JP2000023562A - 植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法 - Google Patents

植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法

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JP2000023562A JP19578898A JP19578898A JP2000023562A JP 2000023562 A JP2000023562 A JP 2000023562A JP 19578898 A JP19578898 A JP 19578898A JP 19578898 A JP19578898 A JP 19578898A JP 2000023562 A JP2000023562 A JP 2000023562A
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porous concrete
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Tetsuo Hamaguchi
哲夫 浜口
Tomohiro Shoji
智浩 庄司
Tadao Kaneko
忠男 金子
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Maxell Sliontec Ltd
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SUGAWARA IND
Maxell Sliontec Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】緑化コンクリート用の基盤としての用途に適す
る、内部に十分な量の土壌材を含有した植栽用ポーラス
コンクリートおよびその製造方法を提供すること。 【解決手段】上記課題は、水硬性成分、粗骨材、土壌
材、および、水を含浸させた微粒子状の高吸水性樹脂を
混合し、硬化させてなる植栽用ポーラスコンクリートお
よびその製造方法によって達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物を表面に直接
生育させる緑化コンクリートの基盤に用いることができ
る植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートは、構造材料としての優れ
た経済性、強度、耐久性、施工性を有するので、大量に
使用されてきた。近年、公共構造物や建築物に広く用い
られているコンクリート構造物に関しては、景観・美観
が重要視され、また、周辺環境と調和し、生態系に配慮
することが望まれている。連結空隙を有するコンクリー
トすなわちポーラスコンクリートが、生態系と調和ある
いは共存しうる材料すなわちエコマテリアルとして注目
され、その実例として、透水コンクリート、緑化コンク
リート、水質浄化コンクリート、吸音コンクリート等
が、各分野に広く利用されている。
【0003】ポーラスコンクリートを基盤とした緑化コ
ンクリートは、コンクリート構造物の表面を直接植物で
被うことができるという特徴を有するので、景観の向上
や、自然と調和した環境保全のため、法面の保護ブロッ
クや護岸等に多く用いられている。植物が生育するため
に水は不可欠であるが、透水性が良く、保水性が悪いポ
ーラスコンクリートをそのまま緑化コンクリートの基盤
に用いると、植物が生育するための水が不足する。その
ため、常時潅水して水を補給するか、またはポーラスコ
ンクリートの空隙部分に土壌材や保水材等を充填して保
水性を向上させたものを緑化コンクリートの基盤として
いる。一般には、維持管理の手間等を考慮して、後者の
方法が採用され、保水性等を付与した植栽用ポーラスコ
ンクリートが多く使用されている。
【0004】従来、緑化コンクリートの基盤に用いられ
る植栽用ポーラスコンクリートを製造するには、具体的
には、まず、粗骨材にセメントペーストまたはモルタル
をまぶして互いに連結固化させたポーラスコンクリート
を作製し、その後、その空隙内に土壌材を充填して緑化
コンクリート基盤用の植栽用ポーラスコンクリートとし
ている。その上に植物を生育させたものが緑化コンクリ
ートである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法は、ポーラ
スコンクリート打設後、その表面より空隙中に土壌材を
充填するものであり、ポーラスコンクリートを打設・硬
化させる工程と、土壌材を充填する工程とに分かれ、手
間が掛る。また、ポーラスコンクリートの空隙に、必要
な量の土壌材を均一に充填することは難しく、土壌材の
充填量が不足した部分は、保水量が少なく、乾燥により
植物がほとんど生育できずに短期間で枯死する。また、
土壌材が少量のため保肥性に欠け、短期間で肥料切れ状
態となり、長期に亙って植物が生存しにくいという問題
があった。そこで、緑化コンクリートにおいて、簡単な
工程で製造され、しかも、均一な土壌材が空隙に充填さ
れている植栽用ポーラスコンクリートが強く望まれてい
る。
【0006】植栽用ポーラスコンクリート、あるいは、
ポーラスコンクリートの保水性の改良方法および空隙部
分に土壌等を充填する方法として、特開昭63−532
号公報には、まぶしコンクリートブロック中に植物種子
および高吸水性樹脂或いはパルプファイバー等の保水性
材料を混入した緑化構造体が開示されており、また特開
平5−272142号公報には空隙の細かいポーラスコ
ンクリート基盤の表面に、骨材の粒径とほぼ同じ厚さを
もち、且つこの骨材間にコーティング種子を配設した、
空隙の粗い被覆ポーラスコンクリート層を一体に形成す
る方法が開示されている。
【0007】しかし、特開昭63−532号公報に開示
された緑化構造体においては、種子および高吸水性樹脂
或いはパルプファイバー等の保水性材料がセメントペー
ストで覆われてしまうため、発芽や生育に必要な酸素や
水が充分供給されず、発芽率が悪く、しかも生育が悪い
といった問題点がある。また、特開平5−272142
号公報に開示された方法には、種子がポーラスコンクリ
ートに埋没しているため発芽率の低下するなどの問題が
ある。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解消し、緑化コンクリート用基盤としての用途に
適する、内部に十分な量の土壌材を含有した植栽用ポー
ラスコンクリートおよびその製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とする
ものである。
【0010】即ち、本発明は、請求項1に記載のよう
に、水硬性成分、粗骨材、土壌材、および、水を含浸さ
せた微粒子状の高吸水性樹脂を混合し、前記水硬性成分
を硬化させてなる植栽用ポーラスコンクリートを構成す
る。
【0011】また、本発明は、請求項2に記載のよう
に、請求項1に記載の植栽用ポーラスコンクリートにお
いて、水硬性成分、粗骨材、土壌材の混合量を、それぞ
れ、150〜350kg/m3、1000〜1900kg/m3、30〜400kg/m3
とし、かつ、前記微粒子状の高吸水性樹脂に含浸させる
水の量を水硬性成分の 10〜35 重量%としたことを特徴
とする植栽用ポーラスコンクリートを構成する。
【0012】また、本発明は、請求項3に記載のよう
に、請求項1に記載の植栽ポーラスコンクリートにおい
て、粗骨材の粒径を 10〜30mm、土壌材の粒径を 0.5〜1
0mm とし、かつ、前記微粒子状の高吸水性樹脂の粒径を
0.02〜1mm としたことを特徴とする植栽用ポーラスコ
ンクリートを構成する。
【0013】また、本発明は、請求項4に記載のよう
に、水硬性成分、粗骨材、土壌材、および、水を含浸さ
せた微粒子状の高吸水性樹脂を混合し、水硬性成分を微
粒子状の高吸水性樹脂から放出される水と反応させ、硬
化させることを特徴とする植栽用ポーラスコンクリート
の製造方法を構成する。
【0014】また、本発明は、請求項5に記載のよう
に、請求項4に記載の植栽用ポーラスコンクリートの製
造方法において、土壌材を、前記水硬性成分、粗骨材お
よび高吸水性樹脂を混合した後に混合することを特徴と
する植栽用ポーラスコンクリートの製造方法を構成す
る。
【0015】本発明の植栽用ポーラスコンクリートは、
水硬性成分、粗骨材、土壌材および水を含浸させた微粒
子状の高吸水性樹脂である含水ゲルが混合され、水硬性
成分が含水ゲルより放出された水と反応して硬化するこ
とにより、混合物全体が硬化してなるものであり、粗骨
材と水硬性成分の硬化物よりなるポーラスコンクリート
の連結空隙の部分に土壌材が保持された構造を有する。
【0016】本発明で用いられる粗骨材は、ポーラスコ
ンクリートの骨格となるものであるが、一般にコンクリ
ートに用いられるものであればいずれでもよく、例え
ば、砂利、砕石、人工軽量骨材等である。それらを単独
または混合して用いることができる。
【0017】粗骨材の粒径および粒度分布は、ポーラス
コンクリートの連結空隙の量および径の大きさ、および
強度に関係し、目的物の強度、植栽する植物の種類など
によって選択される。粒径は、5〜80mm、好ましくは 10
〜30mm の大きさである。粗骨材の粒径が小さくなる
と、ポーラスコンクリートの空隙の径が小さくなり、植
物の根が空隙に入り込めないため生育できず、緑化コン
クリート用基盤とはならない。また、粒径が大きくなる
と、粗骨材間の結合面積割合が小さくなり、結合力が低
下して、ポーラスコンクリートの強度が低下する。ま
た、粒度分布が広くなると粗骨材が密に詰まり、空隙が
少なくなるため、粒度分布は狭い方が好ましい。
【0018】粗骨材の混合量は、使用する粗骨材の実績
率(JIS A 1104に試験方法が規定されている)が異なる
ため一概には決められないが、植栽用ポーラスコンクリ
ートの中に占める粗骨材の容積の比率が実績率に近くな
るように決められる。混合量が少なすぎると粗骨材間の
結合が弱くなり、強度が低下する。
【0019】粗骨材の混合量は、 使用する粗骨材の比
重により異なる。すなわち、粗骨材の混合量は、普通骨
材の場合 1200〜1900kg/m3、人工軽量骨材の場合 1000
〜1200kg/m3 の範囲内にあることが好ましい。
【0020】本発明において用いられる水硬性成分と
は、水と反応して硬化物を生成し、粗骨材の結合材とな
る無機材料を指し、その具体例として、例えば、ポルト
ランドセメント、アルミナセメント、フライアッシュセ
メント、高炉セメント、シリカセメント、各種混合セメ
ントなどがある。
【0021】水硬性成分の混合量は、粗骨材の容積に対
して、7〜22 容量%の範囲内にあることが好ましい。具
体的には、混合量は 150〜350kg/m3 の範囲内にあるこ
とが好ましい。混合量が少ないと、結合材が不足し、強
度が小さくなる。混合量が多すぎると、空隙が少なくな
り、また連結空隙の連結部分が閉塞する。さらに、水硬
性成分が土壌材の表面をほとんど完全に覆う状態にもな
り、植栽に適したポーラスコンクリートとはならない。
【0022】なお、水硬性成分の硬化物は、ポーラスコ
ンクリートの骨格となる粗骨材の結合材となるが、水硬
性成分の一部を細骨材や混和材に置き換えることができ
る。
【0023】また、本発明に用いられる水を含浸させた
微粒子状態の高吸水性樹脂即ち含水ゲルは、化学的また
は物理的作用により水を放出する性質を有するゲル状物
である。この含水ゲルより放出された水と水硬性成分が
反応し、硬化物を生成する。
【0024】上記の含水ゲルは、高吸水性樹脂の乾燥重
量に対して、5〜1000 倍、好ましくは 50〜500倍の水を
含浸させたものである。用いる水は、特に制限されない
が、通常、水道水、地下水などが用いられる。含水ゲル
の保水性は、含浸倍率が小さくなる程大きくなる。水の
含浸量が少ないと、水を放出する時間が長くなり、水硬
性成分の硬化が遅くなる。一方、水の含浸量が多くなり
すぎると、含水ゲルの保水性が低下し、成分の混合過程
中に液状の水が放出され、混合物がドライの状態(液状
部分がない状態)とはならない。このような場合には、
土壌材が、液状の水に分散した水硬性成分によって覆わ
れてしまい、その植物育成能力が低下してしまう。
【0025】本発明に用いられる高吸水性樹脂の種類は
格別制限されるものではなく、一般に市販されているも
のであればいずれも使用できる。その粒径は、0.01〜2m
m、好ましくは 0.02〜1mmである。
【0026】含水ゲルの混合量は、水硬性成分の重量に
対して、5〜40 重量%、好ましくは10〜35 重量%であ
る。混合量が少ないと、水硬性成分の硬化が遅くなり、
自立できる硬化体となるまでに時間が長くなり、実用上
不適である。混合量が多すぎると、水硬性成分、粗骨
材、土壌材および含水ゲルを混合した混合物中に含水ゲ
ルから液状の水が放出されて、混合物がドライの状態で
なくなり、上記のように、土壌材が、液状の水に分散し
た水硬性成分によって覆われてしまい、その植物育成能
力が低下してしまう。
【0027】上記の含水ゲルは、高吸水性樹脂と水を攪
拌することによって調製される。但し、この調製は、水
硬性成分との混合以前に行わなければならない。
【0028】水を含浸させた高吸水性樹脂により、セメ
ントの水和反応を生じさせることを特徴とするコンクリ
ート・モルタルの組成物および製造方法として、特開昭
63−100083号公報には、水硬性成分と有機含水
ゲルの組成物が開示され、特開昭59−141450号
公報、特公平6−47250号公報、特公平7−373
49号公報には、含水ゲルを用いてコンクリート・モル
タルを製造する方法が開示されている。しかしながら、
これらの組成物および製造方法は、いずれも、高吸水性
樹脂または高吸水性樹脂よりなる含水ゲルを用い、水/
セメント比を小さくして硬化物を緻密なものとし、高強
度、高耐久性のコンクリートを製造することを目的とす
る、コンクリート製造方法の改良に関するものであり、
本発明に係る植栽用ポーラスコンクリートおよびその製
造方法における含水ゲルの使用効果、すなわち、コンク
リート内部に、十分な量の土壌材を含有させ、しかも、
連結空隙を確保することを可能とする効果を示唆するも
のではなく、したがって、本発明をも示唆するものでは
ない。また、土壌材を含有する植栽用ポーラスコンクリ
ートは、上記のコンクリート製造方法の改良に関する公
知例においてコンクリートの実例として挙げられていな
い。
【0029】また、本発明に用いられる土壌材は、植物
が生育できる土壌、肥料成分または植物の生育に必要な
水が保持できるものであれば良い。土壌材の例として
は、地力増進法で指定された泥炭、腐蝕酸質資材、ゼオ
ライト、パーライト、ベントナイト、ポリエチレンイミ
ン系資材、ポリビニルアルコール系資材、ピートモスの
土壌改良材や、保水効果の大きいバーミキュライト、浄
水場発生土、汚泥肥料等がある。保水性能を有する物、
肥料成分を有する物等、各機能を有するものを単独でま
たは混合して用いることができる。
【0030】土壌材の混合量は、粗骨材、水硬性成分、
含水ゲルよりなるポーラスコンクリートの空隙の量が異
なるため一概には決められないが、植栽用ポーラスコン
クリートの中に占める土壌材の容積が 10〜40 容量%と
なる量である。土壌材の比重により異なるが、混合量
は、具体的には、30〜400kg/m3 の範囲内にあることが
好ましい。混合量が少なすぎると、保水性が不足するな
ど土壌材の機能が充分発揮されない。また、逆に混合量
が多すぎると、コンクリートとしての強度が低下する等
の問題が発生する。
【0031】土壌材の粒度は 0.5〜10mm の範囲内にあ
ることが好ましい。0.5mm 以下では、土壌材が水硬性成
分の硬化物の中に埋没したり、表面を覆われてしまっ
て、その機能が阻害される。
【0032】上記の準備の後に、植栽用ポーラスコンク
リートの材料である、粗骨材、水硬性成分、土壌材およ
び含水ゲルを混合する。混合の方法としては、水硬性成
分を含水ゲルの周りに均一に付着させ、かつ、骨材、土
壌材等を均一に分散させる方法であればいずれも用いる
ことができる。一般に、このような場合には、コンクリ
ートを混練するミキサーである傾胴形ミキサー、強制練
りミキサーなどを用いて混合するが、本発明は、特にこ
れに限定されるものではない。
【0033】本発明における混合順序は、種々あるが、
土壌材の表面に、水硬性成分が付着した含水ゲルが付着
する量が少なくなるように、土壌材を最後に添加する方
法が望ましい。
【0034】かくして得られる混合物を型枠に充填して
締固める。このとき、固体粒子同士の混合物を、より密
に充填するために、振動と加圧とを、それぞれ単独に、
または一緒に用いて締固める。具体的な振動締固めに
は、挿入型バイブレーター、型枠バイブレーター、振動
台などでの振動を与える方法が用いられ、また、加圧締
固めには、プレス、ローラー、ロールなどによる加圧方
法が用いられるが、方法として、特にこれらに限定され
るものではない。
【0035】成型された混合物は、必要に応じて、型枠
を取り外した後、常法に従って養生に供される。養生の
方法は格別制限されるものではなく、その具体例とし
て、水中養生、湿空養生、スチーム養生、オートクレー
ブ養生などがある。
【0036】本発明の場合、成型・養生の間に含水ゲル
中の水分が徐々に滲み出し、その水分によって水硬性成
分の硬化が進行し、硬化体を形成する。
【0037】かくして得られる植栽用ポーラスコンクリ
ートの表面に、植物の種子の播種、苗の移植等を行い、
生育させることにより緑化コンクリートを得る。
【0038】本発明では、微粒子状の高吸水性樹脂に水
を含浸させた含水ゲルをドライの状態(液状部分が無い
状態)で混合しているため、水硬性成分、粗骨材、土壌
材および含水ゲルからなる混合物の混合状態は均一であ
る。また、この混合物では、含水ゲルの周りに水硬性成
分が付着し、この付着物が含水ゲルより滲み出した僅か
な水により湿潤状態となって、粗骨材、土壌材の周りに
付着する。この状態ではドライの状態の混合物である。
この混合物を型枠に充填し、締固める。その後、養生中
に更に含水ゲルより放出された水により水硬成分が硬化
して硬化物を形成するため、混合物全体が硬化して、土
壌材が分散した植栽用ポーラスコンクリートとなる。
【0039】もしも、従来の方法に従って、本発明にお
ける含水ゲルのかわりに水を用いると、水硬性成分と土
壌材との混合物がスラリー状態となり、粗骨材の周りに
付着する。この混合物を成型、硬化させると、粗骨材の
周りに水硬性成分と土壌材とが混合して固定された状態
の硬化物となる。また、水硬性成分と土壌材の混合物が
結合材となるため、結合材の量が増え、粗骨材が形成す
る空隙において結合材が占める体積割合が増えるため、
空隙の連結性がなくなり、空隙が独立空隙となり、植栽
用ポーラスコンクリートには使用できないコンクリート
硬化体ができあがってしまう。
【0040】以上説明したように、本発明は、水硬性成
分、粗骨材、土壌材および含水ゲルをドライの状態で混
合し、成型することことによって、土壌材が、セメント
で全表面を覆われることなく、骨材間の空隙に均一に分
散している植栽用ポーラスコンクリートを簡単かつ安価
に製造することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に実例を挙げて本発明の実施
の形態を更に具体的に説明する。
【0042】(実施の形態1)50l強制練りミキサー
に、普通ポルトランドセメントを 7.5kg、5号青梅産砕
石(表乾比重 2.63)を48.1kg と、事前に水道水 1.88k
g に高吸水性樹脂のサンフレッシュ ST-100(三洋化成
工業社製)0.019kg を加えて調製した含水ゲルを投入し
て、1.5 分間混合した。ついで、土壌材として、平均粒
径 5mm のパーライト(比重0.4)2.1kg を投入して更に
30 秒間混合した。
【0043】この混合物 17.8kg を型枠に投入して、上
から鉄板で押さえながらテーブルバイブレーター上で、
2 分間振動を与えて締固めた。覆いをして1晩放置した
後、型枠から脱型し、28 日間水中で養生して、30×30
×10cm の植栽用ポーラスコンクリートを得た。
【0044】この植栽用ポーラスコンクリートを、コン
クリートカッターで切断して、その断面を観察すると、
骨材がセメントで覆われ、強固に結合している状態が観
察された。骨材・セメント硬化物が断面積の75%を占
めており、残りの部分は、おこし状になった空隙をもつ
パーライト(土壌材)が占めていた。パーライトと空隙
は均等に分布しており、連続層を形成していた。またパ
ーライトはセメントで固定されていたが、パーライトの
表面全部がセメントで覆われていることはなかった。こ
のようにして、土壌材のパーライトが空隙に均等に分散
した、強固な植栽用コンクリートが得られた。
【0045】(比較例1)含水ゲルの代わりに、水を実
施の形態1と同じ量混合したが、セメントスラリーとな
らず、セメントが塊となった混合物がえられた。この混
合物を成型したがセメントが均一に分散しておらず、均
一な強度をもつ植栽用ポーラスコンクリートは得られな
かった。
【0046】(比較例2)比較例1の配合の水に、高性
能減水剤マイティ150(花王社製)をセメント量の
1.5%を加えて同じ操作を行った。セメントはスラリ
ー状態になり均一な混合物が得られた。実施の形態1と
同じ成型・養生を行い、硬化コンクリートを得た。
【0047】この硬化コンクリートを、コンクリートカ
ッターで切断してその断面を観察すると、パーライトと
骨材は、セメント硬化物と一体化し、断面積の92%を
占める強固な硬化物を形成していた。残りの8%は、独
立して存在する小さな空隙として全体に分散していた。
パーライトがセメントペーストに取り込まれ、表面全部
がセメントで覆われており、また空隙も連結したものと
はならず、この硬化コンクリートは植栽用ポーラスコン
クリートとして使用可能なものではなかった。
【0048】
【発明の効果】本発明の実施によって、土壌材が、セメ
ントで全表面を覆われることなく、骨材間の空隙に均一
に分散している、優れた性能の植栽用ポーラスコンクリ
ートを簡単な方法で安価に製造し、提供することができ
る。
フロントページの続き (72)発明者 金子 忠男 神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地 株式 会社スリオンテック内 Fターム(参考) 2B022 AA05 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA11 BA13 BA16 BA24 BA25 BB01 2B051 AA02 AC02 BA16 BA20 2D044 DA16 4G019 LA02 LB02 LB04 LD02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水硬性成分、粗骨材、土壌材、および、水
    を含浸させた微粒子状の高吸水性樹脂を混合し、前記水
    硬性成分を硬化させてなる植栽用ポーラスコンクリー
    ト。
  2. 【請求項2】前記水硬性成分、前記粗骨材、前記土壌材
    の混合量が、それぞれ 150〜350kg/m3、1000〜1900kg/m
    3、30〜400kg/m3 であり、かつ、前記微粒子状の高吸水
    性樹脂に含浸させた水の量が前記水硬性成分の 10〜35
    重量%であることを特徴とする請求項1記載の植栽用ポ
    ーラスコンクリート。
  3. 【請求項3】前記粗骨材の粒径が 10〜30mm であり、前
    記土壌材の粒径が 0.5〜10mm であり、かつ、前記微粒
    子状の高吸水性樹脂の粒径が 0.02〜1mm であることを
    特徴とする請求項1または2記載の植栽用ポーラスコン
    クリート。
  4. 【請求項4】水硬性成分、粗骨材、土壌材、および、水
    を含浸させた微粒子状の高吸水性樹脂を混合し、前記水
    硬性成分を前記微粒子状の高吸水性樹脂から放出される
    水と反応させ、硬化させることを特徴とする植栽用ポー
    ラスコンクリートの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の植栽用ポーラスコンクリー
    トの製造方法において、前記水硬性成分、前記粗骨材お
    よび前記高吸水性樹脂を混合した後に前記土壌材を混合
    することを特徴とする植栽用ポーラスコンクリートの製
    造方法。
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