JP2000023461A - 電源回路 - Google Patents

電源回路

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JP2000023461A
JP2000023461A JP10186738A JP18673898A JP2000023461A JP 2000023461 A JP2000023461 A JP 2000023461A JP 10186738 A JP10186738 A JP 10186738A JP 18673898 A JP18673898 A JP 18673898A JP 2000023461 A JP2000023461 A JP 2000023461A
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current
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supply circuit
transformer
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JP10186738A
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Ryotaro Kudo
良太郎 工藤
Ryohei Saga
良平 嵯峨
Kenichi Yokota
健一 横田
Yoshihisa Mita
芳久 三田
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Hitachi Ltd
Renesas Eastern Japan Semiconductor Inc
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Hitachi Ltd
Hitachi Tohbu Semiconductor Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F38/00Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions
    • H01F38/02Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions for non-linear operation
    • H01F38/023Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions for non-linear operation of inductances
    • H01F2038/026Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions for non-linear operation of inductances non-linear inductive arrangements for converters, e.g. with additional windings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング電源回路が負荷の状態にかかわ
らず定常的に消費する電力を確実に低減させる。 【解決手段】 入力電源とトランスの一次巻線間に直列
に介在するスイッチング素子と、このスイッチング素子
をスイッチング動作させるスイッチング制御回路とを有
し、上記トランスの二次巻線から電源出力電流を取り出
すようにした電源回路であって、上記入力電源側から直
接得られる電源を使って上記スイッチング制御回路に動
作電流を供給する第1の電流供給回路と、上記スイッチ
ング動作により得られる上記トランスの二次起電力を使
って上記スイッチング制御回路に動作電流を供給する第
2の電流供給回路と、この第2の電流供給回路が動作状
態になったときに上記第1の電流供給回路をオフ状態に
設定する起動時制御回路を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源回路、さらに
はスイッチング制御方式の電源回路に適用して有効な技
術に関するものであって、たとえば主要回路部をIC化
したPWM制御方式のスイッチング電源回路に利用して
有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえばPWM方式のスイッチング電源
回路では、入力電源とトランスの一次巻線間に直列に介
在するスイッチング素子と、このスイッチング素子のオ
ン/オフデューティ比を制御するスイッチング制御回路
を用いて構成される(たとえば、日経BP社刊行「日経
エレクトロニクス 1994年10月24日(no.6
20)」99〜108ページ参照)。
【0003】図5は、本発明に先立って、本発明者らに
より検討されたスイッチング電源回路を示す。
【0004】同図に示す電源回路は、PWM制御方式の
スイッチング電源回路であって、全波整流器D1、ダイ
オードD2,D3、平滑用容量C1,C2,C3、トラ
ンス11、スイッチング素子としてのNチャネルパワー
MOSトランジスタM1、PWM(パルス幅変調)方式
のスイッチング制御回路12、起動用抵抗R1、誤差ア
ンプ13、フォッカプラ14などにより構成され、トラ
ンス11の二次起電力を整流および平滑処理した後、直
流電源出力として負荷2に供給する。
【0005】同図において、全波整流器D1および容量
C1はAC入力電源Vac(100V)を整流および平
滑する。この整流・平滑電流はパワーMOSトランジス
タM1を直列に介してトランス11の一次巻線L1に通
電される。
【0006】トランス11は、パワーMOSトランジス
タM1によるスイッチング電流Imが通電される一次巻
線L1と、互いに独立した第1および第2の二次巻線L
2,L3を有する。
【0007】パワーMOSトランジスタM1はスイッチ
ング制御回路12の出力によりオン/オフ制御されてト
ランス11の一次巻線L1に流れる電流をスイッチング
制御する。このスイッチング制御により、トランス11
の第1の二次巻線L2に二次起電力が生じるが、この起
電力がダイオードD2および容量C2で整流および平滑
されて直流化された後、直流電源出力(Vdc)として
負荷2に供給されるようになっている。
【0008】スイッチング制御回路12は上記パワーM
OSトランジスタM1を一定周期のパルス信号でオン/
オフ制御するとともに、誤差アンプ13およびフォトカ
プラ14を介して負荷2側から電気的分離状態を保ちな
がらフィードバックされる直流出力電圧Vdcが所定の
目標電圧となるように、上記オン/オフ制御のデューテ
ィ比(オン期間/オフ期間比)を可変制御する。
【0009】このスイッチング制御回路12の動作電源
(Vcc=+12V)は、上記トランス11の第2の二
次巻線L3からダイオードD3および容量C3を経て供
給される。すなわち、パワーMOSトランジスタM1の
スイッチング動作により、第1および第2の各二次巻線
L2,L3にはそれぞれに二次起電力(誘導起電力)が
生じるが、第2の二次巻線L3の起電力はダイオードD
3および容量C3で整流および平滑され、この整流・平
滑出力(Ic)が上記スイッチング制御回路12に動作
電源(Vcc=+12V)として供給される。
【0010】以上により、定常時におけるPWM方式の
スイッチング電源回路の動作が行われるようになってい
るが、AC電源(Vac)が投入されたばかりの起動時
においては、スイッチング制御回路12の動作電源(V
cc)がトランス11の二次巻線L3から供給されない
ため、そのスイッチング制御回路12によるパワーMO
SトランジスタM1のスイッチング制御動作を開始させ
ることができない。
【0011】そこで、従来においては、同図に示すよう
に、電源入力(Vac)側から整流器D1および容量C
1を介して直接得ることができる直流電源を、起動用抵
抗R1を介して電圧ドロップさせ、このドロップ電圧を
上記スイッチング制御回路12に動作電源(Vcc)と
して常時与えるようにしている。
【0012】これにより、スイッチング制御回路12
は、トランス11の二次巻線L3側からの動作電源供給
がなくとも、上記起動用抵抗R1を介して供給される動
作電流Isにより、電源投入後ただちに動作を開始して
パワーMOSトランジスタM1をスイッチング制御する
ことができる。そして、このパワーMOSトランジスタ
M1のスイッチング制御により、トランス11の二次巻
線L2,L3に二次起電力が生じるようになると、今度
は、その二次起電力によって上記スイッチング制御回路
12の動作電流Icが供給されるようになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た技術には、次のような問題のあることが本発明者らに
よってあきらかとされた。
【0014】すなわち、上述した電源回路では、トラン
ス11の二次巻線L3からスイッチング制御回路12の
動作電流Icが供給される定常動作時においても、起動
用抵抗R1に電流Isが流れ続ける状態となっているた
め、その起動用抵抗R1にて定常的な電力損失が生じる
という問題のあることがあきらかとされた。
【0015】この起動用抵抗R1での電力損失は負荷2
の状態に関係なく定常的に生じ、たとえば負荷2が電流
をほとんど消費しない待機状態のときにも生じる。この
ため、負荷2側にてせっかく節電操作を行っても、その
負荷側での節電操作の意義が大きく損なわれてしまうと
いう問題が生じる。
【0016】たとえばACコンセントに差し込んだまま
で使用されるACアダプタでは、電源回路は常時動作状
態のままにし、負荷2側での電源のオン/オフ操作によ
って電力消費をコントロールするような使い方が行われ
るが、このような場合、たとえ僅かであっても、上記起
動用抵抗R1にて定常的に生じる電力損失は非常に大き
な問題となる。
【0017】本発明の目的は、スイッチング電源回路が
負荷の状態にかかわらず定常的に消費する電力を確実に
低減させる、という技術を提供することにある。
【0018】本発明の前記ならびにそのほかの目的と特
徴は、本明細書の記述および添付図面からあきらかにな
るであろう。
【0019】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0020】すなわち、第1の手段は、入力電源とトラ
ンスの一次巻線間に直列に介在するスイッチング素子
と、このスイッチング素子をスイッチング動作させるス
イッチング制御回路とを有し、上記トランスの二次巻線
から電源出力電流を取り出すようにした電源回路であっ
て、上記入力電源側から直接得られる電源を使って上記
スイッチング制御回路に動作電流を供給する第1の電流
供給回路と、上記スイッチング動作により得られる上記
トランスの二次起電力を使って上記スイッチング制御回
路に動作電流を供給する第2の電流供給回路と、この第
2の電流供給回路が動作状態になったときに上記第1の
電流供給回路をオフ状態に設定する起動時制御回路とを
備えたものである(第1発明)。
【0021】第2の手段は、第1および第2の二次巻線
を有するトランスと、入力電源と上記トランスの一次巻
線間に直列に介在するスイッチング素子と、このスイッ
チング素子をスイッチング動作させるスイッチング制御
回路とを有し、上記トランスの第1の二次巻線から電源
出力電流を取り出すとともに、上記トランスの第2の二
次巻線から上記スイッチング制御回路の動作電流を取り
出すようにした第2の電流供給回路とを備えたものであ
る(第2発明)。
【0022】第3の手段は、第1の電流供給回路を抵抗
で形成するとともに、この抵抗と直列にスイッチ回路を
介在させ、第2の電流供給回路が動作状態になったとき
に上記スイッチ回路をオン状態からオフ状態に設定させ
るというものである(第3発明)。
【0023】第4の手段は、第1の電流供給回路を抵抗
で形成するとともに、この抵抗と直列に電界効果トラン
ジスタを介在させ、第2の電流供給回路が動作状態にな
ったときに上記電界効果トランジスタのゲート電圧をオ
ンバイアス状態からオフバイアス状態に設定させるとい
うものである(第4発明)。
【0024】第5の手段は、第1の電流供給回路をトラ
ンジスタによる定電流回路で形成するとともに、第2の
電流供給回路が動作状態になったときに上記定電流回路
のトランジスタをオン状態からオフ状態に制御させると
いうものである(第5発明)。
【0025】第6の手段は、第1の電流供給回路をデプ
レッションモードのNチャネルMOSトランジスタによ
る定電流回路で形成するとともに、第2の電流供給回路
が動作状態になったときに上記定電流回路のトランジス
タのゲート電圧を定電流動作バイアス状態からカットオ
フバイアス状態に制御させるというものである(第6発
明)。
【0026】上述した手段によれば、負荷電流以外の定
常的な消費電流を大幅に低減させることができる。
【0027】これにより、スイッチング電源回路が負荷
の状態にかかわらず定常的に消費する電力を確実に低減
させる、という目的が達成される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施態様を
図面を参照しながら説明する。
【0029】なお、図において、同一符号は同一あるい
は相当部分を示すものとする。
【0030】図1は本発明の技術が適用された電源回路
の第1の実施態様を示す。
【0031】同図に示す電源回路は、入出力絶縁型のP
WM制御方式スイッチング電源回路であって、全波整流
器D1、ダイオードD2,D3、平滑用容量C1,C
2,C3、トランス11、スイッチング素子としてのN
チャネルパワーMOSトランジスタM1、PWM(パル
ス幅変調)方式のスイッチング制御回路12、起動用抵
抗R1、誤差アンプ13、フォッカプラ14、スイッチ
回路15、起動時制御回路16などにより構成され、ト
ランス11の二次起電力を整流および平滑処理した後、
直流電源出力として外部負荷2に供給する。つまり、A
C入力電源(Vac)から直流出力電源(Vdc)を生
成して外部負荷2へ出力する。
【0032】同図において、全波整流器D1および容量
C1はAC入力電源Vac(100V)を整流および平
滑する。この整流・平滑出力はパワーMOSトランジス
タM1を直列に介してトランス11の一次巻線L1に通
電される。パワーMOSトランジスタM1はスイッチン
グ制御回路12の出力によりオン/オフ制御されてトラ
ンス11の一次巻線L1に流れる電流をスイッチング制
御する。
【0033】トランス11は、パワーMOSトランジス
タM1によるスイッチング電流Imが通電される一次巻
線L1と、互いに独立した第1および第2の二次巻線L
2,L3を有する。
【0034】第1の二次巻線L2に生じる二次起電力
は、ダイオードD2および容量C2で整流および平滑さ
れて直流化された後、直流電源出力(Vdc)として負
荷2に供給されるようになっている。
【0035】スイッチング制御回路12は、上記パワー
MOSトランジスタM1を一定周期のパルス信号でオン
/オフ制御するとともに、誤差アンプ13およびフォト
カプラ14を介して負荷2側から電気的分離状態を保ち
ながらフィードバックされる直流出力電圧Vdcが所定
の目標電圧となるように、上記オン/オフ制御のデュー
ティ比(オン期間/オフ期間比)を可変制御する。
【0036】抵抗R1は、上記入力電源(Vac)側か
ら直接得られる電源を使って上記スイッチング制御回路
12の動作電流Isを供給する第1の電流供給回路を形
成する。この場合、その抵抗R1は、全波整流器D1お
よび容量C1にて整流および平滑化された直流電源を電
圧ドロップさせながらスイッチング制御回路12に供給
する。
【0037】ダイオードD3および容量C3は、上記ト
ランス11の第2の二次巻線L3に生じる起電力(誘導
起電力)を整流および平滑化してスイッチング制御回路
12の動作電源Vccを生成する。つまり、このダイオ
ードD3および容量C3は、トランス11の二次起電力
を使ってスイッチング制御回路12の動作電流Icを供
給する第2の電流供給回路を形成する。
【0038】スイッチ回路15は上記抵抗R1に直列に
介在させられている。このスイッチ回路15は起動時制
御回路16によってオン/オフ制御される。
【0039】起動時制御回路16は、スイッチング制御
回路12内にて電源電圧Vcc(+12V)から生成さ
れる基準電圧Vrefが所定の動作レベルに達したか否
かを電圧検出し、この検出に基づいて上記スイッチ回路
15をオンまたはオフに設定する。すなわち、ダイオー
ドD3および容量C3による第2の電流供給回路が動作
状態になったときに、上記スイッチ回路15をオン状態
からオフ状態に設定するように構成されている。このよ
うな起動時制御回路16は、たとえばシュミットトリガ
ー回路あるいはヒステリシスコンパレータなどの電圧検
出回路を用いて構成することができる。
【0040】次に、動作について説明する。
【0041】図1において、まず、AC電源(Vac)
が投入されたばかりの起動時においては、スイッチング
制御回路12の動作電源(Vcc)が抵抗R1(第1の
電流供給回路)を介して供給される。
【0042】この抵抗R1を介して供給される動作電流
Isによりスイッチング制御回路12が動作を開始し、
これによりパワーMOSトランジスタM1がスイッチン
グ動作させられて、トランス11の一次巻線L1にスイ
ッチング電流Imが通電されるようになる。
【0043】トランス11の一次巻線L1にスイッチン
グ電流Imが通電されると、第1および第2の二次巻線
L2,L3にそれぞれ二次起電力(誘導起電力)が生じ
るようになる。
【0044】第1の二次巻線L2に生じる起電力は、ダ
イオードD2および容量C2で整流および平滑された
後、直流電源出力(Vdc)として負荷2に供給され
る。
【0045】第2の二次巻線L3に生じる起電力は、ダ
イオードD3および容量C3(第2の電流供給回路)で
整流および平滑された後、上記スイッチング制御回路1
2に動作電流Icとして供給されるようになる。
【0046】ダイオードD3および容量C3による動作
電流Icの供給が開始されると、つまり第2の電流供給
回路が動作状態になると、起動時制御回路16が上記ス
イッチ回路15をオンからオフの状態に切換設定する。
【0047】これにより、抵抗R1すなわち第1の電流
供給回路による動作電流(起動電流)Isは遮断される
が、第2の電流供給回路がトランス11の二次起電力を
使って供給する動作電流Icにより、スイッチング制御
回路12の動作はそのまま維持される。
【0048】以上のようにして、上述したスイッチング
電源回路は、その起動時には抵抗R1から供給される動
作電流Isで動作を開始するが、起動後の定常動作では
上記抵抗R1による電流供給が遮断される。
【0049】これにより、スイッチング電源回路が負荷
2の状態にかかわらず定常的に消費する電力を大幅に低
減させることができる。つまり、軽負荷時あるいは無負
荷時の消費電力を大幅に低減させることができる。
【0050】したがって、たとえばACコンセントに差
し込んだままで使用されるACアダプタのように、電源
回路は常時動作状態であっても、負荷2の節電状態また
は電源オフ状態のときには、それに応じて電源回路での
消費電力も大幅に低減させることができる。
【0051】その他、図1に示した電源回路では、トラ
ンス11に2つの二次巻線L2,L3を設けるととも
に、第1の二次巻線から電源出力電流を取り出し、第2
の二次巻線からスイッチング制御回路12の動作電流I
cを取り出すようにしてあるが、これにより、電源の入
力(Vac)側と出力(Vdc)側をトランス11の一
次と二次で直流的に完全な絶縁分離状態に保ったまま、
上述した動作を行わせることができる。つまり、入出力
間の分離(アイソレーション)が確保される。
【0052】図2は本発明による電源回路の第2の実施
態様を示す。
【0053】同図は、図1に示した電源回路のさらに具
体的な構成例を示すものであって、第1の電流供給回路
に直列に介在する上記スイッチ回路15として、npn
バイポーラトランジスタQ1を用いている。このバイポ
ーラトランジスタQ1は、そのコレクタとベース間にバ
イアス用抵抗R2が接続されるとともに、そのベースが
別のnpnバイポーラトランジスタQ2を介して基準電
位(接地電位)に接続されるようになっている。
【0054】トランジスタQ2は、AC電源(Vac)
の投入直後であって、トランス11の二次起電力による
動作電流Icがスイッチング制御回路12に供給される
までの起動時には、オフ状態を保つようになっている。
しかし、トランス11の二次起電力による動作電流Ic
がスイッチング制御回路12に供給されるようになる
と、つまり第2の電流供給回路が動作状態になると、こ
の動作状態を検出した起動時制御回路16によってトラ
ンジスタQ2がオフからオンに制御される。これによ
り、スイッチ回路15をなすトランジスタQ1は、バイ
アス用抵抗R2から供給されるベースバイアス電流をバ
イパスされてオフ状態に設定される。
【0055】このようにして、スイッチ回路15をなす
トランジスタQ1が電源回路の起動後にオフ状態に設定
されることで、無駄な定常電流(Is)が低減される。
【0056】この場合、バイポーラトランジスタQ1の
ベースバイアス用抵抗R2を通して定常的に流れる電流
が若干あるが、この電流は、抵抗R1によって流される
起動時の電流(Is)に比べたら、僅かである(約1/
20)。
【0057】図3は本発明による電源回路の第3の実施
態様を示す。
【0058】図2との相違点に着目して説明すると、同
図に示す電源回路では、第1の電流供給回路を形成する
抵抗R1と直列に接合型電界効果トランジスタ(JFE
T)J1を介在させ、第2の電流供給回路が動作状態に
なったときに上記電界効果トランジスタJ1のゲート電
圧をオンバイアス状態からオフバイアス状態に設定させ
るようにしてある。
【0059】この場合、トランジスタJ1はゲート・ソ
ース間にバイアス用抵抗R2が接続されているが、この
抵抗R2によるバイアスは電圧バイアスであって、電流
は消費しない。したがって、上記第2の電流供給回路が
動作する定常動作時には、第1の電流供給回路からの電
流は確実に遮断することができ、これにより、無負荷時
あるいは軽負荷時の消費電力をさらに小さくすることが
できる。
【0060】図4は本発明による電源回路の第4の実施
態様を示す。
【0061】図3との相違点に着目して説明すると、同
図に示す電源回路では、第1の電流供給回路を抵抗(R
1)ではなく、デプレッションモードのNチャネルMO
SトランジスタN1による定電流回路で形成してある。
これとともに、起動時制御回路16により、第2の電流
供給回路が動作状態になったときに上記定電流回路のト
ランジスタN1のゲート電圧を定電流動作バイアス状態
からカットオフバイアス状態に制御させるようにしてあ
る。
【0062】この場合、まず、第1の電流供給回路を定
電流回路で形成したことにより、電源(Vac)投入後
の起動時に供給される動作電流(起動電流)Isが定電
流化され、これにより、スイッチング制御回路12の動
作電源電圧Vccの立ち上がり時間が一定に揃うように
なる。この結果、たとえば入力電源電圧(Vac)など
が大幅に変動しても、常に一定の起動立ち上がり時間が
安定して得られるようになるという利点が得られる。
【0063】さらに、その定電流回路をデプレッション
モードのNチャネルMOSトランジスタN1で構成した
ことにより、そのトランジスタN1のドレイン電圧/ド
レイン電流特性をそのまま利用して定電流回路を形成す
ることができる。また、定電流回路の使用により電圧ド
ロップのための抵抗R1を不要にすることができる。こ
れにより、立ち上がり起動時間の安定化に加えて、抵抗
R1の省略による回路構成の簡略化も行えるという利点
も得られる。また、電圧ドロップのための抵抗R1を不
要にすることで、図中に波線1で囲むように、集積回路
化率を高めて外付け部品の低減をはかることもできるよ
うになる。
【0064】以上説明したように、本願発明の第1の発
明は、入力電源(Vac)とトランス(11)の一次巻
線(L1)間に直列に介在するスイッチング素子(M
1)と、このスイッチング素子(M1)をスイッチング
動作させるスイッチング制御回路(12)とを有し、上
記トランス(11)の二次巻線(L2)から電源出力電
流を取り出すようにした電源回路であって、上記入力電
源(Vac)側から直接得られる電源を使って上記スイ
ッチング制御回路(12)に動作電流(Is)を供給す
る第1の電流供給回路(R1またはN1)と、上記スイ
ッチング動作により得られる上記トランス(11)の二
次起電力を使って上記スイッチング制御回路(12)に
動作電流(Is)を供給する第2の電流供給回路(D
3,C3)と、この第2の電流供給回路が動作状態にな
ったときに上記第1の電流供給回路をオフ状態に設定す
る起動時制御回路(16)とを備えたものである。これ
により、スイッチング電源回路が負荷(2)の状態にか
かわらず定常的に消費する電力を大幅に低減させること
ができる。
【0065】第2の発明は、上記第1の発明において、
第1および第2の二次巻線(L2,L3)を有するトラ
ンス(11)と、入力電源(Vac)と上記トランス
(11)の一次巻線(L1)間に直列に介在するスイッ
チング素子(M1)と、このスイッチング素子(M1)
をスイッチング動作させるスイッチング制御回路(1
2)とを有し、上記トランス(11)の第1の二次巻線
(L2)から電源出力電流(Vdc)を取り出すととも
に、上記トランス(11)の第2の二次巻線(L3)か
ら上記スイッチング制御回路(12)の動作電流(I
s)を取り出すようにした第2の電流供給回路(D3,
C3)とを備えたものである。これにより、上記第1の
発明の効果に加えて、電源の入出力間の直流的な絶縁分
離(アイソレーション)を確保させることができる。
【0066】第3の発明は、上記第1または第2の発明
において、第1の電流供給回路を抵抗(R1)で形成す
るとともに、この抵抗(R1)と直列にスイッチ回路
(15)を介在させ、第2の電流供給回路(D3,C
3)が動作状態になったときに上記スイッチ回路(1
5)をオン状態からオフ状態に設定させるというもので
ある。これにより、上記第1の発明の効果を確実に得る
ことができる。
【0067】第4の発明は、上記第1から第3までのい
ずれかの発明において、第1の電流供給回路を抵抗(R
1)で形成するとともに、この抵抗(R1)と直列に電
界効果トランジスタ(J1)を介在させ、第2の電流供
給回路(D3,C3)が動作状態になったときに上記電
界効果トランジスタ(J1)のゲート電圧をオンバイア
ス状態からオフバイアス状態に設定させるようにしたも
のである。これにより、無負荷時あるいは軽負荷時の消
費電力をさらに小さくすることができる。
【0068】第5の発明は、上記第1または第2の発明
において、第1の電流供給回路をトランジスタ(J1)
による定電流回路で形成するとともに、第2の電流供給
回路(D3,C3)が動作状態になったときに上記定電
流回路のトランジスタ(J1)をオン状態からオフ状態
に制御させるというものである。これにより、電圧ドロ
ップのための抵抗(R1)を不要にすることができる。
これにより、たとえば入力電源電圧(Vac)などが大
幅に変動しても、常に一定の起動立ち上がり時間が安定
して得られるようになる。
【0069】第6の発明は、上記第1、2、5のいずれ
かの発明において、第1の電流供給回路をデプレッショ
ンモードのNチャネルMOSトランジスタ(N1)によ
る定電流回路で形成するとともに、第2の電流供給回路
(D3,C3)が動作状態になったときに上記定電流回
路のトランジスタ(N1)のゲート電圧を定電流動作バ
イアス状態からカットオフバイアス状態に制御させると
いうものである。これにより、立ち上がり起動時間の安
定化に加えて、抵抗(R1)の省略による回路構成の簡
略化も可能になる。さらに、電圧ドロップのための抵抗
R1を不要にすることで、集積回路化率を高めて外付け
部品の低減をはかることもできるようになる。
【0070】以上、本発明者によってなされた発明を実
施態様にもとづき具体的に説明したが、本発明は上記実
施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0071】たとえば、第1の電流供給回路を形成する
定電流回路は、エンハンスメントモードのMOSトラン
ジスタを使っても構成可能である。
【0072】以上の説明では主として、本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野である直流
安定化電源回路に適用した場合について説明したが、そ
れに限定されるものではなく、たとえばモータ駆動など
のパワー回路などにも適用できる。
【0073】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
のとおりである。
【0074】すなわち、スイッチング電源回路が負荷の
状態にかかわらず定常的に消費する電力に低減させるこ
とができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の技術が適用された電源回路の第1の実
施態様を示す図
【図2】本発明による電源回路の第2の実施態様を示す
【図3】本発明による電源回路の第3の実施態様を示す
【図4】本発明による電源回路の第4の実施態様を示す
【図5】本発明以前の電源回路を示す図
【符号の説明】
1 集積回路化部分 2 負荷(外部負荷) 11 トランス L1 一次巻線 L2 第1の二次巻線 L3 第2の二次巻線 12 スイッチング制御回路(PWM方式) 13 誤差アンプ 14 フォトカプラ 15 スイッチ回路 16 起動時制御回路 M1 スイッチング素子(パワーMOSトランジスタ) N1 NチャネルMOSトランジスタ(スイッチおよび
定電流回路) J1 接合型電界効果トランジスタ(JFET) Q1 npnバイポーラトランジスタ(スイッチ回路) Q2 npnバイポーラトランジスタ D1 全波整流器 C1 平滑容量 D2 ダイオード C2 平滑容量 D3 ダイオード(第2の電流供給回路) C3 平滑容量(第2の電流供給回路) R1 抵抗(第1の電流供給回路)) R2 抵抗(バイアス用) Vcc 動作電圧(スイッチング制御回路) Vac AC入力電源 Vdc DC出力電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嵯峨 良平 埼玉県入間郡毛呂山町大字旭台15番地 日 立東部セミコンダクタ株式会社内 (72)発明者 横田 健一 埼玉県入間郡毛呂山町大字旭台15番地 日 立東部セミコンダクタ株式会社内 (72)発明者 三田 芳久 埼玉県入間郡毛呂山町大字旭台15番地 日 立東部セミコンダクタ株式会社内 Fターム(参考) 5H730 AA14 BB43 BB57 CC01 DD04 EE02 EE07 FD01 FD24 FF19 FG05 VV01 XC12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電源とトランスの一次巻線間に直列
    に介在するスイッチング素子と、このスイッチング素子
    をスイッチング動作させるスイッチング制御回路とを有
    し、上記トランスの二次巻線から電源出力電流を取り出
    すようにした電源回路であって、上記入力電源側から直
    接得られる電源を使って上記スイッチング制御回路に動
    作電流を供給する第1の電流供給回路と、上記スイッチ
    ング動作により得られる上記トランスの二次起電力を使
    って上記スイッチング制御回路に動作電流を供給する第
    2の電流供給回路と、この第2の電流供給回路が動作状
    態になったときに上記第1の電流供給回路をオフ状態に
    設定する起動時制御回路とを備えたことを特徴とする電
    源回路。
  2. 【請求項2】 第1および第2の二次巻線を有するトラ
    ンスと、入力電源と上記トランスの一次巻線間に直列に
    介在するスイッチング素子と、このスイッチング素子を
    スイッチング動作させるスイッチング制御回路とを有
    し、上記トランスの第1の二次巻線から電源出力電流を
    取り出すとともに、上記トランスの第2の二次巻線から
    上記スイッチング制御回路の動作電流を取り出すように
    した第2の電流供給回路とを備えたことを特徴とする請
    求項1に記載の電源回路。
  3. 【請求項3】 第1の電流供給回路を抵抗で形成すると
    ともに、この抵抗と直列にスイッチ回路を介在させ、第
    2の電流供給回路が動作状態になったときに上記スイッ
    チ回路をオン状態からオフ状態に設定させるようにした
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電源回路。
  4. 【請求項4】 第1の電流供給回路を抵抗で形成すると
    ともに、この抵抗と直列に電界効果トランジスタを介在
    させ、第2の電流供給回路が動作状態になったときに上
    記電界効果トランジスタのゲート電圧をオンバイアス状
    態からオフバイアス状態に設定させるようにしたことを
    特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電源回
    路。
  5. 【請求項5】 第1の電流供給回路をトランジスタによ
    る定電流回路で形成するとともに、第2の電流供給回路
    が動作状態になったときに上記定電流回路のトランジス
    タをオン状態からオフ状態に制御させるようにしたこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の電源回路。
  6. 【請求項6】 第1の電流供給回路をデプレッションモ
    ードのNチャネルMOSトランジスタによる定電流回路
    で形成するとともに、第2の電流供給回路が動作状態に
    なったときに上記定電流回路のトランジスタのゲート電
    圧を定電流動作バイアス状態からカットオフバイアス状
    態に制御させるようにしたことを特徴とする請求項1、
    2、5のいずれかに記載の電源回路。
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