JP2000020512A - かな漢字変換装置及びかな漢字変換処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

かな漢字変換装置及びかな漢字変換処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2000020512A
JP2000020512A JP10184727A JP18472798A JP2000020512A JP 2000020512 A JP2000020512 A JP 2000020512A JP 10184727 A JP10184727 A JP 10184727A JP 18472798 A JP18472798 A JP 18472798A JP 2000020512 A JP2000020512 A JP 2000020512A
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character string
kana
kanji
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Miyoshi Ando
美佳 安藤
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単なキー操作で、速く、希望通りのひらが
な変換を行うことのできる変換効率の高いかな漢字変換
装置を提供すること 【解決手段】 入力手段からひらがな文字列を入力する
と表示装置にひらがな文字列が表示され(1)、ひらが
な変換キーを押下することで漢字かな混じり文に変換さ
れる(2)。この時さらにひらがな変換キーを押せば、
変換範囲がひらがなの表示に変換され(3)、さらにひ
らがな変換キーを押下すると、変換範囲が延長される
(4)。このように、変換キーを繰り返し押下するだけ
で、ひらがな変換され、さらにひらがな表示の部分が延
長されていく。そのため、漢字かな混じり文を、効率よ
くひらがな表示に変換することができる。なお、変換キ
ーを押下することで、変換範囲を簡単に漢字かな混じり
文に変換することもできる(5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、かな漢字変換処理
において、かな漢字変換する範囲を容易に変更すること
ができるかな漢字変換装置及びかな漢字変換処理をかな
漢字変換処理プログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワードプロセッサなどのかな漢字
変換装置において、文章中にひらがなの単語などを含ん
でいる漢字かな混じり文に変換する場合に、読み文字列
を入力しただけでは単語の切れ目などが不明であるた
め、読み文字列を入力した後で変換キーを押下すると、
入力された読み文字列が形態素解析されて適当な文節に
区切られ、夫々の文節に適当な変換候補が表示される複
文節変換の変換方式が用いられることが多かった。この
場合、かな漢字変換の変換単位になる変換範囲が使用者
の望むように区切られていれば、リターンキーなどで表
示された変換候補を確定したり、ひらがな変換キーなど
でひらがなに再び変換、またはひらがなのまま確定すれ
ばよかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、変換範
囲が使用者の望む範囲と違っていた場合には、それが変
換をしないひらがなの文字列であったとしても、例え
ば、一旦変換取り消しキーを押して入力された文字列を
全部読み文字列に戻した後、カーソルで文字列の長さを
操作してひらがな変換をするといった面倒な操作が必要
であるという問題があった。
【0004】この発明は上記課題を解決するものであ
り、簡単なキー操作で、速く、希望通りのひらがな変換
を行うことのできる変換効率の高いかな漢字変換装置を
提供することを目的をする。
【0005】また併せて、このような、かな漢字変換処
理を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み
取り可能な記録媒体を提供することも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係る発明のかな漢字変換装置では、読み
文字列からなる入力文字列を入力する入力手段と、文字
列を表示する表示手段と、読み文字列に対応した変換候
補を格納した変換辞書と、入力文字列を前記変換辞書を
参照して形態素毎に分割する形態素解析手段と、前記形
態素解析の結果に基づいて、かな漢字変換をする読み文
字列の変換範囲を設定し、変換候補を選択する変換手段
と、前記変換範囲と前記変換候補とを前記表示手段に表
示する変換範囲表示制御手段と、前記入力文字列につい
て前記形態素解析と、前記変換範囲の設定と、前記変換
候補の選択と、前記変換範囲と前記変換候補の前記表示
手段への表示とを指示する変換キーと、前記表示手段に
表示された変換候補から読み文字列への変換を指示する
第一の指示手段と、前記変換候補が表示手段に表示され
た状態で前記第一の指示手段を押下すると、前記変換候
補が表示された変換範囲が読み文字列の表示に変換され
る読み文字列化変換手段と、前記第一の指示手段を再度
押下することにより変換範囲が読み文字列の表示に変換
されて一文字分延長または短縮され、さらに前記第一の
指示手段を押下する毎に、前記変換範囲がさらに読み文
字列に変換されて一文字分延長または短縮される第一の
読み文字列化範囲変更手段とを備えることを特徴とす
る。
【0007】この構成に係るかな漢字変換装置では、第
一の指示手段を操作するだけで、変換範囲の文字列を読
み文字列に変換することができ、さらに第一の指示手段
を操作することにより変換範囲を延長または短縮して読
み文字列に変換することができる。
【0008】また、請求項2に係る発明のかな漢字変換
装置では、請求項1に記載のかな漢字変換装置の構成に
加え、前記第一の指示手段とは異なる第二の指示手段を
備え、前記第二の指示手段と関連して第一の指示手段を
操作する毎に、前記読み文字列で表示された変換範囲が
一文字分短縮又は延長される第二の読み文字列化範囲変
更手段を備えたことを特徴とする。
【0009】この構成に係るかな漢字変換装置では、第
二の指示手段と関連させて第一の指示手段を操作するこ
とにより、第一の指示手段のみを操作したのとは反対に
変換範囲の文字列を短縮または延長して読み文字列に変
換することができる。
【0010】請求項3に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項1又は請求項2記載のかな漢字変換装置の構
成に加え、前記第一の指示手段は、ひらがなに変換候補
を変換するひらがな変換キーであり、前記第一の指示手
段を操作することにより表示される読み文字列がひらが
なであることを特徴とする。
【0011】この構成に係るかな漢字変換装置では、第
一の指示手段をひらがな変換キーとし、且つ読み文字列
をひらがなとすることで、最も使用頻度が高いひらがな
への変換が効率よくできる。
【0012】請求項4に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項1又は請求項2に記載の構成に加え、前記第
一の指示手段は、カタカナに変換候補を変換するカタカ
ナ変換キーであり、前記第一の指示手段を操作すること
により表示される前記読み文字列がカタカナであること
を特徴とする
【0013】この構成に係るかな漢字変換装置では、第
一の指示手段をカタカナ変換キーとし、且つ読み文字列
をカタカナとすることで、カタカナへの変換が効率よく
できる。
【0014】請求項5に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項1又は請求項2に記載のかな漢字変換装置の
構成に加え、前記第一の指示手段は、入力された読み文
字列に変換候補を変換する無変換キーであり、前記第一
の指示手段を操作することにより表示される前記読み文
字列が前記入力された読み文字列であることを特徴とす
る。
【0015】この構成に係るかな漢字変換装置では、第
一の指示手段を無変換キーとし、且つ読み文字列を入力
された読み文字列とすることで、入力時の読み文字列へ
の変換が効率よくできる。
【0016】請求項6に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のかな漢字
変換装置の構成に加え、前記第二の指示手段は、シフト
キーであることを特徴とする
【0017】この構成に係るかな漢字変換装置では、第
二の指示手段をシフトキーとすることで、第一の指示手
段と関連付けやすくすることができる。
【0018】請求項7に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のかな漢字
変換装置の構成に加え、前記第二の指示手段は、コント
ロールキーであることを特徴とする。
【0019】この構成に係るかな漢字変換装置では、第
二の指示手段をコントロールキーとすることで、第一の
指示手段と関連付けやすくすることができる。
【0020】請求項8に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のかな漢字
変換装置の構成に加え、前記読み文字列に変換され、前
記第一の指示手段を操作して変換範囲が延長または短縮
された文字列を、前記変換キーを押下することにより当
該変換範囲でかな漢字変換させる第一の再変換手段を備
えたことを特徴とする。
【0021】この構成に係るかな漢字変換装置では、一
旦読み文字列に変換した変換範囲の文字列を効率よく漢
字かな混じり文に変換することができる。
【0022】請求項9に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項2乃至請求項8のいずれかに記載のかな漢字
変換装置の構成に加え、前記読み文字列に変換され、前
記第二の指示手段と第一の指示手段を関連させて操作し
て変換範囲が短縮または延長された文字列を、変換キー
を押下することにより当該変換範囲でかな漢字変換させ
る第二の再変換手段を備えたことを特徴とする。
【0023】この構成に係るかな漢字変換装置では、一
旦読み文字列に変換した変換範囲の文字列を効率よく漢
字かな混じり文に変換することができる。
【0024】請求項10に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、コンピュータに、読み文字列からなる入力文
字列を入力手段から入力する入力制御の手順と、文字列
を表示手段に表示する表示制御の手順と、読み文字列に
対応した変換候補を格納した変換辞書を参照して、入力
文字列を形態素に分割する形態素解析の手順と、前記形
態素解析の結果に基づいて、かな漢字変換をする読み文
字列の変換範囲を設定し、変換候補を選択する変換の手
順と、前記変換範囲と前記変換候補とを前記表示手段に
表示する変換範囲表示制御の手順と、操作されることに
より前記入力文字列について形態素解析の手順と、変換
範囲設定の手順と、変換範囲表示制御の手順を実行させ
る変換指示の手順と、第一の指示手段が操作されること
により前記変換候補表示の手順により表示手段に表示さ
れた変換候補から読み文字列への変換をさせる読み文字
列化変換の手順と、前記第一の指示手段を再度操作する
ことにより変換範囲が読み文字列の表示のまま、一文字
分延長または短縮させ、さらに前記第一の指示手段を操
作する毎に、前記変換範囲をさらに一文字分延長又は短
縮させる第一の読み文字列化範囲変更の手順を実行する
ことを特徴とする。
【0025】この構成に係るかな漢字変換処理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
は、コンピュータに、第一の指示手段を操作するだけ
で、変換範囲の文字列を読み文字列に変換することがで
き、さらに第一の指示手段を操作することにより変換範
囲を延長または短縮して読み文字列に変換する手順を実
行させることができる。
【0026】請求項11に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10に記載の記録媒体の構成に加え、
前記コンピュータに、前記第一の指示手段とは異なる第
二の指示手段と関連して第一の指示手段を操作する毎
に、前記読み文字列で表示された変換範囲が一文字分短
縮又は延長される手順を実行させる第二の読み文字列化
範囲変更の手順を実行させることを特徴とする。
【0027】この構成に係るかな漢字変換処理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
は、コンピュータに、第二の指示手段と関連させて第一
の指示手段を操作することにより、第一の指示手段のみ
を操作したのとは反対に変換範囲の文字列を短縮または
延長して読み文字列に変換する手順を実行させることが
できる。
【0028】請求項12に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10又は請求項11に記載の記録媒体
の構成に加え、前記第一の指示手段は、ひらがなに変換
候補を変換するひらがな変換キーであり、前記第一の指
示手段を操作することにより表示される前記読み文字列
がひらがなであることを特徴とする。
【0029】この構成に係るかな漢字変換処理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
は、コンピュータに、第一の指示手段をひらがな変換キ
ーとし、且つ読み文字列をひらがなとすることで、最も
使用頻度が高いひらがなへの変換が効率よくできる手順
を実行させることができる。
【0030】請求項13に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10又は請求項11に記載の記録媒体
の構成に加え、前記第一の指示手段は、カタカナに変換
候補を変換するカタカナ変換キーであり、前記第一の指
示手段を操作することにより表示される前記読み文字列
がカタカナであることを特徴とする。
【0031】この構成に係るかな漢字変換処理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
は、コンピュータに、第一の指示手段をカタカナ変換キ
ーとし、且つ読み文字列をカタカナとすることで、カタ
カナへの変換が効率よくできる手順を実行させることが
できる。
【0032】請求項14に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10又は請求項11に記載の記録媒体
の構成に加え、前記第一の指示手段は、入力された読み
文字列を変換候補を変換する無変換キーであり、前記第
一の指示手段を操作することにより表示される前記読み
文字列が前記入力された読み文字列であることを特徴と
する。
【0033】この構成に係るかな漢字変換処理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
は、コンピュータに、第一の指示手段を無変換キーと
し、且つ読み文字列を入力された読み文字列とすること
で、入力時の読み文字列への変換が効率よくできる手順
を実行させることができる。
【0034】請求項15に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項11乃至請求項14のいずれかに記載
の記録媒体の構成に加え、前記第二の指示手段は、シフ
トキーであることを特徴とする。
【0035】この構成に係るかな漢字変換処理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
は、コンピュータに、第二の指示手段をシフトキーとす
ることで、第一の指示手段と関連付けやすくすることが
できる手順を実行させることができる。
【0036】請求項16に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項11乃至請求項14のいずれかに記載
の記録媒体の構成に加え、前記第二の指示手段は、コン
トロールキーであることを特徴とする。
【0037】この構成に係るかな漢字変換処理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
は、コンピュータに、第二の指示手段をコントロールキ
ーとすることで、第一の指示手段と関連付けやすくする
ことができる手順を実行させることができる。
【0038】請求項17に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10乃至請求項16のいずれかに記載
の記録媒体の構成に加え、前記コンピュータに、前記読
み文字列に変換され、第一の指示手段を操作して変換範
囲が延長または短縮された文字列を、前記変換キーを押
下することにより当該変換範囲でかな漢字変換させる第
一の再変換の手順を実行させることを特徴とする。
【0039】この構成に係るかな漢字変換処理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
は、コンピュータに、一旦読み文字列に変換した変換範
囲の文字列を効率よく漢字かな混じり文に変換すること
ができる手順を実行させることができる。
【0040】請求項18に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項11乃至請求項17のいずれかに記載
の記録媒体の構成に加え、前記コンピュータに、前記読
み文字列に変換され、前記第二の指示手段と第一の指示
手段を関連して操作して変換範囲が短縮または延長され
た文字列を、前記変換キーを押下することにより当該変
換範囲でかな漢字変換させる第二の再変換の手順を実行
させることを特徴とする。
【0041】この構成に係るかな漢字変換処理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
は、コンピュータに、一旦読み文字列に変換した変換範
囲の文字列を効率よく漢字かな混じり文に変換すること
ができる手順を実行させることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明を一の実施の形態に
よって、添付図面を参照して説明する。図1は、本実施
の形態のかな漢字変換装置の外観構成についての概略を
説明する図である。
【0043】本装置は、図1に示すように、略矩形平板
状の本体に、平面視上方に液晶パネルからなる表示装置
50を有し、入力文字列などの表示をおこなっている。
また、その下方には、キーボードが配置され、本発明の
第一の指示手段に相当するひらがな変換キー183や、
本発明の第二の指示手段に相当するシフトキー187、
複数の文字キー180などが配設され、文字入力が可能
となっている。
【0044】次に図2は、本実施の形態のかな漢字変換
装置の構成のブロック図である。以下図2に沿ってその
構成を説明する。本実施の形態はかな漢字装置は、制御
部10と、この制御部10に接続された入力手段である
入力装置18と、出力手段である出力装置50から構成
されている。
【0045】入力装置18は、図1の外観構成に示した
ように、文字キー180を有するキーボードからなり、
文字キーの他にも一般のコンピュータのキーボードに備
えられるようなスペースキーを兼ねた変換キー181・
無変換キー182、削除キーを兼ねた変換取り消しキー
186、第二の指示手段を兼ねたシフトキー187・コ
ントロールキー188・リターンキーを兼ねた確定キー
185、画面上のカーソルの移動を行うカーソルキー1
89などが備えられている。また本実施の形態では、特
に一般の例えばシフトJISのコンピュータのキーボー
ドの構成に加え、ひらがな変換キー183・カタカナ変
換キー184などが備えられている。また、本発明を汎
用コンピュータを用いて実施した場合は、汎用コンピュ
ータのキーボードを用いることになり、そのキーの機能
についてはソフトウエアの制御でさまざまに変更が可能
である。そのため、例えば本発明でいう確定キー185
については、本発明の機能を有するものであれば、その
名称に拘わらず、いずれのキーであってもよいことは言
うまでもない。もちろん、本発明を専用機で実施する場
合は、それぞれ専用のキーを設けることができる。
【0046】また、入力装置18は、キーボードに限ら
ず、マウスやタッチパネルによる画面入力やパレットな
どでもよく、さらには、入出力ポート16に有線または
無線で接続された電話回線やLAN、他の情報処理装
置、音声認識装置など、本発明の入力文を入力できる手
段であれば、本発明の入力手段を構成し得る。
【0047】制御部10は、バスライン14を介して、
CPU(中央情報処理装置)12、ROM30、RAM
20、入出力ポート16が接続されてコンピュータを構
成している。バスライン14は、データバス・アドレス
バス・制御バスからなる。
【0048】CPU12は、ROM30に格納されたプ
ログラム等により、かな漢字変換装置としての機能を果
たすため、RAM20やROM30の変換辞書36など
とともに、各種の演算を行なったり、各種処理を行うた
めの命令を処理したりするものである。
【0049】ROM30は、読み出し専用の不揮発性メ
モリで、主に各種プログラムを格納したプログラム部3
1と、かな漢字変換のための辞書類を格納した変換辞書
40からなる。プログラム部31には、制御プログラム
32、かな漢字変換プログラム33が含まれ、さらにか
な漢字変換プログラム33には、形態素解析プログラム
34、変換プログラム35、読み文字列化変換プログラ
ム36、読み文字列化範囲変更プログラム37、再変換
プログラム38が格納されている。
【0050】制御プログラム32は、CPU12に入出
力の制御や、各プログラムの実行を制御させ、装置全体
を統括するプログラムである。
【0051】かな漢字変換プログラム33は、入力され
たかな文字列を、漢字かな混じり文に変換するためのプ
ログラムで、以下のプログラムにより各段階の手順をC
PU12に実行させる。
【0052】形態素解析プログラム34は、入力された
ひらがな文字列を、文頭から最も長い文字列から順次、
変換辞書40の内の基本辞書41の見出し語を参照して
検索し、検索に成功すれば、その文字列にはその検索さ
れた単語が存在するとして認識し、さらに、接続テーブ
ル42を参照して、検索に成功した変換候補について、
ここに含まれた助詞や助動詞や種々の活用形など文法的
に接続可能か否かの接続情報を検索し、接続可能であれ
ば、選択候補として決定する。このようにして入力され
たひらがな文字列を、文頭から順次形態素に分けていく
ための解析をする手順を実行させるプログラムである。
【0053】変換プログラム35は、前記形態素解析の
結果に基づいて、かな漢字変換をする読み文字列の変換
範囲を設定し、変換候補を選択する手順を実行させるプ
ログラムである。
【0054】読み文字列化変換プログラム36は、一旦
変換キー181が押されることにより、かな漢字変換が
行われて漢字かな混じり文になった入力文字列を、第一
の指示手段であるひらがな変換キー183を押されるこ
とにより再び読み文字列であるひらがな表記に変換させ
る手順を実行させるプログラムである。
【0055】読み文字列化範囲変更プログラム37は、
第一の指示手段であるひらがな変換キー183を押下す
ることにより、読み文字列化変換プログラム36によ
り、読み文字列であるひらがな表記に変換された変換範
囲について、再度の第一キーの操作により変換範囲が読
み文字列の表示に変換されながら一字分延長または短縮
され、さらに第一の指示手段を操作する毎に、変換範囲
がさらに延長または短縮するような手順を実行させるプ
ログラムである。
【0056】また、読み文字列化範囲変更プログラム3
7は、第二の指示手段を第一の指示手段と関連させて、
ここでは第二の指示手段であるシフトキー187を押し
ながら第一の指示手段であるひらがな変換キー183を
押下すると、同様に上記のように変換範囲が短縮しまた
は延長する手順を実行させるプログラムでもある。なお
この場合は、第一の指示手段のみを操作すると延長する
場合には、第二の指示手段を押しながら第一の指示手段
を操作すると変換範囲は短縮するように構成され、反対
に、第一の指示手段のみを操作すると短縮する場合に
は、第二の指示手段を押しながら第一の指示手段を操作
すると変換範囲は延長するように構成される。
【0057】再変換プログラム38は、読み文字列化変
換プログラム36や読み文字列化範囲変更プログラム3
7により、読み文字列、ここではひらがな表記で表示さ
れた変換範囲を、再度変換キー181を押すことで変換
範囲の文字列が、再度かな漢字変換されて漢字かな混じ
り文を生成させる手順を実行させるプログラムである。
【0058】RAM20は、読み書き自由な揮発性の記
憶媒体で、読み入力バッファ領域22、出力バッファ2
4、ワークエリア26などの記憶領域を有する。
【0059】読み入力バッファ領域は22、入力装置1
8から入力された読み情報を、ひらがなのテキストデー
タの形式で記憶しておく領域である。ここに記憶された
文字列は、かな漢字変換処理の対象とされる。
【0060】出力バッファ領域24は、かな漢字変換処
理がされた出力文をテキストデータの形式で記憶してお
く領域である。ここに記憶された文字列は、表示装置5
0において表示される。
【0061】ワークエリア26は、かな漢字変換に必要
なポインタやフラグ、カウンタを始めとする種々の情報
を記録しておく領域である。
【0062】表示装置50は、本実施の形態では、本体
の一部に液晶パネルを配置した画面からなるものであ
る。この液晶パネルには、入力されたひらがな文字列、
かな漢字変換に必要な変換候補、かな漢字変換された結
果などが表示される。もちろん、本発明は汎用コンピュ
ータなどを利用して実施することもできるため、その場
合は独立したCRTモニタなどが表示装置として用いら
れる。
【0063】また、印刷装置60が、入出力ポート16
に接続され、出力バッファ領域24に記憶された出力文
などを印刷する。印刷装置は、周知のレーザプリンタ、
インクジェットプリンタ、感熱式プリンタなど各種プリ
ンタが用いられ、普通紙、特殊用紙、テープ等各種印刷
媒体に印刷して出力することができる。
【0064】さらに、フロッピーディスクドライブ(F
DD)やハードディスクドライブ(HDD)、CD−R
OM、光磁気ディスクドライブ(MOD)などを装備し
た外部記憶装置70を備え、出力文などをフロッピーデ
ィスク(FD)やハードディスク(HD)などの各種記
憶媒体に記録させておくことができる。もちろん、記録
された文章を外部記憶装置70から読み出して、さらに
編集をするようなこともできる。また、CD−ROM、
HDなどを利用して、各種専門辞書やユーザ辞書などを
設けて利用することも可能となる。
【0065】本実施の形態のかな漢字変換装置は、以上
のような内容で構成されている。次に、このような構成
からなる本実施の形態のかな漢字変換の作用について説
明する。
【0066】図3は、本実施の形態のかな漢字変換装置
の処理の手順を示したフローチャートである。以下、こ
のフローチャートに沿って、かな漢字変換装置の処理を
説明する。まず、電源が投入されると処理が開始され
(開始)、キー入力が可能になるので、文字列をキー入
力する(ステップ2、以下ステップをSと略記する)。
もちろん前述のようにキー入力以外の入力方法でもよ
い。本実施例の場合、かな文字で入力するが、ローマ字
入力をして、かな文字に変換して入力するような形態で
あってもよい。ここでキー入力されたかな文字列は、表
示装置50に表示される(S3)。ここで、図6に表示
装置50に表示される文字列の模式図を示す。図6の最
上段に示すものが、ひらがなを入力して表示された文字
列である。本実施の形態の場合、「かすみそうがさく」
とひらがなで表示され、未だ変換処理がされていないこ
とを示すために、この部分は反転表示されている。そし
て、入力された文字列は、RAM20の読み入力バッフ
ァ22にテキストデータとして入力されて記憶される
(S4)。入力されたかな文字列は、入力装置18に備
えられた変換キー181を押下することにより、かな漢
字変換処理(S6)が開始される。
【0067】ここで、図4は、図3のS6におけるかな
漢字変換処理の手順を示したフローチャートである。こ
のフローチャートに沿って、以下かな漢字変換処理の概
略を説明する。文字列入力がされ(S2)、文字列が文
字列記憶バッファに記憶されると(S4)、入力装置1
8に備えられた変換キー181が入力待ちになる(S6
1:NO)ので、ここで変換キー181を押下すれば
(S61:YES)、読む入力バッファに記憶された入
力文字列がワークエリア26に読み出される(S6
2)。この入力文字列をROM30の変換辞書40を参
照して、検索をする。この検索は、本実施の形態では最
長一致法を用いている。即ち入力されたかな文字列を最
長の文字列で変換辞書40の見出しのかな文字列と一致
するものを検索し、検索に失敗したら、最後尾の文字を
一字削り、再び変換辞書40を検索する。こうして、最
も長い文字列で変換辞書40から検索に成功したものを
変換候補として選択するものである。このようにして、
先頭から、順次最長一致法で変換候補を選択して行く
(S64)。なお、辞書検索の方法としては、最長一致
法に限らず他の周知の方法でもかまわない。
【0068】ここで、順次変換候補として選択された文
字列が、連続するが、これらの選択された変換候補が文
法的に接続が可能であるかが、ROM30の接続テーブ
ル40に格納された情報を参照して検索され判断される
(S65)、もし隣り合った変換候補同士の接続が文法
的におかしい場合は、変換候補の選択が誤っていたとし
て接続不可と判断されて(S66:NO)、再度新たな
変換候補が変換辞書40を参照して検索される(S6
3)。なお、この場合は、当然既に接続を失敗した変換
候補には、検索されないようなフラグが立てられて、検
索されない様にされる。
【0069】ここで、接続テーブル42に格納された文
法情報から接続に問題がないとされた場合は、接続可と
して(S66:YES)変換候補として決定される(S
67)。そして、変換候補と決定された部分が、かな漢
字変換の1単位として変換範囲が確定される(S6
8)。この変換範囲は、ここで決定された変換候補が正
しくないとして、次候補キーなどにより変換候補が入れ
替わる場合でも、この範囲がかな漢字変換の単位とし
て、維持される。
【0070】このように変換候補が決定され、変換範囲
が設定されると、表示装置50に変換候補が出力されて
表示される(S8)。ここで、図6は本実施の形態の表
示装置の表示例を示す模式図である。図6の(1)に示
す文字入力後であって変換キー181を押下する前の状
態から、変換キー181を押すことにより前述のかな漢
字変換処理が行われ、漢字かな混じり文が表示される。
この場合、最初の変換範囲の部分にアンダーラインが引
かれ、その範囲が明らかにされる。
【0071】ここで、ワークエリア26に記憶されてい
るフラグがクリアされる。このフラグは後述する変換キ
ー181を押下した場合、または、シフトキー187を
押しながら変換キー181を押下した場合に、このキー
の押下が、初めての押下か、2回目以降の押下か判断す
るためのものである。なぜなら、初めての押下と2回目
以降の押下では、異なる機能を果たすためである。詳し
くは後述する。
【0072】フラグをクリア(S10)した後は、キー
入力待ちとなり(S12)、ここで変換キー181を押
さず(S13:NO)、確定キー185を押下すれば、
確定処理が行われ(S16)、表示装置50に表示され
た変換候補に入力文字列が入れ替わり、かな漢字変換は
完了し、処理が終了する(終了)。
【0073】また、キー入力待ちの状態から(S1
2)、変換キー181及び確定キー185を押さず(S
13:NO、S14:NO)、ひらがな変換キー183
を押下すれば(S18:YES)、フラグがたっている
かどうかが判断され、初めてひらがな変換キー183を
押下したような場合はフラグがたっていないので(S2
0:NO)、変換範囲に表示された変換候補はひらがな
文字列に変換される(S24)。そしてその後フラグが
たてられ(S26)、ひらがな変換キー183を再び押
下した場合は、このフラグの存在からその押下が最初の
押下ではないことを分かるようにする。その後、また次
のキー入力待ちの状態に戻る(S12)。
【0074】ここで再度ひらがな変換キー183を押し
た場合(S14:NO、S18:YES)、最初のひら
がな変換キー183を押した後にフラグがたてられてい
るため(S26、S20:YES)、現在の文節、即ち
変換範囲の最後の部分を更に1字分長くして、ひらがな
に変換して表示する(S22)。この状態を、図6の
(3)に示す。ここでは、最初(1)のように「貸す」
の部分が変換範囲とされ、この部分にアンダーラインが
引かれるが、一度ひらがな変換キー183を押下するこ
とで(S18:YES)、「貸す」の部分がひらがな変
換され(S20)「かす」になり、さらに再度ひらがな
変換キー183を押下することで(S18:YES、S
20:YES)、「かす」が後ろに1字分長くなり「か
すみ」の部分が、ひらがなで表示される(S22)。こ
の場合、次の変換範囲とされていた「みそう」の部分が
「そう」に変換範囲が変更され、「みそう」では変換辞
書になかったため漢字に変換されてなかったが、「そ
う」は、変換辞書に存在するため「草」と漢字に変換さ
れる。
【0075】ここで、キー入力待ちの状態(S12)か
ら他のキーを押さないで、初めてシフト+ひらがな変換
キー183を押下するとする(S28:YES)。ここ
で「シフト+ひらがな変換キー183」とはシフトキー
187を押下しつつ、ひらがな変換キー183を押下す
ることを意味するものとする。この場合、ひらがな変換
キー183またはシフト+ひらがな変換キー183の押
下が始めてであるとすると、フラグがたってないので
(S30:NO)、変換範囲の文字列がひらがなに変換
され(S34)、フラグが立てられる(S36)。そし
て、再度入力待ちの状態から(S12)、シフト+ひら
がな変換キー183を押下すると(S28:YES)、
フラグが立っているので(S30:YES)現在の文
節、即ち変換範囲を1文字短くして、つまり末尾の文字
は次の変換候補に繰り入れて、ひらがなで表示する(S
32)。図7は、図6と同様に、表示装置50に表示さ
れた文字列の例を表わす模式図であるが、(5)に示す
「「かすみそ」うが咲く」と表示されている場合に、シ
フト+ひらがな変換キー183を押下すると「かすみ
そ」と表示されている変換範囲の末尾の「そ」が、次の
変換範囲に繰り入れられて「鵜」から「そう」になり、
「そう」は変換辞書にあるため「草」に変換される。従
って、6段目に示すように「かすみ草が咲く」のように
なり、「かすみ」部分に変換範囲を示すアンダーライン
が引かれる。
【0076】ここで、図6の(4)に示したような状
態、即ち前述のようにひらがな変換キー183を押下す
ることによりひらがな表示となり、変換範囲も拡大した
ような場合、ここで変換キー181を押下することによ
り(S13:YES)、当該変換範囲は再びかな漢字変
化処理がなされ(S6)、変換候補が出力される(S
8)。即ち、図6の(4)のような状態から、変換キー
181を押下することにより、変換範囲であるひらがな
文字列からなる「かすみ」の部分が「霞」という漢字に
変換され、5段目に示すような状態となる。なお、確定
キー185もひらがな変換キー183もシフト+ひらが
な変換キー183も押下しないで(S14:NO、S1
8:NO、S28:NO)、他のキーを押下した場合
は、夫々の処理、例えば削除キーを押せば削除され、印
刷キーを押下すれば印刷処理などが実行されるが(S3
8)、ここでは詳しくは説明しない。
【0077】本実施の形態は、以上のようなかな漢字変
換処理を実行するが、以下、本かな漢字変換装置の操作
について、「かすみそうがさく」という文を入力し、
「かすみ草が咲く」という文を得たい場合を例に採り、
従来のかな漢字変換装置と比較しつつ説明する。ここ
で、従来のかな漢字変換装置の画面表示の一例を図5に
示す。
【0078】従来のかな漢字変換装置では、「かすみそ
うがさく」と入力すると、図5の(1)に示すように、
まず「かすみそうがさく」と画面に表示され、変換キー
181を押下すると、「貸すみそうが咲く」と表示され
る。この場合「貸す」が変換範囲であるが、この変換範
囲を「かすみ」の範囲に広げたい場合は、一旦変換取り
消しキー186を押してかな漢字変換の対象となってい
る文字列を全部入力文字列であるひらがな表示に戻し、
カーソルキー189で「かす」を指示しているカーソル
を「かすみ」に拡げて図5の(4)のような状態にし
て、次にひらがな変換キー183を押下すれば、図5の
(5)に示すように「かすみ草が咲く」という目的の漢
字かな混じり文を得ることができる。
【0079】上記の場合、目的の文を得るのに、変換キ
ー181を押した後、変換取り消しキー186、カーソ
ルキー189、ひらがな変換キー184の3つのキーを
夫々操作する必要があった。
【0080】次に、本実施の形態のかな漢字変換装置の
場合を、図6に示す本実施の形態のかな漢字変換装置の
画面表示例に沿って説明する。入力文を入力し変換キー
181を押すと、(2)に示すように従来例と同様に
「貸すみそうが咲く」と表示されたとする。ここで、ひ
らがな変換キー183を押せば、(3)に示すように変
換範囲が「かす」の範囲でひらがな表記に戻されるが、
「咲く」の変換はそのまま、「かすみそうが咲く」と表
示される。この場合、選択範囲「かす」の下にアンダー
ラインが引かれる。ここで、変換範囲を「かすみ」にま
で広げる必要があるが、カーソルキー189によらず、
再びひらがな変換キー183を押下すれば(4)に示す
ように、変換範囲が後方に一文字分延長され、「み」の
部分が、変換範囲「かす」の部分に組み入れられ変換範
囲が「かすみ」になると同時に変換範囲がひらがな表記
に確定される。
【0081】ここで、従来のかな漢字変換と、本実施の
形態のかな漢字変換を比較すると、従来は、変換キー1
81押した後を、異なる3つのキーを夫々操作しなけれ
ば、目的の文章を得ることができなかった。一方、本実
施の形態のかな漢字変換装置では、ひらがな変換キー1
83を2度連続で押すだけで、目的の文章を得ることが
できる。そのため、キー操作回数が減って且つ同一のキ
ーを操作することで操作が単純化し、漢字かな混じり文
の入力を大幅に省力化できることが分かる。
【0082】さらに、図6に示すように、「かすみ草が
咲く」という文からさらに、「かすみ」を漢字に変換し
たいと考えた場合でも、変換キー181を押下だけで、
「草が咲く」のかな漢字変換が既になされた部分の結果
を温存しつつ、「かすみ」の部分だけを再度「霞」とい
う漢字に変換することもできる。
【0083】そして、図6に示すように、もし変換キー
を2度押下すれば目的の文を得られる場合に、図7に示
すように変換キーを3度押して図7の(5)のように
「かすみそ」の部分にまで変換範囲を延長し過ぎた場
合、次の変換範囲「そう」が「う」になり、かな漢字変
換されて「鵜」と表示されて「かすみそ鵜が咲く」とい
う漢字かな混じり文になってしまう。このような時に
は、シフトキー187を押下しながら、ひらがな変換キ
ー184を押下すれば、変換範囲は、最後尾の文字から
一文字短縮されて(6)に示すように、「かすみ」の部
分がひらがな表示されるとともに、変換範囲「う」は、
「そう」に延長されて、かな漢字変換されて「草」とな
り、目的の文である「かすみ草が咲いた」の文字列を得
ることができる。
【0084】上記具体例で示したように、本実施の形態
のかな漢字変換装置では、形態素解析による結果に基づ
いて最初に設定された変換範囲を変更してひらがな文字
列としたい場合、極めて単純且つ操作量の少ない操作
で、目的の文章を得ることができる。
【0085】ここで、本実施の形態のかな漢字変換装置
では、入力装置18または入出力ポート16に接続さ
れ、文字入力可能な装置が、本発明の入力手段に相当
し、表示装置50が、本発明の表示手段に相当する。
【0086】また、ROM30に格納された、変換辞書
40が、本発明の変換辞書に相当する。
【0087】以下、ROM30に格納されたS62から
S68の手順を実行させる形態素解析プログラム34が
CPU12に本発明の形態素解析の手順を実行させ、こ
のPCU12が本発明の形態素解析手段に相当する。変
換プログラム35がCPU12に本発明の変換の手順を
実行させ、このCPU12が本発明の変換手段に相当す
る。S8の手順を実行させる制御プログラム32がCP
U12に、本発明の変換範囲表示制御の手順を実行さ
せ、このCPUが本発明の変換範囲表示制御手段に相当
する。S24、S34の手順を実行させる読み文字列化
変換プログラム36がCPU12に本発明の読み文字列
化変換の手順を実行させ、このCPU12が、本発明の
読み文字列化変換手段に相当する。S22、S32の手
順を実行させる読み文字列化範囲変更プログラム37が
CPU12に、本発明の第一及び第二の読み文字列化範
囲変更の手順を実行させ、このCPU12が、本発明の
第一及び第二の読み文字列化範囲変更手段に相当する。
S13、S6の手順を実行させる再変換プログラム38
がCPU12に、本発明の第一及び第二の再変換の手順
を実行させ、このCPU12が本発明の第一及び第二の
再変換手段に相当する。そして、ひらがな変換キー18
3が本発明の第一の指示手段に相当し、シフトキー18
7が本発明の第二の指示手段に相当する。
【0088】本実施の形態のプログラム部31に格納さ
れた各プログラム及び変換辞書40は、ROM30に格
納されるが、これらのプログラム等は、CD−ROMや
フロッピィーディスク(FD)などの記憶媒体に格納さ
れて、入出力ポート16に接続された外部記憶装置70
からハードディスクドライブ(HDD)に読み込まれて
実行されるようにしてもよく、さらに入出力ポート16
から有線または無線で入力されてRAM40に記憶され
て実行されてもよい。この場合、CD−ROM、FD、
HD、RAMなどが、それぞれ本発明のかな漢字変換処
理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記
録媒体を構成することになる。
【0089】以上、一の実施の形態に基づき本発明を説
明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の
改良変更が可能であることは容易に推察できるものであ
る。
【発明の効果】
【0090】請求項1に係る発明のかな漢字変換装置で
は、第一の指示手段を操作するだけで、変換範囲の文字
列を読み文字列に変換することができ、さらに第一の指
示手段を操作することにより変換範囲を延長または短縮
して読み文字列に変換することができる。
【0091】また、請求項2に係る発明のかな漢字変換
装置では、請求項1に記載のかな漢字変換装置の効果に
加え、第二の指示手段と関連させて第一の指示手段を操
作することにより、第一の指示手段のみを操作したのと
は反対に変換範囲の文字列を短縮または延長して読み文
字列に変換することができる。
【0092】請求項3に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項1又は請求項2記載のかな漢字変換装置の効
果に加え、第一の指示手段をひらがな変換キーとし、且
つ読み文字列をひらがなとすることで、最も使用頻度が
高いひらがなへの変換が効率よくできる。
【0093】請求項4に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項1又は請求項2に記載の効果に加え、第一の
指示手段をカタカナ変換キーとし、且つ読み文字列をカ
タカナとすることで、カタカナへの変換が効率よくでき
る。
【0094】請求項5に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項1又は請求項2に記載のかな漢字変換装置の
効果に加え、第一の指示手段を無変換キーとし、且つ読
み文字列を入力された読み文字列とすることで、入力時
の読み文字列への変換が効率よくできる。
【0095】請求項6に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のかな漢字
変換装置の効果に加え、第二の指示手段をシフトキーと
することで、第一の指示手段と関連付けやすくすること
ができる。
【0096】請求項7に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のかな漢字
変換装置の効果に加え、第二の指示手段をコントロール
キーとすることで、第一の指示手段と関連付けやすくす
ることができる。
【0097】請求項8に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のかな漢字
変換装置の効果に加え、一旦読み文字列に変換した変換
範囲の文字列を効率よく漢字かな混じり文に変換するこ
とができる。
【0098】請求項9に係る発明のかな漢字変換装置で
は、請求項2乃至請求項8のいずれかに記載のかな漢字
変換装置の効果に加え、一旦読み文字列に変換した変換
範囲の文字列を効率よく漢字かな混じり文に変換するこ
とができる。
【0099】請求項10に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、コンピュータに、第一の指示手段を操作する
だけで、変換範囲の文字列を読み文字列に変換すること
ができ、さらに第一の指示手段を操作することにより変
換範囲を延長または短縮して読み文字列に変換する手順
を実行させることができる。
【0100】請求項11に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10に記載の記録媒体の効果に加え、
コンピュータに、第二の指示手段と関連させて第一の指
示手段を操作することにより、第一の指示手段のみを操
作したのとは反対に変換範囲の文字列を短縮または延長
して読み文字列に変換する手順を実行させることができ
る。
【0101】請求項12に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10又は請求項11に記載の記録媒体
の効果に加え、コンピュータに、第一の指示手段をひら
がな変換キーとし、且つ読み文字列をひらがなとするこ
とで、最も使用頻度が高いひらがなへの変換が効率よく
できる手順を実行させることができる。
【0102】請求項13に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10又は請求項11に記載の記録媒体
の効果に加え、コンピュータに、第一の指示手段をカタ
カナ変換キーとし、且つ読み文字列をカタカナとするこ
とで、カタカナへの変換が効率よくできる手順を実行さ
せることができる。
【0103】請求項14に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10又は請求項11に記載の記録媒体
の効果に加え、コンピュータに、第一の指示手段を無変
換キーとし、且つ読み文字列を入力された読み文字列と
することで、入力時の読み文字列への変換が効率よくで
きる手順を実行させることができる。
【0104】請求項15に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項11乃至請求項14のいずれかに記載
の記録媒体の効果に加え、コンピュータに、第二の指示
手段をシフトキーとすることで、第一の指示手段と関連
付けやすくすることができる手順を実行させることがで
きる。
【0105】請求項16に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項11乃至請求項14のいずれかに記載
の記録媒体の効果に加え、コンピュータに、第二の指示
手段をコントロールキーとすることで、第一の指示手段
と関連付けやすくすることができる手順を実行させるこ
とができる。
【0106】請求項17に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項10乃至請求項16のいずれかに記載
の記録媒体の効果に加え、コンピュータに、一旦読み文
字列に変換した変換範囲の文字列を効率よく漢字かな混
じり文に変換することができる手順を実行させることが
できる。
【0107】請求項18に係る発明のかな漢字変換処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体では、請求項11乃至請求項17のいずれかに記載
の記録媒体の効果に加え、コンピュータに、一旦読み文
字列に変換した変換範囲の文字列を効率よく漢字かな混
じり文に変換することができる手順を実行させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のかな漢字変換装置の外観構成に
ついての概略を示す図である。
【図2】本実施の形態のかな漢字変換装置の構成を示す
ブロック図である。
【図3】本実施の形態のかな漢字変換装置の処理の手順
を示したフローチャートである。
【図4】図3のS6におけるかな漢字変換処理の手順を
示したフローチャートである。
【図5】従来のかな漢字変換装置の表示画面に表示され
た文字列の例を示す模式図である。
【図6】本実施の形態の表示装置50に表示された文字
列の例を示す模式図である。
【図7】本実施の形態の表示装置50に表示された文字
列の例を示す模式図である。
【符号の説明】
10 制御部 12 CPU(中央情報処理装置) 14 バスライン 16 入出力ポート 18 入力装置(入力手段) 20 RAM 22 読み入力バッファ領域 24 出力バッファ領域 26 ワークエリア 30 ROM 31 プログラム部 32 制御プログラム 33 かな漢字変換プログラム 34 形態素解析プログラム 35 変換プログラム 36 読み文字列化変換プログラム 37 読み文字列化範囲変更プログラム 38 再変換プログラム 50 表示装置 60 印刷装置 70 外部記憶装置

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読み文字列からなる入力文字列を入力す
    る入力手段と、 文字列を表示する表示手段と、 読み文字列に対応した変換候補を格納した変換辞書と、 入力文字列を前記変換辞書を参照して形態素毎に分割す
    る形態素解析手段と、 前記形態素解析の結果に基づいて、かな漢字変換をする
    読み文字列の変換範囲を設定し、変換候補を選択する変
    換手段と、 前記変換範囲と前記変換候補とを前記表示手段に表示す
    る変換範囲表示制御手段と、 前記入力文字列について前記形態素解析と、前記変換範
    囲の設定と、前記変換候補の選択と、前記変換範囲と前
    記変換候補の前記表示手段への表示とを指示する変換指
    示手段と、 前記表示手段に表示された変換候補から読み文字列への
    変換を指示する第一の指示手段と、 前記変換候補が表示手段に表示された状態で前記第一の
    指示手段を押下すると、前記変換候補が表示された変換
    範囲が読み文字列の表示に変換される読み文字列化変換
    手段と、 前記第一の指示手段を再度押下することにより変換範囲
    が読み文字列の表示に変換されて一文字分延長または短
    縮され、さらに前記第一の指示手段を押下する毎に、前
    記変換範囲がさらに読み文字列に変換されて一文字分延
    長または短縮される第一の読み文字列化範囲変更手段と
    を備えることを特徴とするかな漢字変換装置。
  2. 【請求項2】前記第一の指示手段とは異なる第二の指示
    手段を備え、 前記第二の指示手段と関連して第一の指示手段を押下す
    る毎に、前記読み文字列で表示された変換範囲が一文字
    分短縮又は延長される第二の読み文字列化範囲変更手段
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のかな漢字変
    換装置。
  3. 【請求項3】 前記第一の指示手段は、ひらがなに変換
    候補を変換するひらがな変換キーであり、前記第一の指
    示手段を押下することにより表示される読み文字列がひ
    らがなであることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載のかな漢字変換装置。
  4. 【請求項4】 前記第一の指示手段は、カタカナに変換
    候補を変換するカタカナ変換キーであり、前記第一の指
    示手段を押下することにより表示される前記読み文字列
    がカタカナであることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載のかな漢字変換装置。
  5. 【請求項5】 前記第一の指示手段は、入力された読み
    文字列に変換候補を変換する無変換キーであり、前記第
    一の指示手段を押下することにより表示される前記読み
    文字列が前記入力された読み文字列であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載のかな漢字変換装置。
  6. 【請求項6】 前記第二の指示手段は、シフトキーであ
    ることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに
    記載のかな漢字変換装置。
  7. 【請求項7】 前記第二の指示手段は、コントロールキ
    ーであることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいず
    れかに記載のかな漢字変換装置。
  8. 【請求項8】 前記読み文字列に変換され、前記第一の
    指示手段を押下して変換範囲が延長または短縮された文
    字列を、前記変換キーを押下することにより当該変換範
    囲でかな漢字変換させる第一の再変換手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の
    かな漢字変換装置。
  9. 【請求項9】 前記読み文字列に変換され、前記第二の
    指示手段と第一の指示手段を関連させて押下して変換範
    囲が短縮または延長された文字列を、変換キーを押下す
    ることにより当該変換範囲でかな漢字変換させる第二の
    再変換手段を備えたことを特徴とする請求項2乃至請求
    項8のいずれかに記載のかな漢字変換装置。
  10. 【請求項10】 コンピュータに、 読み文字列からなる入力文字列を入力手段から入力する
    入力制御の手順と、 文字列を表示手段に表示する表示制御の手順と、 読み文字列に対応した変換候補を格納した変換辞書を参
    照して、入力文字列を形態素に分割する形態素解析の手
    順と、 前記形態素解析の結果に基づいて、かな漢字変換をする
    読み文字列の変換範囲を設定し、変換候補を選択する変
    換の手順と、 前記変換範囲と前記変換候補とを前記表示手段に表示す
    る変換範囲表示制御の手順と、 変換キーが押下されることにより前記入力文字列につい
    て形態素解析の手順と、変換範囲設定の手順と、変換範
    囲表示制御の手順を実行させる変換指示の手順と、 第一の指示手段が押下されることにより前記変換候補表
    示の手順により表示手段に表示された変換候補から読み
    文字列への変換をさせる読み文字列化変換の手順と、 前記第一の指示手段を再度押下することにより変換範囲
    が読み文字列の表示のまま、一文字分延長または短縮さ
    せ、さらに前記第一の指示手段を押下する毎に、前記変
    換範囲をさらに一文字分延長又は短縮させる第一の読み
    文字列化範囲変更の手順を実行することを特徴とするか
    な漢字変換処理プログラムを記録したコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記コンピュータに、 前記第一の指示手段とは異なる第二の指示手段と関連し
    て第一の指示手段を押下する毎に、前記読み文字列で表
    示された変換範囲が一文字分短縮又は延長される手順を
    実行させる第二の読み文字列化範囲変更の手順を実行さ
    せることを特徴とする請求項10に記載のかな漢字変換
    処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記第一の指示手段は、ひらがなに変
    換候補を変換するひらがな変換キーであり、前記第一の
    指示手段を押下することにより表示される前記読み文字
    列がひらがなであることを特徴とする請求項10又は請
    求項11に記載のかな漢字変換処理プログラムを記録し
    たコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記第一の指示手段は、カタカナに変
    換候補を変換するカタカナ変換キーであり、前記第一の
    指示手段を押下することにより表示される前記読み文字
    列がカタカナであることを特徴とする請求項10又は請
    求項11に記載のかな漢字変換処理プログラムを記録し
    たコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記第一の指示手段は、入力された読
    み文字列を変換候補を変換する無変換キーであり、前記
    第一の指示手段を押下することにより表示される前記読
    み文字列が前記入力された読み文字列であることを特徴
    とする請求項10又は請求項11に記載のかな漢字変換
    処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記第二の指示手段は、シフトキーで
    あることを特徴とする請求項11乃至請求項14のいず
    れかに記載のかな漢字変換処理プログラムを記録したコ
    ンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  16. 【請求項16】 前記第二の指示手段は、コントロール
    キーであることを特徴とする請求項11乃至請求項14
    のいずれかに記載のかな漢字変換処理プログラムを記録
    したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  17. 【請求項17】 前記コンピュータに、 前記読み文字列に変換され、第一の指示手段を押下して
    変換範囲が延長または短縮された文字列を、前記変換キ
    ーを押下することにより当該変換範囲でかな漢字変換さ
    せる第一の再変換の手順を実行させることを特徴とする
    請求項10乃至請求項16のいずれかに記載のかな漢字
    変換処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記コンピュータに、 前記読み文字列に変換され、前記第二の指示手段と第一
    の指示手段を関連して押下して変換範囲が短縮または延
    長された文字列を、前記変換キーを押下することにより
    当該変換範囲でかな漢字変換させる第二の再変換の手順
    を実行させることを特徴とする請求項11乃至請求項1
    7のいずれかに記載のかな漢字変換処理プログラムを記
    録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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