JP2017210390A - ゼオライト含有硬化体およびゼオライト含有硬化体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゼオライトの有する良好な機能を発揮することができ、使用後の処理が容易なゼオライト含有硬化体、及び、ゼオライト含有硬化体を簡易に製造しうるゼオライト含有硬化体の製造方法を提供する。
【解決手段】ゼオライトを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%と、ケイ酸カリウムを硬化体全量に対し20質量%〜50質量%と、高炉スラグを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%と、を含むゼオライト含有硬化体及びその応用。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゼオライト含有硬化体およびゼオライト含有硬化体の製造方法に関する。
近年、消臭機能を有する素材としてゼオライトが注目されている。
ゼオライトは高い陽イオン交換容量を有しており、例えば、土壌へ肥料と共に投じることで、土の保肥力が向上する機能を有することが知られている。
ゼオライトは、多孔質物質であり、アンモニア、硫化水素、ホルムアルデヒドなどのガスを吸着し、消臭する、或いは水分を吸収したり、放出したりする機能を有することも知られている。
しかし、ゼオライトを粉体の状態ではハンドリング性に劣り、ゼオライトの機能を低下させることなく、硬化体を形成する技術が求められている。
例えば、天然ゼオライトと、フライアッシュと、珪酸アルカリ溶液とを混合して常温で固化することにより、調湿機能及びコンクリート並の強度を有する調湿材を製造する調湿材の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−60175号公報
しかしながら、特許文献1に記載の調湿材の製造方法により、製造された硬化体は、ある程度の調湿性と強度を有する。しかし、使用後に廃棄する場合、硬質であり、粉砕するためにエネルギーを要すること、フライアッシュなどを含有するため土壌中にそのまま廃棄し難いことなどの問題がある。
本発明の一実施形態の課題は、ゼオライトの有する良好な機能を発揮することができ、使用後の処理が容易なゼオライト含有硬化体、および、ゼオライト含有硬化体を簡易に製造しうるゼオライト含有硬化体の製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段は、以下の実施形態を含む。
<1> ゼオライトを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%と、ケイ酸カリウムを硬化体全量に対し20質量%〜50質量%と、高炉スラグを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%と、を含むゼオライト含有硬化体。
<2> 建造物用内装材、外壁材、または植木鉢である<1>に記載のゼオライト含有硬化体。
<3> 植木ポットである<1>に記載のゼオライト含有硬化体。
<4> ゼオライトを組成物の全固形分に対し10質量%〜70質量%と、ケイ酸カリウムを組成物の全固形分に対し20質量%〜50質量%と、高炉スラグを組成物の全固形分に対し10質量%〜70質量%と、を含むゼオライト含有組成物に水を加えて混練する混練工程、および前記混練工程で得られた混練物を型枠に投入し、養生して硬化させる養生工程、を含むゼオライト含有硬化体の製造方法。
本発明の一実施形態によれば、ゼオライトの有する良好な機能を発揮することができ、使用後の処理が容易なゼオライト含有硬化体、および、ゼオライト含有硬化体を簡易に製造しうるゼオライト含有硬化体の製造方法を提供することができる。
以下、本実施形態を、より具体的な例を挙げて詳細に説明するが、本実施形態はその趣旨に反しない限り、以下の記載に限定されない。
[ゼオライト含有硬化体]
本実施形態のゼオライト含有硬化体は、ゼオライトを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%と、ケイ酸カリウムを硬化体全量に対し20質量%〜50質量%と、高炉スラグを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%と、を含むゼオライト含有硬化体である。
以下、本実施形態のゼオライト含有硬化体が含むことができる成分について説明する。
<ゼオライト>
本実施形態のゼオライト含有硬化体(以下、単に「硬化体」と称することがある)はゼオライトを含有する。
ゼオライトは、アルミノケイ酸塩化合物であり、結晶構造中に空隙を有する。また、二酸化ケイ素からなる骨格を基本とし、一部のケイ素がアルミニウムに置き換わることによって結晶格子全体が負に帯電しているという特性により、空隙内にナトリウムなどのカチオンを含み、電荷のバランスをとっている。このため、ナトリウム以外のカチオンを含む水溶液と接触させることで、細孔内と水溶液中でイオン交換・吸着が起こることから、イオン交換能を有する。
このイオン交換反応は可逆的であり、時間がたつと飽和して平衡状態となることがある。既述の如き機能を有するゼオライトは、吸着材料、イオン交換材料、有機溶媒の脱水、湿度調節材、土壌改良材等として用いられる。
本実施形態に使用しうるゼオライトには特に制限はなく、天然物であってもよく、人工的に合成された人工物であってもよい。
例えば、特開2005−60175号公報の段落番号〔0018〕〜〔0019〕において、人工ゼオライト、天然ゼオライトとして記載されるゼオライトは、本実施形態にも好適に使用される。
ゼオライトの粒径には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。ゼオライトは、使用目的に応じて、mmオーダーから、μmオーダー、nmオーダーまでさまざまな粒径がある。
硬化体の均一性の観点からは、粒径が2mm以下のゼオライトを含むことが好ましい。ゼオライトの粒径は、硬化体の目的に応じて適宜選択して使用することができる。
例えば、ゼオライトの粒径が2mm以下であることで緻密な硬化体の製造が期待できる。ゼオライトの粒径オーダーとしては、ミクロン、ナノ、ピコ等細粒化していくことができる。本実施形態においては、一般的なゼオライト製品の粒径であるミクロンオーダー、ナノメーターオーダーのゼオライトを用いている。しかしながら、上記のように、用いるゼオライトの粒径には特に制限はない。
また、より緻密な硬化体を形成しうるという観点からは、互いに異なる粒径の2種以上のゼオライトを含むことも好ましい。
ゼオライトは、市販品を使用してもよく、市販品としては、例えば、ジークライト(株)のゼオライトSGWシリーズ、ゼオライトZシリーズ(いずれも商品名)などが挙げられる。使用しうるゼオライトは既述のゼオライト製品に限らず、一般的に購入できるゼオライト製品はいずれも本実施形態の硬化体に使用することができる。
本実施形態の硬化体全量に対するゼオライトの含有量は、30質量%〜70質量%の範囲において、硬化物の使用目的に応じて適宜選択することができる。硬化体全量に対するゼオライトの含有量が30質量%未満であると硬化体の固形分が低くなり、形状を長期間維持するため、例えば高炉スラグの含有量を高くするなどの対応が必要となることがある。ゼオライトの含有量が70質量%を超えると、硬化体が脆くなることがある。
ゼオライトの含有量は、硬化体全量に対し、40質量%〜60質量%であることが好ましい。
<ケイ酸カリウム>
本実施形態の硬化体は、ケイ酸カリウムを、硬化体全量に対し20質量%〜50質量%含有する。
ケイ酸カリウムの含有量が上記範囲であることで、硬化体の強度と耐久性がより向上する。
ケイ酸カリウムの含有量が20質量%未満である場合、得られる硬化体が実用上十分な強度を達成できないことがある。
硬化体には、ケイ酸カリウムを、50質量%を超える量で含有させることも可能ではある。しかし、ケイ酸カリウムは硬化体の構成物質の中で比較的高価であり、50質量%を超える量で含有させることによる効果の向上性を考慮すれば、硬化体の費用対効果が高いとはいえないため、本実施形態の硬化体では含有量の上限を50質量%と規定している。
ケイ酸カリウムの含有量は、20質量%〜40質量%であることが好ましい。
ケイ酸カリウムは、カリウムのケイ酸塩で、化学式KSiOで表される無機化合物である。ケイ酸カリウムは水ガラス状の物質として知られており、建築材料、洗剤、肥料などに用いられる。
ケイ酸カリウムは、水ガラス状態のバインダーとして、ゼオライトなどの粉末を硬化させ、成形体の形状を維持する目的で使用される。なお、同様に水ガラス状態のバインダーとして機能するものとして、ケイ酸ナトリウムが知られているが、ケイ酸ナトリウムは、廃棄時の土壌への影響が懸念されるため、本実施形態では、ケイ酸カリウムを選択して用いる。
ケイ酸カリウムは、取り扱い性が容易であり、市販品としても容易に入手可能である。
<高炉スラグ>
本実施形態の硬化体は、高炉スラグを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%含む。高炉スラグの含有量は、20質量%〜40質量%であることが好ましい。
本実施形態の硬化体が高炉スラグを既述の含有量で含むことで、硬化体の強度が向上する。
高炉スラグは、主成分がSiO・CaO・Alであり、溶けた銑鉄を製造する高炉において、鉄鉱石に含まれる鉄以外の成分と、副原料の石灰石やコークス中の灰分とが、1500℃の溶融状態で溶融分離回収される、銑鉄の製造時に排出される副成生物である。
高炉スラグは、非晶質であり、構造中に石灰や苦土等の塩基が含まれていることから、ケイ酸の結合力が弱く、例えば、土壌中において、薄い酸に接触することで容易に溶解する性質を有している。
このため、高炉スラグは、一般に、水田の土づくり、土壌へのアルカリ分およびケイ酸の補給等の目的で土壌改良材として使用される。また、ケイカル肥料(鉱さいケイ酸質肥料)として用いられている。
高炉スラグの含有量が上記範囲であることで、硬化体に高炉スラグを含有させる効果である強度の向上効果が得られる。
本実施形態の硬化体が高炉スラグを含む場合、ゼオライト、ケイ酸カリウム及び高炉スラグの含有比率(ゼオライト:ケイ酸カリウム:高炉スラグ)は、質量比で、10〜60:20〜50:10〜70であり、30〜60:20〜40:20〜40であることが好ましい。
ゼオライト、ケイ酸カリウム及び高炉スラグの含有比率は、例えば、ゼオライト:ケイ酸カリウム:高炉スラグ=〔50:25:25〕、〔50:40:10〕、〔50:30:20〕、〔50:35:15〕、〔40:40:20〕、〔40:30:30〕などとすることができる。
<その他の成分>
本実施形態の硬化体には、ゼオライト、ケイ酸カリウム、および所望により含有される高炉スラグに加え、本実施形態の効果を損なわない限り、必要に応じてその他の成分を含有することができる。
その他の成分としては、界面活性剤、ケイ酸カリウム以外のバインダー、生分解性樹脂、などが挙げられる。また、意匠性を付与するための種々の成分、例えば、着色剤、フィラー等を含有することもできる。
また、硬化体の製造に際しては、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム等の硬化促進剤など、例えば、コンクリート組成物などの水硬性組成物に通常用いられる公知の硬化促進剤、およびその他の添加剤を適宜用いることができる。例えば、硬化体を製造する組成物に硬化促進剤を用いることで、より短時間で、より高強度の硬化体を得ることができる。
[ゼオライト含有硬化体の製造方法]
本実施形態のゼオライト含有硬化体は、以下に示す製造方法により製造されることが好ましい。
本実施形態のゼオライト含有硬化体の製造方法は、ゼオライトを組成物の全固形分に対し30質量%〜70質量%と、ケイ酸カリウムを組成物の全固形分に対し20質量%〜50質量%と、高炉スラグを組成物の全固形分に対し0質量%〜70質量%と、を含むゼオライト含有組成物に水を加えて混練する混練工程、および前記混練工程で得られた前記ゼオライト含有組成物と水との混練物を型枠に投入し、養生して硬化させる養生工程、を含む。
以下、本実施形態の硬化体の製造方法について、工程順に説明する。
<混練工程>
本工程では、所定量のゼオライト、ケイ酸カリウム、高炉スラグ、および、さらに所望により含有される添加剤を含むゼオライト含有組成物に、水と加え、混練して混練物を調製する。混練物を調製する際の各成分の添加順には、特に制限はない。均一混合性の観点からは、ゼオライトに、予め調製したケイ酸カリウム水溶液と高炉スラグの混合物を加えて混練し、その後、所望より必要量の各種の添加剤を投入して、さらに混練することが好ましい。
混練は、常温(25℃)で行なうことができる。
混練手段には特に制限はなく、公知の撹拌装置、混合装置等を適宜使用することができる。用いるゼオライト含有組成物が少量であれば、容器内においてヘラなどを用い、手で混練を行なってもよい。
なお、十分に混練すると、ゼオライトなどの粉末成分と、バインダーとして機能するケイ酸カリウムの水溶液とが均一に混合して、混練物の粘度が上昇するため、高剪断力を付与できる撹拌装置、混合装置等を選択して用いることも可能である。
混練物の粘度が高くなり、粘土の如き状態となったところで混練りを終了すればよい。粘土の如き状態とは、例えば、混練物を平らに均し、手を押しつけたとき、手形の形状が1分間以上維持された状態を目安とすることができる。
<養生工程>
本工程では、前工程にて調製された粘土状となった混練物を目的に応じた型枠に投入し、養生して硬化させる。
型枠は、硬化体の形状により選択される。
硬化体を、例えば、タイル状、ボード状等の硬化体とする場合には、平板状の型枠が挙げられる。混練物を平板状の型枠内に投入し、平らに均した後、養生して硬化させる。型枠に投入した後、混練物内の気泡を除去するといった目的でタッピング、脱気処理等を行なってもよい。混練物の膜厚を均一化するため、タッピング、または、表面に板状物を押しつけて表面を平らに均してもよい。
硬化体を、例えば、植木鉢、プランター、植木ポットなどの立体形状を有する硬化体とする場合には、凹型、凸型の一対の成形型、例えば成形金型内に混練物を投入し、加圧成形することができる。成型された混練物の付着を抑制し、型離れを良化させるため、成形型の表面に離型処理を行なってもよい。
成型された混練物を養生して硬化体を得る。養生は、硬化体の使用目的、必要な強度に応じて、公知のコンクリート硬化体製造時に行なわれる養生を、適宜適用することができる。
養生としては、常温(25℃)にて、湿度を制御しながら行う湿潤養生でもよく、恒温室内で、30℃〜70℃程度に加温しても行なう加温養生でもよく、オートクレーブ内で加熱、加圧するオートクレーブ養生でもよい。
養生工程にて、硬化体を十分に硬化させた後、型枠から取り出すことで、本実施形態のゼオライト含有硬化体を得ることができる。
本実施形態の硬化体は、硬化体を形成する組成物におけるゼオライトの種類と含有量、ケイ酸カリウムの含有量、所望により含まれる高炉スラグおよびその他の添加剤の種類と含有量の少なくともいずれかを制御することで、得られる硬化体の強度を制御することができる。
本実施形態の硬化体を、建造物用内装材、外壁材、または植木鉢等の、強度と耐久性とを必要とする用途に適用する場合には、硬化体の製造に際して、例えば、硬化体全量に対するゼオライトの含有量をより低くしたり、使用するゼオライトの粒径を小さくしたり、等の手段をとることで、強度と耐久性とが良好な硬化体を得ることができる。
また、硬化体を、耐久性を必要としない、植木ポットの如き用途に適用する場合には、例えば、バインダーとして機能するケイ酸カリウムに対するゼオライトの含有比率をより高くしたり、使用するゼオライトの粒径をより大きくしたり、等の手段をとることができる。
このように、硬化体におけるゼオライト等の所謂「骨材」の含有比率を高めることによって、硬化体を土壌中に埋設した場合、土壌中に含まれる水分等により骨材同士の結合が弱まり、経時により土壌中で分解し得る硬化体とすることができる。
<硬化体の用途>
本実施形態の硬化体は、上記構成としたので、種々の分野に適用することができる。
例えば、本実施形態の硬化体は、建造物の内装材及び外装材に使用されるタイル、パネル、ボード、ブロック、土間床材、屋根のルーフ材等に好適に使用される。また、トイレ用の汚垂石などの汚垂石、照明器具のカバー、容器、植木鉢などに使用することができる。
また、セラミック容器、セラミック包丁等に使用することもできる。
なかでも、硬化体に含まれるゼオライトの機能に起因して調湿性、防臭性を有することから、本実施形態の硬化体は、建造物用内装材、外壁材等に好適である。
また、硬化体に含まれるゼオライトは土壌改良材等の農業資材とし使用しうる成分であり、また、高炉スラグおよびケイ酸カリウムは、肥料としても使用しうる成分であるため、本実施形態の硬化体を植木鉢、プランター、植木ポット等に適用することで、肥料の使用量を低減することができる。さらに、ゼオライトの有する特性により、通気性が良く、有害物質を吸着することができ、水分制御が容易であるため、本実施形態の硬化体は、植物の生育に好ましい条件を有する植木鉢、園芸用プランター、植木ポット等としても有用である。
例えば、本実施形態の植木ポットは、土壌中に埋設することで、経時により硬化体の形状が分解する。したがって、土壌中に埋設した後、経時することで、植木ポットの形状が崩れ、植物の根の伸長を妨げないという利点を有する。本実施形態の硬化体を植木ポットとして使用すると、園芸植物、作物などの苗を植木ポットごと、花壇、畑などに本植えすることができるのみならず、硬化体自体が含有する成分に起因して、土壌改良材、肥料としての機能を発現するため、植物の生育に有用である。
植木ポット以外でも、耐久性を必要とせず、土壌中に廃棄することにより、経時で分解し、容易に廃棄できる用途、例えば、仮囲い用のブロック、ボードなどの用途にも、本実施形態の硬化体を好適に使用することができる。
ゼオライトは、土壌改良材等としても用いうる成分であり、ケイ酸カリウム、および高炉スラグはいずれも肥料として用いうる成分であるため、本実施形態の硬化体は、使用後にそのまま土壌に廃棄することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
[実施例1]
<ゼオライト含有組成物の調製>
以下の(1)〜(3)の成分を含むゼオライト含有組成物と、(4)水と、を含む混合物を調製した。
(1)ゼオライト(イタヤ・ゼオライトスーパーZ(商品名)平均粒子径:2mm以下、ジークライト(株)製) 480g
(2)高炉スラグ(JFEスチール株式会社製) 240g
(3)ケイ酸カリウム(富士化学株式会社製) 240g
(4)水 240g
まず、(3)ケイ酸カリウムを(4)水に溶解して50質量%ケイ酸カリウム水溶液を調製し、(1)ゼオライト(スーパーZ)に、得られた水溶液を添加し、ペースト状になるまで混練りし、さらに、(2)高炉スラグを添加して十分に混練し、混練物を調製した。
<硬化体の成形>
得られた混練物を、70mm×45mmのバットに投入し、表面を平らに均し、厚み5mmとし、バットごと、60℃60%RHの恒温装置にて1時間養生し、タイル型の硬化体を得た。
タイル型の硬化体は白色であり、外観に優れていた。
得られた実施例1のタイル型の硬化体を、短辺側の両端をクリップで把持して吊り下げたが、変形、破損は見られなかった。また、長辺の両端を手で持ち、両手で曲げ応力を掛けたが変形しなかった。
既述のように、実施例1のタイル型の硬化体は、保形性、外観が良好であった。また、硬化体は、ゼオライト、高炉スラグ、ケイ酸カリウムおよび水を用いて得られ、硬化体に含まれるゼオライトは土壌改良材などの農業資材として使用される成分であり、高炉スラグおよびケイ酸カリウムはいずれも肥料として使用される成分であるため、硬化体を使用後に土壌中に廃棄しても、土壌を汚染する懸念がない。また、高炉スラグおよびケイ酸カリウムによる肥効は遅効的であるため、土壌バランス並びにその生態系に最大限配慮されている。
また、本実施形態の硬化体は、硬化体に含まれるゼオライトの有する良好な機能を発揮することが期待できる。

Claims (4)

  1. ゼオライトを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%と、ケイ酸カリウムを硬化体全量に対し20質量%〜50質量%と、高炉スラグを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%と、を含むゼオライト含有硬化体。
  2. 建造物用内装材、外壁材、または植木鉢である請求項1に記載のゼオライト含有硬化体。
  3. 植木ポットである請求項1に記載のゼオライト含有硬化体。
  4. ゼオライトを硬化体全量に対し10質量%〜70質量%と、ケイ酸カリウムを硬化体全量に対し20質量%〜50質量%と、高炉スラグを組成物の全固形分に対し10質量%〜70質量%と、を含むゼオライト含有組成物に水を加えて混練する混練工程、および
    前記混練工程で得られた混練物を型枠に投入し、養生して硬化させる養生工程、
    を含むゼオライト含有硬化体の製造方法。
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