発生室12、インク
連通部13及び狭隘部14に対向する領域で、且つリザ
ーバ15が連通される部分を除く領域には、ボロンがド
ーピングされたボロンドープシリコン層113aが形成
されている。
第1及び第2のシリコン層112,113は、本実施形
態では、それぞれ面方位(100)のシリコン単結晶基
板からなる。このため、圧力発生室12の幅方向側面1
2aが、圧電素子300側ほど幅狭となるように傾斜す
る傾斜面となっており、圧力発生室12内の流路抵抗が
抑えられている。
12,113に挟持されているポリシリコン層111A
には、本実施形態では、所定の領域にボロンをドーピン
グしたボロンドープポリシリコン層111aが形成され
ており、このボロンドープポリシリコン層111aによ
り第1のシリコン層112に形成する圧力発生室12の
エッチング選択性を持たせている。すなわち、第1及び
第2のシリコン層112,113との間には、実質的に
ボロンドープポリシリコン層111aのみが挟持されて
いることになる。なお、このポリシリコン層111Aと
第1のシリコン層112との間に酸化シリコン層を設け
るようにしてもよく、これにより、高精度なポリシリコ
ン層111Aのエッチング選択性を得ることができる。
のシリコン層112の表面には、第1のシリコン層11
2を予め熱酸化することにより形成した保護膜55Aが
形成され、この保護膜55A上に、上述の実施形態と同
様に、弾性膜50を介して、下電極膜60、圧電体層7
0及び上電極膜80からなる圧電素子300が形成され
ている。
側、本実施形態では、弾性膜50及び下電極膜60上に
は、上述の実施形態と同様、ノズルプレート20が接合
されている。
勿論、上述の実施形態と同様の効果を得ることができ
る。
Bを構成する第1及び第2のシリコン層112,113
は、それぞれ面方位(100)のシリコン単結晶基板か
らなるが、これに限定されず、例えば、面方位(10
0)と面方位(110)のシリコン単結晶基板であって
もよいし、それぞれ面方位(110)のシリコン単結晶
基板であってもよい。
113が、それぞれ面方位(110)のシリコン単結晶
基板からなる場合には、図11に示すように、圧力発生
室12、インク連通部13及び狭隘部14の内側面(1
2a)は、流路形成基板10Bの表面に対して略垂直な
面で形成される。また、この構成の場合、狭隘部14の
流路抵抗は、例えば、その幅を調整することにより制御
することができる。
駆動ICの形成位置は、特に限定されず、上述の実施形
態と同様に、流路形成基板10B又はノズルプレート2
0に一体的に設けるようにすればよい。
るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であ
り、図13は、図12の断面図である。
面方位(100)のシリコン単結晶基板を用い、犠牲層
を用いることなく圧力発生室を形成した例であり、図示
するように、この流路形成基板10の一方面側には、複
数の隔壁11により区画された断面が略三角形状の圧力
発生室12が幅方向に並設され、その長手方向一端部近
傍には、流路形成基板10をその他方面側から異方性エ
ッチングすることにより、各圧力発生室12の共通のイ
ンク室となるリザーバ15が形成されている。
0を介して下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜8
0からなる圧電素子300が形成されている。また、本
実施形態では、弾性膜50は、各圧力発生室12に対向
する領域に流路形成基板10側に突出する突出部50a
が圧力発生室12の長手方向に沿って形成されている。
録ヘッドの製造方法、特に、流路形成基板10に圧力発
生室12を形成するプロセスについて図14及び図15
を参照しながら説明する。
に、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板10の各
圧力発生室12が形成される領域に、圧力発生室12よ
りも狭い幅で、例えば、深さが約50〜100μmの略
長方形の溝部120を形成する。この溝部120の幅
は、約0.1〜3μm程度であることが好ましく、本実
施形態では、約1μmの幅で形成した。なお、この溝部
120の形成方法は、特に限定されず、例えば、ドライ
エッチング等で形成すればよい。
に、流路形成基板10の両面にそれぞれ、弾性膜50及
び保護膜55を形成する。
に形成される弾性膜50は、その一部は溝部120内に
入り込んで形成されるため、弾性膜50の各圧力発生室
12に対向する領域には、溝部120と略同形状で流路
形成基板10側に突出する突出部50aが形成される。
に、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を順
次積層及びパターニングして圧電素子300を形成す
る。
単結晶基板をアルカリ溶液等により異方性エッチングし
て、圧力発生室12等を形成する。
−B’断面図である(b)に示すように、各圧力発生室
12の長手方向一端部となる領域の下電極膜60及び弾
性膜50を除去して、ノズル開口21に連通するノズル
連通孔52を形成する。これにより、流路形成基板10
の表面及び溝部120の長手方向一端部が露出される。
また、同時に、リザーバ15が形成される領域の保護膜
55を除去して開口部56を形成する。
面図である(d)に示すように、ノズル連通孔52を介
して流路形成基板10を、例えば、KOH等のアルカリ
溶液で異方性エッチングすることにより圧力発生室12
を形成する。ここで、異方性エッチングの際、アルカリ
溶液は、ノズル連通孔52を介して溝部120に流れ込
み、流路形成基板10は、この溝部120から徐々に浸
食されて圧力発生室12が形成される。また、流路形成
基板10は、結晶面方位(100)のシリコン単結晶基
板であるため、圧力発生室12の内側面は、流路形成基
板10の表面に対して、約54°傾斜した(111)面
で形成される。すなわち、この(111)面は、圧力発
生室12の実質的な底面であると共に、異方性エッチン
グの際のエッチングストップ面となり、圧力発生室12
はその横断面が略三角形状となるように形成される。
後、図15(e)及びそのC−C’断面図である(f)
に示すように、流路形成基板10の圧電素子300とは
反対側の面から、保護膜55をマスクとしてエッチング
することにより、すなわち、開口部56を介して流路形
成基板10を異方性エッチングすることにより、圧力発
生室12に連通するリザーバ15を形成する。
12を横断面が略三角形状となるように形成するように
したので、各圧力発生室12間の隔壁11の強度が著し
く増加する。したがって、圧力発生室12を高密度に配
設しても、クロストークが発生することが無く、インク
吐出特性を良好に保持することができる。
って貫通すること無く圧力発生室12を形成することが
できるため、本実施形態では、流路形成基板10の厚さ
を220μm程度としたが、それよりも厚いものであっ
てもよい。したがって、流路形成基板10を形成するウ
ェハを比較的大径としても、容易に取り扱うことができ
てコストダウンを図ることができる。
力発生室12に対応する部分に突出部50aが形成され
ているが、この突出部50aは、例えば、圧力発生室1
2のエッチングと同時に除去するようにしてもよい。さ
らに、例えば、図16に示すように、弾性膜50上に、
酸化ジルコニウム等からなる第2の弾性膜50Aを設け
ておき、圧力発生室12を異方性エッチングで形成する
際に、圧力発生室12に対向する領域の弾性膜50を完
全に除去するようにしてもよい。
態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的
構成は上述したものに限定されるものではない。
00を駆動するための駆動IC16を流路形成基板10
に一体的に設けるようにしたが、別途、流路形成基板1
0の近傍に設け、例えば、ワイヤボンディング等により
圧電素子300と電気的に接続するようにしてもよい。
形成基板10をパターニングして圧力発生室12を形成
し、この圧力発生室12に犠牲層100を充填するよう
にしたが、これに限定されず、例えば、圧力発生室12
を形成せずに、所定のマスク等を用いて圧力発生室12
が形成される領域に陽極化成法によって多数の微細な孔
を柱状に形成、すなわち、ポーラスシリコンを形成し、
このポーラスシリコンを犠牲層として用いるようにして
もよい。このように形成した犠牲層も、上述の実施形態
と同様に、アルカリ溶液等によって容易に除去すること
ができる。
層として用いる場合には、弾性膜50として、酸化ジル
コニウムの代わりに、例えば、窒化シリコン等をCVD
法によって成膜することが好ましい。これは、ポーラス
シリコンを犠牲層として用いる場合、ジルコニウムの熱
酸化を行うと犠牲層も酸化されてしまい、犠牲層の除去
が困難になるためである。
ソグラフィプロセスを応用して製造される薄膜型のイン
クジェット式記録ヘッドを例にしたが、勿論これに限定
されるものではなく、例えば、グリーンシートを貼付す
る等の方法により形成される厚膜型のインクジェット式
記録ヘッドにも本発明を採用することができる。
式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するイン
ク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成し
て、インクジェット式記録装置に搭載される。図17
は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図
である。
録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、
インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが
着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び
1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付け
られたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられてい
る。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、
それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物
を吐出するものとしている。
い複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリ
ッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及
び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿っ
て移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に
沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ロ
ーラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シ
ートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるように
なっている。
圧力発生室を比較的薄く形成できるため、各圧力発生室
を区画する隔壁の剛性を高めることができ、複数の圧力
発生室を高密度に配列することができる。
されるため、リザーバ内のインク自体にリザーバ内の圧
力変化が吸収され、別途、コンプライアンス部を設ける
必要がない。したがって、ヘッドの構造を簡略化するこ
とができ、製造コストを低減することができる。
録ヘッドの概略を示す斜視図である。
録ヘッドを示す図であり、図1の断面図及び平面図であ
る。
録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
録ヘッドの変形例を示す断面図である。
録ヘッドの変形例を示す断面図である。
録ヘッドを示す断面図である。
録ヘッドの概略を示す斜視図である。
記録ヘッドを示す断面図である。
記録ヘッドの変形例を示す断面図である。
記録ヘッドの概略を示す斜視図である。
記録ヘッドを示す断面図である。
記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
記録ヘッドの変形例を示す断面図である。
記録装置の概略図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 ノズル開口に連通する圧力発生室が画成
される単結晶シリコンからなるシリコン層を有する流路
形成基板と、前記圧力発生室の一部を構成する振動板を
介して前記圧力発生室に対向する領域に設けられて前記
圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧電素子とを具備
するインクジェット式記録ヘッドにおいて、 前記圧力発生室が前記流路形成基板の一方面側に当該流
路形成基板を貫通することなく形成され、且つ前記圧力
発生室にインクを供給するリザーバが前記流路形成基板
の他方面側に形成されていることを特徴とするインクジ
ェット式記録ヘッド。 - 【請求項2】 請求項1において、前記リザーバが前記
圧力発生室に直接連通していることを特徴とするインク
ジェット式記録ヘッド。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、前記シリコン
層の一方面側には、前記圧力発生室の長手方向一端部に
連通するインク連通路が形成され、前記リザーバが、前
記インク連通路に連通されていることを特徴とするイン
クジェット式記録ヘッド。 - 【請求項4】 請求項3において、前記インク連通路が
前記圧力発生室毎に設けられていることを特徴とするイ
ンクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項5】 請求項3において、前記インク連通路が
前記圧力発生室の並設方向に亘って連続的に設けられて
いることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記圧
力発生室の前記リザーバとは反対側の長手方向端部側
に、前記圧力発生室と前記ノズル開口とを連通するノズ
ル連通路が設けられていることを特徴とするインクジェ
ット式記録ヘッド。 - 【請求項7】 請求項6において、前記ノズル連通路
が、前記振動板を除去することにより形成されているこ
とを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項8】 請求項6又は7において、前記ノズル連
通路の内面が、接着剤で覆われていることを特徴とする
インクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項9】 請求項1〜8の何れかにおいて、前記流
路形成基板が、前記シリコン層のみからなることを特徴
とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項10】 請求項1〜8の何れかにおいて、前記
流路形成基板が、絶縁体層の両面にシリコン層を有する
SOI基板からなり、前記圧力発生室が前記SOI基板
を構成する一方のシリコン層に形成され、前記リザーバ
が他方のシリコン層に形成されていることを特徴するイ
ンクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項11】 請求項1〜8の何れかにおいて、前記
流路形成基板が少なくともボロンドープポリシリコン層
の両面にシリコン層を有する基板であり、前記圧力発生
室が一方のシリコン層及び前記ボロンドープポリシリコ
ン層に形成されると共に当該圧力発生室の他方面が他方
のシリコン層で構成され、前記リザーバが前記他方のシ
リコン層に形成されていることを特徴とするインクジェ
ット式記録ヘッド。 - 【請求項12】 請求項1〜11の何れかにおいて、前
記シリコン層の面方位が、(100)面であることを特
徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項13】 請求項12において、前記圧力発生室
の横断面が略三角形状を有することを特徴とするインク
ジェット式記録ヘッド。 - 【請求項14】 請求項1〜13の何れかにおいて、前
記圧力発生室が異方性エッチングにより形成され、前記
振動板及び前記圧電素子を構成する各層が成膜及びリソ
グラフィ法により形成されたものであることを特徴とす
るインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項15】 請求項1〜14の何れかのインクジェ
ット式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジ
ェット式記録装置。 - 【請求項16】 ノズル開口に連通する圧力発生室が画
成されるシリコン単結晶基板と、前記圧力発生室の一部
を構成する振動板を介して前記圧力発生室に対向する領
域に設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせ
る圧電素子とを具備し、前記圧力発生室が前記シリコン
単結晶基板の一方面側に当該シリコン単結晶基板を貫通
することなく形成され、且つ前記圧力発生室にインクを
供給するリザーバが前記シリコン単結晶基板の他方面側
に形成されたインクジェット式記録ヘッドの製造方法で
あって、 前記シリコン単結晶基板の一方面側の前記圧力発生室を
形成する領域に前記犠牲層を形成する工程と、前記シリ
コン単結晶基板の一方面側の表面に前記振動板を形成す
ると共に前記圧力発生室に対応して前記圧電素子を形成
する工程と、前記シリコン単結晶基板の他方面側をパタ
ーニングして前記リザーバを形成する工程と、前記圧力
発生室に充填した前記犠牲層を前記リザーバを介して除
去して前記圧力発生室を形成する工程とを有することを
特徴とするインクジェット式記録ヘッドの製造方法。 - 【請求項17】 請求項16において、前記シリコン単
結晶基板の一方面側の前記圧力発生室を形成する領域に
前記犠牲層を形成する工程は、前記シリコン単結晶基板
の一方面側をパターニングして前記圧力発生室を形成す
る工程と、前記圧力発生室に前記犠牲層を充填する工程
とを有することを特徴とするインクジェット式記録ヘッ
ドの製造方法。 - 【請求項18】 請求項14において、前記犠牲層を陽
極化成法によって形成することを特徴とするインクジェ
ット式記録ヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000275799A JP3760981B2 (ja) | 1999-11-15 | 2000-09-12 | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11-324616 | 1999-11-15 | ||
JP32461699 | 1999-11-15 | ||
JP2000275799A JP3760981B2 (ja) | 1999-11-15 | 2000-09-12 | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001205808A true JP2001205808A (ja) | 2001-07-31 |
JP3760981B2 JP3760981B2 (ja) | 2006-03-29 |
Family
ID=26571546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000275799A Expired - Fee Related JP3760981B2 (ja) | 1999-11-15 | 2000-09-12 | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3760981B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009226796A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録ヘッドの製造方法及びインクジェット式記録ヘッド、インクジェット式記録装置 |
JP2009226795A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録ヘッドの製造方法及びインクジェット式記録ヘッド、インクジェット式記録装置 |
KR100955963B1 (ko) | 2006-10-12 | 2010-05-04 | 캐논 가부시끼가이샤 | 잉크 젯 프린트 헤드 및 잉크 젯 프린트 헤드의 제조 방법 |
US7955509B2 (en) | 2006-10-03 | 2011-06-07 | Canon Kabushiki Kaisha | Manufacturing method of liquid discharge head and orifice plate |
US20160075135A1 (en) * | 2014-09-17 | 2016-03-17 | Memjet Technology Limited | INKJET nozzle device with roof actuator connected to lateral drive circuitry |
-
2000
- 2000-09-12 JP JP2000275799A patent/JP3760981B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7955509B2 (en) | 2006-10-03 | 2011-06-07 | Canon Kabushiki Kaisha | Manufacturing method of liquid discharge head and orifice plate |
KR100955963B1 (ko) | 2006-10-12 | 2010-05-04 | 캐논 가부시끼가이샤 | 잉크 젯 프린트 헤드 및 잉크 젯 프린트 헤드의 제조 방법 |
JP2009226796A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録ヘッドの製造方法及びインクジェット式記録ヘッド、インクジェット式記録装置 |
JP2009226795A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録ヘッドの製造方法及びインクジェット式記録ヘッド、インクジェット式記録装置 |
JP4572351B2 (ja) * | 2008-03-24 | 2010-11-04 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット式記録ヘッドの製造方法 |
JP4645668B2 (ja) * | 2008-03-24 | 2011-03-09 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット式記録ヘッドの製造方法 |
US7938506B2 (en) | 2008-03-24 | 2011-05-10 | Seiko Epson Corporation | Inkjet recording head, inkjet recording device, and method for manufacturing the inkjet recording head |
US8037604B2 (en) * | 2008-03-24 | 2011-10-18 | Seiko Epson Corporation | Method of manufacturing ink jet recording head |
US20160075135A1 (en) * | 2014-09-17 | 2016-03-17 | Memjet Technology Limited | INKJET nozzle device with roof actuator connected to lateral drive circuitry |
WO2016041913A1 (en) * | 2014-09-17 | 2016-03-24 | Memjet Technology Limited | Inkjet nozzle device with roof actuator connected to lateral drive circuitry |
US9550359B2 (en) | 2014-09-17 | 2017-01-24 | Memjet Technology Limited | Inkjet nozzle device with roof actuator connected to lateral drive circuitry |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3760981B2 (ja) | 2006-03-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3630050B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JP3491688B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド | |
JP3494219B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド | |
JP2003127366A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 | |
JP2002316417A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JP2002210965A (ja) | ノズルプレート及びインクジェット式記録ヘッド並びにインクジェット式記録装置 | |
JP2003246065A (ja) | 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 | |
JP2003266686A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 | |
JP2003145762A (ja) | 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 | |
JP2002046281A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 | |
JP2001096745A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JP3760981B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JP2001287363A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JP3384456B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 | |
JP2002086717A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JP2003118110A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JP4420544B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド並びにインクジェット式記録装置 | |
JP3546944B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 | |
JP2002046283A (ja) | インクジェット式記録ヘッドの製造方法 | |
JP2002210988A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 | |
JP2001270113A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JP2001096744A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 | |
JP2002225291A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 | |
JP2002210962A (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JP3379580B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050113 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050126 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050303 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051109 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20051118 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20051221 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060103 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 5 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 6 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |